本日 iPhone AC に、「全方向/固定画面シューティングゲーム」のページを追加、Mini Squadron と Galaga REMIX を追加しました。

今回はアプリ紹介というよりも、Galaga REMIX に関して思ったことをちょっと記載したいと思います。

galaga1

「Galaga REMIX」は往年の名作「ギャラガ」オリジナル版と、新しく作り直されたアレンジバージョン「リミックス」が1つになったアプリです。
ただ、iTunes の評価は極めて良くないです
その批判の多くは操作性の問題。

確かに「オリジナル版」の操作性はダメダメでした
方向キーは反応がワンテンポ遅れるし、ボタンからちょっと指が外れたらすぐ動かなくなる。
スライド操作は自機の速度や画面の大きさに合っていない。加速度センサーの操作は問題外。
これでは本家のギャラガを期待していた人は怒っても仕方ないですね。

でも、リミックス版の方は「スライド操作」にすればなかなか遊べます
スライドなら操作性は悪くないし、ゲームもとても面白いと思いました。
難度は低いけど iPhone / iPod touch であることも考えると、カジュアル向けのこの難度設定でもいいんじゃないかなと思います。


ただ、それでも iTunes の評価が非常に悪いのは頷けます。
なぜなら「ユーザーのニーズとゲームの内容が合っていない」から。

ギャラガのアプリを今ダウンロードする人なんて、古くからのゲームファンか、シューティングファンぐらいです。
そう言う人の多くはリミックス版ではなく、「オリジナルのギャラガ」を期待して購入します。
すると、オリジナル版がダメだとその時点で評価は低くなってしまいます。

加えて、そう言う人はシューティングゲームに相応に慣れているから、リミックスの低めに調整された難易度では手応えを感じられない。
つまり、この難易度設定もユーザーのニーズとズレていると言えます。

私は Galaga REMIX のリミックスモードはすごく面白いと思うし、このデキなら万人にオススメできると思います。
ナムコ側の調整もそれを狙ったものでしょう。

でもこのアプリは価格も高めで 700 円です。
今はセール中で 350 円ですが、いずれにせよ「ギャラガというアプリにこれだけのお金を出すユーザー」は、やはりライトユーザーではないはずです。
そうなると、旧来のギャラガファンとはニーズが合ってないこのアプリは、この点でも評価が低くなりがちだと思います。


そしてこの辺りは iPhone アプリのもう一つの問題点も含んでいると思われます。
バンダイナムコやスクエニのような大手だと1つのゲームに関わる人数が多いし広告費もかけるし、部署が利益を上げないといけないから、どうしてもアプリの価格を高くしないと釣り合わない

しかし大手じゃない小規模な開発会社、さらには一個人が、次々と低価格で優秀なアプリを世界規模で出し続けている iTunes 市場においては、価格が高くて質がそれなりだと一斉に叩かれることになる。
そしてそれでなくても大手メーカーは期待が大きい反面、叩かれやすい

もしかするとナムコは新しいユーザーを iPhone / iPod touch で開拓したいのかもしれませんが、それにしては価格が高いです。
でも会社の規模とかかる費用の面を考えると、これ以上の低価格には出来ないから、結局中途半端になっているのかもしれません。

最近、「iPhone / iPod touch のアプリは飽和状態で価格も下がりすぎて儲からない」という意見が出ていますが、これはまさに大手メーカーや企業視点の見方です。
iTunes においては大手メーカーは、従来の考えでの開発方法や販売方法では立ち行かないように思います。

「ボーカロイド」なんかを見ていても思いますが、やはり「埋もれた才能が出てくる場所・ツール」というものが普及して、個人やグループレベルの活動が活性化すると、大手企業には厳しい状況になりますね。
現在でも iTunes は個人やグループ、小企業にとっては魅力的な市場ですが、だからこそ大手企業にとっては恐い存在でしょう。
もちろん私としては、大手メーカーもどんどんゲームを出して欲しいとは思うんですけどね。

ちょっと話がズレましたが、「iPhone だから」とカジュアル志向に向きすぎているメーカーが多いように思います。
携帯電話と iPhone は別にして考えるべきで、「そのゲームを手に取るであろう主要ユーザーがどの範囲か」を考えていないと辛いと思います。

まあギャラガに関しては、オリジナル版の操作性がもっと良かったら・・・ という気がします。
っていうかオリジナル版、これだったらむしろ無かった方がいいんじゃ・・・
だってオリジナルがあったからこそ、そこで判断され、悪評を付けられてしまったケースが多かった気がする。

「力を入れるべき場所」と「ユーザーのニーズ」を間違っていたという事でしょうか・・・
あと、操作性の問題を甘く見ていたか。

大手メーカーだとアプリを開発するにあたって、開発者が他の iPhone のゲームをプレイしないものなんですかね?
他のアプリをやっていれば、「どうすれば良くて、どんなものが悪いのか」は解ると思うんですが・・・
大手メーカーだと上から任命されて、知識がないまま開発に入るって事もあるのかなぁ・・・

あと、バージョンアップが鈍いのも大手メーカーだからなのでしょうね。
「バージョンアップ」って企業側からしたら「無償のボランティア作業」ですし、グループや個人だとすぐ動けるけど、メーカーだと中の人は「ソフト完成」→「次のプロジェクトに異動」ですから、出来てしまったらもう動かないんだろうな・・・

最後に。 なんだか偉そうなこと言ってすみません。<(_ _)>

Galaga REMIX(iTunes が起動します)