iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2010/09

Locole & ELocole

まるでプラレールのような電車を脱線させないように線路を敷いていく、非常にシンプルなパズル(?)ゲーム。
それがこの「Locole」です。

このアプリ、見るからにゲーム性が浅そうなのに、様々な iPhone 情報サイトで紹介されていて、レビューも妙に良いので、前から気になっていました。

オリジナル版は無料で公開されていることもあり、一時は常にランキング上位にあったアプリです。
ただ先に言っておきますが、無料のままでは3ステージしかプレイ出来ないので、実質これは体験版であり、実際には 230 円のアプリです。
新しく「江ノ島バージョン」の「ELocole」も公開されたので、合わせて取り上げたいと思います。

elcole

ゲームがスタートすると駅で乗客が乗った後、電車が走り始めます。
電車が進む先の次のタイルが光るので、プレイヤーは画面下に並んでいるパネルから1枚を選び、電車が脱線したりぶつかったりしないようにレールを繋げて行きます。

ゲームとしては、ただコレだけです。
同じパネルを2度通ってはいけないとか、パネルの使用枚数に制限があるとか、置いた線路はもう撤去できないとか、少ないパネルでクリアする必要があるとか、そんなの一切ありません。

だからクリア出来て当たり前です。
だって電車の進行に合わせて次に置くパネルを選ぶだけで、そこにはなんの制約もないのだから。

電車を終着駅に到着させればステージクリア。
ただステージ内には複数の駅がある場合もあり、この時は全ての駅を回らせてから終着駅に到着させた方がスコアが高くなります。
しかし一度置いた線路も置き直し可能だし、同じ場所をグルグル回らせても特に問題ないので、よっぽどモタモタしない限り、普通ミスることはありませんね。

マップは電車の周囲しか見えないので、進めた先が行き止まりになっているのが解らず、それが原因でゲームオーバーになってしまうことはありますが・・・
でもそれってパズルに失敗してミスった訳じゃなく、単に画面が見えないからミスってしまうだけで、そう言うのがあるのもゲームとしてはマイナス点です。

正直、どうしてこのゲームが盛んに各情報サイトで取り上げられ、レビューやランキングも高評価だったのか、私には理解できません・・・
ゲームとしてはあまりにも単純すぎます。

ただ、最近のゲームの中には「すごく単純だからこそ、逆にウケている」というものがあります。
普段ゲームをやらない方はあまり難しいゲームはプレイ出来ないので、逆にこうした「誰でも簡単に楽しめて、画面もカワイイ」というものの方が、その方面のユーザーを取り込めるのかもしれませんね。

ちょっと偏見じみた言い方ですが、無料のゲームアプリは低年齢の方や普段ゲームをしない方が利用するケースも多いので、そういった人でもプレイ出来ると言うところがユーザー層にマッチしたのかもしれません。

また、このゲームはタイトル画面で「Replay」を選ぶと、1つ前のプレイを様々な視点から再生してくれるディスプレイモードになります。
ここには時計が表示されていて、車窓から見た視点や電車をアップにした視点など、ユニークな画面で再生が行われます。
これを見ても、もしかするとこのアプリは元々「ゲーム」でさえないのかもしれません・・・

elcole

この夏に公開された「江ノ島バージョン」こと「ELocole」は、舞台が江ノ島、電車が江ノ電を模したものになっていて、町並みが賑やかになっており、チェックポイントを通過することで「江ノ島名物」を集めていくことが出来ます。
ステージは 9 しかないためボリュームはなく、これで通常(追加課金)版と同じ 230 円なのが残念ですが、江ノ島に行ったことがある人ならプラレール風にその町並みが再現されているのを見るのは楽しいかもしれません。

それらを総合して考えると、やはりこのアプリは少しゲーム的な味付けが付いた、「プラレール・シミュレーター」と言えるのかもしれませんね。


私的には「ゲーム」として見てしまうので、楽しいと思えるものではありませんでした。 さすがに簡単過ぎです。
でも、これはこれで良いと思う人もいるんでしょうね。
また、小さな子供にやらせるには非常に良いアプリだと思います。

もうちょっとパズル性があって、画像がもう少し賑やかで、電車を倍速可能で、東京や大阪の有名な名所を巡れるバージョンがあれば、もっと楽しめるものになるかも。
今の内容では、少なくともこのブログを見ているような人には進められませんが・・・
ただ、こういうアプローチもアリなのでしょうね。

・Locole(実質、無料体験版。 製品版 230 円)
・ELocole(iTunes が起動します。江ノ電バージョン)
 

Monster Dash

穴や敵をジャンプでかわしながら、ひたすら走り続けるハイスピードなジャンプアクションゲーム。
そんなゲームの新しいアプリが登場しました。
「Monster Dash」です。

内容的には canabalt の亜種と言え、先日ご紹介した Mirror's Edge もオリジナルの 3D 視点のゲームを、このタイプにアレンジしたものと言えます。
今後この手のゲームは、新しいショートゲームのジャンルとして定着していくのかもしれませんね。

monsterdash

男が勝手に右に走り続けていくので、穴や杭をジャンプでかわし、ミスするまでの走った距離を競います。
canabalt と違うのは主人公が銃を持っていて、それでモンスターを攻撃出来ることで、これにより「敵を倒す」というアクション要素が加味されています。
しかしその分、難易度は高くなっていますね。

敵にぶつかったり杭に当たったりするとダメージを受けますが、このダメージには3回まで耐えることができ、ハートを取ることで回復も可能です。
また、武器の入った箱が出てくる場合もあり、これを取ることでマシンガンや貫通弾などの特殊武器を使うことが出来ます。

男は走り続けているとどんどんスピードが増していき、より早い判断が必要になってきます。
また、穴に落ちてしまうと1発でアウトになります。
この辺りは canabalt と同様です。

もう1つのこのゲームの特徴は、1000m 走るごとにワープして場面が変わること。
「ドラキュラ城」「ゾンビシティー」「万里の長城」「古代エジプト」などの多彩なシーンがあり、これによってゲーム展開に変化が与えられています。

monsterdash2

1回1分~2分ほどで終わるシンプルなショートゲームですが、難易度の高さとゲームのお手軽さが相まって、何度も繰り返しプレイしてしまう楽しさがあります。

ハイスコアの場所に「看板」が立っていたり、ゲーム終了後に Openfeint のリーダーボードへのアクセスボタンが表示されていたり、様々な実績や称号を集める要素があるなど、プレイヤーを何度もチャレンジさせようという演出・システムもうまく機能している印象です。
サクサクとテンポ良くリトライ出来るのも良いところですね。

ただ前述したように、ジャンプだけでなく敵の存在や体力に気を配らないといけないため、canabalt より明らかに難しく、なかなかスコアは高くなりません。
敵と攻撃が追加されたのは面白い要素ではあるのですが、ちょっと厳しいゲームバランスである気はします。

でも、ショートゲームとして短時間で楽しめるオススメのゲームです。
価格も 115 円と安いので、気楽に試せますね。
ちなみに開発したのは Fruit Ninja を開発したところと同じ、HalfBrick Studios というオーストラリアのメーカーです。
続けて人気作を出しているので、今後注目と言えそうです。

・Monster Dash(iTunes が起動します)
 

Mirror's Edge

リアルな街のグラフィックと、ビルの上をアクロバチックに疾走するゲーム内容で注目された EA (エレクトロニック・アーツ)のオリジナルゲーム。
それが「Mirror's Edge(ミラーズエッジ)」です。

元は Windows、さらに XBOX360 と PS3 で発売されたゲームですが、それが iPhone / iPod touch でも登場しました。
と言ってもオリジナルとはゲーム性が大きく変わっており、元のゲームは主人公の視点から見た 3D 視点のゲームだったのですが、こちらは横から見たいわゆる「スーパーマリオ」風の視点のゲームに変わっています。

最初に iPad で公開されたものですが、それを iPhone / iPod touch にも移植した形です。

mirrorsedge

画面を横にフリックすると主人公が走り出し、上にフリックでジャンプ、下にフリックでスライディング。
主にこの2つで障害物を乗り越えながら、ビルの上や建物内をゴールに向けて疾走します。

壁走りや三角跳び、ローリング着地など様々なアクションがあるのですが、どれも上フリックや下フリックなどの簡略化された操作で行う事が出来るため、操作は非常に快適ですね。
うまく走れれば本当に気持ちよく疾走できます。

敵が出るステージも多いのですが、スライディングで足払い、ジャンプ+横フリックで跳び蹴りなどのアクションで、すれ違いざまに倒していくことが出来ます。
アクションシーンもスピーディーなのが良いですね。

mirrorsedge3

街のグラフィックは本当に綺麗で、iPhone 4 でプレイすれば高解像度の Retina ディスプレイに対応した画像になります。
「Retina Display専用」とか書かれていますが、iPhone 3GS などでも十分プレイ可能なようです。


ただ、ゲーム基本部分は本当に面白いのですが・・・
それ以外の「味付け」の部分があっさりし過ぎているというか・・・ 変化や長く遊ぶための要素に乏しい印象です。

例えばこのゲームはその内容から、ステージごとのクリアタイムを競うのが面白いと思うのですが、通常のモードにはそう言ったタイムの要素はありませんし、タイムトライアルモードもありますが表示はあっさり。
もっとタイムやランキングを意識できるシステムや演出にするべきではなかったかと思います。
ある意味「レースゲーム」なのに、競争心を煽られません。

グラフィックも非常に綺麗ですが、舞台が「街」と「屋内」の2種類しかなく、後は昼夜の違いや壁の色の違いのみ。
ひたすらその2種類を使い回している形なので変化に乏しく、いくら綺麗でもだんだん単調に思えてきます。

またこのゲームシステムだと「疾走するのが楽しい」と思うのですが、中途半端にスーパーマリオ的な「立体迷路」のような構造になっているため、これがスピード感を殺しています。
どこに行けばいいのか解らない事も多々あります。
このゲームのシステムなら、むしろ Canabalt のように横に走り続けるだけの方が楽しめたのではないかと思います。

やや余談ですが、セガの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」も当初はハイスピードがウリだったのに、マップが複雑すぎて疾走できるステージがほとんどなく、そのため2作目以降はマップが大幅に改められた、という過去がありましたが・・・ そのことを思い出すようなステージ構成です。

また思ったよりボリュームがなく、始めてから2時間経たないうちにラストまで終わってしまいました。
1ステージが3分~5分ほどでクリアでき、全14ステージなので、集中してやれば1日で終わる内容ですね。
多少ボリュームがなくても繰り返し遊べれば良いのですが、前述したように繰り返し遊びたくなる要素に乏しいです。

またストーリーもあるのですが、各ステージの開始前に表示される文書を読んでも物語がサッパリ解らない。
XBOX や PS3 版にはストーリーが語られるムービーシーンがありましたが、そう言うのがないからか全ステージの文章を一通り読んでも、最終的にどうなったのかワケが解らないまま終了した感じです。
物語性がもうちょっとあれば・・・ と思いますね。


ただ、私的に「これは良い」と思ったのは・・・ これはオリジナルの「ミラーズエッジ」のコンセプトを完全否定するような意見ですが・・・
主人公目線の 3D 視点ではなく、横から見たタイプのゲームになったこと。

私は PS3 版の「ミラーズエッジ」もプレイしているのですが、オリジナルのミラーズエッジは周囲を把握しにくい主人公視点でアクロバチックなアクションを再現しようとしたゲームであったため、ジャンプ場所や着地のタイミング、アクションを起こすべき場所などが非常に解り辛く、とにかくやりにくいゲームでした。

リアルな 3D の町並みが表現されていたとは言え、所詮それは 2D の画面の中ですから、空間把握や物質の認知は現実のようには行えない訳で、しかしそれを現実さながらに要求されるその内容は、ゲームとしては非常に難解なものだったのです。
私的なオリジナルのミラーズエッジの感想は、解りにくいタイミングをひたすらリトライして覚える、忍耐とストレスのゲームという感じでした。

だからゲームとしては iPhone 版や iPad 版の方が楽しめる訳で、ネット上で「ミラーズエッジなのに 3D 視点じゃねーの? 最悪じゃん」みたいな意見が出ているのを見ると、「お前はオリジナルのミラーズエッジをやった事あるのかよ!」と言いたくなります。


と言う訳で iPhone / iPod touch 版の Mirror's Edge、オススメかとどうかというと・・・ ちょっと微妙ですね。
私的には 600 円は高いと思います。 iPad 版の 1200 円は高すぎると思います。
ゲームの基本部分は面白いだけに、もっとプレイヤーを楽しませるための「外側の作り」を作り込めば、かなり良くなる素材だとは思うのですが、今の内容だと価格を考えると「うーん」という感じですね。

とは言え初めて見たときは「おぉーっ」と思うし、最初のうちは間違いなく面白いし、決して「つまらないゲーム」ではありません。
私的に価格を付けるなら、350 円ぐらいかなぁ。

・Mirror's Edge™ (iTunes が起動します)
・Mirror's Edge™ for iPad (iTunes 起動、iPad 用)

Spider-Man : Total Mayhem

世界的人気のあのアメコミヒーロー「スパイダーマン」をテーマにした格闘アクションゲームが登場しました。
「Spider-Man : Total Mayhem」です。

開発・販売は Gameloft で、そのため日本語にも対応しています。
ある意味「ゲームロフトらしいゲーム」で、遊びやすくて解りやすい内容と言えますね。
スパイダーマンらしいアクロバチックなアクションと、いかにも「アメコミ」なセリフ回しのイベントシーンも展開されます。

Spider-Man : Total Mayhem

仮想スティックと3つのボタンでプレイし、ボタンはそれぞれ攻撃・ジャンプ・特殊技となっています。
特殊技は飛び道具のようなものですが、攻撃中に押すとスパイダーネットを使った攻撃が出るなど、ボタンの組み合わせて色々な技が繰り出されます。

攻撃すると自動で敵の方に向かっていくため、適当に連打してても当たります。
攻撃中にジャンプボタンを押すと敵を打ち上げ、さらに自分もジャンプして空中連続攻撃などを繰り出すことも出来ます。
ボタンを連打しているだけでほぼ半自動にハデなアクションを繰り広げてくれるので、手軽にカッコイイ連続技を出す事が出来ますね。

また、相手が攻撃してくると「スパイダーセンス」という緊急回避ボタンが現れ、これを押すと一瞬スローになって特殊な回避アクションを行ってくれます。
よってスパイダーセンスのボタンが出たらすぐ押すようにすれば、相手の攻撃は食らいません。
この回避アクションもカッコイイので、本当に手軽に格好良く戦う事が出来ます。

ただ、あまりにもお手軽すぎて、攻撃も回避もテクニックでやっている感じではないので、やや物足りなさもあるかも?
体力回復アイテム(緑の光)も割と頻繁に出るので、ハッキリ言ってザコ戦ではまず死にません。
敵が多いと緊急回避をしても別の攻撃を食らうことが多いので、「ボタン連打と緊急回避だけで無敵」というほど簡単な訳ではありませんが。

スパイダーマンらしく、糸でビルの谷間を飛び移ったり、ビルをよじ登ったりするシーンもあります。
谷間を飛び移るのはマークが出たときにジャンプボタンを押しっぱなしにするだけなので、お手軽に飛んでいく事が出来ます。
戦闘中にジャンプボタンを押せば、糸を利用した二段ジャンプなども行え、スパイダーマンらしいアクションをしてくれます。

Spider-Man : Total Mayhem

途中、ジャンプなどで足場を飛び移って行かなければならない場所もありますが、落ちても糸を使ってノーダメージでその場に復帰できたりするので、ジャンプが難しい場所でもそんなにストレスにはなりませんね。

そんな感じで、道中はサクサク進むゲームなのですが・・・
ザコとはうって変わって手強いのが「ボス戦」。

このゲームのボスは普通に殴っているだけでは攻撃が通用しないことが多く、1面のボスはまだしも2面以降のボスは(少なくとも難易度ノーマルだと)キチッとした「攻略」が解っていないと倒すことが出来ません。

道中の難易度との落差が激しく、普通に殴りに行っても全然倒せないので、「どうすりゃいいんだよコレ! 」となってしまう人も多いような気がします。
もうちょっと「ダメージが通っていないこと」が解りやすい表現の方が良かった気がしますね・・・

Spider-Man : Total Mayhem

まあ、このゲームはスパイダーマンだけでなく、原作に出てきた6体のボスが登場することもウリのようなので、ボスが手強いのもそのためでしょう。

全体としては、この手の格闘アクションとしては完成度の高いゲームです。
お手軽操作で派手なアクションができ、1ステージが長めで、12ステージ用意されているため、ボリュームもかなりありますね。
スパイダーマンらしいシーンも十分にありますが、どちらかと言うと映画のスパイダーマンではなく、アメコミのスパイダーマンです。

価格は高めの 800 円で、ゲームの内容を考えるとそれだけの価値のあるゲームだとは思いますが・・・
ただ、やり込むタイプのゲームではないので、高く感じる人も多いかも。
いずれにせよゲームロフトのアプリなので、セールを狙う人が多そうですね。
割引されていれば、狙い目のアプリだと思います。

・Spider-Man : Total Mayhem(iTunes が起動します)

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