iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2010/12

三國志2

コーエーの歴史ゲームシリーズの大定番「三國志」。
その三國志シリーズの第二作目「三國志2」が iPhone / iPod touch アプリとして発売されました。
コーエーの三國志の中でも名作と名高いゲームです。

このアプリ、12月16日に発売されていたようなのですが、大作ラッシュの影響で完全に埋もれてて、先日偶然見つけるまで全く気付きませんでした。
ニュースリリースとかも全くなく、だから大手のゲーム情報サイトなどでも発売のお知らせは皆無

「三國志2」と言えば相応に大きなタイトルだと思うのですが・・・ いいのかコレで。
広報に忘れられてるんじゃないのかこのアプリ・・・

ともかく、ゲームはちゃんと「三國志」しています
前作は初代の三國志がベースでしたから、最近の三国志しか知らない方には「劣化版」にしか見えなかった難点がありましたが、三國志2は「その後の三国志のスタイル」を作り上げたゲームなので、旧作を知らない方でも受け入れられると思います。

三國志2

ゲームのインターフェイスは前作「三國志 Touch(三國志1)」を踏襲していますが、各所に改善が見られます

内政画面では画面下のアイコンから命令を出すのですが、前作は「機能」や「情報」などのボタンは画面下をスライドして切り替えなければ表示されませんでした。
しかし今回は「情報・機能・進行」の3つは画面右に別枠で表示され、スライドで切り替える必要は無くなりました。

画面上部に表示されている都市情報もより細かくなり、特に「人口」を簡単に確認出来るのは地味に嬉しい変更点です。
命令を与える時の武将の選択画面も、能力値や忠誠度などの表示を切り替えるボタンが追加され、より解りやすくなりました。

大きすぎたボタンもやや小さくなり、その分画面が広くなっています。
より洗練されたインターフェイスになったという印象ですね。

操作の基本説明をしてくれるチュートリアルも用意されており、今回はボケる劉備とツッこむ諸葛亮のコンビでお送りされます。

三國志2

ゲーム内容は、携帯向けに簡略化した部分も多く見られますが、基本的には「メジャーな三國志」のシステムです。
つまり、コマンドは武将ごとに実行することができ、ちゃんと兵士数の編成や輸送などの一般的なシステムが存在していて、委任も自動輸送などを含め細かく指定できて、計略も色々と用意されている、「おなじみの三国志」ですね。

前作は原作を知らない方から、「命令が1つしか出せない」「輸送がねぇよ」「編成できねー」と散々批判されました。
「初代三國志は元々そう言うゲーム」だったので、無いのが当たり前なのですが・・・ それでも、iTunes では酷い言われようをしていました。
しかし三國志2は基本システムが整っているため、そういった形で非難される事はないと思います。

三國志2の大きな特徴は、外交や計略の使者がマップ上を移動し、他国を通過する時に捕まることがあること。
この時、手紙を没収されたり、運が悪いと相手に捕縛される事もあります。
もちろん他国の使者が通過した時に、こちらがそれを捕らえることもあります。
この使者の移動はその後の三國志には受け継がれませんでしたが、私は面白くて好きですね。

もう一つの大きな特徴は「計略」が豊富で、かつ強力なこと。
相手の忠誠度を下げる「偽書疑心」、戦闘中に寝返らせる「敵中作敵」、味方武将を相手国に潜り込ませる「埋伏の毒」などがあり、敵国に武将を埋伏させるとその国の武将の忠誠度が徐々に下がっていく効果もあります。

このゲームは計略を実行し、軍師が「失敗します」と言っても、戻って再び選択し直すと内部の乱数が変化して、軍師のセリフが「妙手です。ぜひ行いましょう」とかに変わる場合があります。
そうなるまで繰り返してから実行することで、計略を高確率で成功させることが出来ます。
軍師の助言は必ず当たる訳ではないのですが、知力が高いほど確実性が増すため、質の良い軍師の存在が非常に重要なゲームでもありますね。
知力が 100 だと「助言が 100 %外れない」ので、諸葛亮の存在は非常に強力で、孔明が神やコンピューターのように言われ始めたきっかけのゲームでもあります。

3gokusi26

また、このゲームは戦争に5部隊しか派遣できないのですが、防御側は10部隊で守る事が出来ます。
つまり相手の兵力が高いとどうしても不利になるのですが、計略で戦争中に相手を寝返らせれば攻撃側でも6部隊以上になるので、その点でも重要です。
義理が低い呂布や魏延だと計略なしで忠誠度100でも寝返ったりするので、呂布の裏切りっぷりが凄く、酷い時には1度の合戦で数度寝返ったりしました。

このあたりはゲームバランスの都合上、その後の三國志では修正されたのですが・・・ このぐらい極端な方が、武将の個性はあった気がしますね。

「共同作戦」が導入されたのもこの三國志2からで、同盟した国に同時進攻を依頼し、一緒に攻めることが出来ます。
この方法でも攻撃側が6部隊以上になるし、このゲームは同盟の締結と破棄が割と簡単に行えるので、かなり有効に活用できます。

相手の共同作戦や救援要請に応じたり、捕らえた同盟国の使者をそのまま通過させることで「信頼度」も上がります。
この信頼度が高いと登用の成功率が上がり、武将の忠誠度も下がりにくくなるため、非常に重要です。

三國志2

合戦は前作(三國志 Touch、三國志1)を踏襲していて、iPhone / iPod touch 用のやや小さめのマップになっています。
ただし取られたら負ける「兵糧庫」の概念はありません。

今回は部隊の機動力が多いため、訓練度さえあれば5マス以上一気に移動出来ます。
ただし敵に隣接すると移動が止まるため(俗に言う ZOC がある)、敵の近くではあまり動けません。
森に入ると部隊が見えなくなり(伏兵)、そこに敵が踏み込んでくると奇襲攻撃を行うというユニークな要素もあります。

火計は前作のように「一撃必殺」ではなくなりましたが、より燃え広がるようになっているので、場合によっては「火の海の中で逃げるので精一杯」という状況になる事もあります。(しかも防御側のコンピューターはやたら火を付けまくる)
この火計の派手さも三國志2の面白さと言えますね。
「突撃」は敵を倒せなくても反対側に貫通するため、いざという時はこれで逃げる方法もあります。
ただ、攻撃の基本が敵を囲んでの「一斉攻撃」である点は変わりません。

三國志2は「一騎打ち」が最初に導入されたゲームでもあり、開戦前に武力の高い武将を戦わせることが出来ます。
(と言うか、たいてい武将が勝手に一騎打ちを申し出ます)
勝った方は相手を(兵士ごと)捕える事ができますが、もちろん負けると捕らえられます。
リスクもありますが、三國志らしいと言えますね。

三國志2

難点は iPhone / iPod touch 用に内政が簡略化され、開発値が上がるのが早く、上限にすぐ達するため、内政では早期に「やることが無くなる」ことでしょうか。
国作りの楽しさのようなものは、あまりありません。

オリジナルの三國志2もその傾向はあったのですが、治水や武装度と言った数値がカットされたため、ますますそうなっています。
その分「計略をして下さい」ということでしょうか。
まあ、治水や武装度は重要度が低い数値でしたし、簡略化されたことはゲームのテンポアップにも繋がっていますけどね。

シナリオは3つ、「董卓の横暴」「諸葛亮登場」「三國の鼎立」。
オリジナルと比べると少なくなっていますが・・・ 基本となるシナリオは押さえられています。

新武将は 30 人まで登録可能で、新君主としてプレイする事も出来ます。
この「オリジナル武将の作成」の要素も、三國志2から導入されたものです。
武将の能力を上げる「アイテム」が登場するのも、このゲームからですね。


全体として「コーエーの歴史シミュレーションゲームの基本」が形作られており、そのため 三國志 Touch(三國志1)に不満だった方でも、こちらなら楽しめると思います。

価格は 1300 円と高めですが、コーエーのアプリだから高いのは仕方がないところでしょうか・・・
アプリ自体は良く出来ているので、コーエーの歴史 SLG が好きなら、値段分の価値はあるはずです。
追加の要素として「武将列伝」と、新しい武将(黄月英などの女性武将も含む)が加わっています。

三國志2は私にとって思い出のゲームであり、子供の頃、友人たちと集まって夏休みの全てをこのゲームに費やした事があります。
昨今のコーエーは無双シリーズを中心とする歴史シミュレーション以外のジャンルに傾倒していますが、やはりコーエーは「歴史SLG」が中心にあってこそのメーカーだと思いますし、そこからズレた事が昨今の収益悪化に繋がっているのではないかと思います。
無双も面白くはありますが、iPhone / iPod touch で「三國志」と「信長の野望」が展開されていることは、良い流れなのではないでしょうか。

三國志2(iTunes が起動します)

Dark Quest 2

一言で言ってしまうと、ゲームロフト製・携帯用「ディアブロ2」
ゲームロフトが iPhone / iPod touch 向けに開発し人気となったアクション RPG 「Dark Quest」の続編が公開されました。
Dark Quest 2」です。

広いフィールドやダンジョンを探索しながら、次々と出てくる敵を剣や魔法などで攻撃しつつ、キャラクターを育成してストーリーを進めていくゲームですね。
パソコンで大ヒットした「Diablo(ディアブロ)」がベースになっているようで、Diablo はネットワークを通じたマルチプレイがメインと言えましたが、この Dark Quest 2 でもネットワークプレイが可能になっています。

でもこのゲームはどちらかと言うと、1人でプレイする方がメインだと思います。

Dark Quest 2

画面左下のスティックで主人公を移動させ、画面右下の攻撃ボタンで敵を攻撃します。
ディアブロを模したような「タップ移動」もありますが・・・ スティックの方が動きやすいですね。

主人公には戦士・ローグ(盗賊)・メイジ(魔術師)の3タイプがあり、メイジか弓を装備した場合は飛び道具での攻撃になります。
攻撃は自動的に近くの敵を狙ってくれるようになっていて、さらにボタン押しっぱなしで連続で攻撃し続けてくれます
よって戦闘は非常にお手軽に行えます。

経験値が貯まってレベルアップすれば「アクションスキル」という特殊技の習得も可能で、MP を消費して広範囲の敵を攻撃したり、敵を麻痺状態にさせたりすることが出来ます。

敵を倒したり宝箱を開けたりすると装備を得ることができますが、装備には様々な「追加効果」が付いているものがあり、レアアイテムになると3つや4つの効果が付いている事もあります。
どんな効果が付いているかはランダムなので、理想のアイテムを探すのが大きな楽しみと言えますね
この辺は「ディアブロ」のシステムを踏襲していると言えます。

装備は左右の手、頭、体、手、足、アクセサリ2つと、装備できる場所が多いため、多用な装備を身につけることが出来ます。
装備によってキャラクターの外観もどんどん変わっていき、この「装備による見た目の変化」もゲームのウリの1つです。

Dark Quest 2

ゲームの難易度は、かなり簡単です
前述したように攻撃は「ボタン押しっぱなし」で良く、攻撃方向も敵がいる方に自動的に補正してくれるため、ピンチになった時に薬を使うぐらいで構いません。
一応「アクションスキル」を使った方が戦闘はラクになるのですが、装備やレベルが十分ならあまりは必要なく、スキルポイントをパッシブスキル(常時作用する効果)に振り分けた場合、ますますお手軽な状態に。

飛び道具を使うキャラだと強敵に対しては「ヒット&アウェイ」を行った方が良く、また敵の攻撃を動いてかわす必要もあるのですが、基本的にザコはボタン押しっぱなしで片づくので、お手軽すぎて物足りなさもありますね。

とは言え、元となった「ディアブロ」もそんなにテクニックが必要だったかと言われると、そうでもなかった気がしますし、こんな感じで「お手軽にどんどん敵を倒せて探索を進められる」方が誰でも楽しめますから、これで良いのかもしれません。
少なくとも難しすぎて進むのが辛いゲームよりは。

マップは「自動マッピング」でいつでも見ることが出来ますが、画面に常に表示されている訳ではないので、いちいちメニューから確認しないといけないのがやや面倒です。
このマップには「これから行くべき場所」も表示されていますが、目的地が他のマップだと画面には表示されず、クエストで次の目的地が指示される場合も「場所の名前」しか言わないので、「どの方向に行けば良いか解らない」と言うケースが多いのも難点でしょうか。

ただ、色々と探索していればいずれは行き着くので、探索がメインのゲームであることを考えると、これはこれでもいいのかな?
Diablo 2 もそんな感じでしたしね。

Dark Quest 2

難点は、これはディアブロと比較しての話になりますが・・・
ハード性能の影響もあるから仕方ないとは思いますが、ディアブロよりも一度に出てくる敵の数が少なく、戦闘に派手さが無いこと。

ディアブロは大量の敵が一斉に襲いかかってきて、それを主人公が次々倒していく、言わば「無双状態」な展開が醍醐味だったと思うのですが、このゲームは一度に襲いかかってくる敵は多くても3~4体なので、そんなに派手な展開にはなりません。
ゲーム展開で言えばこのゲームより、むしろシューティングゲームの Solomon's Keep の方がディアブロらしいですね。

また、ディアブロは特殊な効果が付いているアイテムには、それを示す「名前」がアイテムに付いていました。
(Diablo を知らない方には、Defender Chronicles と同じ、と言えば解るでしょうか)
例えば力(Power)と素早さ(Dexterity)が上がる剣なら「Power Sword of Dexterity」とか言う名前になっていて、アイテムを拾ったらすぐにその効果を名前で判別できた訳ですが、このゲームは名前に変化が無く、特殊効果が付いている数が色で示されているだけなので、拾ったらいちいち装備画面を開いてアイテムを確認しないと、追加効果の内容を知る事が出来ません。
これはディアブロ系のアイテムのゲームとしては、非常に不便ですね・・・

後はやっぱり、かなり簡単なことが、良し悪しだと言えるでしょうか。
もうちょっと難しい方が「良いアイテムを探そう」という気にもなるのですが・・・
まあ携帯機器のゲームですから、あまりゲームをしない方も多いので、それを考慮しているのかもしれないけど。

以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。
名前が「Dungeon Hunter 2」になっていますが、これは海外でのこのゲームの名称です。



と言う訳で「Dark Quest 2」、まあ一言で言うと「劣化ディアブロ2」なんですが・・・
でも携帯機器としては十分にハイレベルなゲームだと思います。

ゲームロフトなので日本語にも完全対応、iPhone 3G や第二世代 iPod touch などの旧機種でも動作します。
旧機種対応としてはグラフィックのクオリティーも高いですね。
(ただし旧機種はマルチプレイは動作対象外なのでご注意下さい)

上から見た視点のアクションRPG」という非常に解りやすく、遊びやすいジャンルのゲームなので、難易度が高くない事と相まって、お勧めしやすいゲームではあります。
しかし逆にゲームマニアの方は物足りなさを感じるかもしれません。
また、「ライトユーザー向け」と言うには、ちょっと装備やステータスなどの部分が解り辛いかな・・・

価格は 800 円と割高です。
ゲームロフトなのでセール待ちをする手もありますね。
まあ私はこの手のゲームは散々やって来てるので、そのぶん評価が辛口かもしれません。
この手のゲームをあまりした事がない方には良いアプリだと思います。

なお、ゲームの内容とは直接関係ありませんが、紙芝居風のオープニングムービーは非常に良い雰囲気が出ているので、購入した人は必見です。

Dark Quest 2(iTunes が起動します)
Dark Quest 2 HD(iPad 専用です)

N.O.V.A. 2

ゲームロフトが iPhone / iPod touch 向けに開発した SF な設定を持つ FPS (3D 視点のガンシューティング) で、ハイレベルなグラフィックと滑らかな動きでヒット作となったのが「N.O.V.A.」です。
英会話スクールではありません。

その NOVA の続編が先日登場しました。
N.O.V.A. 2 - Near Orbit Vanguard Alliance」です。

1作目が出たのは今年の4月。
その時に「携帯機器とは思えないグラフィックだ!」と評判になった訳ですが、それから約8ヶ月でもう続編が登場し、グラフィックもさらに綺麗になっていて、しかし最近の大作ラッシュの中ではこれでも並レベル(?)だという・・・
いやはや、技術の進歩は早いものです。

ちなみに N.O.V.A. は XBOX で大ヒットした SF 系 FPS 「HALO」を元にしているようで、言わば「ゲームロフト版 HALO」なんて言われてたりします。
「大ヒットゲームを携帯機器で高クオリティーに再現する」というのがゲームロフトの手法の1つのようですね。

NOVA2

ゲームは SF である点以外は、一般的な FPS (ガンシューティング)と言えます。
FPS は撃ちまくって敵を倒しまくる「スポーツ系 FPS」と、実戦をリアルに再現した「リアル系 FPS」の2つに大別されますが、このゲームはその中間と言えます。

主人公はパワードスーツに身を包んだ、言わば「超人的な存在」で、正面から撃ち合って敵を倒しまくることが可能、搭乗可能な巨大ロボットなども登場します。
しかし銃には弾数があり、リロードも頻繁に必要で、手榴弾にも弾数があるなど、この点はリアルなスタイルとなっています。

ゲームとしての特徴は、あまり隠れる必要が無いことでしょうか。
リアル系の FPS だと物陰に身を隠し、攻撃を受けないようにしながら撃ち合う必要がありますが、このゲームは敵の攻撃の弾速が遅く、こちらが歩いていれば滅多に当たりません。
撃たれてから動いても、素早く反応できれば十分かわせるぐらいです。
さらに耐久力(このゲームではシールド)も他の FPS より多く、回復も早いため、ダメージを受けながら撃ち合っても敵を倒しながら進む事が出来ます。

もしやられてもセーブポイントがかなり多く、あまり戻されないので、サクサクと進むことが出来ます。
全体的に「初心者向けの FPS」ですね。

一方で、敵の兵士の動きは意外とリアルです。
近くに遮蔽物があったらサッと隠れ、そこから少しだけ身を出して撃ってきたり、転がりながら飛び出して撃った後、再び転がって身を隠すなど、割と実戦ぽい動きをします。
側面に回り込んでくる事も多く、「非リアル系」のゲームであるにも関わらず、敵兵士の AI は一番リアルな気がしますね。

ステージ構成もバラエティーに富んでいて、ジープに乗って走るステージや、二足歩行ロボットに乗って戦うステージが登場。
中には自動で敵を攻撃するマシンガンをフィールド上に設置し、攻めてくる敵を迎撃するというタワーディフェンスのようなステージもあります。

iPhone 4 のジャイロスコープに対応しているため、iPhone 4 なら非常に操作性が良く、本体を動かした方に向きを変えることが出来ます。
もちろん通常のタッチ操作でも操作性は悪くありません。

NOVA2

グラフィックに関しては、非常に綺麗ではあるのですが・・・
ただ、iPhone 3G などの「旧機種」にも対応したゲームなので、やはり新機種(3GS 以降)のみを対象にしたゲームと比べると、ポリゴン(3D グラフィックの1つの面)が大きく、全体的に角張っているのは否めません

これらと比べるべきではないと思いますが、最近発売された Infinity BladeRage HDReal Racing 2 と比較すると、見劣りするのは否めませんね。
しかしそれでも Retina ディスプレイに対応した綺麗なグラフィックになっており、「旧機種にも対応したゲームとしては、間違いなく最高レベルのグラフィック」とは言えます。
これは iPhone 3G や iPod touch 第二世代の人には嬉しいのではないでしょうか。
また、ゲームロフトのアプリにありがちだった「質感の無さ」「NPC キャラの動きのショボさ」も、このゲームではあまり感じません。

以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。



全体的には FPS としては初心者向けですが、内容もボリュームも十分だと言えます。
ただ、正面からバンバン撃ち合ったり、歩いていれば敵弾をかわせるという展開は、FPS にリアルさを求めている人だと今ひとつに感じるかもしれません
SF 系の設定もアメリカではウケるのですが、日本ではそれ程でもないでしょうしね。

私的には「ミリタリーもの」の方が好きなので、NOVA のゲーム性や、完全に架空の SF な設定は今ひとつに感じましたが・・・ この点は人それぞれだと思います。

価格は 800 円と割高。
内容はそれだけのものは備わっていますが、今月は話題作や技術大作がもっとリーズナブルな価格で数多く登場しているため、それらと比較して考えると、高く感じてしまうのは否めません。
私的にはセール待ちの方が良い気がするかな・・・

N.O.V.A. 2 (iTunes が起動します)

ゆけむり温泉郷

携帯電話用に開発・経営型のシミュレーションアプリを配信している「カイロソフト」から、新しいシミュレーションゲームが公開されました。
ゆけむり温泉郷」です。

iPhone / iPod touch で販売を開始した「ゲーム発展国」がスマッシュヒットし、意外に欧米でも大ヒット
(欧米では「ゲームメーカー」を題材にしたという点が非常に珍しがられていて、ゲーマーの心をわし掴みにしたらしい)
この「ゆけむり温泉郷」はそんな好調なカイロソフトの iPhone / iPod touch ソフト第二弾です。

前作は画面が「携帯電話アプリのベタ移植」で、画面下に「十字キー」がそのまんま表示されているという iPhone アプリらしからぬ画面レイアウトだったのですが・・・ さすがに今作は改善してきました。
今回も携帯電話アプリの移植ですが、画面レイアウトは iPhone / iPod touch 用に調整され、縦画面/横画面の双方に対応、文字も非常に見やすく、奥深いゲーム性も相変わらずです。

ゆけむり温泉郷

ゲームは「温泉旅館を経営」するという内容です。
旅館のレイアウトはプレイヤーが自由に作る事ができ、廊下を伸ばして客室を設置、各所に施設も配置して、お客さんが快適に過ごせるような環境を整えていきます。

操作性はこのタイプのゲームとしてはかなり良く、部屋の設置や画面のスクロール等は非常にやりやすいですね。
またピンチ操作でのズームイン/ズームアウトにも対応しています。

前述したように画面のレイアウトは iPhone / iPod touch に最適化され、縦画面では画面下の「十字キー」は OFF に出来るようなり、さらに OFF の時は画面が広く表示されるようになりました。
横画面だとフルスクリーンに近い状態で表示されるようになり、自動回転の ON/OFF も可能です。
また、文字が全体的に大きくて見やすいフォントになり、この点でも改善が見られます。
今作はキッチリと iPhone / iPod touch を研究して作ってきたというのが伺えるインターフェースになってますね。

ドットグラフィックも綺麗に描かれており、コミカルで味のあるグラフィックで、各施設でのキャラの動きも結構細かいです
例えばカラオケルームに入ると客が手を広げて歌った後に一回転してポーズを決めます。
広い旅館をちょこまかとお客が動いている様子を眺めているだけでも楽しいですね。

ゆけむり温泉郷

ゲームバランスやゲームシステムも、よく考えられた作りになっています。

まず、経営すること自体は非常に簡単です。
テキトーにやっても破綻するようなことはまずなく、何も考えずに施設を設置していってもほぼ黒字になります。
だから初心者や普段ゲームをやらない方でも、簡単に楽しむ事が出来ます。

しかしその一方で、環境の評価や施設同士の相性、お客の動線、客層や好みの違いなど、非常に多種多様な要素が盛り込まれており、それらが売上げや人気にダイレクトに影響します。
つまり、経験と知識があればあるほど、どんどん売上げが伸びていく形になっている訳です。

この「初心者でも簡単にプレイ出来るが、上級者だとどんどん売上げが伸ばせる」というゲームバランスは、さすがこの手のゲームの老舗メーカーだなと思わせてくれますね。

また、「町への投資」を行う事によって次々と新しいお客が登場し、それにつれてアイテムや施設も増加していくなど、新要素がどんどん出てくるようになっています。
雑誌のランキング発表などのイベントもあり、この辺の飽きさせない展開は「ゲーム発展国」と同様と言えます。

2周目以降は「高速モード」が追加され、環境アイテムやお客の人気の一部を引き継げるなど、何度も繰り返して遊べるようにする工夫もあります。

ゆけむり温泉郷

強いて難点を言うと・・・
経営が順調に進んで敷地の拡大も最大まで行い、一通りの開発が終わってしまうと、あまりやることがなくなること。
眺めていても楽しいゲームですが、15 年という期間は長すぎる気がします。
ゲーム発展国もそうでしたが、この半分か 2/3 ぐらいでも良かった気はします。

一度ゲームをクリアすると高速モードが追加され、2倍ぐらいの速度で進むので、それを考えると 15 年でも良いのかなと言う気もしますが、プレイがある程度安定するか10 年目ぐらいになったら、1周目でも高速モードは解禁されて良かった気はします。

また、これは難点というか、希望と言えるのですが・・・
今回はゲームクリアすると「最終スコア」が集計されます。 これは所持金や旅館の評価などを総合して付けられるもので、どういう理由で点数が加算されていくのかちゃんと表示されます。
そのため「ハイスコアを狙う」という楽しみが前作より深まっているのですが、出来ればオンラインランキングに対応して欲しかった・・・ と言うのがありますね。

と言う訳で「ゆけむり温泉郷」、かなりオススメできるアプリです
定価は 600 円と高めですが、長時間楽しめる事を考えるとそんなに割高ではないと思います。

iPhone / iPod touch への最適化がきっちり出来ていて、初心者でも楽しめて、上級者でもやり込みがいがあるゲームになってます。
私も2周目をプレイ中で、かなりハマっています。
ただ、激しく時間を消費するゲームですね・・・ それだけ没頭できるという事でしょうか。

ゆけむり温泉郷(iTunes が起動します)
 
 
【 ちょこっと攻略 】

ゲームの解りにくい部分と、投資が出てくる順番を少し解説しておこうと思います。
プレイされている方は参考にしてみて下さい。

【 宣伝の方針と投資の条件 】
・「宣伝」は、選択したお客さんが来る確率を上げるものです。 お客さんは「人気」が高ければ宣伝しなくてもやってきますが、最初は人気が 0 なので、宣伝で客寄せをして満足して貰い、人気を高めていく必要があります。
・「投資」には発生条件があり、その大部分は「特定のお客さんの人気が一定以上」で起こります。 そして「投資」を行うと、次の新しいお客さんが登場します。
・つまりゲームの流れは、「宣伝で特定のお客さんを呼ぶ」→「そのお客さんの人気を高める」→「新しい投資が出現する」→「投資してまた新しいお客さんを登場させる」のサイクルとなります。
・投資を出すためのお客さんの人気は 30 を目安にすれば良いでしょう。

【 投資の順序一覧 】
以下は投資が出てくる順番をまとめたものです。(これで全部とは限りません)
中には特殊な条件や複数の条件で出現する投資もあり、こうした投資は誰かの紹介ではなく「旅館の噂を聞いて」という理由で依頼がきます。

・ハイキングコースの整備:最初から登場:散歩マスターが来客:キノコを追加
・漁場の開発:散歩マスターの紹介:漁師が来客

・図書館の誘致:大学生の紹介:読書室を追加

・ゲーム会社の設立:ヒラ社員の紹介:プログラマが来客
・ゲームセンターの誘致:プログラマの紹介:ゲームルームを追加
・研究所の移転:プログラマの紹介:研究者が来客
・テレビ局の開設:研究者の紹介:タレントが来客
・コンサートホールの建設:タレントの紹介:ピアニストが来客
・株式取引所:ピアニストの紹介:トレーダーが来客
・空港の誘致:トレーダーの紹介:貴族が来客

・中小企業の誘致:ヒラ社員の紹介:課長が来客
・山小屋の開発:課長の紹介:格闘家が来客
・小説家の教育:格闘家の紹介:小説家が来客
・ゴルフ場の開発:小説家の紹介:部長が来客
・秘書の募集:部長の紹介:秘書が来客
・画廊の設立:部長の紹介:画家が来客
・大企業の誘致:旅館の噂:社長が来客
・政治家への転身:社長の紹介:政治家が来客
・国会への進出:政治家の紹介:議員が来客
・ヘリポートの建設:旅館の噂:会長が来客
・パーティー:会長の紹介:財閥当主が来客
・セレモニーの開催:旅館の噂:当主夫妻が来客

・イラスト会社の設立:OLの紹介+お花畑の開発:イラストレーターが来客:お花畑のポスターを追加
・トキオ荘の建築:イラストレーターの紹介:漫画家が来客:名作漫画を追加
・イベント会場の設置:漫画家の紹介:コンパニオンが来客
・ファッションショーの開催:コンパニオンの紹介:モデルが来客:人気が一時的にアップ
・弁護士事務所:モデルの紹介:弁護士が来客
・高級住宅街の造成:弁護士の紹介:セレブが来客
・選挙応援:セレブの紹介:ファーストレディーが来客
・アイドルデビュー:セレブの紹介:アイドルが来客

・パティシエスクール設立:主婦の紹介:パティシエが来客
・雑誌の創刊:パティシエの紹介:雑誌記者が来客
・ニュース番組の制作:雑誌記者の紹介:アナウンサーが来客
・カラオケ店の誘致:アナウンサーの紹介:カラオケルームを追加
・病院の誘致:アナウンサーの紹介:女医が来客
・演劇スクールの開校:女医の紹介:女優が来客
・有名大学の誘致:女優の紹介:理事長が来客
・リゾート地の開発:理事長の紹介:貴婦人が来客

・占いスクールの開校:漬物師の紹介:占い師が来客
・茶道大会の開催:占い師の紹介:茶道家が来客
・オペラホールの建設:茶道家の紹介:オペラ歌手が来客
・豪邸の造成:オペラ歌手の紹介:マダムが来客

・植物園の誘致:旅館の噂:若い恋人が来客:つつじを追加
・教会の建築:若い恋人の紹介:若い家族が来客
・牧場の開発:若い家族の紹介:ミルクを追加
・卓球大会の開催:若い家族の紹介(人気50):卓球台を追加

・(地主が来客:2度目の拡張後)
・お笑いグランプリ:地主の紹介:コメディアンが来客

・登山道の整備:旅館の噂:老夫婦が来客

・お花畑の開発:最初から登場:人気が一時的にアップ:ハチミツを追加
・放置竹林の伐採:旅館の噂:を追加
・カエデの植樹:旅館の噂:カエデを追加
・灯篭の制作:旅館の噂:灯篭を追加
・梅の植樹:旅館の噂:梅の木を追加
・池の製作:旅館の噂(環境アイテムを一定以上保持/使用?):を追加

・旅館の宣伝:温泉みなこの提案(最初から):一時的に来客数アップ。何度でも実行可。
・エステティシャンの招待:温泉みなこの提案(女性の顧客が一定以上?):VIP来訪、成功でエステルームを追加
・旅館大工の招待:温泉みなこの提案(2度目の拡張後):VIP来訪、成功で門・石畳・受付を追加
・バーテンダーの招待:温泉みなこの提案(中年男性の顧客が一定以上):VIP来訪、成功でバーを追加
・出張占い師招待:温泉みなこの提案(占い師の人気40):VIP来訪、成功で占いの館を追加
・茶道家元の招待:温泉みなこの提案(茶道家の人気40):VIP来訪、成功で茶室を追加

・パンプキン資金援助:ある程度のアイテムを購入する:アイテム入荷量アップ

SDガンダム Gジェネレーション タッチ

歴代ガンダムシリーズのキャラクターとモビルスーツが総登場することで人気の戦術シミュレーション・RPGシリーズ「Gジェネレーション」。
様々な機種で展開してきたこのゲームが、遂に iPhone / iPod touch でも公開されました。
SDガンダム Gジェネレーション タッチ」です!

この秋に発表されて以後、ユーザーからの期待が高かったゲームの1つですが・・・
しかし iTunes のレビューを見ても解る通り、ヒドい状態です

このゲームは元々ガラケーのアプリだったのですが、それを iPhone / iPod touch への最適化が不十分なまま「ベタ移植」した感じです。
この2年、ガラケーアプリのベタ移植じゃ iPhone では通用しないことは散々言われてきたはずなのに、まだこの有様ですから、ナムコの iPhone アプリへの認識が「相変わらず」だと感じずにはいられません。

操作性なども良くなく、それでいて価格は高く、iTunes のレビューが炎上するのも仕方のない出来で、「あえて言おう。カスであると!」と言う意見に賛同せざるを得ませんね。

※さらに現在、iOS5 以降への非対応が発表され、(最近の OS では)完全に動作しなくなりました。
それなのにアプリはまだ公開されているのでご注意下さい。


SDガンダム Gジェネレーション タッチ

ゲームは自分のターンに味方のユニットを動かし、武器を選択して攻撃、敵を倒せば経験値が入り、ユニットやパイロットのレベルがアップしていくという育成要素のある戦術シミュレーションゲームです。
敵を全滅させればステージクリアとなり、次のステージを選択できます。

いわゆるスパロボ(スーパーロボット大戦)を元とするゲームシステムですが、しかしGジェネレーションはスパロボとは異なるルールが多くあるため、スパロボと同じように考えていると戸惑うと思います。
PS2 で発売された「Gジェネレーション スピリッツ(魂)」とシステムはほぼ同じです。

しかし悪い点を上げるとキリがありません
登場キャラクターの絵の周囲のジャギー(ドットのギザギザ)がやたら目立つし、文字もドットが荒く明らかに iPhone の解像度に対応できていない。
要するに一見してすぐ「汚い」と思うグラフィックなのです。
ガラケーアプリの画像をそのまんま iPhone 用に拡大し、調整せずに表示している感じですね。
まだガラケーの方がマシなぐらいで、こんな画像で納得出来る iPhone ユーザーはいないでしょう。

操作性も良くなく、iPhone / iPod touch 用にタッチパネルの操作になっているのですが、勝手に画面がスクロールするし、二本指タップのスクロールも画面がヘンなところに移動するし、ピンチ操作にも非対応でズームも2種類のみ、ユニットの詳細も表示し辛いし、他にも追加移動時に敵ユニットの詳細を確認出来ないとか、HP のバーグラフがないので状況をパッと見で認識できないとか、もう悪い点だらけですね

※アップデートで操作性に関してはある程度改善されました。

戦闘シーンのモビルスーツの動きについては、「ガラケーアプリの画面を引き延ばしただけ」なのでドットが荒くて綺麗とは言えないものの、良く動くしアクションも派手で、一応ちゃんと「Gジェネ」しています
キャラクターボイスなども一切ありませんが、ここはアプリ容量を考えると仕方がないとは思います。

このアプリはガラケーアプリの「Gジェネレーション モバイル」の移植です。
この「Gジェネレーション モバイル」はガラケー用としては非常にハイレベルなアプリで、多くのユーザーから支持されていました。
アップデートも繰り返されており、そのため最終的にはかなりのボリュームとなっています。
だからこそナムコも自信満々で移植を発表したのでしょう。

しかしそれはガラケーアプリのレベルでの話。
それでも iPhone 用に表示や操作性が調整されていればまだ良かったのですが、どうみても「やっつけ仕事」な移植で、特に「文字のフォントがガタガタ」ってのはもう技術云々以前の問題だと思います。

無料体験版を公開して追加課金で収益を上げるのなら、その体験版の時点で「すごい」「面白い」と思わせなければダメな訳で、それなのにこの見た目ですから、マーケティングの基礎からして「なっていない」と言わざるを得ませんね・・・

ggene5

ただ、グラフィックと操作性を全く考慮に入れず、ゲームシステム「だけ」を見た場合・・・
そんなに悪くはなかったりします。

前述したようにシステムは PS2 で大ヒットした「Gジェネレーション・スピリッツ」のものを踏襲していて、かなりやり込み度の高いユニット育成と、戦略性の高い編成・戦闘システムなどを持ち、ストーリーに沿ったシチュエーションモードだけでなく、特殊なランダムステージ(クエストモード)なども用意されています。

ただし前述したように「Gジェネ」は特殊なルールが多く、それがゲーム内でほとんど説明されていないので、このシリーズを初めてやった方だとまるでシステムが解らないでしょう。
おまけにゲームバランスがかなり厳しく、初心者はもちろん上級者でもシチュエーションモード(メインのストーリーモード)の早い段階で詰まってしまうと思います。

今作は序盤に強いモビルスーツを作る事が出来ないため、同じステージを繰り返してモビルスーツとパイロットのレベルを延々と上げる「経験値稼ぎ」を行う事が必須となっています。
元々Gジェネは難度の高いゲームだったのですが、ますますその傾向が強くなっている感じで、正直言って「マニア以外」には勧められませんね。

SDガンダム Gジェネレーション タッチ

と言う訳で、大きな期待と話題を呼んでいたアプリですが、一般の方には全くと言って良いほどオススメできないアプリとなっています。
「Gジェネ」のファンなら、グラフィックに慣れてしまうと相応に楽しむ事は出来るのですが、ゲームバランスがキツイので、そのつもりでやった方が良いですね。

(と言うか、ガラケー版で可能だったMS開発の組み合わせの多くが利用できなくなっているようで、そのため使えるユニットが非常に限られています。 しかも序盤に陸上戦艦が入手出来ないのに早い段階で地上のクエストステージが次々と追加されるなど、おかしい点が見られます。
「追加ダウンロードで様々なMSが使用可能に」みたいなアナウンスがあるので、もしかすると追加ダウンロードを導入しないと上位のMSや戦艦をなかなか入手出来ないシステムなのかもしれません。
そうだとすると、今の時点ではGジェネ経験者でも手を出さず、アップグレードや追加コンテンツを待った方が良いような気がします。
しかしそれだとますます多くの費用がかかる訳で、なおさら微妙なアプリと言えますね・・・)

この秋、「ナムコバンダイゲームスから複数のガンダムアプリが iPhone に登場する」と各メディアで報じられ、かなりの話題になっていた訳ですが、フタを開けてみれば単なる「ガラケーアプリの移植」に過ぎませんでした。
おまけに iPhone / iPod touch 用にカスタマイズされていた訳ではなく、最適化されている訳でもなく、限りなく「ベタ移植」に近い形で・・・

私的にも残念ですが、ガンダムフリークの方は特にガッカリなのではないでしょうか。
ナムコの iPhone アプリのマーケティングは、一体どこまで「ナムコ」の名を貶めれば気が済むのでしょうかね・・・

SDガンダム Gジェネレーション タッチ(iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

それでもやりたいという方や、すでに製品版にしてしまった人向けにシステムを簡単に解説しておきます。
プレイ時の参考にしてみて下さい。

【 編成 】
・編成ユニットには「マスター」と「グループ」が存在する。 マスターは主人公的な存在で、近くにいるどの味方ユニットからも支援を受ける事が出来る。 戦艦に帰還できないが、HP と EN はターン毎に少しずつ自然回復する。
・「グループ」は戦艦に格納されて出撃するため、戦艦が必要。
・1つのグループには最大2つの「チーム」が所属する。 チーム数やユニット数は戦艦によって決まる。
・戦艦の周囲には指揮範囲があり、この範囲外だと能力が低下する。 指揮範囲はパイロットの指揮能力で来まる。
・「チーム」の一番上のユニットは「リーダー」となる。リーダーユニットにも指揮範囲があり、チームのユニットはその範囲にいないと能力が落ちて支援も出来なくなる。

【 戦闘 】
・攻撃には EN を消費する。 消費した EN は戦艦に戻らないと回復しない。 戦艦の HP と EN はターン毎に自然回復していく。
・チームメンバー同士はリーダーの指揮範囲内にいて未行動なら支援攻撃に参加できる。 経験値は支援ユニットも入手する事が出来る。
・敵にトドメを刺すとユニットは再度行動が可能になる。 これを「チャンスステップ」と言う。 チャンスステップは敵を倒し続ける限り何度でも発生する。
・パイロットには精神力を示す MP という数値がある。 攻撃が当たったり敵を撃破すると上昇し、被弾すると下がる。 一定以上まで高まると「強気」、一定以下になると「弱気」になり、能力に補正がかかる。 どのあたりで状態が変化するかはパイロットごとに異なる。
・MP が最大になると「超強気」になり攻撃が全てクリティカルになる。 MP が非常に低くなると「混乱」し攻撃が出来なくなる。
・戦艦に所属しているユニットは、出撃中に戦艦が倒されると白旗を揚げる。 白旗を揚げている敵ユニットはこちらの戦艦で「捕獲」が出来る。 捕獲したユニットはステージクリア後にストックに入れるか換金するかを選べる。
・敵を倒すと「ハロポイント」が得られ、それによってクリア後の評価が判定される。
ハロポイントは倒しにくい敵を倒したり、敵を「オーバーキル」(相手の全 HP の倍以上のダメージを与える)で倒すほど高くなる。

【 開発 】
・今作では2つのユニットをかけ合わせると、素材となったユニットは消えてしまう
・開発にレベルは必要ないが、開発後のユニットの能力値やレベルは素材となったユニットの影響を受ける。
・ガラケー版の「Gジェネレーションモバイル」の開発の組み合わせはそのまま使えない模様。
ただ、イベントなどの発生条件は同じようです。

SDガンダム Gジェネレーション タッチ

Real Racing 2

昨年の夏に登場し、圧倒的なグラフィックとリアルな表現でプレイヤーから絶賛され、優秀ゲームの表彰で「技術賞」なども受賞したレースゲーム「Real Racing」。
その続編が早くも登場しました! 「Real Racing 2」です。

開発は Flight Control の開発元としても知られるオーストラリアのメーカー「Firemint」。
前評判の高かったゲームですが、見事にその期待に応える内容となっています。

Real Racing 2

とにかくグラフィックの質が凄い!
非常に綺麗なグラフィックが滑らかに表示され、前作の Real Racing も凄かったですが、ますますそれに磨きがかかっています。
もちろん iPad や Retina ディスプレイの高解像度に対応しているため、これらの本体ならさらに美しくなります。
車体の光の映り込みなども表現されています。

ゲームも非常にプレイしやすく、車が安定しやすい「ステアリングアシスト」や、コーナーの手前で自動でブレーキをかけてくれる「ブレーキアシスト」があるため、初心者の方やレースゲームが苦手な方でもスムーズに車を動かす事ができます。
決してマニア向けのゲームではなく、誰でもレースゲームを楽しむ事が出来るアプリですね。
一方で、ブレーキアシストがあっても「自分で減速せずに急カーブを曲がれる」という程ではないので、ちゃんとプレイヤーの操作も必要な程良いバランスとなっています。

これらのアシストは ON/OFF が可能で、ブレーキアシストはその効き具合も調整できるため、上級者ならブレーキアシストを抑えてスピードを優先する事も可能です。
操作は初期設定では TILT 操作(本体の傾きで操作)ですが、仮想ハンドルやタッチでの操作に変更することも可能です。
TILT の感度も前作より調整されている印象で、前より挙動が安定している気がします。

難易度も EASY・MED・HARD の3種類があって、腕前に合わせて選ぶことが出来ます。
アシスト機能が強力なおかげで EASY は結構簡単なので、レースゲームに慣れている方は MED 以上がお勧めですね。

レース場のグラフィックも、前作はやや閑散とした印象を受けたのですが、今回は遠くに見える雪山や遊園地、空を飛ぶ気球やヘリなどもあって、非常に綺麗な風景が描かれています。
また、今回は昼だけでなく夕方・夜のレースもあります。
前作はカーブなどで「角張った部分」が目立ったのですが、それらも以前より滑らかになりました。

そしてもっとも大きな変化は、レースで賞金を稼ぎ、そのお金で車を買い換えて行くことが出来るようになった事でしょう。
前作はレース前に使う車を選ぶ形になっていて、「車を集める」という要素はなく、メーカーもフォルクスワーゲンのものしか選べなかったのですが、今回は BMW やフォード、日産などの9メーカーの車が用意されており、購入した車の強化も可能です。

なお、車には性能を表す数値があって、レースごとに参加できる性能値の範囲が決められています。
よってランクの低いレースにハイグレードカーで出場、とかは出来ません。
必然的に色々な車に乗り換えていかないと、全レースには参加できないことになりますね。

Real Racing 2

レース中の車の挙動は完全な「リアル系」で、例えばタイヤを横滑りさせると大きく減速します。
よってドリフトしまくるような走行はなく、コーナーの手前できっちり減速する事が大切になります。
走りに派手さはありませんが、このリアルさもこのゲームの良い点と言えるでしょう。

レースにおける前作との大きな変更点は、先のコースや前後のライバルの位置が表示される簡易的な「ミニマップ」が付いたこと。
私はレースゲームに状況を一目で確認出来る「コースマップ」は必須だと思っていて、それがなかったため前作の評価は今ひとつでした。

しかし今作は、ミニとは言えマップが付きました。
これで次のカーブの強さと方向、すぐ後のライバルの位置が確認出来るようになっています。
私的にはこれのおかげで、「ようやく遊べるレースゲームになったな」と感じています。

また、今作は「車体ダメージ」が導入されており、他の車にぶつかるとバンパーがガタ付いて、最後には取れてしまうようになりました。
この点は海外のレースゲームらしいと言えますが・・・ (なぜか欧米ではレースゲームの車体ダメージをやたら重要視する)

ただ、ちょっとかすっただけでバンパーがすぐ曲がったり、ポロっと取れたりするので、妙に違和感が。
「テープで止めてるのかよ、そのバンパー」と言いたくなります。
ここは逆にリアルさを損なっているような気がする部分ですね・・・
まあ、個人的には「おバカ」っぽくて好きなんですが、でもたぶん大多数の人はこのゲームに「おバカ」は求めてないです。

Real Racing 2

私は前作の「Real Racing」は、周囲の評価は高かったものの、個人的には今ひとつで、あまりプレイしませんでした。
理由は前述した通り、「コース図がなかった事」と、「賞金を集めて車を買う」という楽しみがなかったため。
前作はある意味「ストイックなレースゲーム」で、そこが好きだった方もおられるようですが、私は好みではなかったですね。

しかし今回は私が前作で不満に思っていた点が、全て改善されています。
なんとなく前作がプロローグ版で、今作が本編、みたいな感じもしますね。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



このゲームは自動マッチングのオンライン対戦にも対応しています。
ただ、オンライン対戦は他プレイヤーの車の動きが非常に不自然で、しかも抜いたり抜かれたりしてないのに順位が変動するなど、同期の調整が不完全な印象です。

※2011年に入ってのアップデートで改善されました。
現在は他プレイヤーの動きも自然になっています。

また、オンライン対戦をしてもその戦績や実績などは記録されないようで、賞金が貰えたりもしないので、私的にはこの部分はあまり楽しめませんでした。
この点は今後の調整次第と言ったところでしょうか。

ただ、自動マッチングなので気楽に出来るのは良いところ
ちゃんと乗っている車の性能に合わせたマッチングが行われます。


価格が 1200 円と高額なのが、難点と言えるでしょうか・・・
ただ、それだけのハイクオリティーのゲームなので、決して高い価格ではないと思います。
※2011年8月以後は 450 円で販売されているようです。

レースゲームや前作が好きだった方はもちろん、「レースゲームをやってみたいけど、あまり得意じゃないし・・・」と思っている方にも勧められますね。

私的には、予想以上の完成度でした。
iPhone / iPod touch のレースゲームは、やはり Real Racing シリーズが大本命ですね。

Real Racing 2(iTunes が起動します)

Sand Slides

砂時計のように流れる流砂を、画面をなぞって床を作り、指定の場所へと流していく。
そんな見た目が綺麗なパズル要素のあるショートゲーム。
それが「Sand Slide」です。

当初は無料で公開されていたようで、そのためダウンロードランキングの上位にも入っていました。
現在は有料化されたためかランキングから消えていますが、それでも 115 円と安く、ゲームも十分に面白い秀作だと思います。
こんなにすぐ消えてしまうべきではないゲームだと思いますね。

Sand Slides

上から落ちてくる色の付いた砂を、画面下の同色の受け皿の中に流していきます。
画面を指でなぞるとそこに「床」が作られ、砂はそれに当たると重力に従った動きで流れを変えていきます
昔、このような砂の流れをシミュレートした JAVA アプリなどが流行りましたが、それをゲームにしたという感じですね。

砂は次々と流れてくるので、1つの砂の処理が終わっていないうちに別の色の砂が落ちてくる場合もあります。
こういう時は床をコップのような形で描き、そこに砂を貯めて一時凌ぎをする必要があります。

ただし床は3つまでしか描けず、3つ書くと最初に書いたものが点滅し、4つ目を描いた時点で消滅してしまいます。
床はダブルタップで消すことも出来るので、次に消える床を消したくない場合は他の床を先に消しておく必要があります。
この辺りの床の描き方がポイントになると言えますね。
また、「時間で消える訳ではない」というのも覚えておくべきポイントです。

異なる色の砂を同時に受け皿に入れていくと「コンボ」となり、コンボボーナスが加算されていきます。
よって余裕がある時は砂の流れを途中で止めて、うまくコンボを重ねていくこともハイスコアのポイントとなります。

Sand Slides

グラフィックとサウンドも良く、背景の波の動きがとても綺麗で、BGM もノリの良い曲が流れます。
もちろん砂の流れもスムーズです。

やや残念なのはオンラインランキングに対応していないことでしょうか。
Game Center には対応しているのですが、実績のみとなっていて、ローカルではランキングがあるのに、なぜか Game Center のスコア別ランキングはありません。
でも「実績」の種類はかなり多く、やり甲斐があるものも多いので、それらを達成していくのも面白いですね。

iTunes のレビューには「落ちる」という意見が多いようですが、私がやった限りでは1度も落ちませんでした。
バージョンアップで安定性が改善されているので、現在は修正されているものと思われます。

価格は前述したように 115 円
見た目が綺麗でルールも解りやすく、タッチパネルにもマッチしています
そんなに長時間続くようなゲームではないので気軽にプレイ出来ますし、ちょっとしたパズル性もあり、非常に iPhone / iPod touch に向いたゲームだと思います。
私的には「定番アプリ」になっても良いんじゃないかと思っています

iPhone と iPad の双方に対応しているユニバーサルアプリでもあり、万人にオススメできるゲームですね。

Sand Slides(iTunes が起動します)

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