iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2010/12

ガンダム ファイティングスピリッツ

あの「ガンダム」を題材にした、2D の対戦格闘ゲームが iPhone / iPod touch に登場しています。
ガンダム ファイティングスピリッツ」です。
この冬、ナムコバンダイゲームスはいくつかのガンダムを扱ったアプリを販売することを発表していますが、その1つですね。

このゲームは正確には、携帯電話用のアプリからの移植です。
そのためグラフィックやキャラの動きには不安があったのですが、見てみると結構綺麗なグラフィックで、動きもスムーズ。

角張った 3D グラフィックとはまた違った、ベクターグラフィック(2点間を線で滑らかに結んで作画したグラフィック)っぽいアニメ調の絵が、逆に新鮮な感じを受けますね。

gundumfs

ゲームは俗に言う「スト2」型の対戦格闘です。
登場する機体は初期段階では、ガンダム(初代)、Zガンダム、FAアレックス、ストライクガンダム、そしてザク(しかもジーンの)。
新旧織り交ぜての登場となっていますが・・・ ザクだけ妙にハンデがあるような気がしないでもない。

機体は最終的には10機になるようで、隠すほどのものでもないので言ってしまうと、シャアザクやキュベレイ、ジ・オなどが登場します。

操作は仮想方向キーで操作し、操作性は「すごく良い」と言う程でもないけど、そんなに悪いと思うほどでもありません
ナムコのアプリなので心配な方も多いと思いますが、まあマシな方です。
指を置いた場所にパッドが現れる設定も可能です。

メインの攻撃ボタンは1つですが、必殺技ボタンと超必殺技ボタンが付いていて、必殺技はコマンドを入力しなくても出す事が可能です。
この辺は「ストリートファイターIV」と同様ですね。
通常攻撃はレバーの方向によって違う技が出ます。

正直、技の数は少なく、強弱もありません。
ただそんなに多くの技があっても使わないと思うし、普通に格闘ゲームとして成り立つぐらいの技数はありますね。
一応「キャンセル技」なども可能になっているようです。

グラフィックは前述したように結構綺麗で、アニメ調の絵ですがチープな印象は受けない絵柄です。
攻撃が当たった時の衝撃などもかなり派手に表示されるので、やっていて地味な印象は受けません。
双方の距離が近くなるとズームし、離れるとズームアウトします。

敵に勝つと経験値が貯まり、パイロットがレベルアップする「成長システム」もあります。
レベルアップによって必殺技などが追加されることもあります。

gundumfs2

とまあ、ゲームの基本部分は相応に良く出来ているのですが・・・

格闘ゲームとして致命的な欠点があります。
コンピューターのアルゴリズム(AIの動き)や難易度調整がダメダメなのです。

難易度は EASY・NORMAL・HARD・EXPERT の4つが用意されているのですが、EASY から HARD まで、離れて飛び道具を撃っているだけで勝てます。
必殺技ボタンがあるから射撃をミスることもない訳で、これじゃあ格闘ゲームとして問題外。
EASY はホント攻撃さえしてこないので、かなり「ライトゲーマー向け」の調整にしているのだと思いますが、にしてもほどがある
だって全機体、射撃武器持ってるんだし。
普通に正面からボコボコ殴り合っても EASY や NORMAL だと問題なく勝つ事ができ、ちょっと弱すぎだろうと思ってしまいます。

全体的に AI が不用意な行動を連発する傾向があり、前述の「飛び道具だけ撃ってれば勝てる」というのも、相手がむやみに隙を見せたり、ダッシュで突っ込もうとしたり、飛び道具をかわす反応が悪いため。
加えて特定の状況に妙に弱い面があり、あまり詳しく書くのは控えますが、ガンダムだと「ハメ技」で EXPERT のラストまで簡単に勝ててしまう
(しかもたぶん、どのキャラでもハメが可能な技があると思う)

とにかく格闘ゲームで一番重要な、「コンピューターの動き」の作り込みが甘いのです。
iTunes の説明に「格闘ゲームが苦手な方にも幅広く楽しんで頂けるよう」とか書かれていますが、逆に「格闘ゲームをやっていた人は度外視ですか?」と言いたくなります。
たぶんテストプレイが十分に行われておらず、内輪のテストしかしていないのではないでしょうか。

まあ、EXPERT にしてハメなし、射撃も控えめでプレイすると、相応に楽しめるのですが・・・
そういう縛りプレイでやらないと、今の時点ではちょっと・・・ と思ってしまいますね。

また、ストーリーのようなものはなく、成長要素はあるけど取って付けたようなものであるため(しかも成長させなくても勝てる)、やり込み要素に関しても乏しいです。
Game Center などへの対応もなし。 これでは長く楽しむのは厳しいですね。
対戦は Bluetooth を通しての対戦のみ可能です。

と言う訳で「ガンダム ファイティングスピリッツ」、意外に動きやグラフィックは良かったけど、残念な点が多かったアプリです。
価格が安ければまだ良かったかもしれませんが、定価は 600 円
ガンダムだから安売りできないのだと思いますが、この価格ではお勧めできませんね。

まあ、「ガンダムで 2D 対戦格闘」という時点で「イロモノ」です。
おまけに「携帯電話アプリからの移植」で、しかも iPhone / iPod touch アプリでは色々と前科の多いナムコですから・・・ 「さもあらん」と言ったところでしょうか。
でも「その割には」、思っていたよりは良く出来ていた、とも思いますが。

AI の強さや動きの甘さについてはプログラムの調整などで対処できる部分でしょうから、今後のアップデート次第では改善されるかもしれません。
ボリュームやメニュー部分などは「携帯電話アプリのまんま」なので、ここももう少し改良されて、実績の要素なども加われば、もっと良くなるとも思いますが・・・ そこまではちょっと無理かな。

今の時点では微妙と言わざるを得ませんが、ガンダムが好きで好きでたまらない人なら、悪くはないかも・・・?

・ガンダム ファイティングスピリッツ(公開終了)

RAGE / RAGE HD

※iOS アップデートで動作不能になり、さらに日本のストアからも消滅していたのですが、2015 年に復帰した模様です。

欧米で大ヒットし、今では一般的なゲームジャンルとなった「FPS」(3D ガンシューティング)。
その老舗 id Software が開発した、期待の新作 FPS。
その iPhone 版が「RAGE」と「RAGE HD」です。

RAGE HD の方が、iPad の高解像度や iPhone4 / iPod touch 第四世代の Retina ディスプレイに対応した「高画質バージョン」となっています。
一方、単なる RAGE は低負荷で旧機種でも動作します。

FPS というゲームジャンルが広まったのは、id Software というアメリカのメーカーが「DOOM」というゲームを発売したのが大きなきっかけとなっています。
DOOM は次々と出てくるモンスターを銃で撃ちまくる 3D 視点のシューティングゲームで、その残虐性などが問題視されつつも、アメリカで空前の大ヒットとなりました。
その後、id Software は Quake という後継の FPS を開発、非リアル系の FPS の定番メーカーとなり、さらに DOOM や Quake で使われたシステムの提供も行っています。

その id Software が Quake の後継として開発している注目の FPS が RAGE なのですが・・・
何年もかけて開発しているにも関わらず、なかなか発売には至らず、現時点では 2011 年秋の予定となっているようです。

しかしその RAGE が iPhone / iPod touch のアプリとして登場!
当然のように欧米のゲームサイトでは話題沸騰、一躍注目作となりました。
おそらく本編の RAGE のプロローグ版の形だと思いますが・・・ さすが id Software と言えるだけのクオリティーとなっています。

rage

ゲームの内容は次々出てくるゾンビのような怪物(ミュータント)を銃でガンガン撃ちまくる、DOOM や Quake の流れを汲むガンシューティングとなっています。
ただ、血や肉片が飛び散るシーンが連発される残虐表現の強いゲームで、そのため万人にお勧めできるものではありません。 そう言うのが苦手な方はやらない方が無難です。

しかしこのゲームは荒廃した世界で放映されている「テレビ番組」という設定で、そのためオープニングやゴールは番組のスタジオ。
不気味なゾンビ(ミュータント)と戦う廃墟の中にも、撃つと賞金が貰える「的」や、場違いな「ドル袋」なんかがあったりして、戦闘中に MC の実況が入る事もあります。
バイオレンスだけどユーモラス」という雰囲気がありますね。

こうした「モンスターを撃ちまくるテレビ番組」という設定のゲームはアメリカには割とあって、その多くが人気作になっています。
映画「バトルランナー」の影響でしょうか?

このゲームでは主人公は自動で前進します
自分で移動する事はなく、プレイヤーがやるのは出てくる怪物に照準を合わせて撃ちまくるのみ。
ただ、ひっきりなしに敵が出てくるので、かなり忙しいゲームです。
アーケードで大ヒットしたセガの「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド」によく似ています

銃は「ピストル」「マシンガン」「ショットガン」の3つを持っていて、画面左上のボタンをタップすることで切り替えられます。
銃には弾数があり、さらに何発か撃つと「リロード」も必要になります。
リロードは自動で行われますが、画面右上のリロードボタンを押しても任意に行う事ができます。
さらに任意のリロードの際に表示されるバーがベストのタイミングの時に再度ボタンを押すと、リロードが素早く行われて攻撃力も2倍になると言う特殊なシステムがあります。

そして大きな特徴は、左下に「回避ボタン」があること。
これを押すと主人公はサッと身をかわします。 敵が投げてくる石やブロックはこれで回避可能で、さらにタイミングが良ければ敵の殴り攻撃も避けることが出来ます。
この「回避と攻撃」をうまく使う事がゲームのポイントで、単に撃つだけではないのが特徴ですね。

RAGE

操作性は非常に良く、ドラッグで視点を変える TOUCH 操作と本体の傾きで照準を動かす TILT 操作があるのですが、どちらも違和感なくプレイ出来ます。
TILT でもこれだけプレイしやすいというのは特筆もので、かなり調整したんだろうなと言うのが伺えます。
残念なのは iPhone4 のジャイロに対応していないことですが、TILT の操作性が良いので、ジャイロ未対応なのが気にならない程ですね。

※アップデートでジャイロにも対応しました。

そしてグラフィックのレベルが凄く、緻密な書き込みのハイレベルなグラフィックが非常にスムーズに動きます
先日紹介した美麗グラフィックの Infinity Blade も凄かったですが、こちらもそれに負けていません。

このゲームの場合、動きが滑らかなのが一番の特徴なので、その凄さは画像ではよく伝わりません・・・
iTunes のスクリーンショットも、「なんでこんな面白くなさそうな画像ばっか掲載してるんだ?」と思います・・・
実際にはもっと綺麗で細かい画面が「ぬるぬる」動きます。

以下は海外の情報サイト Touch Arcade が Youtube で公開しているプレイ動画です。
このゲームは動画でないと、そのグラフィックの凄さが解りませんね。



難点は、ややボリュームがないことでしょうか。
クリアまで 10 分ほどのステージが、3ステージ分しかありません
だからイージーでやるとすぐに終わってしまいます。
難易度はイージー、ミディアム、ハード、ナイトメアの4段階が選べ、ハード以上だとかなり難しくなりますが、自分で目標を決めないと長く楽しめないかもしれません。

また、1プレイが短時間で終わるゲームにも関わらず、「いくらでも点を稼げる方法」があるため、ハイスコアを狙う気になれないのも大きな欠点です。
スコア周りの改善については、今後のアップデートに期待したいところでしょうか。

※アップデートで Game Center に対応、スコアシステムも改善されました。

最初に述べたようにこのアプリには2つのバージョンがあり、HD の方が高解像度対応です。
価格は RAGE が 115 円、RAGE HD が 230 円

HD 版でも 230 円ですから、話題性とクオリティーを考えると格安だと思います。
ボリュームを考えると妥当なところである気もしますが、グラフィックの作り込みを考えるとやはり安いですね。

残虐表現の強いカジュアル FPS なので、誰にでもオススメできるものではありません。
ただ、期待されていた通りのクオリティーを安価で体験できるアプリですから、こうしたゲームが嫌いでなければ、文句なくオススメです。

RAGE HD(iTunes が起動します)

Puzzle Quest 2

パズル(マッチ3ゲーム)と本格 RPG が融合した世界的なヒット作「Puzzle Quest」(パズルクエスト)。
iPhone / iPod touch でも定番アプリとなっていますが、その続編が iPhone に移植されました。
Puzzle Quest 2」です。

パズルクエストは「D3パブリッシャー」という企業が販売を行っているのですが(開発はオーストラリアのメーカーです)、今回はその D3 パブリッシャーの親会社である「ナムコ」が販売を担当しています。
それだけ期待のゲームだと言う事なのでしょうか?
移植はアメリカの Spark Plug Games というメーカーが行っているようです。

Puzzle Quest 2

このアプリは単体で iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応している「ユニバーサルアプリ」なのですが、画面のレイアウトが結構異なるため、上の画像には両方を掲載しています。

ゲームは戦闘シーンが「マッチ3ゲーム」(ズーキーパー型のパズル)になっている RPG です。
同じ色のパネルを縦か横に3つ並べれば消すことができ、その色の「マナ」を得ることができます。
キャラクターはそのマナを消費して様々な技や魔法を繰り出すことができ、それを使って敵にダメージを与え、相手の HP を 0 にすれば勝利となります。

ガイコツマークのパネルを3つそろえても相手にダメージを与えられ、それだけで敵を倒すことも出来るのですが、敵はだんだん強くなるため、技をうまく組み合わせて戦わないと勝利するのは難しくなってきます。

RPG なので、敵を倒せば経験値が貰えレベルアップできます。
武器や防具などの装備もあり、ショップで買い物をしたり、アイテムを使って武器を強化するなど、本格的な RPG としてのシステムが一通り盛り込まれています。

前作は広いワールドマップ上を移動していましたが、今作は街の中とダンジョン内という狭い範囲が舞台となっています。
ダンジョンではマップも表示され、探索する楽しみもあり、割と「普通のRPG」っぽい形になったと言えますね。

Puzzle Quest 2

ゲームシステムも前作と比べるとかなり変化していて、「普通のRPG」に近づけた形になっています。

前作は装備の1つ1つに「マナを得た時に追加でマナ+1」とか「ダメージを受けた時に一定の確率で軽減」とかの効果が設定されていましたが、今回は普通に武器には攻撃力が、防具には防御力が設定され、一般的な RPG のスタイルになっています。

防御力はそのまま「相手のダメージを半減する確率」になっていて、例えば防御が 40 なら 40% の確率で受けたダメージを半分にします。
攻撃力はガイコツパネルや技・魔法の威力が上がるのではなく、「武器を使った時の威力」になっています。

今回、「スター」と「ゴールド」のパネルがなくなり、かわりにマナの種類が1つ増え、さらに「装備」のパネルが追加されました。
装備のパネルをそろえると「アクションポイント」が得られ、それを消費して武器を使用する事が出来ます。
武器を使った時にはキャラクターの「カットイン」も表示され、武器以外に盾や薬もあり、盾なら一定時間防御力アップ、薬なら特定のマナが増加するなどの効果があります。

Puzzle Quest 2

敵を倒すと経験値とお金以外に、鉄や板などの「素材」も得られます。
この素材を使って持っている装備を強化していくことが可能で、今回はお店で売っている武器や防具が弱いので、この「強化」が良い装備を得るためには必要になります。

他にも、鍵のかかった扉を開けたり宝箱からアイテムを得る時などに、それにちなんだ「ミニゲーム」のパズルをするなど、ちょっとしたイベントも盛り込まれています。

一方で、モンスターの捕獲や騎乗動物などの要素はなくなりました。
やり込み要素や追加要素については、前より少なくなった印象もありますね。

以下は Youtube で公開されている XBOX360 と DS 版のトレーラーです。 iPhone / iPad 版もほぼ同じです。



難点は・・・ やはり英語とキャラクターデザインでしょう・・・

当たり前ですが、海外のゲームなので全文英語です。
各キャラクターの技や魔法の効果が重要なゲームですが、それらの説明もすべて英語なので、それなりに英語が読める人か、前作をやっていて技の効果の見当が付く人でないと、正直言って辛いです。
もちろんストーリーも英語が読めないと解り辛いですね。

※現在は(やや微妙な翻訳ですが)日本語化されています。

そして何より、キャラクターデザインが日本向けじゃない
「キツいアメコミ調のデザイン」で、ハッキリ言って主人公たちは「オヤジ」&「おばさん」。
アメコミ調の絵でも日本人が許容出来るものと出来ないものがありますが、このゲームは厳しい方ですね。

主人公の職業には4種類あり、アサシン(暗殺者)とテンプラー(テンプル騎士団)はマシなのですが、ソーサラー(魔術師)の男性はモヒカン頭のヒャッハーだし、バーバリアンに至っては見た目もポーズもヒドい。
この主人公のグラフィックは正直、日本やアジア圏ではマイナスだと思います・・・
モンスターのデザインは非常に良いですが。

puzzlequest24

そしてもう1つ気になるのが、ロードの多さ
画面を移動する度に Loading… Loading… の繰り返し。
1回のロードは4~6秒(iPad の方が若干早い)で、そんなに長い訳ではないのですが、10 画面分ぐらいまとめて移動する事もあるので、その度にロード画面の繰り返し見るのは嫌になってきます
まさか iPhone / iPad のアプリで「ロードが気になるゲーム」をやることになるとは思わなかった。
「まとめて読み込めないのかコレ」と思ってしまいます・・・

※ iPhone 5 や新 iPad などの最新機種なら、ハードウェアの向上によりロード時間は短縮されています。

とは言え「Puzzle Quest 2」、面白いか面白くないかで言えば、これはもう間違いなく「面白い」です。
特に戦闘はより戦略性が高くなり、技・魔法のバランスも取られ、うまく改善されている印象ですね。

価格は 1200 円と高額で、私的には十分な面白さとボリュームがあるのでこれでも悪くないと思うのですが、パズルクエスト未経験者にこの値段でオススメするのはちょっと厳しいかも。
とりあえず、前作のパズルクエストをやったことのない人は、そちらからやってみるのをお勧めします。

※ 現在は 350 円に値下がりしています。
また、前作のパズルクエストは開発会社が買収された影響で、非公開になっています・・・


前作をやっていて、「面白かった! 最後までやった!」と言う人には、今作も文句なくオススメです。
私もかなり楽しんでいますし、いずれ攻略ページも作りたいなぁと思っています。
でも、ちょっと人を選ぶアプリかもしれませんね・・・

Puzzle Quest 2(iTunes が起動します)
 
 
【 ちょこっと(?)攻略 】

いずれ攻略ページに記載すると思いますが、先行して各職業のスペル効果の翻訳を載せておきたいと思います。
プレイされる方は参考にして下さい。

= アサシン =
Sneak Attack : 敵に3ダメージを与える。 使用してもターン終了しない。
Swift Strike : 場のイエロージェムを全てパープルジェムに変える。 変えたジェム1つあたり敵に1ダメージ。
Confuse : 敵がジェムをそろえてもマナやアクションポイントが1しか増えない状態になる。 4ターン継続する。
Stealth : ダメージを受けても代わりにパープルマナが減り、HP が減らない状態になる。 使用中はパープルマナが毎ターン2減少し、パープルマナが尽きると効果がなくなる。 また、使用中は Strike 系のスペルのダメージが2倍になる。 使用時にパープルマナが 13 以下の場合、使用してもターン終了しない。
Stone Strike : 場のグリーンジェムを全てパープルジェムに変える。 変えたジェム1つあたり敵に1ダメージ。
Seek Shadows : パープルマナが5増える。 使用してもターン終了しない。
Disarm : 相手の手装備が使用不可能になる。 効果は6ターン継続し、所持グリーンマナ6あたり1ターン増加する。 効果中は Strike 系のスペルのダメージが2倍になる。 使用してもターン終了しない。
Pressure Point : 指定したブルージェムとその周囲のジェムが破壊される。 破壊されたブルージェム1つあたり敵の防御力が 25 減少し、さらにガイコツのダメージ増加が1減少。 効果は 10 ターン続く。
Burning Strike : 場のレッドジェムを全てパープルジェムに変える。 変えたジェム1つあたり敵に1ダメージ。
Weaken : ジェムを1つ選択し、敵が持っているそのジェムのマナが半分になる。 使用してもターン終了しない。
Blackjack : 敵を3ターンパスさせる。 その間、Strike 系のスペルのダメージは2倍になる。
Freezing Strike : 場のブルージェムを全てパープルジェムに変える。 変えたジェム1つあたり敵に1ダメージ。
Bandage : 所持グリーンマナの分だけ HP が回復する。 使用後グリーンマナは 0 になる。 ステルス中だと効果は2倍になる。
Backstab : 武器攻撃を行う。 アクションポイントは消費しない。
Taunt : 相手のレッドマナを4増やす。 もし相手のレッドマナが最大になるとその分だけダメージを与え、レッドマナは半減させる。 使用してもターン終了しない。
Dual Shot : 武器を両手に持っている必要がある。 両手の武器のダメージを敵に与える。
Shadow Strike : 場のパープルジェムを全て破壊する。 破壊したジェム1つあたり敵に2ダメージ。

= バーバリアン =
Pummel : 場にあるレッドジェム2つあたり1のダメージを与える。
Tribal Mark : 場のレッドジェムを全て破壊し、ジェム4つあたりガイコツのダメージを1増加させる。 効果は戦闘終了まで継続する。
Enrage : ランダムに14個のレッドジェムを場に出現させる。
Tribal Ward : 場のグリーンジェムを全て破壊し、ジェム1つあたり防御力を2増加させる。 効果は戦闘終了まで継続する。
Slam : 相手の全マナを 10 ずつ減少させる。
Skull Crusher : 場のガイコツを全て破壊し、敵を1ターンパスさせる。 ガイコツ5つあたりパスさせるターン+1。
Barbaric Roar : 敵の防御力を 75% 低下させる。 効果は3ターン。 使用してもターン終了しない。
Raze : 場のブルージェムを全て破壊し、ジェム1つあたりレッドマナ+1。
Backswing : このターンの武器ダメージ 1.5 倍。 使用してもターン終了しない。
Warcry : 場に赤ガイコツを3つ出現させる。 レッドマナが 25 以上あれば使用してもターン終了しない。
Final Assault : HP 25 あたりガイコツのダメージを1増加させるが、その分だけ HP 減少。 この効果は解除されない。 使用してもターン終了しない。
Stomp : 選択した場所を中心にした 3x3 の範囲のジェムを全て破壊する。 破壊したジェムの効果は通常通り得られる。 また、敵に8ダメージを与える。
Brutality : ガイコツのダメージが2倍になる。 6ターン継続する。
Head Hunter : 上部2列のジェムを全て破壊する。 破壊したジェムの効果は通常通り得られる。 また、敵に 10 ダメージを与える。
Blood Fury : 敵に与えたダメージの 25 %分、自分の体力が回復する。 効果は3ターン。
Destroyer : アクションポイントが 50 増える。 使用してもターン終了しない。
Berserk Rage : 場の全てのレッドジェムをガイコツに変える。 レッドマナが 25 以上あればターン終了しない。

= ソーサラー =
Mage Strike : 敵に5のダメージを与える。 所持ブルーマナ3あたりダメージ+1。
Wild Mana : 指定した場所に x3 のワイルドカードを出現させる。 ワイルドカードを指定した場合は倍率が x2 分増える。
Shadow Curse : 相手の手装備の使用を封じる。 効果は3ターン。
Dark Channels : パープル以外のジェムを指定し、その色のジェムを全て破壊する。 破壊したジェムの効果は通常通り得られる。
Flame Bolts : 所持イエローマナ5あたり4のダメージを敵に与える。 使用後イエローマナは 0 になる。
Ice Shield : ダメージを受けても代わりにブルーマナが減り、HP が減らない状態になる。 使用中はブルーマナが毎ターン2減少し、ブルーマナが尽きると効果がなくなる。
Flameblade : 所持レッドマナの分だけ武器攻撃の威力が上がる。 使用後レッドマナは 0 になる。
Weakness : 敵のアクションポイントを減らし、アクションポイント3あたり1のダメージを与える。
Hand of Ice : 場のアクションジェムをブルージェムに変える。
Finger of Death : 指定した場所に赤ガイコツを出現させる。
Chasm : パープルジェムを指定し、そのジェムの縦横一列のジェムを全て破壊する。 また、敵に6ダメージを与える。 破壊したジェムの効果は通常通り得られ、パープルジェム1つあたりダメージ1増加。
Stoneskin : 場のグリーンジェムをレッドジェムに変え、変えたジェム1つあたり防御力を5増加する。 効果は 10 ターン継続する。
Strength : 場のアクションジェムを全て破壊し、その効果を得る。
Fireball : 指定したレッドジェムとその周囲のジェムを破壊する。 破壊したジェムの効果は通常通り得られる。 敵には6ダメージを与え、巻き込んだレッドジェムの分だけダメージは倍増する。
Mirror Shield : 相手の防御力を 0 にし、その分だけこちらの防御力を増加させる。 効果は 10 ターン継続し、所持ブルーマナ8あたり1ターン増加する。
Mana Siphon : パープルジェム以外のジェムを指定し、その色の相手のマナを半減させ、その分だけこちらのマナを増やす。
Mana Blast : 場の全てのマナのジェムを破壊する。 破壊したジェム1つあたり2のダメージを敵に与える。

=テンプラー=
Defensive Wall : 場の全てのパープルジェムを破壊し、破壊したジェム1つあたり防御力が5増加する。
Shield Bash : 盾を装備している必要がある。 1+防御力5あたり1のダメージを敵に与える。 使用すると付与されている効果は解除される。
Focus : 指定したジェムがアクションジェムに変わる。
Intimidate : 敵のアクションポイントを5吸収する。
Rush : 敵を2ターンパスさせる。 所持イエローマナ7あたりターン+1。
Brace : ブロックに成功した時のダメージ減少率が半減から 75% 減に増加する。 5ターン継続し、所持イエローマナ6あたりターン+1。 使用してもターン終了しない。
Barrier : 場の全てのアクションジェムがグリーンジェムに変わる。 変えたジェム2つあたりアクションポイントが1増加。
Counter Attack : ブロックに成功した際に相手に5ダメージを与える。 効果は5ターン続き、所持ブルーマナ6あたりターン+1。
Reinforce : 場の全てのアクションジェムを破壊し、その数だけ HP を回復させる。
Hold the Line : スタン(麻痺)抵抗を持つ。 効果は8ターンで、所持イエローマナ6あたりターン+1。
Fists of Light : 場の全てのイエロージェムをアクションジェムに変える。
Drain Power : 次の武器攻撃で与えたダメージの半分、敵の全マナを吸収する。
Hand of God : ランダムに 15 のアクションジェムを場に出現させる。
Overshadow : 相手の防御力を半減させ、その分だけ自分の防御力を増やす。 効果は 10 ターン継続する。
Divine Power : 全マナが防御力 10 あたり1増加。
Last Stand : HP 25 あたり5つの赤ガイコツを出現させるが、その分 HP は減少する。 1回の戦闘で1度しか使えない。
Heaven's Wrath : 場にある全てのアクションジェムと、その周囲のジェムが破壊される。 破壊されたジェムの効果は通常通り得られる。
 

インフィニット レガシー

iPhone / iPod touch で秀作ゲームを出し続けるゲームロフトが、遂に「ファイナルファンタジー」を作ってしまいました!
自称 JRPG の「インフィニット レガシー」です。

このゲーム、前述したように「ゲームロフトのファイナルファンタジー」と揶揄されていた訳ですが、やってみて解りました。
本当に FF を研究し、それに似たものをがんばって作ろうとした、まさに「FF もどき」なのです。
「ファイナルファンタジー Loft」ですね。

インフィニット レガシー

フィールド上を移動し、人と会話して情報を集めながら、ダンジョンなどで敵と戦いストーリーを進めていく、おなじみの「RPG」です。
設定やグラフィックはいかにも FF 風で、近代文明とファンタジーが融合したようなお決まりの世界観ですね。

フィールド上では敵の姿が見えていて、これに接すると戦闘になります。
よってうまく逃げれば戦闘を回避して進むことも可能です。
ただ敵も近づくと追いかけて来るので、狭い場所での回避は困難ですが。

戦闘は「ターン制」ですが、キャラクターが行動可能になるまでの時間を表すタイムバーがあり、これが最大になってからキャラクターは動き始めます。
俗言う FF の「アクティブタイムバトル(ATB)」ですね。

キャラクターは非常によく動き、敵も味方も FF っぽい感じに攻撃やダメージを受けた時のモーションを取ります。
動きはけっこう多彩です。

また、このゲームのオリジナル仕様として、コマンドは3つまで先行して「予約入力」しておくことが出来ます。
さらに主人公の「アストリアン」以外は(初期設定では)自動行動で、「攻撃優先」「回復優先」などの命令を出せるものの、基本的には AI で勝手に行動します。

ただ、これらの特有のバトルシステムはあまり有効に機能しているとは言えません・・・
各キャラクターのモーションの時間が結構長い(と言うか、次のモーションに移るまで間がある)ので、その間に行動時間のバーは一杯になり、ほぼ単なる「順番通りの行動」になるため、あまり ATB の意味がありません。

AI の自動行動も攻撃がバラつくため1体の敵に攻撃を集中させることが出来ず、敵が1体なのに全体攻撃魔法を連発したり、一度盗んだ相手に「盗む」(シーフ)を意味なく続けたり、毒が効かないボスにポイズン連発したりなど、ちょっとおバカな点が目に付きます
回復は割としっかり行ってくれますが、オプションで AI をオフ(全キャラ操作を ON)にした方がよっぽどラクに戦えますね。
まあ、オフに出来るのは良い点とは言えるでしょうか。

コマンドの予約も、予約した命令をキャンセルできないので「攻撃予約を入れた後にピンチになって、回復したいけど取り消しがないから回復出来ない」という事が起こるため、予約せずにコマンドを入力した方が良いです。

これらのシステムを活用しなくても普通に戦えるので問題はないのですが、逆に言うとこのゲーム特有の戦闘システムは使わない方がいいと言えます。

一方、フィールド上での固有システムは非常に便利です。
ダンジョンではいつでも「マップ」を表示する事ができ、そこには目的地も明記されていて、さらにフィールド画面では目的地への道順を矢印で示してくれるという親切設計。
これによって迷うことなく探索が行えます。

インフィニット レガシー

装備のシステムは FF を模したものになっています。
武器や防具には「ヴァーシュピース」という宝石のようなものをはめるスロットがあって、ここに付けたピースの効果を得ることができます。
これは FFVII の「マテリア」が元と言えますね。

敵キャラクターも FF で見たような敵が多く、そもそも主人公パーティーも大剣を背負ったイケメン、調子の良い武闘派野郎、魔術師系のお嬢様、元気な妹、二丁拳銃のクールガイという、どこかで見たような「おなじみの皆さん」です。
各所でちゃんと「お約束」を踏襲している作りになっています。

インフィニット レガシー

ただ、色々と難点と言える部分も目に付きます。

まずは「戦闘が長い」こと。
前述したように行動時のモーションが長めなのに加え、敵の耐久力がかなり高く、なかなか倒せません。
ザコ戦でも戦闘に時間がかかります。

ゲームがある程度進むと強力な武器や全体攻撃魔法、カウンターなどの特殊効果が手に入るため、相応に早く敵を倒せるようになるのですが、序盤は戦闘が「しんどい」ですね。
ダンジョンでの戦闘回数はそんなに多くないため、全体にかかる時間はそれ程でもないのですがのですが、ややテンポの悪さは感じます。

また、セーブできる場所が限られているのも問題。
町やダンジョンの特定の場所にある「セーブポイント」でセーブするという、いかにも FF っぽいシステムなのですが、しかしこれは iPhone のアプリ。
急に中断しなければならなくなる事もあるし、マルチタスクがあるとは言えメモリ不足などで本体再起動が必要になる事もあります。
そして何より、急にアプリが落ちる可能性もあります。

私もイベントシーンに入るところでゲームが止まってしまい、うんともすんとも言わなくなったので仕方なくアプリを再起動。
するとセーブしたところからやり直しになり、かなり前まで戻されて凹んだことがあります。
iPhone 版の FF だってもいつでもセーブが可能なのですから、そこは配慮して欲しかったところです。

他にも、ボタンの反応が今ひとつな場面がある、主人公の顔が濃すぎる、全機種対応のためかフィールド上の人物モデルがショボイ、イベントシーンの動きにゲームロフトに良くある「質感の無さ」を感じる、などの点も気になります。
まあ全機種対応なのについては、素晴らしい事でもあると思いますけどね。


と言う訳で「インフィニット レガシー」、ぶっちゃけて言うと「劣化ファイナルファンタジーVII~X」な訳ですが、それでもちゃんと FF している RPG だと言えます。
所々に「洋ゲー」と思える部分もありますが、JRPG と自称しているのは伊達ではなく、本当にファイナルファンタジー風の面白さを iPhone / iPod touch で楽しむ事が出来ます
これはポイント高いのではないでしょうか。
ボリュームもかなりあるようで、「大作」と言って良い内容ですね。

価格は 800 円ですが、値段以上のクオリティーとボリュームはあります。
ボリュームがあるぶん時間のかかるゲームなので、気軽に出来るアプリではありませんが、じっくりプレイ出来る RPG がやりたい人にはオススメです。

インフィニット レガシー(iTunes が起動します)
 
 
最後になってしまいましたが、以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。

Infinity Blade

以前から「もはや iPhone / iPad とは思えない!」と言われるほどの美麗グラフックが評判になっていた、期待の剣闘士アクションゲームがついに発売されました!
その名も「Infinity Blade」です。

開発は ChAIR Entertainment となっていますが、ここはアメリカの大手ゲームメーカー「Epic Games」の開発スタジオの1つです。
この Epic Games は Unreal Tournament(アンリアル トーナメント)というヒットゲームを開発した海外では有名なメーカーで、さらにそのゲームで使われたプログラムシステムを「Unreal Engine」という名で公開しているところです。

この Unreal Engine(アンリアルエンジン)は様々なゲーム(主に FPS)で使用されており、つまり Epic Games は多くのゲームやグラフィックの元となるシステムを提供している会社と言えます。
そこが自ら超美麗なグラフィックのゲームを iPhone / iPad 用に開発した訳ですから、当然のように話題沸騰となった訳ですが・・・

発売してみると、いきなり賛否両論の嵐
どうも美麗グラフィックのデモの先行公開や、Epic Games & Unreal Engine の iPhone アプリと言う事で、過剰な期待を持たれてしまったようです。
先に行っておきますが、これは「大作 RPG」とか、そう言うものではありません。
比較的短時間でプレイするタイプの、アクション RPG です。

infinityblade

ゲーム内容は割とシンプルです。
フィールド上の自由な移動はなく、敵や移動先にマークが付いていて、それをタップするとそこへ向かい戦闘になります。

戦闘シーンでは指を横に払うと武器を横に振り、縦に払うと縦に振ります。
盾のボタンの押しっぱなしにするとガード、画面右下と左下にあるボタンでその方向に回避を行います。
盾は敵の攻撃を受け止める度に耐久値が減っていき、なくなるとガードできなくなるので、そうなると回避でかわさなければなりません。

むやみに武器を振っても防がれるだけで、敵の攻撃をガードするか回避していると(もしくは武器で打ち払うと)、相手に隙が出来ます
この時に連続で斬りまくるというのが基本的な攻略になります。

敵を倒すと経験値が得られ、その経験値は装備している武器や防具にも加算されます。
キャラクターのレベルが上がるか、武器や防具の経験値が最大になるとポイントが貰え、それでキャラクターを強化できます。
装備の経験値は最大になるともう増えなくなるので、必然的に様々な装備を入れ替えながら戦うことになりますね。
装備を変えれば、キャラクターの姿もそれに応じて変化します。

infinityblade2

前述したように、移動は行き先のマークをタップするだけです。
よってルートはほぼ一本道で、少し分かれ道があるものの好きなように散策することはできず、通るルートはほぼ決まっており、最終目的地までそれほど時間はかかりません。

最後のボスまで 30 分以上、1時間未満といったところでしょうか。
しかし初めてボスと対峙した時には、まず勝てません。
当然のようにボコボコにされ、負けた後にはストーリーが進み・・・
再び、最初からになります。

ここはストーリーに関わる部分なので伏せておきますが、とにかく「戦いながら進んで、1時間ほどでボスまで到達する」というのが「1セット」になっています。
比較的短時間で終わるというのは、こういう事ですね。

しかし再開後のキャラクターの強さや装備はそのままなので、いずれは最後のボスにも勝てるようになるはずです。
武器や防具も多数用意されており、何度も繰り返すうちに上位の装備を買うことも出来るようになります。

同じ舞台を繰り返すという点は、「CHAOS RINGS」にもよく似ています。
悪く言えば「流用」な訳ですが、ちゃんと繰り返しにストーリー上の設定があり、私的には携帯向けに最適化した、よく考えられた設定だなと思います。

以下は IGN を通して Youtube で公開されている公式トレーラーです。



最初に述べたように、このゲームは賛否両論です。
批判している人の多くは「自由に移動出来ない」とか「すぐ終わって繰り返しだ」とか「大作だと思ってたら違った」みたいな点で不満があるようです。

しかし「大作だと思ってた」なんてのは単なる本人の思い込みだし、「自由に移動出来ない」というのも本人の思い違い。
私としては iPhone / iPad に特化した悪くないシステムで、戦闘も十分に楽しめ、育成要素もあり、定番になり得る非常に面白いゲームだと思います。

ボリュームについては正直、もうちょっと欲しかった(例えば繰り返しが前提のゲームなら、分かれ道はもっと多くして欲しかった)と言うのもありますが、繰り返しで携帯機器である事を考えると、ボスまでの長さはこのぐらいでちょうどいいかな、と思います。

戦闘も最初はガードだけしてれば勝てますが、徐々に敵がガードブレイクを使うようになり、難易度も上がってきます。
また、難しすぎないゲームの方がストレスなく遊べて良い気がしますね。
移動シーンや敵と対峙したシーンの「独特の間」も気に入っています。


まあ、見た目が凄くて期待の大作と言われていたゲームで、価格も 500 円ですから、批判や勘違いが出てくるのも仕方のないところでしょうか。
iPhone アプリを出し始めたばかりのメーカーは、「携帯アプリだから」というのを考慮し過ぎてしまい、「ボリュームがない」と批判されるというパターンが良くありましたが、それになっている様子も若干感じます。

でも、過剰な期待(と言うか、大作 RPG 等ではないという事)を解ったうえでプレイすれば、決して悪いゲームではありません
新ダンジョンなどのアップデート計画も発表されていますし、500 円という価格もクオリティーを考えれば妥当なところではないかなと思います。

賛否あるアプリですが、私的にはオススメできるゲームで、十分定番になり得る内容だと思いますね。

Infinity Blade(iTunes 起動、iPhone / iPad 両対応です)

Coin Dozer - Christmas

ちょっと前に Coin Dozer & Cookie Dozer の新作(感謝祭版)が出たと思ったら・・・ また新バージョンが登場してきました。
Coin Dozer - Christmas」、すなわちクリスマスバージョンです。

※現在は季節イベントバージョン「Coin Dozer - Seasons」の中に含まれています。

なんだかコレばっかり紹介してるような・・・ さすがに登場間隔短すぎ。
まあアメリカでは秋から冬にかけて、ハロウィン → 感謝祭 → クリスマス と行事が続きますからねぇ。
「またか」と思いつつもやってしまいます。

ただ、今回はシステム的には些細なものだけど、バランスの面では非常に影響が大きい変更が加えられています。

Coin Dozer - Christmas

ゲームセンターでよく見かける、コインプッシャー(コイン落としゲーム)です。
画面上部をタップしてコインを落とし、それが前後している壁によって押されて、手前に落ちたコインや景品は自分のものになります。
これまでの Coin Dozer や Cookie Dozer と内容は同じです。

ただ、今回は前述したようにゲームバランスが大きく変化していて・・・
コイン1枚1枚がこれまでより「重い」のです。

そのため押しても押しても、なかなか手前に押し出されてこない。
おかげで全然コインをゲットできません。
質量が増しているためどうしてもコインはサイドに流れてしまいやすく、よってサイドの穴に落ちる「ガター」が連発されまくります。

Coin Dozer は「複数のコインをまとめてゲットすると景品やスペシャルコインが出現する」というシステムなので、コインをなかなか手前に落とせなくなったおかげで、景品やスペシャルコインの出現率も激減
これも難易度の上昇にさらに拍車をかけています。

結果、40 枚のコインはあっという間になくなり、全然楽しめないまま短時間で終わってしまいます
なくなったらまた数時間経たないとコインは復活しませんが、そのコインもまたあっという間に・・・

そのコインの減りっぷり・増えなさっぷりは初期の Dungeons and coins にも勝るほどで、「コイン落とし系で一番すぐコインがなくなるゲーム」になってしまいました・・・
さすがにこれでは、ちょっと楽しめませんね。

Coin Dozer - Christmas

アプリは無料で提供されていますから、あまり文句を言うのもお門違いですし、今後アップデートで修正される可能性もありますが・・・

現時点では、初めて Coin Dozer をやる人の場合は他のバージョンの方が良いし、すでに Coin Dozer をやっている人の場合は急にコインが落ちなくなってストレスが貯まるでしょう。
よって正直言って、「誰にもオススメできないバージョン」となっています。

ほんのちょっとの調整の変化で、ここまでゲームが変わってしまう・・・
そんなゲームバランスの微妙さが解るアプリと言えますね。

コインプッシャーが好きな人なら、タダだしやって損はないとは思いますが、レベルアップ時の効果の表示が違っているなどのバグもあるので、私的にはアップデートを待った方が良いとは思います・・・

Coin Dozer - Seasons (iTunes が起動します)

BOOK☆WALKER

少し前から各方面で話題になっていた、角川書店の電子書籍プラットフォーム(電子書籍販売店)の iPhone / iPad アプリが遂に登場しました。
BOOK☆WALKER」です。

ゲームアプリではありませんが、今後の iPhone / iPad に重要な役割を果たす・・・ かもしれないアプリなので、ここで取り上げようと思います。

基本的には電子書籍を購入して閲覧するためのアプリで、その点で言うと ebook Japan電子文庫パブリ などの電子書籍アプリと変わりません。

BOOK☆WALKER は実際にはまだプレオープンさえしておらず、2011年の4月にプレオープンし、2011年の7月にグランドオープンとなる予定です。
iPhone / iPod touch、及び iPad 用の BOOK☆WALKER アプリはそれに先駆けて公開されたもので、つまり現時点では市場調査や先行テスト的な意味合いが強いと言えます。
いずれにせよ BOOK☆WALKER は iPhone / iPad への積極展開を明言しているため、iPhone ユーザーには嬉しいところですね。

BOOK☆WALKER

アプリの大きな特徴は、メニュー画面や購入画面のインターフェイスがアプリ内に作成されていることでしょう。
他の電子書籍アプリの多くは書籍購入を選ぶとブラウザが起動し、ウェブページが表示され、そちらで購入を行うというものでした。

しかしこのアプリは、アプリ自体で書籍の表示と購入を行えます。
アプリが終了して safari が起動するという事はなく、書籍のリストも非常に見やすくなっています。

購入した書籍の一覧も単に文字でリストが表示されるのではなく、iBooks や i文庫HD のように表紙が並んだ画面から選ぶことが出来ます。

本の中身の表示は T-Time というソフトウェアの iPhone / iPad 用を利用しているようで、ページを画像として表示する PDF ではなく、テキストとして表示する .book 形式のようです。
よって拡大縮小しても文字は綺麗に整形されます。
コミックの場合は画像なので拡大するとややドットが目立ちますが、画質は良いですね。

メニューは画面を上か下にスライドすると表示される形式で、ヘルプを読んでいない人だとちょっと解りにくいかもしれません。
この操作は同じ T-Time を使っている 電子文庫パブリ のアプリと同じですが、パブリのものは PDF だと操作方法が変わっていたのに対し、BOOK☆WALKER はどの本でも同じ操作が可能です。

BOOK☆WALKER

現時点での難点は、「立ち読み」「チラ読み」が出来ないこと
ebook japan電子貸本Renta! などの先行している電子書籍店は、無料で中身を数ページ見ることの出来る「立ち読み」に対応しています。
これを見て実際に買うかどうかを判断出来るのですが、BOOK☆WALKER はまだそうしたものに対応していません。
本屋で本を買う時だって、少し中身を見てから判断すると思いますが、そういう買い方が出来ないのでどうしても購入し辛いです。

また、ジャンル別のトップメニューにオススメ書籍が並んでいますが、それをタップすると直接購入になってしまう。
書籍の解説を見たい時はわざわざ五十音順のリストからチェックしなければならないというのが、ちょっと手間ですね。

そしてなんと言っても、まだ書籍が少ない
話題作・有名作が集まっているので書籍が少なくても見たくなる本が多く、この点は「流石だ」と思うのですが、総数はまだまだ少なく、これからと言ったところです。

とは言え、前述したように BOOK☆WALKER はまだ正式にはスタートしておらず、iPhone / iPad のものは先行テストに近い状態。
今後プレオープンやグランドオープンに向けてアップデートと書籍の追加が続いていくでしょうから、これからに期待したいところです。
それに今の時点で「ハルヒ」や「エヴァンゲリオン」、「ダ・ヴィンチ・コード」や「池上彰」などを並べ来たのは、さすが角川だなぁと思えますね

購入は iTunes のアプリ内課金のシステムを使って行われます。
よって、一度購入した書籍のデータはアカウントごとに記録されており、もう一度購入しようとすると無料でダウンロードが行われます。
iPhone で購入した書籍を iPad 側に自動で反映させる、ということは現時点では出来ませんが、iPhone で購入済みなら iPad 側では(同一アカウントなら)無料でダウンロードが行えます

書籍の価格はオリジナルの 7~8 割ほどで、電子書籍としては高く思えるかもしれません。
実際、iTunes でも「高い」という意見があります。
ただ、他の電子書籍店などを見ても解るのですが、どうも電子書籍の値段は各社で談合や提携のようなものがあるのか(それとも暗黙の了解なのか)、「原本価格の 7~8 割」という相場が決まっている様です。
よって安くはないけど、他社と比較して特別高いという訳でもないですね。

それに iTunes のアプリ内課金というのは Apple が 30% の手数料を取っていくので、そのシステムを使っていると言う事は、これでもかなりギリギリのような気がします。
ユーザーにとっては便利なシステムではありますけどね。


iPhone AC の「電子書籍案内」のページを作る際に、私も電子書籍の現状について色々と調べました。
その時に解ったのは、電子書籍への協力体制は出版社ごとに違っていて、かつ「派閥」のようなものがあると言う事。
そして角川書店はその中でも特に電子書籍に協力的で、様々な電子書籍プラットフォームに本の提供を行っていたことです。

だから、角川書店が自社で電子書籍プラットフォームを立ち上げるというのを聞いた時は、意外に思いました。
だってすでに多くの電子書籍プラットフォームに、書籍を提供していたのですから。

ただ、日本の電子書籍の現状を調べるほど、それが全然うまくいっていないことも解ります
紀伊國屋書店や大日本印刷などの計画は遅れたまま音沙汰なしだし、凸版印刷は進んでるのか進んでないのかよく解らないし、Amazon は和書への対応が進んでいるように見えないし・・・

おそらく角川書店は、そんな現状についに嫌気と危機感を感じて、「もう俺がやらないとダメだぁ!!」みたいな感じになったのではないでしょうか?

現在の BOOK☆WALKER には2冊だけ、ちら読みできる書籍が付いています。
1冊はハルヒですが、もう1冊は角川グループの会長さんが電子書籍と日本のポップカルチャーの今後の展望について述べたものになっています。
その内容は 100 %納得出来るものではないのですが、これが BOOK☆WALKER の最初にあることに、この電子書籍プラットフォームの立ち上げに対する角川書店の考えが垣間見えます。


と言う訳で BOOK☆WALKER、そして今後の日本の電子書籍がどうなっていくのかは解りませんが・・・
とりあえず、予定通りに始まってくれた事は iPhone や iPad にとっても嬉しい事と言えますね。
アプリ自体は無料なので、とりあえず入れておいて損はないはずです。

ちなみに現在のラインナップで個人的にオススメなのは、「涼宮ハルヒの憂鬱」と「ダ・ヴィンチ・コード」でしょうか。
私はどちらも紙の本の方を持っているので、このアプリでは買っていませんが・・・

BOOK☆WALKER(解説ページへ)

 iPhone AC

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