かわいいネコをタッチで吸い取っていくと言う、ちょっと「狙った感じ」のネコ系ショートゲームが新たに登場しています。
その名も「ネコアップ」。
1ゲーム3分という短いゲームですが、高いスコアを出すのはなかなか難しく、思わず何度も繰り返してしまうゲーム性を持ちます。
見た目もゲームバランスも「つみネコ」に近いものがありますね。
下部の枠内をドラッグすると画面が左右にスクロールし、画面内をタッチするとそこから「吸い上げビーム」が放射されます。
これでネコを画面上部にどんどん吸い上げていくのですが、最初はビームの威力が低く、小さいネコしか吸い上げられません。
しかしネコを吸い上げていくとビームの吸収力が上がり、徐々に大きなネコも吸い上げられるようになって来ます。
また、複数のネコをまとめて吸い上げると「コンボボーナス」が付き、スコアとビームの吸収力が多めにアップします。
「茂み」にしばらくビームを当てるとそこからネコやアイテムが出現、アイテムには「ビーム(吸収力アップ)」「フィーバー(ネコが大量に出現)」「スリープ(少しの間ネコを吸い上げやすくなる)」などが存在します。
しかしビームが弱いうちは茂みからアイテムを出すのに時間がかかるため、どの段階までビームを強めてから茂みを狙うかが1つのポイントになります。
ビームの吸収力も徐々に大きなネコを吸い上げないとアップしなくなって来ますが、大きなネコは吸い上げ辛いので、どの段階でどのネコを狙うかも重要になりますね。
制限時間の3分というのは結構シビアな時間で、プレイしているとあっという間に経過してしまいます。
その限られた時間の中で、いかにプレイを最適化していくかが大切な、やればやるほどうまくなっていくゲームと言えます。
もちろん、アイテムやネコの出現パターンはランダムなので、運の要素もありますが。
※現在は初期バージョンより難易度が下がり、壁紙が貰える条件も緩和されました。
気軽にプレイ出来て、なかなかハマれるゲームバランスを持つ、秀作のショートゲームです。
こういう言い方は何ですが・・・ 単なる「つみネコの二番煎じ」では終わらないアプリだと思いますね。
価格も 115 円と購入しやすい値段です。 内容を考えると妥当な価格ではないでしょうか。
私的には、やや取っ付き辛さがありますが、面白さやハマリ度は「つみネコ」に勝るとも劣らないと思います。
なお、無料体験版もありますが、こちらは時間が短めで、ビームも大きなネコを吸い取れない Level 18 までしか上がりません。
よってハイスコアは望めないのですが、慣れないうちは Level 18 まで到達できないと思うので、最初は無料体験版で試してみるのも良いですね。
ただ、iTunes には「ネコをキャトルミューティレーションするのはかわいそう!」という意見もちらほら。
それは確かに・・・ そう思うかも。
・ネコアップ(iTunes が起動します)
2011/01
それが「Reiner Knizia's Battleline」(バトルライン)です。
ボードゲームではなくカードゲームである事もあり、ドイツゲーム賞などの有名な賞の受賞歴はありませんが、2人対戦のカードゲームとしては世界的に評価の高いゲームです。
iPhone 版は Retina ディスプレイに対応したグラフィックがとても良い雰囲気で、カードも石のパネルのようになっており、オリジナル版とは一風変わった外観です。
見た目がイマイチなオリジナル版よりも、よっぽど見栄えがするゲームになっていますね。

場には9つの「旗」があります。
2人のプレイヤーが交互に、旗の手前に手札のカードを1枚ずつ置いていき、いわゆる「ポーカーの役」を作ります。
役は5枚ではなく3枚で作成され、ストレート < フラッシュ < スリーカード < ストレートフラッシュ の順で強くなります。
双方が「旗」の前に3枚のカードを置くか、一方の役が不成立になった時点で判定が行われ、役の強い方がその場所の旗を取得します。
旗が取得された列にはもうカードは置けません。
双方がおなじ役だった場合は数字が高い方が旗を取ります。
双方が役なし(ブタ)だった時も、数字の合計で判定が行われます。

カードを置いたら山札から1枚補充して、相手の番になります。
勝敗は、一方が旗を5つ(つまり過半数)取得するか、並んだ3つの旗を取得する事で勝利となります。
基本のルールは以上で、そんなに複雑なゲームではありません。
解りやすくシンプルにまとめられていて、それでいてどの旗を取っていくか、相手のカードに対しどのカードを置いていくかが重要な、なかなか思考性の高いゲームに仕上がっています。
複雑な得点計算がいらず、そんなに長い時間かからない遊びやすいゲームであるため、カードゲームとしての評価が高いのも頷けますね。
また、バトルラインにはこの基本ルール(初心者用ルール)の他に「アドバンスルール」があり、こちらでは「戦術カード」を使う事ができます。
戦術カードは山札からカードを補充する時に、代わりに画面左にある「巻物」をタップすることで入手出来ます。
取った戦術カードは任意に出すことが出来ますが、出せる枚数は「相手が使った戦術カードの枚数+1枚まで」という決まりがあります。
例えば、相手が戦術カードを使っていない時、こちらは戦術カードを1枚使えますが、その後は相手が使うまでこちらは使用出来なくなります。
相手が先に1枚使った時は、こちらは2枚続けて使用可能ですね。
戦術カードには以下の種類があります。
・FOG(霧):旗に使用する。その列は隊列(役)無関係で、数字の合計のみで勝敗が決まる。
・MUD(泥土):旗に使用する。その列は4枚のカードで勝敗を判定する。
・HERO(英雄)・CHAMPION(闘士):オールマイティーカード。
・COMPANION(友軍):8のカードとなる。色は自由。
・SHIELDS(盾戦士):1か2か3のカードとなる。色は自由。
・REDEPLOY(移転):設置済みの自分のカードを1枚移動させられる。
・TRAITOR(裏切り):相手の設置済みカードを1枚、自分の側に移動させる事が出来る。
・DESERTER(脱走兵):相手の設置済みカードを1枚、破棄させる。
・SCOUT(偵察):カードを山札から3枚引き、その中からいらないものを2枚戻す。(戻したカードは次と、次の次に引くカードとなる)
これらの戦術カードにより、ゲームはやや複雑化しますが、より戦略性の高いものになります。
例えば、一見あきらめたように見せかけた列を戦術カードを使って急にそろえる、と言った事も可能になる訳ですね。
もっとも、このゲームの AI にそうしたフェイントがどこまで意味があるのかは解りませんが。

しかし現時点(2011/1)の iPhone 版の「Reiner Knizia's Battleline」には、致命的な欠点があります。
それは・・・ コンピューターが弱すぎる。
そもそも難易度が「WEEK(弱い)」と「STRONG(強い)」の2種類しかなく、弱い相手は本当に弱い。
で、STRONG の方も少しゲームに慣れると、カード運がよほど悪くない限り負けなくなります。
そして短時間で終わるゲームで負けない状態が続くと・・・ ハッキリ言って飽きてしまいます。
1対1のゲームですから誰かが運良く独走するとかの不確定要素も発生しにくい訳で、こういうゲームは「勝ったり負けたり」ぐらいが一番面白いですから、いつも勝てる状況だとやる気が無くなりますね。
継続的に遊べる「キャンペーンモード」や「やり込み要素」がある訳でもありません。
これでもアップデートで強くなったらしいのですが、「じゃあ最初はどんだけ弱かったんだよ」と思ってしまいます。
と言う訳で、オススメかどうかは難しいところです。
Retina にも対応しているグラフィックは綺麗で、サウンドや雰囲気も良いです。
ただ、ゲームモードが少なすぎる印象です。
シンプルな形にまとめるつもりなら、相手がもっと強いか、種類が多くなければ物足りないと思います。
せめて戦績ぐらいは記録して欲しいですね。
記録やキャンペーンに挑戦出来るモードがあったり、オンライン対戦などが可能なら、大化けすると思うのですが・・・
現時点では2人対戦は可能ですが、本体を交互に渡してのプレイしか出来ません。
※現在はオンライン対戦可能もなっています。
価格は 350 円で、ドイツゲームとしては安めですが、内容を考えると「そんなもんかな」というぐらいですね。
ドイツゲームやカードゲームのファンなら買って損するようなアプリではないと思います。
今後のアップデートに期待したいところですね。
・Reiner Knizia's Battleline(iTunes が起動します)
「Dungeon Raid」です。
各所で賞賛されているゲームですが、見た目がイマイチなので私はあまり期待していませんでした。
しかしやってみたら・・・ すごーく面白い!
本当に「パズル+ローグ型ゲーム」が良い形で融合されています。
これは賞賛されて然るべきゲームシステムと言えますね。

同じパネルを3つ以上なぞって繋げると消すことができる、「一筆書きパズル」です。
Azkend のシステムによく似ていて、そんなに難しいパズルゲームではありません。
しかしこのゲームはどちらかと言うと「RPG」としてのゲーム性の方が強いです。
パネルには「ガイコツ」と「剣」があり、ガイコツがモンスター、剣が攻撃という扱いです。
ガイコツと剣はなぞって繋げることができ、剣のパネルを多く通過しているほど、繋げたガイコツに与えるダメージが増します。
それによってガイコツの HP が 0 になると破壊することが出来ますが、ガイコツが破壊されずに残っていると、ガイコツパネルの攻撃力の分だけプレイヤーの HP が減少します。
HP がなくなればもちろんゲームオーバーです。
「盾」のパネルを消すと、その分だけシールドの数値が増え、これがあると敵から受けるダメージをガード、もしくは軽減出来ます。
「薬」のパネルは体力回復。
「コイン」はお金が増え、これが一定量貯まるとショップ画面になり上位の装備を購入することが出来ます。
「盾」のパネルを消した数が一定量を超えても装備画面が現れ、ここでは装備のアップグレード(ステータスアップや特殊効果の追加など)を行えます。
さらにガイコツを消すことで経験値を得ることができ、一定量を超えるとレベルアップします。
レベルアップ時には魔法を覚えるか、ステータスを上げることが可能。
魔法は一時的に攻撃力を上げたり、特定のパネルを全部回収するなどの効果がありますが、一度使うとしばらく使用できなくなります。
「ボスガイコツ」が出てくる事もあり、高い耐久力と攻撃力を持っているだけでなく、パネルを凍らせたり、燃やしたり、毒薬を出すなど特殊攻撃を持ちます。
購入出来る装備や、レベルアップ時の魔法の内容、強化の種類などはプレイごとに変わるため、毎回違う展開になります。
セーブはないのでやられてしまったら装備もレベルも最初から。
つまり1回1回のプレイを楽しむローグ型 RPG (不思議のダンジョン型のゲーム)と言えますね。
見た目はまったく「不思議のダンジョン」には見えませんが、やってみると本当に「不思議のダンジョン」のゲーム性です。
プレイするごとに徐々に先に進めるようになるゲームバランスと、かなり練り込まれているゲームシステムは特筆ものです。

見た目が地味な事以外は、特に欠点と言える部分はありません。
ステータスの効果が英語表記であることに加えて、ちょっと複雑で、やや解りにくいのは難点でしょうか。
この外見とアイコンなのでスクリーンショットで判断されてしまう iTunes ストアにおいては苦戦は免れないと思いますが、ゲームは本当に面白いですよ!
価格は 350 円。この見た目を考えるとちょっと辛い。
もうちょっと安くした方が口コミでの評判も広まるゲームだと思うのですが・・・
でも、値段以上の面白さがあると思います。
気軽に繰り返し楽しめる、かなりオススメのアプリです。
・Dungeon Raid(iTunes 起動、新バージョン)
・Dungeon Raid Lite(無料版だが、元はこちらがオリジナル)
【 ちょこっと攻略 】
このゲーム、見た目のシンプルさに反して練り込まれたゲームシステムを持つのですが、そのために解り辛い部分も多いです。
(解らなくてもプレイ出来るのですが、ハイスコアは厳しくなります)
プレイの指針になるよう、ここで少しシステムを解説しておこうと思います。
●攻撃について
・剣のパネルを通過した時のダメージアップは「武器のダメージ」分になる。
・ガイコツのパネルを通過した時のダメージは「ベースダメージ」分になる。 ベースダメージは STR(力)で上昇する。 ベースダメージはガイコツパネルを複数通過しても増加しない。
・STR がいくら上がっても剣パネルのダメージは増えない。
・ガイコツだけ3つ繋げても(つまり剣のパネルを通過してなくても)ベースダメージは与えられる。
・重要なのは剣のパネルによるダメージアップの方。 だから武器は優先して買い換えて行きたい。 STR だけ上げて安心しないように。
・ガイコツに防御力がある場合、先に防御の方を減らさないと HP にダメージを与えられない。 減らせる防御はステータスの Armour Piercing(貫通力)に応じていて、初期値は 50 %なので防御に与えるダメージは 1/2。
●防御について
・盾パネルで防御できるダメージ値は、その時の盾パネルの数値に比例する。 つまり盾の数値が3なら、3のダメージをブロックする。 4のダメージを受けた時は3を防いで、残り1の分だけ HP が下がる。
・ガード時に下がる盾の数値は、ステータスの Armour Durability(防具耐久力)によって判定される。
3のダメージを受けて、防具耐久力が 50 %の場合、50 %の確率で盾の数値が減る判定を3回行う。(よって実際に減る数値は毎回異なる)
・ステータスの DEX を上げると増える「Defence per shield」は、盾パネル1つで盾の数値がいくつ増えるかの数値。 盾の上限値が増える訳ではない。
・盾の上限値は装備の Defense を上げないと増えない。
●その他のステータスについて
・ステータスの Luck を上げると、薬パネルでの回復量が増える。
「運を上げると回復量アップ」と言うのはイメージに合わないが、重要なので覚えておく事。
・ステータスの VIT は最大 HP が上昇する。
・STR で経験値、DEX で盾パネル、VIT で薬、Luck でコインを消した時の、ボーナスが発生する確率が上がる。 CHA を増やすと全てのボーナスの発生率が上がる。
・ボーナスの発生はパネルを4枚以上つなげた時の、4枚目以降が対象となる。
●装備について
・盾のゲージが貯まった時は、「装備のアップグレード」になる。 これは現在の装備にステータスアップや特殊効果を追加するもの。
・お金が貯まった時は「装備の買い換え」になる。 よって前の装備は破棄されるので注意。 ただし基本的には、武器に STR+1 の効果を付けていたら、新しく買える剣は STR+1 の上位の武器になっている。
・よって装備のアップグレードは、買い換えの事を考慮する必要はない。 ただし買い換えで追加効果が消えてしまうこともあるので、購入時には要注意。
・購入時に装備をタップすると、一番下に「現在の装備」が表示されるので、見比べて消える追加効果があるかどうかをチェックしよう。
●追加効果について
・Spike : 残っているガイコツ全てにターン毎にダメージ
・Blunting : 残っているガイコツ全ての攻撃力をターン毎に低下
※ただし Spike と Blunt は盾ガードしていないと効果を発揮しない
・Regenerate : ターンごとに体力回復
・Leech : 与えたダメージの一定量を吸収
・Poison : 攻撃したガイコツが以後、ターン毎にダメージ
・Quick : 魔法のクールダウン時間を短縮
・Boost ○○ : ○○ のステータスや経験値などがアップ
それが「Liberty Wings」です。
このゲームは無料として公開されていますが、実際には無料のままでは体験版に近く、全ステージをプレイするには 230 円の課金が必要なのでご注意下さい。
第二次世界大戦が舞台のシューティングゲームで、日本やドイツを相手に戦う、Retina ディスプレイ対応のグラフィックがとても美しいゲームです。
アメリカ軍が主人公なのにストーリーが「原爆プロジェクトを阻止して核の脅威から人類を救え」とか言ってる点がアレですが、そこは突っ込まない方針で。
ちなみに開発したのはハンガリーのメーカーです。

先に言ってしまいますと、このゲームは「枢軸国フルボッコな内容」「翼の先端にかすっただけで食らってしまうデカい当たり判定」「高い耐久力と回復で無理やり進むゴリ押しな展開」という、欧米のシューティングに良くある内容となっています。
回避する楽しさやスコアアタックの要素はあまりなく、残念な意味での「洋ゲーシューティング」だと言えますね。
ただ、そんな洋物シューティングの中では、かなり出来の良い作品だと思います。
前述したようにこのゲームは3つのパートに分かれています。
まず縦スクロールシューティングのシーン。 ここは一般的なシューティングゲームに近いと言えます。

操作は指の真下に自機が移動するタイプで、残念ながら「相対移動」(指をどこに置いても操作出来るタイプ)ではありません。
この点も「洋物シュー」にありがちだと言えますが、しかし操作性は良く、プレイしていて操作が気になることはありません。
指の下が見辛い欠点はありますが、下から敵が出て来たりすることはないし、自機の耐久力が高くて多少の被弾は構わないため、あまり大きな問題にはなっていません。
敵の攻撃は(難易度が Medium 以上だと)かなり激しいのですが、自機の耐久力がかなり高い上に回復アイテムが頻繁に出るため、良くも悪くも「ごり押し」で進めます。
よってシューティングが得意な人だと不満に感じると思いますが・・・ シューティングが苦手な人でもやりやすい、とは言えますね。
続いて大回転ステージのシーン。
ここは本体を横向きにしてプレイするステージで、自機は中央下部に固定されており、スティックを左右に倒すことで画面全体が「回転」します。

その操作感はかなり独特で、慣れない人だと目が回るかもしれません。
昔ナムコのゲームで、「メタルホーク」という似た操作性のヘリのシューティングゲームがあったのですが・・・ 知ってる人は少ないだろうな・・・
まあ、知っている人はそれを思い浮かべれば解りやすいと思います。
iPhone の iBomber シリーズにもやや似てますね。
ここは操作が画面左下のスティックでの操作になりますが、操作性は(スティック操作としては)良好です。
左右で回転ですが、後ろに倒すことで減速、前に倒すことで加速します。
攻撃にはショットとボムがあり、ボムは前方に付いている照準の場所に向かって爆弾を投下します。
ただし何発か落とすとしばらくチャージ時間が必要になります。
ターゲット(第一目標、Primary Target)を撃破するとクリアで、その方向は外周に表示されている矢印で示されており、画面内に入ると緑色の枠が付きます。
それをボムで破壊すれば良いのですが・・・
しかしこのシーンは敵の攻撃が非常に激しく、敵弾の回避も難しいため、何も考えずに突っ込んで行くと即死します。
よって外側の砲台などを倒しながら徐々に敵の攻撃を弱め、敵戦闘機を倒して回復アイテムを取りつつ、慎重に目標に接近していく必要があります。
難しいステージですが、iPhone でこのタイプのゲームってあまりないので新鮮ですね。
最後に、横スクロールのステージ。
ここは戦場を真横から見た形のステージとなります。
背景が特に美しいシーンです。

ここもスティックで操作するのですが、操作がやや独特で、進行方向と逆向きにスティックを入れると自機がその場で旋回するような動きをします。
この旋回中はコントロール出来ない状態になるので、細かい動きは出来ません。
よってまっすぐ進み敵とすれ違いながら戦い、目標を通り過ぎてから反転し、またすれ違いながら撃つ、と言った形になります。
ここも攻撃にはショットとボムの2つがあり、基本的には爆弾を落として地上の敵を狙う「爆撃のステージ」となっています。
ただしボムには弾数があり、大型の敵を倒した時に出現するアイテムで回復させながら戦わなければなりません。
ここも第一目標の撃破でクリアとなりますが、第二目標・第三目標も撃破した方が評価は上がります。
なお全体の特徴として、敵機にぶつかってもダメージを受けません。
横スクロールのステージでも背景や建物にぶつかるという事はありません。
以下は YouTube で公開されている公式のプレイ動画です。
このゲームの注意点は、前述したように一見無料だけど、実際には課金しないと最初の対日本戦のエリア(縦・横・回転の各ステージ1つずつ)しかプレイ出来ない事でしょう。
また、ゲームオーバーになると毎回「フリープレイになる追加課金」を要求されるのもやや面倒です。
「やられちまったな! ゲームオーバー見るの嫌だろ。 115 円払えばもう見なくて済むぜ!」みたいなウィンドウが毎回出てきて、ちょっとウンザリします・・・
あとは最初に述べたように、「当たり判定がデカくて敵弾を避けにくく、高い耐久力と回復アイテムで無理やり進むゴリ押しシューティング」なのが難点と言えるでしょうか。
しかし細かく書き込まれた美しいグラフィックは素晴らしく、ゲームも大雑把ではありますが、相応に楽しめる内容になっています。
何より日本戦の3ステージは無料で、この3ステージだけでも結構遊べますから、ここを楽しむだけでもオススメ出来ますね。
私的には「体験版」でもこれぐらい遊べる方が、その後の課金に繋げやすいと思います。
もちろんその体験版としての部分が相応に遊べる内容である必要はありますが。
全体を 230 円のアプリとして考えても、シューティング好きなら悪くないと思います。
色々なモードを詰め込んでいるアプリはそれぞれが中途半端になりがちですが、このゲームはどのモードも相応に楽しめる出来栄えだと言えますね。
・Liberty Wings(iTunes が起動します)
Paper Toss や Flick kick Football のような、「フリックゲーム」の秀作無料アプリ。
それが「Can Knockdown」です。
ボールをフリックして(指で払って)飛ばし、積み重ねられている缶を全部倒すというシンプルなショートゲームですね。
単純な内容ですがやればやるほど点数が上がるゲーム性と、物理シミュレーとされたリアルな缶の動きが特徴です。
ルールは単純、手前のボールをフリックして奧の缶に当てて倒すのみ。
全部倒せば次のステージへ。
一度で全部倒せなかった場合は、以後1度投げるごとにボールが減っていき、手持ちの5つのボールが全てなくなるとゲームオーバーです。
このゲームは前述したように缶の動きが「物理シミュレート」されているため、当たり所によって毎回違う動きをするのがポイントです。
そのため Paper Toss と言うよりも、3D 視点の Angry Bird や Crush the Castle 型のゲームと表現した方が良いかもしれません。
「3D 視点の物理シミュレート投射ゲーム」というのは、良いアイデアと言えるかも知れませんね。
ステージが進むと当てると爆発する赤い缶、ボールが増える緑の缶なども登場します。
また、スコアシステムが「1発でクリアすると次のステージの得点倍率が増える」という形式になっているため、うまくなるほど点数が飛躍度的に上がっていきます。
壁に映る影が良い渋いグラフィック、バーのような雰囲気と歓声・拍手なども、非常に雰囲気があって良いです。
ただ、やっていて色々と残念な点も目立つゲームです・・・
まず、フリックに対するボールの反応にリアルさがない。
指でフリックしてから、1テンポおいてボールが飛んでいくのです。
そのため「指でボールを弾き飛ばしている」という実感がありません。
これはフリックの長さや速さを正確に反映するためにこうなっているのだと思いますが・・・
Paper Toss や Flick kick Football などはフリックと同時にボールが飛んでいくため、「飛ばしている」という実感がありました。
それがないだけで、この手のフリックゲームとしては大きく劣る印象を受けます。
さらに、ステージが 10 ステージしかない。
10 ステージ目をクリアすると、1ステージ目に戻るのです。 以後、延々ループ。
1回の投射でクリア出来るステージも多いので、慣れると 10 ステージまですぐ到達します。 で、以後はその繰り返しですから・・・ 単調。
ハイスコアを狙う場合はかなり周回することになりますから、ずっと同じステージばっかりじゃあねぇ・・・
そして、ステージのクリアに「運」の要素が絡んでしまう事も問題。
Angry Bird をやった方なら解ると思いますが、破壊が「物理シミュレート」によって行われている場合、対象物の動きが毎回変わります。
その予想が付かない動きもゲームの面白さと言える訳ですが、このゲームの場合は「1ミスが大きなダメージ」なので、それが「運」で決められてしまうと、ハイスコアも「運次第」になってしまいます・・・
Angry Bird のようにステージクリアごとにボールの数がリセットされるのなら良いのですが、ミスが累積するシステムでこれはダメだろう、という感じがしますね。
正直「投射系フリックゲーム」としては、悪くはないけど「佳作」かなぁ、という感じですね。
もうちょっと調整したり、ボリュームを増やせば定番アプリになってもおかしくない素材だと思うのですが、1ヶ月半経ってもアップデートがないようなので望み薄です。
しかし「無料アプリ」であることを考えると、十分なクオリティーとは言えます。 やって損のないアプリだと言えますね。
課金すると雪原ステージが追加されますが・・・ 内容はあまり変わりませんし、より運次第と言えるステージが多いため、あまりオススメしません。
でも 115 円なので、好きになった方は課金しても良いかも。
まあ、タダで提供されているのですから、あまり文句を言うのもお門違いでしょう。
「無料アプリとしては」オススメ出来るゲームですね。
・Can Knockdown(iTunes が起動します)
※このゲームは 2015年10月 に公開終了しました。
通信の途絶えた採掘基地に派遣されたエンジニアが見たものは、エイリアンの襲撃で人々が殺された、凄惨な現場だった・・・
そんな SF サイバイバルホラーの FPS・TPS 系ガンシューティング。
それが「Dead Space」です。
元は 2008 年末に PS3 と XBOX360 で公開されたゲームですが、残酷な表現が強いため日本では未発売でした。
しかしその Dead Space が iPhone / iPod touch に移植され、日本でも普通に公開されています。
原作より残酷な表現は抑えられているようですが、ホラーテイストたっぷりの恐怖感はそのまま再現されています。
ストーリーとしては番外編に近いようですね。
ゲームは一言で言うと「SFのバイオハザード」です。
戦闘がメインになって恐怖感が薄れてしまったバイオハザードの続編ではなく、「いつ襲われるか解らない恐怖」を十分に体験出来た、「バイオハザード1」のテイストを持つゲームです。
画面左側をドラッグして移動、画面右側のドラッグで向きを変えます。
FPS 系のゲームとしては一般的な操作方法ですが、画面にはスティックが表示されておらず、ボタンも極力表示されないようになっています。
それでも操作性は良く、少しでも「臨場感」を出そうという工夫だと思われます。
体力などもプレイヤーが着ているスーツのライトで解るようになっていて、ゲーム的な「ステータス表示」はありません。
画面右側をタップすることで武器を構え、さらにタップすると射撃します。
弾数は少なく、無駄に撃っているとすぐに弾切れを起こします。
弾切れの場合や、弾を節約する場合は接近して「斬り攻撃」(プラズマカッター)で戦います。
斬り攻撃は画面をフリック(素早くなぞって)行います。
このゲームは敵に「部位破壊」があり、例えばエイリアンの手を撃つと片手が吹っ飛び、足を撃つと下半身がなくなって、上半身だけで這うように接近してきます。
どんな状況になっても襲ってくるところにエイリアンの恐怖が出ていますね。
また、サウンドが非常に効果的に使われていて、普段は BGM がなく足音と機械音だけが聞こえますが、エイリアンが近づくとドンドンと音がしたり、急に鳴き声が聞こえるなど、恐怖の演出に活用されています。
音質も非常にリアルで、激しい戦闘シーンでのみ BGM が流れるなど、いかにも映画的な使われ方がされています。
起動時に「ヘッドホンを付けてプレイして下さい」というメッセージが出るのですが、本当にこのゲームはイヤホンのあるなしで臨場感が全然違います。
ぜひイヤホンかヘッドホンを付けてプレイしましょう!
インターフェイスにはやや解り辛い部分もありますが、行き先をガイドビームで示してくれるなど、親切な機能も盛り込まれています。
画像も非常に綺麗で、もちろん Retina ディスプレイ対応。
iPhone / iPod touch のゲームの中では最高クラスのグラフィックと言っても良いでしょう。
難点は、日本語に対応していないことですね・・・
オープニングやゲーム中の会話は英語音声のみ。
オプションで字幕表示を ON にすることが出来ますが、それも英文しか表示されませんから、日本人にはストーリーの理解が困難です。
まあ内容的に英語の方が雰囲気があるし、このゲームで「ヘンテコ翻訳」が表示されたらかなりガックリなので、中途半端な翻訳をされるよりは英語の方が良いのかもしれませんが・・・
(EA の iPhone アプリの翻訳は微妙なのが多いし)
もう一つ残念な点は、ジャイロ操作に対応していないこと。
やっぱり iPhone 4 / 新型 iPod touch で FPS をやるならジャイロが理想だと思いますからね。
Retina ディスプレイに対応しているのにジャイロセンサーに非対応なのは、ちょっと疑問が残ります。
以下は、Youtube で公開されている公式のゲームプレイ動画です。
総評としては、現在の iPhone / iPod touch の FPS 系アプリの最高峰ではないかと思います。
私は FPS はミリタリー系の方が好きなので、SF 系はあまり面白いと思ったことはないのですが、これはかなり面白いです。
昔「バイオハザード1」をやった時のあの新鮮な恐怖感が、このゲームでは蘇ってきますね。
もちろん人によって好みもあるでしょうから、雰囲気や恐怖感を重視したこのゲームより、激しい戦闘をメインとしたモダンコンバット2の方が好きという方も多いと思います。
でも、このゲームが間違いなくトップクラスの FPS アプリであることは、やった方ならみんな認めざるを得ないのではないでしょうか。
価格は 800 円ですが、それだけの内容とクオリティーがあり、けっして高い値段ではないと思います。(iPad 版は 1200 円)
血まみれの床や惨殺された死体が転がっているシーンが多く、その手が苦手な人には勧められないため、万人にオススメ出来るゲームではありませんが・・・
FPS 系やバイオハザードが好きな方や、この手のホラーものもやってみたいという方には、かなりオススメできるアプリですね。
・Dead Space(公開終了)
・Dead Space for iPad(公開終了)
これは(自分が記憶している限りでは)iPhone 初の、ユニットに命令が出せる一本道 RTS だったと思います。
その Avatar of War にグレードアップした続編が登場しました
「Avatar of War: The Dark Lord」です。
iTunes のレビューに「タワーディフェンスです」と書かれたものがありますが、これは完全に間違いで、前述したように一本道の両側から兵士を出し合うタイプの RTS(リアルタイムの戦術シミュレーション)ですのでご注意を。

フィールド右端から敵兵士が進軍してくるので、画面下のアイコンをタップして兵士を雇用し、フィールド左端にある自軍の城を守ります。
兵士は「マナ」と呼ばれるゲージを消費して雇用し、このマナは時間と共に回復しています。
敵を倒すとお金を入手出来るのですが、このお金はユニットのアップグレードや装備の購入に使用するもので、ユニットの雇用には使わないのが1つの特徴と言えます。
このゲームの大きな特徴はユニットに「命令」を出せる事。
前進命令を出すとヒーローが出撃し、ユニットはその周囲に展開します。
そして敵に接すると自動的に戦闘に入りますが、ヒーローが後退命令を出すと後ろに下がる事が出来ます。 停止命令も可能です。
多くの一本道 RTS のユニットは勝手に前進するのみなので、後退命令や停止命令を出せるというのは異色と言えますね。
また、今作ではヒーロー自身も戦闘に参加します。
ヒーローは武器を振って貫通するウェーブのようなものを出して攻撃し、これが結構強力なので、前作のように「城で守っている方が強い」とは言い切れなくなりました。
ただしヒーローがやられると再登場までユニットは自動的に後退し、さらに命令が出せなくなってしまいます。
敵を倒したりステージクリアするとお金が貰え、それでユニットをレベルアップしたり、ユニット最大数や必殺技などを増やしたり、ヒーローの武器を購入したり出来ます。
前作は延々と続くステージをクリアしていくゲームでしたが、今回はマップ画面があり、途中ではボスキャラなども登場します。
前作と同様のモードも用意されていて、ここではハイスコアのランキング登録も可能です。

前作と比べると、かなりパワーアップしていると言えるのですが・・・
逆に残念な点や、明らかに「改悪」と思える点も目に付きます。
まず、非常に操作し辛い事。
この Avatar of War というゲームは「画面にシンボルを描く事で」命令を出します。
例えば指で「>」となぞれば部隊が前進し、「<」となぞれば後退、「>>」となぞれば突撃します。
しかしその反応が前作に比べると非常に鈍いのです。
「>」と描く時にちょっとでも曲線ぽいと、もう受け付けてくれません。
前作はもっと反応が良かった反面、思っていたのと違う反応をしてしまう場合があったので、今回はやや判定を厳しくしたのだと思いますが、これは厳しすぎです。
それでなくても「シンボルを描いて命令」というのは操作し辛いのに、ますます不便になっています。
命令を出してから判定されるまでのタイムラグが長いのも気になります。
また、今回は画面左上に「メニューボタン」が用意され、これを押す事でも命令を出せるのですが、そのボタンが小さくて使い辛い。
それに「メニューボタンがあるんなら、シンボルを描くシステムいらないだろ」と思ってしまいます。
画面にシンボルを描くシステムのためか、画面の左右スクロールは本体の傾きで行うのですが、これも寝転がってプレイ出来ないので不便です。
さらに残念なのが、「戦略性の低下」。
前作よりもユニットに出せる命令が減っており、単純な「前進」や「後退」しか出来なくなっているのです。
例えば前作は「フォーカス(狙う)」という命令で弓隊を少し前進させ矢を連射し、それで敵を倒しながら隙を見て騎兵を「突撃」で突入させる、というような戦略が取れました。
それは一本道 RTS としては他にない面白さだったのですが、今作はそうした細かい命令はなくなり、前述のフォーカスも単なる「必殺技」になってしまいました。
よってゲームとしては単なるシーソーゲームになりがちで、Avatar of War の良さだった戦略性は薄れています。
加えて今作は敵の城を攻めるのではなく、「しばらく守ればクリア」となるステージも増えました。
しかし一本道の RTS で守ればクリアになると言う事は、攻める必要など全くなく最後尾で守りを固めていればそれで良い訳で、一本道 RTS の基本となる「攻めと守りの押し合い」の要素さえ薄れています。
(最初に「これをタワーディフェンスだと言っている人がいる」と書きましたが、おそらくその人は序盤ステージしか見ておらず、序盤は「守るだけのステージ」ばかりのため、それでタワーディフェンスだと思った可能性がありますね)
さらに後半ステージになるとボスが登場するのですが、これが相手の全ユニットを攻撃する必殺技を使うため、「陣形を組んで守る」という戦法が通用せず、そこではもはや突撃とアップグレードを繰り返すだけのゲームとなってしまいます。
ゲーム自体は、リーダーの戦闘や武器、豊富な必殺技などが加わっていてボリュームが増しているのですが・・・
基本的なゲームシステムは正直言って、前作の方が良かった気がします。
以下は海外のゲームサイト GameTrail により Youtube に公開されているプレイムービーです。
前作は敵の城を落とすのが難しく、序盤ステージさえクリア出来ない人が多かったようなので、それでシステムの簡略化が行われたのだと思いますが・・・
そのために、普通の一本道 RTS になってしまった感じですね。
まあ、それは万人向けになったという事でもあるかもしれませんが・・・
そしてもう1つ残念なのは価格。 定価で 350 円です。
決して高すぎる価格ではなく、ボリュームや内容を考えると相応の価格だと思うのですが、前作は 115 円と明らかに安く、それがオススメの要因でもあったので、価格の面でも普通になってしまった印象です。
とは言え、前作の事を加味せずに見た場合、やはり完成度の高い作品だと思います。
デフォルメされたグラフィックも非常に良く、私的に前作の難点だった「残虐な表現」もなくなりました。
これで操作性さえ良ければ、悪くないアプリだと思うんですが・・・
現時点では操作性の悪さ、シンボルの認識の厳しさがあるため、あまりオススメは出来ません。
今の時点(2011/1)ではバグも色々と見られるので、もっと調整が行われてからでないと厳しいですね。
・Avatar of War: The Dark Lord(iTunes が起動します)