iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2011/06

デッドライジング・モバイル

2006 年に XBOX 360 で発売された、ゾンビで溢れかえるショッピングモールで戦いを繰り広げるカプコンのサバイバルアクションゲーム「デッドライジング」。
その iPhone / iPod touch 版が「デッドライジング・モバイル」です。

「デッドライジング」は欧米で好評を博した自由度の高いサバイバルゲームですが、発売されたのが XBOX のみだったため日本での知名度は低く、さらに iPhone / iPod touch 版が発売されたのは大作ラッシュだった昨年末(2010年12月)だったため、他の有名ゲームの影に隠れてしまいました
正直、私もほとんど注目していなかったゲームです。

しかし先日、その「デッドライジング・モバイル」に大型アップデートが行われ、さらに記念の期間限定セールも行われた事で、現在ゲームアプリランキングの首位になっています。

デッドライジング・モバイル

まず先に、難点から言ってしまいますが・・・
正直、昨今の iPhone / iPod touch アプリとしては、グラフィックはショボく感じます
カプコンの 3D 視点のゲームは「デビル・メイ・クライ4」や「バイオハザード・マーセナリーズ」を見ても解るようにグラフィックがイマイチで、このゲームも似たレベルです。
約2年前のゲームである iPhone 版「バイオハザード4」と同じレベルと言え、おかげで軽く動作するのですが、今となっては見劣りするのは否めません。

ゲーム中の看板などは遠目から見るとリアルなのですが、キャラクターの動きやアクションもそんなに滑らかではなく、そのため最初にやった時はガッカリな印象を受けました。

しかし、しばらくやり続けてみると・・・ これが結構面白い。
まず、ゾンビの数が非常に多い! そして弱い。
この手の iPhone のゲームとしては間違いなく最多と言える大量のゾンビが出現し、それをバッタバッタと倒しまくる事が出来ます。
要するに「無双系」のゲームであり、バイオハザードなどとは全然異なります。

またマップ内には様々な武器があり、ナイフやバットはもちろん、その辺にあるベンチやゴミ箱、さらにフライパンや芝刈り機まで武器になります。
ショッピングカートを押しながらゾンビを次々跳ね飛ばすとか、ゾンビの頭にバケツをかぶせて殴るとか、その様子はまさに「バカゲー」
ゾンビが大量に出てくるホラーサバイバルなのに、常に「おバカ」な雰囲気が漂っているところがこのゲームの良い点ですね。

デッドライジング・モバイル

デッドライジング・モバイル

ゲーム中には様々なクエストを受けられ、それをクリアすることで「PP」と呼ばれるポイントが貯まり、一定量溜まるとレベルがアップします。
クエストには「ゾンビを倒せ」とか「鍵を探して扉を開けろ」などのマトモなものもあれば、「お菓子をとってきて」「トイレの掃除道具がなくなったんだけど」みたいなおバカなものまで様々で、真剣になりきれていないところがいいですね。
BGM も実際のショッピングモールで流れているような穏やかな店内放送的な音楽で、状況と完全にミスマッチなのが逆に面白いです。

ゾンビを一定数倒すとボスキャラである「マッドゾンビ」がモール内に出現、これを計 15 体倒す事でゲームクリアとなるのですが、基本的にはショッピングモール内を自由に散策するのがメインで、無理にマッドゾンビを追わなくても構いません。
なお、マッドゾンビはかなり強いため、素手やナイフで立ち向かうのは自殺行為です。
ショッピングモール内にはマシンガンやショットガン、チェーンソーなどの強力な武器もあるため、これらで対抗するのが無難ですね。
銃器はカウンターや棚の裏など、ちょっと見にくい所に落ちていたりするので、よく探してみましょう。
何がどこにあるのか把握する事が攻略の第一歩でしょうか。


また面白いシステムとして、Twitter か Facebook のアカウントを登録する事で、やられた時に救助要請を出したり、逆に救助を求めている人の救出に向かったりする事が出来ます
普通はやられるとアイテムと「PP(経験値)」を失ってしまうのですが、救助されればペナルティーを受けずに復帰でき、救出した方は PP を獲得する事が出来ます。

ただこのシステム、救出時に Twitter にその「つぶやき」が流されてしまうようで、そのため連続で救出しているとツイッタースパムのようになってしまいます。
オプション設定で送信するメッセージの調整もできるのですが、救出メッセージはこの調整に関わらず問答無用で送信されてしまうようで、これが嫌な人は利用出来ません・・・
捨てアカウントを使って利用する手もありますが・・・ ここは非常に不便なので、何とかして欲しい所ですね。
(そんな訳で一時、このメッセージを連発されまくって、しかも気付くのが遅れてスパムのようになってしまいました。 フォローして頂いている皆さん、ごめんなさい <(_ _)> )

デッドライジング・モバイル

デッドライジング・モバイル

ゲームの感じとしては、解る人にしか解らない説明ですが、「龍が如く」の連続バトルシーンによく似ています。
自由に行動出来るため犯罪行為が出来る訳ではありませんが、「ギャングスター」のような「クライムゲーム」(犯罪なども可能な自由度の高いゲーム)に似た感じがありますね。


ゲームシステムにおいての難点は・・・ 一度取った体力回復アイテムの復帰が遅いこと。
マップ内には様々なアイテムがあり、中にはメロンやヨーグルト、大根などの食べ物もあります。
受けたダメージはこれを使って回復するのですが、1度取るとどうやら(現実時間の)1日が経過しないと復活しないようです。
ゾンビも希に食べ物を落としますが、アテに出来るほどではありません。
つまり、体力がなくなってピンチに陥り、食べ物も見つからない場合、もっとプレイしたくてもその日は終わるしかありません。(もしくは PP が減るのを承知で死ぬか)

クエストも1日に提示される数が限られていて、つまりアクションゲームでありながら、「何日もかけて少しずつ進めていく」というソーシャルゲーム的な要素が含まれています
Twitter や Facebook のアカウントと連動した機能があるのもソーシャル的なものを目指した結果だと思われます。

オリジナルのデッドライジングは「救出ヘリが来るまでの間、何をしてもいい」という特殊なゲームシステムでした。
このゲームにもそうした、他のゲームとは違う特殊な要素を盛り込みたかったのかもしれません。
しかしこのゲームはアクションゲームなので、「強制的にゲームを中断させられる」この仕様は、ちょっと邪魔に感じてしまうのも確かですね。

もう1つの大きな難点は、読み込みが頻繁で、かつやや長めなこと
まあここは仕方がないところでしょうか・・・ でもこの読み込みの多さ・長さは、iPhone のアプリではちょっと珍しいですね。

以下は海外の情報サイト AppSpy により公開されているプレイムービーです。



定価は当初は 800 円だったのですが、その後 450 円に下がったようで、現在(2011/7/2まで)は 115 円セールが行われています。
450 円として考えると、価格としては妥当なところでしょうか。

グラフィックのクオリティーが低めで、ゾンビが出てくるゲームなので好き嫌いもあると思いますが、内容が良いのでゲームとしては個人的にオススメ出来ます。
自由度の高いゲームが好きな方や、「おバカ」が好きな方には、特にお勧めできますね。

大量のゾンビを倒しまくる爽快感もありますし、続けているとどんどん面白くなってくるゲームです。

デッドライジング・モバイル (iTunes が起動します)

Feed Me Oil

パイプから流れてくるオイルを様々なアイテムを使って誘導し、指定された場所まで流し込むとクリアになる「流体シミュレーション」の物理パズルゲームが登場しています。
Feed Me Oil」です。

「オイルを目的の場所まで運ぶ」というゲームは、すでに世界的に評価されている物理パズルゲーム「World of Goo」があり、それを模倣したゲームなのかなと思ったのですが・・・ 全然違いました
「World of Goo」は「構造物の強度・耐久シミュレートパズル」だったのですが、こちらは流れていく「流体」の道筋を作っていくもので、ゲームとしては ENIGMO によく似ています。
ジャンルとしては「ピタゴラスイッチ系」と言った方が解りやすいでしょうか。

ENIGMO が「水滴」だったのに対し、こちらは「流体」ですから、ある意味「Feed Me Oil」の方が「エニグモタイプのゲームの理想型」と言えるかもしれません。
水ではなくオイルにしているのは、ドロッとした動きの方がゲームとして表現しやすいからではないかと思います。

Feed Me Oil

ステージ内にパイプがあり、これをタップするとオイルが流れてきます。
プレイヤーは壁や床になる「板」、風でオイルを舞い上げる「プロペラ」、回転する風でオイルを巻き込む「輪っか」などのアイテムを設置して、流れ出るオイルがゴールに一定量流れ込むように導いていきます

ゲームシステムも操作方法も ENIGMO に似ているのですが、ENIGMO が常に水滴が出っ放しだったのに対し、こちらはパイプをタップした時に一定量だけオイルが出て来ます。
つまり、オイルを無駄にするとクリア出来なくなります

オイルが流れている最中でも、画面をタップするとすぐに配置モードに戻り、オイルの流れは止まります。
配置を変更して再度パイプをタップすると、またオイルが流れ出し、つまり何度でもリトライが可能です。

オイルの流れはかなりリアルで、こうした「流体シミュレート」はプログラム的に難しいと思うのですが、違和感のない見事な液体の流れが表現されています

ステージによっては特殊なしかけもあり、ボタンを押す事で開く扉、オイルの色を変える染料、押し続けると壁が動くスイッチなどが存在します。
ゴールが2ヶ所にある場合もあり、この時は双方に一定量ずつのオイルを流し込まなければなりません。

Feed Me Oil

何とも言えないアーティスティックなデザインのグラフィックが独特な雰囲気を醸し出していますね。
BGM やサウンドもこのイメージに合ったものになっていて、オルゴールやアコースティックギターなどの特徴的な音色で演奏されます。

パズルとしての難易度は結構高く、かなり配置を考えないとクリア出来ないステージも多いです。
しかし「ヒント機能」があって、これを使うとアイテムの配置場所を1つ教えてもらう事が出来ます。
ヒントはステージごとに使用回数が決まっていて、さらに1度使うとしばらく使用できません。
(追加課金で連続使用できるようにする事も可能です)

なかなか手強いパズルですが、ヒントがあるので行き詰まる事はないでしょう。
またリトライが素早く出来てサクサク操作出来るため、テンポ良くプレイすることが出来ます
クリア方法が複数あるステージも多く、アイテムを残してクリアする事でクリア評価が高まります。

1ワールドが 15 ステージで構成されており、現時点(2011/6)では3ワールド 45 ステージ
サクサクプレイ出来る分、集中してやると早く終わってしまいますが、少なすぎるという程ではなく、今後のアップデートでステージは追加される予定です。

以下は Youtube で公開されている公式のプレイムービーです。



価格は 115 円と安く、iPad 専用版(HD 版)もありますが、こちらでも 230 円です。
内容を考えるとお得な値段だと言えるでしょう。

特に欠点と思える部分のない、リーズナブルで高クオリティーなパズルゲームです。
やや取っ付き辛いグラフィックかもしれませんが、オススメ出来るアプリです。

Feed Me Oil (iTunes が起動します)
Feed Me Oil HD (iPad 専用版です)

1000 Bornes

1954 年にフランスで考案されたという、自動車レースをテーマにした古典的カードゲーム。
それが「Mille Bornes」です。 読みは「ミール・ボーンズ」のようです。
その公認のアプリが iPhone / iPod touch 及び iPad に登場しました。

アプリ名は「1000 Bornes®」で、「Mille」ではなく「1000」になっています。
また商標登録を表す「®」が最後に付いています。
開発はフランスのメーカーのようで、デフォルトの言語がフランス語になっていますが、これはオプション設定で英語に変更可能です。

専用のカードを使って遊ぶ、俗に言う「アナログ・ボードゲーム」の1つですね。

1000bornes

内容は「カードを使ってコマを進めるスゴロクゲーム」です。
開始時に各プレイヤーにカードが数枚ずつ配られ、順番が来たプレイヤーは山札からカードを1枚引いて手札に加えます。
そして手札から1枚を出し、それが「50」のカードならコマを 50 マイル分進め、「100」のカードなら 100 マイル分進めます。
出せるカードがない場合や、カードを出したくない場合でも、必ず1枚は捨てなければなりません。
(捨てる場合は画面右下にカードをドラッグします)
最終的に 1000 マイル地点に最初に到着した人が勝利ですが、ゴールにはピッタリ止まらなければなりません。

そしてこのゲームには、他プレイヤーに使用できる様々な「お邪魔カード」があります。
赤信号カードガス欠カードパンクカード事故カード速度制限カードがあり、これらを使われると速度制限は 50 以下のカードしか出せなくなり、他のカードは全てコマを動かせなくなります。

しかしそれぞれの状態に対処できるカードが用意されていて、赤信号は青信号カード、ガス欠は燃料タンク車カード、パンクはタイヤカード、事故は修理カード、速度制限は解除標識カードでそれぞれ解消できます。
また特定のトラブルを防止できるカードもあり、これを装備しておくと対応したお邪魔カードを使用されなくなります。


ゲームはハッキリ言って、足の引っ張り合いです。
まともに走れる時間の方が短く、パンクカードを使われてタイヤカードを持っていない場合、タイヤカードが出るまで延々と山札からカードを引いては捨てるだけになります。
タイヤカードが出て復活しても、直後に別のお邪魔カードを使われてまた動けなくなる事も起こるため、全員がその状態を繰り返して止まったままになり、運良くカードを引けた人だけが進む、というような展開になりがちです。

ゲーム開始直後は全員が「赤信号」の状態で、青信号カードを出すまでスタートできないのですが、酷い時には「最初から最後まで青信号が出なくて、何も出来ずに終わった」と言う事が普通に起こり得るゲームです。
さらに「スタンダード(Standard)ゲーム」だとトラブルをカードで解消しても、青信号が出るまで動けないので、ますます動ける時間が限られていて、ひたすら山札からカードを引くだけの運試しが続きます。
戦略性も何もあったものじゃありません

で、さすがにこれじゃあ酷すぎるからか「エクスプレス(Express)」という追加ルールが用意されていて、このルールでは山札からカードを引く際に、代わりに捨て札の一番上のカードを取得することが出来ます
さらにトラブルから復帰した際に、すぐ次のターンから動く事が可能です。

しかしそれでも「運次第」の状態は否めず、しかも前に進めやすくなっている分、運良く必要なカードが出た人だけが独走しまくって、トラブルから復帰するカードを引けない人はスタート付近から動けないままゲーム終了、なんてことがますます起こりやすくなっています。
スタンダードルールよりはマシですが、相変わらず「必要なカードを出した人勝ち」「トラブル防止カードを引いた人勝ち」な内容ですね。

専用のカードを使うゲームであるにも関わらず、そこいらのトランプのゲームよりもよっぽど戦略性に乏しい内容で、この手のカードゲームでこんなに「単なる運試し」なゲームは初めて見ました。
これなら大富豪やページワン、7並べなどの方が遥かにマシです。

この際、ハッキリ言ってしまいます。
このゲームは「アナログボードゲーム」の中でも、最大級の「クソゲー」です。

ただ、アプリ自体は実は良く出来ています
ポップなデザインとノリの良い BGM はとても雰囲気が良く、演出やサウンド、動きなども悪くありません。
しかしアプリの出来がどんなに良くても、元のゲームが「激しくクソゲー」ではお話になりません。

1000bornes
※事故カードを使われて動けない状態。
修理カードが出るまでひたすらカードを引くか、他人に妨害カードを使うしか出来ない。
このまま何も出来ずに終わるなんて事もザラ。
他の人もパンクやガス欠で止まっていて同じ状況。

ここまでボロクソに言うと、「でもこのゲームは 50 年以上も前から親しまれてきたゲームだろう? そこまで悪いならそんなに長く遊ばれてないんじゃないのか?」と考える人もいると思います。

だからこのゲームは、トランプの「ババ抜き」みたいなものなのだと思います
「ババ抜き」には戦略性なんてありません。 相手との読み合いはありますが、基本的には「運まかせ」です。
でも、そんなゲームでもみんなでカードを持って、ワイワイ言いながら遊んだら楽しいのです。

この Mille Bornes もそんなカードゲームなのだと思います。
人にトラブルカードを使って「えぇー!」と言われたり、山札から「でろ~!」と言いながらカードを引いたりして、ワイワイ遊ぶのが楽しいゲームなのでしょう。

ババ抜きをコンピューターを相手に1人でやって楽しいでしょうか?
Mille Bornes もコンピューターを相手に1人で遊んでも、楽しいゲームではないのだと思います

そもそもこのゲームは「古典的なカードゲーム」です。
だから近年の様々なルールの「ドイツゲーム」「アナログゲーム」と比較するべきではないのかもしれません。
まあモノポリーとかは、古典的ゲームでも面白い訳だけど。


と言う訳で「1000 Bornes」、全くもってオススメしません
有名なカードゲームで画面や演出も悪くないため、テーブルゲームが好きな人だと手を出しそうになりますが、ゲーム性や戦略性は一切期待しないで下さい
数人で遊べる環境の人なら別ですが、1人でやって楽しいタイプのゲームではありません。

一応価格を言うと 350 円です。 iPad にも対応のユニバーサルアプリです。
800 円の HD 版もありますが、通常版でも iPad に対応しているため、必要性が疑問です。
いずれにせよオススメはしません。

コンピューターゲームにしてはいけなかったカードゲーム」という気がしますね。

・1000 Bornes® (公開終了)

Tiny Tower

様々な店舗が入った、天高くそびえ立つタワーを建設するフリーミアム(本体無料+追加課金型)の開発シミュレーションゲームが登場しています。
Tiny Tower」です。

ドットグラフィックのかわいい絵柄と、ビル建設シミュレーションゲーム「ザ・タワー」に似た外観で、発売前から話題になっていたゲームですね。
しかし先に言ってしまいますが・・・ 私的にはガッカリな内容でした。

これは私が勝手に勘違いしていたのもあるのですが、てっきり「ザ・タワー」や「開店デパート日記」のような開発シミュレーションとしてのゲーム性や、「シムズ」のような住民の生活を眺めて楽しめる要素があると思っていたのです。
しかしこれは単なるフリーミアムのシンプルな開発ゲームが、ビルの形になっていただけでした。

ただ、フリーミアムとは言え課金が必須とは言えない内容で、無料のままでも十分に遊び続ける事ができます
課金が必要になるアイテムは現時点ではなく、良心的なフリーミアムであるとは言えますね。

tinytower

ゲーム開始時にはチュートリアル(ゲーム解説)が行われますが、全文英語のアプリなので、進め方がよく解らない人も多いと思います。
そこで内容の紹介を兼ねて、ゲームの流れを解説したいと思います。

まず、1階の「ロビー」は最初から設置されていて、その上に新しい「フロア」を建設します。
このフロア建設にはお金が必要になり、フロアが多くなるほど高額になります。

さらにフロアを設置後、そこに住居や店舗などの部屋を作ります。
部屋は「RESIDENTIAL(住居)」と、「CREATIVE(生産業)」「RETAIL(商店)」「RECREATION(娯楽)」「SERVICE(サービス業)」「FOOD(飲食店)」の5つがあり、任意のものを選べますが、まずは住居(RESIDENTIAL)が必要です。

部屋の建設には時間が必要で、この時間は「現実の時間」と同じです。
建設にかかる時間が「3H 30M」だったら、3時間半待たなくてはいけない訳ですね。
もちろんこの間、アプリは落としておいても構いません。
設定だけしてアプリは終了させ、時間が経ってから起動すると完成しているという、フリーミアムの開発ゲームによくあるパターンです。

ただ、建設や生産は「BUX」というチケットを使う事で即座に完了させる事もできます。
チュートリアルの間はこの BUX を使って完了させるので、待ち時間はありません。

住居が出来たら、人が来るのを待ちます。
人が来ると住民になり、それはビル内の店舗で働く従業員候補となります。
1つの住居には5人の住民が住む事が出来ます。

さらにフロアを追加し、任意の店舗を作って、そこに住民を配置する(店舗の HIRE のボタンを押すか、住居で住民を選択し JOB を選ぶ)と、お店が活動するようになります。
住民には能力値があって、どのジャンルの店舗が得意なのか、そしてどこで働くのが夢なのかの設定があります。 これらが合致しているほど店舗の運営が有利になります。
ただお店の種類はかなり豊富で、自由に選択はできないので、「飲食店」を作ってもそれが「カフェ」になるのか「ピザ屋」になるのか「寿司バー」なるのかは解りません。
よって住民が希望するお店が出来るとは限りません。

tinytower2

店舗に店員を配置しても、まだ開店にはなりません。
お店をタップすると仕入れ(生産)の画面になります。
任意の商品をタップすると生産が始まって、指定の時間が経つと完了します。 ここもしばらく待たなければならない部分ですね。
生産が完了すると店舗に完了アイコンが出て、その状態でお店をタップすると開店です。

開店するとお客さんが自動的にやってきて、商品が売れていきます。
その度にゴールドが増えていき、在庫がなくなったらまた生産が必要になります。
これを繰り返して新しいフロアを建設するお金を貯めていきます。

店員が複数いると、その数だけ商品の種類が増えていきます
後のものほど準備にかかる時間が長くなりますが、販売単価や在庫数は高くなります。
1つの商品を売っている間に他の商品の準備をする事も可能です。

tinytower3

ゲーム中、エレベーターに人が乗りますが、この状態でロビーをタップするとエレベーターを操作するモードになります。
これで指示された階まで人を運ぶと、少しお金が貰えて、たまに BUX も受け取れます

また、人捜し(指定された人がいる階をタップ)で BUX を貰えたり、運んだ階に特殊効果を発生させる VIP が来訪するミニイベントも起こります。
(お客さんが大量に来る CELEBRITY(セレブ)や、大人買いする BIG SPENDER(浪費家)、建設準備が3時間短くなる CONSTRUCTION WORKER(建築作業員)、仕入れが3時間早くなる DELIVERYMAN(配達人)、空いている住宅に人を呼ぶ REAL ESTATE(不動産屋)など)

これらのイベントを行うにはゲームを起動しておく必要がありますが、必須なものではありません。
基本的には準備の指示をしたらアプリを終了させ、後で確認するという感じの放置型のゲームです。
ただ、起動中はイベントが結構頻繁に発生します

tinytower4

ゲームの概要としてはこんなところです。
フリーミアム(追加課金型)のゲームですから当然課金要素があって、このゲームでは「BUX」の購入になります。
10 枚で 115 円、100 枚で 600 円で、1000 枚で 3500 円という高額課金も存在します。

ただやってみると解りますが、BUX はイベントやエレベーターの操作で、割と頻繁に入手出来ます。
明らかにその入手量は他のフリーミアムのゲームより多めです。

加えてこのゲームには、「BUX でなければ利用出来ない」というアイテムや店舗がありません。
エレベーターの速度を上げるアップグレードは BUX が必須になりますが、BUX の入手量が多いため「課金しないと手が届かない」という程ではありません。
これはフリーミアムとしては珍しく、そのおかげで無課金でもほぼ全ての要素を(時間をかければ)遊ぶ事ができます。

残念な点は、冒頭でも述べたように・・・ 住民が生活する様子の表現が全くないこと
例えばカフェならお客さんがコーヒーを飲むとか、写真屋なら撮影する様子が出てくるとか、商店ならお客さんが商品を選んでいるとか、そういったものは一切ありません。
単にキャラクターが左右に動くだけ。 それ以外の演出は全くなし

こんなに雰囲気の良いドットグラフィックのキャラクターを作っているのだから、それを生かして欲しいところですが、単に歩いて通り過ぎるだけです。
スクリーンショットを見るといかにも生活感が溢れているように見えますが、実際のゲーム画面ではそれほどではありません。

また「ザ・タワー」に似ているため、開発ゲームとしての様々な要素があるように見えますが、考えなければならない部分はほぼ店員の配置のみ。
シミュレーションゲームではなく、あくまでフリーミアムの開発ゲームに過ぎません

ただ、こうしたフリーミアムのアプリは普段あまりゲームをやらないライトユーザーがメインターゲットですから、システムをあまり難しくするのは良くなく、シンプルさや手軽さも必要になります
それを考えると、内容としてはこんなもんなのかな、とも思いますね。

以下は Youtube で公開されている公式のゲームトレーラーです。



私的には、先日本格的なビル開発シミュレーション「開店デパート日記」を攻略したばかりだったのもあって、物足りなさを感じずにはいられませんでした。

しかし普通の開発 SLG である 開店デパート日記 と、フリーミアムで時間連動型である Tiny Tower では、ゲーム性はまったく異なります。
無料でも十分に楽しめること、フリーミアムの開発ゲームとしてはやる事が多く、それでいて遊びやすい事などを考えると、かなりレベルの高いフリーミアムゲームなのかな、とも思いますね

ともあれ本体は無料ですから、やってみて損はありません。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応しており、私的にはイマイチでしたが、人にはオススメ出来るアプリです。

Tiny Tower (iTunes が起動します)

BackStab

18世紀の大航海時代後期、スペインやイギリスなどの列強国が覇権を争っているカリブ海で、元イギリスの海軍士官が復讐のために戦いを繰り広げる、ゲームロフトのオリジナル新作 3D アクションゲーム
それが「BackStab」です。

このゲーム、日本ではあまり知られていませんが、物理コントローラーが付いていて初代プレステのゲームが出来ることで話題になった Android 携帯 「Xperia Play」 で、すでに4月頃に公開されていたゲームです。
Android では「ここまでのハイクオリティーなゲームが携帯で!」という事で結構話題になっていました。
もっとも、先行公開されたオープニングムービーをゲーム画面と勘違いしていた人が多いようでしたが・・・
日本では Xperia Play は(2011/6 時点で)まだ発売されていないので、知名度がないのも仕方ないことではありますね。

ゲーム内容は、広いフィールドを自由に移動してクエストを達成していくアクションゲームです。
大航海時代らしく戦闘は「剣」と「銃」の双方で行われ、壁をよじ登って進んだり、敵に見つからないように移動するなど、これまでのゲームロフトのアプリをまとめたような内容になっています。

backstab

方向スティックで 3D のフィールドを移動、画面右下のボタンで剣を振って攻撃します。
銃を装備している場合は銃撃ボタンも表示されますが、当時の銃なのであまり連射はできず、戦闘のメインは剣ですね。

ゲーム当初は戦闘をしながら指定された場所に移動することでゲームが進む「一本道」な内容なのですが、ストーリーが進むと町や開拓地を自由に散策できるようになります
町では商人から武器を買ったり、クエストを請け負って配達などを行えたりしますが、他にも出来ることは色々あります。
例えば、いきなり町の人に斬りかかるとか、商店の宝箱を漁るといった犯罪行為も可能で、そうすると衛兵に追われることになります。
もちろん衛兵をバッタバッタと斬り倒していく「ならず者プレイ」も可能です。
この辺りのゲーム性は「ギャングスター」をなどの「クライムアクション(犯罪ゲーム)」を引き継いでいると言えます。

衛兵に追われている状態は、町のギルドにお金を払い、衛兵の気を逸らしてもらう事で解除できます。
剣を出して歩いていると町の人が悲鳴をあげて逃げて行き、その状態だと衛兵に見つかっただけで追われてしまうので、普段は「納刀」ボタンで剣を納めて移動する必要があります。
納刀中はジャンプも可能です。
他にも各所に薬草が生えてたり、娼婦が誘ってきたり、家が売られているなど、様々な要素が盛り込まれています。

建物や崖に手をかけてよじ登ったり、壁を駆け上がるなど、「シャドーガーディアン」のような「フリークライミング」のシーンも多くあります。
町では屋根伝いに目的地に向かう事も出来ます。

backstab2

backstab3

他にも大砲を撃つシーン、水面を泳ぐシーン、馬に乗るシーンなどもあって、様々なアクションを見せてくれます。
フィールドも複数用意されており、散策できるのは1つの町だけではありません。
それぞれのフィールドは馬車屋でお金を払う事で移動可能です。

また、敵に見つかっていない状態で背後から近づくと、相手を一撃で倒す暗殺アクションを出す事もできます。
敵がいても壁などを使って迂回して行けば敵に察知されずに進め、この辺は「スプリンターセル」などの潜入系のゲームを踏襲していると言えます。

今までのゲームロフトのアプリの要素を全部入れてみました」という内容と言えますね。

backstab4

ただ、やっていて非常に残念なのは・・・ キャラクターの動きがイマイチなこと。
全く質感が感じられない、いかにもチープな動きなのです。
イベントシーンの動きや NPC の動作などにリアルさがなく、戦闘時の動きもハッキリ言ってショボいです。
また動きにあまり滑らかさがなく、キャラクターが多い場所ではコマ送りのようになってしまいます。

他のゲームロフトのゲームをやった事がある方なら解ると思いますが、ゲームロフトの 3D アクションゲームには、アクションにリアルさや質感が全くないゲームが結構あります。
そうしたものは最近は少なくなっていたのですが、残念ながらこのゲームの動きは昔の質感のない、ショボいものに戻ってしまっています。

Sony との交渉により、Xperia Play でも発売される事になった影響が現れているのでしょうか・・・?
動きのレベルとしては、1年前のゲームロフトに戻ってしまった印象です。

そのため剣での戦闘シーンは「セイクリッド オデッセイ」に劣り、銃での戦闘シーンは「モダンコンバット2」はもちろん、ブラザーインアームズなどのゲームにも劣ります。
まあこのゲームの銃はメインじゃないので、銃撃がイマイチなのは仕方ありませんが・・・
最近は良くなってただけに、残念なのは否めませんね。

またクライムゲームとしても底が浅い印象です
前述したように家が買えると言っても単に中に入って休めるだけだし、犯罪行為などもそのまま普通の戦闘になるのみ。
サブクエストもそんなにありませんし、娼婦などもちょっとしたセリフがあるだけ。
ニワトリとか切っても面白い訳じゃないし、俗に言う「箱庭ゲーム」としても出来る事が少な過ぎる感じがします。
まあ容量の問題もありますし、あまり贅沢を言うのもどうかとは思いますが。

以下は Youtube で公開されている公式のゲームトレーラーです。



価格は 800 円で、高めの値段ではありますが、相応のクオリティーとボリュームはあります。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリで、ゲームロフトなのでメッセージは全て日本語化されています。

しかしオススメかどうかは、ちょっと微妙なところです。
私的にはどうしてもキャラクターの動きの軽さ・質感の無さが気になって、ゲームロフトの iPhone ゲームとしてはランクが落ちる印象が否めません。

ただ、クライムゲーム(犯罪もアリの自由度の高いゲーム)としてはオススメ出来るので、ギャングスター などが好きだった方なら楽しめるでしょう。
また、よじ登り系としては シャドーガーディアン と同等の面白さがあると思うので、それらがまとめて楽しめる「2010年のゲームロフト総集編」という意味ではお得かもしれません。

万人にお勧め出来るゲームではないので、話題作ではありますが、自分に合うかどうか良く考えるべきゲームですね。

こんなことを言うと Android ユーザーの方は眉をひそめるかもしれませんが・・・
正直言ってこのクラスのゲームになると、「Android / iPhone 両対応」というのは、iPhone 側から見ると足かせにしかならない印象です。
ゲームロフトのアプリは今年に入ってから両対応を基本としていますが、そのためか動きのクオリティーが以前より落ちており、昨年末がピークだったように思います。

もちろん「両対応だから悪くなる」と限った訳ではありませんが、Android の携帯の多くは iPhone よりもグラフィック性能やアプリ容量、使用可能メモリなどが低い機種がほとんどですからね・・・

BackStab (iTunes が起動します)

おまけ更新 : Dig App

この記事は、メールでのアプリ紹介依頼を受けて掲載しているものです。
当サイト(iPhone AC、及び iPhone AC 番外レポート)は基本的に、依頼を受けてのアプリ紹介は行っていません。
依頼されたアプリがゲームで、かつ面白かった場合は、依頼されたからではなく「個人的に面白かったゲーム」として取り扱う場合はありますが、基本的に紹介依頼はお断りしています。
(今まで断ったメーカーの皆さん、ごめんなさい <(_ _)> )

ただ、今回依頼を受けた「Dig App」はゲームではありませんが、「過去のランキング上位のアプリを検索できる」という便利なもので、元々「ランキング外に埋もれてしまった良作や過去作品の情報を残しておきたい」という考えがあった当サイトの趣旨にも合致しているため、今回「おまけ更新」としてご紹介したいと思います。

digapp

ダイヤルを回して「年・月・週」を選ぶと、その期間の「有料アプリ」「無料アプリ」のランキングを見ることが出来ます。
ランキングは 50 位以下まで表示する事が可能で、その時期に流行っていたアプリを一通りチェックすることが出来ますね。
カテゴリの選択も可能で、「ゲーム」「ビジネス」「写真」など様々なジャンルで検索することが可能です。

検索範囲を「年間」「月間」「週間」にするボタンもあり、「年間ランキング」「月間ランキング」を確認することも出来ます
結構意外なアプリが上位に来てたりして、眺めているだけでもなかなか面白いですね。
リストから iTunes の購入画面に直接移動することも可能です。

(ゲームの有料アプリでは麻雀とパチスロの強さが目を引きます・・・ あと「つみねこ」)
(無料アプリだと知名度の高いものが常に上位ですね。 今になっても「Morocco」が上位常連だったりするのが、初々しいなぁ、みたいな・・・)

digapp2

無料アプリなので、気軽に試すことが出来ます。
なお、このアプリ自体は「仕事効率化」のカテゴリになります。

iPhone / iPod touch を買ったばかりの方だと、どんなアプリがあるのか、定番と言えるものはどんなものなのか、悩む事になると思います。
私も iPhone を買ったのは 2009 年に入ってからなので、すでに多くのアプリが普及していて、何を入れるべきなのか、何が人気だったのか、解らなくて困りました。
巷の情報サイトを見ても最新情報しか書いていませんから、初心者の参考にはあまりなりませんからね。

iPhone AC に「定番アプリ紹介」のコーナーを作って上部に置いたのは、その辺の経験もあっての事なのですが、やはり過去のアプリランキングを見るのが一番の情報になると思います。
それを手軽に、カテゴリや時期別に検索することができるのは、かなり便利だと言えます。

iPhone / iPod touch や iPad を買ったばかりの方に、特にオススメのアプリです。

・Dig App (公開終了)

Cartagena1 (カルタヘナ)

2001 年度に「ドイツゲーム大賞」(近年発売されたボードゲームやカードゲームの表彰)で大賞候補にノミネートされた、監獄からの海賊の脱出劇をテーマにしたボードゲーム。
それが「Cartagena(カルタヘナ)」です。
その iPhone / iPod touch 用のアプリ「Cartagena1」が登場しました。

Cartagena(カルタヘナ)は「初心者向けのドイツゲーム」として高く評価されていて、ルールはシンプルで解りやすく、それでいてドイツゲーム特有のゲームシステムを持っています。

ドイツ年間ゲーム大賞の受賞は逃し(ちなみに 2001 年の大賞はカルカソンヌでした)、ユーザー投票で決まるドイツゲーム賞では6位でしたが、そのプレイしやすさでロングセラーとなり、続編の「2」も発売されました。
iPhone / iPod touch 版のアプリ名の最後に「1」が付いているのは、この 2 と区別するためだと思われます。

Cartagena

いわゆる「スゴロクゲーム」です。
ただしサイコロは使いません。 コマを進めるには「カード」を使い、また自分のコマは6つあります

カードを出すと、そのカードと同じ絵柄のマスまでコマを進めることが出来ます。
つまり剣のカードを出して、次の剣のマスが5マス先にある場合、一気に5マス進める訳ですね。
この辺りは「Keltis Oracle」にも似ています。

ただし、そのマスに他のコマがすでにある場合・・・ その次の剣のマスまで進めます
その次の剣のマスにも他のコマがすでにあったら、さらにその次まで進めます。

よって、剣のマスがすべて各プレイヤーのコマで占められている場合、一発でスタート地点からゴールまで進むことが出来る訳です。
これはもちろん嬉しい訳ですが、それは他のプレイヤーだって同じです。
よって自分が移動した後に、ワザと剣のマスからコマをズラすなどの戦法も必要になります。

Cartagena

カードを出していくと、そのうちカードは尽きてしまいます。
カードの補充をするには、自分のコマを他のコマがあるマスまで後退させなければなりません
この時、後退したマスにある他のコマが1つならカードを1枚、2つならカードを2枚、補充することが出来ます。
コマが3つあるマスには移動出来ず、この場合はさらに後ろの他のコマがあるマスに移動します。

プレイヤーは1ターンに3回行動することが可能で、2回カードを出して進み、1回コマを戻してカードを補充する、と言った形にすることも可能です。
また、行動回数が残っていてもターン終了することが出来ます。

進むだけでなく「後退」をしないとカードが補充出来ないのがユニークで、しかもコマが2つあるマスに戻ると2枚補充出来るので、2つコマがあるマスの前まで進んでから戻るとか、自分のコマを2つ戻して2枚入手できるマスを作るとか、色々な方法が考えられます。
もちろん他プレイヤーのコマも動くので、この点の駆け引きも重要ですね。

Cartagena
※このケースでは、青のプレイヤーは A のコマを2つとも B に戻すと、2つ目のコマを戻す際に2枚のカードを得ることが出来る。
さらにその後コマを1つ C に戻すと、そこにも2つのコマがあるのでさらに2枚のカードを得られる。

最後のゴールのマスには小舟があり、ここに自分の6つのコマをすべて移動させれば勝者となります。
6つ全部なので、5つゴールさせても1つだけ遅れていると厳しい状況になります。
なお、ゴールさせたコマもカードがない時に後退させることが可能です。

やってみれば解りますが、ルールはドイツゲームとしてはシンプルです。
しかしやればやるほど奥深さが見えてくるゲームで、コマの進め方やカードの補充のタイミング、他プレイヤーの妨害や利用など、色々な要素が絡み合っているゲームです。
駆け引きや戦略性の深い内容で、それでいて遊びやすいのですから、高く評価されているのも頷けますね。


難点は、まず見た目が地味。 演出も地味
サウンドは非常に良くて、海賊の歓声があがったり、ビンのカードを出した時に空き瓶が転がる音がするなど、効果音はかなりリアルです。
ただ、もうちょっとグラフィック面での演出を付けて欲しかった所です。

また、操作がやや解りにくいです
戻る時はコマをタップ、進む時はカードを先にタップしてからコマをタップするのですが、この手順を誤って、進もうとして戻ってしまうことが間々あります。
またカードやコマをタップした時の音がないので、ミスタップの判別がしにくいです

さらに、ボタンの絵柄も解りにくい。 海賊らしい骨で出来たボタンなのですが・・・

Cartagena

「バツ」も「チェック」もどっちも似ています。
おまけに日本人だと「チェック」にあまり馴染みがありませんから、余計解りにくい。
ちょっとインターフェイスにはイマイチ感がありますね。

また、今の時点では戦績の記録などが一切なく、レートの算出などもありません
プレイヤーを複数登録して本体を手渡しながらの対戦をすることは可能で、コンピューターキャラクターも豊富に用意されています。
また、高レベルの AI は結構手強く、初心者だとなかなか勝てません。
基本部分は良く出来ているのですが、せめて戦績ぐらいは付けて欲しい所ですね。


価格は 450 円で、正直言って今の内容だと、やや高めなのは否めません。
ただドイツゲームは相場が 600 円から 450 円ぐらいで定まっているので、相場通りの価格ではあるでしょうか。

ゲーム自体は面白いので、もうちょっとアップデートで操作性の改善や継続的に遊べる要素を追加して欲しい所です。
一応公式のアナウンスでは、オンライン対戦の導入やソリティアモードの追加、ランキングやレート、カルタヘナ2の導入などが告知されています。
本当にそれらが導入されれば、新しい iPhone / iPod touch のドイツゲームの定番になり得るでしょう。

今後に期待のアプリ、と言ったところでしょうか。

・Cartagena1 (公開終了)

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