iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2011/08

レッツ!ゴルフ 3

「みんなのGOLF」や「スカッとゴルフ パンヤ」のような遊びやすいシステムのゴルフゲームとして iPhone 初期のヒット作となり、2作目では Retina ディスプレイに対応した非常に美しいグラフィックでユーザーを驚かせ、さらに Android や PSP にまで進出したゲームロフトを代表するシリーズ「レッツ!ゴルフ」。
そのレッツ!ゴルフの最新作が先日ついに登場しました。
レッツ!ゴルフ3」です。

しかし私的にはこのゲームは、「レッツ!ゴルフ」シリーズの続編とは考えない方が良いと思います。
私がこのゲームに題名を付けるとしたら、「レッツ!ゴルフ ソーシャル」ですね。

「レッツ!ゴルフ」をソーシャルゲームに変化させたバージョンと言え、オンライン対戦やソーシャルゲーム的なトーナメントが最大のウリだと言えます。
逆に1人でやると、ソーシャルゲーム特有の「プレイするごとにエネルギーが減り、なくなるとゲームが出来なくなる」「それでも継続してやりたい時は課金が必要になる」という部分が足かせとなって、自由にプレイする事が出来ません。

iTunes のレビューもゲーム自体の評価ではなく、「ソーシャルゲームになった事についての是非」ばかりで、この変化に困惑しているプレイヤーが多く見られます。
プレイヤーの遊び方で評価が分かれるゲームになったと言えるでしょう。

レッツ!ゴルフ3

基本的なゲームシステムは「レッツ!ゴルフ2」とほとんど変わりません。
打つ方向を決め、クラブを選択し、パワーメーターを見ながらタイミング良くボタンを押してショットします。
狙う場所を上空から見下ろすことも可能で、パワーメーターには狙った場所にボールを落とすための強さの目安が付いています
さらにボタンを押さなくても空振りすることはないため、メーターの動きをじっくり見ながら打つことが出来ます。

打った後で画面右下にあるボールをスライドすると回転をかける事もでき、「あ、ちょっと行き過ぎそうだな」という時でもバックスピンをかけて転がりを抑えることが出来ます。

グリーンでは網目状のラインに芝目や傾斜が表示され、一見難しそうですが、何も操作していない時にボールの動きの予想ルートが表示されるので、これを見てから方向を調整すればかなり狙いやすくなります。

全体的に親切な操作方法になっていて、少し慣れればパーやバーディーを連発できるようになります。
それでいてちょっとしたミスでスコアが落ちる事もあり、この辺りのバランスが非常に優れていますね。

Retina ディスプレイに対応したコースの美しさは相変わらずで、今回は宇宙や万里の長城など、トンでもないところでゴルフをしたりもします。
アイテムも豊富に用意されており、フリーミアム(本体無料+追加課金型)になったため課金しないと買えないアイテムが多いのですが、ゲーム内で得られるゴールドで購入できるアイテムも十分存在します。
演出も豊富で、ゴルフゲームとしては相変わらずの高クオリティーです。

レッツ!ゴルフ3

レッツ!ゴルフ3

問題のフリーミアム&ソーシャルゲーム的要素についてですが・・・
まずフリーミアム(本体無料+追加課金型)になったため、本体はタダですが、1人用で1ホール遊ぶごとに EP というポイントを消費するようになりました。
EP は1時間で1ポイント増加しますが、時間経過で増加する分は最大 5 EP までなので、5ホールやったらしばらく遊べなくなります。
待たずにプレイしたい場合は有料課金で「キャッシュ」を買い、これで EP を増やさなければなりません。

購入して増える EP は時間経過による EP とは別枠で増加します。
両方の EP がある時は時間経過の分から減っていきます。
EP の購入価格は 20 EP 分で 85 円ですが、まとめて課金すると少し割安になります。

このルールのため、ゲームは1ホールごとのプレイになりました。
「チャレンジ」の中には 9 ホールや 18 ホールでの優勝を目指すトーナメントのモードもあるのですが、9 ホールなら 9 EP、18 ホールなら 18 EP 必要になりますので、時間経過分だけでは最後までストレートに遊べません・・・

EP はレベルアップやイーグルを取ることでも増えますが、1ホールがだいたい2分ほどなので、10 分ぐらい遊んだら時間で貯まる 5 EP は尽きてしまいます。
それで課金しないと5時間遊べなくなる訳ですから、不満が続出するのも仕方ないところですね
前作は定価 600 円でしたが、時間もホール数も気にせず遊べた訳ですから。


ただ、すぐに EP が尽きて遊べなくなると言うのは・・・ 実は1人プレイでの話。
ゲームロフト独自のオンラインサーバー Gameloft Live! に登録してログインすると、オンライン対戦のストロークプレイやマッチプレイ、ソーシャル的なチャレンジゲームをプレイする事が出来ます。
(一度ログインすると、二度目以降は自動ログインにすることが可能です)

そしてオンラインのプレイでは、9 ホールのゲームでも消費 EP が 3 EP になっています。
18 ホールでも 6 EP。 つまり1人で遊ぶ時の 1/3 です
今作はオンラインゲームやソーシャル要素がメインと言えるためか、オンラインプレイの方がお得になっているようですね。

オンラインのゲームは順番に打つのではなく、各プレイヤーが同時に進行します
よって待ち時間のようなものはなく、1人でプレイする時と要領は同じですが、他のプレイヤーのボールの位置がリアルタイムに画面に表示されており、iPad 2 以降ならキャラクターも表示されるようです。
1ホールごとに途中経過も表示されるため、なかなか競っている感じがして面白いですね。

ただし注意すべき点として、誰かが全ホール終了すると、その時点から2分のカウントダウンが始まります。
そしてこの2分以内に全ホール終了できなかったプレイヤーは、プレイしていないホールのスコアが最低値になってしまいます。 もちろんこうなると勝てません。
よって明らかに進行が遅れている時は急いでプレイする必要があります。

オンラインプレイのもう1つの特徴が・・・ 1位になると優勝 EP がプレゼントされること
3人や4人での9ホールのストロークプレイで優勝すると、なんと EP が +9 されます。
9 ホールのオンラインゲームは消費 EP が 3 なので、EP が減るどころか逆に増えます。
この賞品があるので、ますますがんばろうという気になりますね。

レッツ!ゴルフ3

レッツ!ゴルフ3

オンラインには「マッチプレイ」もあり、これは1対1の2人対戦しか出来ませんが、3ホールや6ホールなどの短期勝負も可能です。
3ホールだと消費 EP は1、6ホールだと2なので、時間がない時や EP が足りない時にオンライン対戦したい時には良さそうですね。

とにかくオンラインプレイの方がお得になっていて、この点から見ても「レッツ!ゴルフ3」は「オンラインでプレイしてナンボ」だと言えるでしょう。

ネットワークを通してのプレイにはもう1つ「チャレンジ」がありますが、これはリアルタイムのオンライン対戦ではありません。
決められたコースをプレイし、そのスコアをランキングに登録するというもので、ゲーム自体は1人プレイの時と同じように行います。
コースの有効期限が終了した後に最終結果を確認する事ができ、上位 10 位以内だとご褒美があるようです。
ただしこのモードは1プレイの時と同じように、EP はホール分消費します

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



ゲームがソーシャルバージョンになったことで、1人でプレイする場合は(かなり課金しないと)遊び辛いものになってしまいましたが、オンラインでプレイするなら以前よりも楽しめます。

賛否両論のゲームになった訳ですが、私としては1人で黙々とゴルフゲームをやってもそれほど楽しいとは思わないので、このようにオンライン要素があった方が面白いですね
やっぱり「みんなのGOLF」のようなゲームは、みんなでゴルフをした方が楽しい訳で、それを携帯電話でオンラインで出来るというのは、ある意味、理想的です

ただ、今回の「レッツ!ゴルフ3」の発売で非常に残念なのは、公開と同時に「レッツ!ゴルフ2」が iTunes で公開停止になった事。
1人プレイの需要も当然ある訳だし、常に通信が出来る場所でプレイ出来るとは限りません。 移動中や通勤中にやっている方もいるでしょう。
そう言う人にとっては「レッツ!ゴルフ2」の方が良いので、出来ればどちらも残しておいて、ユーザーが選択出来るようにして欲しかったところです・・・

「レッツ!ゴルフ3」の巷の意見は分かれていて、私もなんでもかんでもソーシャルゲーム的にすれば良いとは思っていませんが、「オンラインがメインだ」と言うのを知ったうえでプレイするのであれば、やはり iPhone 最高のゴルフゲームである事は揺るぎないと思います。

レッツ!ゴルフ 3 (iTunes が起動します)

忍者ロワイヤル

この春からテレビで盛んに CM が行われているモバゲーのスマートフォン用ソーシャルゲーム
それがついに iPhone / iPod touch にも登場しました。
忍者ロワイヤル」です。

※2013年4月に運営終了しました。

そしてこれにより、mobage(モバゲー) のアプリが正式に iTunes 市場に登場。 iPhone でも「モバゲー」「グリー」「ハンゲーム」の三社競合の幕が切って落とされました。
すでに世界各国の優秀なゲームアプリが出そろっている iPhone / iPod touch において、この三社が今後どのような展開を見せるのか、注目したいところですね。

モバゲーは今回、ポータルとなる「モバゲー」(iTunes の登録名は mobage ではありません)と「忍者ロワイヤル」の他に、リバーシ(オセロ)ソリティアのアプリも公開しています。
これらも少し扱っておきたいと思います。

忍者ロワイヤル

モバゲーのソーシャルゲームなので、初回起動時にはモバゲーの ID とパスワードの入力が求められます
モバゲーへの会員登録をしていない場合は当然これも必要です。
よって手間がかかり、メールや携帯番号などを登録しなければならない点も心配がありますが、一度 ID とパスワードを入力するとそのデータが保存され、2度目以降は起動と同時に自動でアクセスしてくれるようになります。

グリーのアプリのように、わざわざポータルアプリを経由してアカウント認証を行わないと起動できない、という事もありません。
しかし最近は会員登録をしなくても利用できるハンゲームのアプリが出て来ているので、それと比べたら面倒なのは否めませんが。


ゲーム内容は「怪盗ロワイヤルのバトルシーンがアクションゲームになったもの」ですね。

まずはエネルギー(体力)を消費して達成度を上げていく、怪盗ロワイヤル系おなじみのミッションを進めます。
これは単にボタンをポチポチ押していくだけですが、忍者ロワイヤルでは押すたびにスロットが回り、その結果に応じてアイテムやお宝を貰える場合があります
また、そのスロットで「スペシャルミッション」のマークが出た場合、アクションゲームになる戦闘シーンに移行します

アクションゲームは敵や標的をタップやスラッシュ(フリック)で倒していくもので、内容としては Fruit Ninja に似ています。
ただ、タップで倒す敵にスラッシュ(斬り攻撃)は効かず、逆にスラッシュで倒す敵にタップ(手裏剣)は効かないため、双方を使い分ける必要があります

1回のゲームは非常に短く 20 秒ほどで終わります
敵も攻撃してきますが、ザコ戦で敗北してしまうことはまずありません。
しかしミッションのラストにはボス戦があり、ここはそれなりに手強い敵が出て来ます。 ちょっとしたストーリーシーンも表示されます。

また、ミッションとは別にお宝の奪い合いが出来る「バトル」があり、これは他プレイヤーの忍者との戦いになります。
他プレイヤーの強さはその人のアイテム(装備)に応じていて、約 20 秒の制限時間をオーバーしても敗北になるため、防御力が高い相手は倒し辛くなります。
また、お宝に「罠」がしかけられていると先制でダメージを受けてしまいます。

バトルを挑めるのは6時間に1回なので、そんなに頻繁には挑めません。
ただ、レベルアップ時にミッションやバトルに必要なポイントは回復します。

忍者ロワイヤル

忍者ロワイヤル

テレビ CM などでスマホ用のソーシャルゲームだと盛んにアピールしていただけあり、グラフィックや演出・サウンドはガラケーではなく、スマートフォンのレベルです
ゲーム中の動作はもちろん、画面切り替え時にアイコンが動いたり、他プレイヤーからの攻撃を受けると矢文が飛んできたり、仲間申請を伝書鳩が運んで来るなど、細かい演出も良く出来ています。
ちゃんと「スマートフォン時代のソーシャルゲーム」になっていて、iPhone で見ても見劣りしないグラフィックですね。

ただゲームに関しては、クエストは基本的にはスロットを回すだけのシンプルなもの。
アクションシーンもややスラッシュの反応が悪く、斬り始めに当たり判定がない、一直線に斬っても中間の敵が残るなど微妙な点があります。
また、まっすぐ斬らなくても、左右に往復させたり円を描くように指を動かしていても連続で斬れてコンボも繋がるので、スラッシュで斬ると言うよりは「敵をなぞる」と言った方が正しく、あまり「斬っている」という感覚がありません。

「スラッシュアクションゲーム」として見ると Fruit Ninja の方が面白く、それが定番になっている iPhone / iPod touch ではゲームとして見劣りするのは否めませんね。

しかしただボタンを押すだけ、バトルも自動処理で行われるだけの他のソーシャルゲームよりはやっていて面白く、「怪盗ロワイヤル系ソーシャルゲーム」としては一番遊べると思います
まあ戦闘がアクションゲームになっているだけに、逆に従来のグリーやモバゲーのユーザーの中には嫌う人もいるかもしれません。
私のようなゲーマーにとっては、間違いなくこちらの方が良いですが。


今回モバゲーが公開した他のアプリについてですが、ポータル(中心となるアプリ)の「モバゲー」は、ブラウザから起動したモバゲーのスマートフォン用サイトとあまり変わりません。
アプリをタップするだけで起動できるのは良いのですが、ここからブラウザ型ソーシャルゲーム(怪盗ロワイヤルなど)の実行は行えないのが欠点です。(グリーのポータルアプリは実行できる)
アバターの変更などは可能です。
(ちなみに iPhone アプリでアバターの変更が行えなかったグリーハンゲームも、現在はアプリ側でアバターの変更が可能になっています)

ゲームは現時点で「リバーシ」と「ソリティア」の2つを公開していますが・・・
リバーシは、普通のオセロですね。 悪くはなく操作性も良好、BGM も良くてハイスコア登録もあります。 また絵柄をかわいい「ネコ」に出来る設定も備わっています。
しかし特別に良い訳でもなく、ハンゲームのようにオンライン対戦が出来る訳でもなく、まあ普通です

一方、「ソリティア」は・・・ これはダメです
カードが小さくてあまりにも見辛さ過ぎ。 グラフィックにも特筆できる部分がなく、ガラケーレベルです。
無料だからまだ良いですが、iPhone / iPod touch にはもっと高クオリティで無料の「ソリティアシティライト」などがあるので、使う価値はないです。

モバゲー

この2つに関しては、「なんとかお盆前、夏休み中に iPhone でモバゲーをスタートさせたかったけど、忍者ロワイヤルだけじゃポータルの意味がないので、とりあえず間に合わせで用意した」みたいな雰囲気があります。
おまけにオンライン要素はほとんどないのに、通信できる状況でないと起動できません
私的には忍者だけでも良かったような・・・ とか思ったり。

と言う訳で「忍者ロワイヤル」、あまりゲーム性に期待してはいけませんが、お宝争奪戦のソーシャル要素が楽しめ、気軽に楽しめるアクションゲームでもあるので、モバゲーへの登録に抵抗がなければ試してみても良いと思います。
ゲーマーには物足りないレベルではありますが、現時点でこの手の iPhone / iPod touch のソーシャルゲームは「マジモン」と「忍者ロワイヤル」が二強で、この2つが「スマートフォン時代のソーシャルゲーム」と言えるでしょう。
(グリーの探検ドリランドはガラケーのブラウザ型ソーシャルゲームです)

いよいよ iPhone に進出してきたモバゲー。 乗り出して来たからにはこのまま攻勢をかけて来ると思われます。
このアプリを見る限り、グラフィックなどのクオリティーは今後もスマートフォンに相応しいものが期待出来そうです。

問題はゲーム性。 あくまでガラケースタイルのライトユーザーを重視した簡易的なゲームのみをメインにするのか、それともゲーマーも納得出来るような大型タイトルを用意してくるのか。
モバゲーは昨年末から、3D グラフィック用のシステム「Unreal Engine 3」の導入や、スマートフォン用アプリ開発ツール「ngCore」の提供など、業界を賑わせる発表を次々と行っています。
アメリカでもモバイルアプリ市場の一番の成長株だと見られているようで、注目したいところですね。

・忍者ロワイヤル (運営終了)

三国TD - 魏伝

「三国志」をテーマにした秀作タワーディフェンスとして人気の「三国TD - 蜀伝」に、新バージョンが登場しました。
三国TD - 魏伝」です。
蜀があるんなら、やっぱり魏もないといけませんよね。

魏伝ですから主人公は当然「曹操」。
夏侯淵や夏侯惇などの武将と共に、三国志の物語に沿ったステージをクリアして行きます。
前作の主人公である蜀の面々は敵として登場します。

ただ、今回は「フリーミアム」(本体無料+追加課金方式)のアプリになりました
詳しくは後述しますが、この変化により課金しないと武将やアイテムを満足に入手出来ない形になっており、この点がやや微妙なゲームになっています。

三国TD - 魏伝

タワーディフェンスのタイプとしては、敵の通り道が決まっている「ルート固定型」です。
ただ、このゲームは敵の出現地点や移動ルート、さらに最終地点まで複数存在することがあり、戦力を分散して配置しなければ守れないステージも存在します。
この部分はちょっと特殊ですね。

タワー(兵士)には曹操や許楮などの「将軍」と、弓兵や槍兵などの「一般兵」がいます。
将軍は1ステージに1人しか配置出来ませんが、レベルアップやアイテム装備で強くなり、さらに様々な「特技」を使う事が出来ます
一般兵はいくらでも配置出来ますが武将よりは弱め。 しかし資金を使ってアップグレードすることが可能です。

兵士には単体に強い「歩兵」、貫通攻撃の「槍兵」、範囲攻撃の「鐘兵」、飛んでいる敵を倒せる「弓兵」といった種類があり、武将の攻撃もこれらの中に含まれています
妖術師」というユニットもいて、これは近くで倒された敵から武将が技を使う際に必要になるポイントを吸収することが出来ます。 また、姿を消している敵を見破れます。

敵が最終地点に到達してしまうと一般兵なら1、武将なら2のライフ(このゲームでは「バイタル値」)が減少し、0になるとゲームオーバー。 その前に敵を全滅できればステージクリアです。
特定の武将同士が会うとジャンケン形式の「一騎打ち」が発生するなど、ゲームの基本システムは前作とほぼ同様です。

唯一違うのは「策略」が存在することで、これはマップ上に設置する罠のようなものです。
設置地点を通った敵の防御力や移動速度を下げたり出来ますが、使用回数が限られており、一定時間で消滅します。 味方を強化する策略も存在します。

また前作から強化されている点として、フィールドのグラフィックの書き込みがかなり細かくなっています
前作は地形の書き込みがやや簡素で、草原などがのっぺりしていたのですが、今作は草原にも明確な濃淡があり、長い草が生えていて石も転がっているなど、綺麗なものになりました。
キャラクターは前作の時から非常に細密に書き込まれていたので、かなり見栄えがしますね。
ズームイン/ズームアウトも可能ですが、最大ズームにしても粗が目立たないほどのグラフィックです

三国TD - 魏伝

三国TD - 魏伝

中国のゲームですがメッセージは全て日本語化されており、翻訳がおかしい部分もほとんど見られません
キャラクターのセリフなども直訳ではなく、ちゃんと自然な言い回しになっています。

ステージは全部で 21 、前作よりやや少なめですが相応のボリュームがあり、各ステージの難易度も4つ用意されています。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリにもなっており、全体的なクオリティーは間違いなくアップしていますね。


ただ問題なのは、冒頭で述べたように「フリーミアム」(本体無料+追加課金方式)になったことでしょう。
本体無料だから基本的な部分はタダで遊べるので、それは良い点なのですが、武将の雇用とアイテムが「コイン」を使って購入する形式に変わっています
つまり前作のようにゲームを進めていれば自然と武将が増えていき、アイテムも集まるというゲームではなくなりました。

コインはステージをクリアすることでも増えるのですが、その量は僅かなもの
例えば初期からいる武将の「夏侯惇」は 3000 コイン必要なのですが、序盤ステージをクリアして入手出来るコインは 20 ~ 40。
平均 30 として、なんと 100 回クリアしなければ雇用できない事になります。 さすがに非現実的
後半ステージになると収入は 50 ぐらいになり、パーフェクトクリア出来ればボーナスも得られますが、それでも何十回もクリアしないと雇用できません。
アイテムも値段は様々ですが、やはりコインを消費して買わないと使えません。

「夏侯淵」は安く雇用でき、初期資金でも雇えるのですが、無課金で序盤に雇えるのはそこまで。
それ以外の武将は課金しないとまともに雇えません。 アイテムを買うのさえ辛いです。
ハッキリ言って「三国志」は武将が活躍してナンボですから、無課金では楽しめる範囲に限界があると言えますね。

そして気になる課金の価格ですが、1000 コインで 85 円、2000 コインで 170 円、6000 コインで 450 円などです。
前述したように夏侯惇で 3000 コイン、安めの徐晃や張遼でも 1200 コインや 1800 コイン必要なので、6000 コインの課金をしないと武将はまともにそろいません。
と言うことは安くても 450 円が必要な訳で・・・ しかもアイテムが欲しい場合はもっと必要になります。
(さらに司馬懿とかだと1人で 6000 コイン・・・)

フリーミアムだから課金があるのは当たり前ではありますが、正直「タダより高いものはない」系のアプリだなぁ、という印象です。

三国TD - 魏伝

三国TD - 魏伝

ゲーム自体は相変わらず面白く、既存のタワーディフェンスの中でも間違いなく上位の完成度と言えるでしょう。

しかし前作(蜀伝)は当初は 350 円でしたが、その後に 115 円になったり無料になったりしたので(現在は 170 円)、それと比較すると明らかに高い印象を受けてしまいます。
ただ 450 円のゲームなんだと考えて、このゲームにその価値があるかどうかを考えると・・・ 私は三国志やタワーディフェンスが好きなら、その価値は十分にあると思います
一応無料のままでも遊べますから、TD が好きな人はとりあえず試してみるのが良いですね。

しかし iPhone のゲームもどんどんフリーミアム化が進んでいますから、こういう課金の量が利用できるゲームの要素の量に比例するアプリが増えていくんでしょうかね・・・
それを考えるとなんだか複雑な気もします。

・三国TD - 魏伝 (公開終了)

ドリームプロデューサー

モバゲー(mobage)で人気になっていた、女の子をスカウトしてアイドルや女優などにデビューさせるソーシャル風のゲームが iPhone / iPod touch に移植されました。
ドリームプロデューサー」です。

モバゲーはまだ iPhone / iPod touch 用のアプリは公開していません
モバゲーのウェブサイト(モバゲータウン for smartphone)は昨年末から iPhone でも利用できるので、ブラウザ型のソーシャルゲームならプレイ可能なのですが、スマートフォンでガラケー用のブラウザゲームをやっても虚しいものがあり、すでにアプリでの展開を行っている「グリー」(GREE)や「ハンゲーム」に遅れている印象がありました。

しかしモバゲーはこの夏、ついに iPhone でも複数の「アプリ」を公開することを告知しており、本格参入を明確にしています。
今回ご紹介する「ドリームプロデューサー」は「モバゲー」のロゴは付いていませんが、モバゲーのゲームが始めて iPhone / iPod touch にアプリとして移植されたものであり、その点で注目作だと言えますね。

※現在はモバゲーの公式アプリがすでに iPhone / iPod touch にも登場しています。
ただ、この「ドリームプロデューサー」はそれとは別に公開されています。

ドリームプロデューサー

ゲームはまず、町に出て女の子をスカウトするところから始まります。
このスカウトシーンシューティングゲームのようなミニゲームになっていて、スライドバーで自分を左右に動かし、ボタンで「名刺」を発射します。
これを動いている女の子に指定の数だけ当てればよいのですが、一般人に当ててしまうと怒られてしばらく動けなくなってしまいます。

攻撃されたりすることはありませんが、制限時間があり、誰もスカウト出来ない(女の子のライフを削り切れない)まま時間が来ると失敗となります。
ただ女の子のライフは次のプレイ時に減ったままになっているので、1度目で失敗しても次の挑戦では続きから減らして行くことができます。
名刺を 100 枚以上当てないとスカウト出来ないようなレアな子もいるので、基本的には何度も挑戦を繰り返しながらスカウトしていくことになります。

女の子のライフが 0 になったら「ジャンケン」の説得モードになります。
これは女の子の出す表情に勝つカードを出していけばよい「後出しジャンケン」のミニゲームで、連続で勝てば「スライディング土下座」などの必殺技も発動します。

シューティングもジャンケンも非常に単純なミニゲームで、さらにシューティングの操作性はあまり良いとは言えませんが、実はオリジナルのドリームプロデューサーにはこのシューティングシーンはありませんでした。
iPhone への移植に際して、少しでもゲーム性を高めようという考えがあったのでしょうか?

ドリームプロデューサー

dreamproducer3

スカウトが成功すれば育成シーンになります。
ここでは「うた」「演技」「トーク」などのコマンドを実行してステータスを上げていきますが、「うた」が一定数にならないと「演技」を実行できないという感じで、1つずつ順番に上げていく必要があります。
実行すると「体力」が減ってステータスが増加し、体力がなくなったら回復までしばらく待たなければなりません。

つまり育成シーンは、ソーシャルゲームの「クエスト」とほぼ同じです。
ボタンをポチポチ押していれば達成度が上がっていく、非常にシンプルなシステムですね。
一通りのステータスを規定値まで上げれば「最終レッスン」のボタンが出て、それを実行して成功すればデビュー成功、その女の子のエンディングになります。

要するに「ソーシャルゲームからバトルとソーシャル要素を抜いた内容」で、こう言うと「それじゃあ面白いところが残ってないじゃん」「それのどこが楽しいの?」と思うかもしれませが・・・ ぶっちゃけ、面白くはないです

こう言うとモバゲーが好きな人は怒るかもしれませんが・・・ 正直言ってゲームシステムについては「所詮はモバゲーのゲームだな」という感じです。
モバゲー風の、モバゲーやグリーしかやった事がない人のみ楽しめる、モバゲーレベルのゲーム」に過ぎない印象ですね。

ただ、モバゲーやグリーのソーシャルゲームはこうしたシンプルなシステムがウケたというのがあり、ライトユーザーの多くは難しいシステムや、色々と考えなければならない難解な戦略性を嫌う人が多いです。
ボタンを押して即座に結果だけが表示され、思い通りに成功し続けられるのが楽しい訳で、さらにこのゲームは「ギャルゲー」ですからかわいい女の子が成功していくのを見るのがメインであり、そもそもゲーム性を云々言うのはナンセンスなのかもしれません

ドリームプロデューサー

もう1つのモバゲーらしい点は、あらゆるものに課金が必要なこと
体力を即座に回復させる薬が有料なのはもちろん、レッスンの効果を上げるコーチも有料+回数制限付き、シューティングシーンの特殊名刺も有料+消耗品、説得の効果を上げるスーツも回数制限のある有料アイテムです。
つまりこのゲームは装備や設備に類する全てのものが、課金しなければ利用できません
おまけに体力は 0 からフルまで回復するのに3時間以上必要で、フル状態でもコマンドは10回しか実行できないため数十秒で使い切り、課金しないと遊べる時間は少ないです。

ただ、モバゲーやグリーのゲームと言えば、例えば「釣りゲーム」で釣り竿が有料・エサも有料・ルアーも有料、しかも全部消耗品など「課金するのが当たり前」なものが多かったので、このシステムもモバゲーらしいと言えばモバゲーらしいですね。
iPhone のユーザーはそこまで甘くないとは思いますが。

なお、このゲームのオリジナルはゲーム内で稼いだポイントでもコーチやスーツを入手出来たので、それが出来なくなっている分、iPhone 版の方がゲーム性は下がっていると言えそうです。


ただ、このゲームの良い点というか、最大の注目点は・・・ グラフィックや演出がガラケーレベルではなく、ちゃんとスマートフォンレベルに作ってあることでしょう。

ブラウザゲームではなくアプリとして開発されている事もあり、グラフィックが綺麗で場面の切り替わりなどの演出も良く、iPhone で見ても見劣りしない出来栄えです
モバゲーの今後に期待が持てるグラフィックやサウンドで、確かにこのクオリティーでモバゲーが攻勢をかけてきたら、iPhone でもシェアを拡大していくかもしれないと感じさせてくれます。
その意味では、このアプリはやはり注目作と言って良いでしょうね。

ゲームシステムについては、「このままでも iPhone で通用する」と思っているのなら、やはりコケるとは思いますが・・・
しかしこれでもガラケーではヒットしていたようなので、今後ライトユーザーが増えてきたら、こうしたゲームの需要も増していくのでしょうか・・・?

ドリームプロデューサー

価格は 85 円と安めですが、フリーミアムと言える内容なので、「課金要素てんこもりなのに無料じゃないのかよ!」という意見もあります。
これは私もそう感じますが、ゲーム自体は無課金でも進めないことはありません。

オススメかどうかで言うと、少なくとも私のような普段からゲームをやっている人にはオススメできません
そう言う人が満足できるような内容ではないです。 ギャルゲーが好きな人なら別かもしれませんが。

また、現時点(2011/8)では2つ目の街「秋葉原」以降にゲームが落ちる症状が続発するため、デバッグも不完全な印象です。
街も4つありますが、3つ目以降はまだ導入されていません。
私的には、モバゲーが夏に公開するアプリのための先行テストを兼ねてるのかなぁ、とも思います。
※と思ったら、この数日後に「忍者ロワイヤル」が公開されました。

この夏、モバゲーはテレビ CM で盛んに宣伝されている「忍者ロワイヤル」を始めとする、複数のアプリを公開する予定です。
今までスマートフォンへの積極展開が見えなかったモバゲーですが、iPhone のアプリメーカーだった ngmoco を買収後、「水面下では着々と準備を進めている」というのはゲーム関係者の方からも聞いていました。
もしかすると先日のハンゲームのアプリ公開ラッシュは、それに対する先手を打ったものなのかも・・・ と言うのは考えすぎかな?

ともあれ、iPhone で今後モバゲーがどう展開していくのか、色々な意味で楽しみですね。

・ドリームプロデューサー (公開終了)

Bug Heroes Quest

小さな虫たちが食料を巡って戦う、全方向スクロールのディフェンス・シューティングゲーム「Bug Heroes」。
このゲームの RPG バージョンと言えるアプリが登場しました。
Bug Heroes Quest」です。

オリジナルの Bug Heroes は様々なパワーアップと、3匹の主人公を入れ替えながら戦うゲーム性、敵の襲撃から拠点を守るディフェンスゲームの特徴を持ちましたが、Bug Heroes Quest はディフェンスゲームの要素は廃され、スコアもなく、ステージクリアと最終的なエンディングを目指すゲームに変更されています

なお、オリジナルの Bug Heroes は現在は無料になっており、ステージやキャラクターを追加購入できるフリーミアム(本体無料+追加課金型)のゲームとなっています。

Bug Heroes Quest

画面左下のスティックで主人公を操作し、画面右下のボタンで攻撃を行う、一般的な全方向スクロールシューティングの操作方法です。

ただ「シューティング」と書きましたが、全ての主人公が射撃攻撃を行う訳ではなく、持っている武器で近くの敵を殴る接近戦用のキャラクターも多いです
メインキャラはスピードが速くて攻撃力もある「クモ」、まとめて敵を吹っ飛ばせる「ビートル」、マシンガンで射撃攻撃が出来る「アリ」の3匹ですが、ストーリーが進めば他のキャラクターも使用できます。

今回はストーリー仕立てのゲームになっており、提示される「クエスト」をクリアすることで進行します
クエストには「特定のキャラクターと話せ」「特定の敵を倒せ」「食料を一定数集めろ」「2分間生き残れ」などのものがあり、このクエストをいくつか達成することで「ステージクリア」となります。
今回はディフェンスゲームではないため、自由に動き回っても問題なく、好きなように戦いながらクエストや探索を行う事が出来ます。

敵を倒すと経験値が貯まっていき、一定数に達するとレベルアップします
レベルアップするとキャラクターの攻撃力やクリティカルヒット発生率などのステータスをアップさせる事が出来ます。
ただ、前作はお金を集めることで「スキル」や「拠点の防衛装備」なども買うことが出来ましたが、今回はこのお金の要素はありません。
スキルは各ステージに1つずつ隠されている「宝箱」を取ることで習得する形で、手に入るスキルはステージごとに決まっています。(武器の場合もあります)
またディフェンスゲームではなくなったので拠点の砲台などはありません。

Bug Heroes Quest

Bug Heroes Quest

前作はスコアを競うゲームだったのでレベルやステータスは一回ごとにリセットされていましたが、今作は RPG 仕立てなのでレベルやステータスは蓄積されていきます
ステージ数も多く、ボリュームも十分にあり、前作のプレイヤーが「こんなのあったらいいなぁ」と思っていた形のゲームになっていると言えますね。


しかし新しい楽しみが増えている反面、前作の良かったところが色々と失われており、一概に今作の方が面白いとは言えないものになっています。

まず「お金」の要素がなくなって武器やスキルを自由に購入できなくなったため、前作の特徴であった「豊富で自由度の高いパワーアップ」はなくなっています
序盤はスキルが何もなく、各ステージの宝箱から1つずつしか得られないので、どんなスキルの組み合わせで戦うか、どのスキルを優先するかなどの戦略性は後半になってからでないと得られません。

さらにディフェンスゲームの要素がなくなったため、自由に動けるようになった反面、拠点のパワーアップや援護を受けての戦い、ディフェンスの戦略性などは失われました

また前作は3匹のキャラクターを使い分けながらの戦いが重要でしたが、今作はステージごとに使えるキャラクターが決まっています。
中盤以降にならないとキャラクターチェンジは行えず、前半はゲーム性が落ちています。
加えて最初のキャラクターがやや戦い辛い「クモ」で、いきなり苦戦します。
前作の経験者以外には非常に取っ付き辛いゲームになっている印象です。

さらに今回はストーリー仕立てですが、アメリカのゲームですから当然すべて英語です。
ドカドカ英文が出て来ますが英語が出来ないと意味がサッパリで、今回のメインであるストーリーは日本人には理解し辛いものになっています
大ざっぱな流れはゲーム展開を見れば解るのですが・・・

と言う訳で、前作のゲーム性のままで RPG 風のゲームが出来るんだ、と思っていると肩すかしを食らうかもしれません。
iTunes のゲームは安いこともあって、ちょっとやってすぐ見限る人も多いので、このバランスでは厳しいかもしれませんね・・・

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



定価は現時点(8/9)では不明です。(今は発売セールで 85 円になっています)
とりあえず 85 円なら非常にお買い得なゲームとは言えますね。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリです。

ただ序盤が取っ付き辛いので、オリジナルの Bug Heroes をプレイしていない方は、まずそちらからプレイした方が良いでしょう。
先にこちらをやると、戦い辛いキャラで少し斬り合ったらすぐ死んで、スキルもなくメッセージも英文で「なんだこりゃ!」となってしまうと思います。
うまく行かない上に意味不明なゲームほど、その人にとっての「クソゲー」はありませんからね・・・

逆に前作を相応にやり込んでいた人なら、今作も楽しめると思います
序盤はちょっとアレですが、そこを乗り越えたら守るべき拠点がなくなり自由に動けることと、継続的な育成が出来るおかげで、前作とは違う面白さを体験できるはずです。

と言う訳で Bug Heroes Quest 、Bug Heroes の経験者の方にのみオススメします。
Bug Heroes のデータなどは Wiki で詳しく解説されているので、そちらを参考にしてみましょう。

Bug Heroes Quest (iTunes が起動します)

カイブツクロニクル & 煙に巻いたらさようなら。

とても簡単でシンプルなシステムと、多くのプレイヤーとの相互作用があるソーシャル要素により、一般携帯電話(ガラケー)で大ヒットしたモバゲーの「怪盗ロワイヤル」。
この怪盗ロワイヤルの大ヒットにより、そのシステムを模倣した数多くのソーシャルゲームが開発されました。
もちろんそれはスマートフォンでも例外ではありません。

今回はその「怪盗ロワイヤル系」と言えるソーシャルゲームを取り上げたいと思います。
iPhone と Android の双方でヒットしている「カイブツクロニクル」と、
まだテスト段階にある新作「煙に巻いたらさようなら。」です。

どちらもアドウェイズ(ADWAYS)というメーカーが作ったアプリで、よく似たシステムや画面構成を持つので、2つ合わせてご紹介します。

まずは「カイブツクロニクル」から。

カイブツクロニクル

このゲームは「怪盗ロワイヤル」のシステムをほぼそのまま踏襲しているゲームと言えます。
ただ、そのバックストーリーはこの手のソーシャルゲームとは思えないほど重厚なものになっています

2012年、環境の変化による災害とそれにより引き起こされた核戦争により人類の大半は滅亡、わずかに生き残った人達はシェルターに逃げ込んだ。 それから数十年後、人類がいなくなった地上は異形の怪物が争う世界となり、地上に戻ろうとした人類はその怪物と衝突する事になる。 大破壊から 200 年後、地上に出ようとする人類と、人類に対抗するために連合した怪物達の間で総力戦が始まる

このバックストーリーのため、全体的に SF かつ終末的な世界観になっており、システムは怪盗ロワイヤルに似ているものの、その雰囲気は他のソーシャルゲームとは大きく異なっています。
「カイブツクロニクル」という名前からして子供向けのイメージがあったため、これはちょっと意外でした。

ゲーム内容は「クエスト」と「バトル」の2つが中心になっていて、クエストはボタンをポチポチ押していれば体力が減り達成度が増えていくという、怪盗ロワイヤル系おなじみの非常にシンプルなもの
ただこのゲームのクエストは、実行時に動物やモンスターなどに襲われて戦闘になる事があるのが特徴です。
戦闘はドラクエのようなターン制バトルで、自動で進行します
攻撃は事前に設定しておいた「スキル」によって行われ、クエストの戦闘で負けた場合は達成度が減少します。

バトル」は他プレイヤーに戦いをしかけるもので、「戦意」を消費して実行できます。
他プレイヤーとの戦いも前述した自動進行のターン制バトルで、勝利することで経験値と資金を得られますが、負けると資金を奪われます。
ただ勝って負けても「スキルポイント」を得られ、これを貯めることで新しいスキルを使用できるようになります。
資金はクエスト用アイテムや装備の購入、装備の強化などに使えます。

体力や戦意はしばらく時間が経たないと回復しませんが、課金アイテムによって回復させる事も可能です。
フリーミアム(本体無料+追加課金制のゲーム)ですから、この課金アイテムがメーカー側の収入源ですね。
サーガ」と呼ばれる複数のプレイヤーで協力して戦うバトルも用意されています。

カイブツクロニクル

このゲームはシステム自体は怪盗ロワイヤルと大差ない訳ですが、あまりシステムを大きく変えず、この系統のゲームの経験者が悩むことなく移行できる事が、ヒットに繋がったのではないかと思います。
特に Android はライトユーザーが多いので、このゲームがマッチした人も多そうですね。
スマフォ専用のソーシャルゲームとして先行していることもヒットの要因でしょう。 演出などはガラケーのブラウザゲームと大差ありませんが。

「怪盗ロワイヤル」にあった「お宝の争奪戦」は、一定時間ごとに収入が得られる「領地」を拡張するためのアイテムの争奪になっています。
ただ、拡張アイテムはある程度ゲームが進まなければ出て来ませんし、領地の拡張は月ごとにリセットされるため、永続的な効果やコレクションなどにはなりません。
「怪盗ロワイヤル」とは違いアイテムの争奪はゲームの中心でなくなっていますが、これは殺伐としたゲーム展開を避けようとしたためでしょうか?
しかしこれによりソーシャル要素が減っていることも確かで、私的には物足りなさもあります。


続いて、「煙に巻いたらさようなら。」について。

煙に巻いたらさようなら。

このゲームは怪盗ロワイヤル系ではありますが、システムはかなり変化しています
配下がいるところは「100万人の信長の野望」にも似ていますが、しかし「怪盗ロワイヤル」にも「100万人の信長の野望」にも似ているとは言えず、独自のソーシャルゲームのスタイルを築こうとしているのかもしれません

ただ、そのためかこのゲームはまだ iPhone 版しか存在せず、しかも有料課金が導入されていません
つまり現時点(2011/8)では「課金なしフリーミアム」という珍しい状態で、まだ「無料 β テスト」のようなものだと言えそうです。

プレイヤーは「忍の里」の当主で、自身で戦ったりはしません。
配下の忍者を雇って、その忍者にクエストなどを命じます
クエストは毎度おなじみの「ボタンをポチポチ押したら達成度が上がる」というシンプルなものですが、忍者が増えてきたらどのクエストをどの忍者で実行するか選択する必要があるので、若干のゲーム性はあります。
クエストを実行すると資金と経験値を得られる代わりに「村の行動力」と「忍者の体力」が減少し、どちらかが足りない場合はクエストを実行できません。

忍者は村の規模に応じて複数雇うことができ、一定時間ごとに候補者がリストアップされます。
なかなか優秀な忍者は現れませんが、将来性のある配下を探して育てる楽しみもありますね。
体力が余っている忍者を修行させる施設も存在し、行動力を使わずに忍者を育成する事ができます。

一方で、このゲームには怪盗ロワイヤル系にある「他プレイヤーとのバトル」の要素があまりありません
戦闘を伴うクエストや、コンピューターの反逆軍と戦う「討伐」もありますが、どちらもコンピューター戦。
他プレイヤーの村に侵攻して占領し、そこから税収を得られる(相手の税収は減る)という要素もありますが、そのためには侵攻した忍者がそこに駐留し続けなければならず、占領できる数にも限りがあり、いくらでも占領や戦闘が出来るという訳ではありません

つまりソーシャルゲームですが、ソーシャル要素や対戦要素は現時点では乏しいです
ゲームが進むと、盟友となったプレイヤーと協力して戦う「協力任務」も行えますが、ソーシャル的な要素はこれのみ。
アドウェイズのソーシャルゲームは、プレイヤー同士のバトルは重視していないのかもしれません・・・

戦闘は怪盗ロワイヤル系によくある自動進行のターン制バトルですが、「兵士」の要素があり、先に村の兵舎で忍者に「忍兵」を配備しなければなりません。
戦いを有利にするには忍兵に装備を与える事も必要で、装備は兵士の数だけ工房で作っておかなければなりません
戦闘すれば忍兵が減少するので補充も必要で、兵士や装備がなくなったら回復するまでしばらく戦闘は控えなければなりません。
戦闘のたびに兵舎で補充作業をする必要があるので、ここは面倒なところです。

煙に巻いたらさようなら。

全体的に、クエストに必要なアイテムがなく、行動に必要なポイントが「村の行動力」に集約しているなど、よりゲームを解りやすくしている印象があります

ただ「お宝の争奪戦」という要素はなく、「他プレイヤーに打ち勝つ」という目標も乏しく、「陣営での勝利を目指す」みたいな部分もないので、目的が希薄な印象は否めません
ソーシャル要素も乏しいため、まだどのように拡張して行くのか、方向が明確でないのかもしれませんね・・・


以上、アドウェイズのソーシャルゲーム2種類でした。

正直言うと、iPhone では先日ハンゲームの「マジモン」が公開され、これの完成度が怪盗ロワイヤル系としては突出しているので、比較して見劣りするのは否めません
「カイブツクロニクル」も「煙に巻いたらさようなら。」も、所詮はブラウザベースのソーシャルゲーム
ソフトウェアとして作られているソーシャルゲームのマジモンと比べると、グラフィックや演出、サウンドなどのクオリティーに圧倒的な差があります。

特に「カイブツクロニクル」と「マジモン」はどちらも怪盗ロワイヤルの基本システムに近い内容ですが、マジモンには装備の要素はないものの、快適なレスポンス、お宝の争奪戦、5vs5 の多対多戦闘などが存在し、カイブツクロニクルよりバトルが楽しめます。
カイブツクロニクルは Android で先行していてユーザ数が多い事と、重厚な雰囲気やバックストーリーが存在する利点がありますが、今となってはどちらがオススメかと言われると・・・ 言うまでもないですね。

「煙に巻いたらさようなら。」は新しいゲームシステムと言えるので、また別の楽しみ方が出来るのですが、先にマジモンを見てしまうと演出的には辛いものがあります。
ただまだ β テストに近いので、今後の発展には期待したいところです。

まあ怪盗ロワイヤル系のようなシンプルなソーシャルゲームは複数を同時進行することも出来るし、それぞれに特徴があるので、好きな人は一通り試してみても良いかもしれません。
ゲーマーとしては、ボタンをポチポチ押すだけの単純なクエストや、シンプルなバトルシステムなどは物足りないのが本音ですが、一般向けで何度も繰り返しプレイするソーシャルゲームは、解りやすくシンプルに作ることも必要ですからね。
でも、そろそろゲーマー向けのソーシャルゲームというものも見てみたいものですが。

カイブツクロニクル (iTunes が起動します)
煙に巻いたらさようなら。 (iTunes が起動します)

おさわり探偵 小沢里奈

んふんふ(2006 年にニンテンドー DS で発売された、奇妙でシュールな世界観と独特なグラフィックデザインを持つ、一風変わったアドベンチャーゲームが iPhone / iPod touch に移植されました。
おさわり探偵 小沢里奈」です。

名前からしてエロゲーを連想しそうですが、そう言った内容ではありません。 民主党とも無関係です。
コマンドの選択が少なく、画面を「触って」捜査するのがメインとなるアドベンチャーゲームで、一応「探偵モノ」ですが、「夢を盗む犯人を捜す」などのちょっと変わったストーリーが展開されます。

iPhone / iPod touch では先行公開されたこのゲームのプロモーションアプリ「おさわり探偵 なめこ栽培キット」がスマッシュヒット、無料アプリランキングで上位に位置し続けています。
そのため本編の「小沢里奈」も以前から注目されていました。
独特な世界観のためか、コアなファンが多いゲームでもあるようですね。

おさわり探偵 小沢里奈

ゲームは探偵が事件を解決していく推理アドベンチャーゲーム・・・ ではありません
主人公は一応探偵ではあるものの、人の話を聞いていない内気な女の子で、事件の関係者は天然を通り越して電波な友達、事件も訳の解らないシュールなもので、言わば奇妙な日常ドラマ(?)のようなストーリーです。
よって推理が必要な場面はあまりありません。

人との会話ではコマンドの選択を行いますが、それ以外のシーンではコマンドは一切なく、画面内にあるものを触る(タップする)ことで調査や移動を行います。
また画面左下には入手したアイテムを使うボタンがあり、アイテムを調べたり組み合わせることが可能です。

ただストーリーや展開が突拍子もないこともあって、理論的に正解を考えられない場面が多く、いわゆる「総当たり」で調べていくしかないようなゲームになっています。
例えば、何の脈絡もなくホットドッグ屋をタップしないと情報が得られないとか、あるタイミングで画面端の見にくい扉に移動しないとゲームが進まないとか、ノーヒントに近い状態でそれらを見つけ出さなければなりません。
画面左下のぬいぐるみをタップしないと進まないのに、左下にあるボタンが邪魔で非常にタップし辛い(しかもこれがほぼノーヒント)なんて場面も存在します。

またタップの範囲がシビアな場合もあり、例えばタンスの引き出しを調べる時はタンスをタップするだけではダメで、タンスにある調査したい引き出しを正確にタップする必要があります。
コマンド選択型のゲームなら総当たりでも割とラクなのですが、タップで調べるゲームですから画面中をくまなく探す必要がある訳で、アドベンチャーゲームとしては難易度が高く、行き詰まりやすいゲームであることは否めませんね。

おさわり探偵 小沢里奈

おさわり探偵 小沢里奈

ただ、このゲームの最大の魅力はやはりそのシュールな世界観と絵柄でしょう。
これはもうこのゲームにしかない唯一無二なもので、そこいらのアドベンチャーゲームとは一線を画しています。
またグラフィックは iPhone / iPod touch の解像度に合わせて描き直されており、Retina 対応かと見間違うぐらいに綺麗です。
iPad で2倍表示にしても全く違和感がありません。

ニンテンドー DS 版は上画面に主人公の心の中のつぶやきが、下画面に実際の光景やセリフが表示されていて、それも特徴的なシステムだったのですが、iPhone / iPod touch 版は1画面しかないので心の中の思いと実際のセリフが交互に出る形になっています。
ここは若干劣化した点と言えますが、DS 版とはグラフィックの解像度が大きく違うので、やはり綺麗な絵で楽しめる iPhone 版の方が良いですね。

また iPhone / iPod touch 版のもう1つの利点が、「なめこ」が主人公のミニゲーム「なめこ・ザ・エスケイパー」を遊べること。
これは「脱出ゲーム」と言えるミニアドベンチャーで、そんなにボリュームがある訳ではありませが、難易度も長さも適度で楽しめます。

おさわり探偵 小沢里奈

そしてこのゲームのもう1つの特徴が、アプリ本体が無料で、しかも無料のままでも1章をまるまるプレイ出来るという事。 さらに2章の前半もプレイ出来ます。
この1章まるまると言うのは相応にボリュームがあり、「逆転裁判」のように「1章は短めのチュートリアル」という事はありません。
体験版としては十分過ぎるほどの内容ですね。

2章以降は一章あたり 350 円か、全部含めて 800 円の課金が必要になります。
この辺りのシステムは「ゴーストトリック」と同じと言えます。

またこのゲームのユニークな点として、無課金のままで2章の前半終了まで進むと、登場人物が集まって課金についての説明を行う特別なシーンに移ります
単に「これ以上進むには課金して下さい」と表示されるだけではなく、このような特別なシーンが発生して移動や会話により説明が行われると、より「課金したい」「続きが見てみたい」という気になりますね。
このシステムは今後、他のゲームでも取り入れられるのではないでしょうか

おさわり探偵 小沢里奈

と言う訳で「おさわり探偵 小沢里奈」、前述したように無料分だけでも十分に遊べるので、とりあえず試してみるのをオススメします

アドベンチャーゲームとしては行き詰まりやすい内容ですが、ぶっちゃけ4年前のゲームなので wiki とかありますから、どうしても進めない時はカンニング出来ますしね。

その奇妙でシュールなグラフィックは、一見の価値があります。

おさわり探偵 小沢里奈 (iTunes が起動します)

最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式のプロモーションムービーです)

 iPhone AC

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iPhone AC
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