iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2012年05月

浮遊大陸バトリクス

人気アプリ「百人勇者」の開発者であり、PSP で大ヒットした 30 秒で魔王を倒す RPG 「勇者30」の原作(三十秒勇者)を作り出した、個人のゲーム製作者 UUE さんのパズルゲーム「バトリクス」。
そのバトリクスを、勇者 30 の開発メーカーである「Opus Studio」(オーパススタジオ)が長編 RPG 風にアレンジした iPhone アプリが登場しています。
浮遊大陸バトリクス」です。

オリジナルのバトリクスはシンプルな耐久パズルゲームでしたが、それを RPG の「戦闘シーン」とし、装備の購入と強化の要素を盛り込んで、失われた大陸を徐々に取り戻していく内容に拡張しています。
個人製作だった「百人勇者」と違い、こちらはメーカー製のアプリであるため、ボリュームは大幅に増していて BGM なども用意されています。

ただ、「本体無料+追加課金」というフリーミアムのスタイルにしているうえ、ゲームバランスが結構厳しいため、いわゆる「課金ゲー」になっていることは否めず、iTunes レビューではかなり批判を受けています
ゲーム自体は非常に面白く、オススメできる内容なのですが・・・
色々な意味で、難しい部分もあるアプリですね・・・

※現在はアップデートで、ゲームバランスがかなり改善されています。
このレビューは初期バージョンを元に書いたものですが、変更された点には注釈を付けています。

※iOS9 以後、メッセージが英語になる問題が発生しています。ご注意下さい。


浮遊大陸バトリクス

プレイヤーは勇者となり、モンスターに奪われた大陸を取り戻していきます。
大陸と言っても最初は1マスしかないのですが、土地に攻め込んでモンスターを撃退することで、土地が徐々に広がっていきます。
最初は大陸がどういう形になっているのか全然解らないので、土地を奪還していくことが、そのまま未開地の探索にもなっています。

戦闘シーンはパズルゲームになっていて、5x5 のマスの上にモンスターが次々と出現します。
画面右下に時間と共に増えていく攻撃ゲージがあり、これが最大になるとタップした場所に攻撃を行えます。

使用する武器によって攻撃範囲が異なり、例えばナギナタなら横3マス、斧なら縦2マス、槍なら1マスのみを攻撃します。
また武器には「重さ」があり、重い武器の方が強力なのですが、攻撃ゲージが貯まるのは遅くなります。
武器は3つ装備でき、状況に合わせて使い分ける事が必要です。

モンスターは徐々に赤くなっていき、真っ赤になると攻撃を繰り出してきます。
しかし赤くなったモンスターを攻撃すると与えたダメージに応じて色が戻り、相手の攻撃を遅らせることが出来ます
こちらが攻撃できる状態になるとモンスターの動きは止まるため、攻撃する相手や武器の選択はゆっくり行っても大丈夫です。

モンスターを倒すことで徐々に「武器の経験値」が貯まっていき、土地を開放することでお金と「ジュエル」を得られます。
お金は装備の購入や HP の回復、武器の強化に必要で、ジュエルは武器の経験値に変換できます。
経験値が最大になった武器を鍛冶屋で強化すると、レベルアップすると同時に、「重量軽減」「属性付加」「攻撃範囲拡大」などの特殊効果も追加されます。
このゲームの勇者にはレベルがないので、武器の強化がキャラクターの育成になっています。

浮遊大陸バトリクス
※土地が広がっていくと、装備を買える町や、ボスが守る洞窟が見つかります。
突発的にフィールドにボスが出現するイベントもあり、討伐するとまとまったお金とジュエルが貰えます。
キャラクターは味のあるドットグラフィックで描かれていて、全体の雰囲気は「百人勇者」を踏襲していますね。
右の画像は鍛冶屋の武器強化で特殊効果が追加されたところ。 どの効果が付くかはランダムなので、望みのものが付かない場合もあります。
武器を「弱くする」ことでレベルアップをやり直すことも出来ますが、経験値はため直しになります・・・


減った HP は町や城で回復しますが、町で回復しても全快しません
全快させるには城で高いお金を払って宿泊するか、実時間の1日に3回しか購入できない「コロッケ」を買う必要があります。

回復にかかるお金は馬鹿に出来ないので、お金は出来るだけ節約する必要があります。
しかし奪還済みの土地で再び戦っても、経験値は稼げますが、お金はほとんど増えません。
よって取り戻せる土地を全て奪還した場合、お金やジュエルを稼ぐのは難しくなります・・・

しかしお城には「闘技場」があり、ここで戦うことでもお金やジュエルを得ることができます。
闘技場で戦った後は HP が元の数値に戻るため、コロッケなどで HP を全快させた後は、HP があるうちに闘技場でお金を稼ぐのが攻略のポイントになりますね。

闘技場で倒したモンスターの記録は Game Center のランキングにも登録されます。
ただし闘技場では武器の経験値は増えません。

なお、このゲームは戦闘に敗北してもペナルティーはありません。
戦闘前の状態に戻るだけで、戦闘中に EXIT のボタンを押して自由に中断することも可能です。

浮遊大陸バトリクス
※リアルタイムの戦闘に見えますが、「OK」と表示されてプレイヤーの番が来ると、ゲームの進行は止まります。 武器の選択や攻撃はあわてて行わなくても構いません。
地域ごとに出現する敵の配置が決まっているため、それに合わせた攻撃範囲を持つ武器を使用すると有利になります。
右は闘技場の画面。 「なめこ」ではないです、念のため。
倒したモンスターの数だけお金を貰えるので、奪還できる土地がなくなったらこの闘技場が資金源となります。


1日3個限定の回復アイテムがあったり、ログインボーナスや曜日ごとのセールがあるなど、毎日少しずつ進めていくことを想定していると思われる、ソーシャルゲーム的なシステムが盛り込まれています。

ただ、このソーシャルゲーム的なシステムが、このアプリの問題点でもあります。
iTunes レビューでも散々言われていますが、このゲームはサクサク進行できるのは序盤だけで、中盤に入るとお金や経験値が貯まらなくなり、かなり地道な資金稼ぎ・経験値稼ぎが必要になります。
一方で課金すればかなりまとまった量の資金やジュエル(経験値の元)が手に入るため・・・
どうしても「課金しろって事かよ!」と思ってしまいがちです。

無課金でも進行できない訳ではなく、前述したように「毎日少しずつ進める」という方針でプレイすれば、それほど厳しい難易度ではありません。
しかしそうした「プレイしたい気持ちを無理に抑えられ、それを解決する手段として課金が用意されている」というのはソーシャルゲームのやり方であり、そうしたものをソーシャルゲーム以外で見せつけられるとウンザリします。

※現在はゲームバランスが改善され、そこまで地道な稼ぎをしなくても進めるようになっています。

また武器のシステムがイマイチで、ゲームの本来の面白さを損ねています。
前述したように武器にはそれぞれ攻撃範囲があるのですが、例えば3ヶ所に攻撃できる攻撃力 20 の剣だと、実際に与えるダメージは1マス目が12、2マス目が7、3マス目が1、と言うように分割されてしまいます。
攻撃範囲が広いほど、1マスあたりの威力は減るのです。
一方、1マスしか攻撃できない「槍」は攻撃力が 15 でも、その1マスに全ての威力が集中するため、敵1体を狙う時はこちらの方が強くなります。

この影響で、一点集中の方が便利な場合が多く、攻撃範囲のシステムが有用なものになっていません。
オリジナルの「バトリクス」は武器ごとの攻撃範囲を使い分けながら戦うのが攻略のポイントで、パズルとしての面白さでもあったのですが、そのバトリクス本来のゲーム性がなくなっています

※アップデートで、攻撃範囲の広い武器は与えるダメージの合計が増えるようになりました。
敵の配置も一部変更されており、当初よりも広範囲武器が有効になっています。


また、ゲーム後半に登場する武器はレベルアップに必要な経験値がかなり大きく、それなのにレベル1のうちは威力が弱いため、すごく地道な経験値稼ぎをするか、もしくは「課金」しないとまともに使えない(レベルアップさせられない)厳しいバランスになっています。

※収支バランスが変化したため、初期よりは育成もラクになりました。

浮遊大陸バトリクス
※攻撃範囲が広いほど威力は分散される。 これじゃあ「攻撃範囲拡大」の特殊効果も、むしろマイナス効果。
そんな訳で、私のお気に入りの武器は2つ目の町で手に入る、軽くて攻撃個所が少ない「小刀スズメ」。
でもそれって、やってて「なにか違う」感が否めない・・・


という訳で、長くやっていると不満も出て来ますが、本体無料の面白いゲームなので、オススメできるアプリです。
百人勇者」のような独特な面白さは健在ですね。

ただ、この手のゲームは難易度バランスが重要で、それが「フリーミアム」前提のものになっている以上、違和感は拭えません
本体が無料ですから課金してくれないと1円の利益にもならない訳で、そこは理解できるのですが、やっている方はそんなバランスは望んでいない訳で、ユーザーから文句が出ることは避けられないゲームになってしまっている印象があります。

※前述したように現在はだいぶ改善されています。

でもゲームは良いので、今後の調整次第ではかなり良くなるのではないでしょうか。
百人勇者が好きだった方は、押さえておくべきアプリでしょう。

※現在は iOS9 以上だとメッセージが英語になってしまう問題があります。

浮遊大陸バトリクス (iTunes が起動します)

Scotland Yard (スコットランドヤード)

1983 年にボードゲームの表彰「ドイツ年間ゲーム大賞」を受賞した、ロンドンで怪盗と刑事が追跡劇を繰り広げる非常に有名なドイツゲーム「スコットランドヤード」。
それが先日、iPhone / iPad のアプリとなって公開されました。
Scotland Yard」です。

このゲームは数多くのメディアで取り上げられ、「ドイツゲーム」というものが広まる先駆けとなった印象があります。
だからドイツゲームのことを良く知らなくても、名前だけは聞いたことがある人も多いでしょう。
実物には目線で位置がバレないよう、怪盗役の人がかぶる「帽子」が付いていたのが特徴的です。

しかしこのゲームはプレイヤーが5人ぐらいいないとまともに楽しめないルールだったため、ボードゲームとしてはプレイするための敷居が高く、手放しで賞賛できるシステムではなかった気もします。

もちろん iPhone / iPad 版は足りないプレイヤーをコンピューターが担当してくれるので、その点はカバー出来るのですが・・・
このゲームはいわゆる「駆け引き型」なので、コンピューターゲームでは面白さを再現しにくいタイプで、その点のデメリットがあることも否めません。
しかしアプリとしての完成度はかなり高いですね。

Scotland Yard(スコットランドヤード)

怪盗「ミスターX」役の人が1人と、それを追うスコットランドヤード(ロンドン警視庁)の刑事5人に分かれてプレイするボードゲームです。
勝利条件は「ミスターX」側は 24 時間(24 ターン)逃げ切ること、刑事側はそれまでに「ミスターX」の場所を推測して追い詰め、捕まえることです。

各プレイヤーは自分の番になると、「タクシー」「バス」「地下鉄」の3つの交通機関を使ってマスの上を移動します。
マスにはタクシーでしか移動できない黄色のマス、バス亭のある赤いマス、地下鉄駅がある青いラインの付いたマスの3種類があり、タクシーは隣のマスに移動するのみですが、バスは赤いライン(バス路線)で繋がった次のマスまで一気に移動できます。
地下鉄はさらに遠くまで移動可能です。

ただし刑事は交通機関を使う度に「チケット」を消費します
チケットには「タクシーチケット」「バスチケット」「地下鉄チケット」の3種類があり、チケットが無くなった交通機関は利用できません。
よって1つの交通機関ばかり使っていると後で困ります。

一方、怪盗「ミスターX」はチケットの数に制限がなく、好きな交通機関を使って移動できます。
また、ミスターX がどこにいるかは刑事には解りません
ただしミスターXが何の交通機関を使って移動したかは、移動後に刑事側に知らされます
よってバスや地下鉄を利用すると、刑事に移動先の手がかりを与えてしまうことになりますね。
タクシーは足取りを捕まれにくいのですが、1マスずつしか移動できないのが難点です。

Scotland Yard(スコットランドヤード)
※画像の白のプレイヤーの場合、タクシーで隣のマスに、バスで2マス先に、地下鉄で3マス先に移動できます。
バスや地下鉄は乗る場所も移動先もバス亭(赤マス)や駅(青マス)でなければなりません。


また、ミスターXは「ダブルムーブ」と「ブラックチケット」という2つの特技を持っています。
ダブルムーブはその名の通り、1度に2回動く特技です。
このゲームの時間経過は「ミスターXが動いた回数」なので、ダブルムーブを使うと時間も2時間進みます。
(よってダブルムーブは正確には、2回動く特技と言うより、次のターンの刑事の動きを止める特技です)

ブラックチケット」はどの交通機関を使ったのか解らなくする特技で、バスや地下鉄で移動するときのカモフラージュに使えますし、バスや地下鉄を使ったと見せかけてタクシーで移動し、捜査を攪乱することも出来ます。
また、マップ内の川には「ボート」の航路が描かれていて、ブラックチケットを使うとこの航路を使って移動する事もできます。 このボートによる移動はミスターXしか行えません。

もちろんこれらの特技は何度でも使える訳ではなく、ダブルムーブは2回、ブラックチケットは5回のみです。
これらをどこで使うかも逃げ切る際のポイントになります。

ミスターXの居場所は「目撃情報」として、一定時間が経過するごとに全員に告知されます
まず3時間経過時(ミスターXの3回目の移動後)に告知され、次いで8時間、13 時間、18 時間、そして最終ターンの 24 時間の時に告知されます。
よってミスターX はどんなにうまく逃げていても、一定時間ごとに居場所がバレる事になります。 これをうまく加味して移動することも重要になりますね。

Scotland Yard(スコットランドヤード)
※破線のコマは、ミスターXの目撃情報があった場所を表しています。 基本的に刑事はその場所に向かうので、自分が怪盗の場合は目撃情報を逆手に取ることも必要。
逆に刑事側は人数を利用して、相手の移動ルートを塞ぐように移動することが大切です。
2x と人のマークのボタンはミスターXの特技を使うボタン。 でも「読み合い」のゲームなので、特技を使ったということ自体も、刑事にとっては情報の1つになります。


Scotland Yard(スコットランドヤード)
※画面の一番下にある「Mr.X Log」がミスターXが利用した交通機関の足取り。
T はタクシー、赤はバス、青は地下鉄、人のマークはブラックチケットにより不明。
ミスターXも刑事も「動かない」という選択はできず、必ず毎ターン移動する必要があります。


継続的にプレイするキャンペーンモードのようなものはありませんが、対戦形式はローカル、Bluetooth / Wifi 、Game Center の3種類を選ぶことが出来ます。
ただ、カルカソンヌTicket to Ride のような独自サーバーでのマッチングが行われる訳ではないので、事前に知人と示し合わせていないとオンライン対戦を楽しむのは困難です。

1人でやる場合、自分が「ミスターX」として遊ぶ場合は面白いのですが、刑事側では「仲間と協力する」「相談しながら追い詰める」というスコットランドヤード本来の楽しみが得られないので、イマイチ感があります。
刑事でやる場合は複数のプレイヤー(もしくは刑事全員)を1人で操作した方が面白いと思いますが、HARD にしても COM の Mr.X はそんなに手強い訳ではありません

自分がミスターXの場合は、コンピューターの刑事はインチキせず、ちゃんとこちらが利用した交通機関などを元に「推論」を行って動いているようで、元々ミスターX側は1人でプレイする立場ですから、ゲーム的にも違和感はありません。
刑事の横をすり抜けていくドキドキ感もあって、結構楽しめますね。

グラフィックはかなり綺麗で動きも滑らか、新 iPad の大画面 Retina ディスプレイにも対応しています。
BGM も探偵風の非常に雰囲気あるもので、アプリの完成度だけで言えば(独自のオンライン対戦の環境がない点を除けば)カルカソンヌTicket to Ride にも匹敵します。

以下は Youtube で公開されている公式のプレイムービーです。



定価はまだ不明・・・ 現在はセール価格として 450 円で販売されています。
iPhone と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリです。

相手の裏をかくような「心理戦」が楽しいボードゲームなので、1人でやってもその魅力を全て体験できる訳ではないのですが、十分に楽しめる出来栄えであることは確かです。
ドイツゲームの中では「大定番」と言えるタイトルなので、それが iOS でも遊べるのは嬉しいですね。

ボードゲーム / ドイツゲームが好きな方にはオススメできるアプリです。

Scotland Yard (iTunes が起動します)

Wars of the Roses(ローゼンケーニッヒ)

カードを使ったランダム性と、高い思考性を併せ持つ、1つのコマを2人で互いに動かし合うちょっと変わった陣取りボードゲーム。
それが「Wars of the Roses」です。

このゲームの正式名は「ローゼンケーニッヒ」(Rosenkönig)と言い、原作は 1997 年に発表されました。
ボードゲームの表彰である「ドイツゲーム賞」や「ドイツ年間ゲーム大賞」などの受賞歴はありませんが、「アブストラクトゲーム」(将棋やチェスのような運の関わらない戦略ゲーム)としては、相応に知られている作品です。

山札からカードを引く要素があるため、正確な意味でアブストラクトゲームになるのかは疑問ですが、引いた手札が常に公開されているため、相手と自分の手持ちのカードを見ながら戦略を練ることが可能で、この点がアブストラクトゲームに含まれている理由だと思われます。

派手さはありませんがシックで大人な雰囲気のある、遊びやすいテーブルゲームです。

Wars of the Roses

9x9 のマスに区切られたボードの中央に「」のコマが置かれ、2人のプレイヤーにカードが5枚ずつ配られます。
カードにはローマ数字と方向が書かれていて、自分の番にそのカードを出すことで、王のコマを動かすことができます
例えば「Ⅱの右方向」のカードを出せば、王のコマは右に2マス動きます。

そして動かした先のマスに、自分の色のチップを置く事ができます。
チップは1つ1点ですが、2つ繋げると 2x2 で4点、3つ繋げると 3x3 で9点、4つ繋げると 4x4 で16点というように、多く繋げるほどスコアが増えていきます

プレイヤーは交互にカードを出し、王のコマを動かして、ボード上のチップを増やしていきます。
コマを動かさずに山札からカードを取ることも出来ますが、カードを取ると自分の番はそれで終了になります。
また、カードは5枚以上貯めることはできません。
手札は常にオープンにされ、相手も自由に見ることができます

自分のチップの上に王のコマを動かす事はできませんが、相手のチップの上には「騎士カード」があれば動かす事が可能です。
騎士カードを使って相手のチップの上にコマを動かすと、そこにあるチップは自分の色のチップに変わり、騎士カードが1枚消費されます。
騎士カードがなくなった場合は、相手のチップの上にコマを動かす事はできません。

もしコマを動かせず、手札も一杯の場合はパスになります。
しかし手札が一杯で、コマを動かせるカードを持っている場合は、それを使いたくなくても、動かせるなら絶対に使ってコマを動かさなくてはなりません。
これは「騎士カード」を使うことで動かせる場合も含みます。 よってこれを利用して、相手の騎士カードを無駄使いさせる事もできます。

チップの残りがなくなるか、どちらもコマを動かせなくなったらゲームは終了
その時点で点数が多い方が勝利となります。

ゲームのルールはシンプルで、少しやればすぐ理解することができるでしょう。
基本となる攻略は、自分の手札だけでなく相手の手札もよく見ること。
相手が手札を出せない時で、自分の手札が一杯でない時は、カードを補充するのを優先すること。
点数が有利な時で、残りのチップが少ない時は、こちらの点数を削られないようにしつつ、残りチップの数を減らして逃げ切りを狙いましょう。

Wars of the Roses
※自分のチップを長く繋げて、相手のチップを繋げないようにするのが基本になります。
騎士カードを使って相手のチップを分断してしまうのも有効ですが、こちらが分断されないようにコマを動かすことも大切で、そのためには相手の手札もよく確認しなければなりません。
かなり頭を使うゲームですが、カード運も影響し、運と戦略のバランスの良いゲームです。


1人用のメインのゲームモードは「Campaign」(キャンペーン)になります。
キャンペーンにはイギリス各地を転戦するストーリーがあり、ステージごとに初期設定が異なります

例えば、ボード上に最初から数個のチップが置かれていたり、騎士カードの所持数が変わっていたり、カードの所持上限が5枚ではなく4枚になっていたりします。
明らかに一方が有利な設定のステージもあります。

他に「クイックマッチ」や「マルチプレイ」があり、クイックマッチは1台の iPhone / iPad で人と対戦する事も可能です。
マルチプレイは Bluetooth 対戦やオンライン対戦に対応していますが、オンライン対戦は Game Center を通してのものであるため、マッチングされる確率は低いですね。

Wars of the Roses
※キャンペーンモードではイギリスの地図が表示され、そこでステージを選択します。
初期のチップの配置はステージごとに異なりますが、それよりも影響が大きいのが騎士カードの所持数。
その枚数によって戦略は大きく変わってきます。
ちなみに「バラ戦争」とは 1400 年代にイギリスで起こった内乱です。 一方が赤、一方が白のバラを紋章にしていて、このゲームのチップはその紋章にちなんでいます。


サクサクとテンポ良くプレイできるゲームで、特に目立った欠点はありません。
見た目は地味ですが、コマがひっくり返るアニメーションや重厚な雰囲気の BGM など、演出は悪くないですね。
ドイツゲーム / ボードゲームのアプリとしては、良く出来ていると言えます。

ただ強いて難点を言うと、キャンペーンモードで明らかにプレイヤーに不利な設定のステージがあることが気になります。
ボードゲームの難易度というものは、対戦相手の AI の強弱や参加者数によって調整され、ゲーム自体はイーブンの状態で行うのが普通です。 これなら負けても納得ができます。

しかしこのゲームのキャンペーンモードは相手に大きなハンデが付いていて、それで「難しいステージです」みたいな形になっているので、「それはボードゲームの難易度調整としてはどうよ?」という気はしますね。
まあ1対1でプレイするゲームなので、人数による難易度調整は無理な訳ですが・・・

あと、ややネタバレになりますが、キャンペーンモードを一通りクリアしてもエンディングも何もないのは、ちょっと寂しいところです。

Wars of the Roses
※キャンペーンモードの終盤ステージ。 初期チップが少ない、騎士カードが少ない、所持できる手札も相手は5枚なのにこっちは4枚。 まさに「飛車角落ち」状態。
明らかな超ハンデ戦で、ドイツゲームとしては、それってどうなのかな・・・
まあほとんどのステージは、ここまで大きなハンデが付いている訳ではありませんが。


価格は 350 円。 iPhone と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリです。
価格としては妥当な所ではないでしょうか。 ドイツゲーム(近年のボードゲーム)のアプリとしては安めの方ですね。

シックな大人向けの雰囲気のおかげで、「子供と遊ぶ」と言った感じのボードゲームではないのですが、大人がじっくり楽しむには向いていると思います。
思考性の高いゲームで、忙しい操作も必要ないので、移動中や外出時にヒマ潰しをするゲームとしても良いと思います。

Wars of the Roses (iTunes が起動します)

パワースマッシュ チャレンジ

元はアーケードゲームだったセガのリアル対戦テニスゲーム「パワースマッシュ」(Virtua Tennis)。
数々のゲーム機に移植されたその定番のテニスゲームが、リアルさやゲーム性はそのままにスマートフォンにも移植されました。
パワースマッシュ チャレンジ」です。

テレビ中継さながらの試合が展開され、選手の細かい仕草も非常にリアル。
iPhone / iPad でもそのゲーム性とグラフィックは失われておらず、かなり高クオリティーのアプリと言えますね。

操作に癖があり、初心者には取っ付き辛いのが難点ですが、慣れるととラリーを続ける面白さを十分に味わうことができます。

パワースマッシュ チャレンジ

操作方法は4種類用意されていて、スマホならではのタップ&フリックによる操作と、仮想スティックによる操作に分かれます。

タップとフリックによる操作は「ジェスチャー」という名称になっていて、タップで移動し、フリックでその方向にボールを打ちます。
また、奥にフリックすると早いボールを、手前にフリックすると遅めで的確なボールを打ち返します。
仮想スティック操作はよくある「スティック+ボタン」で、ボタン配置が異なる3種類のものが用意されています。

正直、どちらの操作も慣れが必要で、最初にやった時はまともにラリーできないと思います。
その理由は「早めにショットする事で、強いボールを打ち返せる」というシステムがあるため。

多くのテニス(及び球技)のゲームはボールを打つタイミングでボタンを押しますが、このゲームはそれでは遅く、ボールをヒットする前に「事前」に入力をしておく必要があるのです。
ですから普通にプレイすると、選手の反応が遅くて空振りしまくります。

しかしこの事を知ったうえで、早め早めに入力することを心がけると、多少位置がズレていても選手が自動的に走り込んでボールを打ち返してくれるので、面白いように華麗なラリーを続けることができますね。

特にフリックで打つジェスチャー操作は、タップだけで移動ができるので素早い操作が可能で、慣れてしまえばスティックよりも快適にプレイできるようになります。
ただジェスチャー操作だとボールを手前に落とす「ドロップショット」や、高く打ち上げる「ロブ」が使いにくいので、ショットの打ち分けはスティック+ボタンの方が勝ります。
どちらも一長一短ではありますが、全体としては(慣れれば)快適にプレイできる操作であるとは言えます。

攻略の基本は、打ったらすぐ中央に戻って、次の打ち返しの準備をすること。
少し前に「マリオテニス」のテレビ CM で「打ったら戻る!真ん中へ!」と言っていましたが、それはこのゲームでも重要です。

パワースマッシュ チャレンジ
※とにかく早め早めに入力することが必要。 相手の選手がボールを打ち返した瞬間にショットを入力しても OK で、早いほど強い球を打ち返すことができます。
ただしボールとの距離が遠いときは移動してから打たないと届きません。 移動先をタップ→すぐ画面をフリック、という操作ですね。
相手が打つ前にフリックしてしまうと反応しないので注意。


パワースマッシュ チャレンジ
※ドロップショットで相手をネット際におびき寄せてから、後方を狙っている図。
しかしジェスチャー操作だとドロップショットやロブなどのテクニカルショットは使いにくいのが難点です。
ドロップショットは上・下と続けてフリックしますが、逆向きの U の字を描くように ∩ と入力した方が反応しやすいようです。 ロブは逆に U の字ですね。


パワースマッシュ チャレンジ
※テレビ中継のようなリプレイや、選手がアップで表示される演出などが豊富で、仕草も非常にリアルです。
選手は男性のみで 10 名。 それぞれにパワー型やテクニック型などがいて、条件に合ったプレイをすることでゲージが貯まっていきます。
ゲージが貯まると飛び付いてのボレーなどが行えるようになり、さらにゲージを消費したスマッシュを繰り出すことも出来ます。


メインのゲームモードは「SPTワールドツアー」というモードで、「リアル時間で」1日ごとに変わるトーナメントに出場し、SPT ポイントを稼いでランキングを上げ、大会での優勝を目指すのが目標となります。

1試合は初期設定だと4ゲーム先取の3セットマッチなのですが、これだと1試合があまりに長すぎるので、1ゲームの1セットマッチにするなどして、短くするのをオススメします
試合ルールは「ゲーム設定」で変更可能です。

他にシングルスとダブルスを自由に設定可能な「エキシビジョン」と、Bluetooth や Wi-Fi によるオンライン対戦が可能な「マルチプレイ」、さらにスコアを競う「トレーニング」というモードが用意されています。

ただ Wi-Fi によるオンライン対戦はレスポンスがイマイチ良くない印象です。
通信のラグ(遅延)が加味されていないのか、入力が反映されないケースが多く、現時点(2012/5)では快適に対戦できるとは言い辛いですね。
Bluetooth による対戦は快適で、なかなか面白いです。

パワースマッシュ チャレンジ
※SPTワールドツアーモードは、なんと実時間とリンクして日程が進みます。 よって実際に1日経たないと新しいトーナメントが出現しません。 同じトーナメントに何度も出場してポイントや賞金を稼ぐことは可能です。
トーナメントの出場には資金が必要で、勝利することでスポンサーが付いたりします。


パワースマッシュ チャレンジ
※ゲーム設定の「ゲーム数」の分だけ勝利すれば1セット取れます。
ただしゲーム数を1にしても、2勝しないと1セット取れず、もしゲーム数が 1-1 になると「タイブレーク」が発生します。 タイブレークは7点先取(デュースあり)で行われ、これに勝った方が勝利となります。
ゲーム数を「0」に設定した場合、いきなりタイブレークからになります。
一番試合が短くなるのは、ゲーム数1、セット数1、タイブレークなしです。


難点は、すでに述べたように操作に慣れが必要なこと。
最初はどうしてもボールが来たタイミングで打とうとしてしまうため、「早めに入力する」という点に違和感を感じると思います。

さらに、タイトル画面に描かれている男性(ライバルキャラのテニエル)をタップすると、ライバルとの簡易マッチが始まるのですが、これがかなり強い!

多くの人はここからゲームを始めると思うのですが、慣れてない状態で対戦しても勝てるような相手ではないため、いきなり連戦連敗することになり、「なんだこのゲームは!」ということになってしまいがちです。
もうちょっとライバルの初期難度を下げて欲しいのが本音ですね・・・

また「SPTワールドツアーモード」があるのは良いのですが、ここで獲得できる賞金は試合への出場条件に過ぎず、何らかの育成要素がある訳でもないので、継続的にプレイするモードとしてはややあっさりし過ぎている気がします。
トレーニングや育成要素、ラケットやユニフォームの購入などがあったりすると、もっと面白かった気がするのですが・・・
まあオンライン対戦があるので、あまり極端な育成要素があると「初心者フルボッコ」になってしまうけど。

パワースマッシュ チャレンジ
※負けたらガットのせいにするテニエル君。 タイトル画面に大きく「タップ」と表示され、それをタップするとこのテニエル君との試合になりますが、ハッキリ言って初心者だと負けまくる。 10 連敗ぐらい平気で負ける。
ワールドツアーモードの最初の相手の方が弱いので、まずはこのテニエル君は無視して、いきなりツアーモードをプレイした方が良いかもしれません。


定価は 450 円。 ゲームのクオリティを考えるとお得と言っても良いのではないでしょうか。
アプリと言うより、十分に「ゲームソフト」と言えるクオリティです。

ただ、iPhone 4 だと動作がカク付く場面もあります。 本体再起動をすると安定しますが、ギリギリで動いていると言った感はありますね。
iPad 2 / 3 や iPhone 4S だと非常に快適に動作します。

育成要素のないスポーツゲームなので、ややストイックな内容であり、その点で好みが分かれるかもしれませんが、オリジナルのファンも納得できる完成度だと思います。
1人でやっても十分面白いのですが、対戦できる環境の人にもオススメですね。

パワースマッシュ チャレンジ (iTunes が起動します)

Defender Chronicles II

2009 年に大ヒットした、西洋ファンタジー RPG の世界観を持つ真横視点のタワーディフェンス「Defender Chronicles」(ディフェンダークロニクルズ)
ヒーローの育成とランダム生成されるアイテムの収集が楽しいゲームで、私もかなりハマっていました。
その Defender Chronicles に先日続編が登場しています。
Defender Chronicles II: Hero of Athelia」です。

基本的なゲームシステムは前作を踏襲していますが、新たにアーチャーとプリースト(僧侶)のヒーローが加わっており、合計4人になっています。
ステージと登場ユニット、敵の種類もかなり増えており、より歯応えのある内容になっています。

前作同様、やり込み要素が非常に高い、長期的に遊べる作品といえますね。

Defender Chronicles II

上からの視点ではないため、パッと見はタワーディフェンスには見えませんが、ゲーム性は完全にタワーディフェンスです
一定のルートで進行してくる敵を戦士や弓使い、魔術師などのユニットを配置して迎撃していきます。
ユニットを設置できる場所はハンマーのマークで示されていて、どこにでも配置できる訳ではありません。

アーチャー系や魔術師系は矢や電撃で遠距離攻撃を行います。
アーチャーの数が増えると大量の矢が飛び交うようになるので、なかなか派手な戦闘が見られます。
一方戦士系は、敵と直接斬り合って戦います。
そのため戦士側もダメージを受けていき、HP が尽きると建物の中に引っ込んで、しばらく出てきません。
しかし戦士が斬り合っている間はその敵を足止めすることができるため、戦士で足止めし、矢や魔法で攻撃するといった戦略が有効になります。

多くのステージで敵の進行ルートは複数用意されており、中ボス的な敵が登場する場合もあります。
また、飛行する敵は地形を無視したルートを取るうえに、遠距離攻撃でないと撃ち落とせません。
どのステージも一筋縄ではいかない作りになっていて、RPG 要素が強いゲームではありますが、タワーディフェンスらしい戦略も必要になります

ステージをクリアすると経験値と資金(トークン)がもらえ、経験値が一定量貯まることでレベルアップし、ボーナスポイントをスキルに振り分けることができます。
スキルはヒーロー自身の戦闘力をアップさせるものと、味方兵士を強化するものに分けられ、ヒーローごとにスキルの種類や必要なポイントが異なります。
どのスキルを優先するかがゲームのポイントになりますね。

トークンはショップで装備を買うのに使用します。
装備には様々な追加効果が加えられており、それによって名前も変化します。
いわゆる「ディアブロ型」のアイテム自動生成システムで、このゲームは装備によって戦力が大きく変わるため、理想の装備を探すのが楽しみの一つであると同時に、攻略上重要になります。
どんな装備が有効かはヒーローの種類やスキル、プレイヤーの戦法によっても変わってきます。


※アイテムの種類は戦闘するごとに変わりますが、図書館で手に入る「Auto Restock」というアイテムがあると、店に出入りするだけでも変化するようになります。
基本的に、戦士系はアーチャーを、魔術師系はメイジと本人の攻撃力を強化するものが有用です。
兵士強化効果の Core ○○ というのは基本ユニット、Elite ○○ というのは上位ユニットを強化します。 上位ユニットはゲームがある程度進まないと登場しません。


※ステージごとに攻略法が大きく異なるのもこのゲームの特徴。
例えば、矢が効かないスケルトンやオークが大量に出てくるステージや、逆に矢の雨を降らせないと倒しきれないほど大量のスライムが出てくるステージなどが存在します。
画像のステージは中央の足場のない場所から次々と飛行する敵が出てくるため、そこに矢が届く位置に弓兵を置かないとクリアできません。

グラフィックが前作よりパワーアップしていて、見た目の変化は大きいのですが、ゲームシステム自体は意外なほど前と変わっていません
しかし新しい敵や味方が増えているので、続編らしさは感じることができます。
前作の「正当進化」と言ったところでしょうか。

主人公は4人用意されていますが、新キャラの2人はゲームが進まないと登場しません。(アンロックするにはまとまったお金も必要です)
また、クリア評価やレベルは各キャラ個別に存在しています
ただしお金(トークン)は共通で、装備は Strong Hold(砦)を経由して受け渡し可能です。

今回は課金によって経験値の入手量を増やすアイテムを買ったり、強力な装備セットを貰えたりする要素があるのですが、無理に課金が必要な難易度ではありません。
ただ、このゲームは敗北すると経験値もトークンも少量しか貰えないため、行き詰まったら簡単なマップを何度もクリアして、「経験値稼ぎ」「お金稼ぎ」をすることも必要になります。
よって追加課金に手を出しやすいシステムではありますね…
ただ、今回はステージをクリアすると装備を1つ貰えるようになったので、お金を稼がなくても相応に装備はそろうようにはなっています。

難点は、海外のゲームですから全文英語で、かつ今回は最初から前作のアップデートで追加された要素が全部盛り込まれているため、初心者にとってはゲームが複雑に見えることでしょう。
いきなり様々なショップや施設、各種のスキルや豊富なアイテムが次々と登場し、それらの解説がすべて英語なので、今作からプレイする人だと混乱するかもしれません

基本部分は前作と変わっていないので、手前味噌ですが、よくわからない部分があったら Defender Chronicles の攻略ページを参考にして頂ければと思います。

画像 036
※各ステージのクリア評価を表す「★」は、そのステージを高い難度で、さらにノーダメージでクリアすることで多くなります。
★の数が増えるとキャラクターの Rep(名声)が増えていき、それによって上位のアイテムが登場しやすくなります。
よって★を増やすことが戦力な装備の入手にもつながります。


Defender Chronicles II
※ステージクリアするとストーリーを説明するアメコミ調のコミックが表示されます。
絵がついているから、英語が読めなくても何となく内容は解るはず。


価格は 250 円。 内容を考えると安いと言っても良いでしょう。
Defender Chronicles は大規模なアップデートが繰り返されていたアプリであり、今回も今後のアップデート計画がすでに告知されています。
前回同様、長く楽しめるゲームになりそうですね

前作はアップデートが繰り返された結果、やり込み要素が豊富になりすぎて、後期は「あまりに時間がかかりすぎるゲーム」として敬遠されていた印象もあります。
ただ、ゲームのストーリーは高難度でのクリアを目指さなくても、一通りのステージをクリアすれば完結します。
低い難易度でクリアしていくだけなら、タワーディフェンス初心者の方でも大丈夫なはずです。

個人的に好きなゲームなので、やや贔屓目に見ているかもしれませんが、高いゲーム性を持つ秀作です。
タワーディフェンスが好きな方には、ぜひオススメしたいゲームです。

Defender Chronicles II: Heroes of Athelia (iTunes が起動します)

CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド ノア)

現代物理学理論と秋葉原のオタクの話が融合したストーリーの面白さで話題となったアドベンチャーゲーム「STEINS;GATE」(シュタインズゲート)
そんなシュタインズゲートには「その1年前の渋谷が舞台」という、共通の世界観を持つ別のアドベンチャーゲームが存在します。 「CHAOS;HEAD」(カオスヘッド)です。

その CHAOS;HEAD に新ルートを追加し、内容をボリュームアップさせたものが「CHAOS;HEAD NOAH」(カオスヘッド・ノア)で、 2009 年に XBOX 360 で発売され、2010 年には PSP 版も登場していました。
そして 2010 年末、その PSP 版をベースにしたものが iOS にも移植されています。

実は私は iOS でこのゲームが発売されていることを全く知りませんでした。
今年 Android 版が公開されたという記事を見ていて、その中に「iPhone / iPad ではすでに1年以上前に出ていた」という内容を発見、今頃になって気付いた次第です。

物語としては「サイコホラー・サスペンス」と言えますね。
シュタインズゲート以上に「オタク」な展開と見た目のため、かなり人を選ぶ内容ではありますが、シュタインズゲート並のストーリーの面白さと、そして「まとわりつくような恐怖感」は健在です。

CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド)

主人公はアニメ好きで美少女フィギュア好きの、自ら「キモオタ」を自称する高校生。
高校生と言っても学校には最低限しか行かず、コンテナの部屋に篭もったままパソコンでオンライン RPG をひたすら廃人プレイし続ける準引きこもりで、「ふひひ」と笑う2ちゃんねらー(このゲームでは@ちゃんねらー)の、どう考えても主人公向きではない「超オタク」です。

主人公がコレなので、セリフなどもエロ妄想やオタク全開、さらに 2ch 用語やネットスラングが飛び交うもので、この手のサブカルチャーに付いていける人でないと辛いでしょうね

そんな主人公が渋谷で起こる猟奇連続殺人事件に巻き込まれ、さらに妄想と現実の区別が付かなくなっていき、精神的に追い詰められていく物語が展開されます。
「猟奇殺人」が起こるため、残酷なシーンや大量の出血があるシーンも出てきますので、その手が苦手な方はご注意下さい。
ただ、パソコン版から家庭用ゲーム機版に移植される際に表現や画像に規制がかけられたようで、PSP 版やスマホ版は(オリジナルと比べると)かなりマイルドになっているようです。

全体的に「圧迫してくるような恐怖」を感じ続ける内容で、その点では重苦しいストーリーではあるのですが、各所に出てくるオタク的ギャグやネットスラングが重い雰囲気を緩めてくれます
この点はサスペンスとオタクな展開が交互に繰り返され、ストーリーにメリハリがあったシュタインズゲートに似ていますね。

CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド)
※渋谷で起こる「ニュージェネレーション」と呼ばれる猟奇連続殺人事件。
それはかなり凄惨な事件ばかりですが、規制の影響か iOS 版ではそこまで残酷なシーンや凄惨な表現は出て来ません。
よってホラーという程ではないのですが、しかしショッキングなシーンが全くない訳ではないので、ぜんぜんダメな人はご注意を。


CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド)
※主人公はオンライン RPG の廃プレイヤーで、そこでは「疾風迅雷のナイトハルト」と呼ばれています。 この名前はシュタインズゲートにもちょこっと出て来ます。
余談ですが、私は以前オンライン RPG の情報サイトを運営していた頃、それに関する記事を書きたいと言うことで、雑誌ライターさんの取材を受けたことがあります。
しかしその時の質問内容は、「あなたに友だちはいますか?」「最近外に出たことはありますか?」「現実とゲームの区別が付かなくなったことはありますか?」などなど・・・
もうホント、このゲームをやってると、その時のことを思い出さずにはいられませんでした。
やはりゲーム、特にオンラインゲームってのは、外から見たら「引きこもり」や「オタク」の象徴なんでしょうね。


アドベンチャーゲームと言うよりは、文章を読むだけで進行していく「ノベル(小説)ゲーム」であり、主人公の行動を細かく選択するような場面はほとんどありません。

しかし特定の場面で急に視界が狭まり、緑と赤のボタンが現れ、どちらかを選択する「妄想トリガー」と呼ばれるシーンが現れます。
どちらを選ぶかによって、その後に主人公が行う「妄想」が変わります。

それはあくまで妄想に過ぎないのですが、主人公は徐々に妄想と現実の区別が付かなくなっていくため、ストーリーや演出的に重要であり、状況によっては物語が分岐することもあります。

主人公は「キモオタ」なので、エロ妄想が爆発することもあり、「iPhone でコレって大丈夫なのか?」と思うシーンもありますね。

CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド)
※妄想トリガーが発動すると BGM が心臓の鼓動音に変わるため、嫌が応にも緊張感が増します。
特に説明はありませんが、緑はポジティブ(もしくはエロ的)な妄想で、赤はネガティブな妄想になります。
またやや気付きにくいのですが、ボタンを押さない(もしくは押したボタンをもう一度押してキャンセルする)ことで、「妄想しない」という選択を選ぶこともできます。


シュタインズゲートと同じく、セリフは全編フルボイス!
画質も iPhone / iPod touch の Retina 解像度に対応しているため、ベースは PSP 版のようですが、グラフィックは PSP より XBOX 360 の方に近いと言えます。

難点(?)は、いかにも「オタク向け」なこと。
ストーリー自体はアニメ的ながら一般の人でも楽しめるものだと思いますが、なにせ主人公が「重度の」オタクですから、ネット文化に詳しくないと解らないギャグやセリフ回し、行動などが多いので、完全に「2ちゃんねるを知っている人向け」です。
用語解説(Tips)は用意されていますが、シュタインズゲートのように説明がある用語が色分けされているといったことはなく、ネットスラングのギャグは元ネタを知っていないとどのみち理解できないでしょう。

加えて見た目が、良くも悪くもモロにアニメ絵。
シュタインズゲートもネットカルチャーに詳しい人向けと言えましたが、グラフィックはどちらかと言うとイラスト風でした。
一方、こちらはおもいっきり萌えアニメ絵なので、その手が好きな人には良いけど、そうでない人だと手を出し辛いでしょうね。
ストーリーも全体的には実在の渋谷を舞台にしたサイコホラーですが、終盤はかなりアニメ的になります。

こうして考えると、シュタインズゲートってオタクをテーマにしながらも、まだ「一般向け」だったのかなぁ、なんて感じますね。

CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド)
※2ch、Google、Yahoo、まとめサイト・・・ などに「似たもの」が、普通に出て来ます。
ネットの恐さなどもちょっと表現されていますね。
ちなみに実体験ですが、2ch の俗に言う「祭り」は信用性が非常に低いのでご注意を。
よく「火のない所に煙は立たず」と言いますが、一旦祭りになると全く火の気がないものにも「誰かが放火」するか「どこからか飛び火」して、「どんどん延焼」します。 まあ今さら言うまでもないんだろうけど。


CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド)
※主人公は好きなアニメのキャラと「脳内会話」をする、美少女フィギュアにハァハァしている HENTAI ですが、一人で電話をしながら妄想をリアルに垂れ流す「中二病」よりは、まだ恥ずかしくない気はします。
しかしこの絵柄で美少女キャラ満載だと、見た目は完全にギャルゲーなので、抵抗がある人は多そう。
一方、iTunes のスクリーショット1枚目の「血まみれの少女の画像」もどうかと思います・・・ 買う気なくすだろアレ。


価格は 3000 円シュタインズゲートと同じく、iPhone アプリとしてはかなり高額です。
しかし元はパソコンや家庭用ゲーム機のソフトであったためボリュームは相当なもので、本編だけでもクリアまで 10 時間はかかります
さらに一度クリアした後は各ヒロインのストーリーへの分岐や、隠しエンディングへの分岐などが発生するため、真のエンディングを見ようと思ったら相当な時間がかかりますね。

ストーリーも先が気になってしょうがなくなる、なかなか止められないもので、価格分の面白さは十分にあります。
ただし前述したようにネットカルチャーに詳しくない方にはシュタインズゲート以上に勧められないので、相当に人を選ぶゲームである事も確かです。
猟奇殺人が出てくる、エロ表現が多い、という点も万人には勧め辛い点でしょうか。
また全編フルボイスのため容量は大きく、1.8 GB 以上あるので注意して下さい。

シュタインズゲートが楽しめた方なら、こちらも間違いなく楽しめるでしょう。
とりあえず iPhone / iPad のノベルゲームとしては、トップクラスであることは確かです。

CHAOS;HEAD NOAH (iTunes が起動します)
CHAOS;HEAD NOAH HD (iPad 専用版。価格は同じです)
CHAOS;HEAD NOAH Lite (本体無料+追加課金版)

アナタ図書館

小説の中に様々な「選択」が存在し、それによってストーリーが分岐する変わった書籍「ゲームブック」。
そのゲームブック風の、ちょっと変わった小説集がスクエニより公開されています。
アナタ図書館」です。

販売はスクエニですが、開発したのは iNiS(イニス)というメーカーで、ここはかつて DS で大ヒットした音楽ゲーム「押忍!闘え!応援団」の開発元として知られています。
「ゲームブック」として紹介されていますが、実際には本格的なゲームブックほど分岐が多い訳ではありません
分岐は頻繁に挿入される「ミニゲーム」の結果によって決まり、また1つの話が短いため、短編小説集といった感じですね。

よって先日発売された iグレイルクエストⅠ・Ⅱ のようなゲームブックらしいゲームブックではないので、その点はご注意下さい。

アナタ図書館

プレイヤー(と言うか読者)は開始前に自分の名前や、身近にいる人の名前を入力します
ストーリーには「ラブストーリー編」や「ファンタジー編」、「刑事&探偵編」や「スクールライフ編」など9つのものがあり、それぞれ完全に独立していますが、話の中に出てくる主人公や登場人物の名前は登録した名前に置き換えられます。

電子書籍としての性能は簡易的で、オプションで文字サイズは変更できますが、他に目立った機能はなく、ページめくりのアニメーションもなく、横にスライドするだけ。
見劣り感のするインターフェイスですが、文章自体は見やすく表示されています。

読み進めていると頻繁に「ミニゲーム」が入って来ます
これは文字探しや物探し、迷路などがあり、どれも簡易的ではありますが種類は豊富です。
ミニゲームの結果によっては BAD END になる場合もあります。
(例えば時間内に物を見つけられなかったとか、迷路で違う出口に入った場合など)

ゲームブックらしく「サイコロ」を振って、特定の目が出ないと進めないという場面もあります。
しかし一般的なゲームブックのような戦闘はなく、アイテムやステータスなどの要素もありません。
あくまで「小説に簡単なミニゲームが入っている」という程度ですね。
分岐もストーリー分岐と言うより、「成功かゲームオーバーか」の二択です。

前述したようにストーリーは 10 ~ 20 分程度で終わります
小説として本格的なものではなく、「ヒマ潰し」程度のものですが、そのぶん移動中に気楽に読めそうです。

アナタ図書館
※左は名前の入力画面。 ストーリーごとに登場人物の数が異なるので、登録名が足りない場合は追加していくことになります。
右はダンジョンのミニゲーム。 それほど広くなく、ちょっとしたアクセントに過ぎない感じですね。


この「アナタ図書館」、冒頭だけは引き付けられる雰囲気があるのですが・・・
各ストーリーの内容は、素人が書いた、ありきたりで面白みがない、文章表現にも何の特徴もない、読んでて何も感じられない、ガッカリな内容です。
プロはもちろん、同人レベルでさえなく、携帯小説でも今時ここまで酷くないんじゃないか? と言いたくなるぐらい稚拙なストーリーを読ませられます

しかも登場人物の名前が登録した自分や知人の名前になりますが、性格設定などはなく、単に名前を入れ替えているだけで、おまけに選択による分岐も少ないため、「絶対こんなこと言わないだろ」「そんな行動しねーよ」「どうして○○がこういう役なんだよ」と思う内容が連発され、違和感ありまくり
それが面白みのない文章と相まって、もう読むに耐えません

ショートストーリーですから物語に深みもなく、早急な展開のままあっさり終わり、読み終わって「時間を無駄にした」感がすごいです。

しかも本体は無料なのですが、無料のままでは「ラブストーリー編」の1つしか読めません。
そして他のストーリーはそれぞれ個別に 350 円の有料課金が必要になります。

課金用の本には3つの「巻」があり、1つの巻に3つの「章」があるため、合計9つの話が入っているのですが、それでもこの内容だと 350 円は明らかに高いです。
これ買うんだったらそのお金で普通の本や電子書籍を買った方が遥かにマシです。 いやホント。

アナタ図書館
※1つ1つが 350 円。 しかしボリュームと内容を考えるとそんな金を払うレベルじゃない。 書店でテキトーな文庫本を買った方がまだいいです。
「刑事&探偵編」には若干の謎解きを期待したけど、すぐ読み終わるようなショートストーリーにそんなの期待する方が間違ってました。
最近アレなゲームが多かったけど、これはその中でも飛び抜けています。 アレを越える逸品にこんなに早く出会うことになろうとは・・・


「名前を共有する電子書籍の詰め合わせ」というのは、コンセプトとしてはユニークかもしれません。
しかしその小説自体がよく出来ていないとお話にならないですね。
コンセプトだけ優先して、肝心な部分がスカスカってのはアレの典型です。
それに主人公やヒロインの名前を入力するというのも、ノベルゲームとしてはありきたりです。

これでも個人作成のフリーアプリならまだ解るのですが、れっきとしたゲームメーカーが開発したアプリですからねぇ。
スクエニもこれで「1冊 350 円でバリバリ売れちゃうぜ~!」なんて思ったのでしょうか・・・?
一方で、もっとマシなミニゲーム付きの電子書籍系アプリである Imaginary Range を無料で配っているのですから、価格設定が色々おかしい。

と言う訳で、まるでオススメできないのですが、でも無料で1話読めますから、ぜひ試してみるのをオススメします
その1話だけでも「どれだけクソゲーなのか」「どれだけダメ小説なのか」が解りますから、「気軽に踏める地雷」としての希少価値があると思います。
多くの人はこの1話を読んだ時点で課金しようとは思わなくなるでしょうから、その意味では良心的だと言えますね。

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