iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2012/06

Tone Sphere

センスの良さと楽曲の豊富さ、そしてコストパフォーマンスの良さで人気になっている新しい音楽ゲームが登場しています。
Tone Sphere」です。

開発者の方は同人やインディーズの作曲活動をされている方で、同人サウンドクリエイターの音楽ゲームと言えば Cytus が有名ですが、その Cytus にも楽曲を提供されていたようです。
その分野では有名な方々の曲が集められているようで、楽曲のクオリティーは高くジャンルも豊富です。 ボーカル入りの曲も含まれています。

Tone Sphere

曲に合わせて画面上に丸いマークが現れるので、それをリズムに合わせてタップしていきます。
マークはまず丸い輪っかだけが現れ、その後に中央に模様が出現して大きくなっていき、輪と中央の模様が重なった瞬間にタップすればジャストタイミングになります。
しかし音楽ゲームですから見た目でタイミングを測る(目押しする)より、曲をよく聞いてリズムに合わせて押した方がタイミングは取りやすいです。

判定はやや甘めで、多少ズレていても Perfect の判定にしてくれます。
また、ややズレが大きい時の Way Off という判定になってもコンボが途切れません。
ゲーム途中でゲームオーバーになることもなく、曲の終了時に評価が★2つ未満だと未クリア扱いになりますが、よほどヘタしない限りそのレベルになる事はありません。

ただ難易度の高い曲はかなり難しく、簡単に感じるのは最初の頃だけですね。
画面の各所にマークが出て来ますが、そのマークが曲に合わせて大きく動く場合があり、それによってタップする位置が変わります。
多くの音楽ゲームはリズムが難しくなってもタップする位置は固定である場合が多いのですが、このゲームはマーカーとタップ位置がダイナミックに動き回るので、それが難しさであり面白さにもなっています。

背景は 3D で描かれた幾何学的な模様になっていて、曲の内容とはあまり関係なく、同じものが使い回されていたりするのですが、マーカーと同じく曲調によってズームや視点が大きく動きます。
絵ではなく「動き」で曲を表現しているのがこのゲームの特徴でしょうか。

タイプとしては、見た目は Cytus に似ているのですが、ゲーム性はグルーヴコースターの方に近い気がします。

Tone Sphere
※左画像の矢印の付いたマーカーは、ちょっと操作が解りにくい。 そのマーカーから矢印の方に指を動かすのではなく、1つ手前の赤いマーカーから矢印のマーカーまで指を動かします。 他のゲームと違うので注意。
右の画像の灰色のマーカーも、1つ手前の赤いマーカーからその位置まで指を動かします。


曲は全部で 20 以上。最初はその多くは隠されていて、クリア評価の「★」を集める事で徐々にアンロックされていきます。
また、★を集める事で HARD も選べるようになります。

タップした時のエフェクト(演出効果)は、設定で手拍子やノイズなど6パターンから選ぶことができます
最初は何も設定されていませんが、音が鳴らないとタイミングを取り辛いので変更しておきましょう。

プレイするごとに自動でオンラインランキングにデータが送信されますが、その際のニックネームもこのオプションで登録する事が出来ます。(未設定のままだと anonymous になります)

Tone Sphere
※★評価は最大5つに見えて、実は★6つが最高。 全パーフェクトでなくても★6は取れます。
クリア時にその時のスコアがランキングの何位なのか表示されるのが良いですね。
右は設定画面。 Extra Effects の Shakycam は背景が本体の傾きで動くモード。ゲームには影響なし。 Stealth はマーカーが途中で消える。 180' は譜面が上下逆になります。


難点は、iPhone 4 でプレイした場合、ゲーム中に動作が引っかかる事があること。
そして引っかかった時に操作を全く受け付けなくなるので、それが原因のミスがよく起こります。これは音楽ゲームとしては結構致命的。
iPhone 4S や iPad でプレイする場合は問題ないと思いますが、iPod touch や旧機種でプレイする方は事前に再起動しておいた方が無難でしょう。

※現在の最新機種なら問題はないと思われます。

また、プレイ中に右上の矢印ボタンをトリプルタップするとリトライになり、押しっぱなしにすると中断してメニューに戻るのですが、この説明がないので解りにくい。
私は最初、中断してメニューに戻る方法が解らず、中断したい時はわざわざアプリを落としてタスクからも削除し、改めて再起動をしていました。
解れば問題ないのですが・・・

あと、これは個人的な好みもありますが、ちょっと同人・インディーズっぽさが強い楽曲が多い印象です。
もうちょっと普通のポップな曲や、リズムに乗りやすい曲が多くても良かったかな。

※現在は曲が増えているので多様なものがあります。

以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。



価格は 85 円 曲数とクオリティを考えると、音楽ゲームとしてはかなりリーズナブル
(85 円は公開セール価格だったようです。定価は 250 円)
スマホらしいクールさもあり、かなりオススメできますね。

個人や小メーカーでもアプリを公開できる iTunes という市場は、様々なインディーズのサウンドクリエイターにとっても、こうした形で作品を公開できる場なのかもしれません。

Tone Sphere (iTunes が起動します)

マジック2013 (マジック・ザ・ギャザリング2013)

世界初のトレーディングカードゲーム(TCG)であり、今でも世界的な人気を維持し続けている超有名なカードゲーム「マジック・ザ・ギャザリング」(Magic The Gathering)、通称 MTG
ゲームをやったことがある人なら、1度はその名を耳にしたことがあるでしょう。

そのマジック・ザ・ギャザリングの公式アプリが iPad、PC、PS3、XBOX360 で同時公開されました。
日本でのアプリ名は「マジック2013」です。
正式名は「マジック:ザ・ギャザリング ― デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2013」(Magic: The Gathering Duels of the Planeswalkers 2013)。 うん、長すぎ。

アプリ名のマジック2013(Magic 2013)というのは今年発売される基本セットの愛称で、つまりこのアプリは MTG の最新セットをコンピューターゲームで再現したものになります。
夏発売の最新セットのプロモーションも兼ねているようですね。

なお、このアプリは残念ながら iPad でしか発売されていません
基本的にこのブログは iPad のみのアプリは扱わないのですが、なにせあの MTG の公式ゲームですから・・・ 今回は取り上げておこうと思います。

マジック2013(マジック・ザ・ギャザリング 2013、Magic The Gathering)

MTG はアメリカ発祥のカードゲームですが、このアプリは完全に日本語に対応しています
気合いの感じられるオープニングムービーも日本語でナレーションが聞こえ、もちろんカードの説明も全て日本語です。
MTG はカード1つ1つに固有の役割があり、それを把握することが必要なので、カードの説明が英語のままでは非常にプレイし辛いのですが、その心配はこのアプリにはありません。

MTG は 20 年という長い歴史を持ち、その間にルールがどんどん追加・調整されていったので、かなり複雑になっている部分もあるのですが、丁寧なチュートリアルやゲーム中の細かいヘルプメッセージが用意されています。
ただ、そのヘルプメッセージの内容が解り辛かったりするのですが・・・

ゲームの基本的な流れは、まず自分のデッキ(山札)からカードを7枚引いて手札とします。
そして自分の番に1枚ずつ、手札から「土地カード」と呼ばれるものを出して「マナ」を増やしていきます。
モンスターや魔法、装備などのカードにはそれぞれ使用するための「マナコスト」があり、マナの範囲内、つまり出している土地カードの数に応じたものしか場に出すことが出来ません

例えば、土地カードを5枚出していれば、マナコストが3のモンスター(クリーチャー)と、コストが2の魔法カードを両方出すことができます。
それ以上はマナが尽きてカードを出せませんが、次のターンになれば土地カードの分だけマナは全快します。
また、自分の番になるごとに山札からカードを1枚補充することが出来ます。

場に出したクリーチャー(兵士やモンスター)のカードは、次のターンから敵の攻撃に使う事が出来ます。
クリーチャーには攻撃力と体力があって、攻撃力が3なら敵プレイヤーに3のダメージを与えられます。
ただし敵もクリーチャーを出していて、その敵が「ブロック」してきた場合は敵プレイヤーにダメージは与えられません。
ブロックされた場合、双方が攻撃力の分だけ相手クリーチャーにダメージを与え、体力がなくなった方はカード捨て場(墓地)に移されます。
クリーチャーの受けたダメージはそのターンが終わると全快します。
プレイヤーが受けたダメージは回復せず、先に相手プレイヤーの体力を 0 にした方が勝利ですね。

なお、手札を出せる時をメインフェイズ、攻撃する時を戦闘フェイズと呼び、1ターンは「メインフェイズ→戦闘フェイズ→もう1度メインフェイズ→終了」の順で進行します。

マジック2013(マジック・ザ・ギャザリング 2013、Magic The Gathering)
※相手が3つのカードで攻撃しようとして、そのうち2つをブロックしているシーン。 ブロックされていない攻撃は相手プレイヤーへの攻撃となります。
ブロックされている場合はそのクリーチャー同士で戦闘となり、体力が 0 になった方は撤去されます。
飛行を持つクリーチャーの攻撃は飛行や迎撃を持つ相手以外にはブロックされませんが、自分がブロックした場合は飛行の有無に関わらずダメージを受けます。
攻撃を行うと「行動済み」(タップ)になるので、その後にブロック出来なくなります。 よって相手の攻撃をブロックしないと危険な場合は、ブロック役は攻撃してはいけません。


マジック2013(マジック・ザ・ギャザリング 2013、Magic The Gathering)
※主人公(オーナー)ごとに登場ムービーが用意されていて、ロード時に表示される画像も非常に豊富、どれも気合いの入ったグラフィックになっています。 もう演出とかはカードゲームのレベルじゃないです。
PS3 や XBOX でも配信されているゲームですが、iPad 版もそれらとまったく同じクオリティーのようで、もちろん新 iPad の Retina 画質にも対応しています。


クリーチャーの多くは特性か特殊効果を持っており、特性には攻撃がブロックされない「飛行」、飛行ユニットを迎撃できる「到達」、先に一方的に攻撃できる「先制」、場に出した直後から攻撃可能な「速攻」など様々なものがあります。
その種類が非常に多いため初めてやる時は困惑しがちですが、カードをダブルタップして拡大し、「詳細」のボタンを押せば詳しい内容を確認できるので覚えておきましょう。

しかしこのゲームの難点の1つが、あまりにも専門用語が多過ぎること。
解説は丁寧で、日本語訳にもおかしい点はないのですが、なにせ独自の解りにくい専門用語が連発されるため、「ちゃんとした日本語の文章なのに、読んでて意味が解らない」という説明が続発します。
しかもそんな状態なのに、用語解説のようなものが存在しない
MTG は雰囲気も重要だと思うので、ヘンにくだいた文章にすることも出来ないのだと思いますが、初心者には解りにくいことは否めませんね。

良くでてくる専門用語は以下の通りなので、プレイされる方は参考にしてみて下さい。

アンタップ : 場に出している、まだ未行動や未使用のカード。縦向き
タップ : 行動済み / 使用済みのカードで横向き。 ターン開始時にアンタップに戻る
クリーチャー : モンスターや兵士などのカード
トークン : カードの効果により出現するカード。主にクリーチャー
アーティファクト : マナの色に関わらず出せるカード。 装備などがある
エンチャント : クリーチャー強化の魔法。 継続して効果がある
ソーサリー : 使い捨ての魔法カード
インスタント : 相手の行動に「割り込んで」使える魔法
パーマネント : 場に出している使い捨てでないカード全部
コントロール : 自分が場に出している(操れる)カード
パワー : クリーチャーの攻撃力
タフネス : クリーチャーの体力
ライフ : オーナー(プレイヤー)の体力
シンボル : カードに書いてある消費マナを表すマーク
ライブラリー : 山札。 ゲーム中のデッキの呼び名
ドロー : カードを引くこと
プレイ : カードを使うこと
墓地 : カード捨て場
アップキープ : 自分のターン開始時
軽減する : 実際には「無効化」する

マジック2013(マジック・ザ・ギャザリング 2013、Magic The Gathering)
※最初のうちは、よく解らないカードがあったり意味不明なマークが付いていたら、ダブルタップで拡大して右の方にある「詳細」のボタンを押し、表示されたウィンドウの▲ボタンで説明を確認しましょう。
とりあえず自分のデッキのカードの詳細ぐらいは把握しておきたいところです。


マジック2013(マジック・ザ・ギャザリング 2013、Magic The Gathering)
※アップキープだかパーマネントだかクリーチャートークンだかライブラリーだかワケ解らない専門用語が多用される説明文。 説明に使っている語句の意味が解りにくいので余計に混乱しやすい。
サイト作成者として、普段から出来るだけ解りにくい用語を使わないよう心がけている自分としては、こういう文章は正直言って好きじゃないです。
しかしこういうので雰囲気を出しているのもあるんだろうし、ゲームのルールが多様化しているため、用語も細かく設定しておく必要があるみたいですね・・・


メインとなるゲームモードは1対1で戦っていく「キャンペーン」で、他に4人同時に対戦する「プレインチェイス戦」、特定の状況を切り抜ける「チャレンジ」が用意されています。
また、キャンペーンを一通り終えると上級モードの「リベンジ」をプレイできるようです。

最初に使える基本デッキは限られていますが、キャンペーンで他のオーナーを撃破すると、そのオーナーのデッキを使用できるようになります
また勝利するごとに、使っていたデッキの新カードが1枚ずつ加えられていきます
課金によってデッキやカードをアンロックする事も出来るのですが、基本的にはキャンペーンを進めていけば、追加課金なしでも各デッキを使えるようになりますね。
課金用の「プレミアムデッキ」というものもありますが、これは俗に言う「キラカード」で、見た目が違うだけでカードの内容は変わりません。

4人対戦の「プレインチェイス戦」はちょっと変わった戦いで、真ん中に大きな「次元カード」と呼ばれるものがあり、さらに「次元ダイス」と呼ばれるサイコロがあります。
次元カードには全員に影響を及ぼす様々な効果が書いてあり、さらにダイスで「カオス」の目を出した時に、そのプレイヤーに与えられる効果も併記されています。

次元ダイスは各ターンに1回、メインフェイズに無条件で転がせますが、マナを使う事でさらに転がすことが可能です。 ただし転がす回数が多くなるほど、消費するマナが増えていきます。
次元ダイスは4つの面は何もなしですが、1つの面は前述の「カオス」になっていて、もう1つの面は次元カードが新しいものに変わります。
なお、次元カードが変わる事を「プレインズウォーク」と呼びます。

プレインチェイス戦は4人いるうえに、サイコロの出目と次元カードの内容によって状況がめまぐるしく変わるため、面白みはあるのですが・・・ ランダム要素が強いことも否めません。

また、このゲームは各プレイヤーの手順ごとに少し「待ち時間」のようなものが入ります。
これはその時間に「割り込んで」使用できるインスタントという種類の魔法があるからですが、毎回この待ち時間があるためゲームのテンポが良くありません
それは1対1の対戦ではそれほど気にならないのですが、4人になるとさすがに待ち時間が長くなり、「もっとサクサク進まないのかこのゲーム」と思ってしまいます。
おまけに「プレインチェイス戦」では各プレイヤーが次元ダイスを振る手順もあるため、ますます時間がかかります。
カードゲーム / ボードゲームの類としては、このテンポの悪さはちょっと辛いものがありますね。

マジック2013(マジック・ザ・ギャザリング 2013、Magic The Gathering)
※4人対戦のプレインチェイス戦。 真ん中に出ているのが次元カード。 様々なものがあり、中には「場のクリーチャーを全て消し去る」という凶悪なものも・・・ 正直、運の要素が強めです。
また、このモードに関してはゲームのテンポが悪すぎで、なかなか進行しません。
ただゲームのテンポを上げてしまうとインスタントの魔法の割り込みが困難になるし、「インスタントが無関係な時のみゲームを早くする」という方法にしてしまうと他プレイヤーのインスタントの有無が解ってしまうので、それもダメなようです・・・
なお、インスタントの魔法を割り込ませる場合は、ゲームを砂時計のボタンで止めなければなりません。 素早く反応しないと間に合わず、戦闘が始まってしまうともう遅いです。


アプリの本体は無料。 ただし無料のままでは体験版に過ぎず、製品版にするには 850 円の課金が必要になります。
やや高めの価格かもしれませんが、カードゲームとしてはそのクオリティーは圧倒的なので、iPad を持っている人にはオススメできますね。

前述したようにルールが解りにくいのが難点ですが、とりあえず本体は無料ですし、無料のままでも序盤のキャンペーンは遊べるので、自分に合うかどうか試してから購入を考える事もできます。
オンライン対戦は Game Center を通してのものですが、さすがに MTG だけあって世界中にプレイヤーがいるため、マッチングは早いです。 また、対戦中のレスポンスも悪くありません。

カードゲームアプリと言うよりは、もう「ゲームソフト」と言える完成度です。
ただ、絵の書き込みが相当に細かく、カードの文字も iPad だから読めるといった感じなので、iPhone / iPod touch 版の登場は残念ながら望み薄です。
これで iPhone 版を出そうと思ったら、もうレイアウトを一新するしかないでしょうね・・・
iPad 3rd を持っている方には、是非とも試して欲しいアプリです。

マジック2013 (iTunes が起動します)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されているチュートリアルのプレイ動画です。

レイストーム

多数の敵をロックオンし、ホーミングレーザーでまとめて倒すタイトーの名作シューティング RAYFORCE(レイフォース)
iOS 版も今年1月に登場していましたが、その続編が先日ついに公開されました。
レイストーム」(RAYSTORM)です。 今回はタイトルがカタカナになっています。

オリジナル(アーケード版)は 1996 年に登場しており、時代としては対戦格闘ゲームが大ブームだった頃。
シューティングでは同じタイトーの「ダライアス外伝」がヒットしていた時期で、「怒首領蜂」を始めとする弾幕シューティングが登場する少し前になります。

このゲームは最初からプレステへの移植を考慮して作られていて、実際に様々なゲーム機に移植されました。
そのため他の RAY シリーズは知らなくても、このゲームだけは良く知っているという方は多いでしょう。
また、3D グラフィックをフルに活用したこのゲームのグラフィックは、当時としては非常にハイスペックなものでした。

ただ、このゲームはレイフォースと同様、いわゆる「パターンゲーム」であり、敵の攻撃が妙に避け辛く、知ってないと回避できない「初見殺し」な攻撃も多めで、後に大ヒットする弾幕シューティングとはゲーム性が異なります
中世代 / 旧世代のシューティングの最終形の1つですね。

レイストーム(RAYSTORM)

このゲームは縦スクロールのシューティングゲームなのですが、見てのように画面が横向きです。
これは家庭用ゲーム機であるプレステの互換システムを使っていたからで、そのため多くのゲーム機への移植が容易だったのですが、ゲームとしてはスクロール方向の表示が狭いという欠点があります。
そして iPhone では、これが操作する上で大きな問題に・・・ 詳しくは後述します。

自機の移動は俗に言う相対移動です。
指の位置に関わらず、指を動かした方向とスピードで移動し、オリジナルより素早い移動が可能です。
ショットは自動で、ボタンは「ショットの ON/OFF」「レーザー」「スペシャル」の3つ。

レーザーボタンは「ロックオンレーザー」を放つもので、自機の前方には照準があり、これを敵に合わせると「ロックオン」されます。
多数の敵をロックオンした状態でボタンを押すとレーザーが一斉に発射され、まとめて敵を撃破でき、そのぶん得点が倍増します。 これがスコア稼ぎの大きなポイントとなります。
ただ、ゲーム開始時にレーザーの発射を「AUTO」と「MANUAL」から選択でき、オートにした場合はレーザーは自動で発射されるため、お手軽な反面、まとめて倒してスコアを稼ぐことは出来ません。

ゲーム開始時に自機のタイプを R-GRAY1R-GRAY2 から選ぶ事ができ、1 は前作と同様のノーマルタイプです。
2 はレーザーがサンダーになっていて、ロックオン数が多く、発射後に「後付けのロックオン」も可能で、スコア稼ぎに向いています。 ただしショットの攻撃範囲が狭く、使い辛さがあります。

スペシャルのボタンは俗に言う「ボム」で、使用するとゲージがなくなり、回復するまで使えなくなります。
ゲージはレーザーで敵を倒すと増えていきますが、なかなか貯まらないので一度使うと当分は使えません。
でも前作のレイフォースはボムが一切なく、難易度が高い要因の1つだったので、今作はボムがあるぶん前よりはラクになっていますね。

レイストーム(RAYSTORM)
※多数の敵をロックオンしてからレーザーを発射すれば、R-GRAY1 は最大 128 倍、R-GRAY2 は 256 倍のスコアを得られます。 敵の配置もそれを考えた感じになっています。
また、同じ敵に全てのロックオンをしてからレーザーを発射すると、爆発を伴う強力な攻撃を行えます。


レイストーム(RAYSTORM)
※ R-GRAY2 はロックオンを最大16 も出来る機体! しかしショットがビームになっていて、細くて弱い。
大差はありませんが、どちらかと言うと上級者向けの機体です。


ゲームモードは「iPhone MODE」と「ARCADE MODE」の2つが用意されていて、今回はアーケードモードでも指を動かした速さと同じスピードで自機が動いてくれます。
iOS 版レイフォースのアーケードモードは自機の速度が遅く、タッチパネルでまともに遊べる代物ではありませんでした)

iPhone MODE は家庭用ゲーム機版で「アレンジモード」と呼ばれていたものがベースになっていて、敵の配置や攻撃パターンが異なり、BGM もアレンジ版になっています
つまり、今回はちゃんと双方のモードで内容に違いがあります。
元々アレンジモードは遊びやすく再調整されたものだったので、iPhone モードの方が明らかに簡単ですね。
一方、オープニングデモはアーケードでないと流れません。

レイフォースに4月のアップデートで追加された8段階の難易度調整も最初から導入されており、最初は一番簡単な Very Easy になっています。
よってますます遊びやすい難易度で楽しむ事が出来るのですが・・・
ただ、冒頭でも述べたようにレイストーム自体が「攻撃を避け辛く、初見殺しも多い、難度の高いゲーム」なので、決して簡単とは言えません

レイストームが難しい理由はたくさんあって、奥行きがある疑似 3D になっており、さらに真上ではなくナナメ後方から見下ろしている視点のため、敵機や敵弾の動きに独特なクセがあります。
そのため、なんでもない攻撃が妙に避け辛いです。
地上の敵が撃ってくる弾も浮上してくるような軌道を取るため、微妙に把握し辛く、さらに「縦スクロールなのに横画面」のおかげで常に敵との距離が近いため、攻撃を避ける猶予が短めです。

そして何より、急に高速弾を間近から撃ってくるロボットとか、突然画面中に撃たれるレーザーとか、知ってないと避けられない攻撃が多くあります

今回は iPhone モードの Very Easy でプレイすればそこまで辛くないので、前作の初期版のような遊びにくさはないのですが、「何度もプレイしながら攻略を覚えていくタイプのシューティング」なので、ケイブ型のシューティングが好きな人だと「自分が思ってたのと違う」と感じるかもしれません。

ただ、こうしたパターン型のシューティングの方が、いわゆる「気合い避け」をあまり要求されないので、弾避けが苦手な人には良いかもしれませんね。

レイストーム(RAYSTORM)
※レイストーム名物(?)、敵艦隊がいきなり放ってくる多連装レーザー!
オリジナルだと飛んで来る場面を覚えておかないと無理な攻撃でしたが、iPhone 版の Very Easy なら飛んで来るスピードが遅いので、普通に「見て」避けることが出来ます。
でも、誘導弾とか衛星レーザーとか厄介な攻撃が多いので、やられたらその場面を覚えておくようにしましょう。


難点は、縦スクロールシューティングで横画面なため、指で画面が見えなくなる範囲が大きいこと。
それでなくてもこのスタイルだとスクロール方向の表示範囲が狭くなる訳ですが、そこにさらに画面下部に指を置くと、ますます見えなくなってしまいます
通常 iPhone のシューティングゲームは自機の下に指を置いてプレイすると思いますが、このゲームに限っては自機の下に置くのはお勧めできません。

幸いオプションに「Move Ratio」という設定があって、指の動きの1~4倍の速度で自機を動かせる設定があります。
これを2倍以上にして、画面の左下か右下に指を置いてプレイするようにすれば、細かい動きはやり辛くなりますが、自機の真下に指を置かなくてもプレイ可能です
ちょっと慣れが必要ですが、この画面構成だと仕方がありませんね。

もしくはタッチペンを使うか、iPad でプレイするかでしょうか。
なお、スクリーンサイズの調整は今作は出来なくなっています。
(よって外周に「指置き場」を作ることは出来ません)

※現在は iPhone の画面が(iPhone SE をのぞき)発売当時より大きくなっており、左右に帯が付くため、そこが指置き場になります。
当初より指で画面が隠れる問題は軽減されています。


もう1つの難点は、やはり古いゲームであるためか、画質が荒いことですね。
ただ全体的にぼやけている感じのあったレイフォースよりは、3D のグラフィックですし、見やすい画面とは言えます。

※2017 年のアップデートでグラフィック改善のアップデートが行われ、画質が良くなりました。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



定価は 1200 円。 レイフォースと同じ値段ですが、iPhone アプリとしては高めと言えます。
ただ、こういう言い方はヘンですが「ちゃんとレイストーム」なので、ファンの方なら押さえておくべきアプリでしょう。
多くの方にとって RAY シリーズと言えば、レイフォースよりこっちでしょうしね。

正直、原作を知っている方向けの内容&価格と言え、「思い出補正」がないとちょっと辛い気もします。
ただレイフォースよりは、オリジナルを知らない方にも勧められます。

ケイブシューやダライアスよりマニア向けですが、レイストームがシューティングの一時代を築いた有名な作品であることは確かです。
こうした過去の名作が iPhone で再現されていくのは嬉しい事ですね。

レイストーム (iTunes が起動します)

アスファルト7:Heat

iPhone や iPad のレースゲームと言えば、リアル系の Real Racing シリーズと、カジュアル系のアスファルトシリーズが二大巨頭と言って良いでしょう。
特に アスファルト6 は Android でも成功し、ゲームロフトの看板タイトルの1つとなっています。
そんなアスファルトの新作が満を持して登場しました。
アスファルト7:Heat」です。

前作の正当進化と言える内容で、目新しいシステムの追加や強化が行われた訳ではないのですが、グラフィックはさらに美しくなり、スピード感も増しています。
バイクはなくなったようですが、コースや登場車種も増加しました。

グラフィックはやはり Real Racing 2 の方が綺麗なのですが、前作以上に遊びやすく操作しやすい内容になっていて、「誰でも楽しめるレーシングゲーム」というコンセプトがより追求されている印象です。

アスファルト7:Heat

操作は複数用意されていますが、デフォルトは本体を左右に傾けてのハンドリングで、アクセルは自動。
画面左側をタップするとブレーキ、右側をタップすると急加速する「ニトロ」の使用になります。
操作性は非常に良好で、実車ではあり得ないほど車をコントロールしやすく、高速のままで大半のカーブを曲がることが可能で、初めてレーシングゲームをやる人でも容易に遊ぶことが出来るでしょう。
このプレイしやすさはアスファルトシリーズの大きな特徴ですね。

前作はブレーキやドリフトにクセがあったのですが、今作はドリフト中のコントロールも、まるでドリフトとは思えないほどやりやすいです
曲がっている最中にブレーキを踏むとドリフトになりますが、そのままスピンしたりコントロールを失ったりすることはなく、ハンドルで向きの微調整が可能で、反対方向にハンドルを切るかブレーキをすることで容易に(しかも安定した状態で)ドリフトからの復帰が可能です。
このおかげで急カーブも更に対処しやすくなりました。

公道のレースなのでコースがやや解りにくい部分もありますが、ミニマップがあるので致命的に解りにくいという事はありませんし、全体的にコースも広めです。
アスファルトシリーズおなじみの「わき道」も豊富に存在しており、線路の上を走るとか、大ジャンプしてコースに戻るとか、良い意味で「おバカ」なショートカットもたくさん用意されています。

アスファルト7:Heat
※東京ステージで列車が走ってる高架線路の上を疾走中。 ここから大ジャンプして高速道路に戻ります。
東京ステージは数あるコースの中でも、一番「おバカ」ですね。
ビルの明かりが車体に映り込んでいる点にも注目。 機種にもよると思いますが、光源処理はかなり綺麗です。


ゲームのメインとなる「キャンペーン」は、複数のレースからなるカップ戦を戦っていきます。
レースには普通のノーマルレースの他に、一定時間ごとに最下位が脱落するもの、タイムトライアル、ドリフトコンテスト、他の車をクラッシュさせるものなど多種多様です。
以前よりもノーマルレースが多めですが、ライバルをクラッシュ(ノックダウン)させるレースがある事からも解るように、カーチェイスの要素があるのもこのシリーズの特徴です。

ライバルはカーブで壁に押しつけたりするとクラッシュさせられますが、ニトロゲージを最大まで貯めると前作同様「アドレナリンモード」になって、ライバルにぶつかるだけで吹っ飛ばす事が可能です。
吹っ飛ばした際に派手なクラッシュシーンが出てくるのも、もはや「お約束」ですね。
もちろん自分がクラッシュすることもありますが、クラッシュしても短時間で、しかも相応にスピードの出ている状態でコースに復帰できるので、それほど大きなタイムロスにはなりません。
この辺りもプレイしやすい点と言えるでしょう。

道の上にはお金やニトロなどのアイテムが置かれていて、これらを回収することでお金はそのまま資金に、ニトロはニトロゲージが回復します。
道の上にアイテムがあるというのが、このゲームがリアル系とは異なる部分と言えます。
ニトロゲージは危険行為(他の車とギリギリですれ違うなど)やドリフトでも上昇していきます。

アスファルト7:Heat
※派手なクラッシュシーンもこのゲームのウリ! ただ、前作ほど破片や火花が飛び散らなくなっているので、演出は前より控えめかも。
また、このクラッシュシーンの最中はスローになっていますが、ゲームは進行しているので要注意。


ステージをクリアすると評価に応じて最大3つの「★」を得られます。
また、経験値を貯めてレベルアップしたり、「ノーミスでクリアしろ」「ニトロを10回使え」などの「ミッション」と呼ばれるものを達成することでも集めていく事が出来ます。
★を集めた数に応じて、新しいカップ戦や、上位の車、さらに車のアップグレードが解禁されていきます
ただし車の購入やアップグレードには、別途資金も必要になります。(★が消費される事はありません)

車はフェラーリや BMW、日産やアストンマーチンなど、実車がモデルの計 60 車種が登場
それらは7つのグレードに分かれていて、レースごとにグレード制限があり、適合していない車は使用する事が出来ません。
ただ、どのグレードの車も最初から1台ずつ持っているので、(そのレースがアンロックされていれば)「車がないから出場できない」と言うことはありません。
また、基本的に後半のカップ戦ほど上位グレードの車を使う事になりますが、必ずしもそうとは限らず、前半で上位グレードの車のレースが出る事もあります。

プレイしやすいだけあってゲームの難易度はやや低めで、サクサクと進行していくことが出来ます
よって集中してやると早い段階でクリア出来てしまうかもしれませんが・・・ このゲームは遊びやすいのが一番良い点ですから、これはこれで良いと思います。
また、カップ戦は全13、後半は1つのカップ戦の中に多数のレースがあり、ボリュームは少ない訳ではありません。

アスファルト7:Heat
※持ってない車を「レンタカー」として借りることも出来ます。 資金は必要ですが買うより安いので、苦戦している場合は活用してみるのも手。
また、たまに「イベント限定レンタカー」として、特殊な車をタダで借りることも出来ます。
車は全部実車、ミニクーパーからフェラーリまで用意されています。 上位グレードの車のスピード感は相当なもの。


アスファルト7:Heat
※レースごとに「スポンサー」を購入する事も出来ます。 これはスポンサーと言うより「そのレースだけの使い捨てアイテム」で、固有の効果を得ることができます。
価格はそれほど高くないので、EXP が増えるものを買っておくのがオススメ。


流石に完成度の高いゲームで、目立った難点はありませんが、強いて言うと Facebook による「シェア」をステージクリアごとに要求されるのが、やや気になるかも。
ただ Facebook のシェアで得られるのは少量の資金($5000)だけなので、それが出来ないと大きく不利という訳ではありません。

難点というか、やや残念だったのはマルチプレイのオンライン対戦
Gameloft Live! を通したオンライン対戦が行えるのが今作のウリの1つで、対戦自体はレスポンスが良く、独自サーバーを通したロビーも用意されていて悪くはないのですが・・・
このゲームの「操作しやすさ、遊びやすさ」が裏目に出て、レースの盛り上がりに欠けます

大抵のカーブを高速で曲がれ、操作しやすいのでミスが少なく、テクニックによる速度差が出にくい影響で、一度差が付くともうほとんど追いつけない&追いつかれないのです。
俗に言う「デッドヒート」はまず起こらず、最初から最後まで車の性能に応じたスピードでそれぞれが走り続けて、そのままゴールする感じ。
ハチャメチャさがウリの本来のアスファルトとはうって変わって、淡々としたレースにしかなりません
「遊びやすいフレンドリーな設計が、こんな風に影響してしまうとは・・・」という感じですね。
これだったらフェア勝負ではなくなりますが、後ろの車ほどスピードが上がるリッジレーサー方式の方が楽しめたと思います。

なお、最近のゲームロフトのゲームで気になるのが、機種ごとのグラフィックの違い
iPad 3rd と iPhone 4 では以下のような感じになりました。

アスファルト7:Heat

iPhone 4 は車の影がなく、建物のテクスチャやパーツがやや簡略化されています。
ただ、それほど大きく劣ると言う程ではなく、車体への写り込みや夜間のライト表現などもあり、iPhone 4 でも十分に美しいグラフィックと言えます。 もちろん動作も滑らかです。
アスファルト7 は Android でも公開されており、前作同様、機種ごとの性能差が激しい Android にも対応できる設計になっているでしょうから、旧機種や iPod touch でも十分楽しめると思われます。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格はなんと、いきなり 85 円。 前作は当初 600 円(iPad 版は 800 円)で、徐々に値下げされていきましたが、今回はのっけから最低価格です。
そのぶん追加課金で利益をあげようという想定なのだと思いますが、難易度はそれほど高くありませんし、追加課金なしでも十分に進行できます。
ともあれ、このクオリティーでこの価格だと間違いなくお買い得です。

レースにリアルさを求めている人には向きませんし、アスファルト6 と比べて大きな違いがある訳でもないのですが、万人向けの遊びやすさを維持しつつ、よりクオリティーやスピード感を高めているのは良いですね。

カジュアル系のレースゲームとしては、間違いなく現時点の最高峰でしょう。
しっかしこれが 85 円で出てしまうと、後続は厳しいだろうな・・・

アスファルト7:Heat (iTunes が起動します)

Catapult King

近年最大のヒット作とまで言われるようになった Angry Birds
その大ヒット以後、派生型と言える物理シミュレートの投射系ゲームがゴマンと登場していますが、先日大手パブリッシャーの Chillingo からも同型のゲームが登場しました。
Catapult King」です。

Angry Birds が真横視点だったのに対し、Catapult King は 3D 視点で 3D グラフィックのゲームです。
3D 視点の投射ゲームは Siege Hero など他にも存在するため、決して目新しい訳ではありませんが、このゲームはクオリティの高い綺麗な 3D グラフィックで表現されているため、その見栄えと「壊れっぷり」は最初に見たときは「おおっ」と思えるものがありますね。
開発はオーストラリアのメーカーのようです。

Catapult King

はっきり言ってゲーム内容は、「3D の Angry Birds です」の一言で片付きます。
カタパルトにセットされている砲弾を後ろに引き、離すとその向きと強さで弾が飛んでいきます。
横の方角は弾を引く方向で調整でき、上下の高さはカタパルトの横に付いている「つまみ」で調整します。
建物に砲弾をぶつけて壊し、そこにいる敵兵士を全滅させればクリア。 敵が全滅する前に砲弾がなくなってしまうとリトライですね。

ステージが進むと石のブロックも破壊できる鉄球や、タップすると3つに分裂する機械じかけの砲弾、タップしたり着弾すると大爆発するボム砲弾なども登場しますが、これらもすべて Angry Birds に登場するものと同じです。
高評価でクリアすると魔法のポイントを得られ、これを消費してメテオや地震の効果を持つ特殊攻撃を行えますが、これでステージをクリアしても本来の評価は得られません。

アイデアは他のゲームの模倣とは言え、3D 空間のステージ構成は変化に富んでいて、ピタゴラスイッチのような連鎖で作動するしかけがあったり、転がる巨大鉄球を利用するステージがあったり、川が流れていたりと、ユニークなものが多いです。
また夜のステージがあり、火薬ボックスに火をつけると花火が上がるなど、視覚的な演出も豊富ですね。

Catapult King
※ 左はおもいっきりドミノ倒しなステージ。 右はどう見てもピタゴラスイッチ。
ちゃんとした 3D 空間での物理シミュレートが行われるため、こんなリアルなしかけを再現することも可能になっています。
よってステージ構成は 2D の物理シミュレートのゲームより面白いものが多いですね。 距離感もリアルに感じられます。


ゲームの難易度は低めで、一部に妙に難しいステージもありますが、全体としては「壊す楽しさ」を優先している印象があります。
ただ、クリア評価のシステムはこのゲームオリジナルの独特なものになっていて、ここはかなり「やりこみ」を意識したものとなっています。

クリア時のスコアによって銅・銀・金の3種類の王冠を得られるのですが、それとは別に王冠にはめられる「宝石」があり、これは特定の条件を満たさなければ入手できません。
宝石の種類は8種類で、以下のようになっています。

四角いピンクの宝石:砲弾を残してクリア
六角形の緑の宝石:敵兵士をまとめて倒す
ダイヤモンド:多くのスコアをまとめて取得
三角形の水色の宝石:砲弾を敵兵士に直撃させる
四角い緑の宝石:地面に一回着弾させてリバウンドで当てる
八角形の青い宝石:まとめてブロックを破壊
赤い宝石:時間をかけて建物を崩す
コイン:ステージ内のどこかにあるコインを探して砲弾を当てる

ステージごとに取得できる宝石は決められていて、その中に水色(敵兵士に直撃)がない場合、敵兵士に砲弾を直撃させても宝石は得られません。
よって、各ステージの最高評価(金の王冠+宝石3つ)を得たい場合は、まずポーズしてそのステージで得られる宝石の種類を確認しておく必要があります。
1発で金の王冠と全宝石のゲットをするのは困難ですが、段階的に取得していくことも可能で、「まず金の王冠、次に1つ目の宝石、次に2つ目の宝石」という形で埋めていくこともできます。
ただし条件を満たしても、ステージクリアしないと取得は無効になります。

Catapult King
※ 王冠の色だけでなく、宝石も埋めていこうとすると結構大変。 しかも(コイン以外の)宝石は評価が3段階目まであります。 やり込もうと思えばいくらでも出来る評価システムにはなってますね。
クリア時には評価に応じて魔法ポイントを得られます。 右の画像はそれを使って発動させたメテオの着弾シーン。
でも魔法攻撃は強力ではありますが、範囲が意外に狭いうえに砲弾の数が少なくなるため、「使えば楽勝」というほどではありません。 おまけに使ってクリアできなくてもポイントは減ったままなので、この点は結構シビア。


価格は 85 円とかなり安め。 アップデートによるステージの追加も予定されています。
難易度が低めでサクサク進むこともあり、クリアを優先してやると割と短時間で終わってしまいますが、それでも 64 ステージあるのでボリューム不足というほどではないですね。
価格を考えるとコストパフォーマンスは非常に高いです。

ゲームとしては、システムはほぼ Angry Birds であり、Siege Hero のようなパズル性もありません。
しかしこの手のゲームで一番重要なのは「ぶっ壊す面白さ」であり、その壊れっぷりは間違いなく物理投射系のゲームの中では一番で、「最も肝心なところに焦点を当てて作っている」と考えると、シンプルではありますが、これが正解なのではないでしょうか。
実際、私は Angry Birds は飽き気味ですが、このゲームはやってて面白いです。

解りやすいゲームで万人にお勧めできますし、スマホらしいグラフィックも楽しめるので、今後の新しい定番になり得るのではないでしょうか。

Catapult King (iTunes が起動します)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。

Pocket Planes

実時間の経過によって進行する、いわゆる「放置系」や「たまごっち系」と呼ばれるタイプのビル建設ゲーム「Tiny Tower」。
世界的なヒットとなったその Tiny Tower を開発したメーカー NimbleBit が、航空会社を運営する新しいゲームを公開しました。
Pocket Planes」です。

前作同様、背景やキャラクターはコミカルなドットグラフィックで描かれており、「無課金でも十分遊べる」「放置系でありながらプレイヤーが介入する部分が多い」といった、前作のヒット要因と言える部分もそのまま継承しています。
今作もすでに世界的なヒットとなっているようですね。

Pocket Planes

最初にゲームをする時は簡単なチュートリアルを行い、その後に開始する地域を選びます。
アメリカ西海岸や東海岸、ヨーロッパや南米、そして日本などを選択可能です。
日本が含まれているのは嬉しいですね

日本の場合、最初に利用できる空港は大阪・仙台・札幌の3つのみ。
他に国内には長崎と東京が存在しますが、これらは後で利用契約をしなければ発着できません。
航空機は最初は4つ所持しています。

待機中の航空機を選択し、一番左下の搭載ボタンを押すと、航空機が停まっている空港のお客さんと貨物の一覧が表示されます。
航空機ごとに乗客と貨物の搭載量が決まっていて、乗客のみ、貨物のみしか積めない飛行機も存在します
「LOAD」のボタンを押すとそのお客さんや貨物の積み込みを行い、その後に発進のボタンを押すと地図画面が表示されます。
ここで行き先を選択すると、飛行機はその場所に飛び立ちます。
札幌行きのお客さんを乗せた場合は、札幌に向かえば良い訳ですね。

Pocket Planes
※飛行機の搭載量表示の「P」は乗客、「C」は貨物を表します。 上の画像の場合は 2P なので、乗客を2人乗せられますね。 1C 1P の場合は貨物1つ、乗客1人です。
その時にお客さんがいなくても、右上の JOBS の横の時間が経過するとリストが更新されます。 M というのは「分」で、3M なら3分後に更新されます。
搭載量が2以上あって、同じ行き先の乗客や貨物をまとめて積み込むと、報酬にボーナスが付きます。

基本的にはこれを繰り返して、お金と経験値を稼いでいけば OK です。
経験値が貯まると航空会社のレベルが上がり、BUX(お札)が貰え、新しい飛行機が登場するようになり、さらに新たな空港と契約できるようになります。

ただし空港と契約するには規模に応じたお金も必要で、東京や北京などの大都市だと多額の費用が必要になります。
まずは小さめの空港と契約し、移動先を増やすようにした方が良いでしょう。

乗客や貨物は遠くに運ぶほど運賃が高くなりますが、飛行機には「航続距離」があって、あまり遠くには飛べません。
しかし飛行ルートは複数の飛行場を経由して設定する事が可能で、例えば東京からフィリピンのマニラに一発で行けなくても、東京→長崎→台北→マニラ という形で移動する事ができます。
ただしこの場合、途中の長崎と台北が利用可能である必要があります。

経由を利用すれば、長崎で大阪と札幌行きのお客さんを乗せて、長崎→大阪→札幌と移動し全てのお客さんを運ぶことも可能です。
また小まめにログイン出来るなら、上記の状況でとりあえず大阪まで行き、そこで1人降ろして、改めて札幌行きのお客さんを追加するという事も可能です。

Pocket Planes
※フライトプランの設定画面。 経由を利用すれば複数の目的地のお客さんを降ろせるし、遠くに飛ぶことも出来ます。
緑色の円弧の表示が飛行機の航続距離。 マップ画面は左下のボタンで拡大/縮小可能です。
なお、残念ながらこの世界は平坦なようで、日本の東側は途切れています。 日本からハワイやアメリカへの航路を伸ばすことは出来ないので悪しからず。
日本の場合、南平(ナンピン)か、出来れば台北を足がかりにして、南の方に延ばして行くのがオススメです。


航空機の保有数は、まず資金でスロットを増やした後、メニューの Market(マーケット)で売りに出されている飛行機を BUX(お札)を使って買わなければなりません。

BUX はなかなか手に入らないので、航空機はそう簡単には増やせませんが・・・
乗客や貨物の中には BUX が報酬になっているものがあるし、レベルアップで少し貰えるし、飛んでいる飛行機を眺めているとたまーに前から BUX が飛んで来ることがあります。
課金すればまとめて手に入りますが、Tiny Tower の時のように無課金でも少しずつ増えていくので、課金が必須と言うほどではありません。

また、飛行機は会社のレベルアップによって新型が登場します
もちろん後に出るものほど高性能で、搭載量も多くなります。
既存の飛行機も BUX でアップグレードできるのですが、強化できるのは航続距離・スピード・重さ(飛行経費)の3つのみで、搭載量は増やせません。
つまり、課金して BUX を大量ゲットしても、レベルが上がってないと優秀な航空機は得られない訳で、基本的には日々のプレイで徐々に拡張して行く必要があります

なお、マーケットでは「パーツ」も売られています。
パーツはエンジン・ボディ・操縦室の3種類があり、同じ飛行機のパーツを3種類集めると、その飛行機の組立を行え、普通より割安で飛行機をゲット出来ます。
しかしマーケットに並ぶ品ぞろえはランダムなので、狙ったパーツがなかなか出てこない事も多く、そうこうしているうちにレベルが上がって上位の飛行機が登場し、集めていたパーツの飛行機が旧式化したりするので、あまりパーツの組み立てを狙うのはオススメできませんね。

Pocket Planes
※飛行機の性能詳細。 やはり一番重要なのは搭載量ですね。
重量はちょっと解りにくいのですが、飛行時にかかる経費に関係し、重いほど費用が高くなります。
改良は BUX を使うので、下位の航空機に行うのはオススメできません。
「クラス」は飛行機のサイズで、クラス2は中規模空港(青い空港)、クラス3は大規模空港(赤い空港)しか発着できません。
撤去はハンガー(格納庫)に飛行機を入れるものですが、ハンガーの飛行機を元に戻すには BUX が必要になるので、不用意に実行しないようにしましょう。


Pocket Planes
※マーケットの画面。 品ぞろえは 12 分ごとに更新されます。
コインではなく BUX で買うので、そうそう買いまくることは出来ません。 レベルを上げて、出来るだけ上位のものを買いたいところですね。
機体名の後の記号は、P が旅客機、C が貨物機、M が両用です。
パーツは飛行場と契約した時にもオマケで貰えます。


最初は空港の距離が近いので、5分ぐらいで目的地に到着できます。
それが4機ぶんありますから、放置系のゲームではありますが、常にプレイし続ける事も可能です。
ただ距離が近いと収入は少ないので、忙しい割にはなかなかお金は貯まりませんね。

でも、プレイ意欲の高い序盤にやることが多く、遠距離の空港が増えるとだんだん必要な待ち時間が長くなり、一方で収入の効率は良くなっていくという、このゲームバランスはこの手のゲームとして優れていると思います
Tiny Tower で培った経験が生かされている印象ですね。

ただゲーム性が増した反面、やや複雑になっており、おまけにメッセージが全文英語ですから、この手のゲームのターゲット層であるライトユーザーにとっては、前作と比べるとやや解り辛さがあると思います
そんなにややこしい程ではなく、むしろ全体としてはシンプルにまとまっているのですが、前より慣れるまで時間がかかるかも?

あと、起動時の立ち上がりが遅いのも気になります。
アプリを起動した直後は画面がしばらく硬直し、操作がまともに受け付けられない状態が十数秒続きます。
これは頻繁に起動と終了を繰り返す放置系のゲームとしてはかなりマイナスです。
もうちょっと起動時の処理は改善して欲しいところで、どうせ動かないのなら、安定するまで「計算中」みたいな画面を表示してくれた方がマシな気がしますね。

追加課金も、高額課金ほどお得になっているのは良いとして、85 円の上が急に 450 円っていうのは課金し辛いですね。 でも 85 円で得られる BUX は大した量ではないので、これも買えない。
基本は無課金でのプレイですが、日本の場合は早く東京と契約したくなるので、どうしても課金したくなってしまいます。 でも、これでは辛いですね・・・

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



Tiny Tower と同じく、アプリ本体は無料。 フリーミアム(本体無料+追加課金型)ではありますが、無課金でも十分進められます。
また、課金しないと利用できないアイテムや施設はありません
この手のゲームとしては良心的なスタイルと言え、この点は前作と同様ですね。

フリーミアム系、放置系のゲームとしては、かなりレベルの高いアプリと言えます。
また、今回はやや本格的になっている分、ゲーマーの方でも相応に楽しめると思います。
Tiny Tower が好きだった方や、開発ゲームが好きな方には、かなりオススメできますね。

Pocket Planes (iTunes が起動します)

Plague Inc.

このゲーム、あまりに背徳的で悪趣味なので、紹介するかどうか悩んでいたのですが・・・
こういうのに限って世界的にヒットしてたりするんだよなぁ・・・ 実際、ゲームとして面白いから困りものです・・・
病原体で人類を死滅させるゲーム「Plague Inc.」です。

ジャンルとしてはリアルタイム制のシミュレーションゲームになります。
病原体が持つ感染力や病状をポイントを使って増やし、世界中に感染者を広めていきます。
かなり恐い設定のゲームですが、クールで操作しやすいインターフェイスと、雰囲気のあるサウンド、iCloud によるセーブデータの共用などを備えており、アプリとしての完成度は高いです
ちなみに今後、Android にも感染予定です。 ※すでに感染しました

Plague Inc.

ゲームが始まったら、まず最初に病原体が発生する場所を選択します。
その後、最初の感染者から徐々に感染が拡大していき、時間の経過と共に画面下に表示されている感染者数(Infected)が増加していきます。

感染者の拡大に伴い「DNA ポイント」が蓄積されていき、プレイヤーはこれを使って病原体の性質を強化できます
画面左下の「Disease」のボタンを押すと、画面上部に Transmission(感染力)、Symptoms(症状)、Abilities(特性)の3つのタブが現れ、さらに各項目ごとの性質アイコンが表示されます。

性質には、例えば感染力なら「空気感染」や「家畜感染」、「血液感染」などがあり、それぞれに「乾燥地帯で広まりやすく、航空機を通しても感染する」「農村地域で感染しやすい」「貧困地域で感染しやすい」などの特徴があります。
特性(Abilities)には「低温耐性」や「高温耐性」などがあり、感染地の気候に合ったものを獲得することでより感染が広まりやすくなります。

メイン画面には世界地図が描かれており、飛行機や船が行き来しています。
感染者を乗せた飛行機や船は赤く表示され、その行き来によってさらに感染国が広がっていきます
上部には一般のニュースがテロップに流れているのですが、徐々に疾病に関するニュースが多くなり、さらに感染者が増えた国は赤く染まっていきます。
このだんだん病気が広まっていく様子の表現はなかなか恐怖感がありますね。

新しい国に感染が拡大すると、その国に赤い病原体マークが表示されます。
また、たまに感染国からオレンジ色の DNA マークが出てくる事もあります。
これらはタップすると DNA ポイントが増えるボーナスマークで、タップしてはいけないものはないので、何かマークが出たらバシバシ取っていきましょう。

Plague Inc.
※感染拡大中の模様。 まずは感染者を増やさないとダメなので、Transmission(感染力)から強化していきましょう。
時間の経過速度は画面右上のタイム表示をタップすると調整でき、2倍速にする事も可能。
熱帯地域で発生した病原体は冷気に、寒冷地帯で発生した病原体は熱に弱いので、温度対策をしておくことも基本です。
また、裕福な国では感染スピードが大きく落ちるので、温暖でリッチじゃない、人口が多くて空港と港がある国からスタートするのがラクですね。


Plague Inc.
※感染力の性質アイコン画面。 だいたい以下のような特性を持ちます。
・Bird : 鳥感染。 国境を越えて広まりやすい。 突然変異率アップ。
・Rodent : ネズミ感染。 都市部(urban country)で広まりやすい。 突然変異率アップ。
・Livestock : 家畜感染。 農村部(rural country)で広まりやすい。 突然変異率アップ。
・Insect : 虫(蚊やダニ)感染。 熱帯地域(hot climate)で広まりやすい。 突然変異率アップ。
・Blood : 血液・性交感染。 貧困部(poor country)で広まりやすい。 突然変異率アップ。
・Air : 空気感染。 乾燥地域(arid climate)で広まりやすい。 飛行機でも感染する。
・Water : 水感染。 湿潤地域(humid climate)で広まりやすい。 船でも感染する。
また、Abilities(特性)の氷マークは低温耐性、湯気マークは高温耐性、薬剤マークは裕福な国での感染力アップです。


もちろん人類も、ただ黙って滅亡を待つ訳ではありません。
感染が拡大し、症状が見られたら、治療薬の研究を始めます
国ごとに研究力が設定されており、その国での発症が深刻になるほど多くの研究力が費やされます。
また、感染拡大が深刻になると空路や海路の遮断、さらに国境の封鎖が行われ、鳥や虫の感染が多くなると駆除キャンペーンのイベントが起こるなど、感染拡大を防止する取り組みも行われます。

研究が始まると画面右下に表示されている「Cure」のバーグラフが伸びていき、これが 100 %になると治療薬が完成、感染者は一気に治癒されていき、敗北が決定的になります。
また Cure が 100 %に達しなくても、目的は「全人類の滅亡」なので、感染していない国が1つでもあったり、わずかでも無感染の人がいる状態で終息してしまうと失敗となります。

勝利するには感染を拡大させた上で、DNA ポイントを使って Symptoms(症状)の性質を獲得し、重傷率(severity)致死率(lethality)を高めて死者を増やさなければなりません。
症状は病原体の「突然変異」のイベントで突発的に獲得できる場合もあります。
また、獲得した性質や症状を解除することも可能で、その際には DNA ポイントを2だけ回収できます。

症状は最初は軽いものしかありませんが、獲得するごとに上の段階がアンロックされていき、上位の症状ほど重傷率・致死率は高くなります。
ほとんどの症状は感染力も高められ、中には「特定の地域で効果が高い」「研究を困難にする」といった効果を持つものも存在します。

Plague Inc.
※画面右下の World ボタンを押すと感染比率と研究進行度が表示されます。
また、この画面で右上の「Data」をタップすると、感染国と未感染国の一覧を確認できます。
「Cure」のボタンは現在の合計研究力を数値で表示します。
各国の研究力は、その国の生存者が減る事で減少していきます。 よって最終的には死者を増やすことが研究を停止に追い込む手段となるのですが、危険な病原体ほど研究の対象になりやすくなります。


Plague Inc.
※国をタップして画面下部の国名ボタンを押す(もしくはマップ上の国を少し長押しする)と、その国の詳細が表示されます。
国によって空路や海路の有無が異なり、陸路のみの国も存在します。 また3つのアイコンの一番左は国境封鎖の状況を表します。
パンデミックにより島国の空路と海路が遮断されると、その国への感染拡大が困難になり、それが失敗要因になるのはよくあります。
また、この画面で左上の「i」ボタンを押すと、その国の地域特性(都市か農村か、熱いか寒いかなど)を確認できます。 これは非常に重要です。


Plague Inc.
※Symptoms(症状)の効果一覧。 黄色は感染力が大アップ、緑は重傷率が大アップ、ドクロは致死率アップです。
マークがなくても感染力と重傷率はほとんどの症状でアップしますが、左下の2つの症状(精神系の症状)は重傷率のみ上がります。
雪マークは寒冷地、ネズミマークは都市部(urban)、注射器マークは貧困地域(poor)、薬マークは裕福な国(rich)での効果をアップさせます。
青いマークは研究を妨害します。(正確には、薬の完成に必要となる研究値を増加させます)
なお、Abilities(特性)の DNA アイコンとビーカーのアイコンも、研究の妨害を行うものです。
ビーカーの方は研究ポイントの増加を遅らせ、DNA アイコンの方は完成に必要な研究値を増加させるので、ビーカーの方は早いうちに取らないと効果が低いです。


なかなか難しいゲームで、普通にやってると感染の拡大に気付いた人類によって治療薬の研究が進み、世界中に拡散する前にあっさり治療されてしまいます。
そこで感染力を中心に強化して世界中に拡散させようとすると、今度は症状をあまり重くできず死者が増えないまま終わってしまいます。
そこで症状を早期に重くすると、死者増加による DNA ポイントは得られますが、危険視されて速攻で研究されてしまい、おまけに死者は感染源にならないので感染が広がるペースも鈍ります。

基本的にはリトライを繰り返しながら、徐々にプレイを最適化していくスタイルのゲームと言えますね。
症状を抑えて潜伏させたまま感染者を増やしていき、後で一気に症状を重くするのが基本攻略となりますが、この方法は時間がかかるためクリア時のスコアは低めになります。

難易度は EASY、NORMAL、BRUTAL の3つが用意されていますが、イージーは練習という扱いなのか、これでクリアしても次の病原体はアンロックされません
でもコツが解るまでは EASY でも苦戦するでしょうから、まずはここでゲームに慣れましょう。
1回のプレイ時間はそれほど長くなく、適度な時間で決着が付くのも良い点で、それでいて難しいので思わずハマってしまいます。

Plague Inc.
※人類を滅亡に追いやる病原体のみなさん。 特性は以下の通りです。
・Bacteria : バクテリア。 環境に強くなる特性を獲得できる。
・Virus : ウィルス。 突然変異の発生率を高める特性を獲得できる。強力。
・Fungus : 菌類。 他国に感染を広げる特技を使えるが、やや弱い。
・Parasite : パラサイト、寄生虫。 発見されにくくなる特性を獲得できる。
・Prion : プリオン。 やや発見され辛く、治療を困難にする特性を獲得できる。
・Nano-Virus : ナノウィルス。 いきなり世界中で研究が始まる。 固有の研究妨害を獲得できる。
・Bio-Wepon : 生物兵器。 勝手に致死率が上がっていく。 特技は致死率上昇を抑えるもの。


価格は 100 円とリーズナブル。 この値段だと感染率は高そうです。
あまりに非人道的な内容なので、さすがにオススメとは言えないのですが、シミュレーションゲームが好きな人だとすぐに重症に陥ると思います。
新たな病原体の追加など、今後の突然変異(アップデート)も予定されているようなので、しばらく各国でのパンデミックは続きそうですね。

※アップデートは継続しており、ゾンビモードやシナリオモードなど、新しいシステムも追加されています。
また現在は日本語化されています。


あんまりこういうゲームが広まると、また何か言われそうでアレなのですが・・・
でもぶっちゃけ、良く出来てるしなぁ。

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