iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2012/06

Slay

非常にシンプルな内容でありながら、奥深い戦略性と優れたバランスの良さを持つ、玄人好みの簡易戦略シミュレーションゲーム
それが「Slay」です。

このゲームが公開されたのは 2009 年の初頭。 日本で iPhone が発売されたのが 2008 年の夏なので、初期の頃から存在する iPhone アプリと言えます。
そのためグラフィックは簡易的で、BGM もなく、今見ると古くさい印象は否めません。
しかしそのゲームシステムは思考型ゲームとしての完成度が高く、ハマるといつまでも続けてしまう面白さがあります。

ちなみに元は Windows 用の個人作成のシェアウェアで、iPhone 版はそれを改良・移植したものです。
かなり昔からあった古典的な作品のようですね。

slay

ゲームが始まると、色とりどりに色分けされたヘックス(六角形)のマップが現れます。
これは一見すると「草原」や「森」、「砂漠」などに見えるのですが、実際には地形の種類ではなく、国の違いを表しています。

プレイヤーの国は黄緑色で、同じ色が2マス以上繋がっているとそのうちの1つに家が建ち、それが「国家」の扱いとなります。 家は首都を表します。
国家ごとに毎ターン、マスの数だけ収入が得られ、10 Gold で兵士を、15 Gold で砦を作る事が出来ます。
また、ゲーム開始時にはそれぞれの首都に「初期のマスの数×5」の所持金があるので、とりあえずそれで最初の兵士の購入が行えます。

兵士には農民(普通の人)、槍兵騎士(赤い人)、男爵(盾持ちナイト)の4種類があり、「兵士を合体」させることで上位のものを作り出す事が出来ます。
つまり、農民と農民を合わせると槍兵になり、槍兵と農民を合わせると騎士になります。

兵士は自国内か、自国に隣接したマスに配置可能で、移動力のようなものはありません。
配置可能な場所なら一気に遠くに置くことも出来ます。

兵士を他国の領土に配置するとその土地を占領することが出来ますが、そのマスか隣のマスに自分と同じレベル以上の敵兵士がいる場合、配置することはできません
つまり、農民だと敵の農民や槍兵がいるマス、及びその隣のマスは占領することは出来ません。
槍兵なら敵の農民の隣を占領することができ、敵の農民の真上においてそれを倒す事も出来ます。
ただし敵の槍兵がいる場合は、どちらもその槍兵と周囲のマスには手出し出来ません。
このルールにより、兵士は攻撃に使えるのと同時に、周囲の自国領を防衛する役目も持ちます。

なお、(首都)は農民と同じ強さを持ちます。(つまりその周囲を敵は農民で占領できない)
15 Gold で設置できるは、槍兵と同じ強さを持ちます。(農民や槍兵でその周囲を占領できない)

Slay
※農民で敵の領土を占領する場合、敵の家や農民の横には配置出来ないので、上記の例だと占領できるのは A か B のマスのみとなります。
A の横には敵兵がいますが、これは緑の国の敵兵で、A のマスは茶色の国のマスなので、問題なく占領できます。
B に置いた場合、C のマスの周囲に何もないので、その後にそこを敵に占領されてしまう確率が高いです。
なお、家(首都)は槍兵が来ると潰されてしまいます。 その場合、すぐに別の場所に「遷都」しますが、その際に貯まっていた資金は 0 になってしまいます。


兵士を槍兵や騎士にすれば、農民も家も潰して領土を広げていくことが出来ます。
しかし兵士は上位のものにするほど「維持費」がかかります
この維持費はかなり高額で、農民は 2 ですが、槍兵は 6 、騎士は 18 、男爵は 54 になります。
つまり、3倍ずつ高くなっていきます。

もしその国の領土が5マスしかない場合、槍兵を作ったら赤字です。
1マス占領して6マスにすれば槍兵を維持できますが、それだと 6-6 で収入は 0 になります。
そして、もし所持金がマイナスになってしまった場合・・・ その国の全ての兵士が死んで「墓」に変わってしまいます。
足りない分だけが消えるのではありません。 赤字になった瞬間に全ての兵士が墓になります。

この維持費のルールが非常にシビアで、Slay の難しく、かつゲームの最大のポイントです。
領土を拡大できないまま手をこまねいている訳にはいかないので、収入を減らしてでも維持できる範囲の上位兵士を作って攻めていく必要がありますが、収支がギリギリの状態で進攻を受けて領土を失い、維持費を出せなくなると一瞬で全軍壊滅。
全軍壊滅という事は防衛も出来なくなるので、あっという間に蹂躙されてしまいます。
このゲームは常に滅亡と隣り合わせで、それが国家の激しい攻防を生み出しています。

また、同じ国(同じ色)の領土が合わさると合併するのですが、逆に間を占領されて領土を分断されると2つの国家に分かれてしまいます。
2つに分裂すると収入もそれぞれに分かれるので、一方に維持費の高い主力部隊を置いていて、その後方を遮断されて分裂してしまうと、維持費が払えなくなって全滅は必至です。
逆に、敵の大軍勢に攻められて大ピンチに陥っても、その後方を遮断できれば一瞬で壊滅させられます。
このダイナミックな攻防もゲームの面白さと言えますね。

Slay
※生産に必要な Gold は、槍兵は農民の2倍(20 Gold)、騎士は農民の3倍(30 Gold)。
しかし維持費は槍兵は農民の3倍(6 Gold)、騎士は農民の9倍!(18 Gold)。
収入は1マス1Gold なので、つまり槍兵は6マス、騎士は18マス以上の土地がないと資金が持ちません。
なお、上記の画像は進攻してきた敵の主力部隊の後方を遮断して、殲滅を狙っているシーン。
この直後、囲まれた敵は維持費不足で壊滅します。 こういうのを常に狙うのがゲーム後半のコツ。


マップ内には木が生えている場所もあります。
このゲームの木は単なる邪魔もので、それが生えているマスからの収入がなくなります
兵士が維持費不足で消えたときに残る墓も、次のターンに木に変化します。

木は内陸に生える三角の木と、海岸に生えるヤシの木があり、兵士で伐採することが出来ますが、ヤシの木は海岸に沿ってどんどん増えていくので非常に邪魔です。
ただ、敵が木の繁殖で収入不足に陥ることもあるので、場合によってはワザと残す手もありますね。

Slay
※維持費不足で死んだ兵士は墓になり、土に還り、木になって、そして国を荒廃させていきます。 なんだか意味深。
こんな風に敵地が木で埋まった場合は無視しておくのも手。
木の繁殖はユニットなどを置いておくことでも防げます。


なかなか手強いゲームで、最初の頃は敵も弱いのでラクに勝てるのですが、上位のマップになるとかなり手強くなり、しらばくプレイしてゲームに慣れないと連敗必至です。

攻略としては、まず「砦」を有効に活用すること
砦は言わば「動けない槍兵」ですが、維持費がかかりません。 このゲームで「維持費がない」というのは非常に便利で、これをうまく活用して収入を節約しながら防衛するのがポイントです。

次に、強いユニットで弱いユニットを守ること
例えば相手に槍兵がいる場合、農民を単独で前に配置するとすぐ踏みつぶされてしまいますが、まず槍兵を置き、その周囲に農民を置くようにすれば、槍兵の隣は騎士以上でないと踏み込めないので、最前線に農民を置いても守る事が出来ます。
この場合、槍兵が攻撃&守備部隊で農民が占領部隊、といった感じになりますね。

そしてもう1つ重要なのは、発展している敵を優先して妨害すること
基本的に、相手が槍兵や騎士を投入してきたら、こちらも同じレベルの兵士を投入しないと対抗できなくなります。
例えば、相手の領土拡大が早く、こちらより先に騎士を出してきて、こちらが騎士を出せる収入を確保できていない場合、対抗手段がなくなって蹂躙される一方になります。 砦があっても騎士が相手だと潰されてしまいます。
こういう場合は急いで領土拡大をしつつ、その相手を積極的に妨害し、相手が騎士を出すのを少しでも遅らせることが必要になります。

アプリの難点は、インターフェイスが解りにくいこと
前述したようにこのゲームは収入と維持費の管理が非常に重要になります。
しかし表示されているターンごとの収入はターン開始時のもので、そのターン内で領土を拡大をしたり、兵士を増やしたりしても増減しません。
よって常に自分で計算しながらプレイしなければなりません。

このゲームは収支の管理がゲームシステムのポイントになっているため、あえてその難しさを出すために表示していないのかもしれませんが、いずれにせよ不親切感・不便感は否めません。
兵士の維持費についても、チュートリアルの文章の中に小さく書かれているのみで、これではこのアプリだけで初心者の方がゲームを理解するのは困難でしょう。

また、やはりグラフィックは今となっては見劣りしますね
味がある見やすいグラフィックではあり、Windows 版よりは遥かにマシなのですが、パッと見て楽しそうな見た目とはお世辞にも言えないし、サウンドもシンプルで、BGM もないのはちょっと寂しいものがあります。

Slay
※左の画像は Very Hard のコンピューターの進軍の模様。
騎士を中心に配置して、その周囲を他の兵士で占領するという、「騎士で守って農民や槍兵で占領する」のセオリーをきっちり守っているのが解ります。 後方を遮断されてますが。
右の画像はステージ選択。 画像で表示されているのはほんの一部で、実際には横列 26、縦列 18、合計 468 ステージもあります。 もう延々と遊べますね。


もう1つの難点は価格。 400 円です。
そんなにベラボーに高い価格ではありませんが、見た目がコレなのでちょっとボタンは押し辛い・・・
おまけにこれでも安くなっていて、当初は 600 円でした。
ハッキリ言って、このゲームがあまり話題にならなかったのは、この価格のせいだと思います。
この見た目で 600 円で買う人はさすがに少ないだろうと・・・

でも、今は昔よりは安くなりましたし、ゲームは本当にやればやるほどハマっていくスルメゲームです。
先日ご紹介した、同じヘックスマップの簡易戦略ゲームである「New World Colony」と比べると、New World Colony の方が手軽に遊べて解りやすく、全体のクオリティーは高いのですが、ゲームシステム自体はこの Slay の方が完成されている印象です。

戦略ゲームやパズルゲームなどの、頭を使うゲームが好きな方に良いアプリですね。

Slay (iTunes が起動します)
Slay Lite (無料体験版。16 ステージのみですが結構遊べます)

New World Colony

領地の取り合いを行う戦略シミュレーションゲームの面白さを手軽に楽しめる、ミニボードゲーム風のアプリ。
それが「New World Colony」です。
結構前から公開されている秀作のアプリで、各所で紹介されているためご存じの方も多いでしょう。
当サイト/ブログではまだ扱っていなかったので、今回取り上げておきたいと思います。

領地を広げ、そこから得られる資源で施設や街を作り、他国の領地へ攻め込んで全領土の制覇を目指す内容ですが、軍事ユニットのようなものはありません。
内政部分はシヴィライゼーションにやや似ていますが、戦争は戦争と言うよりポイントを消費して相手の領地を取ると言った感じで、簡略化されています。
しかし城壁の建設による防衛の要素もあり、十分な戦略性があります
マップがランダム生成なので、毎回違う展開が楽しめるのも良い所ですね。

なお、このゲームはアップデートによってルールが細かく変わっています。
ここで解説するのは2012年6月時点のものですのでご了承下さい。

New World Colony

各プレイヤーが初期の領地を1つずつ選んでゲームスタート。
まずは近くの空白地(誰もいない領地)を占領していきます。 誰もいない土地の占領には食料と木材が必要で、領地の占領に必要な物資は画面左下に表示されます。
また、画面左上には選択した土地から得られる資源が表示されています。

最初は「行動力」が2しかないので、2ヶ所占領したらターン終了。
再び自分の番になったら、占領している土地から収益が得られます。
収益は、草原からは食料が、森からは木材が、山からは石材が得られ、ザラザラした山(金山)からは金収入も得られます。
他に食料が多く貰えるや、食料と木材の双方が貰える果樹園が存在します。

New World Colony

空いた土地は早い者勝ちですから、どんどん領地を広げていけば良いのですが、自分の領土をタップして「施設」を建設することも出来ます。

施設は土地ごとに建てられるものが決まっていて、平原は Granary(穀物庫)、森や果樹園は Sawmill(製材所)、山や金山は Mine(鉱山)になり、それぞれ食料・木材・石材の生産量を増やします。
Trading Post(市場)はどこでも作れ、そこから金収入を得られるようになりますが、その土地本来の生産力はなくなります。
また、海岸には Shipyard(港)を建設でき、これを作ると食料 10、木材 10 で海に領地を広げる事もできます
海からは食料と金収入が得られます。

なお、陸上の各土地の生産力は固定ですが、施設と海の生産力はターンごとに変動し、時にはかなり多くの収益を得られる事もあります。
この施設の生産力の変動は、アップデートによって後から加えられた要素です。

領土を広げていくとすぐに他国と接することになりますが、最初は他国に攻め込むことは出来ません
他国を攻めるには Town(町)を作り、さらにそれを改築して Fort (陣地)にしなければなりません。
Town や Fort を作るとターンごとに CP というポイントを得られます。 これは要するに「軍事力」ですね。
他国に攻め込むには陣地以上の軍事拠点と、必要量の CP、さらに食料とお金が必要ですが、町や陣地を作るには多めの資源が必要なので、まずは領地の拡大と施設の建設で生産力を高めなければなりません。
なお、町を作ることで行動力も増加していきます

画面下の資源表示をタップするとマーケットのウィンドウが表示され、資源の売買が行えます
必要な物資が足りない時は、ここで売り買いしてまかなうことが出来るのですが、それぞれの物資には「相場」があります
これは誰かが物資を売ると下がり、買うと上がります。 相場は基本的にどんどん下がっていくので、余りそうな物資は相場が高いうちに早めに売っておくのも1つの手ですね。

New World Colony
※左は施設の建設画面。 施設を作るのにも資源がいるので、ゲーム開始時にバランス良く資源が得られるように領地を取っていくのが重要です。
右は資源を売買するマーケット。 資源マークの上にあるバーグラフがその時点の相場です。
ちなみに、軍事力はお金では買えません。


軍事施設である Town や Fort は、どこにでも作れる訳ではありません。
土地は「同じ種類の土地が繋がっているエリア」は、1つの地域とみなされます。
例えば草原が3マス繋がっていれば、その3マスは同じエリアです。 森が1マスだけある場合も、その1マスが1つのエリアとなります。
そして、Town や Fort は1つのエリアに1つしか作れません

また、作った後に得られる CP は、そのエリアを独占していると増加します
例えば、Town は CP+1、Fort は CP+2、更にその上の Stronghold(砦)は CP+3 なのですが、そこが3マスのエリアで独占している場合、Town は CP+3、Fort で CP+6、Stronghold で CP+9 となります。
5マスの独占エリアだと、CP は +4、+8、+12 になります。

ただしエリアが広いほど独占は難しくなりますし、敵に攻め込まれて独占を崩されやすくなるので、リスクも伴います。
8マスの広大なエリアで、1マスだけ取られた場合でも、独占でなくなるとエリアからのボーナスは一切なくなります。
逆にこちらが攻めるときも、独占を崩すように攻めた方が有利ということになりますね。

攻め込む際に必要な CP(軍事力)は、進攻先の「防衛力」によって変化します
普通の土地に攻め込む場合は CP 5 で良いのですが、間に「木の壁」があると必要な CP が +5 されます。
さらに「石の壁」だと +10 され、町に攻め込む場合も +10 、陣地や砦ならそれ以上必要です。
また、山に攻め込む場合も必要 CP は通常より 5 多くなります。
なお、進攻時には行動力を2消費します。

壁は自分のターンに木や石を使って建設することができ、その際に行動力は消費しません。
このゲームは攻めるだけでは攻め返されてシーソーゲームになるだけなので、守るべきところは防壁でキッチリ守ることが重要になります。

New World Colony
※進攻に必要な物資は左下に表示されます。 相手が山の上で、軍事拠点で、防壁まであると、必要な CP はかなり大量に。
こういう場合は防壁のない方向から攻められないか考えてみましょう。
右の画像は双方が石壁でガチガチに固めている状態。
軍事拠点はそれ自体が防衛の要になるので、最前線に置いておくのが有効です。 攻め落とされるとピンチになりますが、どのみち前線が崩されると独占が崩れて CP が貯まらなくなりピンチってことになりやすいです。


ゲームルールは細かく設定が可能で、プレイヤーは2~4人、マップサイズは3種類+自作マップ、ゲームモードは4種類から選べます。
モードはノーマルの他に、木の壁の効果が2倍で石の壁は突破できない「Defensive」、進攻が出来ない「Pacifist」、最初から戦闘が可能な「Warlord」が用意されています。
進攻が出来なくなるルールの場合は、CP が勝利点(Colony Point Maximum)に到達することで勝利となります。

さらにこのゲームは本来ターン制ですが、リアルタイム制にする特殊ルールで遊ぶ事も可能です
リアルタイム制の場合、資源と行動力は一定時間が経過するごとに一斉に増加・回復します。

ゆっくり考えているヒマがなくなるのでゲームの難易度は大幅に上がり、しかもコンピューターは操作や建設などをタイムラグなしで行えるので、プレイヤーはかなり不利になります
リアルタイムモードにはややバグもあるし、あまりお勧めできるモードではないのですが、かなり難しくなるため、通常モードが楽勝になった人はチャレンジしてみるのも良いでしょう。

New World Colony
※ルール設定の「Colony Point Maximum」(勝利点)はノーマルルールでも有効で、この点数を稼ぐとコンピューターが残っていても勝利となります。
ただしルールが戦闘メインの「Warlord」の場合は無効です。
マップサイズは3種類ですが、以外と小さい方が難しいかも。 大きいほど十分な準備を整えられますからね。
右の画像はリアルタイム制でプレイしていて、エリアの独占と独占崩しの応酬になっているところ。 このような連戦になる状況だとコンピューターの方が絶対有利。
ちょっとでも操作ミスをしてまごまごしてるとその間に攻められるし、リアルタイムで人間が勝つのは大変です。


価格は 170 円。 手軽に買える値段ですね。
全文英語ですが解りにくい部分はなく、特に欠点と思える点はありません。
派手さはありませんが、素朴な BGM と見やすいグラフィックも良い感じです。 最近のアップデートでちょこっと 3D っぽくなりました。

じっくりと繰り返し遊べるゲームで、この手のゲームとしては1プレイにかかる時間も短めなので、場所を問わず楽しめます。
少し頭を使う、戦略系のゲームが好きな方にはオススメです。

New World Colony (iTunes が起動します)

Caylus(ケイラス)

ボードゲーム愛好家の投票によって選出される「ドイツゲーム賞」で 2006 年度の1位に輝いた、材料を集めて街や城を建築し、ポイントを稼いでいくボードゲーム「Caylus(ケイラス)」。
それが iPhone / iPad 用のアプリになっています。
名前はそのまんま「Caylus(ケイラス)」です。
専門家によって選出される「ドイツ年間ゲーム大賞」では特別賞でした。

このゲーム(のオリジナル版)は1プレイが2~3時間ほどかかる、かなり重量級のボードゲームだったようです。
iPhone / iPad 版は様々な処理をコンピューターが行ってくれるため、1人でプレイすれば 30 分程度で終わるのですが、それでも1プレイ 30 分というのはドイツゲームのアプリとしては長めですね。

基本ルールはそれほど複雑ではないのですが、そこに細かいルールが数多く付け足されていて、全体として難解になっているのもゲームとしては難点でしょうか。
ただ、多くのボードゲームファンからは「やり応えがある」として高評価を受けています。

Caylus(ケイラス)

プレイヤーは工務店の頭領となり、職人を各施設に派遣して、王様に命じられた城と城下町の建設を行います
施設は特別施設と一般施設の2つに分かれていて、川を挟んで上側が特別施設、下側が一般施設です。
一部を除き、各施設に職人は1人しか配置出来ません。 施設の利用は「早い者勝ち」ですね。

プレイヤーは自分の番に職人を1人、空いている好きな施設に派遣できます。
そして派遣した先が食料を産出する施設なら食料を、石材を産出する施設なら石材を手に入れる事が出来ます。

材料には「食料」「木材」「石材」「布類」の4つと、やや特殊な材料である「金塊」があり、これとは別にお金(コイン)が存在します。
職人の派遣には費用(コイン)が必要で、施設の中には材料を1つ売ってコインを得られる「市場」や、無条件でコインを得られる「交易所」なども存在します。

材料を集めたら、「大工」や「石工」といった施設に職人を派遣して街の建物を作るか、「」に職人を派遣してお城の建築に参加することが出来ます。
街の建物を造ると、それが実際にボード上に配置され、後で施設として利用できるようになります
また、自分が建てた施設を他の人が利用すると「名声」を得られ、自分が利用するときは派遣費用が安くなります。

城の建築に参加することでも多めの名声を得られ、さらにそのターンでもっとも城の建設に貢献したプレイヤーには王様からのご褒美も与えられます。

Caylus(ケイラス)
※基本的に、1つの施設に職人は1人しか派遣できません。 だから先に順番が回ってくるプレイヤーほど有利。
建物を建設すると名声を獲得できますが、建設するには大工や石工に職人を派遣する必要があり、他プレイヤーに先に派遣されてしまうと自分は建設できません。 おまけに建物は1種類1つずつしか建てられないので、建築も早い者勝ちです。
このゲームは結構「資源の取り合い」「足の引っ張り合い」な内容で、直接の取引や収奪はありませんが、プレイヤー同士の相互作用は大きいです。


1ターンに職人は6人まで派遣できますが、誰かがパスをする(そのターンでの配置を終える)と、その人数に応じて職人の派遣費用が高くなっていきます
コインは毎ターン2枚貰えますが、それだけではいずれ足りなくなるので、コインの確保と節約も重要になりますね。 なお、最初にパスした人はコインを1枚貰えます。

全員が職人の配置を終えると、各施設から収益を得られるのですが・・・ その前に「Provost」(長官)の移動が行われます。
長官は各プレイヤーが順番に(職人の配置をパスした順に)動かせ、1マス動かすごとにコインを1枚消費します。(最大3マスまで)
そしてこの長官より前にある施設は営業許可が下りず、そのターンに効果を発揮しません

例えば、ライバルが職人を配置した施設が長官の1つ後ろにある場合、コインを払って長官を1マス後ろに動かす事で、その施設を無効化することが出来ます。
逆に自分が職人を置いた施設が長官の前にあって無効化されている場合は、コインを払って長官を前に動かす事で、その施設を有効にすることが出来ます。
コインも無駄使い出来ないので、そうそう長官を動かしまくる事はできませんが、ライバルを直接妨害できるため、ゲームの大きなポイントになります
また、長官のすぐ後ろの施設は無効化されやすいので、そこに職人を置くのはリスクを伴う事になりますね。

長官の移動が終わったら、有効な施設から材料を得たり、建物の建築を行う事が出来ます。
実際には、各ターンは「職人の配置」→「特別施設の効果発揮」→「長官の移動」→「一般施設の効果発揮」→「城の建設」の順で進みます。

Caylus(ケイラス)
※白衣を着た長身の人が、ワイロ大好きなお代官様(長官)。 越後屋の皆さんから受け取ったお金に応じて前後に行ったり来たりします。
後で作られた施設ほど高い効果を持つのですが、新たに建てられた施設は道の前方に配置されていき、前方にあるという事は長官の前や近くにあるという事なので、無効化されやすい事になります。
この辺のゲームバランスがうまいですね。


特別施設には長官をコインなしで動かせる「商人ギルド」、順番を変える「厩舎」、常に職人をコイン1枚で配置できるようになる「宿屋」などがあります。
前述したようにプレイヤーの順番や長官の存在はかなり重要なので、これらの活用も勝利のカギとなります。

各ターンの最後には、王様の本来の目的である「城の建設」が行われます
建設に参加できるのは城に職人を配置した人だけですが、城には複数のプレイヤーが職人を配置できます。
城の建設には「食料と、木か石か布のうちどれか2種類」の、合計3種類の材料が1つずつ必要です。
必要な材料を2セット以上持っている場合は、一気に2段階以上建設を進めることも出来ます。
そしてそのターンにもっとも建設を進めた人は、ご褒美として王様からの報酬を選べます。

王様の報酬は名声、コイン、材料、施設建設の4種類。
注目なのは特定の資源なしで、大工や石工に職人を配置しなくても施設の建設が行える報酬でしょう。
なお、もっとも城の建設を進めた人が複数いる場合は、先に建設した人(先に城に職人を配置した人)のみがご褒美を貰えます
ですから城には各プレイヤーが職人を配置出来ますが、ご褒美を考えると先に配置した方が有利と言えます。

ターンが終了すると、管理官(太った白い服の人)が前に進みます。
この人は制限時間を表していて、毎ターン1マスずつ(ただし長官が管理官より前にいる場合は2マス)進み、この人が石碑のある場所まで到達すると、その段階の城の建設は終了となります。
城の建設は3段階あって、最初が基礎(Dungeon)、次が城壁(Walls)、最後が塔(Towers)です。

各段階の終了時、建設した回数に応じて王様からの報酬が貰え、逆に建設にまったく参加していなかった人には名声 -2 のペナルティが与えられます。
そして最後の「塔」の建設が終わるとゲームは終了となります。
なお、管理官が石碑まで到達していなくても、各段階の建設が完全に終了すると、すぐ次の段階に移行(及びゲーム終了)します。

ゲームが終わると「名声」が集計され、もっとも名声が高かった人が勝利者になります。
ゲーム終了時に持っていたコインは4枚で名声1、材料は3つで名声1、金塊は1つで名声3に換算されます。

Caylus(ケイラス)
※特別施設の役割は上記画像の通り。 厩舎には3人まで配置でき、置いた順番がそのまま次のターンのプレイヤーの順番になります。 置ける順番が早いほど有利なゲームなので非常に重要。
宿屋に職人を置くと、次のターンから他プレイヤーのパスの有無に関わらず職人をコイン1枚で派遣できるようになりますが、誰かが新たに宿屋に職人を配置すると追い出されます。
商人ギルドによる長官の移動は、ワイロによる長官の移動とは別に動かす事が可能。
馬上試合は王様からの報酬を貰えるもので、うまく使うと便利です。
城門は全員がパスした後に、そこに配置した職人を空いている施設に移動させられますが、普段は使いませんね。


Caylus(ケイラス)
※お城の建築画面。 ターンの最後に実行されます。
左に見えている表は「王様からの報酬」で、4種類・5段階。 基礎の建築の時には2段階目まで、城壁の建築の時には4段階目までしか利用出来ません。
同じ報酬を何度も貰う事は可能ですが、まとめて2回以上の報酬が貰える時に、同じ種類の報酬を連続で選ぶことは出来ません。
建設の報酬は1段階目は何もなし、2段階目で木造施設を木なしで建設可能、3段階目で石造建築を石なしで建設可能、4段階目は邸宅をコインなしで建設可能です。


Caylus(ケイラス)
※管理官は1ターンに1~2歩進み、石碑まで来ると次の城の建築段階に移行します。
長官が前にいると2歩進むので、状況が有利なときは管理官をどんどん進ませ、逃げ切りを狙うのも手。
各ターンの開始時に長官は管理官がいる場所まで戻ります。
「邸宅」はプレイヤーの所有でない建物を布とコイン1枚で改築するもので、邸宅を造ると毎ターンのコイン収入が1枚増えます。
名声施設は邸宅をさらに改築するもので、特別な効果はありませんが、建てると多くの名声を得られます。


細々としたルールが多い分、奥の深いゲームになっていて、基本的には城の建築を行って名声を稼ぎつつ、王様からの報酬を貰いながらゲームを進めていくのですが、城の建築を最低限にして街の施設を多く作る方針でも良いですし、邸宅と名声施設を作って最後に逆転するのを狙う手もあります。
色々なプレイスタイルが考えられるのが良いですね。

難点はなんと言っても、ルールが複雑
全体の流れは解りやすいのですが、細かいルール、例えば「城の建築は配置順」「王様からの報酬は先に作った人優先」「誰かがパスするたびに派遣費が上がる」「最初にパスした人はコイン1枚」などの部分が解りにくいうえに、ゲームを攻略する上で非常に重要になります。
説明を見たうえで、何度かプレイしないと内容を掴み辛いですね。

そして何度かやらないと理解できないのに、冒頭で述べたように1プレイの時間がかかるのも難点でしょうか。
まあ日本では「桃鉄」とか「いたスト」とかの平気で2~3時間かかるようなボードゲームが普及しているので、プレイ時間に関してはそれほど苦にならないかもしれませんが。

ゲーム的には、1ターン目に「定石」のようなものがあります。
それは始まると同時に「大工」に職人を配置し、後に多用される「石工」(Mason)を作るか、開幕で布か石を取り、さらにお城に職人を配置して、最初のターンで真っ先に城建築を行って王様からの報酬を貰うかです。
しかしこの方法は開始時の順番が1番目か2番目でないと使えません。 つまり開始時の順番が1・2番目か、そうでないかで有利不利が分かれてしまいます。
しかし開始時の順番はランダムなので、ここは運次第になってしまいますね。

なお、独自のサーバーを通して行うオンライン対戦も用意されていますが、プレイヤーはそれほど多くはないようです。 Bluetooth による対戦には対応していません。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 450 円。 ドイツゲームのアプリとしては相場といった所でしょうか。
全体のクオリティーを考えると悪くない値段だと思います。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリです。

グラフィックが綺麗でサウンドもあり、ゲーム自体も「ドイツゲーム賞」の首位になっただけあって、楽しめる内容です。
最大5人でプレイできますが、コンピューターと1対1で戦うのもなかなか面白いですね。
ただキャンペーンモードのようなものはなく、1回1回のプレイを楽しむのみなので、それほど長期的に遊び続けられるゲームではないかもしれません。

ボードゲーム / ドイツゲームが好きな方にはオススメできるアプリです。
簡易的な街作りが楽しめるゲームなので、開発 SLG が好きな人にもお勧めかも。

Caylus (iTunes が起動します)

【おまけ】アンケート:ガチャはどこまで規制すべき?

5月5日の子供の日、子供を守らなければという使命感に駆られたのか何なのか、読売新聞の朝刊に「コンプガチャ中止要請」の記事が掲載され、一気に話題沸騰となったソーシャルゲームの「ガチャ問題」
5月18日には正式に消費者庁から「コンプガチャは景品表示法で禁止している『カード合わせ』に該当する」という見解が出され、7月にコンプガチャを行っている事業者に行政処分を行う予定と発表されました。
これを受け5月25日、グリー、DeNA(モバゲー)、NHN Japan(ハンゲーム)、ミクシィ、サイバーエージェント、ドワンゴの6社からなる「ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会」が6月中にコンプガチャを削除することを発表しています。

一方で、5月7日に消費者庁長官が「ガチャは問題ないよ」と言ってしまい、一部のユーザーや組織などが「ハァ?」となったり、一部のソーシャルゲームで「規制間近!今のうちにコンプガチャをやろう!」とか「1枚1000円、1万円で確実にコンプ!」とかやり始めて「ワカッテネー!」と言われたりなど、色々と話題が尽きない今日この頃です。

そもそもゲームの追加課金の問題は、2005 年に一部のオンラインゲームが「アイテム課金制」を導入した事を発端としており、2006 年にはガチャの前身と言える「有料くじ引き」もすでに始まっています。
そしてその頃からアイテム課金の是非についての論争がユーザーの間で起こっていたのですが、アイテム課金が大きな収益をあげたため、一斉に多くのメーカーがアイテム課金へと流れていきます。
そして 2009 年、グリーとモバゲーが携帯電話で課金型の「ソーシャルゲーム」を公開、爆発的な売上を見せ、2010 年にはカードゲームの要素も追加され、射倖心煽りまくりのシステムである「ガチャ」も一気に普及していきました。
つまりゲームにおけるアイテム課金の論争に決着が付かないまま、メーカーが売上を追求する方向でどんどんエスカレートしていき、行く所まで行ってしまった形です。

結局は「モラル」や「マナー」の問題であると思うのですが、誰もがおかしいと思いつつも、誰もブレーキをかけられなかったツケが回ってきた感じでしょうか。
「法を破らなければ何をしても構わない」と考えている人が、そのまま突っ走って最終的に社会からフルボッコにされるのと似ている気がします。
まあ実際には消費者庁を始め、いくつかの組織から改善案などが何度も出されていたようですが、グリーやモバゲー側がそれを突っぱね続けたため、最終的にハードランディングせざるを得なくなった、というのが実情のようです。

今後どうなるかは人によって意見が異なり、「もう全てのゲームの収集要素は規制されまくるしかない」と考えている人もいるようですが、一方で「成長産業を止める訳にいかないので規制は最低限で止まるはず」と考えている人もいるようです。
私的には、ハードランディングせざるを得ない状況でも、各所の「エライ人」が少しでもマシな方向に向かわせようと調整すると思うので、少なくとも一般のゲームに影響するようなことはないと思っています。

ただ1つ気になるのは、公式発表および報道などで「オンラインゲーム」と「ソーシャルゲーム」が混同されていることで、本来別のものであるはずのこの2つが合わせて対象になるとやや危険な気もします
また、ソーシャルゲームに関しては消費者庁だけでなく警視庁や他の省庁、他の組織なども注目しているという噂があり、中小のソーシャルゲームメーカーがコンプガチャに変わる新しい収益方法を模索している動きもあるため、もう一幕二幕あるのではないかと思います。

と言うわけで、前置きが長くなりましたが、今回のアンケートのお題は「ガチャはどこまで規制すべき?」。
ちょっと解りにくい投票だったので票が集まるか心配だったのですが、旬の話題であった事もあり、多くの投票を頂きました。
投票して下さった皆さん、本当にありがとうございます。<(_ _)>

投票数は(6月3日時点で) 390 票となりました。 結果は以下の通りです。

ガチャはどこまで規制すべき?

もっとも多いのは「ガチャ全部ダメ」で 28 %、投票数 111。
次で多いのが「課金全部ダメ」で 23 %、投票数 93。
課金コンティニューもダメ」「アイテム課金もダメ」も含めると、ガチャ反対派+課金全部反対派で約6割に及びます。 ガチャ反対が約3割、課金自体に反対も約3割ですね。

「ガチャはどこまで規制すべき?」というアンケートで「ガチャはダメ、課金もダメ」って結果は本末転倒な気もしますが、そもそも以前行った「追加課金に出せる金額はいくらまで?」というアンケートでも約半数が「課金なんてしない」という回答だったので、それを考えるとこの結果も従来のデータ通りであり、納得できる結果と言えます。
やはり半数以上の人が、そうそう煽りには屈しない人のようですね。

一方ガチャ容認派の意見では、「内部確率調整まで(カードの当選率の内部変更はダメ)」が 7 %の 30 票。
上記に加え、「SR 数の限定まで(ゲーム内に存在する SR カードの制限・放出停止はダメ)」が 13 %の 54 票。
ガチャ容認派の半数以上が上記のどちらかの意見です。

コメントには「確率表示をするならガチャも容認」という意見が見られ、私も最終的にここに落ち着くと思うのですが、「カードの確率調整が収益のキモ」「SR カードを与えるプレイヤーを選ぶのがソーシャルゲームのポイント」と講演会などで堂々と発表しているグリーやモバゲーにとってみれば、ここは絶対に譲れない一線でもあるようです。
でも一般の意見としては、「どんな理由があれ、くじ引きの『当たり』をいじるのはダメ」って意見が大半のようですね。

期間限定ガチャまで」「連続ガチャまで」も共に 4 %、票数は 19 票とやや多めでした。
焦燥感を煽る期間ガチャ、高額課金を誘導する「11連続ガチャ」などはやたら目立つ場合が多いので、私的にも納得の結果です。

コンプガチャまで(これ以上の規制は必要ない)」は 3 %、12 票とやはり少なめ。
Lv アップガチャまで」を含めても 16 票で、やはりガチャに対して何らかの対処が必要だと考えている人は多いことが解ります。
当ブログのアンケートですからやや偏っていると思いますが、ゲーム中心のブログのアンケートでコレですから、現状維持で良いと思っている人はかなり少ないようですね。
まあ私自身、ソーシャルゲームをやっていますが、「色々おかしい」と思いつつプレイしていますから。

投票は引き続き可能ですので、一票を投じてみたい方は以下の欄からお願いいたします。
選択せずに投票ボタンを押すことで結果だけを見ることができ、入力欄に記入して投票するとコメントを残すことが出来ます。



次回のお題ですが、以前からアンケートしてみたかった事をお聞きしたいと思います。
それは、「あなたが求める iPhone ゲームのジャンルは?

私はゲームは何でもやるのですが、人によってアクションは嫌いとか、パズルを良くやるとか、手軽なショートゲームが好きとか、色々あると思います。
好きなゲームジャンルと実際に良くやっているゲームは異なると思いますし、大半は好きだけど特定のジャンルはやらないというケースもあると思いますが、とりあえず今回は「今『求めている』 iPhone のゲームのジャンル」を対象としたいと思います。


今回は6時間経ったら再投票が可能なようにしています。
正直、色々ゲームを取り上げていますが、実際にどのジャンルが人気なんだろうと言うのは気になります・・・
このブログの「人気記事」を見る限りでは、カイロ系のゲームと知名度のあるゲームが常に上位なのですが、コレではジャンルは掴めないしなぁ・・・
よろしければ、どうか一票を投じて頂ければと思います。<(_ _)>

なお、前回までのアンケート結果は以下になります。

第一回アンケート「ソーシャルゲームは好き?」
第二回アンケート「iPhone アプリに出せる価格はいくらぐらい?」
第三回アンケート「追加課金に出せる金額はいくらまで?」
第四回アンケート「新 iPad 買う?」
第五回アンケート「スマートフォンの略はスマホ?スマフォ?」
第六回アンケート「一番最悪だと思うゲームメーカーは?」

フミンズナイト

「俺、無事に朝を迎えられたら結婚するんだ」
のっけから死亡フラグを立てたためか、いきなりゾンビや宇宙人の襲撃を受けまくる主人公が、ハンマー片手に窓やドアにバリケードを築いて敵の攻撃を防ぎ続ける、モグラ叩き型の耐久アクションショートゲームが登場しています。
フミンズナイト」です。

iTunes の解説に「トガった若手が贈るトガったゲーム」と書かれていますが、このゲームはカプコンの若手クリエイターのチームが開発したアプリのようです。
窓やドアにバリケードを築いてゾンビの進入を防ぐという内容は Call of Duty: Zombies を彷彿とさせますが、それとはまったく違うお手軽でスピード感のあるショートゲームです。

全体的にコミカルで、特に主人公「ニック」のオドオドした様子がすごくユーモラスで面白いですね。

フミンズナイト

内容を一言で言うと「360 度に回転できるモグラ叩き」です。
画面のドラッグ、及び 90 度回転ボタンで向いている方向が変わり、ゾンビが進入しようとしている窓やドアをタップするとそこに走って行きます。
そして窓なら板を打ち付け、ドアなら鎖と錠前をかけてバリケードを築きます。

板を打ち付けるときは釘の部分をバシバシ連打、鎖をかけるときは錠前の間を繋げるなど、バリケードの種類によって操作方法が異なります。
ステージが進むと崩れた壁のパーツをはめ込んだり、画面をこすって火を消すなど、様々な種類のしかけが登場します。
こう言うと操作がややこしそうですが、操作のレスポンスは非常に良好で、素早くスピーディーに対処していくことが出来ます。 やっていて爽快感のある反応の良さですね。

ゾンビは窓やドアに取り付くと、まずバリケードをはがし、バリケードが無くなると窓やドアにダメージを与えていきます。
そのまま進入口が破壊され、敵が入ってくるとゲームオーバーですが、ゾンビがいる進入口にバリケードを作り直すと撃退することが出来ます。

1ステージは1~3分ほどで終わり、時間まで守りきれば朝が来てステージクリア。
ステージが進むと目をビヨーンと伸ばしてくる宇宙人や、放火する悪魔、指をグルグル回して目を回させないと撃退できないモンスターなども登場します。

フミンズナイト
※1ステージに1~2回の「ラッシュ」が発生します! ここを切り抜けられるかが勝負どころ。
最初のうちは割と余裕があるのですが、後半ステージになるとピンチの連続になり、かなり素早く対処して回らなければならなくなります。
こういうゲームはスピード感と操作のレスポンスが重要ですが、このゲームのレスポンスはかなり良好です。


フミンズナイト
※目を伸ばしてくる宇宙人。 バリケードを作り、さらに目をタップしないと撃退できません。
ドアは鎖をかける方向が毎回違うため、ちゃんと確認してからドラッグする必要があります。
板を打ち付けるだけですむ窓より時間がかかるため、敵がいない時に事前に鎖をかけておくのが有効です。


部屋の中は 3D グラフィックで表現されていて、回転やズームなどは非常に滑らかです。
iPhone 4 でプレイしましたが、動作速度は良好で、処理落ちするような事もまったくありませんでした。
ポップ調のコミカルな絵柄も楽しげで良い感じですね。

そしてなんと言っても、主人公「ニック」のしぐさがいい!
常に怯えながらオドオドしていて、敵が現れると跳び上がってビックリし、慌てながら窓やドアに突進していきます。
その挙動不審ぶりが見てて笑え、なんとも言えない魅力がありますね。

フミンズナイト
※敵が出るたびに帽子が飛ぶぐらい跳び上がってビビるニック。
敵がいない時は縮こまりながら青ざめた顔で周囲を見渡しています。 ステージクリアした時のホッとした表情もいい感じ。
こういうリアクション芸人的な主人公もアリですね。


フミンズナイト
※ステージが進むと「サンタゲージ」が追加され、ゲージが貯まるとプレゼントを持ったサンタが出現、一定時間パワーアップする「ゴールデンハンマー」を貰えます。
これを持っている時はどんなバリケードも一発で完成し、素早く敵を撃退して回る事が出来ます。
ゾンビが次々現れる修羅場に「ほっほっほ~」とか言いながらサンタが出てくるおバカっぷりもいいです。


3つのワールドがあり、1つのワールドが6~7ステージで構成されていて、全19ステージ
1ステージが短いこともあり、1時間ほどでオールクリア出来てしまいます
よってボリュームはあまりないのですが、オールクリア後は HARD モードが登場しますし、生き残った時間を競う「エンドレス」、10 体の敵を撃退した時間を競う「タイムアタック」、パワーアップ状態でステージをクリアしていく「グローリー」などのモードも用意されています。

定価は 250 円ですが、現在(2012/6)は配信記念セールで 85 円で公開されています。
85 円だとかなりお得と言えますね。

あくまで短時間で終わるショートゲームなので、ボリュームのあるゲームを求めている人には向きませんが、手軽に楽しめるアクションゲームも好きな方にはオススメできます。
こういう「モグラ叩き系」にはゲームの根本的な面白さがありますし、このゲームには 3D 表現やコミカルな演出、様々なアクション要素もあるので、ショートゲームとしてはかなりレベルが高い作品だと言えるでしょう。

フミンズナイト (iTunes が起動します)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。

ネコアップ2

UFO の吸引ビームでかわいいネコを次々と吸い取っていく、タッチパネルならではのロングセラーアプリ「ネコアップ」に続編が登場しています。
ネコアップ2」です。

「ネコアップ」はルールが解りやすく、手軽に楽しめるゲームでしたが、なかなか難易度の高いゲームでもあり、ハイスコアを出すには緻密な計画性も必要な以外にシビアなゲームでした。
しかし今回の「ネコアップ2」は一転してネコを吸い上げまくる「爽快感」のある内容になっており、前作が割とゲーマー向けな難易度だったのに対し、今作はライトユーザー向けの簡単なゲームにしている印象です。

ちなみに、前作で「ネコをキャトルミューティレーションするのは可愛そう」という意見があったためか、今作はオープンニングで「ネコの星の近くで爆発が起こったため、ネコを助けに行く」というストーリーシーンが追加されました。

ネコアップ2

ルールは簡単、画面を押し続けるとそこに UFO が移動し、下方向に向かって吸引ビームを出します。
これでネコを吸い上げて、画面の上の方まで持ち上げると回収できます。
最初はビームの吸引力が弱く、小さなネコしか吸い上げられませんが、ネコを吸引することでビームのパワーが増していき、次第に重いネコも吸い上げられるようになります
時間制のゲームで、一定時間が経過するとゲーム終了となりスコアが表示されます。

ネコを連続で回収することで「コンボ」となり、スコアが倍増し、ビームのパワーも多く上がります。
重いネコほどスコアとパワーの上昇量が高いので、どのネコがどのぐらいのパワーで吸い上げられるかを把握し、出来るだけ重いネコをコンボで回収することがスコアアップに繋がります。

茂みや岩などにビームを当てることで、中からネコやアイテムが飛び出して来ます。
アイテムにはネコを眠らせて吸引しやすくする「ハート」、ビームのパワーを上げる「ビーム」、ネコが大量に出てくる「フィーバー」、タイムが回復する「砂時計」などがあり、同じアイテムを同時にまとめて回収すると効果がより強くなります。
ステージによっては衝撃でネコを跳び上がらせる「メテオ」などのアイテムも出現します。

茂みや岩にも小さいものや大きいものがあって、大きいものはビームのパワーがないとなかなか消せません。
茂みをパワーがいくつの時に狙うかも、攻略するうえで重要になります。

ネコアップ2
※下から2番目の茂みはビームのパワーが14、一番下の茂みはパワー20でないと消せません。 また、ギリギリだと消すのに時間がかかるので、実際にはもう少し上のパワーで狙いたいところです。
時間を回復する「砂時計」は下の方にある茂みからしか出ないので、パワーを素早く上げることが攻略のポイントになりますね。
画面のスクロールは画面下部をドラッグしても行えるので、両手でプレイした方が素早い移動が出来ます。
アイテムはまとめて吸い込むと効果が増し、ビームの場合は1つだと+1、2つだと+3、3つだと+6、4つだと+10 になります。
すぐに回収せず、少し貯めておくのも1つの手ですね。


今回は舞台となる「惑星」が4つあり、「○○点以上獲得する」「レアなネコを捕まえる」などの特定の条件を満たすことで達成率となる「★」が得られ、これを集めることで上位のステージが解禁されます。

また、プレイすることで貯まっていくコインで様々な UFO を購入し、さらにパワーアップさせる要素もあります
UFO はそれぞれビームのパワーやスピードが異なり、さらに「ワイドビーム」「らくらくコンボ」「茂みボム」などの特技を持っています。
前作同様、プレイの成果によって「壁紙」を獲得することもできます。

ネコアップ2
※ UFO はユニークな形のものばかり。 ビームのパワーが大きく違うため、上位のものを使うとゲームがすごくラクになります。
パワーアップさせるとビームパワーの最大値が上がり、特殊スキルも追加されます。
各惑星の「★」の獲得条件は、選択画面で星をタップしてランキングを表示し、そのまま下の方にスクロールしていくと表示されます。


とにかく今回はサクサクと吸い込むことが可能で、パワーのある UFO を使うと大量のネコをどんどん吸い上げて大コンボを連発できるので、やっていて気持ちが良いですね。
強力な UFO を使ってのスコアアタックも運とゲーム性のバランスが良く、相変わらず何度も繰り返してしまう楽しさがあります。

ただ、今回はどんどんネコを吸い上げられるため、ゲームが大雑把になっていて、前作のネコアップにあった緻密さや、そこから来るゲームの奥深さのようなものはなくなってしまった印象です
先ほど「どのネコをいつ吸い上げられるか把握する」「茂みをいつ狙うかがポイントになる」と書きましたが、今作は本当はそれらをあまり気にしなくても、パワーのある UFO でガンガン吸い込んでいればどうとでもなります。

パワーの弱い UFO だと手順を考える必要もありますが、コインが割と簡単に貯まり、早い段階で上位の UFO を手に入れる事が出来るので、弱い UFO や中堅クラスの UFO を使う必要がほとんどありません
パワーアップさせることで弱い UFO も強化できるため、それで UFO ごとの個性が表れてくるのかと思いきや、パワーアップは5段階目で終わりなので、大して強くならないうちに打ち止めとなり、結局上位の UFO 一択の状況は変わりません。

条件を満たすことで得られる「★」も、ちょっとがんばればすぐに全部集まるレベルで、かつてのネコアップにあった「大きなネコを吸い込むのがすごく大変で、そこまでの攻略を色々考える」「達成が難しい目標があり、それを目指してゲームを繰り返す」みたいなものはなくなっています。
スコアアタックに関しても、上位の UFO なら簡単に最高までパワーが上がるため、後は「砂時計が出るかどうか」で決まってしまい、前より運の要素が強い気がします

もちろんゲームは難しくすればいいと言うものではないし、簡単な方が普段ゲームをしない方でも楽しめますから、この難易度が悪いという訳ではないのですが・・・
ちょっとライトユーザー向けにし過ぎたのではないか、という印象が強いですね。
このぐらいの難易度や最大レベルの方が「課金ゲー」にならずに済むというのもありますが・・・

ネコアップ2
※最強 UFO の GOLD はスコアが少なくなってしまうので、その1つ手前の FROG が一番便利。
この FROG が少しがんばればすぐ買えるぐらいの値段なので、あっさり最強クラスの UFO が使えるようになり、中堅レベルの UFO の存在価値がない。 レベルを上げても無駄。
FROG の1つ前、右の画像の PENGUIN は任意に発射できる「メテオボム」という特技を持っているため、これを使いこなせれば強いのですが、それでも FROG と PENGUIN の二択でしかないです。


定価は 250 円。 現在はリリース記念で 85 円になっています。
前作のような良い意味でシビアだったゲーム性はなくなりましたが、上位の UFO は「吸い込み無双」なので、これはこれで楽しめます。
前作のようなゲーム性を期待すると「アレ?」となると思いますが、前作とは違う方向性のゲームなんだと考えれば、十分に楽しめますね。

中堅クラスの UFO の存在価値がない問題は・・・ パワーアップが5回で終わりというのは、今後のアップデートで徐々に引き上げられていく予定なのかもしれません。
壁紙も4枚しかないし、今後の拡張を考慮しているような印象を受けます。
にしても、すでに前作で慣れているプレイヤーも多いでしょうから、もうちょっと上位の目標があった方が良かったと思いますが。

ともあれ、オススメできるアプリであることは確かです。
ルールが解りやすく、タッチパネルにマッチした内容で見た目もかわいいので、万人に勧められるアプリですね。

ネコアップ2 (iTunes が起動、iPhone / iPad 両対応です)

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