iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2012/08

Treasure Submarine(トレジャーサブマリン)

2人のプレイヤーがマスの上に軍艦を配置して、交互に相手の配置場所を予想しながら攻撃し合い、先に相手を全滅させた方が勝ちになる、古くからあった紙とエンピツを使う遊び「海戦ゲーム」。
その海戦ゲームをテンポの良い1人用ゲームにアレンジした無料アプリが登場しています。
Treasure Submarine」(トレジャーサブマリン)です。

「海戦ゲーム」は日本のものとアメリカのものの2種類があり、双方のルールが混合したものもあるのですが、このゲームはアメリカルールがベースになっています。
しかし1人用ですから「自分の軍艦を配置する」という手順がなく、コンピューターが配置した軍艦を一方的に攻撃し続ける内容です。
弾がなくなる前に敵を全滅させればステージクリア、弾が無くなるとゲームオーバーですね。

相手のターンがないのでサクサクと攻撃する事ができ、携帯ゲームに向いたアレンジです。
海戦ゲームの iPhone アプリは欧米の物を中心に結構あるのですが、このゲームはその中でも一番面白いですね。

Treasure Submarine トレジャーサブマリン

まず「海戦ゲーム」を知らない方向けに、その内容を簡単に説明しておきましょう。

紙の上に適当な大きさのマスを描いて、その中に「駆逐艦」「潜水艦」「戦艦」などの軍艦を配置します。
そして配置は互いに相手に見せないようにします。

配置が終わったら、一方のプレイヤーが攻撃する場所の座標を相手に伝えます。
攻撃された側は、その場所に自分の軍艦があったら、攻撃が当たったことを相手に伝えます。
軍艦は数マス分の大きさがあり、すべてのマスに攻撃を受けると沈没します。
交互に攻撃しあって、先に相手を全滅させた方が勝利です。

日本ルールの場合、攻撃が外れてもそれが軍艦のすぐ横だった場合、「大波」や「水しぶき」などと言って相手に「ニアミス」であったことを伝えます。 これは軍艦の位置を推理する材料になります。
また、軍艦がダメージ制だったり、移動可能だったりするローカルルールもあります。

アメリカルールの場合、ニアミス(大波)の申告はありません。
しかしローカルルールによっては、軍艦の数だけ攻撃を行えたり、生き残っている軍艦の種類に応じた特殊攻撃を使えたりします。

そしてこのゲーム「Treasure Submarine」は、アレンジしたアメリカルールの海戦ゲームになっています。
冒頭で述べたように1人用のゲームになっているため、自分の軍艦の配置はありません。
攻撃は「手榴弾」(1マスを攻撃)や「爆弾」(2x2マスを攻撃)などのアイテムを使って行い、使用するごとに減っていきますが、ステージクリアすると一定量補充されます。
ゲームは 10~20 ステージで構成されていて、残弾数を引き継ぐため、序盤で無駄遣いすると後で困ることになります。

軍艦は3マスの駆逐艦や、5マスの戦艦、2x3 マスの空母など数種類あり、それぞれの数と形がステージ開始前に表示されます。
これを元に、どの位置に配置されているのか予想しながら攻撃していくことになります。

また、2マスの潜水艦(トレジャーサブマリン)がいて、倒さなくてもクリアできるのですが、見つけて撃破するとボーナスの武器を貰う事が出来ます
武器には横一列を絨毯爆撃するものや、ランダムに 13 ヶ所を攻撃するもの、広範囲にまとめてダメージを与えるものなど数種類があり、これらを使うタイミングもゲームのポイントになります。

Treasure Submarine トレジャーサブマリン
※発見と撃破が困難な潜水艦はボーナスキャラになっています。 右の画像は 12 マスをまとめて攻撃できるボーナス武器「メガボム」を使ったシーン。
後半ステージになるほど難しくなるので、強力な武器は出来るだけ取っておいた方が良いのですが、通常武器の手榴弾も無駄遣いすると足りなくなってきます。
よって状況によっては手榴弾を節約するため、あえて強力な武器を使っておく必要もあります。


1つ目の「キャンペーン」は 10 ステージで構成されていますが、途中で武器がなくなるとゲームオーバーとなり、最初からになってしまいます。
しかし撃破した艦船数に応じてプレイヤーのランクが上がり、最初に持てる武器が増えていきます。
よって繰り返していれば、いずれはクリア出来るようになるでしょう。
キャンペーンは3つ用意されていて、最後のキャンペーンは 20 ステージあり、なかなか歯応えがあります。

また、連続して攻撃を当てると「コンボヒット」のボーナスが入り、さらに1発目を当ててから、その船を沈没させるまでミスらずに攻撃し続けると「パーフェクトヒット」のボーナスが入ります。
これらを利用したスコアアタックも結構面白いですね。

これと言った欠点はないのですが、個人的に残念なのは、日本ルールの「ニアミス」の申告(大波、水しぶき)がないことでしょうか。
海戦ゲームはちょっとした推理ゲームでもあるので、ニアミス表示があった方が面白く、これがないと運の要素が強くなります。
この点はアメリカルールの海戦ゲーム全般に言えることですね。

まあニアミス申告をありにするとゲームバランスが変わってしまうため、また別の調整が必要になってしまいますが・・・

Treasure Submarine トレジャーサブマリン
※左の画像は、すべての艦船の位置が特定できている状態。 このように特定だけして沈没させずに残しておけば、連続で攻撃を当てる「コンボボーナス」を稼ぐ事が出来ます(右画像)。
ただ、同じ船に連続で弾を当て続けて沈没させる「パーフェクトボーナス」を狙えるときは、そちらを獲得した方がスコアは高くなります。


Treasure Submarine トレジャーサブマリン
※左はランクアップの画面。 手榴弾と爆弾が1つずつ増加しています。 ランクが上がるペースが遅いのが難点。
なお、キャンペーンをクリアする事で敵の船の位置をチェックできる強力な「レーダー」が手に入ります。
右の画像はキャンペーンの中間地点やラストに登場する「要塞」。
いわゆる「ボスキャラ」で、形が解らないうえに巨大なので、アイテムを残しておかないとピンチです。


価格は無料。 追加課金もありません。
完全にタダで遊べるので、とりあえずやってみるのをオススメします。
ルールも解りやすく、誰でも楽しめる内容で、サウンドや演出も良く、有料でもおかしくないクオリティーです。

何より海戦ゲームを「ずっと俺のターン」にしてしまった、そのアイデアが良いですね。
手軽に遊べるので、ぜひ試して欲しいアプリです。

トレジャーサブマリン (iTunes が起動します)

すばらしきこのせかい Solo Remix

2007 年にスクウェア・エニックスが DS 用のソフトとして発売した、現代の渋谷を舞台にした非常に特徴的なアクション RPG。 それが「すばらしきこのせかい」です。

タッチパネルと2画面を使った DS ならではの戦闘シーンと、ヒップホップアートのようなグラフィック、ボーカル付きの BGM と時間経過や通信を利用したシステム、豊富なやり込み要素と収集要素、さらにミニゲームなどのおまけなど、とにかく思い付いたことは何でも取り入れようとした「野心作」でした。
ただ、あまりにも「尖った」内容であったことと、序盤の主人公が中二病すぎる事が災いし、早々に辞めてしまった人も少なからずいたゲームです。

そんな名作かつ話題作であった「すばせか」が、先日いきなり iOS にリニューアル移植されました。
すばらしきこのせかい Solo Remix」です。

※2014年6月に Android にも移植されています。

元が解像度の低い DS のゲームでしたから、スマホ / タブレット版はグラフィックがほとんど描き直されていて、画質は大幅に向上、評判の良かったサウンドの音質もさらに良くなり、新曲も追加されています
原曲のリミックス BGM も数多く加えられました。
DS 用に作られていた戦闘システムやインターフェイスもタッチパネルに合わせて変えられているため、変更点は多く、まさにリニューアル、リミックスと言った感じの内容ですね。

ただし対応は iPhone 4 以降、及び iPad 2 以降で、iPod touch や iPhone 3GS、初代 iPad は対象外ですのでご注意下さい。

すばらしきこのせかい Solo Remix

渋谷をモデルにしたフィールドを移動し、戦闘を行いながらストーリーを進めていくアクション RPG です。
スティックが存在せず、移動はキャラクターをドラッグして行い、選択は対象物を直接タップして行います。
装備の入れ替えやアイテムの購入はアイコンをしばらく押しっぱなしにして、それから装備枠やレジにドラッグするというスマホらしいアイコン操作になっています。

戦闘時もスティックやボタンはなく、キャラクターをドラッグして移動、高速ドラッグでダッシュ&回避、敵をタップやフリックすると攻撃を行います。
主人公はサイキックを発動する「バッジ」を装備することができ、その種類はなんと 300 以上!
バッジごとに「空間をタップで弾を連射」「敵をフリックで斬りかかる」「自分をフリックした貫通ビーム」などの異なる攻撃と操作方法を持ち、それらを使い分けて戦います。
戦闘はスピーディーに展開し、バシバシと攻撃を連発しまくれるため、なかなか爽快感がありますね。

敵との遭遇はランダムではなく、画面右下の黒いバッジをタップすると敵の「シンボル」が現れるようになり、これをタップすることで戦闘に入ります。
つまり(ボスや一部の状況を除き)戦闘に入るかどうかはプレイヤーの任意であり、移動中に望まない戦いを繰り返す必要はありません。
ただ移動できる地域はストーリーの進行に合わせて制限されています。

すばらしきこのせかい Solo Remix
※画像はハチ公前。 渋谷が舞台のため、行ったことがある方なら見慣れた景色が多いです。
ただしこのゲームが開発されていた 2007 年頃の景色なので、今見るとちょっと古い部分もありますね。
登場人物もまだガラケーを使っていて、スマホは出て来ません。


すばらしきこのせかい Solo Remix
※「バッジ」の入手方法は様々で、ショップで売っているものもあれば、イベントで手に入るもの、敵がドロップするものもあります。
バッジも戦闘などでレベルアップし、それにより他のバッジに進化する場合もあります。
ショップや装備画面ではアイコンを「しばらく押しっぱなしにしてから」ドラッグして購入や装備を行います。 この点は説明がなく、ちょっと解り辛いので注意。
また、ショップの商品が8つ以上ある場合はリストを左右にスライドすることで他の商品を見れるのですが、これもパッと見では気付きにくいので注意しましょう。


基本的には一本道のストーリーに沿って進行するゲームで、後半にならないとあちこち自由に移動することは出来ません。
ただ、独自のシステムが多数盛り込まれていて、やり込み要素や隠し要素などが豊富です。
主なシステムには以下のようなものがあります。

・複数の敵をまとめてタップして「連戦」すれば経験値とバッジの入手率アップ
・自身のレベルを下げると、戦闘時のバッジ入手率アップ
・戦闘の難易度をいつでも変更可能で、難易度ごとに敵が落とすバッジが変わる
・各エリアに隠れた敵がいて、見つけて倒せば高価なバッジを入手
・食べ物を食べた後、指定の戦闘回数を行うと「消化」され能力アップ
・食べられる数には上限があり、実時間で1日経過しないと回復しない
・エリアごとにトレンド(流行)があり、対応する装備の効果が増減する
・装備ごとに「アビリティ」があり、それにより様々な特殊効果を得られる
・アビリティを解放するにはそれを売っている店員と仲良くならないといけない
・バッジを使う「対戦おはじき」のミニゲームがある
・プレイしていなかった時間に応じて、再プレイ時にバッジ経験値を入手

他にも大なり小なり色々あって、思い付いたものを片っ端から入れたような感じです。
そのためゲームが複雑化していて、解りにくくなっているのも否めませんが、育成や収集の要素が豊富なので、ストーリーそっちのけで戦闘やレベルアップ、バッジ集めに勤しむことも出来ます

DS 版は2画面だったので、下画面で主人公、上画面でパートナーが戦う形式になっていました。
しかし iPhone / iPad 版は1画面なので、2画面に分かれての戦闘ではなく、1つの画面で主人公とパートナーが双方戦う形になっています。
例えばパートナーの攻撃方法が「敵をタップ」で、主人公もタップで攻撃するバッジを装備している場合、敵をタップすると2人とも攻撃を行ってくれます。
そして主人公とパートナーが同時に攻撃をヒットさせると「シンクロ率」が上がり、シンクロ率が最大になることで必殺技を発動することが出来ます。

正直、パートナーの攻撃も装備しているバッジの1つになったという感じですが、DS 版の2画面戦闘はハッキリ言って煩わしく、お世辞にもプレイしやすいとは言えませんでした。(上画面と下画面で同時に戦うとかムリ)
パートナー側の戦闘はオートにしていた人が多いと思うので、むしろ iOS 版の1画面戦闘の方が協力して戦っている感じがして、プレイもしやすいですね

すばらしきこのせかい Solo Remix
※2画面ではなくなったので、DS にあった「上下の画面で交互に攻撃してシンクロ率アップ」「カードを使ったミニゲームでパートナーが攻撃」という要素はなくなりました。
その代わり、「パートナーと同時に攻撃してシンクロ率上昇」という要素が追加され、そのシンクロ率を使って必殺技を放つ時に、DS 版にあったカードのミニゲームが出現するようになっています。
iOS 版はパートナーの操作方法に合わせたバッジを使用するのも攻略のポイントと言えます。


すばらしきこのせかい Solo Remix
※プレイしていなかった時間に応じて貰えるボーナスポイントの画面。 ログインボーナスのようなシステムです。
ログインボーナスや通信を使ったシステム、実時間の経過を反映したシステムなどは、今では珍しいものではありませんが、このゲームが作られた 2007 年当時はまだソーシャルゲームというものが存在していなかった時代。
そんな頃にすでに(課金なしで)似たシステムをいくつか導入していたこの作品は、まさに時代の先取りだったと言えます。
なお、普通にタスクからゲームを復帰させた場合、このログインボーナスが貰えないケースがあるので、確実に貰いたい場合は一旦ゲームをタスクから削除して再起動した方が無難です。


すばらしきこのせかい Solo Remix
※おまけのおはじきゲーム「マーブルスラッシュ」は Bluetooth での対戦が可能になりました。
まあ、あくまでおまけ要素なのですが、しかし・・・


他に iOS 版で新しく追加されたのは、指定したキーワードに関する Twitter のつぶやきが、町の人のメッセージとして表示される機能。 これは結構面白いですね。

※ Twitter 連動機能は、Twitter の仕様変更に伴い使用できなくなっています。

一方、DS 版の「すれちがい通信」に相当する「プロフ交換」は、Bluetooth を使って交換しなければならないものになりました。
プロフ交換をすると、そのプレイヤーが一般人としてゲーム中に現れるというユニークな仕様が追加されたのですが、iOS 版を持っている他の知り合いが必要になるため、オリジナルの「すれちがい通信」より利用し辛くなっています
(この影響で、通信を使わないと進化できないバッジの入手も難しくなっています)
(まあ、私のような田舎の人間にとっては「すれちがい通信」もほとんど利用できない機能だったのですが・・・)

※現在はアップデートにより、通信を利用しなくても全てのバッジとアイテムを利用可能になっています。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は iPhone 版が 1800 円、iPad 版が 2000 円
ただし改めて言いますが、iPhone 3GS 以前と iPod touch、初代 iPad は対象外なのでご注意下さい。
iPhone アプリとしては高めですが、かつての DS の人気作がこれだけのパワーアップで iOS で蘇ったのですから、この価格はむしろお得だと思います。

冒頭で述べたように、序盤の主人公が中二病発言を連発するため、初めてやる人だとそこで引くかもしれませんが、このゲームはそうした「子供っぽい考えからの脱却」がテーマにあるため、その演出だと思っておきましょう。 序盤を過ぎれば治ります。

単なる移植ではなく、高画質・高音質になったリニューアルバージョンですから、同様に DS 版の高画質バージョンとして登場した iOS 版 FF3 に匹敵する完成度だと言って良いのではないでしょうか。
いきなりの発売でしたが、今年の iOS の大型タイトルの1つだと言って間違いないですね。

すばらしきこのせかい Solo Remix (iTunes 起動、iPhone 版)
すばらしきこのせかい Solo Remix for iPad (iPad 専用版)

※お知らせ:本家側の iPhone AC で「すばらしきこのせかい Solo Remix」の攻略ページを公開しています。
http://iphoneac.com/subaseka.html

Supermagical

iTunes で「スタッフのおすすめ」に選ばれており、海外でベストモバイルゲーム賞などの表彰も受けたという、コミカルなグラフィックの「パズルボブルの亜種」のゲームが登場しています。
Supermagical」(スーパーマジカル)です。

このゲームは「パズルボブル」を横向きにしたような内容で、魔法でピンチを打開できる要素があるものの、あまりオリジナリティーがある内容とは言えません
よって、そんなゲームで「ベストモバイルゲーム賞」とか言われても、なにか納得できないものがあるのですが・・・
しかしグラフィックや演出、サウンドや世界観などは高水準で、表彰されるに相応しい完成度であることも確かです

開発は「Super Awesome Hyper Dimensional Mega Team」という海外の中二病必殺技的な名前の小メーカーですが、イマイチ詳細は不明です。

Supermagical

画面の右から迫ってくるモンスター(ミニックス)に魔法の弾を発射し、同じ色を3つ以上繋げると消すことが出来ます。
弾は指定した角度で飛んでいき、慎重に狙いを付ける必要があります。
また、プレイヤーが放った魔法の弾はそのままモンスターに変化します。
モンスターは右端から連なっていて、途中のモンスターを消して分断すると、切れた部分のモンスターをまとめて撃退することが出来ます。

魔法の弾を一定数発射するごとにモンスターが1歩ずつ迫って来て、モンスターを消しきれずこちらの陣地まで到達してしまうとゲームオーバーです。

システムは前述したように「パズルボブル」のまんまですね。
ぶっちゃけ、パクリとまでは言わないけど、パズルボブルのクローンゲームです。

このゲームの(画面の向き以外の)オリジナルな点は、ゲームの進行に合わせて「賢者」が救出され、その力で強力な「魔法」を使えること。
賢者は2人まで連れていけるので、つまり2種類の魔法を装備できることになります。

魔法には指定の色のモンスターを全滅させたり、モンスター全体を押し戻したりする効果がありますが、「魔法の薬」の数しか使用できません。
これはステージ開始時に1つ持っていて、モンスターを消した際に追加で入手できる場合があり、最大5つまでストックできます。
ただしいくら貯め込んでも次のステージに持ち越すことは出来ません。(残った薬はコインに換金されます)

ステージをクリアする事で「チョココイン」を入手でき、さらにその場所のショップがオープンします。
ショップでは次に発射する弾の色を変えられる「キャンディ」や、様々な効果を持つ「ペット」と「装備」、大魔法の材料となる「魔法素材」、さらにゲーム進行に必要な「キーアイテム」の購入を行えます。

ステージを移動する際にはワールドマップが表示されます。
ワールドマップは結構綺麗で、ゲーム中の演出やサウンドも良いですね
メッセージも全て日本語化されており、丸文字のフォントも可愛らしい雰囲気を出しています。
冒頭でも述べたように、アプリの完成度はかなり高いです。

ステージが進むとボムの爆発のみでモンスターを撃退する「ボムステージ」や、指定された魔法弾で敵を全滅する「パズルステージ」、発射数ではなく時間制で敵が迫ってくる「タイムステージ」なども登場します。

Supermagical
※ボムは弾を当てるだけで周囲のモンスターを巻き込んで爆発します!
ボムはかなり頻繁に登場し、ボムでなければ破壊できない灰色のモンスターも多く登場するため、ボム狙いによる灰色モンスターの処理が重要です。 この点はちょっとパズルボブルとは違う点ですね。


Supermagical
※ワールドマップは結構綺麗。 ちょっとジブリ的な雰囲気の絵ですね。
ステージごとに付属のショップがあり、売り物が異なります。
前のステージのショップで買い物をしたい場合は1マスずつ戻って行く必要があるので、その点はちょっと面倒。
神経衰弱のミニゲームをやるイベントマスもあります。


Supermagical
※主人公の目的は異世界に封印されていた姉たちを元に戻すことですが、その方法はバトルではなく説得。
姉との会話では3つの選択肢が出てきて、間違うとモンスターをけしかけられてパズルステージになりますが、選択を間違わなければバトルすることなくクリアになります。
全体的にホノボノ系です。


このゲームの難点は、追加課金でしょう。
アプリ本体の定価は 85 円。 これはかなり安く、ボリュームや完成度を考えるとリーズナブルです。

しかし各地のショップで買い物をしているとコインがどんどん減っていき、さらにゲームを進行させるために必要な「キーアイテム」もコインを払って購入する必要があります
最初からまとまった量のコインを持っていますが、ステージクリアで得られるコインはそれほど多くないため、たとえアイテムの購入を控えても、キーアイテムの購入でコインはどんどんなくなっていきます。

1ステージで得られるコインは通常 400 前後ですが、弾の色を変えるキャンデーは1つ 200 、装備アイテムは 8000~10000 、ペットも同じぐらいの値段で、キーアイテムは最初は安いのですがどんどん値上がりし、中盤からは 3000 とか 8000 とかになっていきます。
つまり、コインがない時に 8000 のキーアイテムを買おうと思ったら、同じステージを 20 回ほど繰り返しクリアする必要がある訳で、無課金ではかなり大変です。

そんなゲームで、85 円で 5000 コインとか、170 円で 10000 コインとかの課金が用意されている訳で・・・
ぶっちゃけ、中盤からは課金前提のバランスになっていると思った方が良いでしょう。
ペットや装備も課金しないと利用困難なレベルですね。

このゲームをスムーズに楽しみたいのなら、思いきって最初に 500 円課金して、50000 コインほど獲得してしまった方が良いと思います。
そうすると 585 円になりますが、アプリとしてはそれでも見合うだけのボリュームとクオリティーはあると思います
しかしこんな最終的に必要になる課金額が解らないようなバランスは、やはり難点と言わざるを得ません。
装備とかペットをフル活用して楽しみたい場合は 500 円じゃ足りませんし。


そしてもう1つ、難点というか個人的にちょっと、と思う点は・・・ アイテムや魔法で切り抜けることが前提のシーンが多いこと。
パズルボブル」は完全に囲われているバブルの色は、手玉として出現しないという仕様がありました。
ちょっと説明し辛いのですが、赤いバブルが他のバブルで完全に閉じ込められている場合、赤いバブルが手玉に来てもそれは無駄撃ちするしかありません。
こういう状況を防ぐため、パズルボブルでは出てくるバブルの色が状況に合わせて制限されていたのですが、このゲームにはそんな配慮がないため、絶対に無駄撃ちするしかない色が手玉になるケースが多発します

これに対処できるようにするためか、手玉の色を変える「キャンデー」というアイテムが用意されているのですが、逆に言うとキャンデーの使用が前提になっていると言えます。
また、ステージによっては絶対に特定の魔法を使わないと切り抜けられない場合も存在します。

つまり、パズルとしてのゲーム性よりも、魔法やアイテムで突破する性質の方が強い訳ですね。
このシステムは、ちょっとパズルゲームとしては安易かなぁ、という印象が拭えません。
もちろんアイテムや魔法で切り抜けられるようにした方が、初心者の方でもプレイしやすいし、それはそれでゲームの面白さとも言えるのですが・・・

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は前述したように 85 円。 中盤からは課金しないとコイン稼ぎが大変になりますが、85 円だけでもかなり遊べるので、試してみても悪くないと思います。
全体のクオリティーの高さは iTunes の App Store で「おすすめ」になっている事からも解ると思います。
なお、iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリで、iPad 3rd の大画面 Retina にも対応。

パズルボブルが好きだった方は、こちらも同じように楽しめるでしょう。
この手をプレイした事のない方も、こちらの方が遊びやすいと思いますが、パズルボブル と ニューパズルボブル が 450 円なので、課金も含めて考えるとどちらが良いのかは難しいところかなぁ。

私的には、もうちょっとオリジナルのゲーム性を追求して欲しかったところですが、でもヘタにオリジナリティーを出そうとして失敗してるゲームも多いので、この辺は微妙ですね。

Supermagical (iTunes が起動します)

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生

※このアプリは2015年、iOS8によって動作不能となり、ストアからも削除されています。
※2020年、改修版(Anniversary Edition)が再公開されています。そのレビューは こちら をご覧下さい。

何らかの分野で「超高校級」の才能を持つ高校生ばかりが集まった学園で、「誰かを殺さなければ卒業できない」「誰かが殺されると『学級裁判』が起こる」というルールの下、個性的な面々が奇妙な共同生活を送るアドベンチャーゲームが登場しています。
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」です。

2010 年末に PSP で発売されたゲームで、口コミでその評判が広まっていったゲームです。
iOS 版はその移植であり、iPhone と iPad の双方に対応、また画像を Retina 画質にする高画質モードも用意されています
(高画質モードは iPhone 4S か iPad 3 以上推奨で、iPhone 4 は高画質にしない事を勧められています。 ちなみに通常画質は PSP と同等です)
Android 版の発売も予定されていますが、実データ量が約 720 MB あるためご注意下さい。

「超高校級が集まる学園もの」「学級裁判で殺人事件を推理する」といった内容から、「ライトノベル風の逆転裁判」かと思っていたのですが、ちょっと違いました。
このゲームの雰囲気を一言で表すと「殺人ライアーゲーム」ですね。

個性的な面々が人生を左右する大金を賭けて様々なゲームで勝負する「ライアーゲーム」は、テレビドラマがヒットし映画にもなったので、ご存じの方が多いと思います。
そのライアーゲームの雰囲気を、バトルロワイヤル系の生き残り殺人ゲームに取り込んだような内容・演出と言えます。

ただし、このゲームにはかわいい感じのキャラクターが残酷な行為をするムービーがあり、そういう「ゆるキャラが残虐」みたいなものがダメな方はご注意を。
(ただ、残虐表現を抑えるためか、血の色は赤ではなく明るい紫で表現されています)

このゲームを発売したのは Spike(スパイク)というメーカーで、「侍道」や「忍道」シリーズで有名なところですが、今年の春にサウンドノベルや不思議のダンジョンで知られる「チュンソフト」と合併しました。
そのため iOS 版の発売メーカー名は Spike-Chunsoft(スパイク・チュンソフト)になっています。
これに伴い、428忌火起草 などもスパイク・チュンソフト名義に変わっています。

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生

前置きが長くなりましたが・・・ ゲームは殺人事件が物語の中心となるミステリー・アドベンチャーゲームです。
再度言いますが、「アドベンチャーゲーム」です。
「ノベルゲーム」や「サウンドノベル」ではありません

最近のアドベンチャーゲームは実質ノベルゲームが多く、たまに出てくる選択肢を選ぶ以外は文章を読み進めていくのみで進行するものが多いのですが、このゲームは自分で移動場所を選択し、任意に聞き込みや部屋の調査などを行います。

移動範囲は学園内のみとなっており、廊下では 3D グラフィックで表現された通路を移動、部屋に入るとトゥーンレンダリング(3D モデルを 2D イラスト風にアレンジした表現技法)で部屋の様子が描かれます。
部屋はパッと表示されるのではなく、構成する部品が各所から飛んで来て組み立てられていく形になっており、さすが PSP の市販ソフトだっただけあって、そこいらの簡易アドベンチャーゲームより凝った作りですね。

部屋の中ではタップで調査を行い、人物をタップすると会話を行います。
「SEARCH」のボタンを押すと反応する場所に丸印が表示されるため、調査できる場所が解らないという事はありません。

物語は、超個性的な 15 人の高校生が学園内に監禁され、学園長を名乗るクマのぬいぐるみ(モノクマ)から以下のような「校則」を突き付けられるところから始まります。

・誰かの死体が(3人以上に)発見されると、一定時間後に「学級裁判」が起こる
・学級裁判での討論の末、投票で正しい犯人が指摘されると犯人が「おしおき」される
・学級裁判で正しい犯人が指摘されなかった場合、犯人は「卒業」し、それ以外の全員は「おしおき」される

「おしおき」は要するに「処刑」です
登場人物は主人公以外、アクの強い人ばかりで、個性が強すぎて引くかもしれませんが・・・
この手の設定は人物の個性が強い方が面白いというのは、ライアーゲームを見たことがある方なら解るはず。
ずっとシリアスな訳ではなく、裁判の合間にユニークな会話も織り交ぜられる点は「逆転裁判」に似ています。

「学級裁判」のシステムも逆転裁判によく似ていますが、弁護士と検事が1対1で争っていた逆転裁判とは違い、多人数による討論の形式で進行します。
さらに内容が「犯人さがし」「裏切り者さがし」みたいな感じであるため、前述したように逆転裁判よりは人狼系の雰囲気です。
また、裁判では以下のようなミニゲームが出現し、ゲームにアクセントを与えています。

・ノンストップ議論
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
※学級裁判のメインとなるゲームで、いわゆる「逆転裁判」のシステム。
相手の発言の弱点(黄色表示)に、反論できる証拠をタップで撃ち込みます。
ゲームが進むと選択できる証拠、ダミーの弱点、撃ち込む際に邪魔になる「雑音」などが出現します。
また、有効な証拠がない時に、他人の発言を記憶して、それを反論に使うというケースも出て来ます。


・閃きアナグラム / マシンガントークバトル
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
※思い出す時などに出てくる「閃きアナグラム」(左画像)は、抜けているキーワードの穴埋めをするもので、飛んで来る文字をタップで撃ち落とします。
言い争いになると出現する「マシンガントークバトル」(右画像)は、リズムに合わせて飛んで来る文字をタップし、ショットボタンで撃ち落とします。
タッチパネル操作の影響だと思われますが、閃きアナグラムはすごく簡単で、逆にマシンガントークバトルは画面下のリズム表示を見ながら飛んで来る文字を同時に見つつ、さらに画面下のショットボタンやリロードボタンも併用しないといけないので、妙に難しいです・・・


・クライマックス推理
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
※討論の最終的なまとめを行うもの。 マンガ形式になっていて、抜けているコマに候補となるコマを当てはめていきます。
抜けている部分をタップすると、当てはめるべき絵のヒントが表示されます。
完成後は、各コマがアニメーションしながら進行する「再現」が行われ、最終的にどういう事だったのか、解りやすく把握できます。


推理の難易度はそれほど高くありません。
それぞれの事件はかなり意外な展開を見せるものもあり、推理のロジックとしてはとても面白く、ストーリー後半には複雑なトリックも出てくるのですが、各ミニゲームでプレイヤーが行わなければならない推理の難度はあえて抑えられている印象です。

例えば三択の中から正解を選ぶ場合、正解以外の選択肢は明らかにおかしい内容で、普通に考えれば間違いようがないという場合が多いです。
(iOS 版は難易度が調整されているようなので、オリジナルより簡単になっているのかもしれません)

また、誤答やミニゲームのミスを起こし発言力(ライフ)がなくなっても、すぐに少し前の場面から「リトライ」することが出来るため、「解答が解らなくて行き詰まる」といったことはないように作られています

全体の展開は、すぐに殺人事件が起こって裁判になる訳ではありません。
大筋のストーリーが展開されるシーンと、他のキャラクターと過ごして友好度を高められる「自由時間」があり、さらに殺人事件が起こるとそのいきさつが語られ、証拠を集める「捜査時間」をプレイし、「学級裁判」になるのはそれからです。

上記の流れが1つの章になっており、1章だけでも4時間ほどのボリュームがあります
エンディングまでは 20~30 時間ほど必要で、全体のボリュームはかなりのものですね。

キャラクターのセリフは、探索中は「侍道」のように一部の音声だけが聞こえる形で、フルボイスで流れる訳ではありません。
一方、裁判中のセリフはすべてフルボイスになっています。
探索中の会話までフルボイスにすると容量が大変な事になってしまうでしょうから、これはこれで良いと思います。

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
※これが殺人ゲームの進行を行う「モノクマ」。 なんとボイスは「ドラえもん」でおなじみの大山のぶ代さん。
ドラえもんから引退後、5年を休止を経ての声優復帰第一作目がこのゲームだったそうで(しかも初めての悪役)、ハッキリ言ってドラえもんにしか聞こえません。(そのパロディーなセリフも多い)
ただ残酷な「おしおき」をしたりするので、悪趣味なドラえもん MAD を見ているような雰囲気もあります。 他の声優陣も豪華。


ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
※学級裁判が始まるまでは、普通に(?)アドベンチャーゲームとして進行します。
突然 15 人が学園に閉じ込められたという設定なので、学園の探索を行うパートもあり、ずっと殺人事件の捜査をやっている訳ではありません。
自由時間に他のキャラクターとの親好を深めると、裁判で有利になる「スキル」を獲得できますが、難易度が抑えられているためスキルの獲得は必須ではなく、どちらかと言うとやり込み要素に近いです。


ただし、このゲームにはいくつか難点も見られます。
まず iTunes でも批判が多いのが、学園内を移動する 3D シーン。
なぜか画面右側をスライドして移動、画面左側をスライドして視点変更になっているのです。

ほとんどのゲームは左側で移動し、右側で視点変更なので、それが逆になっている形であり、もの凄く違和感あってやり辛い!
変更するオプション設定なんてものもありません。
何を思ってこうしたのか(それとも単なるミスなのか)解りませんが、慣れるまで時間がかかります。

※現在はアップデートで操作設定が出来るようになっています。

アドベンチャーゲームとしての操作性も良いとは言えず、移動シーンで各階にワープできたり、読み飛ばしたメッセージを確認する機能はあるのですが、それを利用するためにメニューを表示して「電子生徒手帳」を選択、そこから任意の機能を選ばなければならず、めんどくささがあります。
iOS のアドベンチャーゲーム(ノベルゲーム)の多くは画面をスライドするだけでログやセーブ機能を呼び出せるものが多いので、まだ PSP の操作を引きずっている印象がありますね。

あと、これは使用機種にもよりますが、「落ちる」「重い」といった意見も多いです。
実際 iPad 3rd でプレイしていても(高画質設定だと)移動中に重くなることがあり、たまにですが落ちたこともありました。
オートセーブなので落ちても直前から復帰できるのですが、そんなに重そうなグラフィックじゃないところでも妙に重かったりするので、まだ最適化が十分でないのかもしれません。(エミュかも?)
旧機種や iPod touch ではちょっと心配になりますね。

以下は Youtube で公開されている PSP 版の(体験版の)プロモーションムービーです。
ゲーム内容は iOS 版と変わりません。



本体は無料ですが、無料のままでは1章しかプレイできず、2章以降は1つ 500 円、もしくは全章セットで 2000 円の課金が必要です。
俗に言う「フリーミアム」の形式。
iOS アプリとしては高額ですが、元は 5000 円のソフトであり、それだけのボリュームはあります。

1章だけは無料でプレイ可能で、その1章だけでもかなり長時間遊べるので、そこだけでも体験してみるのをオススメします。
始めて早々に 3D 移動シーンのスティック操作の問題にぶつかるため、そこでやり辛さを感じて辞めてしまう人も多いようですが、それだけで辞めるのは勿体ないゲームです

ただ、この「学園モノのナンセンスホラー」の雰囲気は好き嫌いがあると思うので、ちょっと人を選ぶゲームであることも確かでしょう。

しかし久々の、ノベルゲームではない本格推理アドベンチャー。
私的には「ゴーストトリック」のように、iOS 版の登場でさらに知名度が上がり、飛躍していくゲームなのではないかと思います

・ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 (初期スマホ版は公開終了。新バージョンはこちら

Lost Cities

その高い完成度で知られる iPhone / iPod touch 定番のボードゲーム/ドイツゲームアプリ Carcassonne(カルカソンヌ)
その iOS 版カルカソンヌを作ったドイツの開発スタジオ The Coding Monkeys が、新しいカードゲームアプリを公開しました。
Lost Cities」(ロストシティ)です。
人気アドベンチャーゲーム The Lost City とは何の関係もありません。念のため。

原作の作者は、ドイツゲーム製作の第一人者 Reiner Knizia(ライナー・クニツィア)氏。
公開されたのは 1999 年ですが、この 1999 年というのは「ティカル」とか「ラー」とか「サムライ」とか「マネー」とか、後に名作として知られるドイツゲーム/カードゲームが多数登場した年で、この Lost Cities はその中に埋もれてしまったようです。
ただ、「クニツィア氏が作った2人用のカードゲームとしては Battleline(バトルライン)に並ぶ秀作」と言われているようで、手軽に遊べるゲームとしての評価は高いようですね。

この Lost Cities(ロストシティ)というゲームは、2008 年に「ドイツ年間ゲーム大賞」を受賞した Keltis(ケルト)の元になったゲームと言われていて、実際やってみると、ケルトのプロトタイプ、もしくは簡易ケルトといった感じを受けます。
ただ、最大4人で遊ぶケルトに対し、2人で手軽に遊べる Lost Cities の方がオンライン対戦には向いているので、これが iOS 化された大きな理由だと思われます。

Lost Cities

ゲームのルールはシンプル。
5色に分かれたカードが8枚ずつ配られ、中央のボード上にも5本のラインがあります。
カードには 2~10 の数字が付いていて、これを同じ色のラインに、数字が低い順に出していきます
例えば、赤の3を出した後は、次に出す赤のカードは4以上でなければなりません。

出したカードの数字はそのまま点数になりますが、どの色のラインも最初は -20 点からスタートします
つまり、赤の3と4のカードを出すと、合計は7点ですが、最初は -20 なので差引 -13 点になります。
カードを1枚も出していないラインは 0 点なので、マイナスで終わるぐらいなら、その色のカードは1枚も出さない方が良いことになりますね。

カードを出したら、画面右下にある山札から1枚補充して、相手の番になります。
カードを出したくない場合は、目の前にある「カード捨て場」に手札を1枚破棄してから、カードを1枚補充します。
捨てたカードは色別に分けて積み重ねられていき、カードを補充するときに、山札からではなく捨て札の一番上にあるカードを補充することも出来ます
(つまり、相手が必要そうなカードを捨てると取られて不利になります)

カードの中には「コインのカード」も含まれていて、これを出したラインは得点が倍増します。
コインのカードは各色ごとに3枚ずつあり、1枚セットすると得点2倍、2枚セットで得点3倍、3枚セットで得点4倍になります。
ただしコインのカードは、そのラインに数字のカードを1枚も出していない時でなければセットできません
また、そのラインがマイナスで終わった場合、そのマイナス点も倍増してしまいます。

ゲームは山札がなくなったら終了で、その時点のスコアが多い方が勝利です。

Lost Cities
※上記の黄色のラインは、3+4+5+7+10 で 29 点。 でも最初は -20 なので 29-20 で 9 点。
※上記の赤のラインはコインが1枚セットされていて得点2倍。 カードは 2+5+7+10 で合計 24、24-20 で 4 点で、それが2倍なので 8 点。
※上記の緑のラインはコインが2枚セットされていて得点3倍。 さらに同じラインのカードを(コインを含み)8枚出した時に得られる +20 の追加ボーナスが加わっています。
4+5+6+7+8+10 で合計 40、40-20 で 20 点、それが3倍なので 60 点、それに8枚ボーナスの +20 を追加して 80 点。

数字のカードは各色 2~10 が1枚ずつしかありません。
よって場に出ているカードを見れば、残っているカードは予想が付きます
自分が赤の 8 を出していて、相手が赤の 9 と 10  を出したら、もう出せる赤のカードはどこにも存在しないことになりますね。

場のカードと手札を見ながら、そのラインで 20 点以上稼げるかどうかを判断するのがポイントになりますが、それを逆手にとってワザとカードを手札の中に隠し、カモフラージュする手もあります
例えば、赤のカードを複数持っているのにずっと出さずにいると、相手はまだ赤のカードが山札に多く残っていると考えるかもしれません。
そして赤のラインに相手が手を出したところで、こちらが赤のカードを出し始めれば、相手の赤のラインをマイナスに追い込むことが出来る訳です。

捨てたカードは相手に取られない限り後で回収できるので、取られそうにない捨て札は「いつでも手元に戻せる札」と考えておくのも戦略の1つですね
白のコインを捨てたけど、白のカードの引きがよいので、予定変更して白コインを回収して一気に伸ばす、という事もできます。

山札が 0 になるとゲーム終了なので、逃げ切るときは山札を引きまくり、逆にカードを多く出したい時は必要なくても捨て札を回収して山札が減るのを遅くする、というのも基本です。

Lost Cities
※コインはマイナス点も倍増させるので、左の画像はなんと -133 点!
でもカードを出してマイナスを脱すれば一気にポイントが跳ね上がるので、最後には(右画像)60 点で勝利。
手札に同色のカードが3枚ほどある時、早めに出していくのか、もっとカードやコインが来るまで待つのか、待つ場合は代わりにどのカードを切っていくのか、その辺が勝負の分かれ目になります。
捨て札に気を配るのも重要です。 相手がコインを集めている時に、その色のコインを捨てるようなマネは厳禁。 まだカードが配置されてないラインのコインも要注意。


さすがカルカソンヌを作ったメーカーだけあって、アプリの完成度は高いです
操作性やカードの視認性が良く、動きも滑らかで、BGM も素晴らしい
この辺はカードゲームのアプリとしては一級品ですね。

そして注目の「オンライン対戦」についてですが・・・ 今回は Game Center を通してのものになっています。
しかし単に Game Center のマッチングを利用しているだけではありません。
New Game から Auto-Match を選ぶとすぐにゲームが作られますが、そこからメニューに戻り、そのまま1人用のゲームを始めても、その Auto-Match のゲームは裏で保持されています
つまり1人用のゲームをプレイしながら、マッチングされるのを待つことが出来ます

誰かとマッチングされ、その人が1手進めると、右上にアイコンが表示され、それをタップする事で対戦ゲームにすぐ移動できます
複数のゲームを開いておき、相互に進める事さえ可能です。

Game Center を通した対戦と言えば、マッチングされるまでボーっと待たなければならないのが欠点ですが、その問題はこのゲームにはありません。
現在はプレイヤーも多く、マッチングも割と早いですね。

ただ難点は、1手ごとの制限時間がないため、非常に長考したり、放置状態にしてしまう人が多いこと。
さらに前述したように裏でゲームが保持されるのは良いのですが、相手がアプリを落としてもゲームは保持されたままなので、途中から進まなくなってしまう場合も多いです。

もし一方がアプリを落としている場合、一手進めるとそのことが相手に通知される、メール形式に似た対戦になります。
つまり「リアルタイム対戦」にも「メール対戦」にも対応している訳ですが・・・ でもやっぱりこの2つは、明確に分けて欲しいですね。
何日もかけて長々とした対戦をやりたいと思っている人は少ないと思うので。

Lost Cities
※左画像の右上のアイコンに注目。 裏で保持されているゲームが進行した場合にはここにアイコンが現れ、これをタップするとそのゲームに移動します。
Auto-Match を開いた後、メニューに戻って1人で遊んでいても、誰か来たらこのアイコンで知らせてくれます。
Auto-Match のゲームを複数開いてマッチングを待つことも可能ですが、それらが同時にスタートしたら超忙しいことになって集中できなくなるので、オススメはしません・・・ (実際そうなった)
右の画像はプレイ後の結果表示。 得点の流れなどが表示されます。 また、プレイ結果に応じてプレイヤーのレート(評価レベル)が上昇します。


価格は 350 円。 同社の Carcassonne(カルカソンヌ)と比べると安めですが、1プレイが短いシンプルなゲームなので、そのぶん価格を抑えているのだと思われます。
ドイツゲームアプリとしては、内容を考えると妥当なところかなと思います。

純粋にゲーム性を考えると、やはりこれの発展型である Keltis(ケルト)の方がゲームとしての戦略性はあると思います。 正直、ドイツゲームとしては「薄い」ですね。
ただオンライン対戦のゲームとしては、このサクサク感と適度な駆け引き、カード運のバランスはかなり良いです。

何よりアプリの完成度が高いので、カードゲームが好きな人にはオススメ
です。
シンプルなゲームなので1人でやってるとすぐ飽きると思いますが、対戦をメインに遊ぶのであれば、長く楽しめると思います。

Lost Cities (iTunes が起動します)

エレメンタルモンスターTD S

日本の iPhone にタワーディフェンスのブームを起こした名作 TD と言えば、「Fieldrunners」「geoDefense」、そして今は亡きハドソンが送り出した日本製タワーディフェンス「エレメンタルモンスターTD」でしょう。
そんなエレモン TD に新作・・・ と言うか、ソーシャルゲーム版が登場しました。
エレメンタルモンスターTD S」です。

「ソーシャルゲームになった」と言うと、ガッカリ感が否めないと思います・・・
実際、カードが「ガチャ」になったし、モンスターが「カードのまんま」戦うし、Kiwi への会員登録が必要だし、もうクソゲーの雰囲気まんまんで、フルボッコレビューも辞さないつもりで試してみたのですが・・・
でもゲームは意外としっかり作られていて、相応に遊べます

ただし前述したガッカリ部分はそのまんま健在なので、お勧めかどうかと言われると微妙。
ともあれ、私もかなりハマっていた TD の新作ですから、今回取り上げておきたいと思います。

エレメンタルモンスターTD S

エレメンタルモンスター TD」は俗に言う「ルート固定型」のタワーディフェンスで、道に沿ってやってくる敵の軍勢を、自動で戦う「タワー」を設置して迎撃していくゲームです。
このゲームはタワーがモンスターになっていて、ゲームの進行に合わせて様々なものが手に入り、ゲーム開始時にはその中から使用するものを5つを選んでプレイします。

モンスターは「カード」として手に入り、選んだ5つのモンスターの組み合わせは「デッキ」と呼ばれるなど、トレーディングカードゲームの要素を持っていたのが特徴です。
よって元々ソーシャルゲームとは親和性があったと言えますね。

エレメンタルモンスターTD S も、ゲームの基本的な流れはオリジナルと変わりません。
カードを選んでデッキを作り、挑戦するステージを選んでゲームをプレイします。
ステージは 火・水・木・光・闇 の属性に分かれていて、最初は Phase 1 しかプレイできませんが、各ステージの Phase 1 をクリアする事でボスステージが登場、それをクリアする事で Phase 2 に挑戦できるようになります。
オリジナルにはボスステージはありませんでしたが、それ以外は前作を踏襲しています。

火は木に強く、木は水に強く、水は火に強いと言った属性の相関関係、さらに特定のモンスターはゲーム中にランクアップさせるとスキルが発動する点もオリジナルと同じです。

エレメンタルモンスターTD S
※ 特定のモンスターはランクアップでスキル発動!
でも正直、ステージが短くなっているのでスキルの有効性は減っており、カードの強さの方が重要ですね・・・
前作に登場したモンスターはほぼ同じスキルを持っていますが、一部にスキルが変わったり、なくなったりしているモンスターがいるので注意。


エレメンタルモンスターTD S
※モンスターはおなじみのものの他に、新しいものも増えています。
カードの絵はエレメンタルモンスターらしいカッコ良いものが多く、ヘンな「萌え」に偏りすぎていないところは好感が持てますね。


オリジナルと変わった点は、まず1ステージがやたら短くなりました
Phase 1 のうちは Wave 数が 5 しかありません。 Phase 2 になっても Wave 7 まで。
よって短時間で終わるので、手軽に楽しめるのは良いのですが、タワーディフェンスの本来の「どのような防衛網を構築するか」と言った戦略や、「多くのユニットで防衛陣地を作る楽しみ」は薄れています
また、エレモン TD のオリジナルにあった「複数のスキルを組み合わせて味方モンスターを強化する」という戦略も減っています。

さらにステージをプレイするごとに「体力」が減り、なくなったらプレイできなくなります。
これはソーシャルゲームでおなじみのプレイ制限ですね。 体力がなくなったら時間経過を待つか、課金して薬を買わなければなりません。

また、カードの入手も「ガチャ」になりました。
他プレイヤーへの挨拶などで手に入る「友情ポイント」でガチャを引ける他、ステージをクリアすると「カードパック」が手に入り、そこからモンスターカードを入手できます。
もちろん手に入るカードはランダムなので、なかなか強いものは入手できません。

カードを「合成」で強化できるのも今作の新しい点ですが、このためにステージをクリア出来るかどうかはタワーディフェンスとしての戦略より、カードの入手と強化の方が重要になっています。
良くも悪くもソーシャルゲーム的なバランスだと言えますね。

ただ、フレンドや他プレイヤーのカードをデッキに1枚含めることが出来るので、そのカードが強力なら、それに頼った戦い方で自分のカードが弱くても勝つことが出来たりします。
この「フレンドからカードを借りる」というのは「パズル&ドラゴンズ」でも見られるシステムですね。

全体として、ソーシャルゲームらしい短時間のプレイを繰り返す内容になっており、1ステージが長めだったオリジナルのエレメンタルモンスターとは大きく異なっています。

エレメンタルモンスターTD S
※ ガチャやカードパックでモンスターカードを手に入れて、合成で強化する。
ステージが短いこともあって、クリアするには強力なモンスターがいるかどうかが重要です。
カード強くしていく楽しみはありますが、試行錯誤をしてクリアして行くというゲームではなくなってますね・・・
それにタワーディフェンスって、大量のタワーで圧倒的な防衛線を築き、乱れ飛ぶ攻撃で敵を殲滅しまくって「オレツエー!」するのも楽しみだと思うので、数 Wave で終わってちゃ面白みが・・・


エレメンタルモンスターTD S
※ ガチャは「友情ポイントガチャ」「1日1回の無料ガチャ」「課金ガチャ」の3種類。 課金ガチャは「ジュエル」が5つ必要で、ジュエルは1つ 85 円、6つだと 450 円。
ジュエルは体力の回復にも使えるなど、全体的にパズドラを意識した設定になっている印象です。
って言うか、こんなにガチャガチャと連呼されるだけで嫌気が差すんですけど・・・


難点は、冒頭でも述べたように「カードのまんま戦う」ということ。
そりゃ確かにカードのままならモンスターのグラフィックパターンを作らなくていいから、ラクだしカードも追加しやすいでしょう。
しかしこれじゃあ手抜き感は否めず、オリジナルはこんなものではなかったのだから、オリジナルの経験者だと益々チープに見えます。
アプリ名の「S」は「スペシャル」とか「ソーシャル」の意味なのだと思いますが、これじゃ「ショボい」という印象しか受けません。

さらに昨今のコナミのアプリの難点である Kiwi への会員登録が必要なこと。
TSUTAYA.com Kiwi はグリー/モバゲーやハンゲームのような会員登録制のソーシャルネットワークサービスですが、他の SNS のより会員登録が面倒で、入力項目も多く、さらに新しいゲームごとにメールアドレスとパスワードの入力が必要など、全体的に洗練されていません
ぶっちゃけ、Kiwi のアプリにはクソゲーが多いし、良い印象はありませんね。

「カードのまんま戦う」という部分が致命的にダメですが、それ以外のグラフィックや演出は綺麗で、サウンドも良くできています。
私的には、ゲーム部分はちゃんとタワーディフェンスとして遊べるので、オートで戦闘結果が表示されるだけのものとか、ボタンをポチポチ押すだけで進行する「ポチポチゲー」とかよりは、ゲームとしてマシだと思います。
チュートリアルも非常に丁寧で、タワーディフェンス初心者でも遊べるような配慮も見受けられます。

ただ、オリジナルと比べると明らかに「劣化版」なので、だったら「コレをやるぐらいならオリジナルをお勧めします」という話になってしまいますね。
こちらはこちらでカードの収集や強化など、別の面白さはあるのですが・・・

エレメンタルモンスターTD S
※看板が戦ってるゲーム。 これでユーザーが納得すると思ったんでしょうか?
すごく甘い考えで作ってたのか、それともモンスターを用意できないぐらいの予算しか与えられてなかったのか・・・
背景とかは相応に細かく書き込まれているのですが・・・


ソーシャルゲームですからアプリ自体は無料
もちろん追加課金があり、課金しないと良いカードは滅多に入手できないようですが、一応無課金でもゲームは問題なく進めていける印象です。
こういう表現はアレですが、「思ったほどのクソゲーではない」ので、Kiwi への会員登録が気にならない方は試してみても良いとは思います。

私的には、やり方次第でもっと良くなった気がするので、勿体ない印象が拭えません
タワーディフェンスとしての面白さを体験させたいなら、プレイ時間が長くなって課金効率が減るとしても、もっと1ステージを長くして TD として楽しめるものにすべきだったと思います。
結局ゲームが楽しめないと課金にも繋がらないのに、余計なところでケチってイマイチなものにしてしまった印象です。

オリジナルの「エレメンタルモンスター TD」はハドソンが出したゲームですが、ハドソンはコナミに吸収され、その開発チームの大半は散り散りになってしまったようです。
このゲームはコナミが出したものですが、エレメンタルモンスター TD を作った方は現在ガンホーに在籍されているため、別のチームがアレンジしたものと言うことになります。
(そしてオリジナルのエレメンタルモンスター TD を作った方がガンホーで製作したのが、あの「パズル&ドラゴンズ」です)

コナミが「ソーシャルゲームとしての」内容を重視して作ったら、エレモン TD もこうなった、ということなのでしょうか・・・
よく「ソーシャルゲームがゲーム業界をダメにしている」と言われますが、調整やバランス次第だとも思います。
ただ、どうしてもゲームとしての面白さより、課金効率に傾いてしまうんでしょうね・・・

・エレメンタルモンスターTD S (運営終了)

魔女と勇者

携帯アプリらしい、手軽に楽しめるファミコン風グラフィックのアクション RPG が登場し人気になっています。
魔女と勇者」です。

iTunes の★5評価率が異様に高いゲームですが、やってみるとそれも頷けます。
テンポの良いゲーム展開と、行き詰まりにくい手軽な難易度、中盤からは多数のモンスターを一掃する爽快感もあり、そして1時間ほどの適度な時間で遊びきることが出来ます。
つまり短時間で評価されやすい iTunes レビューに、非常にマッチした内容だと言えます。

そのぶんボリュームはない訳ですが、「作り方のセンスの良さ」みたいなものを感じますね。

魔女と勇者

2スティックで操作するゲームで、左側のスティックで「勇者」を動かします。
中央にはメデューサによって石にされてしまった「魔女」がいて、画面の外側から次々とモンスターが現れ、中央の魔女に向かって進んで行きます。

勇者はモンスターに体当たりしてダメージを与えることができ、さらに押し戻すことが出来ます。
中央の魔女がやられないように勇者でモンスターを撃退し続ける、ディフェンスゲームと言える内容ですね。
モンスターは後ろから攻撃すると大きなダメージを与えられますが、後ろから押すと言うことは、そのぶん魔女に近づけてしまう事になります。
魔女を守るには正面から押し返した方が良いので、この2つの使い分けもポイントになります。

モンスターを撃退していると最後にボスが登場し、これを倒すとステージクリア。
モンスターを倒していると経験値やお金になる宝石が出現し、これを拾い集めることでレベルアップしたり、装備を買って強くなることが出来ます。

そしてステージ4からは、モンスターを倒すと「魔物の血」が手に入るようになります。
これを集めて魔女のところに持って行くと一定時間だけ魔女が復活、画面全体を旋回する「竜巻の魔法」や、威力の強い「火球の魔法」でモンスターを撃退することが出来ます。
魔女の魔法の攻撃方向は右のスティックで操作可能。

魔法が強力になると多数の敵を一網打尽にすることができ、画面中に大量の宝石や宝箱が散らばります
そのアイテムのバラ撒かれっぷりはなかなか派手で、大量のアイテムを拾い集める面白さと爽快感がありますね。
最終的には攻撃のメインは魔女になり、勇者は防御とアイテム拾い係になります。

魔女と勇者
※最初は結構地味な展開ですが、それがあるからこそ中盤からの魔法攻撃による派手な展開が引き立っている感じです。
右の画像は後半に使えるパワーアップシーン。 背景が宇宙のようになって、魔法が強化され、勇者も無敵になります。
後半になるほど強さのインフレで簡単になっていくシステムは、爽快感を出すために敢えてそうしているのでしょうね。


魔女が何度もダメージを受けてやられてしまうとゲームオーバーになりますが、勇者はやられても一定時間で復活します。
状況によっては、「安全なときにワザとやられて回復しておく」ということも必要です。

もしゲームオーバーになっても、そのステージ内で手に入れた経験値やお金は半分獲得できます。
戦いが辛くなっても、前のステージに戻ってお金や経験値を稼いでくる事が出来るので、行き詰まることがなく、遊びやすいシステムになっていますね

1つのステージは2~3分ほどで終了し、テンポ良く楽しむことが出来ます。
1ステージが短いおかげで経験値稼ぎやお金稼ぎも苦にならず、強くなるのも早いので、ストレスなくプレイ出来ます

魔女と勇者
※グリグリするとグリグリうごく。 メッセージがほんわか系(?)で良いです。
右の画像はオープニング。 いきなり勇者がやられる出オチスタート。 全体的にユニークですが、ラスボス戦はなかなか本格的で、作るべきところはキッチリ作られています。


難点は、1時間ほどで終わってしまうボリュームの無さでしょう。
しかし私的には、これがこのゲームの高評価に繋がっている気もします。
相応に手強いラスボス戦の後、腹八分目ぐらいの手頃な時間でスカッとハッピーエンドになってくれるので、「あー面白かった!」「もうちょっとあっても良かったなー」ぐらいの感想で終われるのです。

面倒くささが出てこないうちに終わるので、楽しかった思い出だけで終結する、そんな感じですね。
結局のところ、ゲームと言うのは「うまく行くから面白い」という大前提があるので、誰でも楽しめてラストまで行ける難易度と長さでうまくまとめているのが、このゲームの最大のポイントかもしれません。

まあこう思えるのは安価なアプリだからであって、これで高めのアプリだったら「○○円のゲームなのにもう終わりかよ!」みたいな話になってしまうだろうけど。

定価は 85 円。(夏休み中は「無料セール」が行われています)
この価格なら手軽に楽しめて良いです。

スマートフォンのゲームの作り方の、1つの見本になるアプリではないでしょうか。
ゲームには色々なタイプがありますが、こういう短編的な作り方も1つの手なのだと思います。

魔女と勇者 (iTunes が起動します)

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