iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2013/11

Flick Kick Football Legends

画面をフリックしてフリーキックを決める、スマホならではのサッカー・ショートゲーム「Flick Kick Football」。
世界的には Temple RunAngry BirdsFruit Ninja などと並ぶスマホ大定番のアプリですが、その Flick Kick Football のルールでサッカーの「試合」を行い、リーグ戦を勝ち抜いていく拡張バージョンが公開されました。
Flick Kick Football Legends」です。

ゴールにシュートするだけでなく、味方へのパスを繋いでいくシーンが追加され、さらに相手の攻撃の時には転がってくるボールを指で弾いてドリブルやパスを防ぎます。
相変わらずフリックするだけの簡単なルールですが、ちゃんとサッカーゲームになっており、しかもなかなか難しい。
チーム育成の要素もあって、「まさかあのゲームがこんな風になるとは!」と驚きますね。
ただ本体無料+追加課金のゲームになったため、事あるごとに表示される広告バナーがタマにキズ・・・

開発は Giant Boulder of Death なども公開しているニュージーランドのメーカー PikPok です。

Flick Kick Football Legends

オリジナルの Flick Kick Football と同じく、中央にあるボールをフリックして目標へと蹴り込みます。
弧を描くようにフリックしてカーブをかけたり、上に大きくフリックして高いボールを蹴ることも可能。
微妙なコントロールをかけられるのが良い点ですね。

今回は試合仕立てになっているため、まずは味方へのパスを繋いでいきます。
当然相手ディフェンダーがいるので、パスカットされず、かつ味方がキャッチできる位置に蹴らなければなりません。

ゴール前の味方にパスが繋がればゴールに向かってシュート。
ただ、キーパーの守備範囲は結構広く、Flick Kick Football のような看板風の障害物ではないので、ちゃんと隅を狙ったり、空いたスペースに蹴り込まないと入りません。
慣れるまではなかなか決まらないと思います。

相手がボールを持っている時は、ボールが近くに来た時にフリックで弾き飛ばすことでディフェンスします。
ドリブルの場合は前方から迫って来て、直前でフェイントをかけてくる場合もあります。
パスはボールが横に速く飛んでいくので、素早く狙わなければなりません。
ディフェンスを連続でミスってゴール前に運ばれ、キーパーもシュートを防げないと点を取られます。

ゲーム中は常に時間が進んでいて、一定時間が経過すると前半戦、及び試合が終了。
1試合は2分ほどで、短時間で終わります。

Flick Kick Football Legends
※左の画像はオープニングのワンシーンなのですが・・・ あまりにも超展開すぎて付いていけない。
どういうオープニングなのかは実際にゲームで見て欲しいと思います。
こんなストーリーを作るのは日本だけかと思ってたら、そうでもないらしい・・・w
右はアナウンサーの2人。 イラスト+アメコミ風のデザインが良いですね。


Flick Kick Football Legends
※左の画像はドリブルで走り抜けようとする相手選手のボールを蹴り飛ばしたシーン。
蹴るのと同じく、ディフェンスもフリックで行います。
右の画像はちょっと解りにくいのですが、奧にいる味方選手が手をあげながらゴール前に走り込んでるシーン。
こんな風に敵や味方、ボールが動いている場合があり、蹴るまで5秒ほどの猶予があるので、少し待ってから蹴った方が良いこともあります。


試合が終わって勝利していれば、ボーナスとして資金(たまに課金通貨)が貰えます。
そして結果に応じて順位が上下します

チームは「リーグ戦」に参加していて、最終的に1位になれば上位のリーグに昇格できます。
もちろん上位のリーグほど難易度が上がり、相手の動きが速くなり、パスを通し辛い局面が多くなります。

また、資金や課金通貨を使って選手を入手することができ、チームの強化を行えます
選手には細かい能力値はありませんが、初期選手以外は「カーブが良く曲がる」「蹴るまでの時間を延長」「パスキャッチ時の移動力が高い」などのスキルを持っていて、さらに経験値を貯めてレベルアップするとスキル効果が強化されます。

試合後に取材や交渉などのミニイベントが発生することもあり、単なるミニゲームに終わらない作り込みがありますね。

Flick Kick Football Legends
※試合開始前のシーンと選手一覧画面。 最初のリーグは全8戦で、終了時に1位のみ昇格できます。
初期選手は何の特技も持っていないので、新たに選手が手に入ったらすぐ交代させましょう。
ポジションはフォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダー、キーパーの4種類のみで、同じポジションのカードでないと交代できません。


Flick Kick Football Legends
※寄付と取材のイベントシーン。 選択が2つあり、どちらを選んだかで結果が変わります。
成功するとお金が貰える場合が多いですが、たまに応援により選手が一時的にパワーアップすることも。
英語なので日本人には内容が解り辛いのが難点。


短時間で遊べる手軽さはそのままに、長期的に楽しめるサッカーゲームになっており、画期的なバージョンアップと言っても良いのですが、難点はアイテム課金のゲームになってしまったこと。
日本のソーシャルゲームのような残念なシステムが盛り込まれています。

まず、「スタミナ制」になりました
プレイするごとにスタミナが減少し、なくなるとしばらく待つか、課金通貨で回復させないとプレイできなくなります。

前述したように選手も「ガチャ」で集めるスタイルになっており、上位選手は有料ガチャでないと入手困難で、ノーマルのガチャも結構な額の資金を貯めないと実行できません
ただプレイヤーのテクニックでカバー出来るゲーム内容であり、選手の能力がゲームに影響する割合は少なめなので、ガチャが必須な訳ではありません。

そして最大の難点は、鬱陶しいほど出てくる広告バナー
ゲーム中、常に上の方に広告バナーがあるにも関わらず、試合終了後や場面切り替え時に大きな広告がど真ん中に表示されます。
毎回消すのが面倒で、誤タップしたらもっと面倒。

ここまで課金演出を見せられると、さすがに必死すぎて引きますね。

Flick Kick Football Legends
※試合終了後、いきなり「おめでとうございます!」とクレジットカードの入会案内が。 なにもおめでたくないよ。
右も全画面広告ですが、消すボタンが「あとで」という解りにくいものになっており、別のボタンをタップするとダウンロード画面に行ってしまうトラップ広告。
こういうのを「毎回」見せられると流石にウンザリ。


本体は無料ですが、無料のままだと広告が表示されまくります。
一度課金を行うと、バナー広告が全て表示されなくなり、快適にプレイ出来るようになりますが、課金の最低額は 500 円なので相応の価格です。(一度だけイベントで 300 円の課金も用意される)

タダのまま広告を我慢してやるか、500 円(300 円)払って広告を非表示にするか・・・
ゲームは面白いのに、こういう勧め方をしないといけないのが残念ですね。
課金してもスタミナの制約はそのままだし。

ただ、ゲーム自体は本当に良いです。 縦画面で手軽に遊べるゲームで、通信状態に左右されることもないので、通勤通学用のアプリとしてはトップクラスと言っても良いのではないでしょうか。
前作にハマった方や、サッカーが好きな方に特にオススメですね。

Flick Kick Football Legends (iTunes が起動します)

ドラゴンクエスト / ドラゴンクエスト ポータルアプリ

※スマホ版ドラクエ1の攻略を こちらのページ で公開しています。

いやー、ついにこのゲームをこのブログで取り上げる日が来たかぁ・・・
JRPG のパイオニア。 日本に RPG というものを普及させた金字塔の1つであり、国民的ゲームとして長く親しまれているドラクエシリーズの原点
ドラゴンクエスト」です。

正確には、ストアで公開されているのは「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」という名の無料アプリで、「ドラクエ1」はこのアプリを通して追加課金で購入するものです。
ゲームの起動もこのポータルアプリから行います

「通常500円のところを先着100万名様無料!」とかやったため、公開直後の28日0時にはスマホ版ドラクエの公式サイトがダウン。
アプリもサーバーに接続できない状態が続いていました。
ただ、現在はすでに混雑は解消されています。 夜が明けたらどうなるか解らないけど。

※なんと初日だけで100万ダウンロードを突破してしまったため、無料期間が12月10日まで延長されました。
やはりドラクエ、凄すぎる・・・


初代ドラゴンクエストは 1986 年に発売された、家庭用ゲーム機で初の本格長編 RPG です。
(ドルアーガの塔やハイドライドなどのアクション RPG はすでに存在していましたが、ここでは別とします)
当時は RPG というものが全く知られておらず、週刊少年ジャンプで RPG 自体の解説やアピールが行われたりしていました。
しかし発売後、日本向けに解りやすくアレンジされたドラクエ型 RPG は爆発的にヒット。
ファイナルファンタジーと共に RPG とテレビゲームの一時代を築いていくことになります

・・・が、それはもう 27 年前の話。
流石に今見ると古い訳で、その点はあらかじめ承知しておきましょう。

ドラゴンクエスト

スマホ版のドラクエ1は、1993 年にリメイクされたスーパーファミコン版をベースとしています
ちなみにガラケーアプリ版や、2011 年に発売された Wii 用の「ドラクエ I・II・III」もスーパーファミコン版がベースです。

ただしレイアウトとインターフェイスはスマホ用に一新されており、縦画面専用で、コマンドはボタンをタップして選択します。
フィールドの移動は仮想十字キーで行い、キーのサイズや位置はカスタマイズ可能。
操作性や見やすさについて色々と言われていますが、私的にはそれほど悪くはないと思います。

グラフィックは 2000 年以降に登場したガラケーアプリ版を踏襲しており、最新とは言えませんが、相応に綺麗なドットグラフィックになっています。
「文字がドットじゃないのが違和感」など、知名度があるゲームだけに様々な意見が出ているようですが、私的には良い意味でドラクエらしい、新しすぎず古すぎずの見た目になっていると思います。
文字もガタガタフォントの方が雰囲気はあるだろうけど、読みやすい方が良いと思いますし。

ゲーム内容について簡単に説明すると、勇者が1人で、1対1でモンスターと戦いながら、レベルを上げ、装備を買い換え、世界を巡り、世界征服をたくらむ「竜王」の打倒を目指します。

複数人のパーティーは存在しません。 よって戦闘は1対1で殴り合うだけのシンプルなものです。
レベルが上がれば「ホイミ」や「ラリホー」などのおなじみの呪文を使えますが、職業のようなものはありません。 「勇者」だけです。

元々ドラゴンクエスト1は、RPG が全く知られていない日本に最初からパーティー制を導入するのは難しいだろうということで、あえて1人で冒険する形で作られています。
しかし現在はもう RPG は一般化しており、パーティー制も当たり前。
よって今の視点で見ると、古くさくて単純なシステムである事は否めません
オリジナルを知らない人は、過剰な期待はせず、そういうゲームなんだと知ったうえでプレイした方が良いでしょう。

ドラゴンクエスト
※スタート地点の城から、最終目的地である竜王の城が見えます。 これは当時珍しかった長編のゲームであるため、途中でプレイヤーが目的を見失わないよう、最初にゴールを提示しておくためであったようです。
右は全体マップですが、やってみると解りますが、思った以上に世界が狭い。
画面が縦長になって表示範囲が広くなったからというのもありますが、それにしても「こんなに小さかったっけ?」と思うぐらいに狭いです。
あの頃は広大に思えたけどなぁ・・・


ドラゴンクエスト
※戦闘時には剣で切ったり、炎が出たりする演出が表示されます。 背景も地形によって変わります。
ダンジョンでは綺麗な円形のスポットライト処理も行われます。
この辺は昔のゲームではあるけど、新しいグラフィックになってますね。
あと、当たり前だけど、右に動いたら勇者が右を向きます。 でも昔はどっちに動いても正面向きだったんだよね・・・


オリジナル(ファミコン版)とリメイク版(SFC 版、スマホ版)のグラフィック以外の違いですが、まずゲームバランスが異なっています。
オリジナルより簡単になっていて、レベルが上がりやすく、お金も貯まりやすく、戦闘も魔法が強化され戦いやすくなっています。

そのためゲームの進行が早く、レベル 20、早ければ 18 ぐらいで竜王の打倒を目指せるゲームですが、3時間ほどでレベル 12 まで到達しました。
集中してやれば1日でクリアすることも可能なようです。
オリジナルは割と地道な経験値稼ぎが必要だったので、その辺が今風に調整されたようですが、元々そんなにボリュームがあった訳ではないため、短編のようになりましたね。

また、リメイク版には「預かり所」が存在します。
オリジナルはアイテムを8つしか持てず、リメイク版は少し増えて10個になっていますが、それでもその中に装備とイベント用アイテムも含まれるので、常に所持枠が足りません。
しかし当面必要ないイベントアイテムは預かり所に移せるようになったので、プレイしやすくなりました。

ゲーム的には、一部のダンジョンの地形が変わっています
オリジナルより広くなっていて、自分の周辺しか見えないシステムなので、かなり迷いやすいです。
ダンジョンに関しては難易度が上がっているので注意して下さい。
最近のゲームはダンジョンマップやオートマップがあるのが当たり前ですが、そんなものは当然このゲームにはないので、ちょっと懐かしい「不便さ」を感じますね。

謎やストーリーの進行については変化はありません。
謎のヒントは必ず誰かが教えてくれるので、町の人の話をちゃんと聞くことが大切です。

ドラゴンクエスト
※左の画像が「預かり所」。 ラダトームの町(最初の町)の宿屋の奧にあります。
お金も預けることが可能で、死ぬと所持金が半分になるので、小まめに預けておくと助かるかも。
とはいえ今作にはオートセーブがあるので、スマホ版の FF シリーズと同じく、やられてもすぐにアプリを落とし、タスクからも消して、オートセーブからの再開を行えば・・・


ポータルアプリは無料。 冒頭で述べたように、ドラクエ1も 先着100万名まで 12月10日まで無料(その後は 500 円)なので、やってみたいなら早めに落としておきましょう。

なにせ「ドラゴンクエスト」ですから、有料でも十分に売れると思うのですが、それを無料公開というのはなかなか大盤振る舞いですね。
まあドラクエ1は内容もボリュームも今のレベルで見ると厳しいので、500 円で販売するとネームバリューだけで買ったオリジナルを知らないユーザーから、文句を言われまくる恐れもあったと思います。
(実際に「信長の野望・全国版」などでそうした例は起きています)

でも無料なら「タダなら許せる」になりそうですし、それで好感度も上がってドラクエ2や3に続くのであれば、その方が良いと判断したのかもしれません。
無料アプリに対する iTunes レビューも色々酷かったりするけど。

何はともあれ、ついにスマホでドラゴンクエストが本格始動です
そういう時代が来たか、という感じですね。

ドラゴンクエスト ポータルアプリ (iTunes が起動します)

スマホ版 ドラクエ1 攻略 (本家 iPhone AC 内)

ドンパッチン

※このゲームは 2015年1月21日 にサービスを終了しました。

ケイブの新作シューティング! しかしモバゲーのソーシャルゲーム。
そんなシューティングファンにとって激しく微妙な、ライトユーザー向けのカジュアル・ソーシャル・シューティングが公開されています。
ドンパッチン」です。

このゲーム、今年の春に行われたケイブのイベントでポスターが貼られていたため、タイトル名だけは知られていたのですが、「ソーシャルシューティング」と題されていたうえにイラストがソシャゲ丸出しという感じで、既存のケイブファンが注目するようなタイトルではなかったため、ほぼスルーされて来ました。
それが先日、モバゲーの下で発売に至ったのですが・・・ まあ、案の定でしたね。

ただ、こんな事を言うのも何ですが、シューティングを捨てて DeNA と共にソーシャルゲームに活路を見出そうとしてうまく行かず、一悶着あった後に慌ててシューティングに戻ろうとしている、今のケイブらしいゲームである気もします。

ドンパッチン

内容は「LINE 系のシューティング+パズドラ系」と言った感じです。
LINE 系のシューティングゲームは、縦スクロールで、自機が左右にしか動けず、敵の攻撃はほとんど体当たりのみという、シンプルなシューティングです。
どこまで進めるかを競うミニゲームに近く、「縦シューをショートゲーム化したもの」と言っても良いでしょう。

ただしドンパッチンはもう少し普通のシューティングに近く、ステージクリア制になっています。
また、5体のロボット+助っ人1体でパーティーを組んで出撃する「パズドラ系」のソーシャルゲームになっており、ミニゲームというほどシンプルな訳ではありません。
自機が左右にしか動けず、あまり弾が飛んでこない点は共通していますが。

ゲーム中は常に画面上部にボスがいて、ザコも次々と出て来ます。
ザコを倒すと5色の「ジェム」がバラまかれ、これを集めることで対応した色のパーティーメンバーの攻撃力が上がっていきます。
そして敵の編隊を倒すと★アイテムが現れ、これを取るとパワーゲージが貯まり、最大になるとパーティーロボットがボスに攻撃を行います。

自機のショットではほとんどボスにダメージを与えられないため、ダメージソースはパーティーメンバーの攻撃であり、シューティング部分はその準備、パズドラで言うところのパズル部分と言えますね。

敵と一緒に爆弾が落ちてきて、これを破壊すると大きな爆発が発生、回りの敵や弾を一掃できます。
また、ゲームが進むと「タメ撃ち」も可能になり、硬い敵や弾を消せる貫通ウェーブを発射できます。
これらを使って「弾消し」を行うとジェムや★がたくさん出現します。 この辺はケイブシューらしいですね。

敵の弾はそんなに飛んで来る訳ではなく、難易度は低いです
そこそこシューティングゲームが出来る人なら、まず被弾することはないでしょう。
もし被弾しても「燃料」が減るだけで、即死はしません。
正直、普段からシューティングゲームをやっている人だと物足りない難易度です

※当然ですが、ステージが進めば難易度は相応に上がっていきます。
またアップデートにより「上級」「超級」などの高難度ステージも用意されるようになりました。


ただ、超連射される自機の攻撃、派手な爆発と演出、バラまかれるアイテムなどにはケイブらしさがあり、他の LINE 系のシューティングである「ドラゴンフライト」や「GOGO! ツインビー」よりは、明らかに上のクオリティーです

ドンパッチン
※落ちてくるジェムは、パーティーメンバーにその色の属性のロボットがいる場合は大きく、いない場合は小さく、いる場合で自分がその時に使用している色は特大になります。
そして特大のジェムは少し近づくだけで自動的に吸い込まれます。
パーティーにいる色のジェムを取ると攻撃が強化され、いない色を取ると弱体化するため、パーティーにいない色のジェムはマイナスアイテムであり、取らないようにした方が良いです。
ゲームに慣れてきたら、メインにしている色のジェムを重点的に集めましょう。
画面右上にはコンボ表示があり、同じ色のジェムを取ることで増加、100 コンボになると★がたくさん落ちてきます。


ドンパッチン
※★ゲージが貯まればパーティーが攻撃開始! この時、ジェムカウンターが規定数以上(大抵 30 個以上)なら攻撃前に強化や追加攻撃のスキルが発動します。(ただし同じスキルはどれか1つしか発動しません)
属性は 赤 → 黄 → 青 → 赤 という強弱があり、強い相手にはダメージが2倍になります。 黒と白は互いに強い関係です。 苦手な相手だとダメージ 1/3。
開始前にそのステージで有利になる属性を確認できるので、その属性をメインにした編成で挑みましょう。
右はボス撃破のシーン。 爆発が文字なのがユニークですね。


ソーシャルゲーム部分は既存のパズドラ系と大差ありません
ステージをクリアするとロボットが得られ、「合成」でレベルアップさせられます。
素材が同じ属性なら経験値が 1.5 倍、合成費用はベース側のレベルに応じて高くなる、などの点も同じです。

ガチャには普通のガチャ(ゲーム内の資金を使って行うガチャ)と有料ガチャの他に、チケットで行うガチャもあり、このチケットはゲームの進行で割と頻繁に手に入ります。
よって SR クラスはともかく、レアクラスのロボットは入手しやすいですね。

ただ、やはりソーシャルゲーム。 ゲームの進行はテクニックよりロボットの強さに左右されます・・・
ゲーム中は徐々に「燃料」が減っていき、各エリアの最後のボスなどは耐久力が高いため、パーティーの攻撃力が十分でない場合、全く被弾していなくても途中で燃料が尽きてしまいます
メンバーのレベルに見合っていない強さのボスは、ゲームオーバーが避けられません。

タメ撃ちをうまく使えばジェムや★の入手量を上げることも出来ますが、明らかに攻撃力不足の場合は多少のテクニックではカバー出来ませんね。

ソーシャルゲームですから「スタミナ制」もあり、プレイごとに AP というポイントが減少し、なくなるとしばらく待たなければ再プレイできません。

ドンパッチン
※ロボットの「進化」は上位のロボットにするのではなく、同じロボットを合成してベースの能力を底上げするものです。 ただしその際にレベルが1に戻ってしまうので注意。
ロボットの能力は攻撃力だけでなく、燃料にも注目しましょう。 燃料がなくなればゲームオーバーであり、燃料の最大値はパーティーメンバーの燃料の合計になります。
そしてこの燃料は、強化合成によるレベルアップでは上昇しません。


ドンパッチン
※ワールドマップにはフレンドがどのエリアを攻略中かが表示されます。
そしてフレンドのロボットをメンバーに加えてステージクリアすると、そのフレンドを「応援」できて、AP(スタミナ)が 5 回復し、資金も少し増えます。
この AP +5 がかなり大きいので、フレンドは積極的に増やしておきたいところ。
応援された人は、応援した人を連れて出撃した時のボーナスが増加します。


ケイブのシューティングゲームとして見た場合、ゲーマーやコアなシューティングファンにとってはガッカリな作品であることは否めません。
ただ、私は一概に否定することは出来ない気もしています。

私は 1990 年代まであれほど隆盛していたシューティングゲームが、2000 年代に入って急速に衰退したのは、難易度が高騰しすぎて一般のユーザーが離れてしまったからだと考えています。
特に弾幕シューティングはゲーマーにとっては面白い反面、見た目が極端に難しそうで、ただ置いてあるだけで一般の人を遠ざけていた印象があります。

だからこういう簡単な一般向けのシューティングが出て来ること、それをシューティングの老舗であるケイブが作るということは、決して悪くはないのかな、と思います。
LINE 系のミニゲームよりは、明らかに「シューティング」していますしね。

ソーシャルゲームなのもまあ、課金次第でシューティングが苦手な人でも進めるゲームになっていると言えない事もありません。
これでシューティングの裾野が広がるんだったら、それで良いのかなと思います。

あと、やや話が逸れますが、このゲームを見ていて特徴的だと思ったのは、モバゲーでの運営のゲームなのにモバゲーが表に出ていないこと。
モバゲーのアカウントがなくてもゲストアカウントでプレイ可能で、ゲーム中にモバゲーの宣伝バナーが出るようなこともなく、課金時ぐらいしか Mobage や DeNA の文字は出てきません。
iTunes のメーカー表記も CAVE になっています。

先月公開された マジック&カノン もゲストアカウントでプレイ可能だったし、モバゲーの iPhone における運営方針の変化が感じられますね。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



本体は無料、当然ソーシャルゲームですから課金はあります。
課金ガチャは1回 300 円。 ただチケットガチャからレアを入手できますし、属性などを考慮してパーティーを編成していけば、無課金でも進んでいけます。

敵弾をかわしたり、ボスを攻略したり、ハイスコアを競ったり、そういう面白さはこのゲームにはありません。
しかしケイブシューらしい破壊と回収の爽快感は健在です
シューターの人も最初は「なんだこりゃ」と思うかもしれませんが、やってるうちに相応に楽しくなってくる・・・ かも。
そして「自分はシューティングが苦手で・・・」という人には、むしろ試してみて欲しいゲームですね。

・ドンパッチン (iTunes が起動します)(運営終了)

FINAL FANTASY IV: THE AFTER YEARS -月の帰還-

1991 年に発売されたストーリー重視の RPG で、昨年末に iPhone 版、今年の夏には Android 版も登場したファイナルファンタジーシリーズの4作目「FINAL FANTASY IV」。
その続編となるゲームが公開されました。
FINAL FANTASY IV: THE AFTER YEARS -月の帰還-」です。

前作の十数年後が舞台で、FF4 の主人公とヒロイン(セシルとローザ)の子が新たな主人公となります。
前作のキャラクターやその子供が登場する「続きの物語」なので、先に FF4 をプレイしておかないと解らない部分が多いのでご注意下さい。

このゲームは元々 2008 年にガラケー用アプリとして公開されたものです。
それが 2009 年に Wii ウェア用にリメイクされ、さらに 2011 年に PSP 用としてグラフィックが一新されました。
しかしこれらは 2D グラフィックでの作品。
本日 iOS で公開されたものは iOS 版 FF4 を踏襲する 3D グラフィックのバージョンになっており、つまり「FF4 アフター」は現在発売されている全てのバージョンで、グラフィックが異なることになります。
単なる移植という訳ではありません

元が容量の少ないガラケー用のゲームであったため、物語は全10章に分割されており、それぞれ独立して攻略します。
ただ、最終的には各キャラクターが集結し、各章のデータ(レベルやアイテムなど)も統合されます。

開発は iOS 版 FF3FF4FF5 と同じマトリックス。
ちなみに FF4 アフターのプロデューサーの方は、オリジナルの FF4 を担当した方と同じです。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還

グラフィック、フィールドマップ、ダンジョン、BGM など、多くの部分が iOS 版 FF4 と共通しています
インターフェイスなども同じで、悪く言えば流用ですね。
しかしストーリーが前作の続きであり、同じ世界が舞台なので、同じ方がしっくり来ます。
元々オリジナルの懐かしさを出すため、あえて共通のマップにしているようですし。

iOS 版は見た目や操作が前作と変わらないので、本当に FF4-2 って感じで、FF4 をそのまま続けているような印象です。
ただ大きく違うのは、戦闘でオートモードにした時に、倍速で進行するようになったこと

iOS 版 FF4 は戦闘のテンポはあまり良くなかったのですが、今回はこの倍速オートがあるためサクサク戦えます。
もう FFL や FF5 の倍速オートに慣れているため、やっぱり FF4 にもこれがないと、と思いますね。

ゲームシステムは、DS 版 / iOS 版の FF4 にあった「デカントアビリティ」(特技を好きなキャラに付加できるシステム)がなくなったため、オリジナルの FF4 に近くなっています
正直、キャラクターをカスタマイズしたり、アビリティを組み合わせて戦う楽しみはなくなりました。

代わりに複数のキャラクターで協力して発動させる、「バンド」という合体技が追加されています。
しかしこのバンド、各キャラクターの準備が完了しないと発動させられないし、発動させた後に参加者が一斉に行動終了になるし(しばらく誰も動けない)、準備中に誰かが倒れると失敗に終わるしで、リスクの高い技になっています
多用できるのはメンバーが増える終盤になってからですね。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※方向スティックとマップの表示形式も変化しました。
スティックはアナログスティックではあるのですが、移動方向は8方向に限定されています。
微妙な位置や方向のズレがなく、なかなか操作感は良いですね。
マップは画面全体に半透明でかぶさるのではなく、左上に別ウィンドウで表示されるようになりました。
全体図を見たい場合はこのミニマップをタップします。


FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※2人で使うバンド技「クロススラッシュ」炸裂!
大ダメージを与えられますが、2人しかいない状態でこれを使うとしばらく双方とも動けないので、その間に攻撃を食らうと回復させられなくてピンチ。 回復してから使うとか、工夫が必要ですね。
なお、一定時間の経過や宿屋・テントの使用によって「月齢」というものが変化します。
月齢による影響は以下の通りで、敵味方の双方にかかります。
満月:黒魔法強化、物理攻撃弱体。 新月:特技強化、白魔法弱体。
上弦の月:白魔法強化、黒魔法弱体。 下弦の月:物理攻撃強化、特技弱体。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※マップが前作と同じなので、隠し通路の場所や宝箱の位置も同じ。
ノスタルジーを感じさせるため、あえて同じにしているようですが、上記の画像のように今回は追い返されてしまうシーンも。


前述したように各章は独立していて、全10章で構成されています。
最初は序章となる「セオドア編」しかプレイ出来ず、それをクリアするとそれぞれ主人公が異なる6つの章をプレイ出来るようになります。
以上の7つを全てクリアする事で、最後の3つの章を順番にプレイ出来るようになります。

最初の章だけでもクリアに約3時間かかり、他の章も同じぐらいの規模のようなので、全体としては 30 時間前後のボリュームのようです。
元はガラケーのアプリですが、全体のボリュームは本編のファイナルファンタジーと同等と言えますね。

やや気になるのは、グラフィックの粗さ。
iOS 版 FF3 や FF4 と同等の 3D モデルなので、劣化した訳ではないし背景などは良いのですが、旧作リメイクの FF3 や FF4 と違って、今作は近年のゲームのリメイクなので、それが旧作リメイクと同じぐらいの粗さだと「もうちょっと綺麗だったらなぁ」とは思います

iPhone / iPod touch だとあまり気にならないと思いますが、iPad でキャラクターがアップになったりすると、かなりドットが目立ちますね。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※各章の選択画面。 上記は「セオドア編」を終えた直後の状態。
前作でおなじみの面々が、再び活躍するシナリオがそろっています。
なお、前作がインストールされていると、ゲーム開始時に「ちいさなしっぽ」を 14 個貰えます。
これは最終章でレア装備を手に入れるために必要なアイテムです。


定価は 1800 円。 ファイナルファンタジーシリーズとしては相場と言える価格でしょうか。
携帯アプリ版は 300~500円×11、Wii ウェア版は 800円×2+300円×6、PSP 版は普通の市販ソフトだったので、iOS 版が一番お得と言えますね。

FF4 をすでにクリア済みの人は、その続きのストーリーが展開されるので、見逃せないところでしょう。
FF4 をまだクリアしていない人は、まずそちらからプレイする必要がありますね。
iOS 版 FF4 はオート時に倍速にならないので、出来ればここはアップデートで対応して欲しいところです・・・
(あと、限界突破が2周目以降に手に入らないとか、3周目で強化が打ち止めとかも何とかして欲しい)

ともあれ、人気の高い FF4 の続きの話を iOS でも楽しめるのは、個人的にも非常に嬉しいですね。

FINAL FANTASY IV: THE AFTER YEARS -月の帰還- (iTunes が起動します)

【お知らせ】iPhone おすすめゲームアプリ 戦略/戦術 SLG 編 公開

本家 iPhone AC に追加中の、iPhone 新規ユーザー向けジャンル別・厳選おすすめゲーム紹介ページ
新たに「戦略/戦術シミュレーションゲーム編」を追加しました。

RTS(リアルタイムのシミュレーション)やタワーディフェンスなども戦術 SLG に入りますが、これらは別のページで扱うため、ここでは主にターン制の戦術シミュレーションゲームを扱っています。
シミュレーション RPG もターン制ならここで取り上げています。

今回の選出数は6作品。 正直、少なめです・・・
理由はハッキリしていて、単にスマホのターン制戦略シミュレーションが少ないため。
日本では信長の野望&三国志や大戦略、ファイアーエムブレムやスパロボシリーズなどがヒットしているため、ターン制の SLG は多いのですが、海外でシミュレーション(ストラテジー)と言うと一般的に RTS を指します。

欧米ではターン制のゲームはかなり少なく、ヒットしているのはシヴィライゼーションぐらいですね。
最近になって XCOM が大ヒットしましたが、これも開発会社はシヴィライゼーションのところと同じです。
もちろん中小のものを探せばたくさん見つかるとは思いますが、海外のターンベースストラテジーはボードゲーム型のものが多いです。

iPhone おすすめゲームアプリ 戦略/戦術シミュレーションゲーム編

今回も選出したアプリとその理由、候補にしたけど除外した「次点」のアプリとその理由を掲載いたします。
次点のアプリも秀作なので、戦略 SLG を探している方は参考にして頂ければと思います。
評価は私の独断と偏見なのでご了承下さい。

【 ターン制 戦略/戦術 SLG 】

Great Big War Game (選出)
スマホ SLG の筆頭。 スマホの大戦略型ゲームとしては突出した完成度を誇る作品。
このまま家庭用ゲーム機で発売しても違和感のないクオリティーとボリュームですね。

欧陸戦争 / 世界の覇者シリーズ (選出)
初期シリーズはボードゲームベース、後期シリーズは本格的な戦略 SLG に変化。
シリーズ作のそれぞれに良さがあるので、全部まとめて紹介する形にしています。

将軍の栄光
おすすめページ内では「欧陸戦争/世界の覇者」に付属する形で紹介しています。
第二次世界大戦が舞台の本格的な戦術シミュレーションですが、さすがに玄人向けで一般には勧め辛い。
完成度は高いけど、ウリの将軍システムが課金前提なのが残念。

Greed Corp
土地から資源を得るとその土地が崩れていく、大地崩壊戦術シミュレーション。
選出は見送ったのですが、クオリティーは高く、内容も独創的。 後で追加するかも。

帝国タクティクス
Flash ゲームからの移植作。 シンプルなゲームですが、都市を占領すると味方全体の士気が向上し、全軍が強くなるシステムが面白く、独自の戦略性があります。
選出するレベルかは微妙だけど、個人的には好きな作品。

三国志 / 三国志2
コーエーの三国志の初期シリーズ。 1作目はさすがに今見るとシステムが古く、オリジナルを知らない人からフルボッコにされてましたが、元祖の三国志は元々こういう作品です。
三国志2 はかなり良く出来ていたのですが、バグがあるのにアップデートが放棄されているため選出は見送り。
たぶん外注に丸投げしてて、後からの修正が効かないんだろうな・・・

信長の野望・全国版
「武将がいない」「部隊が1歩しか動けない」など文句を言われまくり、iTunes レビューでフルボッコにされていた作品ですが、こちらも元祖の信長の野望は元々そういう作品です。
iTunes があまりに酷かったので、うちの記事はそれに対する反論みたいな内容に。

Sid Meier's Ace Patrol / Pacific Skies
シド・メイヤーの名を冠するターン制の空戦シミュレーション。
全体的に地味だけど、ゲームシステムは作り込まれていて、解ってくると面白い。
もうちょっと史実的・演出的な面を強化してくれれば・・・

Battle of the Bulge / Drive on Moscow
シミュレーションと言うよりは、ボードのウォーゲーム(アナログゲーム)をコンピューターゲーム化したもの。
かなりマニアックなので一般には勧められないけど、好きな人にはたまらない内容。
海外のターンベース・ストラテジーは、こういうのが多いですね。

【 シミュレーション RPG 】

XCOM : Enemy Unknown (選出)
FPS をターン制のシミュレーションゲームにしたような、エイリアンとの戦いを繰り広げるハリウッド的 SLG。
昨年公開されたばかりの大ヒット作が1年経たないうちに iOS に移植された話題作。 内容も文句なし。

FINAL FANTASY TACTICS 獅子戦争 (選出)
当初は「動作が遅い」「操作し辛い」「画質が粗い」など批判されまくったゲーム。
しかし新機種なら動作は滑らかで、iPad なら操作もしやすく、画質もアップデートで向上し、多くの問題は解決されています。
iTunes レビューには「iCloud セーブが出来ない」という意見が多くありますが、当方で試したところ問題なし。
おそらくトラブってる人は、通信できない環境か、iCloud にサインインしてない状態なのだと思います。

スペクトラルソウルズ
絵のタッチが韓国風なためか、韓国でやたら人気のターン制シミュレーション RPG。
かなりボリュームのあるゲームですが、PSP 初期の作品なのでグラフィック的には見劣りします。
色々な意味で「B級」の作品。

【 ミニ戦略シミュレーション 】

Slay (選出)
見た目はシンプル、しかしゲーム性は非常に高いミニ戦略ゲーム。
兵士の維持費が払えないと部隊が即全滅するシビアなゲームで、ちょっとルールが解りにくいため、手前味噌ですがリンク先のページでルールを確認してから始めるのを推奨。
無料版でも当分楽しめます。

Lux Touch / Lux DLX (選出)
「RISK」というボードゲームをコンピューターゲーム化したもの。
最初は小競り合い、後半は怒濤のシーソーゲームというエスカレートしていく展開が面白い。
iPhone 初期の作品ですが、アップデートは継続されており、iPhone 5 の画面にも対応しています。
こちらも無料版でも楽しめます。

New World Colony
シヴィライゼーションを簡略化したような土地の取り合いシミュレーション。
手軽に遊べるスマホにマッチした秀作で、最初は選出するつもりだったのですが、改めてプレイしたところ前の2作品(Slay と Lux)と比べて戦略性や面白さで一歩劣る印象があり、今回は次点。

Strategery
Lux と同じ「RISK 型」の簡易シミュレーション。 こっちの方がシンプルだけど、手軽に遊べます。
Lux のようなダイナミックな展開はないけど、ミニゲームとしてはお勧め。

※シヴィライゼーションは開発/経営 SLG のページで扱います。 っていうか、iOS7 で表示が崩れるバグが修正されないと・・・

Drive on Moscow: Crisis in Command Vol. 2

第二次世界大戦のドイツ軍によるモスクワ攻略作戦「タイフーン作戦」を、ボードゲームで再現した戦術シミュレーションゲームが公開されています。
Drive on Moscow: War in the Snow」です。

※このアプリは 2016年10月、「Drive on Moscow: Crisis in Command Vol. 2」という新アプリに移行しました。

「ウォーゲーム」や「アナログゲーム」と呼ばれる、史実を再現したボードゲームシリーズ「Crisis in Command」の2作目で、1作目「Battle of the Bulge」と共通のルールを持ちます。
※3作目「Desert Fox」も発売されています。

一般的なボードゲーム / ドイツゲームより難しく、題材もマニアックなので、万人向けのゲームではありませんが、史実を細かく再現した設定と、ボードゲームアプリとしてはかなりレベルの高い演出&サウンドを持つ、高クオリティーなアプリです。
開発はアメリカのメーカーですが、今回も枢軸(ドイツ)と連合(ソビエト)のどちらでもプレイ可能です。

ただし現時点(2013/11)では iPad 専用アプリなのでご注意下さい。
前作「Battle of the Bulge」はアップデートで iPhone 対応&日本語化されたので、いずれこちらも対応するかもしれませんが、今の時点では iPad 版のみとなっています。

※アップデートで iPhone にも対応しました。
※新アプリは iPhone にはまだ非対応です。(2016/12 時点)


Drive on Moscow

簡単に史実のモスクワ侵攻作戦(バルバロッサ、タイフーン)について説明すると・・・
時期的には、第二次世界大戦の中期にあたります。

ポーランドとフランスを開幕パンチでノックアウトしたドイツは、そのままイギリス上陸を目指すも失敗。
ヨーロッパ西部の戦いは一段落したので、次は戦争不可避となっていたソ連に狙いを定めます。
先制攻撃をしかけ、開幕ダッシュで国境部隊をフルボッコに。

しかし寄り道をしたり、長雨で地面が泥沼になったりしている間に冬が訪れ、バナナで釘が打てるぐらいに寒くなり進攻は停滞。
冬に強いソ連は強力な戦車を投入して反撃を開始し、モスクワ攻略は失敗。
イギリスとソ連という東西のライバルにトドメを刺せなかったドイツは、そのまま敗北への道を辿っていくことになります。

このゲームは、そのドイツのモスクワ攻略作戦「タイフーン作戦」を、ボード上で再現する形で進行します
つまり普通にやると、序盤は好調だけど雨と補給不足で進軍が鈍り、ソ連の援軍がどんどん訪れ、気温は氷点下になり、最後は勢いを盛り返したソ連の反撃でボコボコにされます。

ゲームの基本システムは前作同様、ターン制の戦術シミュレーションゲームです。
マップは不定形のマスで区切られており、コマを動かす際には任意のマスを指定して、そこにいるコマを全て動かすことが出来ます。
1度動かしたコマを連続で動かすことはできません。
相手と自分が交互にコマを動かし、それを何度か行うと1つの期間が終了。
次の期間になると再び全てのコマを動かせるようになり、以後は繰り返しですね。

同じマスに敵と味方のユニットが混在していると戦闘開始。
バンバンと撃ち合う音が聞こえ、ダメージを受けたコマには穴が開きます。
戦闘の演出はなかなか良く、特にサウンドはクオリティが高いです。

ユニットは「戦車」「歩兵」「自動車化歩兵」の3種類で、当然戦車の方が強いです。
ただ、マークの付いた「エリート部隊」は他よりも強力で、かつ同じ場所にいる味方ユニットに命中ボーナスを与えます。

他の大戦略系のゲームと違い、コマはそう簡単には壊滅しません
大きな被害を受けると「撤退」が発生しますし、戦いは基本的に防御側有利なので、ガンガン攻めていけるゲームではありません。
また、ドイツは部隊が壊滅すると勝利点が下がるペナルティを受けるので、無謀な戦いは避ける必要があります。

Drive on Moscow
※若干インターフェイスが解りにくいのが難点。
命令を与えた後、それを実行するのは右上のボタン、やり直しは左上の矢印ボタンです。
勝利点は ≡ のボタンを押してメニューを表示しないと確認できなくなりました。
ドイツ軍の場合、晴天の時はその日の最初に足止めしたい敵を1つ選びます。
また回復が可能な日は、まず回復させたい部隊の選択を行います。


Drive on Moscow
※戦闘の予測結果と、戦闘に影響する各要素を示すアイコンの一覧。
エリート部隊がいると命中 +10 %、相手に戦車がいると命中 -10 %、ソ連が自軍領内で防戦しているとドイツの命中 -10 %、攻撃側が渡河していると防御側の命中 +10 %。
また、包囲やガス欠で補給不足だと命中が 20 %になり、孤立無援だと攻撃不可です。
戦車の基本命中率は 40 %、歩兵は 30 %で、結果予測はこれらが加味されて表示されます。
でも実際には1回の攻撃ごとに 10 面ダイスが振られている形なので、結果は運にも左右されます。
防御側が町や森にいる場合、建物や木が攻撃を防ぐ盾になるため、かなり鉄壁です。


ゲームの目的は勝利点(VP)を稼ぐこと。
勝利点はマップ上の特定のポイントを占領することで得られるのですが、今回は単に VP が増えるポイントと、占領し続けることで毎ターン VP が増加し続けるポイント(1VP+)の2つが存在します

継続的して VP が増えるポイントは主にモスクワ周辺にあり、ここを早めに押さえてキープし続けるのが勝利への近道となります。
最終日に一定以上の VP があれば勝利、一定以下なら敗北、その中間なら引き分けですね。

もちろんドイツがモスクワを攻略したら、その時点で決着が付きますが、モスクワは町+森の防御効果があり難攻不落です。 たまにコンピューターは手薄にしたりするけど。

もう1つの重要なルールで、さらに前作と仕様が変わっているのが「補給線」の要素
補給元に繋がっていない支配地がある場合、そこいる部隊は次の期間に「補給不足」に陥り、さらにその状態が続くと「孤立無援」になります。

補給不足だと戦力が低下し、移動も不可
孤立無援だと攻撃も不可になり、さらに同じ場所に敵部隊がいると、ターン開始時に2のダメージを自然に受けてしまいます
森や町で守っている敵はかなり手強いのですが、無補給状態にしてしまえば戦わずして勝つことも可能です。

そして前作は、この「補給元」が画面の端全部だったのですが、今回は画面の端にある特定のポイント(丸印のある場所)になりました
よって前作より敵の補給を遮断しやすくなっています。

ただ、ソ連はドイツよりもターン開始時に得られる回復ポイントが多く、さらに回復ポイントを1つ使って、やられた部隊を(低耐久力で)復活させることが出来るようになっています。
倒しても倒してもワラワラ湧いてくるソ連軍を再現しているのだと思われ、ドイツはどうしても後半押され気味になりますね。

Drive on Moscow
※メニューでカレンダーを選択すると、日程と援軍やダメージ回復量を確認することが出来ます。
今回は1日区切りではなく、3~4日で1つの期間が構成されています。
ソ連の援軍は★マークの土地に現れ、配置場所はソ連側が自由に選べるので、★マークの土地を占領しても相手の補充を遅らせる事は(全部の★マークの土地を押さえない限り)できません。


Drive on Moscow
※ブリーフィング画面。 史実の写真が雰囲気を出していて良いですね。
ゲーム中にメニューからブリーフィング画面を開くとラジオから軍歌や通信が聞こえてきたりします。
歴史解説も豊富で、文字通り「ヒストリカル・ウォーゲーム」という感じです。


ゲームのシナリオは4つ、うち3つはショートシナリオで、1つが全編を通してプレイするメインシナリオです
最初は序盤戦のみをプレイするショートシナリオ「Operation Typhoon」にカーソルが合っているのですが、ショートシナリオはプレイ期間が短く、その割に結構ハードな勝利条件を満たさなければならないため、初めてだとよく解らないうちに終わってしまいます。
また期間が短いため、詰め将棋的・ソリティア的な攻略が必要で、難易度も高いです。

リストの一番下の「The Moscow Campaign」がメインシナリオであり、こちらの方が勝利も目指しやすいので、いきなりこのシナリオからプレイするのをオススメします

前述したようにドイツとソ連の双方でプレイ可能で、敵 AI もそれぞれの軍に2種類用意されています。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 1000 円。 正直 iOS アプリとしては高いのですが・・・
ウォーゲームとしてのクオリティーは十分だし、この手のゲームが好きな人なら損はしない出来だと思います。

ちなみに前作は 850 円でしたが、1000 円になったのは Apple が価格レートを改定したためで、実質的には変わっていません。(よって Battle of the Bulge も現在は 1000 円です)
前作は一部のシナリオや将軍が課金要素になっていましたが、今回は(現時点では)追加課金はありません。

前作同様、ニッチなユーザー層を狙い打ちするような特化型ゲームであり、まったく万人向けではありません。
ただ、私のような戦略シミュレーションゲーム好きで、歴史好きで、ボードゲーム好きにとっては、絶対見逃せない作品ですね。
同じような趣味を持っている方には、一押しできるアプリです。

Drive on Moscow: Crisis in Command Vol. 2(iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略・タイフーン作戦 スケジュール 】

9月30日~10月2日:晴れ
最初の3ターンはずっとドイツのターン、反撃も受けない。
晴天の間、ドイツは開始時に空爆で敵1部隊を足止め出来る。
晴天の間、ドイツ軍は補給の空中投下を受けられる(包囲を受けない)。
晴天の間、ドイツの戦車は敵を撃破後に追加移動可能。
晴天の間、ソビエトの空挺師団は空挺移動可能。

10月3日~10月5日:晴れ
最初の2ターンはずっとドイツのターン、反撃も受けない。
ソビエト軍に増援3部隊。

10月6日~10月8日:晴れ
最初の1ターンはドイツのターン、反撃も受けない。
この日からドイツの戦車に燃料不足が発生する。
ソビエト軍に増援2部隊。

10月9日~10月11日:晴れ
ソビエト軍に増援1部隊。

10月12日~10月14日:晴れ
ソビエト軍に増援2部隊。
この日からソビエトの戦車にも燃料不足が発生する。
シナリオ「Operation Typhoon」はこの日で終了。

10月15日~10月19日:雨
この日から雨天。 ドイツの空爆による足止めは終了。
雨天の間、泥濘化によりドイツの戦車/車両は1マスしか動けない。
雨天の間、ドイツの戦車が敵を撃破しても追加移動できない。
雨天の間、ソビエトの空挺師団の空挺移動は出来ない。

10月20日~10月24日:雨
10月25日~10月29日:雨
10月30日~11月3日:雨
11月4日~11月8日:雨

11月9日~11月13日:雨
ドイツの投下補給終了。 この日からドイツ軍も普通に包囲を受ける。
ソビエト軍に増援3部隊。

11月14日~11月16日:氷点下
最初の3ターンはずっとドイツのターン、反撃も受けない。
この日から氷点下。 川が凍結し渡河ペナルティがなくなる。
氷点下の間、地面の凍結によりドイツの戦車/車両が再び2マス移動可能。
氷点下の間、ドイツの戦車は敵を撃破すると追加移動可能。
これ以降、ソビエトの空挺部隊は再び空挺移動可能。
これ以降、森の防御効果は2から1に減少。
シナリオ「At the Gates」はこの日からスタート。

11月17日~11月19日:氷点下
11月20日~11月22日:氷点下
11月23日~11月25日:氷点下
11月26日~11月28日:氷点下

11月29日~12月1日:氷点下
ソビエト軍に増援3部隊。
シナリオ「At the Gates」はこの日で終了。

12月2日~12月4日:雪
この日から積雪。 これ以降ドイツの戦車/車両は1マスしか動けない。
これ以降、ドイツの戦車は敵を撃破しても追加移動できない。
これ以降、ドイツ軍は森の防御効果が0になる。
これ以降、ソビエトの戦車は敵を撃破後に追加移動可能。

12月5日~12月7日:雪
最初の3ターンはずっとソビエトのターン、反撃も受けない。
この日からソビエト軍が先に行動する。
シナリオ「Zhukov's Counterattack」はこの日からスタート。

12月8日~12月10日:雪
最初の2ターンはずっとソビエトのターン、反撃も受けない。

12月11日~12月13日:雪

12月14日~12月16日:雪
最終日。
ドイツの勝利点 26 以上でドイツの勝利。
ドイツの勝利点 20 以下でソビエトの勝利。

King's League: Odyssey

大陸の制覇と国王の打倒を目指す、戦闘も訓練も自動進行する一風変わった簡易 RPG が発売されています。
King's League: Odyssey」です。

このゲーム、変な話ですが、数時間やり続けても面白いのかどうかよく解りません。
内容がシンプルで、ゲーム性も高くなく、やっててそんなに「おもしれー」という感じではないのですが、でも延々とやり続けてしまうハマり性があります。
カイロソフトのゲームをもっと手軽にした感じと言えるでしょうか。

開発したのはマレーシアのメーカーで、元は Flash のゲームでした。
Flash 版は こちら で公開されています。(iOS 機器では Flash 版はプレイ出来ません。念のため)

King's League: Odyssey

兵士を雇用して、トレーニングで強化し、依頼をこなして資金を確保しつつ、周辺の村や町を占領して税収を増やしていきます。
と言っても難しくはなく、システムはかなり簡略化されていて、リアルタイムで進行します

兵士をタップしてトレーニングを選ぶと時間の経過と共に徐々に能力が上がっていき、依頼をタップして実行するとすぐに戦闘に移ります。
戦闘は完全に自動で、特に指示を出すことはありません
普段やることはこの2つだけですね。

トレーニングを行うには TP と呼ばれるポイントが必要で、これがなくなると翌月まで待たないとトレーニング出来ません。
また依頼も全て達成した後は、翌月まで待たないと更新されません。

しばらく時間が経つと、自動的に「リーグ戦」に登録されます。
以後は月1回試合が行われ、その結果に応じて賞金やクリスタルが貰え、上位の成績なら上のリーグに参戦することが出来ます。
最終目標は最上位のリーグ戦「King's League」で優勝し、国王への挑戦権を得ることです

もちろん簡単には勝てないので、トレーニングでステータスを上げつつ、賞金を稼いでユニットのスロットを増やし、新しい兵士を雇用しなければなりません。
経験値はありませんが、報酬や税収で得られるクリスタルを使えばレベルを上げられます。
税収は大陸の各所にある町や村を占領することで毎月得られますが、攻撃には資金が必要で、さらに占領した町が他の部隊に攻められることもあります。

他に投資コマンドがあり、お金を払って依頼や税収を増やしたり、トレーニングの効率を高めたり、職業特性を獲得させたりすることが出来ます。

King's League: Odyssey
※トレーニング選択画面。 ダンスで素早さアップとか、ちょっとコミカルな感じ。 まずは水泳で耐久力を高めましょう。
FACILITIES(施設)のトレーニングへの投資が3段階目になると、上位のトレーニングが出現します。
でも最初は人数を増やすのを優先したいところ。


King's League: Odyssey
※兵士の雇用シーン。 たまに星マークの「UNIQUE TALENT HAS BEEN SPOTTED」(面白い才能を持つ人がいるよ!)というアイコンが現れる場合があり、この時に募集を行うとユニークユニットを雇用することが出来ます。
また各地にあるダンジョンを突破すると、そのダンジョンのボスを雇用できるようになります。


King's League: Odyssey
※職業のアップグレード画面。 クリスタルが必要ですが、関連する職業のユニット全てを強化できます。
強化項目は1つの段階ごとに2種類あり、どちらか一方しか選べません。
クリスタルはレベルアップやクラスチェンジにも使うので、どれに使うか悩みどころです。


戦闘が完全にオートで、ただ見てるだけなので、勝てないなら強化するか人数を増やすしかありません。
戦略で戦局を挽回できるとかいう要素は全くないです

また、強化はクリスタルがない場合、トレーニングするしかありませんが、トレーニング中はやはり見てるだけ。
カイロソフトのゲームのようにミニキャラがちょこまか動いてたりすることもないので、序盤は退屈ですね

ゲーム中盤以降になると出来ることが増え、資金やクリスタルが慢性的に足りなくなり、その確保のために色々やることになるので、ゲームとして面白くなって来ます。
そこまでやったかどうかで評価が分かれるゲームでしょうね。

このゲームの良い点は、2時間ぐらいでクリア出来ること
カイロソフトのゲームは後半間延びするのが欠点ですが、このゲームは手頃な時間で終わり、ちょうど良いところでケリが付きます。
その後も引き続きプレイ可能で、新ダンジョンがオープンしたりもするので、やり込むことも出来ます。

引き継ぎ要素はありませんが、ユニットの種類は多く、難易度は3段階用意されており、上位難度でないとアンロックされないダンジョンもあるので、繰り返し遊べる内容にはなっていますね

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



定価は 400 円。(現在は発売セールで 200 円)
強力な課金兵士も用意されていますが必須ではなく、無課金でも様々なユニークユニットの入手は可能です。

私的には、もうちょっと戦闘シーンで何か出来ることがあれば・・・ とも思うのですが、十数秒程度で終わる短いバトルだし、ゲームのテンポを考えるとこれでも良いのかもしれません。
ゲーマーだと物足りないと思いますが、これなら誰でも楽しめそうですね。

本当に手軽に遊べ、ダラダラ続かずにクリアでき、忙しい操作もないので、通勤通学用のゲームとして良いと思います

King's League: Odyssey (iTunes が起動します)

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