時は戦国。 戦場で倒れた傍若無人な将軍が目を覚ました時、そこは「あの世」の片隅だった。
死者の列に並んで順番を待つよう言われるが、そんな要求を素直に聞く将軍ではない。
こうして死した将軍の、あの世での大暴れが始まった・・・
そんなが和風ホラーの世界感を欧米的なコミカルタッチで描いた、ターン制の戦術シミュレーションゲーム登場しています。
「Skulls of the Shogun」です。
元は XBOX 360 で公開されていたダウンロードの用のソフトです。
最大の魅力はそのグラフィックデザインで、イラスト風のガイコツ武者やユニークにアレンジされた冥土の風景は、かなりインパクトありますね。
ゲームも戦略性の高い内容になっています。
開発したのはアメリカの 17-Bit というメーカーで、元セガの方が創設された会社のようです。
メッセージは全て日本語化されており、翻訳も自然なのでご安心下さい。
敵と味方が交互に動くターン制のゲームで、ステージごとに決められた数の兵士で、大将の撃破や脱出地点到達などの勝利条件を目指します。
このゲームはフィールドがマスで区切られていません。
ユニットの移動範囲は円で表示され、その範囲の好きな位置に動くことが出来ます。
また、移動力が残っていれば攻撃後の再移動も可能です。
攻撃時に与えるダメージは「攻撃力-防御力」となっていて、ランダム要素はありません。
きっちり計算した通りの結果になるので、ややボードゲームっぽい戦闘です。
戦国らしく、兵士はみんな旗指物を背負っていて、これが残り HP を表しており、ダメージを受けると短くなっていきます。
自然なビジュアルで HP を表しているのは良いですね。
特徴的なのは、兵士が倒れるとそこに「ガイコツ」が残り、これを食べると体力が回復すること。
最大体力もアップし、さらに3つ食べると「悪鬼」となって1ターンに2度の行動が可能になります。
もちろん敵もこちらの兵士のガイコツを食べるので、ヘタに進軍してやられて食べられるとますます不利になります。
ステージによってはフィールドに「田んぼ」があり、これに取り憑く(占領する)と毎ターン「米」が手に入ります。
米は「やしろ」で兵士の雇用に使うことができ、つまり生産と占領の要素もあります。
ただ、1ターンに動けるユニットは5つまでなので、ユニットを多く増やしてもそんなに有利にはなりません。
さらに生産する端からやられていると、前述したようにガイコツを食べられまくって余計にピンチになります。
長期的な成長要素はないので、クリアさえできれば味方はいくらやられても良いのですが、基本的には初期の兵士をパワーアップさせながら戦う形ですね。
他にも、攻撃するとノックバックが発生し崖や海に突き落とせる、味方を集合させると「守りの陣」が発生しノックバックを受けないなどの特徴的なルールがあります。
林に隠れると回避率が上がる、遠距離攻撃には射界があるなどの地形効果も存在します。
※マスがないので、移動範囲と攻撃範囲は円形で表されます。
攻撃範囲には赤とオレンジの2つがあり、オレンジの範囲は命中率が -20 %。
攻撃時にはコミカルなデザインのユニットが滑らかに動くので、見栄えがしますね。
※ユニットを近くに配置すると足元に光る円が現れ、「守りの陣」を作ったことになります。
この背後から弓を撃てば、相手の攻撃範囲に入っていても反撃を受けません。
先に守りの陣を作っておかなくても、他の兵士の近くに弓兵を立たせればそれで守りの陣になるので、そこから味方越しに敵を撃てば反撃は受けません。
守りの陣はノックバックを防ぐ効果もあるので、川沿いや崖沿いを進む時は必ず活用しながら進みましょう。
ステージが進むと強力なボスや魔法を使う妖怪、その地域を治める神さまなどが登場、それらのキャラがコミカルなストーリーを展開させます。
設定からしてユニークですし、先を見たくなる物語になってますね。
難点は、操作にクセがあること。
ユニットをダブルタップで選んだ後、画面をドラッグして移動先を指定しますが、この基本操作に少し慣れが必要で、ユニットが密集すると選択し辛くなります。
また、近くに「田んぼ」や「やしろ」があると、そこにキャラが吸い付くのですが、これが「田んぼの近くの敵を攻撃したい時」などに誤操作を招きます。
慣れれば問題ないのですが、この辺は XBOX の時から指摘されていたようなので、出来れば改善して欲しかったですね。
ピンチ操作でズームは自在に出来るので、重要な場面では拡大して操作しましょう。
シミュレーション RPG っぽいので、育成要素がないのもちょっと物足りない点ですが、しかしそれがないおかげで「育てたキャラがやられた! リセット! やり直し!」ということにもなりません。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
XBOX 360 版のものですが、内容は iOS 版と変わりません。
価格は 500 円。 クオリティーを考えると十分値段以上の価値はあります。
XBOX 版や Steam(PC)版は 1500 円で、今年出たばかりのゲームなので、それを考えるとお得です。
ゲームも面白いのですが、一番の見どころは世界感とビジュアル、サウンドなどの演出面でしょうね。
純和風なんだけど、でも日本人が描いた和風じゃない。
欧米ならではのアレンジで、それでいて日本的な雰囲気が壊れていることもない。
(日本と中国がごっちゃになってるような感じはない)
ゲームも演出もハイレベルな作品で、戦術シミュレーションが好きな方にオススメのアプリです。
・Skulls of the Shogun (iTunes が起動します)
2013/12
本家 iPhone AC に追加中の、ジャンル別・厳選おすすめゲーム紹介コーナー。
今回は「RTS / ディフェンスゲーム編」を追加しました。
「RTS」はリアルタイム・ストラテジーの略で、リアルタイム制のシミュレーションゲームのことです。
ページには「にゃんこ大戦争」のような一本道の RTS や、アクション RPG + RTS である DotA 系(MOAB)、戦闘がある訳じゃないけどリアルタイム制のゲームである「Plague Inc」なども含めています。
また、自ら戦って防衛を行う「ディフェンスゲーム」もここに含めました。
ただし「タワーディフェンス」は、RTS から派生したゲームではありますが、後日別のページで扱います。
今回の選出数は 10 作品。
海外で戦術シミュレーションゲームと言えばターン制よりリアルタイム制ですし、スマホには秀作の一本道 RTS が多いので、選出数も多めになりましたね。
・iPhone おすすめゲームアプリ RTS / ディフェンスゲーム編
以下では選出したアプリとその理由、候補にしたけど除外したアプリとその理由を掲載いたします。
このジャンルには秀作が多いので、今回は「次点作の紹介」というより、めぼしい RTS 系のゲームをまとめてコメント付きで掲載しておこうと思います。
面白い RTS を探している方は参考にして頂ければと思います。
【 一本道 RTS 】
・にゃんこ大戦争 (選出)
2013 年を代表するゲームアプリ。 日本製の大ヒットスマホゲームは「パズドラ」「なめこ」「にゃんこ」がトップ3と言えるでしょう。
さすがポノスと言うほかないですね。
・Army of Darkness Defense (選出)
初期のスマホアプリを支えた Backflip Studios の名作。
グラフィック、演出、ゲーム性などは一本道 RTS としては突出していて、しかも最近はずっと無料。 超お得。
・LINE 聖犬バトル (選出)
人気の一本道 RTS「Paladog!」(パラドッグ)なのですが、昨年末に LINE ゲーム化しました。
LINE アカウントがないとセーブを完全に行えないので、選出するか最後まで悩んだのですが・・・ ゲームとしては間違いなくこのジャンルのトップクラスなので、やや引っかかるものはあるけど選出することに。
※現在は LINE との契約が切れ、iPhone 版は入手不能になっています・・・ iPad 版は入手可能です。
・百人勇者 (選出)
主人公は王様、兵士は勇者。 RTS なのに兵士が使い捨てでないのが面白く、題材もユニーク。
一本道 RTS の中では戦略性も高く、それでいて手軽に遊べるのが良いですね。
・Ballistik Wars
ポノスが「にゃんこ大戦争」の前に公開していた一本道 RTS。
にゃんこの前身と言える作品で、にゃんこがなかったらこれを選出していたぐらいの秀作。 戦闘はにゃんこより派手です。
・Crystal War
かつての一本道 RTS の名作。 今となっては古いのは否めませんが、マップ内にある鉱石を採掘して資金にするシステムはユニーク。
「Crystal War Blood Field」というマイナーチェンジ版が出ていて、試すならそちらの方がいいです。
・Army Wars Defense
道幅が広い一本道 RTS。 広い道のどこを走らせるかが攻略上重要になります。 ミリタリー風のゲームですがキャラはかわいいですね。
続編の Army Wars Defense 2 もあったのですが、なぜか非公開になっています。
【 本格派の RTS、及び派生型のゲーム 】
・ザ・セトラーズ (選出)
数百人に及ぶ住民や兵士をコントロールして拠点作りと戦争を行う本格 RTS。
なにが驚きかって、これが 2009 年に発売されてるところ。 その当時によく作れたよなぁ、コレ・・・ もはやオーパーツレベル。
・ヒーローズ・オブ・オーダー&カオス (選出)
アクション RPG + RTS。 いわゆる DotA 系(MOAB)。 ぶっちゃけパソコンゲーム「League of Legends」のパクリだけど、これをスマホやタブレットで快適に遊べるようにしているのは流石。
オンラインメインなので敷居は高いけど、やっぱり面白いし、当初より通信やマッチングも改善されています。
・Battleheart (選出)
RTS + RPG。 これは RPG に入れるべきかもしれないけど、でも戦闘システムは RTS。
キャラがかわいく、RTS と RPG の良いとこ取りをしていて、クオリティーも高い。 文句なし。
ちなみに続編が開発されてますが、2年ぐらい伸びまくり。
・Anomaly Warzone Earth / Anomaly 2
「逆タワーディフェンス」。 それは結果的に、タワーディフェンスではなく RTS になっています。
非常にクオリティーの高いゲームで、ゲーム性もユニーク。 ただ、秀作ではあるけど次点かなぁ・・・
・スペースフロント:Collision
ゲームロフトのスタークラフト。 本格的な RTS でクオリティーは高い。
しかしユニットの上限が 40 体なので、RTS の醍醐味である大戦争にあまりならないのが残念。
1人でも楽しめるストーリーモードがあるのは良いです。
【 Galcon 系 RTS、及び簡易 RTS 】
・Galcon
早い時は 30 秒で決着が付く、オンライン対戦も可能な簡易 RTS。
iPhone 初期の名作ですが、今となっては古い印象。 しかしそのゲームデザインは素晴らしいですね。
・Modern Conflict / Modern Conflict 2
Galcon を拡張したようなミリタリー簡易 RTS。 個人的には好きな作品。
ステージクリア型のキャンペーンモードもあります。
・TDOS3 for iPhone / TDOS3 Drill Edition for iPhone
「涼宮ハルヒの憂鬱」に登場したゲーム(The Day of Sagittarius Ⅲ)を再現した RTS。 ちゃんと角川公式。
元がクラブで作られたゲームという設定なのでグラフィックは簡素。 しかも超高難度。 クリア方法を模索するパズルに近い。
しかし話題性はありましたね。
【 ディフェンスゲーム 】
・Heroes and Castles (選出)
RTS + RPG + アクションバトル + タワーディフェンス。 一見すると無双のようだが、無双ほど軽快に戦えない反面、戦略性が高い。
グラフィックも綺麗で長く楽しめるゲームであり、当然の選出。
・サムライディフェンダー (選出)
敵を弓矢で迎撃する戦国ディフェンスゲーム。 シンプルな内容ですが、パワーアップでどんどん強くなっていくのが楽しく、思わずやり続けてしまうスルメゲー。
カジュアルゲーム枠、及びディフェンスゲーム枠として選出。
・要塞包囲
欧陸戦争などでおなじみのメーカーが作った城防衛 RTS。 城壁や塔などを組み合わせ、城を自由に造ることができます。
見た目はやや地味ですが、キャンペーンモードがあり、長く楽しめる作品です。
・BABEL Rising / BABEL Rising 3D
神となってバベルの塔を作る人々に天罰を与えまくるゲーム。 ディフェンスゲームというより、塔を作るのを邪魔する内容。
1作目は「いかにもスマホアプリ」って感じだったのに、続編でいきなりリアル 3D 化したのでビックリ。
・Medieval / Medieval Japan
スマホの投射型ディフェンスゲームのパイオニア。 アップデートで連射モードとかが出来たのは私的には微妙。
背景の美しいゲームで、最近になって戦国バージョンも公開されました。
・Clash of the Olympians
Kingdom Rush で有名な南米のメーカーが作った投射型ディフェンスゲーム。
適度な時間でエンディングになるのでサクッと遊べるのが良いです。
・Alone at War
スマホの投射型ディフェンスの元祖の1つ。 今となっては古いですが、この手のゲームの面白さは不変ですね。 絵がラクガキ風なので見劣りすることもないし。
・ARMS ROAD 2 Bagration
ドイツの戦車軍団を率い、第二次世界大戦の東部戦線でソ連軍を食い止めるディフェンスシューティング。
今見ると古いですが、この設定に燃えられる人にオススメ。 敗戦に向かう寂寥感が良いです。
動作しないという意見が見られますが、iPhone 5 / iOS7 でチェックした限りでは問題ありませんでした。
・Knights Onrush
城に攻め込んでくる敵兵をドラッグでポイポイ放り投げるディフェンスゲーム。 ハッキリ言って超忙しい。
iPhone 初期の大ヒット作で、当時は同タイプのゲームがキャッスルディフェンスと呼ばれ数多く登場していたのですが、あまりに忙しいからかタワーディフェンスに取って変わられました。
【 リアルタイム制のその他のゲーム 】
・Plague Inc. -伝染病株式会社-
伝染病で人類を死滅させるゲーム。 日本語化されたことで日本での感染力が爆増しました。
題材は不謹慎ですがゲームはかなり面白く、アプリのクオリティーも高く、突然変異(アップデート)も頻繁で、おまけに安い。 もう感染不可避。
ロープで繋がっている物体の動きをシミュレートした、かわいいミニモンスターにキャンディーを食べさせる物理パズルゲーム「Cut the Rope」(カット・ザ・ロープ)。
2010 年に発売されたこのゲームはスマホにマッチしたゲーム性と遊びやすい難易度で大ヒット、派生作品もいくつか登場し、累計ダウンロード数は4億を突破。
Angry Birds や Fruit Ninja に並ぶメジャータイトルになっています。
その Cut the Rope に、派生作ではない正式な続編が登場しました。
「Cut the Rope 2」です。
ゲームの基本部分は前作とあまり変わりません。
しかし演出面は大幅に強化されており、しかけの多くも新しい「キャラクター」になっています。
前作は見た目がシンプルで、素朴なスマホアプリという感じでしたが、今作はメジャータイトルに相応しい外見になってますね。
ミニモンスターの動きや表情もパワーアップしています。
なお、今作は iTunes に「App Store 限定」と書かれていて、公式サイトにも Android や Windows の文字が見えません。
当分は iOS だけの配信になりそうです。
キャンディーがロープで吊り下げられています。 ロープは指でなぞるとカットすることができ、ロープがなくなればキャンディーは重力と物理法則に従って落下します。
うまくキャンディーを落とし、ミニモンスターに食べさせればステージクリアとなります。
ステージ内には様々なしかけがあり、キャンディーが複数のロープに繋がっている場合もあります。
さらに今作にはバラエティーに富んだ「地形」があり、キャンディーが転がる斜面や、浮力が働く水面などが出てきます。
風を送るブーブークッションや、繋がったものを浮かせる風船などもあって、どのロープをどういう順番で切ればキャンディーをうまく運べるのか、その辺りを考えながらプレイしていくことになります。
と言っても、難易度は高くありません。
キャンディーをミニモンスターに食べさせるだけならすごく簡単で、小さなお子様でも楽しめます。
しかしステージ内には3つの「★」があり、これを全部集めてクリアする場合は、相応に考えなければなりません。
また、上位のステージは★が一定数集まらなければプレイ出来ません。
とは言え★を3つ集めてのパーフェクトクリアも、そこまで悩むほどではありません。
それなりにパズルが得意な人ならサクサク進めていける難易度です。
また、全部の★を余さず回収しなくても、相応に貯まっていれば上位ステージには進めます。
この「簡単過ぎないけど、行き詰まるほど難しくもなく、適度に頭を使いながらテンポ良く進めていける」のが Cut the Rope の素晴らしい点ですね。
そして今回は、その上のクリアも用意されました。
クリア画面やポーズ画面の下部に「ミッション」が表示されており、それを達成することで「メダル」を得られます。
ミッションには「★を取らずにクリア」「特定のしかけを使わずにクリア」などがあり、これはなかなか難しいです。
つまり、自分のレベルに合わせた様々なクリアパターンが用意されている訳です。
今のところ、メダルがないとプレイ出来ないステージはないので、メダルの獲得は「やり込み要素」と言えるでしょうか。
※今回は「地形」があるので、ステージの構成はかなりバラエティーに富んでいます。
背景も綺麗で、日本人の視点ではちょっとキモかったミニモンスターも、しぐさが良くなり可愛らしくなっています。
※左はステージ選択画面。 1つのワールドに 24 のステージがありますが、最後の4つは特定のステージにある「クローバー」を集めなければプレイ出来ません。
右はメダル獲得のためのミッションの表示で、ロープをカットできる回数が決められている場合もあります。
条件が一定以上のスコア獲得の場合はスピードクリアしなければなりません。
今作の特徴の1つは、前述したようにしかけの多くが「仲間キャラクター」になっていること。
例えば、最初のステージにはキャンディーやミニモンスターを掴んで飛行してくれるキャラがいて、2つ目のステージには舌を伸ばして床や壁を作ってくれるキャラが、3つ目のステージにはタップすると増殖するキャラが登場します。
ステージ内のしかけの1つですが、キャラクターになっていると演出的に良いですね。
今作には課金アイテムもあり、追加キャンディー、追加バルーン(風船)、ソリューション(答えの表示)の3つが用意されています。
これらはプレイに必須なものではなく、「ログインボーナス」として1日1回くじ引きで貰うこともできます。
ミニモンスターの衣装やキャンディーの見た目、カット時の演出を変更する課金アイテムもあります。
ただ問題なのは、課金アイテムの「追加バルーン」を使わないと、一部のステージをアンロックするのに必要な「クローバー」を取れないこと。
しかもクローバーは回収が難しい位置にあることも多く、回収できなければ使ったアイテムは完全に無駄になります。
無課金では追加バルーンは限られた回数しか使えないので、これは厳しいですね。
まあクローバーでアンロックされる上級ステージは、無理に行かなくても良いのですが・・・
※左の画像はタップで増殖する仲間モンスターがいるステージ。 その性質を利用して物を持ち上げたり、道を作ったりできます。
ステージ選択画面にあるムービーボタンを押すと、これらの仲間モンスターも登場するショートアニメを見られます。
※左の画像の手の先にあるクローバーを回収するには、追加バルーンを使って浮かなければならない。
追加バルーンは 20 個で 200 円。 ただし使って回収できなかったら最悪。
そして後半ステージになるとバルーンを使っても回収は一筋縄ではいかないケースが多い・・・
必須じゃないとは言え、模範的なゲームであるだけに、こういうのがあると「タマにキズ」ですね。
価格は 300 円。 ゲーム自体はこれまでと大差ないので、飽きている人だと微妙かもしれませんが、すでに完成されていたゲームですから、大きく変えるようなものでもないでしょう。
ステージは 5x24 で 120 も用意されており、アップデートでの追加も予告されています。
開発したのは ZeptoLab というイギリスのメーカーですが、子供用の知育玩具なども作っているようで、Lab という単語が付いている事からも解るように、ゲームメーカーと言うよりはゲームを通した研究を行っている機関という趣があります。
日本の脳トレゲームのようなコンセプトなのかもしれませんね。
今回も iPhone の定番ゲームになるのは確実だと思われます。 老若男女にお勧めできるアプリです。
・Cut the Rope 2 (iTunes 起動。今回は iPhone / iPad 両用です)
「G550 パワーシェル コントローラ+バッテリー」(G550 Powershell controller + battery)です。
PC 機器の大手メーカー「ロジクール」が開発したこのコントローラーは、本当に iPhone ゲームの救世主となるのでしょうか?
今年一年、死ぬほど良い子だった私の元にサンタさんが訪れ、このコントローラーをプレゼントしてくれたので、さっそくその使用感をゲーマー的にレビューしたいと思います。
iPhone の取付は簡単で、コネクタのある方に iPhone を滑らせて押し込むだけ。
取り外す時は後ろに空いている穴から iPhone を指で押し出し、コネクタから引き抜きます。
コネクタは若干上下に可動するようになっていて、着脱時に iPhone の角度が変わっても対応できるようになっています。
後ろに空いている穴はカメラ用の穴にもなっていて、装着したままカメラを使用可能。
また側面部に切り欠きがあり、そこにはボリュームとミュートのボタンが来るようになっています。
装着したからといって、何かのボタンが使えなくなったりすることはありません。
ボタンはスーパーファミコン的な感じですが、スーファミのコントローラーと比べると A ボタンと B ボタン、X ボタンと Y ボタンの位置が逆です。
XBOX 的な配置ですが、ボタンの色はスーファミとも XBOX とも違う。
この辺は同じにしたら、やっぱりヤバいんですかね・・・?
上部側面には L ボタンと R ボタンも用意されています。
ボタンはちょっと硬めで、押すとハッキリしたポチポチという感触を受けます。
押し辛さはなく、気持ちの良い感触です。
4つのボタンの下にはポーズボタンもあります。
対応しているアプリなら、これでポーズしたりメニューを開いたり出来そうです。
コネクタの左右の開口部はスピーカーの音を通す穴。
イヤホンは専用のアダプタを付けないと使用できません。
逆に言うとアダプタを通せば装着したままでイヤホンを刺せます。
※この画像はイヤホンのアダプタと iPod touch 装着用のマットを引いている状態です。
iPhone と iPod touch は厚さが違うので、このマットを使って高さを調整します。
方向キーもやや硬めで、押した時にポチポチとした感触があります。
おかげで安物感は受けないのですが、こちらが硬いのは若干操作し辛そうな印象も・・・
方向キーの横には小さなつまみがあり、これで iPhone の電源ボタン(スリープボタン)を押せます。
ただ、このつまみはちょっと押し辛く、装着したままでスクリーンショットを撮るのは困難ですね。
方向キーの下部には電源用の Micro USB コネクタがあり、これでコントローラー側のバッテリーの充電を行います。
コントローラーには 1500 mAh のバッテリーが内蔵されていて、方向キーの側面にあるボタンを ON にすると、コントローラーのバッテリーで iPhone の充電を行えます。
なお、コントローラーの裏面には「G」のマークがあって、充電中はこれが青く明滅、バッテリーが切れそうになると赤く光ります。
この辺のギミックには高級感がありますね。
高いだけあって、しっかり作られているのは伺えます。
しかしもっとも気になるのは操作性。
とりあえず今回は3つの対応アプリを試してみることにしました。
まずは NAMCO ARCADE に収録されている「ドルアーガの塔」と「ゼビウス」「パックマン」。
そしてドルアーガプレイ中、いきなり問題が発生・・・
方向キーを押してるのに動かない!
正確には、たまに押してるつもりでも動かなかったり、急に立ち止まったりする場合がある。
原因は、方向キーが少し硬いことと、遊び(ニュートラルの範囲)が大きいこと。
方向キーの周辺が少し凹んでいるのも影響がありそうです。
これらのため、しっかりとキーを押し込まないと反応しないのです。
それが解った後、しっかり押し込むのを意識しながらプレイすると、操作しやすくなりました。
しかしたまに押し込みが不十分で止まる事があるし、そういうのを意識しないといけない時点で操作性に問題がある。
指のズレによる誤操作が発生しなくなるので、仮想キーでやるよりはプレイはしやすいのですが・・・
「ゼビウス」もドルアーガと同様、「普通にプレイ出来るようになるけど、気を付けてないと押し込みが不十分で動かないことが間々ある」という感じ。
一方「パックマン」の方は、かなり操作しやすいです。
なぜならパックマンはずっと動き続けるゲーム。
方向キーを常に押しっぱなしにするので、押し込みが足りないという状況が発生し辛いのです。
続いて、全方向に動ける オーシャンホーン を試してみます。
このオーシャンホーンで解ったのは・・・
方向キーは4方向や8方向ではなく、もっと微妙なアナログ操作が可能なこと。
実はこの G550 の方向キー、正確には方向キーではなく、アナログパッドの上部の形が方向キー型になっているもののようです。
だから 360 度に動けるオーシャンホーンでも操作に違和感はありません。 360 度の移動が可能です。
とはいえドルアーガでも問題だった「押し込みが足りないと動かない」というのは、こちらでも気になります。
もしかすると、パッドが実はアナログということは、この「押し込み」もアナログ的な入力であり、それに対するソフト側の調整が甘いということなのかも・・・?
この辺は今の時点では解りませんが・・・
ボタンの方は違和感なしです。 やっぱり物理ボタンだと押した感触があっていいですね。
まあオーシャンホーンの場合、タッチパネルでも操作性は良いので、無理にコントローラーは必要ないのですが。
続いて格闘ゲーム、THE KING OF FIGHTERS-i 2012。
このゲームは4つのボタンに加え、R ボタンで超必殺技、L ボタンでハイパー発動、キャラクターの選択もボタンのみで行えるようになっているなど、操作がコントローラーに最適化されます。
ただ、この方向キーで必殺技コマンドを入力するのは、かなり辛い。
このゲームには簡単に必殺技を出せるボタンがあるので、それを使えばプレイする上では問題ないのですが、昇竜拳コマンドを入力したりするのは相当厳しいです。
「押している位置を気にしなくてすむ」「ボタン操作はしやすい」という利点が大きいので、コントローラーの方が間違いなくプレイしやすいのですが、格ゲーでサクサク必殺技が出せるほどの操作性は残念ながらありません。
やはりここでも方向キーの硬さと押し込みの深さがネックになります。
結論としては・・・ iPhone に合わせた作り込みはされていたけど、方向キーの操作性は賞賛できる程ではない、という感じでしょうか。
そして現時点の最大の問題は、対応ゲームが少ないこと。
今の時点(2013/12/26)では ストIV Volt やメタルスラッグなど、コントローラーでプレイすると楽しさが増しそうなゲームも、まだその多くが対応外です。
こちらのページ で対応アプリが公開されていますが、見てのようにまだ少ないですね。
まあ NAMCO ARCADE が入ってなかったりするから、実際にはもっとありそうだけど。
こうした物理コントローラーがゲーマーにとって必須になるのは、もう少し先かなぁ・・・
・G550 パワーシェル コントローラ + バッテリー (Amazon に移動します)
それがスマートフォンに最適化されて iPhone で発売されています。
「9時間9人9の扉 Smart Sound Novel」です。
「かまいたちの夜 Smart Sound Novel」に続く Smart Sound Novel シリーズの2作目ですが、電子書籍のようなインターフェイスになっていた かまいたちの夜SSN とは違い、こちらはタップするごとに文章が進んでいく一般的なノベルゲームのスタイルです。
全体的に、シナリオやキャラクター、演出や設定などはマンガ的になっています。
会話シーンも「顔グラフィック+フキダシ」という形で表現されていて、いかにもマンガっぽい感じ。
よって かまいたちの夜 や 428 のような推理小説・文庫小説風のものを期待すると「違う!」となるのでご注意下さい。
チュンソフトのサウンドノベルではありますが、どちらかと言うと Ever17 のような作風が強く出ていますね。
この記事の画像は全て画面が横向きですが、実際には縦持ちでもプレイ可能です。
ただし元が横画面のゲームであるため、縦でプレイするとグラフィックの表示は全体的に小さくなります。
なお、私はオリジナル(DS 版)はプレイした事がありません。 それを先に述べておきます。
「ゼロ」と名乗る謎の人物に連れ去られ、沈没する客船に閉じ込められた主人公と、他の8人のメンバー。
彼らが協力して脱出する過程が描かれるストーリーです。
ただ、途中にある「扉」を通れるのは、特定の条件に応じた3~5人だけ。
最後に脱出できる人数も同じなので、誰かは脱落しなければならず、その辺りの駆け引きがあるライアーゲーム的な要素もあります。
基本的には文章を読み進めていくことのみで進行する、小説に近いものですが、場面に応じて背景が代わり、状況に合わせた効果音や BGM が流れるなどの「サウンドノベル」としての演出が行われます。
ただ、今作は「選択肢」がほとんどありません。
これまでのチュンソフトのサウンドノベルはゲーム中にプレイヤーが選択を行う場面が多く、それによってシナリオが変化していたのですが、今回はかなり少ない。
そこいらのノベルゲームより少ない。
具体的には、いくつかある扉を通る時に、どの扉を通るかを選択するのみ。
オリジナルには部屋の調査を行うシーンや、パズルを解くシーンがあったのですが、それらは全部カットされています。
このゲームの元のタイトルには「極限脱出」と付けられていて、脱出ゲームを拡張したような内容でもあったのですが、脱出ゲーム的な部分はスッパリ切り捨てられていますね。
ただ、ある程度ゲームが進むと、それまでの進行状態をフローチャートで確認できるようになります。
このフローチャートを通して、いつでも読了済みのシーンに移動することができ、「どこでどの選択を選んだことにしたか」も選べるようになっています。
この辺りの流れの解りやすさ、再プレイ時の異なるシナリオへの移動しやすさは、Smart Sound Novel の特徴と言えるでしょうか。
※通る扉の選択シーン。 メンバーにはそれぞれナンバーが振られており、そのナンバーが特定の条件に沿っているグループでないと通過できない。
どちらを選んだらどうなるかは入る前には予想できないので、かまいたちのように「推理によってグッドエンドに向かっていく」ことは出来ません。
※これがフローチャート画面。 P はプロローグ、Q は選択肢、E はエンディングシーンを表す模様。
A や B は分岐シナリオを表しており、2つの選択肢の双方を読み終えている場合、上記のように矢印が表示され、どちらを選んだことにしているか選ぶことが出来ます。
ノベルゲームの中には分岐の条件がシナリオの前の方にあり、別ルートにいくためにはそこからやり直さないといけない場合も多いのですが、このゲームはこのシステムにより、簡単に別ルートに行けるようになっています。
さらにバッドエンド時には、別ルートにいくためのヒントも貰えます。
Ever シリーズのシナリオライターさんらしい、伏線張りまくりで謎の多いストーリーが面白く、ボリュームも相応にあります。
ただ、やっていて非常に気になるのは・・・ 前述したように途中のパズルや調査のシーンが全てカットされていて、しかもその場面でいちいち「省略されてるよーん」と言われること。
ストーリーの途中、「部屋の調査を行う」「謎を解かなければならない」「パズルをクリアしなければならない」という場面が出てくるのですが、スマホ版はそれらが全部カットされているため、「室内に散りばめられたパズル・・・ メンバーはそれらを解き明かし、ロックを解除した」というような一文だけで片付けられてしまいます。
前述したように、私はこのゲームのオリジナル(DS 版)をプレイしていません。
ですからその調査がどんなものだったのか、どんなパズルだったのか、謎をどうやって解明したのか、解らない訳です。
解らないだけに、カットされた部分が非常に気になるんですね。
加えてこのカットされたことを示す文章を見せられる度に、これが簡易版であることも痛感させられる訳です。
そういうシーンを全部カットするんだったら、「パズルを解き明かした」「調査して発見した」なんて文章はいらない訳で、ロックは最初から解除しとけ、パズルなんてなかったことにしとけ、それをプレイヤーに意識させる書き方すんな、と言いたくなります。
また、このゲームは調査やパズルのシーンがあることが前提だったから、選択肢が少なくてもノベルゲームとして成り立っていたのだと思います。
ですから調査やパズルが全部カットされていると、選択肢も非常に少ないため、プレイヤーが出来ることはほとんどない。
Smart Sound Novel って、かまいたちの夜 の時は「スマートフォンに最適化された電子書籍型のサウンドノベル」だと思ってたのですが、違うんでしょうか?
インターフェイスが普通のノベルゲームと同じスタイルで、途中のミニゲームなども全部カットされたら、それは「最適化」ではなく、単なる「劣化版」でしかないと思うのですが・・・
以下は Youtube で公開されているオープニングムービーです。
このムービーはゲームの開始時にも表示されます。
定価は 1200 円。
iPhone / iPod touch 版と iPad 版(HD)がありますが、価格は変わりません。
途中の調査やパズルがカットされている分、ウリのストーリーだけをサクサク楽しめるとも言えます。
ですから遊びやすくはなっていて、DS 版を経験している方が改めてプレイするのにも良いかもしれません。
私は存在だけを示唆されて、実際にはプレイさせてくれないパズルなどに、もどかしさを感じることは否めませんでしたが。
「チュンソフトのサウンドノベル」と言うと、嫌が応にも期待感が増してしまいますが、それをこのアプリには求めない方が良いでしょうね。
ただノベルゲームとしては間違いなく標準以上の作品であり、決して悪くはありません。
・9時間9人9の扉 Smart Sound Novel (iTunes が起動します)
・9時間9人9の扉 HD Smart Sound Novel (iPad 用。価格は同じ)
ポリゴン(3D グラフィック技術)を使ったリアルレーシングゲームの先駆けの1つであり、華麗なドリフト走行を手軽に行える独特な操作感を持つ、ナムコの人気レースゲーム「リッジレーサー」。
そのリッジレーサーの最新作が先日 iOS で公開されました。
「Ridge Racer Slipstream」(リッジレーサー スリップストリーム)です。
新作であり、移植作ではありません。
iPhone では 2009 年末、「RIDGE RACER ACCELERATED」というシリーズ作が公開されていましたが、このアプリは公開当初、動作がガクガクでロクに遊べる代物ではなく、iTunes レビューはユーザーの批判で大炎上。
ナムコの黒歴史に新たな1ページを刻んだアプリでした。
その後、度重なるアップデートとハードの進化によって普通に遊べるものになったのですが、今となってはやや古いですね。
(また iOS7 では(現時点で)不具合が出るようです)
今回の Slipstream は iOS の2作目のリッジレーサーになるのですが、開発はナムコの内製ではなく、日本の会社でもなく、ハンガリーの Invictus というメーカー。
過去に Windows や iPhone でいくつかのレースゲームを開発した実績があり、スマホ版 Greed Corp の移植も担当していたようです。
ただ、今回のリッジレーサーは「日本語訳」が非常に残念なことになっています・・・
以下のような状態です。
ゴールしたらいきなり画面にでっかく「終える」。
ボイスで「フィニーッシュ!」と言うのですが、画面には「終える」。
この時点で私のこのゲームの呼び名は「リッジレーサー 終える」に決定しました。
さらにアップグレードのシーンには「上り坂」。
どうやら Up Grade を直訳した模様。 機械翻訳のまんまだなコレ。
リッジレーサーってクールなイメージがあるゲームですが、これではイメージ壊れますね。
相変わらずナムコって、スマホアプリの製品チェックしないんだなぁ・・・
※現在はアップデートで修正され、まともな表示になっています。
そんな訳で、リッジレーサーは日本のゲームのイメージがありますが、今回は海外製であることを念頭に置いた方が良いでしょう。
ただ、「リッジらしさ」がなくなっている訳ではありません。
リッジレーサーならではの手軽でスピード感のあるドリフト走行は健在です。
操作は画面を傾けて行うティルト操作と、方向キーを使った操作を選べます。
アクセルは自動ですが、マニュアルに変更することも可能。
操作感は非常に良好で、ティルト操作と方向キー操作、どちらも車体をコントロールしやすく、ハンドリングにも違和感はありません。
本当、この操作感は既存のレースゲームの中でもトップクラスではないでしょうか。
まあこの操作感の良さは、リアルさを廃し、ゲームとしての挙動を優先しているためでもあると思いますが。
ただ、ボタンがやや小さいのは気になります。
ボタンのサイズや位置を変更できず、しかも方向キーのすぐ上にニトロの使用ボタンがあるため、ゲーム中にニトロが暴発する事故が頻発します。
それにブレーキはボタンにする必要があったのかと。 他のゲームみたいに自動アクセルの場合、画面右側のどこかをタップでも良いんじゃないかと思います。
これらを加味して考えると、操作性としては普通といったところでしょうか。
なお、ドリフトを多用するゲームであり、カーブ中に頻繁にハンドルを切るため、画面を傾けるティルト操作より方向キーの方がプレイはしやすいですね。
レースゲームとしての特徴は、何度も述べているようにドリフトが主体であること。
どんな急カーブでも、減速せずに突っ込んで、曲がりながらブレーキングしてドリフトに入れば、そのまま急旋回して抜けることが出来ます。 速度も少ししか落ちません。
ドリフト中はカーブに合わせて車が動くよう補正され、カーブ後に車体の向きを整えれば、すぐにドリフトは終了します。
そのドリフトの操作感は旧来のリッジレーサーそのままで、現実のドリフトではあり得ないぐらいコントロールしやすく、カーブを高速で抜けて行くことが出来ます。
このドリフトの爽快感とスピード感がリッジレーサーの楽しさですね。
よって、このゲームに「リアルさ」はほとんどありません。 非常にゲーム的な挙動です。
車体の重さを感じる事がなく、ジャンプした後もペタっと着地します。
車のダメージもなく、壁に激突しても壊れたりすることはありません。
アスファルト8のようなハチャメチャなゲームではありませんが、リアルレーシングのような実車感もありません。
じゃあ何かというと、もう「リッジレーサーである」としか言えないですね。
※ニトロを使うと一時的に加速できますが、ニトロゲージが貯まっていないと使えません。
ニトロゲージはドリフトを行うことで貯まるので、グリップ走行をしているとあまり使えませんが、でもドリフトは若干スピードが落ちるので、可能ならグリップで走った方が早いです。 この辺は難しいところですね。
※スタート時の様子。 この画面、懐かしく思う人も多いはず。 ちゃんと巨大ディスプレイも前方にあります。
初代リッジと同じコースではありませんが、リッジレーサーを思わせるような風景は多いですね。
とりあえず「ゴー!」が「行く!」じゃなくて良かった・・・
サブタイトルに「スリップストリーム」と名付けられている通り、他の車の後ろに付くことで、空気抵抗を弱めて加速力を高めるスリップストリームを活用できます。
スリップストリーム中は画面右上のスピード表示の下にマークが付きます。
また、リッジレーサーシリーズはデッドヒートを演出するため、自分が1位になると2位や3位の車の速度が上がります。
よってパワーのある車で走っても、あまり独走状態にはなりません。
コンピューターにハンデが付いている訳で、この点はアンフェアだと思う方もいるかもしれませんが、まあゲーム性重視ですから、そういうものだと考えておきましょう。
このスリップストリームと独走できない仕様のため、途中まではニトロを温存して無理に首位を狙わず、最終周にニトロ併用で追い越し&逃げ切りを行うのが有効です。
ゲームモードには「キャリア」「アーケード」「オンライン」の3つがあり、メインとなるのはキャリアですね。
手持ちの資金で車を買い、強化を行いながら、レースを勝ち抜いていきます。
上位3以内でレースを「終える」と次のレースに進むことができ、賞金も得られます。
また経験値もアップし、レベルが上がると課金通貨を少し貰えます。
課金通貨専用の車もありますが、普通に買える車でも十分戦っていけます。
アップグレード・・・ じゃなくて「上り坂」には、「エンジン」「ニトロ」「駆動装置」・・・ じゃなくて「稼働中ギア」の3つがあります。
ニトロを高めると持続時間重視かパワー重視かを選べ、稼働中ギアを高めればドリフト重視かグリップ重視かを調整できます。
こうした細かい調整を行えるレースゲームは、海外のものとしては珍しいですね。
「アーケード」はフリーのレースが行えるモード・・・ かと思いきや、走れるのはキャリアモードでアンロックしたコースとマシンだけ。 よって存在価値は疑問。
「オンライン」はタイムアタックと Game Center を通したオンライン対戦を行えますが、オートマッチングのようなものはありません。
また、タイムアタックに参加するには Facebook アカウントでのログインが必要です。
※ニトロの強化画面。 ここでスライダーバーを動かせば、その特性を変えることが出来ます。
相応の資金と若干の課金通貨が必要になりますが、ニトロを最大までアップグレードすると「オート」を選べるようになります。
これにするとドリフトしなくてもニトロゲージが貯まるため、すごく強いです。
日本語訳がアレなこと以外の難点は・・・ 展開が単調なこと。
マシンはいくつかの「クラス」に分けられていますが、最初のクラスで走る「ルーキーチャンレンジ」だけでも 3x6 のレースが用意されていて、つまり合計 18 レース。
そして1レースは全て3周、4~5分ほどかかるため、18 レース終えるのに1時間半から2時間ほどかかります。
その間に登場するコースは、たったの3コース。
逆走コースもありますが、1時間半から2時間の間、同じようなレースを、同じ車でひたすら繰り返します。
これはさすがに飽きる。
アップグレードは相応の頻度で行えますが、新しい車を買っていく余裕はないし、同じクラスで戦っていく場合はその必要もありません。
そして最初のルーキーチャレンジを終えても、次の「ルーキーグランプリ」でまた 18 戦、同じようなレースの繰り返しです。
新しいコースは1つだけ増えますが、たった1つ。 4つのコースをローテーションで走ります。 また2時間ぐらい。
コースは全部で 10 あるのですが、ちょっと出し惜しみし過ぎだし、1つのシーズンのレースが多すぎ。
レース自体は面白く、だんだんライバルも強くなりますが、この間延びした展開はどうかと思いますね。
もう1つ気になるのが、レース展開自体の単調さ。
これはリッジレーサーのゲーム性を考えると仕方ないのですが、全てのコースを減速なしでドリフトで曲がっていけると言うことは、ほとんどコースごとの攻略が必要ない訳です。
だからいつも同じような走り方で終わるので、そこに熱いデッドヒートがあったとしても、変わり映えしないからやっぱり飽きてくる。
新しいライバルが出てくるような事もないし、ダートコースがある訳でもないし、似たレースが続きます。
リッジレーサーは元々同じコースをやり込むゲームではあったけど、もうちょっと変化が欲しいですね・・・
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 300 円。 課金要素はありますが、追加課金しなくても普通に楽しめます。
通常のプレイで貯められる資金と課金通貨で、レースや強化は問題なく進めていけますね。
クオリティーを考えると、この内容でこの価格はかなり安いでしょう。
前述したように単調ではありますが、遊びやすくてサクサク進められるので、結構ハマれます。
また、マシンのディテール、コースのレイアウト、ナムコゲームの効果音を織り込んだ BGM、鉄橋や工業地帯が見える風景などには、レースゲームの金字塔であるリッジレーサーへのリスペクトが垣間見えます。
海外メーカーの作品ではありますが、「リッジレーサーを作ろう」という想いは、プレイしていてひしひしと伝わって来ますね。
ゲーム的にも金銭的にも手軽に楽しめる、カジュアルなレースゲームです。
実車は出てこないし、本格派のレースではありませんが、空き時間に楽しむゲームとしては、むしろこちらの方が良いかもしれません。
・Ridge Racer Slipstream (iTunes が起動します)
先日、Apple が選出した 2013 年の優秀アプリの表彰「BEST OF 2013」が発表されました。
その内容は 先日お伝えした 通りで、日本の Apple で選ばれた「ベストゲーム」は、アスファルト8 だった訳ですが・・・
しかし、これはあくまで日本の話。
欧米各国など、多くの国で選ばれている BEST OF 2013 は、全く別のアプリです。
「Ridiculous Fishing - A Tale of Redemption」です。
魚を釣り上げて銃で撃ちまくるというゲームで、こういう表現は何ですが、いかにも狩猟文化的、銃社会的なゲームですね。
しかし内容はベストアプリに選ばれるのも解るぐらい面白く、手軽に遊べます。
公開はオランダの小メーカーのようです。
このゲームは3つのステップで成り立っています。
まず、ルアーを投下して出来るだけ深く沈めていくシーン。
魚釣りのゲームではありますが、このシーンでは魚をひたすら避けていきます。
操作は本体を傾けて行い、操作性は悪くありません。
上位のルアーを手に入れると、画面を押しっぱなしにすることでルアーがドリルのようになり、魚を突き破ることが出来ます。
ただしドリル使用中はエネルギーが減っていき、なくなると使用できません。
釣り糸の限界まで達するか、ルアーが魚に触れて食いつかれてしまうと、次のステップに移ります。
次のシーンではルアーを引き上げながら、次々と魚を釣っていきます。
引き上げは自動で行われ、ルアーに触れた魚は次々と食らいつきます。
と言うか、ルアーで魚を引っかけていくような感じですね。
この時は沈める時とは逆に、出来るだけ魚を取っていきますが、クラゲを引っかけてしまうと後でマイナスになります。
引き上げ終わると、釣った魚がバーッと上空に放り投げられて次のステップに。
最後は放り投げられた魚を、なんと銃で撃ちまくります。
画面をタップしまくり、ショットガンをバンバン売って魚を粉々にしていきます。
ゲームが進めば押しっぱなしで連射するマシンガンや、広範囲を攻撃できる爆裂銃なども使用できます。
一応、売った魚は換金されているという設定ですが、まあ木っ端微塵にしているようにしか見えません。
爽快感のあるシーンですが、クラゲは撃つと減額されるので、出来れば避けた方が良いです。
最後に釣果(?)に応じてお金を貰え、それで糸やルアー、銃などの様々なアイテムを購入できます。
※左は魚を撃ちまくっているシーン。 食わずに撃つ。 もはやフィッシングと言うよりハンティング。
軽い魚は月が見えるぐらい上空まで飛んでいきます。
右はショップ画面で、釣りをする前にスマホのアイコンをタップするとメニューが表示されます。
釣りの中断はアイテムのナイフを購入しないと行えません。
まったくゲーム性の異なる3つのシーンが連動して1つのゲームになっているのがユニークですね。
最初の回避と引き上げのシーンを経ているからこそ、その後の銃撃シーンの爽快感も増していると言えます。
また、このゲームの面白さは、その効果がハッキリしていて、テンポ良く実行できるパワーアップにもあるでしょう。
ルアーを買い換えればドリル化した時のスピードが上がり、燃料タンクを買えばドリルの使用時間を延長できます。
深く潜るには糸の買い換えが必要で、深海に行くには暗がりを照らすライトが必要。
これらのアイテムの購入によって、目に見えてゲームがラクになり、より深く潜れるようになっていきます。
パワーアップのバランスが良く、ゲームがサクサク進行するため、思わずハマってしまいます。
もちろん深く潜れば新しい魚を発見できます。
そして釣り上げた(撃ち落とした)魚の種類が一定数を超えると、次の海域に移動することが出来ます。
※左は釣った魚の種類の確認、右は海域移動画面。
後の海域ほど魚の換金額が高くなりますが、向こうから食らいついてくる魚や、分裂するクラゲなど、厄介な奴も出てきます。 特に水色の分裂クラゲは要注意!
なお、ショートゲームと言えますが、あるものを釣り上げるとエンディングになります。 ちゃんとエンディングがあるゲームは良いですね。
楽しめるゲームですが、難点というか、不謹慎というか、そういうのを強く感じるのは・・・
釣った魚を銃で粉々にする(ように見える)その内容でしょう。
日本では釣った魚は食べるというのが当たり前で、生き物に対する道徳のようなものでもありますが、このゲームはそうじゃない。
根こそぎ釣った魚をガンガン銃で撃ちまくり、粉微塵にします。
そこに日本人が感じる不道徳性は、もう善悪の話じゃなくて、文化の違いとか、狩猟民族と農耕民族の違いとか、銃社会かそうでないかとか、そんなものである印象を受けます。
もちろんこれはあくまでゲームであり、ジョークであることは百も承知です。
アプリ名も Ridiculous Fishing(おバカなフィッシング)ですからね。
が、日本人だとジョークとしてもこれはない。
このアプリが日本だけ Best of 2013 の選出から外れているのは当然と言えるでしょう。
以下は Youtube で公開されているゲームトレーラーです。
価格は 300 円。 ショートゲームとしてはやや高めですが、値段以上の面白さがあり、課金もありません。
(ゲームが進むと、追加課金のあるゲームを皮肉るような魚も出てきますw)
道徳性についてネガティブなコメントをしましたが、ゲーム自体は欧米の Apple がベストゲームに選んでいるだけの楽しさがあります。
サクサク進む分、割と早い段階でエンディングや最後の海域に到達できてしまいますが、このゲームはテンポの良さも長所でしょうから、これで良いと思います。
こういう日本では作られないようなアプリを楽しめるのも、世界市場である iTunes の良い点と言えるでしょうか。
・Ridiculous Fishing - A Tale of Redemption (iTunes が起動します)