iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2014/01

群馬県から来た少女

群馬県の少女が群馬の各地で群馬神を倒して群馬魂を集める、グンマーな横スクロールのシューティングゲームが登場しています。
群馬県から来た少女」です。

このゲームは先日発売された同名ライトノベルのプロモーションを兼ねているようですが・・・
見た目が 1980 年代の古いパソコン「MSX」のソフトを模していて、ファミコン風以上にレトロなスタイルです。
しかもちょっとナナメ上な感じで。
このスタイルがライトノベルと関係あるのか、(非群馬的感覚では)激しく疑問です。

正確には「DSX」という謎の群馬規格で作られているゲームのようで、群馬県の高度な科学力を示すためのデモンストレーションだそうです。
この平成の時代にスプライトが単色とか、スクロールが粗いとか、色々見劣りするグラフィックですが、これらは「高度な演出技法」だそうです。 高度ならしょうがない。
と言うか、現在の群馬の科学力で高解像度にすると不思議な力で死ぬらしい。

ゲームの方も、当たり判定が解りにくいとか、3面しかないとか、色々今風ではないのですが、これもきっと群馬スタイルでしょう。
無料ということで大目に見てください。」とのことなので、大目に見ましょう。

群馬県から来た少女

横スクロールのシューティングゲームです。
画面をスライドして移動、ショットは指を置いていれば自動で連射されます。
操作はいわゆる「相対移動」で、指の位置に関わらず、指を動かした方向・速度で自機が移動します。

画面の右側にはぁゃしぃ配色でゲームタイトルが書かれたスペースがありますが、ここが指置き場になるため、右手で操作する場合は指が邪魔になることはありません。
左手操作は群馬的には邪道です。

自機はかなり大きく、当たり判定は首の辺りのみですが、それでも相応の大きさです。
頭の上部や足は当たっても大丈夫ですが、グンマー人以外にはどこに当たったらダメなのか、パッと見では解りにくいので注意して下さい。

ただ、自機は「群馬バリア」を展開しており、ダメージを2発まで無効化します
3発目のダメージを受けるとミスになりますが、残機は5機もあるので、テキトーなプレイでも2面までは進めますね。
全滅するとゲームオーバーというか「群馬滅亡」になり、コンティニューはありません。

群馬県から来た少女
※2面は草津温泉。 中ボスは風神、ボスは超分福茶釜。 これが群馬の日常か・・・
ゲーム自体は最近のものなので、弾や自機の動きは滑らかですが、配色は MSX 風。


群馬県から来た少女
※ゲームパッケージ。 この間違った 80 年代のコナミ感が素晴らしい。
こんなデザイン出来るのは群馬人とアメリカ人しかいない。


特定の場所を撃つと「?」や「群」というパネルが現れ、取ると群馬県の特産品をゲットしてパワーアップできます。
最初は前方に弾を撃つのみですが、パワーアップするごとに 2way、3way、3way+後方 と、弾の発射方向が増えていきます。 ただしミスるとパワーダウンします。

しばらく進むと中ボス&ボスが登場。
ボスは県外部の毒文化に惑わされて暴走した群馬の神で、割と初見殺しな攻撃を行うため、キッチリした攻略を掴むことが必要です。

ただ、最初はやたら難しく感じると思いますが、残機が多くてステージが少ないので、何度かやって慣れてしまえばオールクリアはそれほど難しくありません

このゲームに難点を言うのはナンセンスな気もしますが、目立った欠点としては、ゲーム中にポーズできない事と、ミスってやり直したい時はアプリを落としてタスクからも消し、再起動するしかないこと。
ただ、おそらくグンマー的には、敵前逃亡や敢闘精神に劣る行為は許されていないのでしょう。

シューティングなのにスコアランキングがないのも不満ですが、そんなもので競争心を煽る不埒な行いを群馬神が許していないのだと思われます。

ゲーム終了後に再開すると残機が1機減り、そのかわり前回のパワーアップを引き継ぐ奇妙な現象がありますが、きっと群馬的には仕様です。
決して「群馬の神に1人生け贄を捧げてパワーを維持しているのでは」とか思ってはいけません。

群馬県から来た少女
※群馬の名産品を見つけパワーアップ! ゲーム終了後には特産品ボーナスも貰えます。
最初の特産品は開始直後の画面一番下にあるので、スタート時には忘れないように。
2面の2つ目の特産品は画面最下部、3面の2つ目の特産品は最上部にあります。


価格は冒頭でも述べたように、色々大目に見て欲しいためか無料

ハッキリ言って「ネタゲー」ですが、シューティングとしてちゃんと遊べます
そんなに長期的に楽しめるゲームではありませんが、短時間で終わるので、手軽に遊ぶには良いですね。
さすがにこの見た目、かつナナメ上な内容ですから、万人に勧められる訳ではありませんが、「アレスタ」とか「レイドック」とかの単語が理解できる人にはオススメです。

なお、一応最後に言っておきますが、この記事に群馬県を貶める意図はございません。
って言うか、中国地方の辺境に住んでいる私からすると、関東地方は余すところなく大都市のイメージであり、群馬も実際には岡山に並ぶ超都会だろうと思う訳ですが。

群馬県から来た少女 (iTunes が起動します)

ラジオハンマー

女の子やエージェントがハンマーを振り回し、ヘンタイや宇宙人をぶっ飛ばす、コミカルな音楽ゲームが登場しています。
ラジオハンマー」です。

韓国の Vinyl Lab というメーカーで作られたゲームですが、内容よりも何よりも、iTunes の解説文に書かれている以下の文章が特筆ものです。
以下、原文をそのまま転載したものです。

「* 課金誘導? それって何ですか。 食べ物ですか? がぶがぶ~。 *
口だけ無料って騒いで、決済なしには、ゲームがもう進まない残念な事があるんですか?
私たちはそんなやり方、拒否する! 初期購買一度だけですべてのストーリー、すべてのゲーム、すべてのコンテンツを一発でバンッ!
楽しもうとするゲームにもうそんな悩みは要らん!」


なんというスカッとするストレートな意見! これはもう応援せざるを得ない!
iTunes でハッキリこう言ってくれる開発者がいると嬉しくなりますね。

ゲームの方は、曲に合わせて画面をタップするシンプルな音楽ゲームになっています。

ラジオハンマー

曲に合わせて前方から敵が迫ってくるので、タイミング良くボタンを押して撃退していきます。

以 上 。

このゲームに長押しとかフリックとか、そんなものはありません
本当にシンプルに、リズムに合わせて画面をタップするだけです。
タップ位置はどこでも良く、押す場所の指定はありません。

ゲームとしてはあまりにシンプルですが、音楽ゲームはリズムにノッてタップしているだけでも楽しく、むしろ長押しやフリックが煩わしい場合も多いので、これはこれで良いと思います

判定は相応にシビアで、Perfect、Great、Good、Bad、ミスの5段階。
ミスするとライフが減り、空振りや Bad でも少し減少します。

音楽ゲームですから、タイミングは目視ではなく、曲や効果音を聞いてリズムに合わせるのがコツです。
出てくる敵は単発、2連発、3連発でそれぞれ異なるので、それを目安にするのも攻略の1つですね。
もちろん曲をよく聞くため、プレイ時にはイヤホンを付けるのを推奨します

たまにプレゼントボックスが差し出されることがあり、これをタップすると判定が大きくなったり、ライフが回復したりするボーナスを得られます。

しかしプレゼントボックスはすぐに下げられてしまうため、かなり素早く反応する必要があり、しかも取るとマイナスのトラップボックスも混じってくるようになります。
取るのが遅れて空振りになってコンボが切れてしまうことも多く、むしろ無視した方がプレイしやすかったりするので、この点は気になりますね。

ラジオハンマー
※敵を叩いているとゲージが貯まり、最大になるとフィーバーモードに入ります。
ただ、フィーバーは見た目は派手ですが、敵を叩いた時の判定が全て Perfect になるのみで、ゲーム的にはそんなに大きく影響するものではありません。


ラジオハンマー
※各エリアのラストにはボスも登場。 胸部装甲がGカップの戦闘ロボがミサイルを乱射する!
コミカルなキャラクターデザインが良く、ステージクリア時に主人公がスマホで記念の写真を撮るなど、仕草も良いですね。


現時点(2014/1)では3つのエリアがあり、それぞれ3つのエピソードに別れていて、1つのエピソードには5つのステージがあるので、全 45 ステージ。 総楽曲数は 70 近くに及ぶようです。
エリアが変われば主人公、曲調、背景なども変化します。

ただ難点なのは、1つのエリア(15 ステージ)をクリアするまで、あまり変わり映えしないこと。
ステージが変わっても、同じ背景で、同じような曲で、同じような譜面を繰り返します
複数の曲を連続でプレイする場合が多いのですが、その曲の組み合わせが変わるだけといった感じ。

最初のエリアではボス曲を除き全 14 曲が流れるのですが、同じような音質で、同じようなテンポの、同じような曲調のため、クリア後に曲のリストを見て「え? そんなに曲数あったっけ?」と驚いたぐらいです。
エリアごとにテーマを決めて、わざと同じジャンルの曲をそろえたのだと思いますが、この似通った曲ばかりで単調になる展開は音楽ゲームとしては問題ですね

Deemo とかは数多くのクリエイターに作曲を依頼していますが、その理由がよく解ります。
色々な人に作って貰わないと区別が付かなくなるんですね・・・

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 300 円。 冒頭で述べたように、追加課金は存在しません。
「口だけ無料って騒いで、決済なしには、ゲームがもう進まない残念な事」は、このゲームにはありません。

音楽ゲームとしては、ポップな見た目とデザイン、センスの良い演出などはポイント高いのですが、音楽自体のレベルとバリエーションは他より劣る感じ。

しかしコストパフォーマンスは悪くなく、タップだけで楽しめるので非常に遊びやすいです。
Deemoグルーヴコースター などのヒット作には及びませんが、相応のレベルの作品であることは確かです。
イヤホンは必要ですが、通勤通学用のゲームとしても勧められますね。

ラジオハンマー (iTunes が起動します)

春のクソゲー祭り(Mega Jump 2、Angry Birds Go!、熱血対戦くにおくんTD)

もうすぐ立春です。 いよいよ桜と花粉とクソゲーの季節がやって来ますね。
果たして今年はどんなクソゲーが私たちを楽しませてくれるのでしょうか?

という訳で、今回は話題の残念アプリを三本まとめてご紹介しようと思います

と言うか、フルボッコレビューを三連発してるとクレーマーみたいなので、今回まとめて処理しておきたいと思います。
なお、一応フォローしておきますが、これらのゲームよりダメなアプリは世の中にゴマンとあります。
ただ全く知られていないクソゲーを紹介しても誰も興味がないので、ここで取り上げるのは注目作ではあったけど、それに見合った内容とは言えなかった「ガッカリアプリ」が中心です。
その点をご了解下さい。

なお、すべてアプリ本体は無料で、アイテム課金のゲームです。

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Mega Jump 2

まずはこの作品から。 世界的な大ヒットジャンプゲーム Mega Jump の続編です。

アイテムを取るとジャンプする主人公を左右に動かし、コインを回収しながら落下しないようにどんどん昇っていくゲームで、Doodle Jump より展開がスピーディー、火の玉と化して高速で飛び上がる派手な演出もあり、効果を強化していける多彩なパワーアップが用意されていて、宇宙を目指してステージをクリアしていく継続的な要素もあるゲームでした。

そんな Mega Jump の続編は、公開前から世界中で期待されていたのですが・・・

Mega Jump 2

しかしこの Mega Jump 2、初代 Maga Jump の良かったところを片っ端から切り捨てた、「どうしてこうなった」的な作品になってしまいました。

スピーディーな展開はそのままですが、パワーアップアイテムが減少し、さらに前作はアイテムを強化すると様々な特殊効果が付いていったのですが、今回は効果時間が伸びるだけ。
その伸びもわずかなので、強化をしても実感できません

さらにステージクリアの要素も廃止され、単に1からスタートするのを繰り返すだけのシンプルなショートゲームになってしまいました。

ゲームの難易度も大幅にアップし、高速ジャンプをした後にそのまま敵に衝突したり、1つしかない足場に敵が重なってしまうなど、不条理なケースも連発されます。

とにかく敵が出過ぎで、当たってもミスにならない「バリア」を張ることも出来るのですが、使うのに課金通貨が必要。
これだと「課金前提の難易度かよ」と思ってしまいますね。

前作も高速ジャンプ後にそのまま敵に衝突する問題はあったのですが、アップデートで修正されていました。
それがまた復活した訳で、「先祖返りかよ」と言いたくなります。

なんだか前作に付いていた色々な「面白さ」をカットし、元のシンプルな幹だけを残した感じで、だから単純に、ゲームのベースは同じだけど、面白さが減りました。 どうなんだコレ。

ここからまた色々なものを付け足していく予定なのかもしれませんが・・・ 今の時点ではガッカリですね。

Mega Jump 2 (iTunes が起動します)


Angry Birds Go!

シリーズ累計 10 億ダウンロードという、もう桁が大き過ぎて想像が付かないレベルの超ヒット作「Angry Birds」。
その Angry Birds のキャラクターがレースをするという、ダイナミックな 3D グラフィックがウリのレーシングゲームがこの作品です。

発売前は「アングリーバードのマリオカートか?」と言われていましたが、実際には1分未満で終わる短いコースを走るショートレースといった感じで、マリオカートのように激しく競い合ったり、妨害アイテムを投げ合ったりはしません。

ゲーム自体は決してクソゲーと言うほど悪い訳ではなく、むしろ手軽に楽しめる内容なのですが、問題なのは課金回り。
模範的企業と見られていた Rovio が課金ゲーの暗黒面に堕ちたアプリと言えます。

Angry Birds Go!

Angry Birds らしくパチンコを後ろに引き、車を撃ち出してレーススタート。
アクセルもブレーキもなく、シンプルに左右移動のみでゴールに走っていきます

そして画面右上にはダッシュなどの特技を使用するボタンがあるのですが、そこにでっかく「無料」と書いています。
最初の1回はタダで使えるのですが、2回目以降は課金通貨を消費するシステムです。
さすがに批判が大きかったのか、現在は事前に特技アイテムを購入しておき、それを消費するシステムに変わっていますが、いずれにせよ画面に「無料」と書かれたボタンが常にある時点で課金ゲー感 MAX

さらに「スタミナ制」になっているため5回プレイしたら回復まで1時間待たないといけない。(1回復に12分)
スタミナはキャラ別になっているため、キャラクターが増えればプレイできる回数も伸びますが、最初が一番辛いという。(レベルアップしたらスタミナ回復とかもない)

加えてマシンも課金しないと上位のものは購入できず、その価格が結構高い
300 円の上はいきなり 1000 円で、その上は 5000 円。
おまけにこのマシン、各エリアごとに異なるため、5000 円でマシンを買っても次のエリアになると使えなくなります。(そしてその辺の説明が全くない)
ついでに言うと 1000 円のマシンは「50%OFF」の値段で、定価は 2000 円なのですが、ゲーム公開から1ヶ月以上「ずっとセール」です。

マシンのパワーアップはコインで実行できますが、コインの入手量を倍にする課金もなんと 1000 円。
いくらなんでも相場より高すぎる。 以前のリーズナブルな Rovio のイメージは欠片も残っていません。

他にもダッシュ力を増したり、ダメージを無効化する使い捨てのパワーアップなどがあり、各所に課金要素が満載です。
常にフレンドと比較したスコアランキングが表示されますが、これじゃあ金を払ったものが強い感じ。

しかもこのスコア、ドリフトしたりジャンプしていると上がっていきます。 速く走ってもボーナスは少ない。
だから高得点を目指したい時は、直線の道でもひたすら蛇行しながらドリフトし続けるプレイになります。
もはやレースではない。

まあゲーム自体は、ちょっとした空き時間に手軽に遊ぶ分には良いと思います。
ただ期待されていた Angry Birds の派生作だっただけに、ガッカリレベルは最高クラスですね。

Angry Birds Go! (iTunes が起動します)


熱血対戦くにおくんTD

1980 年代の後半、世がヤンキーブームだった頃に登場した、不良同士の喧嘩をテーマにした格闘ゲーム「熱血硬派くにおくん」。
その後、デフォルメされたキャラがドッジボールしたり運動会したり、ちょっと別方向に向かっていったのですが、その「くにおくん」シリーズを踏襲した自称タワーディフェンスがこのゲームです。

実際には「にゃんこ大戦争」のような一本道の RTS であり、ファミコン風のドットキャラが戦う「くにおくん」のスマホゲーとして注目されていたのですが、ものの見事にクソゲーでした。

熱血対戦くにおくんTD

次第に貯まっていくポイントを使って「くにお」を始めとするキャラクターを出撃させます。
出したキャラは勝手に前進し、敵が射程内に入ると自動で戦います。
内容としては一般的な一本道 RTS です。

しかし出撃させるのに必要なポイントが多いため、そんなに多くのキャラを出せません。
RTS は多対多戦闘が醍醐味ですが、そんな印象はまるでなし
序盤は「くにお」を1人か2人出したら終わるというシンプルさ。

ある程度進むと敵が長射程の攻撃を行ってくるので、こちらも高耐久のキャラや射程の長いキャラを出す必要がありますが、それはそれで「盾キャラ+中距離キャラ」を出していれば終わります。
キャラのバリエーションが少なく、出せる数も少ないので、パターンが決まっているのです。

一応「属性」や「武器」などの要素もありますが、武器は能力に多少修正を加えるだけだし、属性は影響が少なすぎて無視しても問題ないレベル。
お金を貯めてレベルアップさせるぐらいしか攻略(?)と呼べるものはありません。

ただ、それでも1人用のゲームモードはマシ。
このゲームはオンライン対戦もメインなのですが、そのバランスが最悪です。

「くにお」はみんな持っていて、レア以上のキャラでないと「くにお」に対抗できず、キャラクターをあまり出撃させられず、属性などの影響も乏しいおかげで、最初に互いに「くにお」を出して、勝った方がそのまま勝利するゲームになっています。

必殺技もありますが、しばらく生き残ってないと使えないので勝ってる方をますます有利にしてるだけ
少ししかキャラを出せないゲームですから、最初に出したキャラが負けたら逆転は困難で、ほとんど「くにお」のレベルだけで決まります。

もちろん「くにお」より強いキャラを入手できればそれが対抗手段になりますが、今度は逆にそれ以上のキャラを持ってる人以外には負けなくなります。
よって勝っても負けても死ぬほどつまらない
トランプで互いにカードを出して、数字が高かった方が勝ち、みたいな状態ですね。

メニュー画面のインターフェイスも使い辛く、パッと見ではキャラの特徴や属性も解りにくく、バランス以外の点でも非常に作りが甘い
TD と RTS の区別が曖昧なので仕方ない面もありますが、正確にはタワーディフェンスじゃないのに名前に TD と入れちゃってるのも痛い。
(おかげで内容を勘違いしてた人が続出。って言うか自分もしてた)

前述の2つのゲームはクソゲーと言うより「ガッカリゲー」でしたが、これは完全に「クソゲー」です。

でも何というか、このファミコンテイストのグラフィックで、8bit サウンドで、内容がクソゲーだと、妙に懐かしいものを感じるんですよね。
昔はこういうの、結構あったよなぁ・・・
あぁ、そうか、このゲームはそういうのを楽しむアプリだったのか・・・(チガウ

熱血対戦くにおくんTD (iTunes が起動します)

ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト(DQMSL)

仲間モンスターを集めるのをメインとした、国民的ゲーム「ドラゴンクエスト」のスピンオフ作品「ドラゴンクエストモンスターズ」、通称 DQM。
その DQM の最新作が、先日スマホで公開されました。
ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」(通称 DQMSL)です。

ドラクエの知名度と完成度の高さで当然のように大ヒット、その好調に引かれてスクエニとトーセの株価が急上昇し、ビジネス系メディアで報じられる程の人気となっています。
ただ、トーセが関わっていたのはオリジナルシリーズの話であって、今作のメインの開発元は SAP(ソーシャル・アプリ・プロバイダ)のサイゲームス(Cygames)

Cygames は大ヒットかつ超課金ゲーとして知られる「アイドルマスター シンデレラガールズ」や、派手な宣伝攻勢で知られる「神撃のバハムート」、パズドラのパクリクローンとして知られる「三国志パズル大戦」などを開発している、ソシャゲ界のヒットメーカーです。

ぶっちゃけ「サイゲームスのソーシャルゲーム」と聞いた時点で期待感は欠片もなかったのですが、実際にやってみると「ソシャゲのヒット作を連発してるだけあるな」と思えるものになっています。
「ソーシャルゲームとしては」非常に完成度が高いですね
ソシャゲの枠内で、ドラクエらしいバトルや雰囲気がきちんと再現されています。

ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト

モンスター5体と助っ人1体、合計6体のモンスターでパーティーを組み、ダンジョンで敵と戦って経験値を稼ぎながら、仲間モンスターをゲットしていくパズドラ式のソーシャルゲームです。

ダンジョン内の移動は画面をスライドするだけの簡単操作。
簡略化されたシステムですが、分かれ道や一方通行などがあり、壷があったらタップで壊して調べられるなど、RPG らしい探索の要素があります

グラフィックはスーパーファミコン時代のドラクエを模しているかのような、とてもそれっぽいドットグラフィックで、サウンドやメッセージなども雰囲気十分。
一目で「あぁ、これはドラクエだな」と思えますね

敵に遭遇するとドラクエらしいコマンドバトルになりますが、その操作性はタッチパネルに最適化されています。
「たたかう」のボタンを押すと下部に対象を選ぶアイコンが表示されますが、上に表示されている敵を直接タップするだけでも、その敵に「たたかう」を実行できます
特技や魔法を使う時も対象を選ぶボタンが出てきますが、敵や味方を直接タップして選択可能。
画面を連打すればメッセージも早く送ることが出来ます。
ボタンのサイズも大きめで、文字も太くて見やすいです。

スマホ版 ドラクエ1 や ドラクエ8 が悪かった訳ではありませんが、明らかに戦闘シーンの操作性はこちらの方が上。
プレイしていて「スマホのドラクエに求めていたインターフェイスはこれだよ!」と思えます
やはり餅は餅屋というか、スマホ用インターフェイスはスマホや携帯のアプリを専門に扱っている会社の方が、一日の長があるのかなと思えますね。

戦闘に勝利すると経験値とお金を得られ、倒したモンスターが仲間になることもあります。
ただしダンジョンをクリアするまでは仮入手の状態で、ボスを倒して出口に到達しないと獲得できません。

ボスはなかなか手強く、特技や魔法、道具を活用して戦うドラクエらしいバトルが展開されます
おなじみの「AI バトル」もあり、「ガンガンいこうぜ」や「いのちをだいじに」などの作戦を設定し、戦闘を自動進行させることが可能です。

ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト
※左はホイミスライムが「ホイミ」をかけようとしている場面。 画面下にアイコンが並んでいますが、中央の味方の枠をタップしても OK。 連打でメッセージも早く進むし、本当にプレイしやすいです。
右は「おおきづち」に会心の一撃が炸裂しているシーン。 AI 戦闘も便利ですが、攻撃がバラつくので、普段は自分でタップして攻撃対象を選んだ方が良いです。
ゲーム序盤だと痛恨の一撃を出しやすい「おおきづち」が危険、次いで厄介なのがホイミスライム。 この2つは優先して狙うべきですね。


ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト
※左は全体マップ。 このマップもドラクエらしいタッチで良いです。
この「予言者の塔」には超強力な敵が出る部屋があります。 「行くな」と言われた方向には行かない方が無難。
その先に進まなくてもクリアはできます
右の画像はおなじみの・・・ こういうところにもドラクエらしさの再現を感じますね。


ゲットしたモンスターはパーティーに加えられるのはもちろん、合成して強化に使うことが出来ます。
この辺は既存のパズドラ系ソーシャルゲームと違わないのですが、このゲームでは合成は「気合伝授」という名前になっていて、素材にしたモンスターは野に帰るという設定になっています。
同じモンスターを合成してベース能力を上げる「パワーアップ」、素材を集めてレベルが最大のモンスターを進化させる「転生」もあります。

モンスターの経験値は合成(気合伝授)によって大きく上げることが出来ますが、戦闘でも得られるので、ちゃんと RPG らしく戦ってレベルアップすることも可能です

また、助っ人モンスターのレベルはパーティー内の一番低いモンスターに合わせられるため、「強力な助っ人を入れれば上位のダンジョンでも楽勝」みたいなことはあまり起こりません。
その辺のソシャゲらしからぬ、しっかりしたゲームバランスもドラクエらしい点と言えるでしょうか。

ガチャは「まほうの地図 ふくびき」というものになっていて、これを実行すると、例えばキラーマシンが出た場合は「キラーマシンの地図」が手に入ります。
そしてこの地図を使うと小さなダンジョン移動し、そこにいるキラーマシンを倒すことで仲間になります。(簡単に倒せます)

もちろん高ランクのモンスターをゲットするには、課金ガチャである「金の地図ふくびき」をしなければなりません。
よってソーシャルゲームのガチャと何ら変わらないのですが、なにせドラクエであるため、イメージを重視したのでしょうね。 ドラクエ9 には「宝の地図」というものがありましたし。

※ただ、後に「金の地図ふくびき」で金の地図を入手できる確率が低すぎ、それなのに画面には金の地図が満載されている絵が表示されていたため、景品表示法違反だとプレイヤーから指摘され、返金騒動に発展するほどの問題に発展しています。

ソーシャルゲームですから「スタミナ制」があり、冒険に出るごとにスタミナが減少、なくなるとしばらくプレイ出来ません。

オートセーブは移動ごと、戦闘1ターンごとに行われている模様です。
急にアプリが落ちても直前から再開可能です。
(ピンチになった時、アプリを落としてやり直すというインチキは出来ません)

ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト
※左は合成シーン。 「気合伝授」をすると猪木の如く素材モンスターがベースモンスターを殴って気合いを入れ、その後にベースモンスターに蹴散らされ(?)ます。
天下一武道会みたいな闘技場が鳥山明っぽくていいですね。
同じモンスターを合成する「パワーアップ」はレベルが1になるので注意。 高レベルモンスターをベースにしても上昇値は変わらないようなので、すでに持っているモンスターのパワーアップをしたい場合は、それをベースにするのではなく、別の個体をゲットしてきてそちらでパワーアップを繰り返し、その後にその強化した個体にレベルの高いモンスターを「気合伝授」した方が良いです。


難点は、ゲーム序盤があまりにも親切すぎること。
それを難点というのはおかしいかもしれませんが、序盤は難易度が非常に低く、AI まかせでバトルも楽勝、ダンジョンもサクサク進めるので、結果的にすごく「ポチポチゲー」感が強いです

それでなくてもソーシャルゲームですから、最初にやった時は「あードラクエのポチポチかー」って感じで、速攻で見限りそうになりました。
ぶっちゃけ、これがドラクエでなかったらすぐ辞めてたと思います

ある程度進むと敵が強くなり、特技を駆使した戦闘やレベル上げも必要になって、徐々にドラクエらしくなるのですが、そこまでやらずに終わる人も多そう。

また、以下は難点と言うより、個人的な感想なのですが・・・
やっぱりこういう、モンスターとかポケモンとか艦娘とかを集めるのが主体のゲームは、課金ガチャがあること自体が心情的に微妙ですね。

「お金を払わないとまず手に入らないキャラがいる。頑張ってもどうにもならない」というのがある時点で、収集する楽しみは薄れます。
「コンプを目指す」という目的も潰えます。
まあ、これだけソシャゲが流行ってる中でこんな事を言うのは時代遅れかもしれませんが、でもこれは「ドラクエ」ですしねぇ。

やっぱり私的には、ドラクエは国民的ゲームとして、ゲームの「模範」であって欲しかったのが本音です
この作品は決して完成度が低い訳ではなく、ドラクエのソーシャルゲームは他にも出ているのですが、こうやってドラクエが「課金型ソーシャルゲーム」に堕ちていくというのは、古くからのゲーマーとして残念な気持ちになるのは否めません。

以下は Youtube で公開されている公式のプロモーション動画です。



ソーシャルゲームですから本体は無料。 もちろん追加課金はあります。

全体としては、かなりしっかり出来ているという印象です。
「ちゃんとドラクエらしいものを作ろう」という開発側のコンセプトは、十分に伝わってくるアプリですね

ただ、個人的に続けるかと言われると・・・ 微妙かなぁ・・・
RPG って「1つの物語をゲームやバトルを通して体験する」というものでもあるので、コマンドバトル「だけ」では、そこのバランスとインターフェイスが素晴らしくてもイマイチ引き付けられない。
シナリオやストーリー演出がないので、ドラクエを元にした単なるソシャゲでしかない印象も強く、もっと先を見たいという欲求に乏しいので、今時のスマホゲーマーだと飽きは早いかも。

ベースは非常によく出来ているので、ここでもう一歩踏み込んで物語の面を補完してくれたら、本当に「スーパーライトに楽しめるドラクエになるんだけどなぁ」と思います。
まあ、ソシャゲにそこまで言うのは酷ですが・・・ そう言いたくなるぐらいの完成度ではあります

ともあれ、なにせ「ドラクエ」ですから、このクオリティーなら大ヒットは当然でしょう。

ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト (iTunes が起動します)

TowerMadness 2

エイリアンが牧場の羊をキャトルミューティレーション・・・ ではなく人海戦術でさらいに来る、3D グラフィックの自由配置型タワーディフェンス「TowerMadness」。
FieldrunnersgeoDefense と並ぶ iPhone 初期からある人気 TD の1つですが、その続編が約4年半の時を経て登場しました。
TowerMadness 2」です。

いやー、まさかこのゲームの続編が今になって出るとは思わなかった・・・
TowerMadness は公開当初の完成度がイマイチで、私的な評価は低かったのですが、アップデートが非常に意欲的で月日が経つごとに良くなっていき、人気も増していったゲームです。
今作は前作の雰囲気を残しつつ、グラフィックは大幅にパワーアップ、さらに TD 初心者でも楽しめるような内容に改修されました。

それでもゲーム中の BGM がなく、見た目も Fieldrunners 2Kingdom Rush などの定番 TD と比べると見劣りするため、相変わらずB級感は漂います。
でも、このゲームはそこも良さでしょうし、自由配置型ならではの戦略の広さは相変わらずですね。

TowerMadness 2

ゲームが始まるとミステリーサークルに UFO が飛んで来て、大量のエイリアンが羊を目指して行進して来るので、ミサイルやらプラズマ砲やらの兵器を設置して迎撃します。

なぜ多大な犠牲を払ってまで羊を狙うのか、セーターが欲しいならユニクロにでも行けばいいんじゃないのか、色々突っ込みどころが満載なのですが、そこは触れにない方針でお願いします。
単なる牧場主が危険極まりない兵器を設置しまくっている件については、友好的なエイリアンからの提供を受けているという理由が付きましたが。

前述したように「自由配置型」のタワーディフェンス(TD)であり、フィールドの好きな場所にタワー(迎撃兵器)を置くことが出来ます。
敵の進行ルートはそれに応じて変化するため、タワーの配置によって相手の動きをコントロールすることが可能で、それを利用した様々な迎撃方法が考えられます。

ただ、今作には敵のルートが決まっていて、それを塞ぐことが出来ない「ルート固定型」のステージも存在します
つまり自由配置型と固定型の混合になっており、その点は Fieldrunnes 2 と同じですね。

タワーはステージの進行に合わせて新しいものが登場し、範囲攻撃の迫撃砲や、単体攻撃のプラズマ砲、連射するスタンガンなど、一般的なタワーディフェンスにあるものは一通りそろっています。
ゲーム進行を倍速にすることも可能です。

エイリアンが牧場に到達してしまうと羊が1匹さらわれ、10 匹の羊が全ていなくなるとゲームオーバー。
クリアすると残っている羊の数に応じて、強化資金となる「ウール」が手に入ります。

ただ、今回は赤いバンダナを巻いたムキムキの武闘派な羊「ボー」がいて、牧場にエイリアンが到達しても一度だけ追い返してくれます
難易度も(通常モードなら)前より簡単になっており、前作は割と上級者向けだったのですが、今回は誰でも楽しめる難易度になってますね。

TowerMadness 2
※敵の進行ルートは線で示されており、タワーを配置するとどのように変化するかも視覚的に確認できます。
こうした自由配置型のタワーディフェンスはプログラムが難しく、ゲームバランスも取り辛いので数が少ないのですが、やはり面白さや奥深さは高いですね。


TowerMadness 2
※3D グラフィックで描かれているため、こんな風にズームすることも可能です。
周囲は見辛くなりますが、他の TD にはないダイナミックな視点で戦闘を見られます。


ステージクリア後は入手したウールを使い、新しいタワーやアップグレードをアンロックすることが出来ます。
逆に言うと、ウールで購入しないとタワーのアップグレードは行えません。
タワーは最初は4つしか装備できませんが、この装備スロットもウールで購入します。

やや難点なのはこのタワー購入費で、iTunes の解説文には「課金購入が必須となる状況は発生しない」と書かれていますが、無課金でのウール入手量は装備スロットを増やすには十分ではありません

スロットを増やさない場合、タワーは4つしか装備できず、それでも普通にゲームを進めるには問題ないのですが、しかし色々なタワーを使って戦いたい場合はスロット枠を課金で買うか、ウール入手量を倍にする課金をしないと辛いですね。

前作はステージごとのオンラインランキング機能があり、上位者のリプレイを見ることも出来たのですが、今回のランキングは Game Center のみとなっており、リプレイの閲覧もできません。
ただ、リプレイやクリア画面の保存を行うことはでき、それを Youtube や Facebook、Twitter などにアップする機能は用意されています。

ランキングはクリアタイムで競う形になっており、時間は 1/10 秒まで記録され、少しでもタイムを縮められるようタワーの配置やアップグレードの予約を行えるようになっています。

また、敵がひっきりなしに進攻してくる「侵略モード」というものがあり、これを ON にするとかなり高難度になりますが、進行が早くなるためタイムを短縮できます。

クリア評価は★4までありますが、通常モードでは★3までで、★4を取るには侵略モードでパーフェクトクリアしなければなりません。
しかし後半ステージを侵略モードでパーフェクトクリアするのはかなり難しく、TowerMadness らしい歯応えがありますね

TowerMadness 2
※ステージ開始前のタワー準備画面。 5つ目の枠をアンロックするには 25000 ウール必要・・・ これは無課金ではかなり大変です。
下にいる赤いハチマキの羊が「ボー」。 敵が牧場に入ってくるとエイリアンを追いかけて蹴散らし、さらにそのまま敵 UFO に乗り込んで墜落させます。 羊おそるべし。


TowerMadness 2
※砂漠ステージではタワーがオーバーヒートし、凍土ステージでは凍り付きます。
オーバーヒートは補助タワーで防げますが、凍った場合はプレイヤーがタップして割らなければなりません。
倍速にすると頻繁に凍り付くため、その度にタップで割るのが面倒・・・


価格は 500 円。 やや強気な値段ですが、人気タワーディフェンスの続編であり、そつなくまとまっていて、数少ない自由配置型 TD の定番でもあるので、ファンなら見逃せないアプリでしょう。
※いきなり 300 円に値下げされました。 早すぎる・・・

ただしゲームを快適に進めるには 300 円の「ウール倍増」の課金を行っておきたいところです。
装備スロットの追加は 100 円です。

ステージは現時点(2014/1)で4エリア×10、合計 40 ステージ
相応のボリュームですがタワーの種類はそれほど多い訳ではなく、本領発揮はこれからと言ったところでしょうか。
冒頭でも述べたように TowerMadness は意欲的なアップデートでファンを増やし、引き付け続けたというのがあるので、このゲームも今後の展開に期待したいところです。

TowerMadness 2 (iTunes が起動します)

Castle Doombad

お姫様をさらった魔王がダンジョンに様々なしかけを作り、やってくるヒーローを撃退する、悪者が主人公の風変わりなタワーディフェンスが登場しています。
Castle Doombad」です。

「罠をしかけてヒーローを撃退するゲーム」と言うと、テクモの「刻命館」や「影牢」、EA の「ダンジョンキーパー」などを思い浮かべる人もいると思いますが、このゲームはそういうヒーローをトラップに誘導するものではなく、一定のルートで突き進む敵部隊を自動攻撃のしかけで撃退するものです。

直進型のタワーディフェンスであり、内容としては プラント vs. ゾンビ の敵が、塔やダンジョンの形に添って進むものと思えば良いでしょう。

販売はアメリカの動画 / ゲーム配信サイト adult swim、開発は Grumpyface Studios というメーカーで、この組み合わせは Bring Me Sandwiches!! と同じです。

Castle Doombad

ダンジョンの奥にお姫様が入ったカプセルがあり、一定時間ごとに悲鳴をあげ、それによって Scream(叫び)ポイントが貯まっていきます。
このポイントを使って塔の中に槍ぶすまや矢の発射機、酸を垂らす罠などを設置し、どんどんやってくる騎士達を撃退します。
プラント vs. ゾンビ のヒマワリのような、ポイントを生み出す装置も存在します。

騎士は最短距離で姫の元へと進んでいきますが、トラップに対する反応は敵によって異なり、一般兵は素通りし、重騎士は砲台や装置を破壊しようとし、ニンジャは天井に張り付いて槍を回避します。
よって騎士には槍、ニンジャには矢など、敵によって有効になるトラップが異なります。

ステージをクリアすると成果に応じてコインが得られ、それでトラップをパワーアップさせたり、新しいトラップをアンロックすることが出来ます。

トラップは「オートトラップ」「モンスター」「マニュアルトラップ」の3つに分かれており、モンスターは戦闘でやられてしまいますが、すでにトラップを敷き詰めている場所にも配置できる利点があります。
マニュアルトラップは自分で使うタイミングを計る必要がありますが、強力なものが多いですね。
その数は合計 23 種類とかなり豊富で、装備できる数には限りがありますが、装備スロットもコインで増やすことが出来ます。

これとは別に、ミサイルを乱射したり、姫の入ったカプセルにシールドを張ったりできる、使い捨てのお助けアイテムが存在します。

Castle Doombad
※トラップの購入&パワーアップ画面。 まずは新トラップをアンロックするより、よく使うトラップを強化していきましょう。
モンスターも1つ強化しておかないと後で困ります。 モンスターの2匹目は自爆攻撃、3匹目は回復役なので、メインとなるのは1匹目です。
罠のうち、冷気で敵を遅らせる扇風機と、敵の装備を取り上げる触手は、戦略的に使えるのでオススメです。


Castle Doombad
※使い捨てアイテムのミサイルで敵を爆撃! これらのお助けアイテムはドクロのオーブで購入します。
ドクロのオーブは提示される条件を達成することで得られますが、たまに敵がアイテム自体を落とすこともあります。


このゲームの特徴的なルールは3つ。
まず、敵の攻撃が一段落すると、次の攻撃が始まる前にダンジョンが拡張されること。
マップがだんだん広がっていきます。

もう1つの特徴は、ダンジョンの途中から敵が進攻してくる場合があること。
塔の2階や3階にはしごをかけ、そこから敵がなだれ込んできたり、地下の奥深くにトンネルを掘ってそこから敵が出て来たりします。

この場合、入口付近に設置したトラップには意味が無くなるので、出来るだけ奧から置いていく必要があります。
ダンジョンが拡張されても、その拡張した階にいきなり敵が来る事もあるため、マップが広がっても有利とは限りません。

さらにもう1つの特徴は、姫の場所に到達されても、敵は姫を担いで脱出しようとすること
完全に逃げられない限り負けにはなりません。

ただし姫がカプセルから出されると、定期的に増える悲鳴ポイントを得られなくなるため、ポイントを増やす装置が十分に置かれていないとジリ貧になります。
さらに姫を担いでいる敵を倒しても、姫はその場に座り込み、そこに敵が来るとまたすぐ奪還されます。

姫の元に到達されずにクリアすると「王冠」が貰え、上位のエリアや上級ステージをアンロックするにはこれを集める必要があります。

ただ、ゲームの難易度はそんなに高くありません
プラント vs. ゾンビと同じぐらいの難易度で、タワーディフェンスに慣れている人ならサクサク進めますね。
お助けアイテムも強力で、初心者から上級者まで楽しめるようになっています。

以下は Youtube で公開されているプレイ動画です。



価格は 300 円。 クオリティーを考えると、値段以上の価値があると思います。
コインやお助けアイテムを課金で買うことも出来ますが、必須ではありません。

若干残念だったのは、クリア後のボーナスモードである「エンドレス」が、エンドレスとは名ばかりの既存ステージを繰り返しプレイするものだったこと。
でもあくまでおまけモードの話だし、ステージ数は 3x15 で全 45 ステージあるので、相応のボリュームです。
これと言った明確な欠点はありません。

悪側が主人公という点で好き嫌いが分かれるかもしれませんが、ゲームはなかなかの秀作です
タワーディフェンスが好きな人にはオススメですね。

Castle Doombad (iTunes が起動します)

continue?9876543210

ゲームオーバーになり、コンティニューされなかったゲームの主人公。
死んだ彼がメモリから消される前に見た、刹那の物語。
それが「continue?9876543210」です。

システムに消されていくコンピューターのデータの世界を描いたアクションアドベンチャーゲームで、死と消滅が避けられないメランコリックな内容ですが、演出や世界感には宮沢賢治の様な雰囲気がありますね。

全編英語のゲームなので、日本人には解り辛い部分もあるのですが、物語の流れは画面の演出によって表現されるため、文章が理解できなくても大丈夫です。
ぶっちゃけ「雰囲気ゲー」なので、細かい部分が解らなくてもフィーリングで楽しめます。

continue?9876543210

ゲームで死んだ主人公がプログラムから切り離され、メモリの中のゴミデータの片隅で目覚めるところから始まります。
ここまでのオープニングがすでに見応えがあるので、いきなりゲームに引き込まれますね。

画面左の仮想スティックで移動し、右にあるボタンで剣を振ったり、会話を行ったりします。
スティックの位置は固定ですが、オプションでスティックなし(画面左側をスライドした方向に移動)に切り替えることも出来ます。
ただ、操作性はお世辞にも良いとは言えず、ここは難点と言えます。

最初のゴミデータのシーンを抜けると、11 あるエリアのどれかにランダムで移動します
炭鉱、農園、都市など、様々なフィールドがありますが、これらも消されるデータであり、主人公は消去が始まる前に次のエリアに移動しなければなりません。

ゲームの流れは、各所に湧き出てくる人と話し、お金(FOO)を払ってどこかの扉を開けて貰い、その中に入るのを繰り返します。
人と話した時に「PAY」と「EXIT」という選択が出てきた時、PAY の方を選べば、表記されている分だけお金を払います。

開いた扉に入ると、MY LIGHTNING(電撃)と MY PRAYER(祈り)のどちらかを選ぶか、質問をされるか、神殿になっているかの3つのパターンになります。

MY LIGHTNING を選ぶと、落雷によって道を塞いでいる障害物がランダムで破壊されます
これにより次のエリアへの道を切り開くことが出来ます。
MY PRAYER を選ぶと、リトルタウンのエリアに建物が1つ建ちます
これについては後述しますが、これを増やしていくことが当面の目的になります。

質問された場合は、三択で解答を行います。
誰もいない場合もありますが、この時も選択肢があるなら質問されているのと同じです。
答えに関する情報は町の人から得られるので、解らない時は「EXIT」で出て情報を集めましょう。
正解すれば MY LIGHTNING か MY PRAYER を選ぶことが出来ます。

ただ、誤答してもペナルティを受ける事は少なく、代わりにお金が貰えたり回復したりする事もあるので、時には勘で答えるのもアリですね。

神殿(SHRINE)は RETURN(返却)を選択すると、戻すアイテムを選択でき、正解なら MY PRAYER(祈り)と同じ効果になります。
しかしこちらは間違うと、せっかく建てた建物を破壊されるペナルティを受けるため、情報を得られるまで手を出さない方が無難です。

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※左下に PAY 10 と書いてあります。 これをタップすると、FOO を 10 支払って扉を開けて貰えます。
FOO は右上に小さく書いてありますが・・・ 正直言って見にくい。


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※扉に入ってボタンがいっぱい出てきたら質問されています。
人と話した時に「PAY」のボタンが出てこない時は、質問に対するヒントを話している場合が多いので、意味まで理解しなくて良いので、単語を覚えておきましょう。


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※神殿(SHRINE)に返還するアイテムの選択。 アイテムは探してくる必要はなく、最初から持っています。
注意として、各エリアには名前の異なる2つの神殿があります。
神殿の情報を得た時は、どちらの神殿の情報なのかよく見ておきましょう。


前述したように、主人公も各エリアもメモリ内の消されるデータです。
エリアには 45秒×4セット60秒x2セット の2種類があり、1セットの時間が経過すると周囲の地面が崩壊、ゴミデータを食べる四角いパックマンみたいな敵が襲いかかってくる戦闘シーンに落とされます
(建物の中や会話中は時間は進みません)

この戦闘シーンは複数用意されており、広いフィールドでひたすら敵が出てくるものや、スーパーマリオみたいな横スクロールのエリア、ゼルダのようなミニダンジョン、さらにインベーダーのようなシューティングシーンもあります。
切り抜けることで元のフィールドに復帰でき、さらにボーナスとして戦闘シーンで入手した鍵の数だけ扉が開き、道を塞ぐ障害物が破壊される場合もあります。

ただし一度落とされると通常のフィールドにも敵が出るようになり、触れると戦闘に巻き込まれます。
さらに規定のセットが全て終わると、システムによるガベージコレクション(メモリの解放)が始まり、フィールドはどんどん崩壊していきます。
もし落下するとペナルティとして MY PRAYER で建てた建物が複数壊されてしまうので、その前にエリアから脱出しなければなりません。

そして2つのエリアを抜けると・・・
主人公はリトルタウンに辿り着き、本格的なガベージコレクションが始まります。

主人公はリトルタウンに建てられた建物の中に避難し、ガベージコレクションの嵐が過ぎるのを待たなければなりませんが、建物はどんどん壊されていきます。
全ての建物が破壊されて逃げ場を失うか、時間内に次の建物に避難できなかった場合、主人公は消去され、物語は終わります。

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※横スクロールのアクションシーン。 この視点の時だけジャンプボタンが現れます。
フィールドの敵にぶつかった時も横視点の戦闘シーンになりますが、クリアすると FOO が貰えるため、金欠の時はあえてバトる手も。
ただしやられてライフ(RAM)が尽きると、80 FOO で復活するか、40 FOO で買える車のパーツを使うか、もしくは建物が破壊されるかを選ぶことになります。
基本的には建物が壊されることになってしまいます。


continue?9876543210
※フィールドが壊されると、復帰してもこんな風に×マークや赤いブロックになってしまいます。
だんだん壊れていく世界に、ちょっとした恐怖感がありますね。


このゲームの最大の見どころは、その世界感と、ステージの合間に入る演出シーンでしょう
中空を飛ぶトラックに乗り、様々な世界を旅していく様子は、ちょっとした童話小説のような雰囲気があります。

キャラクターの動きも滑らかで、サウンドも非常に良いですね。
演出には何を表現したいのか解りにくいものもあるのですが、これはあえて抽象的にしているのでしょう。

価格は 400 円。 値段分の価値のある作品だと思います。
非常にクオリティーの高い「雰囲気ゲー」ですね。

continue?9876543210 (iTunes が起動します)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されているオープニングトレーラーです。

 iPhone AC

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