剣や銃などで武装した虫達が食料を巡って争う、3D グラフィックのアクションディフェンスゲーム「Bug Heroes」。
2011 年に登場したこのゲームはコアな人気を獲得しロングセラーとなりましたが、約3年の時を経てその続編が登場しました。
「Bug Heroes 2」です。
開発したのは今やスマホの代表的なゲームメーカーの1つとなった Foursaken Media。
Block Fortress や Heroes and Castles などヒット作を連発しているところですが、このメーカーの元々の代表作が Bug Heroes シリーズです。
3D 視点の全方向スクロールシューティングといった感じのゲームに、拠点の防衛と RPG の要素を加えた内容で、今回は敵のヒーローを撃退しながら相手の拠点を破壊するアクション RTS(DotA 系、MOAB)のシステムも加えられました。
画面にスティックは表示されませんが、画面左側をスライドして移動、右側をスライドして視点を回転させる2スティック操作です。
攻撃は前方に自動で行われますが、オートエイムを ON にしておくと近くの敵を狙ってくれます。
ただしオートエイムだと勝手に旋回するため、今回は OFF の方がプレイしやすいでしょう。
登場するキャラはほとんどが「虫」で、マシンガンを撃つアリ、釣り針を振り回すゲンゴロウ、二刀流剣士のクモなど様々なキャラがいます。
ゲーム開始時に2体のキャラをアンロック出来ますが、誰が使えるようになるかはルーレットで決まるため、任意に選ぶことは出来ません。
ゲームが進むか課金をすれば使用キャラが増えていき、その中から選択して出撃できます。
ゲームモードは「ミッション」「エンドレス」「スカーミッシュ」の3つで、ミッションは特定の条件の達成を目指すステージクリア制のモード。
今回のメインであり、このモードをクリアしていかないとパワーアップに必要な「スター」を得られません。
エンドレスは前作と同じく、どこまで耐えられるかを競うサバイバルモードです。
スカーミッシュは敵のヒーローと基地が登場する対戦モードで、味方兵士や占領地点なども登場する RTS(DotA 系)のようなシステムになっています。
ミッションでスカーミッシュ形式のステージが始まる場合もあります。
スカーミッシュは敵基地への進攻を行わなければなりませんが、それ以外は基本的に「ディフェンスゲーム」であり、どんどん押し寄せてくる敵から食糧基地を守ります。
たまにフィールド上に食料やネジなどが現れ、これらを回収して基地に持ち帰ると食料の備蓄を増やしたり、建設ポイントを増やすことが出来ます。
建設ポイントは基地や占領地点に砲台などを設置するために必要で、完成した砲台は射程に入った敵を自動で迎撃してくれます。
ただし回収に行くには基地から離れなければならないため、その間は守りが薄くなります。
敵の進攻のスキを狙って回収に向かわなければなりませんね。
ただ、今回は出撃させた2体のキャラの一方は、後ろを付いてくるか、その場で待機するかを選べます。
基地の近くに待機させておけばやって来た敵を自動で撃退してくれるので、一方で守り、もう一方で探索に向かうという役割分担も可能です。
※捕虜を救出中のシーン。 ミッションモードは特定の条件を満たすことで「ラウンド」が進みます。
大抵は「一定時間耐える」なのですが、「時間内に敵を全滅する」「特定の砲台を作成する」「捕虜を指定の数だけ救出する」などが条件になっていることもあります。
その辺のメッセージが英語なのが難点ですね・・・
※占領地点に旗を立てているシーン。 完了するまでその場を維持する必要があります。
旗が立った後に建設ポイントがあれば砲台などを設置可能。
占領地点が増えると資金の増加量がアップするので、出来れば確保したいところですが、でも必須というほどではないかな・・・
※この青白いシールドやバリアを張る敵は要注意! ダメージがほとんど通らなくなります。
バリアは乾電池を背負った敵が出すので、見つけたらすぐに倒すこと。
シールドは後方から攻撃をする必要があります。
また、装甲を持つ敵は貫通力(Armor Piercing)がないと有効なダメージを与えられません。
基本的にはディフェンスアクションですが、成長要素が豊富なのも特徴です。
ゲーム中に敵を倒したり食料を持ち帰ることで経験値が増え、レベルアップしていきます。
レベルが上がると HP が増えると同時にスキルポイントを得られ、貫通攻撃や吹き飛ばし攻撃、トラップの設置やステルス能力などの様々なスキルを習得できます。
さらに時間の経過で徐々に資金も増えていき、これを使って武器や防具、一時的なパワーアップや特殊アイテムの購入を行えます。
フィールド上にあるミリタリーキャンプで傭兵を雇うことも可能です。
レベルや装備はゲームが終わると元に戻りますが、結果に応じてキャラごとの熟練度が上がっていき、「マスタリーレベル」が上昇していきます。
マスタリーレベルが上がるとキャラごとの特性である「アビリティ」の効果が上昇し、さらに「スクロール」の装備数が増えていきます。
スクロールには「攻撃力アップ」「一定確率で HP を吸収」「一定時間で援軍が来る」などの様々な効果があり、課金通貨であるジュエルを使って獲得します。
課金通貨と言ってもゲーム終了時に結果に応じて得られ、スクロール入手に必要なジュエルの量は少ないので、無課金でも十分集められます。
加えてミッションモードのクリアによって「スター」を得ることができ、これを消費して「アップグレード」を獲得できます。
アップグレードは攻撃力や防御力の底上げ、砲台の射程アップ、開始時の所持金アップなど、様々なものが用意されています。
さらにスターの通算獲得数が一定数になるごとに新キャラを獲得できます。
新キャラは課金通貨(ジュエル)でもアンロック出来るのですが、無課金でもスターの獲得で地道に増やしていくことが出来ます。
(ただしジュエルでアンロックする場合は誰にするか選べますが、スター総数でアンロックする場合はランダムです)
このように成長要素がすごく豊富で、これがゲームの奥深さに繋がっており、Bug Heroes シリーズがコアなファンに愛されている理由でもありますね。
ただ、さすがにここまでゲーム要素が多いと煩雑な印象もあります。
初代 Bug Heroes のアップデートと派生作のシステムをまとめて加え、新要素も盛り沢山なので、いきなり色々できる反面、何がどういう効果なのか理解するのが大変。
Foursaken Media のゲームは Block Fortress や Heroes and Castles もそうなのですが、思い付いたものを何でもどんどん盛り込んでいる印象があります。
そのため理解できるとすごく面白いのですが、そこまで行くハードルはやや高め。
ゲーマーがゲーマーのためのゲームを作っている、と言った感じがありますね。
なお、今回はオンラインの協力プレイや対戦プレイも可能ですが、(少なくとも当方で試した限りでは)動きがガクガクで、あまり楽しめるものではありませんでした。
こうした通信対戦ではラグ(通信の遅延)をいかにごまかすか、スムーズに整合性を付けるかが重要になりますが、その辺の調整がまだ甘い印象です。
いずれにせよこのゲームは対戦より、1人プレイの方が楽しいと思います。
※装備の購入シーン。 お金が貯まったら武器と防具をパワーアップしましょう。
ただ敵の撃退を優先すべきミッションの場合は、傭兵の雇用に使った方が良い場合もあります。
特殊装備や薬の購入も可能で、特に貫通力(Armor Piercing)がないキャラの場合、貫通力を一時的に増やす薬は有用です。
※スターを使ってアップグレードを獲得している画面。 攻撃・防御・ユーティリティ・砲台の4つに分かれていて、それぞれに8つのアップグレードがあるので、総数は32。
各アップグレードを3段階目まで強化できます。
これ以外にスクロールの装備と獲得もあり・・・ 強化要素はかなり豊富。
価格はなんと 100 円! 課金要素はありますが、追加課金しなくても普通に楽しめます。
本体無料+アイテム課金にするとゲーマーはむしろガッカリするから、それでとりあえず 100 円にしてるんじゃないか? とさえ思いますね。
課金通貨の価格は 150 個で 100 円、500 個で 300 円。
キャラクターの多くは1人 100~150 個の課金通貨でアンロックできるので、1人 100 円ぐらいでしょうか。
高額ではないので、ファンの方は支援のつもりで買うのも良いと思います。
やや取っ付き辛い部分もありますが、基本ルールは難しくありませんし、慣れれば延々と遊べるゲームです。
今回もオススメできる作品ですね。
・Bug Heroes 2 (iTunes が起動します)
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです
2014/02
チェスや将棋のようなボードゲームと、パズドラ型ソーシャルゲームを融合させたようなアプリが登場し、大きな注目を集めています。
「サモンズボード」です。
「ガンホーが放つスマホ時代のボードゲーム!」「まったく新しい体験をスマートフォンを通じて届ける!」とか、「従来のボードゲームに新たな風を巻き起こす作品」「いままでのボードゲームの概念を覆す」とか言う宣伝文句が喧伝されていたため、どんな作品になるのかと私も期待していたのですが・・・
内容を一言で言うと、「どうぶつしょうぎ+パズドラ」でした。
これを聞いて何となく理解できた方には、もうこれ以上の説明は不要でしょう。
だってそれ以外に表現しようのないシステムなので。
「ボードゲーム」と言うと 桃鉄 のようなスゴロクや カタン のようなドイツゲームも含むので、ちょっと紛らわしいのですが、これはチェスや将棋に属するボードゲームですね。
で、そこで使うコマがモンスターになっているという感じです。
今のところ巷の評価は上々のようで、少なくとも ディバインゲート のような「期待はずれ感」が漂っていることはないようです。
ボード上は 4x4 のマスで構成されていて、そこに出撃させた4体のモンスターがコマとして配置されます。
パズドラ系と言えますが、今回は他プレイヤーの助っ人モンスターは参加しません。
モンスターは種類ごとに移動方向が決められていて、上下左右にしか動けないキャラや、将棋の「金」のようにナナメ前にも進めるキャラ、「銀」のように横と後ろに動けないキャラ、「飛車」のように上下左右にどこまでも行けるキャラなどがいます。
1ターンに動かせるコマは1つだけで、移動させた後に敵に隣接しているキャラがいる場合、攻撃を行います。
ただし移動可能な方向に敵がいないと攻撃できません。
複数のコマで1体の敵を攻撃すると「コンボ」になり、与えるダメージに倍率がかかります。
このコンボをいかに決めていくかがゲームのポイントになります。
敵と味方が交互にコマを動かし、相手を全滅させれば勝利、次の戦いに進みます。
1つのクエストは3~5戦ほどで構成されていて、2x2 マス分もある巨大なボスも出現します。
※左の画面はコマの初期配置。 3体目のキャラが右下隅の奥まった場所に配置される点を考慮しておきましょう。
こちらが先手ですが、ヘタに動くより、進んできた相手を囲うように動かした方が有利です。
右の画像はボス戦。 全方向への強力な吹っ飛ばし攻撃を行ってきたりするので、ザコとは比べものにならない強さです。
ゲームのルールは以上で、かなりシンプルです。
冒頭でも述べたように「どうぶつしょうぎ(ミニ将棋)+パズドラ」の一言で説明できるシステムですね。
ボード上に岩などの障害物があったり、体力を回復できるハートが現れたりしますが、効果が複雑なものはありません。
モンスターに付いているアイコンの意味はやや解りにくいですが、「羽マーク」は岩などの上を飛行可能で、「人マーク」はハートを取った時にその効果が味方全体に及ぶことを表します。
編成画面は旧来のパズドラ系を踏襲していて、クエストで手に入れたキャラクターを「合成」してレベルアップを行い、レベルを最大まで上げて素材モンスターを集めれば上位種に「進化」できます。
同じ属性で合成を行うと経験値が 1.2 倍になる点も同様です。
ただ、同じ属性のモンスターを多く合成することで、追加属性が付く場合があるようです。
ノーマルクエストと曜日クエストがある点などもパズドラと同じですが、このゲームにはもう一つ「ランキングバトル」(ランバト)というものがあります。
これは他のプレイヤーの編成と対戦して勝利ポイント(BP)をゲットし、上位になると報酬が貰えるというもの。
ギルドに所属している場合、ギルドのランキングも上がっていきます。
しかし対戦と言ってもリアルタイムの対戦ではなく、あくまで他プレイヤーの編成と戦うもので、それを動かすのはコンピューターです。
ブレイブフロンティア や ぷよぷよ!!クエスト の他プレイヤーチームとのバトルと同じですね。
ソーシャルゲームですからスタミナ制があり、クエストを実行すると減っていきますが、ランバトは「チケット」を消費して行うため、通常のスタミナとは別枠になっています。
※左はモンスターの詳細画面。 このモンスターの移動方向は将棋の「金」と同じ。
移動方向が多いと攻撃できる方向も多いので有利ですが、移動方向が少ないモンスターの方が攻撃力があったりするので、その辺は一長一短。
属性はパズドラと同じく 火 → 木 → 水 → 火 で、有利な属性に対してはダメージ 1.5 倍、苦手属性に対しては 0.8 倍。 光と闇は互いに 1.5 倍です。
右はランキング画面。 当然ですが強力なモンスターを持つ人が有利ですね。
インターフェイスや操作時の反応、演出やサウンドなどは「さすがパズドラのガンホー」と言え、非常にハイレベルです。
解りやすく遊びやすい形になっていて、やっていて目立った欠点はありません。
そつなくまとまっていて、模範的な完成度と言えますね。
ただ個人的には、ゲーム自体がアブストラクトゲーム(将棋やチェスのようなタイプ)なので、それとソーシャルゲームの相性という面で、悪いという訳ではないんだけど、微妙に思う部分もあります。
1人用のゲームとして見た場合、モンスターがどんどん強くなり、強力なボスに対抗できるようになっていく RPG としての成長要素があるのは良いのですが、もうちょっと戦術シミュレーションとしての面白さも求めたくなるのが本音ですね。
シンプル過ぎてゲーマーには物足りない感があります。
そしてアブストラクトゲームとして考えると、そもそも互角の条件で戦うボードゲームではないので、その点の思考性に欠けます。
自分だけ飛車と角が3倍の耐久力を持ってるような将棋ですから、手強い AI と将棋やチェスをやるような類の面白さはありません。
また個人的に残念だったのが、「ランバト」がリアルタイム対戦ではなかったこと。
もちろんリアルタイム対戦はマッチングの問題や、人がいない時の待ち時間の問題、負けそうな時に不正落ちする人の問題など、様々なハードルを越えなければ実装できません。
そう簡単に入れられるものではないのですが・・・
でもやっぱりこの手のゲームって、コンピューター戦と対人戦では面白さは全然違うと思うんですよね。
もちろんこのゲームシステムではモンスターが強い方が勝ってしまうのですが、最初に「ボードゲーム」で「ランキングバトルがある」と聞いたから、てっきり対戦が出来るのだと思い込んでいました。
スマホにはすでに 将棋ウォーズ のような高クオリティーのリアルタイム対戦将棋があるし、あの「ガンホー」なので・・・
レベル差をなくしてオンライン対戦できるモードとかあったら、とも思うのですが、でもそれではモンスターを成長させる意味がないし、やっぱりこのシステムでは成り立たないかな・・・
ただ今の状態だと「ボードゲームに新たな風を巻き起こす」「ボードゲームの概念を覆す」には至ってないよな・・・
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
ソーシャルゲームですから本体の価格は無料。
課金通貨の光結晶は1つ 100 円、6つ 500 円。 課金ガチャには5つ必要なので実質 400 円強。
この辺りの価格はパズドラと同じです。
ゲーム進行やキャンペーンで割と頻繁に光結晶を貰えるので、無課金でも数回は課金ガチャ可能です。
やっていて面白いのかどうかは、数日プレイしてもまだ判断つきかねます。
少なくともパズドラのような連鎖の爽快感などはありません。
面白くなくはないんだけど、でも「すげーおもしれー!」って感じではない・・・
このシステムだとある程度モンスターが成長し、かつ相手も強くなって、頭脳戦が出来る展開にならないと楽しめない気がしています。
将棋やチェスとまではいかないくても、せめて「どうぶつしょうぎ」クラスの戦略性が展開できるところまでこないと「おもしれー」にならない気がする。
もっとプレイしていたら、だんだんそうなって来るんだろうか・・・?
こういう事を言うのも何ですが、この「ミニ将棋の駒をソーシャルゲームのモンスターにする」と言うのは、誰もが思い付くことだと思います。
それでも今までなかったのは、「それで面白いのかどうか解らない」「それでヒットするのかどうか微妙」だったからではないでしょうか。
それを今回ガンホーが作ってみた。 ガンホークオリティーで完成度は確かに高い。
ただ、本当に「すげーおもしれー!」という形に持って行くのは難しそう・・・ という印象です。
でもやっぱりパズドラのガンホーのゲームなので、そこいらの凡庸なソーシャルゲームよりはずっと良いです。
話題作だし、無課金でも当面は問題なく遊べるので、やっておいて損のないゲームであることは確かですね。
・サモンズボード (iTunes が起動します)
「Coldfire Keep」です。
開発したのはスマホやタブレット用の本格オープンワールド RPG 「Ravensword: Shadowlands」を開発した Crescent Moon Games。
圧倒的な美しさの 3D グラフィックは今作でも健在です。
ただ、このメーカーの RPG はまさに「洋ゲー」であり、洋ゲー的な奥深さとリアルさを持つ反面、洋ゲー的な解りにくさと高難度も併せ持ちます。
ドラクエやファイナルファンタジーのような日本の解りやすい RPG とは訳が違うので注意して下さい。
まあ 80~90 年代の洋ゲー RPG がテーマということを考えると、それも再現の1つと言えますが。
全体の感じは、解る人にしか解らない説明ですが、雰囲気はダンジョンマスター、でもゲームシステムはマイト&マジック、といった感じですね。
まずはキャラクターメイキングを行います。 顔と職業を選択し、ステータスポイントを振り分けます。
職業は戦士(Warrior)、盗賊(Rogue)、魔術師(Caster)、僧侶(Shaman)の4種類。
4人パーティーなので、各職業を1人ずつそろえるのが普通ですね。
名前やステータスは設定しなくても、そのままスタートすれば自動で決められます。
ダンジョン内では画面をフリックして移動や旋回を行いますが、ゲームステータス画面を開き、左下にある「Use Traditional Controls」を選ぶと移動用のボタンが現れます。
このゲームはこのボタンを使って操作した方がプレイしやすいと思います。
iPhone / iPod touch だとボタンが小さく、やや押し辛さがありますが。
敵はダンジョン内をリアルタイムに徘徊していて、いきなりパッと現れるエンカウント式ではありません。
遠くからその姿を確認することができ、戦闘の途中で逃げれば HP が減ったままで周囲をうろつきます。
攻撃はキャラクターの顔の下にある剣ボタンで行い、魔法ボタンを押せば使用する魔法を選ぶウィンドウが開きます。
しかし攻撃はなかなか当たらず、ヒットしても与えたダメージは表示されません。
1体1体の敵が強く、ザコを簡単に倒しまくれるようなゲームではありません。
ダンジョンの 3D グラフィックは非常にリアルで、移動時や旋回時には滑らかにスクロールします。
ランプや棚、シミや血痕などの装飾があり、スイッチやトラップなどのしかけが各所に配置されていて、光源がある場所ではちゃんと壁に明暗が付けられています。
ゲームシステムはレトロスタイルですが、グラフィックは完全に現代のレベルであり、スマホやタブレットのゲームとしてはかなりの高クオリティーですね。
※壁から火が噴き出しているトラップ。 消えたタイミングを見計らって進まないとダメージを受けます。
他にも槍が突き出す床や、電撃を発する石像などのトラップが存在しますが、多くの罠はどこかにあるスイッチで OFF にできます。
※アイテムを捨てると床に置かれます。 そのまま消える事はありません。
持てる重量には制限があるので、どこかをアイテム置き場にして、そこに集めておくのが良いでしょう。
一応ストーリーはありますが、英語なのでメッセージを読むのは日本人には難しく、しかもダンジョン探索のゲームですから、別に理解できなくても問題ありません。
敵を倒し、鍵を手に入れて扉を開き、下へ下へと進んで行けば OK です。
ただし、やっぱり「洋ゲー」。
いきなりダンジョンに放り込まれ、「あとは自分で何とかして下さい」といった感じの放り投げ感と、最初に出会うネズミにさえ噛み殺される初期状態のひ弱さはいつも通り(?)です。
基本的に昔の欧米のダンジョン探索型 RPG は「サバイバルゲーム」であり、自分の力と知恵とセーブ&ロードで生き延びる方法を探らなければなりません。
ただ、だからこそ RPG らしい成長を実感できるというのもあります。
難易度だけでなくシステム的にもサバイバルゲームで、「空腹度」が存在し、食糧を確保して定期的に食べないと餓えてダメージを受けてしまいます。
ただこのゲームは1階に宿屋があって、お金さえあればそこで睡眠と食事を得られ、回復ポイントも各所に存在し、さらに各階の魔法陣に手軽にワープできる便利なアイテム(Conduit Rod)もあるので、そこまでマゾいゲームではありませんが。
※最初に出会う大ネズミ。 洋ゲーの大ネズミは冒険者にとっての最初の難関! いきなり死ぬほど強敵です!
ドラクエのスライムみたいな「やられキャラ」ではなく、むしろこっちがスペランカー並のやられキャラなので、魔法も使いまくりながら全力で戦いましょう!
※オートマッピングが付いているので迷子になっても安心。
Fishing Rank は釣りの熟練度で、ダンジョン内にある水場で釣りが出来ます。
腹がへったら「とったどー」して美味しく頂きましょう。最初はなかなか釣れないけど。
価格は 500 円。 本格的なダンジョン RPG で、ボリュームも十分なので、この価格は安いと言って良いでしょう。
ただし iPhone ではかなり字が小さいのが難点です。 ボタンサイズも小さめです。
最初から iPad しか考慮しておらず、iPhone は「とりあえずプレイできる」というレベルに過ぎない気もしますね。
iPad を持っている方は、そちらでのプレイを強く推奨します。
文字サイズ以外の難点は・・・ 前述したように色々解りにくい点とか、最初はすぐ死ぬとか、英語とかですね。
ハッキリ言って、最近のゲームしか知らない方がプレイして楽しめるかどうかは疑問です。
当時の「洋ゲー」はゲーマーにとっても取っ付き辛いものだったので、ヘビーゲーマーでないと厳しいでしょう。
ただ、ゲームシステムを理解し、レベルが上がって探索しやすくなってくると、全体のクオリティーは高いので、十分に楽しむことが出来るはずです。
評価できる人とできない人が明確に別れるゲームでしょうね。
それは Ravensword: Shadowlands と全く同じであり、そして多くの洋ゲー RPG の特徴でもあります。
・Coldfire Keep (iTunes が起動します)
【 ちょこっと攻略 】
前述したように色々と解りにくい点が多いので、画像付きで解説していきたいと思います。
プレイされる際の参考にして頂ければと思います。
=キャラクターの職業=
・戦士(Warrior、W)
ほとんどの装備を使える一番頼りになるキャラクター。
長柄武器を装備すれば後衛からでも攻撃できる。
・盗賊(Rogue、R)
スイッチや宝箱にしかけられたトラップを発見し解除することができる・・・ ことがある。
隠された扉を察知することができる・・・ こともある。
装備は限られたものしか使うことが出来ない。
弓を使って後方から攻撃できるが、使用する度に矢を消費する。
・魔術師(Caster、C)
様々な魔法を使える・・・ が、最初は1つしか使えず威力も弱い。 MP もすぐ尽きる。
魔法の数と効果はレベルアップにより増えていく。
杖を装備することで後方からでも物理攻撃が可能。
・僧侶(Shaman、S)
回復や毒などの魔法を使える。 全体回復のヒールを最初から使えるのが便利。
意外と重装備が可能で、前に出てメイスで敵を殴ることも出来る。 弓も使用可能。
魔術師同様、魔法の数と効果はレベルアップにより増えていく。
※隊列は顔をドラッグすることでいつでも変更可能。 戦闘中でもピンチのキャラを後ろに下げたり出来る。
=ステータス=
・Brawn : 筋力。 物理攻撃のダメージと命中率が上がる。 持ち歩ける重量も増える。
・Agility : 素早さ。 AC(アーマークラス)が上昇し回避率が上がる。 盗賊は罠や隠し扉の発見率にも影響。
・Intellect : 知性。 状態異常に対する抵抗などに影響。 魔術師は最大 MP にも影響する。
・Vitality : 体力。 最大 HP に影響。 僧侶は最大 MP にも影響する。
※キャラメイキング時、ステータスが 13 以下なら1あたり1ポイントで増やせる。 14~15 だと2ポイント必要。 16~17 は3ポイント、18 は4ポイント必要で、最初は 19 以上には出来ない。
=画像による解説=
※ この台座は回復ポイント。 魔力を帯びている時に触れれば HP が全快し、死んでいる人も復活する。
一度使うと使用できなくなるが、しばらく経つとまた使える。
※ キャラクターステータス画面。 顔の横にある緑色のバーは空腹度で、なくなるとダメージを受けるようになる。
黄色のバーは経験値で最大になるとレベルアップ。
装備に付いてる WRCS という文字は装備可能な職業を表している。 WR ならウォーリアとローグ。
※ この赤い魔法陣はテレポートの魔法の出口。
序盤に手に入る Conduit Rod というアイテムを使うと、踏破済みの赤い魔法陣の場所にワープできる。
MP などは必要なく、何度でも使用可能。
※ よーく見ないと解らないが、丸印の石が凹んでいる。
これは隠しスイッチで、ここを押すことで隠し扉を開くことが出来る。
慣れれば見た目で判別できるので、何かありそうな場所はこの石に注目しよう。
盗賊が隠し扉を察知すると「○○ senses a moveable wall nearby.」というメッセージが表示されるが、その扉を開くスイッチが少し離れたところにある場合もあるので注意。
※ 鎖がぶら下がっていて、それを引っ張ると扉が開く仕掛け。
簡単な仕掛けだが、明かりがないところだと鎖が見にくく、見落としやすい。
暗がりにスイッチがある時も見逃しやすいので、行き詰まったら何かないかよく観察しよう。
※ 地面がモコモコしているところは、下を向いてタップすることで掘って調べる事が出来る。
お宝が見つかる場合もあるので見逃さないように。
タペストリーもタップでビリッと破り、裏側を調べられる。
※ 休憩室が見つかることがあり、この向きでベッドをタップすると一睡して HP と MP が全快する。
ただし空腹度が大きく減少するため、食料がないのに寝ると腹ペコでダメージを受けてしまう。
1階の宿屋は一泊食事付きなので、お金に余裕があるならテレポートで戻り、宿屋に宿泊しよう。
※ 水場では釣りが出来るが、まずお金を貯めて1階の道具屋で Fishing Tackle を買わなければならない。
最初はなかなか釣れないが、ずっとやっていると熟練度が上がり釣れやすくなる。
釣り中にダブルタップすると 5G 使って「お祈り」できるが、祈っても釣れるとは限らない。
もし光るものが落ちている場合、それを引き上げられる時がある。
※ ゴーレム出現! 宝箱を守っている強敵で、まともにやり合うと全滅必至!
でも動きは遅いので、うまく誘導して奧にあるお宝をかっぱらい、さっさと逃げることも可能。
ゴーレムが出る部屋の入口には「Keep out」と書かれた表札があるので、セーブしてから突入しよう。
飛び出す絵本のようなグラフィックで、純和風の世界感を表現したアドベンチャーゲームが公開されました。
「Tengami」です。
2012 年の東京ゲームショウで開催されたインディーズゲームのイベントでビジュアルが公開され、その美しさと独創性で注目されていた作品ですが、ずっと発売が延期されており、先日ようやく iOS での公開に至りました。
今後 Wii U やパソコンでの発売も予定されています。
内容としては、真横視点のフィールドを移動しながら謎を解いていく、ちょっと暗い感じで雰囲気重視の作品で、既存のゲームでは「スキタイのムスメ」に似ています。
良くも悪くも「雰囲気ゲー」で、ビジュアルとサウンドを楽しむアプリなので、ゲーム性やストーリーを期待するようなものではありません。
ただ、センスと抽象的なグラフィックで勝負していたスキタイのムスメに対し、こちらは純和風のペーパークラフトという、もっと直接的な美術表現が行われているため、万人が雰囲気を感じ取れる作品だと言えます。
明確なストーリーはありません。
主人公は和紙で作られた絵本のような世界を歩き、散っていった桜の花を集めます。
ダブルタップで移動し、画面が切り替わる時には光る部分を指でスライドします。
すると本のページをめくるように、画面全体、もしくは一部がめくれていき、変化が生じます。
その際には実物の飛び出す絵本のように、ペーパークラフトがリアルに起き上がってきます。
趣のある BGM も非常に良く、効果音もリアルで、イヤホンを付けてのプレイを推奨します。
文章が出てくるのは一部のシーンのみで、ゲーム中には一切表示されません。
そのおかげで字が読めなくても問題なく遊べるようになっています。
日本語化されているため、日本人だと最初から言語で困ることはありませんが。
謎はヒントが少ないか、全くない場合が多く、文字によるガイドやヘルプもないので、画面を見て推理するしかありません。
そんなに難しい謎はないのですが、でもノーヒントで進めて行くゲームですから行き詰まると辛く、アドベンチャーとしての難度は相応に高い方です。
※ページの一部をスライドすると、折りたたまれた橋が出てくる・・・
橋が起き上がってくる様子はとてもリアルで、ちゃんと指のスピードや方向に合わせてページがめくれ、ペーパークラフトが動きます。
ゲームと言うより、飛び出す絵本シミュレーターかも。
※大きな建物が組み上がる時は、こんな風に結構ダイナミックにページが動きます。
ところでこの画像、ところどころにマークがありますね。
組み上がると見えなくなるのですが、こんな風に「めくり中に謎が隠されている」というのも、このゲームならではです。
何かがある場所には光が表示されるため、隅々まで歩き回る必要はありません。
押したりめくったりすると変化が生じる場所も、そこが光って判別できるようになっています。
ただ、主人公の移動速度が遅いのは、ややイライラすることもあります。
行き詰まるとどこかに見落としがないか、ヒントとなるものが隠されていないか、フィールドを歩き回って探さなければならなくなりますが、その時に歩く速度がチンタラしていると「もっとサクサク動けよ」と思ってしまいます。
まあ雰囲気的に、主人公がダッシュするようなゲームではないのですが。
ボリュームはそれほど多くなく、謎でかなり悩みながら進行しても2時間ほどで終わります。
1つ1つのページが美術的に作り込まれているためか、シーンの数はこの手のアドベンチャーとしては多くありません。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
定価は 500 円。 ボリュームを考えると妥当でしょうか。
このアプリは雰囲気を楽しむ「サウンド付き絵本」と言え、和のテイストのグラフィックとサウンドを味わいながら、メランコリックな気分で淡々と進めていく「芸術作品」です。
だからむしろゲームをあまりやらない人に勧めたい・・・ とも思うのですが、前述したように謎解きは相応に難しいので、それを考えると普段ゲームをしない人にはやっぱり辛そう。
でもヒント付きにすると、それこそすぐ終わるだろうしなぁ。
ともあれ雰囲気は良いので、静かな夜に純和風の世界感に浸りたい方にお勧めします。
・Tengami (iTunes が起動します)
それにステージクリアの要素を加えた新バージョンが登場しています。
「間取りパズル マドリス47 全国版」です。
マドリスはユニークなゲーム性で一時話題になったアプリですが、やたら高い難易度、理不尽なシステム、イマイチな操作性など難点も多く、オススメとは言えませんでした。
しかしそのアイデアには光るものがあり、言うなれば「愛すべきクソゲー」的な雰囲気がありました。
今作はそんなマドリスの修正拡張版で、相変わらず操作性はイマイチ、と言うかイマサンぐらいなのですが・・・
難易度の低いステージも用意され、全国制覇を目指す目標もあり、相応に楽しめるものになっています。
まだ「ネタゲー」「理不尽ゲー」に属する内容ではありますが、そういうゲームでも巷で妙に話題になる場合があります。
このアプリはそうなり得るものを持っている気はしますね。
上からブロックが落ちてきて、画面タップで回転、左右スライドで移動、下にスライドして早く落とします。
最上部までブロックが積み上がってしまうとゲームオーバーという、テトリスの亜種なのですが・・・
このゲームはブロックが住宅の「間取り」になっていて、キッチンやバスルーム、ドアや窓、玄関などが描かれています。
そしてブロックを落とした時に窓が南向きにあれば「日当たり良好」、玄関先が空いていればネコが入って来て「ペット可」の物件となり、ブロックを消した時のスコア(家賃)が上がります。
ブロックを 10 ターン以内に消せば「新築物件」の扱いにもなります。
さらに背景は3色に色分けされていて、東京だと下から「23区」「町田」「八王子」ということになっており、下のエリアで消すほど好立地により家賃が上がります。
ブロックが消える条件はテトリスとは異なり、横の列をすき間なく埋めると、そのライン上が黄色くなります。
そして間取りブロックの全てが黄色くなれば消去されます。
列をそろえた時点で消せたテトリスよりも条件が厳しく、しかもサイズの大きなブロックが多いため、難易度は非常に高いです。
下のブロックが消えた時に上のブロックが落ちて来るため、連鎖が発生する場合もありますが、すき間も発生しやすく、絶対に消せない状況になることもあり、T字型やS字型などのすき間を埋めるのに便利なブロックも(そんな間取りの家は普通ないため)存在しません。
テトリスに慣れてない人だと理不尽にさえ思える内容でしょう。
※4x4 の巨大物件が登場! こんなデカいブロックふざけんなと思ってしまう。
これが来るステージは事前に4マスのスペースを用意しておくのが基本。
右は登場物件一覧。 見てのように小さなT字型やZ型、S型はない。 テトリスと同じ攻略が通用すると思ってはダメ。
※これはどちらも一番下のブロックを絶対に消せないパターン。
ブロックを入れる事が出来ないすき間があって、そのラインがまだ黄色くなっていない場合は、もうあきらめるしかありません。
下のブロックを消した時、上のブロックが落ちてきて、図らずもこうなってしまう事もあります。
このゲームは消した後の状態まで考えておかなければなりません。
ただ、今作は日本の 47 都道府県を制覇していくステージクリア制のゲームになっており、県ごとに A~D までの難易度が付けられています。
そしてステージによって出てくるブロックの種類が決まっていて、単純な形のものしか出てこないステージもあり、そういう県だとこのシステムでも普通にクリアを目指せます。
また、クリア条件に点数は無関係で、画面左上に「残りの間取り」が表示されており、この分だけ落とすと「制覇」になります。
ブロックが残っていても指定の数だけ落とせば OK なので、D ランクのステージなら(県にもよりますが)そこまで難しくありません。
とは言え、やっぱり難点はてんこ盛りです。
ブロックを落とした時に横にズレてしまう場合があり、しかもブロックを落とした時の操作の猶予時間が短いため、ミスった時の修正も困難。
またブロックはデッドラインより上の画面外から落ちてきますが、その部分が見えないため、上の方まで積み上がってくると狙った場所に任意の向きで落とすのが難しくなります。
さらにゲームオーバー時に画面上部が広告バナーで隠れるため、最後の状況も把握しにくい。
前述したように絶対にブロックを消せない状況に陥るのもどうかと思いますし、超巨大ブロックがあるから運の要素が強いのも否めません。
上の方まで積まれてきた時に 4x4 のブロックが来たらどうしようもない。
オリジナルのテトリスはブロックが着地しても操作できる猶予時間が長めに取られていて、回転させたりズラしたりするとその猶予時間はリセットされていました。
デッドラインの上も余裕を持って確認できたし、そういう操作やプレイ環境に対する細かい配慮が乏しい印象です。
※上まで積み上がってきたところに巨大物件降臨。 フザケンナ。
でもこの理不尽さがこのゲームの醍醐味!?
右はうどん県。 なにかうどんみたいなのばっかり落ちてきます。
色々と難点も述べましたが、価格は無料。 課金もありません。
広告はありますが、タダで遊べるのですから、あまり文句を言うのもお門違いでしょう。
それにこう言っては何ですが、このゲームはその「クソゲー感」を楽しむものである気もします。
「ギャー!ブロックがズレた!」「なんでここでその家だよフザケンナ!」みたいなのをネタとして楽しむ、そんなアプリの気がしますね。
操作に気を使わなければなりませんが、間取り図でテトリスをするというアイデアは秀逸ですし、慣れてくるとその高難度がだんだん病み付きになって来ます。
あまり期待せず、ネタゲーとして楽しむ分には悪くないゲームですね。
・間取りパズル マドリス47 全国版 (iTunes が起動します)
3の倍数になるように数字のパネルを重ねていく、シンプルなパズルゲームが全米で大ヒット!
新しい世界的な定番タイトルになろうとしています。
「Threes!」です。
解りやすいルールとオシャレなデザイン、病み付きになるゲーム性で、2月6日に登場してからアメリカの有料アプリランキングでトップ独走。
今は欧米での人気は落ち着き始めていますが、少し遅れてアジア各国で上位になっており、世界的な高評価を受けています。
このゲームは Apple のアプリの表彰「BEST OF 2013」で欧米の最優秀ゲーム賞を受賞した Ridiculous Fishing の製作者2人が開発しており、彼らの新作と言うことでも注目を集めていました。
その期待に見事に応えた内容と言えます。
ゲームのルールはシンプルです。
4×4のマスの上に、数字の書かれたパネルが配置されます。
数字は「1」と「2」、さらに「3」「6」「9」などの3の倍数になっています。
画面を上下左右にスライドすると、その方向に「全ての」パネルが、1マス動きます。
そして「1」と「2」のパネルが合わさると「3」になります。
3以上のパネルは、同じ数字が合わさると、足された数字になります。
「6」と「6」が合わされば「12」のパネルになります。
パネルを動かすと、外周から1枚のパネルが補充されます。
どのパネルが出てくるかは画面上部に表示されています。
パネルをどんどん重ねて高い数字を作ることで、スコアは飛躍的にアップしていきます。
例えば「6」のパネルは9点ですが、「12」のパネルは3倍の 27 点、「24」のパネルはさらにその3倍の 81 点です。
全てのマスがパネルで埋まり、動かせなくなるとゲーム終了。
残っているパネルが集計され、合計スコアが表示されます。
※左の画像の状態から上にスライドすると、1と2が重なって3に、6と6が重なって 12 になり、右の状態になります。
そして下から新しいパネルが補充されます。
このゲームの魅力は、画像や文章では伝わりにくいです。
とにかくゲーム性が秀逸で、最初はどんどんパネルを重ねていけますが、上位のパネルほど重ね辛くなり、そして重ねられないパネルは邪魔になっていくので、なかなか高いスコアにはなりません。
しかし気持ちよく動かせる快適な操作性と、短時間で終わるテンポの良さ、それでいて歯応えのある難易度のおかげで、思わず延々と繰り返してしまいます。
このハマリ性はほんと、数あるスマホアプリの中でもトップクラスでしょう。
加えて演出や BGM が非常によく、パネルにちょこっと付いている顔の表情も豊富で、しかもゲーム中に色々しゃべります。
非常にハイセンスで、こんな画面のゲームなのにチープな印象を全く受けません。
ゲーム性、操作スタイル、デザイン、全てがスマホにマッチしていますね。
※スコアは「パネルを重ねた回数の3乗」になります。
96 のパネルは 729 点、その1つ上の 192 は 2187 点、さらにその上の 384 は 6561 点なので、スコアランキングもこの前後の点数になる場合が多いです。定価は 300 円。 現在、定価は 720 円になっています。
目立った欠点はなく、万人にオススメできるゲームです。
実はだいぶ前に「Ridiculous Fishing のクリエイターの新作」という海外の記事で、このゲームのスクリーンショットをチラッと見ていたのですが、すごく面白くなさそうだったのでガッカリしていました。
今でもこの画像だけでは、面白さは伝わらないでしょう。
しかしやってみれば、その評価は一瞬で変わります。
このゲームのアイデアには、Cut the Rope や 新操作のテトリス を見た時のような衝撃を受けました。
これ以上ないぐらいスマホ向きのゲームで、新しい定番タイトルになるのは確実です。
・Threes! (iTunes が起動します)
並みいる敵を倒しまくり、大量のコインをジャラジャラと集めまくる、撃破と回収の爽快感に優れるファミコン風グラフィックの全方向スクロール・シューティングアクションが登場しています。
「Hero Siege」です。
見た目がレトロ風なので地味なゲームなのかと思いきや、演出はかなり派手だし、大量のアイテムを気持ち良く吸い込めるし、「久々にシューティングの秀作に出会ったな」という感じですね。
ただし流血表現が強いので、そういうのが苦手な方は注意して下さい。
文字フォントや全体の雰囲気は「ディアブロ」に近く、ランダムに出現するアイテムがゲームのカギを握っている点も似ていて、ディアブロを簡易化したものとも言えます。
iPhone の既存ゲームの中では Solomon's Boneyard に似ていますね。
開発したのはフィンランドの小メーカーです。
なお、Siege Hero という別のゲームがあって紛らわしいのですが、全く関係ありません。 念のため。
バイキング、パイロマンサー(火術士)、マークスマン(射撃手)の中から1人を選んでゲームスタート。
左下のスティックで移動し、右下のスティックで攻撃方向を指示する2スティック制です。
ただ他のゲームとは違い、ナナメに攻撃することが出来ません。
このため全方向スクロールシューティングとしては違和感も強いのですが・・・
ここはもう、こういうゲーム性なんだと思うしかないですね。
シューティングと言ってもバイキングは近接攻撃しか出来ないので、ちょっと性質が異なります。
ゲーム的には、やはりショットを飛ばせる火術士か射撃手の方が使いやすいです。
攻撃は右スティックの方向に自動で連射され、当たれば派手に血や破片のようなものが飛び散り、倒せば財宝が大量にバラまかれ、近づくだけで次々と吸い込んでいきます。
冒頭でも述べたように撃破と回収の爽快感が強く、動きもファミコン風の画面からは想像できないほどスムーズで、やっていて純粋に「楽しい」と思えるゲームです。
フィールドは縦3画面分、横も3画面分ほどの広さで、Solomon's Boneyard や Minigore と同じぐらい。
ただ、しかけが多く、あちこちにトラップや宝箱が存在し、地下ダンジョンへの入口なども存在します。
面白いのはトラップで敵もダメージを受けることで、うまく誘導すればトラップを活用して戦うことも出来ます。
外周からやって来る敵を全滅させれば Wave クリアとなり、次の Wave が始まるまで 30 秒のインターバルとなります。
この間にフィールドの探索を行ったり、コインで買い物したり出来るのですが、必要ないなら画面下の「NEXT WAVE」の部分をタップすれば、インターバルをカットできます。
数 Wave クリアすると魔法陣からボスが登場し、それを倒せば次のフィールドへのゲートが現れます。
ボスは撃破すると爆発し、その際にさらに撃ち込むとコンボボーナスを貰え、撃破後には陽光が差し込む派手な演出が現れます。
※フィールドの数ヶ所にスイッチがある場合、それを全部入れてから勇者の像に近づくと、像が起動して近くの敵を魔法弾で迎撃してくれるようになります。
他にもランダムで女神像や悪魔像が出てきて、触れるとパワーアップを得られます。
金の宝箱を開けるにはカギが必要で、クリスタルの宝箱は課金通貨で買うクリスタルのカギが必要になります。
ただクリスタルはたびたび手に入るので、無駄使いしなければそうそう枯渇しません。
※ダンジョンで全体攻撃スキルを発動したシーン。 ダンジョンにはトラップが多く、ボスも待ち受けていますが、高確率でレアアイテムが手に入ります。
ダンジョンの入口はインターバル中しか開かないので注意しましょう。
石をスイッチの上に押すパズル的なしかけもあります。
一応 RPG なので、敵を倒せばレベルが上がり、ステータスポイントとスキルポイントを得られます。
スキルには「たまに巨大な貫通弾を飛ばす」「クリティカルヒットが出る」「3 Way 攻撃になる」などがあり、レベルが高まれば上位のものを習得できます。
そしてレベルと経験値は、ゲームオーバーになっても維持されます。
しかしこのゲームで重要なのは、レベルではありません。
アイテムの入手やコインによる購入、薬の効果などによって得られる「ステータス補正」の方です。
レベルが上がるとステータスポイントを 2 得られますが、レアアイテムの中には攻撃ポイントが一気に +50 されるものもあり、薬の効果でも +10 されます。
コインもザクザク手に入るので、補正値の購入も頻繁に行えます。
そのためゲームが少し進めば、基本ステータスは誤差程度の影響しかなくなります。
プレイ中にどんなアイテムが出てくるか、どんな敵が出現するかなどは全てランダムなので、運に左右されるゲームではあるのですが、展開が毎回変わり、アイテムの種類も豊富で、その効果もハッキリしているため、レアアイテムを見つけていく楽しさがありますね。
中にはオプションが付いたり特殊攻撃を行える、ユニークなものもあります。
※ステータス画面。 白い数字が基本値、緑の数字が補正値。
見てのように補正値は基本値の数倍になるので、補正値をいかに貯めていくかが重要。
右半分はスキルの画面で、射撃手は2つ目、火術士は3つ目のスキルを習得する事で攻撃が 3way になります。
※ショップ画面。 ステータス補正値を買って能力をアップしていきましょう。
クリスタルの宝箱を開けるクリスタルの鍵もここで購入します。
ショップ画面は右上のボタンを押すことでいつでも開けますが、ゲームの進行は止まらないので敵がいると危険!
インターバル中に購入を行うようにしましょう。
面白いゲームなのですが、ゲームバランスについては今一歩なのも否めません。
まず、基本の難易度が高くないため、ゲームはかなり長時間続きます。
初回プレイでも1時間以上、平気で続いたりします。
途中でやめても続きからプレイ出来ますが、成長した末に長時間続くなら解るけど、いきなりコレはどうなのかと。
そして一番の問題は、突発の事故死が多い。 と言うか、それ以外で死なない。
前述したように基本の難易度が低いため、追い詰められたり HP を徐々に削られて死ぬということは少ないのですが、敵がいきなり強力な爆裂弾を飛ばしたり、レーザートラップを出したりして、それに巻き込まれて突然即死するケースが多いのです。
と言うか、大半の死因がそれ。
それ以外でやられる場合でも、木の影にトラップが隠れていて知らないうちに踏んでたとか、そういうのばかり。
ダメージを受けた時の無敵時間がないため、強力な攻撃を重ねられると恐ろしい勢いで HP が減ってしまいます。
だからこのゲーム、納得する終わり方にまずならない。
毎回「えぇ~・・・」みたいな死に方をします。
※死に際の敵が出す爆裂弾やレーザートラップの威力はアップデートで下げられました。
また、ダメージを受ける間隔も前より少し伸びています。
これらにより、以前よりは突発死は減っています。
こんな形のため、ステータスも攻撃力より HP と防御力を高め、「突発の事故にあっても耐えられるようにする」のが攻略になります。
「突発の事故」はテクニックでカバーできるものではないから。
でもそんな攻略ってどうなんだ・・・
ダメージ時の無敵時間を設け、代わりに敵の攻撃をもう少し激しくすれば、テクニックで戦うゲームになると思うのですが、ちょっとその辺の調整が甘い印象ですね。
※アップデートでゲームバランスも調整され、以前より突発死が減った代わりに、ゲームの難易度はやや上がっています。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
見てのように流血表現の強いゲームですが、このトレーラーは初期のもののようで、現バージョンは血が消えるのが早いため、ここまで血だらけにはなりません。
定価は 300 円。 妥当な価格ではないかと思います。
課金通貨やゴールド購入の課金はありますが、必須ではありません。
経験値やゴールドの入手量が2倍になる課金(200 円)もありますが、しないと困るようなレベルではありません。
毎回納得できない突発死でゲームオーバーになって憮然とするのですが、それでも何度も繰り返してしまう面白さがあります。
私的には、最近やった中では一押しのゲームですね。
・Hero Siege (iTunes が起動します)
【 ちょこっと攻略 】
薬の効果はランダムではなく、色と形で決められています。
しかし微妙な色の違いであり、形も判別し辛いようになっています。
※アップデートで薬の効果は、ゲームごとにランダムに決められるようになりました。
区別のため下記の画像はそのまま載せておきます。