え? ゲームメーカー? そう言えば、昔はそんな会社だったらしいですね。
まあ今でも専用ゲーム機ではメタルギアとか発売していますが、パワプロのサクセスモードを課金ゲー化するなど、ソーシャルゲーム街道をひた走っています。
そんなコナミが何を間違ったのか、買い切りのゲームアプリを公開しました。
「さるぴょん!」です。
内容は Mega Jump の亜種で、コインを取ってジャンプしながら、上へ上へと昇っていくもの。
Doodle Jump 系とも言える、スマホでは良くあるタイプのゲームです。
ただ、いかにも楽しげな雰囲気と、適度な難易度で、より遊びやすいゲームになっています。

本体を傾けてサルを左右に動かし、コインを回収していきます。
コインを取るとサルがジャンプし、大きなコインを取ると大ジャンプ。
コインを取れずに画面下に落下してしまうとゲームオーバーです。
ルールはシンプルですが、序盤は気持ち良く飛んでいけるようにコインが配置されており、アイテムや大ジャンプで一気に距離を稼ぐことも可能。
コインを取りまくれるボーナスエリアや、障害物を破壊しながら突き進める大バナナが出てくるなど、スピーディーで爽快感のあるプレイを楽しめるようになっています。
アイテムはイチゴを取ると発動する「ジェット」、桃を取ると発動する「バルーン」、ブドウを取ると発動する「マグネット」の3種類で、どれも Mega Jump のものと同様。
ゲームオーバー後は獲得したコインでレベルアップや装備の購入を行え、レベルが上がるとアイテムの持続時間が伸び、スコアに若干のボーナスも付くようになります。
装備には使い捨てのものと永続するものがあり、使い捨て装備には1度だけ落ちても助かるトランポリンや、障害物を防ぐシールドなどが存在します。

※左はゲーム開始前のステータス画面。 レベルや装備を鍛えられます。
課金ゲームではないので、ちゃんとゲームを通して得られるコインでレベルアップしていけるバランスになっています。
右はアイテムのブドウ(マグネット)発動中のシーン。 レベルや装備で効果時間が伸びていきます。

※ステージは森、山、塔、火山の4つ。 最初から全て選択可能。
ハイスコアは高いビルや山の高さと比べて表示されるのがユニークです。
ほぼ Mega Jump と同じシステムですが、違うのは2点。
まず、しっぽを引っかけて大ジャンプ出来る「取っ手」が出てきます。
しっぽジャンプは障害物も破壊可能ですが、しっぽの先端は体から離れた位置にあり、そこを取っ手に引っかけないといけないので、慣れないとミスしやすいですね。
もう1つは、一定距離を進むごとに「ウホウホ」と呼ばれる中ボスが出てくること。
当たると跳ね飛ばされるため、うまく避けなければなりませんが、こちらの位置に合わせて動くので回避も難しい。
ウホウホの手前には必ず取っ手があり、これを使ってしっぽジャンプを3発食らわせると通過できるので、最初から倒すつもりでプレイした方が安定するでしょう。
そして特別なシステムではないのですが、このゲームの最大の長所だと思うのが・・・
敵が出たり危険が迫っている時には、必ず警告が表示されること。
ウホウホ登場前には「ウホウホ接近!」という大きめの表示が現れるし、小型の敵が出る前にも「なにかいるぞ!」という声が聞こえます。
火山ステージで火山弾が飛んで来る前にも、その場所に解りやすい表示が出てきます。
Doodle Jump や Mega Jump はこうした危険が急に出てくるため、為す術なくやられて納得いかない終わり方をする事も多く、特に Mega Jump 2 はやってられないほどそういうケースが連発されたのですが、このゲームはそんな不条理さを感じません。
もちろん大ジャンプの後にコインが近くになかったとか、運の悪い状況が起こることもあるのですが、他の同タイプのゲームよりも遊びやすく、ミスした時にも納得がいきますね。
一方、他のジャンプ系のゲームと比べて難点と言えるのが、動きの不自然さ。
ジャンプの軌道や滑らかさで Mega Jump などに劣ります。
遊びやすさや低スペックのスマホでも動かせることを優先しているのかもしれませんが、後発で動きが不自然だと、チープな印象を受けてしまうのは否めません。

※これが中ボス、ウホウホ。 当たると跳ね返されますが、落ち着いて取っ手に掴まりましょう。
取っ手は横に動いているので、移動先に落ちるのがコツです。
右はウホウホと火山弾の警告。 結構早めに出てくれるので余裕を持って備えられます。
価格は 100 円。 そして追加課金は(2014/3/30 時点では)ありません。
いかにも LINE ゲームっぽい内容なので、LINE ゲーム用に開発していたけど何らかの理由で取りやめたのか、それともこれで採算が取れるか調べようとしているのか・・・
au スマートパスで先行配信されていたので、その関係もあるかもしれません。
いずれにせよ、この値段で課金を気にせず楽しめるのは、ユーザーにとっては嬉しいですね。
ただ、知人とスコアを競いたくなる内容なので、SNS に繋がっていないのは難点でもあります。
せめて Game Center のランキングには対応して欲しいところです。
日本人向けの難易度&演出で、ゲームバランスも適度、キャラクターも可愛いので、いま日本でジャンプ系のゲームをやるならこれがオススメです。
・さるぴょん! (iTunes が起動します)