iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2015/05

イース I クロニクルズ

1987 年にパソコン版で発売され、数多くのゲーム機に移植された、日本のアクション RPG の名作「イース」(Ys)。 それがスマホにも登場しました。
イースIクロニクルズ」です。

JRPG の古典の1つにして、日本でもっとも知られている PC ゲームの1つです。
現在もシリーズが続いている、息の長い作品ですね。

スマホ版は 2009 年に PSP で発売された「イース I & II クロニクルズ」の「イース I」の部分を移植したもののようで、つまりリメイクになります。
グラフィックは新たに描き直されていて、BGM もファルコムサウンドらしい、バリバリにロックなものにブラッシュアップされています。

ただ、移植担当は本家のファルコムではなく、フランスのレトロゲーム専門メーカー「DotEmu」。
そして今回も DotEmu らしく、どこかが抜けています・・・

特に致命的だったのが、ゲーム後半、踏み込むと必ずアプリがクラッシュしてしまう場所があったこと。
しかもその直前にオートセーブされてしまうため、手動のセーブのデータがないとゲーム続行不可能になっていました。
おまけにそれは普通にゲームを進めていると、必ず遭遇します。
あまりにも酷すぎるので、今までこのアプリを紹介するのは避けていました。

しかし先日ようやくアップデートが行われ、このバグが解消
最後までプレイ出来ることが確認できたので、遅ればせながら取り上げたいと思います。
価格は 600 円で、買い切りアプリなので課金や広告は一切ありません。

イース I クロニクルズ

イース I クロニクルズ

体当たりで敵を倒していく、見下ろし型のアクション RPG です。
画面左側をスライドして移動、初期設定では通常の移動はダッシュになっていて、画面右側を押しっぱなしにすると歩きになりますが、ボタン操作はほとんど必要ありません
最初は移動し辛く感じることもありますが、操作性は悪くありませんね。

戦闘は敵にぶつかるだけですが、正面から当たるとこちらもダメージを受けます。
しかし横や後ろからぶつかればノーダメージで倒すことが可能で、敵の側面を狙ってナナメから体当たりするのが基本の攻略となります。

イースの戦闘と言えば「半キャラずらし」が有名で、位置を体半分だけズラした状態で体当たりするとダメージを受けずに倒せるというものですが、今作は移動がスムーズになっている分、どのぐらいズレてれば「半キャラ」なのかが解り辛く、ナナメ体当たりの方をメインにした方が戦いやすいです。

敵を倒していると経験値とお金が増えていき、そのうちレベルアップします。
お金はお店で装備を買うのに必要です。

ただ、このゲームは2部構成で、そんな風に RPG しているのは前半のみ
後半の「ダームの塔」に入るには一通りの武器と防具、最大レベルが必要で、塔に入った後はレベルアップも買い物もありません。

イース I クロニクルズ
※このぐらいの位置なら「半キャラずらし」になります。
有利な位置にいれば、完全にノーダメージで敵を倒せるのがイースの特徴。


イース I クロニクルズ
※町があるのは物語前半まで。 そして前半でレベルは最高の 10 に到達します。
よって後半は出来るだけ戦闘を回避して進むことになります。


イースは「RPG はやさしさの時代へ」をキャッチコピーとして作られていました。
当時のパソコンの RPG は難解で不条理なものが多かったのですが、それに対するアンチテーゼのような存在で、無理のないゲームバランスと丁寧な案内を備えていました。

RPG が海外発祥だったため、当時の RPG は「洋ゲー」かそれに近いものでしたが、それに反する JRPG を形作ったものの1つと言えます。

ただしノーヒントでフィールドを駆け回らないと見つからないようなアイテムもあり、「簡単なゲーム」という訳でもありません。
昨今の RPG と比べたら、むしろ解り辛い謎が多いです。
そしてボスもかなり手強いです。

ゲーム開始時に難易度を EASY・NORMAL・HARD・NIGHTMARE から選べるのですが、最近の RPG しか知らない方だと EASY でも難しいかもしれませんね。
ただ謎解きについては、もう昔のゲームですから、行き詰まってもネットで検索すれば解法が見つかるでしょう。

イース I クロニクルズ
※装備を一式そろえてくるように言う占い師。 つまりここでお金を稼ぎ、レベルを上げ、キャラを鍛えて来いということ。
昔の PC の RPG は、こんな風に親切にガイドしてくれるものではありませんでした。


イース I クロニクルズ
※オープニングにはアニメがあります。 リメイク版だけあって、色々と演出が追加されています。

難点は解像度。 PSP 版がベースのようですが、PSP の解像度は 480x272 ですから、今のスマホと比べるとだいぶ粗いです。
それをそのまま表示していて、文字もスマホ用のものではないので、ドットが目立ちます。

iPhone だと画面が小さいのでまだマシですが、iPad だと正直、汚く見えますね。
スマホでも文字は雑に見えます・・・

※アップデートでグラフィックが調整されたようです。
機種によって拡大率が異なっていたようで、iPhone 6 や iPad だと特に粗く見えていたようですが、今はかなり改善されています。 文字はまだ粗めですが・・・


最大の問題は例の「アプリクラッシュによる進行不能バグ」でしたが、これはアップデートで解消されたので、今は大丈夫です。
まあ、あんな致命的なバグ、残しとくなよと言いたくなりますが。

一方、素晴らしくなっているのはサウンドですね
当時のファルコムのサウンドは、今より音源は劣りますが、曲自体はゲーム史上最高クラスだったのではないかと思います。
それが高音質化しているので、サウンドだけ不自然なほどハイクオリティに感じます。
昔の音源のままの「オリジナル」や「PC-88」を選ぶことも可能です。

ゲーム開始時に「クロニクルズモード」と「オリジナルモード」を選べますが、これはキャラクターのイラストの選択です。
PSP 版で新たに描き直されたものがクロニクルズ、従来のイラストを高精細化したものがオリジナルですが、元々そんなに古い絵柄だった訳ではないので、好みの問題でしょうか。

イース I クロニクルズ
※これが問題のアプリクラッシュのシーン。 体力が減少するトラップがあり、それが効いている間は画面に紫のモヤのようなものがかかるのですが、それがクラッシュを引き起こしていた模様。
回避するにはトラップの場所に行かないようにして、トラップ解除の情報を得ずに、トラップを消さなければならなかったのですが、そんなの事前に知ってないとムリ。
まあ、今はアップデートで解消されたので、問題はありません。
ちなみにトラップの解除は「ルタ=ジェンマ」がいる部屋から廊下に出て、右に4つ目の柱をハンマーで破壊します。


イース I クロニクルズ
※左がクロニクルズモード、右がオリジナルモードのイラスト。 クロニクルズの方が幼い感じ。
イラストの違いだけで、ゲーム自体は変わらないようです。


基本的には昔やったことがある人向けだと思いますが、リメイク版ですし、スピーディーに動くアクション RPG なので、オリジナルを知らない人がやっても楽しめるでしょう
「古いゲーム」という感じはあまり受けません。
ただ、ボリュームは(ストレートで進むと)そんなにある訳ではないので悪しからず。

あくまで個人的な意見ですが、私的にはイースは言われているほど名作だった印象はありません。
ハイドライドを先にやっていると目新しさはなく、プレイしやすさを重視したコンセプトは素晴らしいものでしたが、ドラクエ1や2より後発なので、ファミコンのゲームにはもっと遊びやすいものがありました。

当時のパソコンは家庭用ゲーム機よりハード的に優れていたので、イースがクオリティの高い作品であったのは間違いないのですが、私的には「アンチファミコン派の PC ゲーマーが絶賛していたゲーム」というイメージがありますね。
ザナドゥやソーサリアンほどのインパクトはなかった気がします。
当時を知らない人がやると、内容が浅く感じるんじゃないかな・・・

しかし多くの方から「JRPG の金字塔」「不朽の名作」と言われている作品です。
それをスマホでプレイできるのは、やはり嬉しいですね。
出来ればこのまま イース II や III(ワンダラーズ フロム イース)に繋がって欲しいところです。

イースIクロニクルズ(iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

ラスボスが(難易度 Normal だと)あまりに強すぎて挫折しかけたので・・・ 少し攻略を書いておこうと思います。
これだけ見ても何のことか解らないと思いますが、一度戦えば解ると思います。

┌─────────────┐
│ ←←←←←1      │
│         3   │
│             │
│         4   │
│ ←←←←←2      │
└─────────────┘

【 余談 】

発売からもうすぐ1ヵ月。 そろそろ追加してあげて欲しい・・・

イース I クロニクルズ

ディグディグDX(デラックス)

シンプルな内容ながら、スピーディーな動きとテンポの良いゲーム展開、爽快感のある演出で大ヒットとなり、Apple のアプリの表彰「Best of 2014」にも選ばれた、高速穴掘りゲームに続編が登場しました。
ディグディグDX(デラックス)」です。

基本システムは前作と同じで、タップで地面を掘っていくだけ。
しかし快適なプレイ感とパワーアップの面白さで、延々と続けてしまうゲームです。

海外では「Pocket Mine 2」という名前で公開されているアプリで、「ディグディグDX」というのはローカライズを担当した日本のアプリメーカー 3rdKind による命名です。
課金要素やスタミナがあり、たまに全画面広告も表示されますが、アプリ本体は無料で、無理に課金が必要なバランスではありません。



ゲームが始まると画面がどんどん下にスクロールしていきます。
土のブロックをタップで掘って、スクロールに負けないようひたすら掘り進んでいきます
たまに掘れないブロックや、硬いブロックも出て来るため、それらを回避して進まなければなりません。

主人公はタップした位置に超高速で移動します。
ハシゴをかけて登り、地形に合わせて走って行く、その「嘘のない移動」とスピーディーな操作感も、このゲームの楽しさに繋がっています。

1回掘るごとにピッケルの耐久力が1減少し、なくなると掘れなくなります。
よってピッケルの耐久力が 50 なら、50 回掘ったらゲーム終了
そのため進める距離はほぼ決まっていて、テクニック云々ではどうにもならない事が多いです。
よってゲーム性・戦略性は高くありません

ただ、鉱石をゲットして稼いだお金で、ピッケルの耐久力をどんどん強化していけます。
1回のプレイ時間が短く、強化により着実に進める距離が伸びていき、それをテンポ良く繰り返せるため、思わずやり続けてしまいますね。


※相変わらずの爆発力! この爽快感がディグディグの良さですね。
グラフィックもパワーアップしており、鍾乳石やツララなどが描かれるようになりました。
爆発に巻き込まれた松明がポロッと落ちたりもします。


今回はステージクリア制のゲームになりました。
一定距離を進むと宝箱がある「ゴール」になり、そこでゲームは一旦終わります

最初にこれを見た時、「記録に挑戦する楽しさ」「延々と距離を伸ばしていく面白さ」が欠けてしまったような気がして、残念に思ったのですが・・・ それほど心配はありませんでした。

なぜなら距離 80 ぐらいまで進める状況の時、距離 80 のステージまでは当然クリアできます。
しかし距離 90 のステージになると、クリア出来るかどうか微妙なラインに。
そこを運良く突破できても、今度は距離 100 が壁になります。

つまり常にギリギリのラインで戦うことになるので、「記録に挑戦する」というゲーム性は失われていないのです。
スクエニの「ホーリーダンジョン」は掘れる回数の制限が甘かったので、テキトーに進んでもどんどんクリア出来たのですが、こちらはそういう作りではないためシビアな展開が続くし、アイテム収集重視やクリア重視など、状況によってスタイルを変える必要もあります。

また、クリア済みのエリアを再プレイするとエンドレスモードになるため、従来通りどこまで潜れるかを競うことも出来ます。


※ステージクリア制になったのでステージマップがあります。 また、エリアによって見た目も変化します。
まずはお金を貯めて、ピッケルをどんどんアップグレードさせましょう。
集めた鉱石の換金額は、ゲーム終了後に「続ける」の右にあるボックスのボタンを押すと表示されます。


そしてディグディグの大きなポイントが「カード集め」。
宝箱やレベルアップ、課金などで様々な効果のカードが手に入ります

地中には爆弾やドリル、可燃ガスなどのアイテムボックスが埋もれていますが、「ドリルの出現率アップ」「爆弾の威力アップ」などのカードがあれば、それらの効果が上がります。
そして今回はアイテムの出現率が前より高いため、カードで効果が強化されると、画面中のブロックが一気に吹っ飛ぶほどの爆発力を得られます

もちろん前作で猛威を奮った「鉱石が爆発」のカードも健在。
爆発ドリルやイモムシ爆弾などの新アイテムも登場し、前作以上の爽快感を得られます

カードは3枚まで持っていけますが、何になるかはランダムで、好きな組み合わせになるとは限りません。
ただ、少量の資金でカードを「シャッフル」することができ、シャッフル前に任意のカードをロック(保持)する事もできます。
シャッフルとロックでカードを選び、その結果に応じて狙いを変えるのが攻略になりますね。

また、特定のカードと装備の組み合わせを登録しておく「カスタム」も利用できるようになっています。
今回はカードだけでなく、「ギア」と呼ばれる装備も手に入る様になりました。
また、ゲームの進行に応じて新キャラクターも登場します。

カスタムは任意のキャラ・ギア・カードでプレイできるもので、自由に組み合わせられるのですから、かなり強力です。
ただ、カスタムスロットはレベルが上がらないと増えません。(もしくは課金通貨でアンロック)
スロットが増えても、使えるのは1スロットあたり2時間に1回なので、毎回使える訳ではありません。

しかし無制限だと強すぎるので、制限があるのは仕方ないところでしょうか。
もちろん課金通貨を使えば、待ち時間は短縮できるのですが・・・

なお、このカスタムスロットは前作にもアップデートで追加されていたもので、今回が初登場ではありません。
同様に前作のアップデートからの引き継ぎ要素には、ギアやカードの売却、その売却で得た「キューブ」で任意のカードを作る工場、1日1回アイテムが貰えるラッキーテントなどがあります。


※どのカードを持っていくかが非常に重要。 シャッフルは数回なら安価に行えます。
シャッフルしたくないカードはタップで固定できるのを忘れずに。
左下に表示されている「カギミッション」も必ず確認しておきましょう。
なお、今回はメニュー画面に戻っても、カードとカギミッションはリセットされません。 悪しからず。

やや気になるのは、スタミナやカードパックの購入に加え、カスタムスロットの早期アンロック、工場のスロット拡張、宝箱を開けるためのカギの購入など、課金要素が多く目に付くことでしょうか。
これだけあると確かに気になります。

ただ、前作(の後期)よりも課金演出は控えめになっているし、課金が必要なゲームバランスではありません
レベルアップが頻繁で、その度にスタミナが回復するのでプレイできる時間は長いし、工場のスロットはそんなに多く必要なく、カギは「鍵ミッション」の達成でも手に入ります。

前作は儲かっていなかったのか、アップデートで急に課金要素が大量に加えられ、課金演出もうるさいぐらいに追加されました。
突然の運営終了発表などもあったので、むしろ今回はこれで利益が出るのか心配になります。
楽しんでいる人は、カンパのつもりで課金しても良いかも・・・?

ともあれ、やはりディグディグは面白いですね。 今作でそれを再確認。
誰でも手軽に楽しめる、タダで遊べるゲームなので、とりあえず試してみるのをオススメします。

ディグディグDX(デラックス)(iTunes が起動します)

Heroes and Castles 2

城を守る指揮官となり、兵士を派遣しつつ、自らも陣頭で戦う、リアルな攻城戦が繰り広げられる 3D アクション・ディフェンスゲーム「Heroes and Castles」。
2013 年に発売された人気作の1つですが、その続編が登場しました。
Heroes and Castles 2」です。

Bug Heroes シリーズや Block Fortress など、多くの人気作を公開しているアメリカのスマホゲームメーカー Foursaken Media の新作です。
パッと見は無双シリーズっぽいですが、主人公はそこまで強くなく、味方の兵士と城の防御をいかに活用するかが攻略のポイントとなります。

ただ、今作は・・・ プレイ方法がかなり解り辛いです
Foursaken Media のゲームはクリエイターが作りたいモノを作っているためか、様々な要素が盛り込まれている反面、内容が複雑な傾向があります。
おまけに今回はメニュー画面がなくなり、いきなり 3D の城の中に放り込まれ、メッセージもすべて英語なので、冒頭から「どうすりゃいいのコレ?」となります。

そこでここでは序盤の進め方を説明し、それをゲーム内容の紹介の代わりとしたいと思います

Heroes and Castles 2

Heroes and Castles 2

【 Heroes and Castles 2 初心者の館 】

ゲームが始まると、中央にクリスタルのある城の中からスタートします。
まず操作説明が行われますが、これは画面を見れば解るでしょう。
画面左側をスライドして移動、右側をスライドして視点を変更します。

その後、ダッシュボタンに矢印が付くので、押しながら移動しダッシュを覚えましょう。
ダッシュは戦闘中でなければ無制限に走れますが、戦闘中はスタミナを消費し、尽きると走れなくなるのでご注意を。

その後、再びダッシュボタンに矢印が付いたら、ボタンをダブルタップして下さい。
主人公がバックステップします。
これは回避に活用でき、強力な攻撃を行ってくる相手との戦いで必要なので覚えておきましょう。

画面左側に矢印が現れ「Double Tap the left of ・・・」と表示されたら、画面左側をダブルタップして下さい。
主人公が 180 度反転します。
素早く後ろを向きたい時や、逃げる時に便利です。

操作説明が一通り終わると、画面右下にドクロの盾のマークが現れます。
これを押すと戦闘開始! 「Wave 1」がスタートします。

Heroes and Castles 2

敵が攻め寄せてくるので、門から出て敵を待ち構えましょう。

戦闘が始まると画面右下のボタンは攻撃ボタンに変わります。
連打しなくても、押しっぱなしで連続攻撃してくれます。

ただし攻撃でもスタミナが減り、尽きると威力が激減します。
走り寄って攻撃しているとスタミナが早く尽きるので注意。

盾ボタンは押しっぱなしにすることでガード出来ます。
ただ、ガード中は「ブロックメーター」が減っていき、なくなるとガードが解けてしばらく再使用できなくなります。
また大振りの攻撃はガードしてもダメージを受けるので、あまり過信しないで下さい
矢を防ぐ際には便利です。

外で待っているとガイコツ兵士がやって来るので、攻撃して撃退しましょう。

Heroes and Castles 2

しばらく戦っていると、画面下の「UNIT」のところに矢印が出ます。
これを押すとユニット雇用画面になります。

最初は3つしかユニットがありませんが、まずは旗持ち兵である Bannerman(バナーマン)を雇って下さい。
兵士を雇うには CP(コマンドポイント)が必要で、これは時間の経過で徐々に増えていくのですが、旗持ち兵が多くいるほどその増加スピードが上がります

前作は「金鉱」を作って収入を増やしていましたが、今作は旗持ち兵がその代わりです。 これは超重要です。
もちろん旗持ち兵がやられてしまうと、そのぶん収入は減るので注意しましょう。

CP がある程度増えたら、歩兵の Footman(フットマン)と弓兵の Archer(アーチャー)を雇います。
これらの兵士は出撃後、自動で敵と戦います。 特に指示を出す必要はありません。

ただ、フットマンは攻撃力が低く、頼りになりません。
雇用費が安いので序盤の壁役にはなりますが、戦力としては期待しないように。
アーチャーは「城壁の上」に配置され、近付いて来る敵に矢を放ちます。
防御兵器のようなもので、フィールド上に現れるものではありません。

兵士にはコストと雇用上限があり、画面右上に表示されています。
フィールド 50、城壁 50 が上限で、それ以上になると CP があっても(出した兵士がやられるまで)雇用できません。

一度雇用すると、画面左上にショートカットのアイコンが現れます。
このアイコンをタップすると、UNIT 画面を経由しなくても簡単に雇用を行えます。
また、このアイコンを押しっぱなしにすると太枠が付き、以後 CP が貯まり次第、そのユニットを継続して雇い続けます

もし敵の攻撃を受けて HP が減ったら、城の中に戻りましょう
徐々にダメージが回復していきます。

Heroes and Castles 2

味方と共に、敵を全滅させれば勝利。
レベルが上がってヒーローの「スキルポイント」を得られ、クリスタル(青色のダイヤマーク)も手に入るはずです。

画面下の Heroes のボタンを押し、右下の SKILLS をタップすると、スキルの習得画面になります。
スキルは Knight(ナイト)、Paladin(パラディン)、Mage(メイジ)の3つのカテゴリに分けられています。

どれを習得しても構いませんが、2列目のスキルを習得するには、そのカテゴリのスキルを合計5回習得していなければなりません。 3列目は合計 15 回習得している必要があります。
バラバラに習得していると上位スキルの習得が遅れるので、その辺は考慮しておきましょう。

Heroes and Castles 2

オススメは、ナイトの一番右のスキル Sword Strike(ソードストライク)。
これを覚えると周囲に強力な攻撃を繰り出し、近くの敵を一網打尽に出来ます。

メイジの Fire Blast(ファイアブラスト)も、正面から挑むと危険な敵を遠くから攻撃できるので便利です。
スキルレベルを上げないとあまり強くありませんが。

スキルを覚えた後は、鍛冶屋で武器を作るように言われるので、指示に従いましょう。
城の中に戻り、入って左手にいる Blacksmith に近付いて話をします

Heroes and Castles 2

Craft(作成)のボタンに矢印が付いているはずですから、それを押して武器を作りましょう。
クリスタルが3つ必要ですが、Wave 1 のクリア報酬で払えるはず。

どんな武器が作られるかはランダムです
剣かもしれませんし、ハンマーや槍かもしれません。
何にせよ最初の武器よりは強いでしょうから、完成したら右下の Equip(装備)の横にある Primary(プライマリ)のボタンを押して装備して下さい。

なお、片手持ちの武器なら Off-Hand(オフハンド)を選択して、利き手でない方に持つ事も出来ます。
つまり二刀流が可能で、素早く敵を攻撃することが出来ます。
ただしオフハンド側の武器は攻撃力が半減するので、好みもあると思いますが、盾があるならそちらを持った方が無難でしょう。
盾がないとガードも頼りになりません。

※やや邪道ですが、装備作成前にポーズボタンを押して OPTIONS を選択し、iCloud で Upload を選んでデータをセーブ。
もし作成結果が悪かった場合は Download でデータをロードすれば、作成をやり直せます。


Heroes and Castles 2

装備を終えると、画面下の「MAP」のボタンに矢印が付くはずです。
これを押すと周辺の地図が表示されます。

今回は城だけでなく、近くの平原や村などに遠征することが可能です
各領地は占領していると、特定の兵士を雇用できるようになったり、5日ごとにクリスタルが貰えるなど、様々なメリットを得られます。 

Heroes and Castles 2

城以外での戦いは、野戦か攻城戦になります。 当面は野戦になるはずです。

野戦には城がないので、守備を考える必要はありません。
ただし城内に逃げ込めないので、減った HP を(この時点では)回復できません。
旗持ち兵は雇用できず、CP の増加量は常に一定。
野戦の場合のみ、アーチャーもフィールド上で戦います。

Wave 1 をクリアしていれば盾兵の Shield Knight(シールドナイト)を雇えます。
これと共に戦っていれば勝てるはずです。

Heroes and Castles 2

勝利すると装備を入手できるはずです。
このように運が良ければ、鍛冶屋で作成しなくても武器や防具を得られます。
ランダムで特殊効果が付いていることもあります

もし装備が不要な場合は、鍛冶屋で売却可能です。
バッグのボタンを押し、いらない装備を選べばクリスタルに変換されます。
ただし初期装備は売っても何も得られません。

城に戻ると、画面右下に戦闘を開始するドクロの盾のボタンが出ているはずです。
でも押す前に、マップ画面を確認してみましょう。
城に敵が迫っていることを示す矢印と、「1」という数字が書かれているはずです。

Heroes and Castles 2

これは敵の軍勢が、あと1日で城に到着することを表しています。
逆に言うと、まだ1日猶予があり、どこかに1度遠征しても良いということです。

難易度の低い(Difficulty が 1/20)の土地に進行しておくのもいいでしょう。
城の東にある Varle Monestary は占領すると Priest(プリースト)を雇えるようになるのでオススメです。

プリーストは雇用時に主人公の HP を回復させ、さらに近くにいる味方を治療します。
これが雇えるようになれば、城の外でも(CP があれば)緊急回復可能です。

なお、ゲームが進むと占領済みの領地が黄色く光っている場合があります。
ここを訪れると宝箱が見つかります。
クリスタルや装備が得られるので、発見したら必ず回収しに向かいましょう。

Heroes and Castles 2

城に戻り、ドクロの盾のボタンを押せば Wave 2 が始まります。
Wave 2 では矢を撃ってくるスケルトンアーチャーが大量に出現します。
不用意に突っ込むと蜂の巣になるので注意して下さい。

遠距離攻撃をするキャラは盾兵に弱いです
シールドナイトを雇えば盾で矢を防いでくれ、そのまま撃退してくれるので、多めに雇って戦いましょう。

ステージが進むと敵にも盾兵が登場します。
普通に攻撃しても防がれますが、この時は攻撃ボタンの左上にある大振りのボタンを使用して下さい。
大振り攻撃はスキがありますが、盾ごしにダメージを与えられます

Heroes and Castles 2

Wave 2 の終了後は、門から見て左手の奥にいる Master Sergeant(マスターサージェント)のところに向かって下さい
ここではクリスタルを使って兵士の強化を行えます。

それが終わると、今度は Castle Engineer(キャッスルエンジニア)のところに向かうよう言われます。
これはサージェントのすぐ横にいます。

ここではクリスタルや城壁、防衛兵器などの城の設備の改築を行えます。
クリスタルを強化すると城内での HP 回復量が増すので、早めに1段階は上げておきましょう。
城壁の強化も大事ですね。

Heroes and Castles 2

Wave 3 では、大量のゴブリン兵士が攻め込んできます。
ゴブリンは弱いのですが、大軍で攻めてくるので、1体ずつ片づけようとしても無理。
あっという間に城壁に取り付かれ破壊されてしまいます。

ここは Wave 2 の後に雇用可能になっている砲兵 Blunderbuss(ブランダーバス)を使いましょう。
このユニットは攻撃力は低いのですが、広範囲の敵をまとめて吹っ飛ばすことができ、ゴブリンの人海戦術に対抗できます。

ただし後半になるとガイコツ盾兵が登場するので、射撃ユニットは不利。
装甲のある敵に有効な槍兵 Pikemen(パイクマン)を出して撃退しましょう。

Heroes and Castles 2

Wave 3 の後は、Scribe(筆記者)のところに行くように言われます。
門から見て右奧の建物の前にいます。

彼と話すと、敵の情報や実績などの確認を行えます。
また History から、クリア済みの Wave を再プレイすることが出来ます
再クリアしてもクリスタルは得られませんが、経験値は入るのでヒーローの育成は行えます。

Heroes and Castles 2

Wave 4 では、非常に高い体力を持つグールが登場します。
ただ装甲がないので、素早い攻撃を行えるエルフ戦士 Wood Elf Warrior が有効です。
どの敵にどのユニットが有効か解らなくなった時は、Scribe のところで敵の情報を確認しましょう。

なお、この戦いの前に城の北東にある Desecated Swamp を占領していると、TNT の「リサーチ」を行えるようになります。

戦闘開始後、画面下の Research のボタンを押すと、実行可能なリサーチ項目が表示されます。
TNT を選んでおけば、20 秒後にそれが完成。
完成後に城壁が破壊されると爆弾が爆発! 近くにいる敵が吹っ飛びます。

リサーチには自然回復や攻撃強化など様々なものがあり、使用に時間はかかりますが費用はかかりません
完成後はパッシブ(常時効果)となる便利な技術です。
習得後は戦闘開始時に必ずセットするようにしましょう。

Heroes and Castles 2

Wave 5 は夜の戦い。 夜は暗い場所に射撃を行えません。
ただ松明兵が登場し、周囲を灯すことが出来ます。

Wave 4 の後は、城にいる Guild Master と話すことでマルチプレイを行えるようになります
最大4人が参加できる協力戦の COOP、1対1の対戦である VERSUS があり、どちらもネット接続と、Wifi や Bluetooth を使ったローカル接続の双方に対応しています。

Wave 5 以降は敵の城を攻める攻城戦も登場するようになります。
この場合、こちらから攻め込んで城壁などを破壊しなければなりません。
ユニットのうち、Plainsman(プレーンズマン)や Siege Archer(シージアーチャー)などは城攻めを優先する兵士です。
城壁を修理するリペアマン、城壁内で防衛を行うブラックガードなども登場します。

Heroes and Castles 2

ある程度クリスタルに余裕ができたら、新しいヒーローを雇うのも良いでしょう
ヒーローの画面を表示し、画面を左にスライドすると、新ヒーローの雇用画面になります。

ヒーローは Human(人間)、Dwarf(ドワーフ)、Elf(エルフ)の3種類がいて、最初からいるヒーローは Human です。
それぞれ基本ステータスと習得できるスキルが異なり、例えばエルフの場合、スキルのカテゴリはレンジャー、グランドマスター、ドルイドの3種類になります。
レベルは1から上げていく事になりますが、装備は余っているものを利用できます。

そして戦闘でダウンした場合、別のヒーローがいれば、そちらに切り替えてコンティニューすることが出来ます

heroesandcastles219

序盤の進め方の解説は以上です。

ただ、Wave が進んでいくと敵はどんどん強くなります。
ストレートにクリアしていけるような甘いゲームではなく、Wave 8 辺りから急激に難易度が上がるため、領地を広げてユニットやリサーチを獲得しながら、城を強化してヒーローのレベルも上げ、地道に戦力を整えていく必要がありますね。
正直、難易度はかなり高いです。

難点は、やはり全体に漂う「B級感」でしょうか。
静止画だと非常に綺麗なのですが、キャラクターの歩き方が不自然で、城の造りも初見だとやや大雑把な感じを受けます。
それでいてゲームが解り辛く、難しいので、序盤で辞めてしまう人も多そう。

動きやルールは慣れれば問題ないし、育成要素も豊富、ゲームの作り込みの深さは相変わらずなのですが・・・
今作もややマニア向け、ゲーマー向けな印象はあります。
この辺は Foursaken のゲームに共通していることで、このメーカーの「味」でもあるでしょうか。

価格は 240 円で、クオリティーとボリュームを考えると破格と言って良いでしょう。
ただ、割と早い段階でゲームが辛くなるので、若干の課金は考慮した方が良いかも・・・
120 円で 30 個、240 円で 75 個のクリスタルを得られ、これはかなりの量なので、少額の課金でもゲームは相当ラクになります。

じっくりやり込んでいく、玄人好みのゲームですね
ハマると延々と楽しめる、長く遊べるアプリです。

Heroes and Castles 2(iTunes が起動します)

ソシャゲまとめ斬り 2015年 春・三日目(城ドラ、戦魂、ぐるニャが、シスクエ)

2015 年、春のソーシャルゲーム特集。
本日は三日目。 初日は こちら、二日目は こちら をご覧下さい。

今回は戦国と戦術系です。 そうとは言えないものも混じってるけど。

例によってイマイチだと思ったところはハッキリ書く方針であり、評価は独断に過ぎないので、その点はご了承を。

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城とドラゴン
 アソビズム

一本道の RTS を対戦型のソーシャルゲームにしたもの
一本道と言っても上下に幅があり、中央に戦力を集中するとか、上部を騎馬で駆け抜けるといった事が可能です。

この手のゲームは Army Wars Defense や Castle Raid など、スマホには古くからあったのですが、この作品は対戦メインで作られているのが特徴です。
アソビズムは ドラゴンリーグ など、ギルドバトル中心のゲームを多く作っていますが、このゲームも協力戦や 3vs3 対戦など、マルチプレイが中心ですね。

アソビズムはグリーのゲームを作っていた SAP(ソーシャル アプリ プロバイダ)で、ポチポチゲーの印象が強いのですが、このゲームはネイティブアプリで、古くさい印象はありません。

城とドラゴン

広場の両側に互いの城があり、双方が兵士を出し合って戦争を行います。
出撃させた兵士は前進を続け、敵が射程内に入ると自動で攻撃を行います。 命令は出せません。
よってプレイヤーが行うのは、基本的に出撃指示のみ
城からの砲撃を行うことも出来ますが、砲撃と出撃は共通のポイントを消費します。

広場にはいくつか砦があり、これを攻め落とすと出撃可能な範囲が広がります。
最初は城の前しかユニットを出せませんが、砦を落とせばもっと前の方から出せるようになります
相手の城を落とせば勝利ですが、時間切れになった場合は判定です。

やたら賑やかでゴチャゴチャしている内政画面もあり、資金や食料の調達、ユニットの訓練や装備の開発などを行えます。
攻撃には食料が必要で、これがスタミナの扱い。

ストーリーモードのようなものはなく、他プレイヤーの城への攻撃と、3人で協力する「仲間と攻撃」、3vs3 で戦う「フリー対戦」、さらにランキングを競う「リーグ戦」の4種類のバトルがあります。
「防衛作戦」というものがあり、攻め込まれた時はここで設定したユニットが出撃します。戦いのリプレイを見ることも可能。

ゲームシステムは違いますが、楽しみ方としては「一本道 RTS の クラッシュオブクラン」といった感じでしょうか。
対人戦を繰り返す内容なので、ややストイックなゲームですが、性質の異なる多くのユニットがいて戦略性は高いです
人気が出過ぎたためかサーバーが不調のようで、トラブルの苦情が多いのが気になりますが、ロングセラーになりそうなアプリですね。

iTunes リンク:城とドラゴン
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戦魂 - SENTAMA -
 DeNA

硬派な戦国ソーシャルゲーム
ソシャゲの戦国と言うと、武将が美少女になってたり、動物になってたり、デフォルメされてたりするのが一般的ですが、これは「戦国らしさ」を前面に出しています
大河ドラマのようなナレーション、純和風の演出、史実を反映したクエストと武将解説には、今までのソシャゲでは見られなかった雰囲気を感じます。

販売は DeNA ですが、開発元は不明・・・ 内製なんでしょうか?
モバゲーの名前は一切出て来ず、モバゲーアカウントなども不要。
今までの同社のゲームとは一線を画しています。

戦魂 - SENTAMA -

最初は織田信長の戦いを描く「織田伝」から始まります。
本編のクエストは史実の合戦をモチーフにしており、信長の場合は尾張平定戦からスタート。
弟の織田信勝(信行)や従兄弟の織田信友などがライバルとして立ち塞がる渋い展開。
開始前のナレーションもすごく雰囲気があって、歴史ファンにはたまりません。

合戦はマップ画面と戦闘画面に分かれていて、マップ画面はスゴロクのような見た目。
軍団を1マスずつ進めていき、敵軍団に接すると戦闘になります。
戦闘画面では3つの敵部隊の前に、こちらの部隊を1つずつ配置していきます。
弓は歩兵に強い、鉄砲は騎馬に強いなどの相性がありますが、相手の兵種は最初から見えているので、有利な部隊を置いていけば良いだけ。 ルールはシンプルです。

ただ、マップ画面で相手のマスに「踏み込んだ方」が先手を取れるため、不用意に近付かず、待ち伏せるのが基本です。 しかし制限ターンがあるし、相手の援軍が出てくる事も。
ゲームが進むと軍団が増え、踏み込まれても先手が取れる「計略」や、先制攻撃の武将スキルなども登場するため、マップ上の移動には相応の戦略性がありますね。
ステージによっては撤退や防衛が目標となる場合もあります。
城下町を作る内政シーンもあり、簡単な村作りゲームのようになっています。

前述したように史実の男性武将は、そのまま男性。 性別反転などはありません
そのため「お市」や「ねね」などの女性も登場しますが、数は少なめ。
著名な声優さんが参加されていますが、やはりその多くは男性です。(謙信は女性の方が声をあてていますが、女性説がありますからね)
ある意味、武将が「イケメン化」されているため、乙女ゲー的な感じもあります

ともあれ、この硬派な作りと戦国らしい演出は非常に良いです。
通常ガチャの 10 回目が課金ガチャ扱いになり、レアを入手しやすいのも良。
私は戦国好きなので、ひいき目に見ているのもあると思いますが、私的には続けたくなるソーシャルゲームです。

iTunes リンク:戦魂 - SENTAMA -
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ぐるぐるダンジョン のぶニャが
 コーエーテクモ

戦国武将が「ネコ」になっている、ネコ武将のソーシャルゲーム。
その内容は「3D ダンジョン探索+スロットマシン」という奇想天外な組み合わせ。
しかしアプリの出来は良く、しっかり作られているソシャゲです。

ただ、武将がネコである必要性はまったく感じられず、売上げに寄与しているのかも疑問です。
普通に戦国武将じゃダメだったのかなコレ・・・
可愛らしいキャラにしてライトユーザーにアピールしたかったのだと思いますが、でもその割にはストーリーとかがそういう方向じゃないんだよな・・・

ぐるぐるダンジョン のぶニャが

クエストが始まると、3D のダンジョン探索が始まります。
風景は滑らかにスクロールし、横にフリックすると視点が 90 度グルッと回転します
文字通り「ぐるぐるダンジョン」ですね。

ダンジョンの中は敵がうろついていて、ぶつかるとバトルになるのですが、敵は一定のルートを巡回していて、見つからないように回避しながら進むことも可能です。
こちらが1歩動くと相手も1歩動くターン制。
トラップや隠し部屋、宝箱などもあり、最深部にいるボスを倒すとクエストクリアです。

戦闘はスロットマシンですが、ドラムの横にリールの絵の一覧が表示されています。
今どの部分に差しかかっているかも示されているので、これを見ながら押せば(タイミングが良ければ)狙った絵で止めることが可能。
スロットに慣れていない人でも目押し出来るようになっています
絵が3つそろえば強化攻撃発動。 そろっていなくても絵が出ているキャラは攻撃可能です。

iTunes や Google Play のレビューで不評なのは「兵糧」と「しかばね」。
1歩進むごとに「兵糧」が減っていき、なくなるとダメージを受けるようになりますが、ボスの位置は最初は解らないので、道を間違うと餓死の危機。 
ワープの罠でダンジョンに入口に戻され、兵糧が尽きることもあり、運の要素が強い。
そして全滅すると武将が「しかばね」になる場合があり、しばらく使用不能になります。
難易度が高すぎるという意見もありますね。

ただ、アップデートで変わったのかもしれませんが、現在は兵糧が尽きても他プレイヤーからの支援で回復するので、よほどアンラッキーな事にならない限り尽きることはない印象。
またスタートして相応に経つゲームなので、強力な助っ人キャラを加えることができ、強敵との戦いもそれでどうにかなります。 助っ人頼みなのが良いのかどうかは微妙ですが。

ストーリーは「タイムスリップによる歴史改変もの」で、良くあるパターンではあるのですが、先の見たくなる話になっていますね。
ただ、キャラがネコで、セリフもネコで、それでコアな歴史モノって、意味わかんない。 ギャップ狙いなんでしょうか?

ゲームとしてのクオリティは高いので、ネコ武将に抵抗がなければ良いと思います。
ちなみに私は・・・ 抵抗あります・・・

iTunes リンク:ぐるぐるダンジョン のぶニャが
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シスタークエスト

一本道 RTS のソーシャルギャルゲー
元はパチスロのキャラクターだったようで、それをスマホアプリにしたのがこの作品。

販売が SNK プレイモアで、同社は世界的大ヒットの一本道 RTS「METAL SLUG DEFENSE」の開発元であるため、似たジャンルということで密かに期待していたのですが・・・
ほぼ自動で進行する戦闘が、良くも悪くもお手軽過ぎる
ああ、そうか、元がパチスロだからか・・・?

シスタークエスト

一本道 RTS(にゃんこ大戦争 のようなタイプ)ですが、出撃指示はありません。
パーティーに加えているキャラが最初から自動で出撃していて、自動で戦います
よって戦力が十分なら、自動で勝ててしまいます。

プレイヤーがやるのは、戦闘で貯まっていく SP というポイントの振り分け
SP の上限&入手量アップと、その SP を使ったスキルの発動の指示。
もしキャラがやられて撤退した場合は、SP を使った復活。 主にこの3つ。
システムとしてはにゃんこより、メルクストーリア に似ていますね。

ただこのゲーム、主にスキルの発動しかやることがないので、そのタイミングを計る必要はありますが、強さが適正なら2・3回スキルボタンを押すだけで終わってしまう

もちろん敵が強いとそうも行かないのですが、無課金でもちゃんと育成していけば、ほぼ見てるだけというレベルでゲームを進められてしまいます。
キャラのレベルアップはステージ中に得られるゴールドで行えるため、簡単に強化することができ、ゲーム進行で課金通貨も頻繁に手に入るので、ガチャも何度も行えます。
後半になるとどうなるか解りませんが、張り合いのない期間が長すぎる・・・

ただ、手軽な方が良いという人も多いでしょうし、簡単にするのがソシャゲの基本でもあります。
気楽に遊べるゲームが欲しい人には良いのかも?

iTunes リンク:大進撃RPG!シスタークエスト
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ソシャゲまとめ斬り 2015年 春、四日目 に続く。

ソシャゲまとめ斬り 2015年 春・二日目(バトガール、ガルフレ、グリモア、ブレブレ)

2015 年、春のソーシャルゲーム特集
本日は二日目。 初日は こちら をご覧下さい。

今回はギャルゲー特集です。

ただ、私はあまりギャルゲー・萌えゲーはプレイしないので、このジャンルの正当な評価は出来ません。
嫌っている訳ではないのですが、今回はそういう人が「ゲーム性を中心にレビューしたもの」であることを、予めご了承下さい。

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バトルガール ハイスクール
 コロプラ

コロプラが昨年末の新作発表会で公開した3つのタイトルのうちの1つ。
(残りの2つ「ランブル・シティ」と「カジノプロジェクト」は こちら で紹介しています)
この3つの中では、もっとも商業的に期待されていたタイトルでしょう。

女子高生が未知の敵と戦う内容で、スクエニの スクールガールストライカーズ(スクスト)に追従したタイトルと言えますが、こちらはポチポチゲーではありません。
白猫プロジェクト のようなアクションシーンで敵と戦います。 やってみたら白猫とはかなり違ってましたが。

battlegirlhischool

スクストはキャラクターが全て 3D で表現されていましたが、こちらはキャラの立ち絵は 2D で描かれています。 しかし動きはかなり滑らかで、しかも良く動きます。
表情の変化も非常に良く、例えば笑い顔から驚いた顔に変わるとき、顔がパッと変わるのではなく、滑らかに変化していきます
ボイスも豊富で、スクストと同じく声優さんがアピールポイントになっています。

戦闘シーンは一見「白猫」っぽいのですが、画面をタイミング良くタップし続けると連続技が出る、音ゲーのようなシステムです。 タイミングの良いタップが続けば必殺技も発動します。
このシーンのキャラクターは 3D で描かれていて、白猫のようなデザインですね。

白猫と同じく「ぷにコン」が導入されていますが、フィールドはダンジョンにはなっておらず、何もない広場。
探索要素はなく、迫ってくる敵を倒すのみ
当面は攻撃だけしてれば OK で、オートのボタンもあります。
ただ、ある程度進むとフリックでの回避も必要になって来ます。

スクスト が「フル 3D のポチポチゲー」だったのに対し、こちらは「立ち絵が 2D のアクションバトル」なので、似たようなコンセプトでありながら、スクストの裏を狙った印象です
Android 版は処理落ちなどの苦情が多いようですが、ファンの期待に応えた、クオリティの高い萌えゲーだと思います。

iTunes リンク:バトルガール ハイスクール
Google Play リンク:バトルガール ハイスクール


ガールフレンド(仮)
 サイバーエージェント

家族団らんを破壊するテレビ CM で話題になり、漫画化やアニメ化もされた、サイバーエージェントを躍進させた萌えゲーです。
萌えと KPI 分析で「ユーザーからいかに集金するか」を語ったセミナーが黒過ぎると話題になり、スマホゲームの限界に挑戦したエロ表現で Apple からダメ出しされ、ブラウザゲームという「裏道」に逃れた、良くも悪くも話題性満載の「THE ソーシャルゲーム」ですね。

とりあえずここでは、ゲームとしてはどんな内容なのかをご紹介します。
と言っても、「ポチポチゲー」としか言いようがないのですが。

girlfrendkakkokari

ネイティブアプリ(スマホ最適化アプリ)ではなく、ブラウザ型のゲームです。
よってスマホアプリとしては、演出はショボイし、インターフェイスは使い辛く、反応も悪く、古くさいゲームにしか見えません。
ただ、大ヒット萌えゲー「アイドルマスター シンデレラガールズ」もブラウザ型でしたし、そちらよりはまだリッチなので、そこから流れてきた人にはコレでも良いのでしょうね。
BGM やボイスは豊富で、「ブラウザ型としては」クオリティは高い方です。

ゲームは「登校」の画面でボタンをポチポチ押すと、体力(スタミナ)が減って女の子のカードが手に入ったり好感度が上がったりする、普通のポチポチゲーです。
レベルが上がるとステータスの振り分けを行えます。
「バトル」は編成に加えた女の子のステータスとスキルで攻撃力が自動で決まり、数値の多い方が勝つ形式。
全体的に、ガラケー時代から続く古いソーシャルゲームそのまんまです。

システム的には目新しい部分はなく、先祖返りしている気さえするのですが、しかしポチポチ型やグリー / モバゲー型のゲームを好む人達は、こうした昔ながらの内容を求め、変化を好みません。
これで十分ヒットしているのですから、それで正解なのでしょうね。

イラストのクオリティは安定して高く、可愛い女の子のカードが手軽に集まります。
この手のゲームとしては、王道なのかなと思います。

iTunes リンク:ガールフレンド(仮)
Google Play リンク:ガールフレンド(仮)
スマホブラウザ / Google Chrome 版:Ameba 内 GF(仮)ページ


グリモア~私立グリモワール魔法学園~
 アプリボット

ガールフレンド(仮)が裏道に逃れた後のスマホ市場に大きな性力を築いた、過激なエロイラストで話題になったソーシャルギャルゲー

ガールフレンド(仮)は、まだ世間の目を気にした「限りなくアウトに近いセーフ」なイラストで攻めていた気がするのですが、こちらは「限りなくアウトに近いアウト」。
結果 Apple から「アウト」と言われ、iTunes ストアから即刻追放
その様子は Yahoo! ニュース で取り上げられる程でした。
(詳細はゲームキャストさんの こちら や、まとめサイトの こちら を)

現在はイラストが大人しい(?)ものに替わり、運営も続いていて、なんだかんだで話題になったためかユーザーは増えているようです。 結果的に炎上商法?
ともあれ、ここではゲーム内容をご紹介します。
と言っても、やっぱり「ポチポチゲー」としか言いようがないけど。

gurimor

こちらはネイティブアプリ(スマホ最適化アプリ)です。
よって前述のガルフレ(仮)と比べると全体のクオリティは高いですね。
イラストはガルフレ(仮)を意識している印象で、似たようなタッチです。
こちらもやはり声優さんのボイスをアピールポイントにしています。

ストーリーシーンが多く、学園シーンでメインストーリーを進めてからクエストに移る形。
ただストーリーシーンが多すぎて、なかなかクエストに入れない。
序盤だけかもしれませんが、ちょっとくどい印象も。

クエストのシーンは「進む」のボタンをポチポチ押すたびに、クエストP(スタミナ)が減って進行度が上がっていく普通のポチポチゲー。
ある程度進むと短いストーリーシーンが入り、ボスが登場する場合もありますが、ボスも自動で決着が付く、昔ながらのポチポチですね。
ゲーム性は乏しいのですが、演出やサウンドは良く、スクストと同じような「高クオリティなポチポチゲー」です。

ただ、クリアまでに必要なポチポチ回数が多すぎる印象が・・・
途中で離脱 / 再開できるシステムで、オートもありますが、もっと小分けになっている方が良かった気がします。

ポチポチギャルゲーをやりたい人で、昔ながらのブラウザ型の方が良いと言う人はアイマス系かガルフレ、スマホ時代のネイティブアプリの方が良いと言う人はスクストかグリモア、という感じでしょうか?

iTunes リンク:グリモア~私立グリモワール魔法学園~
Google Play リンク:グリモア~私立グリモワール魔法学園~


ブレイブソード×ブレイズソウル
 グリモア

中二病全開のハーレムライトノベル風ソーシャルゲーム
正直言うと、あまりの中二病設定&展開に付いて行けず、いたたまれない気持ちになってゲームを続行できませんでした。
しかしこの突き抜けた中二病&ラノベ感は、狙ってやっているのでしょうね。 もうミリオンアーサーなんて目じゃないレベル。

一方、ゲーム内容は明らかに「艦これ」を意識していて、独特なシステムになっています。
なお、紛らわしいのですが、開発会社の「グリモア」はゲームの「グリモア」とは何の関係もありません。 念のため。

burebure

プレイヤーの持つ「魔剣」が美少女になっている擬人化ものです。
武器の擬人化のソシャゲは最近多いですね。(サウザンドメモリーズファントムオブキル 等)

戦闘はオート進行で、自動で攻撃します。 プレイヤーは3本の武器(魔剣)を持てますが、それが勝手に入れ替わりながら戦います
不利な属性の武器にも入れ替わるので、思うように戦えないこともありますが、ガードボタンで相手の攻撃を防ぐことが出来ます
攻撃が来る前に相手が光りますが、ボーッとしてると防げないので、反射神経が必要ですね。
攻撃が自動なので、こちらの戦力が十分ならほっといても勝てますが。

ダメージは使用中の魔剣に入り、減った HP は鍛冶屋の修理枠に入れて補修しなければなりません。
修理にはダメージ量に応じた時間がかかります。 要するに「艦これ」の入渠です。
修理中に他の魔剣で冒険に行き、ローテーションで使っていくことは可能です。
艦これと同じく、使用した魔剣には「補給」も必要で、補給物資(MP)がスタミナの扱いです。

中破や未補給で出撃するとロクな事になりませんが、HP が 0 になっても轟沈することはないようです。
しかしその際に「暴走」し、その後「戦闘不能」に。 戦闘不能を繰り返しているとロストではありませんが、初期化するハメになるようです。

声優さんのボイスはかなり豊富ですが、ヒロインや初期キャラの声がロリロリ。
それをうるさいぐらい聞かされるので、私がやってていたたまれなくなったのは、そのせいもありますね・・・

クオリティは悪くないので、コテコテなファンタジーラノベが好きな人には良さそう。
逆に私のような「耐性」がない人だと、ちょっと辛いかな・・・

iTunes リンク:ブレイブソード×ブレイズソウル
Google Play リンク:ブレイブソード×ブレイズソウル


アイドルマスター シンデレラガールズ
 DeNA(モバゲー) / バンダイナムコ
アイドルマスター ミリオンライブ!
 グリー / バンダイナムコ
アイドルマスター SideM
 DeNA(モバゲー) / バンダイナムコ / オルトプラス

ガラケー時代から続いている「アイドルマスター」のソーシャルゲーム版。
まだ取り上げたことがなかったので、今さらですが一応扱っておきます。

3つありますが、一般に「モバマス」(モバゲー版アイドルマスター)と言われるのは「シンデレラガールズ」です。
ミリオンライブは「グリーのモバマス」と言えるもので、よって通称は「グリマス」。
SideM は男性アイドルをプロデュースするもので、つまり乙女ゲー。 女性用モバマスですね。

idlemaster

これらは「現役のガラケーのゲーム」です。
スマホ版はガラケー版をスマホでもプレイできるというもの。
よってクオリティは当然ガラケーレベルです
スマホ版は演出のクオリティを上げている、みたいなことは特にない模様。

スマホ視点では正直、ショボいし、古いし、使い辛いし、見劣りするのは否めません。
ただ、ガラケーからプレイし続けている人にとっては、無理に変えていない方が良いのでしょうね。

内容は古いポチポチゲー。 と言うか「今なお続く、古くからあるポチポチゲー」。
ボタンを押すとスタミナが減って進行度が増え、カードや経験値が入ります。
カードは合成で鍛え、バトル(ライブ)は自動、単純に数値の多寡で勝敗が決まります。
3種類のモバイル版アイドルマスター、その全てが共通のシステムで作られており、変えられていません

アイドルマスター SideM は昨年配信された新作なので、もっと技術的なクオリティを高めているかと思ったのですが、やはり従来のモバマスと同じでした。
ファンを戸惑わせないため、あえてそうしているのでしょうね。
正直、「よくこれでヒットしているな」と思うのですが、私のような者がどうこう言うアプリではないのでしょう。

iTunes リンク:モバマスグリマスMマス
Google Play リンク:モバマスグリマスMマス

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という訳で、今回は・・・ 虎の尾を踏んだ気がする・・・
いや、でも、そろそろ扱っとかないとな・・・

ソシャゲまとめ斬り 2015年 春、三日目 に続く。 

ソシャゲまとめ斬り 2015年 春・初日(オルサガ、伝レギ、リリー、ブレアカ)

春。それは課金の季節。
新社会人が初めての給料をソーシャルゲームに注ぎ込んで後悔し、五月病になるシーズンです。

そんな訳で本日からしばらく、最近目に付いたソーシャルゲームをまとめて取り上げたいと思います。

正直、最近はソーシャルゲームが増え過ぎていて、どれもこれも目立たない状態。
全体的なクオリティーは間違いなく上がっていて、注目のゲームもあるのですが、これだけ氾濫しているとチェックする気も起きないのが本音ですね・・・

それでも今回、片っ端から試してみたので、新しいソシャゲを探している方は参考にして頂ければと思います。

いつものようにイマイチだと思ったところはハッキリ書く方針なので、賞賛意見や宣伝記事しか見たくない方は回れ右して下さい。
今回も評価は独断と偏見なので悪しからず。

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オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-
 セガ / f4samurai

セガネットワークスが 2月に発表 した3つのソシャゲタイトルの1つ。
開発元の f4samurai はセガのソシャゲ「アンジュ・ヴィエルジュ」や「ボーダーブレイク mobile」などを作っていたメーカーです。

発表時に「声優をウリにしたシングルプレイ中心の正当派 RPG」と紹介されていたため、アニメファン向けだと思っていたのですが、意外と硬派で一般向けの「戦記物」でした。
アルスラーン戦記のような英雄譚で、チェインクロニクルのような群像劇でもあります。

オルタンシア・サーガ

どちらかと言うとストーリー重視のソーシャルゲームです。
冒頭から重厚な物語が展開され、女の子ばかり目に付くような内容ではありません。

隣国との戦乱に巻き込まれた領主の青年とその従者が主人公ですが、別の視点から事件を見た外伝的なストーリーも含まれており、さらにチェインクロニクルのように仲間キャラクター1人1人にサブストーリーが用意されています。

戦闘シーンでは行動ゲージが貯まったキャラをタップして攻撃を行いますが、すぐに攻撃する訳ではなく、行動予約の枠に入れられ、予約された順に攻撃が行われます
入れると攻撃力がアップしたり、回復する枠もあり、そこにうまくキャラをセットすることで有利に戦えますが、タイミングが悪いとその枠を敵に取られます。

さらにキャラごとに「横一列を攻撃」「縦一列を攻撃」などの攻撃範囲があり、敵の配置に合わせてキャラを選択することで効率の良い攻撃を行えます。
ただ、効率を重視しすぎてキャラのセットが遅れると敵にガンガン殴られるので、慣れも必要になります。
これはこれでオリジナリティがあって良いですね。

しっかりした作り込みを感じる内容で、システムは異なりますが「ファンタジー世界の戦記物群像劇」という点では チェインクロニクル を踏襲している印象も受けます。
物語を楽しめるソーシャルゲームを探している人にオススメです。



S-RPG 伝説のレギオン
 KOA Games / Sorairo

ファイアーエムブレム型のシミュレーション RPG
グラフィックや演出のクオリティが高く、似たタイプの ファントム オブ キル の時に感じた見た目のショボさのようなものはありません。
ゲームもしっかり作られていて、ソシャゲにありがちな「ただ攻撃してれば OK」な内容ではありません。

伝説のレギオン

ターン制の戦術 SLG で、マップは四角のマスで区切られており、各キャラが順番に行動します。
ただ、行動順位を下げるコマンドがあり、味方がダメージを受けるまで回復役のターンを後回しにしたり出来ます。

難易度は相応に高く、油断しているとすぐやられます。
実際、私も「ソシャゲの序盤なんてテキトーで大丈夫だろ」とナメていたら、3面で魔術師が集中攻撃を食らってあっさりゲームオーバーになり、ちょっと驚きました。
ボス戦では攻撃と回復のタイミングを計る必要もあり、ちゃんと戦略が必要な内容になってます。

遠距離攻撃や地形効果もあり、ゲームが進むと各キャラ固有の「スキル」も登場。
ストーリーもステージごとに進み、しっかりした戦術 SLG を作ろうとしているのが見て取れます

ガチャで得るものは武器ですが、耐久制であり、使い切ると威力がガタ落ちます。
修理は可能ですが、レア武器だとかなり高額で、そのため強い武器をゲットしても気軽に使えません。
そのおかげで無理に課金しなくても進める内容になっていて、レア武器によるゲームバランスの崩壊も抑えられているのですが、強い装備をゲットした時の嬉しさも半減なのは良し悪しですね。

気になるのはターンが回ってくる度に AP(スタミナ)を消費し、これがなくなるとステージ途中でもプレイを続行できなくなること。
1ステージを短くせず、しっかり作るための措置だと思いますが、途中で中断させられるのはどうかと思います。

全体としては「ゲーマー向けのソーシャルゲーム」という印象です。
ライトユーザーには辛いかもしれませんが、戦術 SLG が好きな方には良さそうですね。

iTunes リンク:S-RPG 伝説のレギオン
Google Play リンク:S-RPG 伝説のレギオン


リリーと魔神の物語
 ドコモ / ガルチ

一言で言うと「女性向け白猫プロジェクト」。
開発元のガルチは「雷電」の開発スタッフが設立したメーカーで、「ストライクウィッチーズ」や「まもるクンは呪われてしまった」などの、主にシューティングゲームを作っていたところです。

主人公はリリーという女の子ですが、ゲームが進むとイケメンキャラやショタキャラが登場、フィールドもファンタジックなデザインで、衣装の着せ替えがあるなど、全体的に女性向けに作られている印象です。
戦闘はアクションですが難易度は低く、この辺もライトユーザーをターゲットにしているのを感じます。

リリーと魔神の物語

操作感や戦闘シーンは白猫プロジェクトに似ていて、画面スライドで移動、連打で攻撃
連続攻撃でザコをバシバシ倒せ、倒した敵からは大量のお宝がバラまかれ、自キャラに吸い込まれます。
爽快感を重視した作りですね。

回避は「連打していない時に」攻撃を受けると自動で発生。 敵の攻撃前には「!」マークが出るなど、かなり親切なシステム。
受けるダメージも低く、簡単に遊べるようになっています。
ただ、あまりにも簡単すぎて物足りないのが本音。 ほとんど連打だけで進めるので単調なのも難点。

ガチャで得られるのは必殺技で、3つまで装備可能。
ただゲームが簡単なので必要性をあまり感じません。
キャラはストーリーの進行で増えていく形式で、使用武器はキャラごとに決まっています。

技術的なクオリティは高く、グラフィックや演出、サウンドのレベルは優れています。
ボイスも豊富で、ストーリーもしっかり用意されています。
白猫プロジェクト が難しいと思っている、女性ユーザーには良いかな、という感じでしょうか。

※このゲームは 2015年8月 に運営を終了しました。

iTunes リンク:リリーと魔神の物語(終了)
Google Play リンク:リリーと魔神の物語(終了)


ブレイブリーアーカイブ
 スクエニ / アピリッツ

3DS で発売されていた、FF シリーズの設定を一部踏襲した RPG「ブレイブリーデフォルト」の派生ソーシャルゲーム
開発元の Appirits は「式姫の庭」などを公開していますが、どちらかと言うと PC 用ブラウザゲームや一般アプリ、システム開発が中心の企業です。

キャラデザインがオウガバトルシリーズで有名な吉田明彦さんで、その淡い独特のタッチは今作でも健在。
オリジナルのブレイブリーデフォルトは シュタインズゲート の林直孝さんがシナリオを書いていた事でも知られていますが、今作はシナリオはそこまで重視されておらず、あくまで本編に対する「ソシャゲ派生作」といった感じです。

ブレイブリーアーカイブ

ブレイブフロンティア に似たシステムで、画面下に並んでいるキャラのアイコンをフリックして攻撃しますが、フリックする方向によって攻撃が変わります
例えば、前にフリックすると魔法剣、上にフリックすると打ち上げ攻撃、下にフリックすると叩き付け攻撃というように各キャラが複数の攻撃手段を持っていて、打ち上げてから落とすと大きなダメージを与えられます。
魔法や特技の名前はファイナルファンタジーと同じです。

敵によって「物理に弱い」「魔法に弱い」などの特性があるので、キャラと攻撃を使い分ける必要があります。
指定された攻撃回数を終えると敵のターンになりますが、敵を倒すと回数が増えるので、的確に敵を倒して回数を回復させていけば、相手の番にならずに全滅させる事も可能です。
ただ1手ずつ攻撃するゲームなので、ブレフロのような派手さやフルボッコ感はありません

雰囲気や絵柄的にギャルゲーという訳ではありませんが、仲間キャラの大半は女の子で、男性はかなり少ないです。
キャラごとのミニクエストがあり、本編のブレイブリーデフォルトとストーリーの直接の繋がりはないのですが、基本的には本編に対する「外伝」といった感じですね。

ブレフロより地味な印象は拭えず、今となってはソシャゲとしてオーソドックス過ぎる気もするのですが、クオリティは低くないので、ブレイブリーデフォルトが好きだった方や、ブレフロに飽きて似たタイプのゲームを探している人には良いかも。

iTunes リンク:BRAVELY ARCHIVE D's report
Google Play リンク:BRAVELY ARCHIVE D's report

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ソシャゲまとめ斬り 2015年 春、二日目 に続く。

Legend of Grimrock

1980 年代後半にヒットした、リアルタイム制の 3D ダンジョン探索 RPG「ダンジョンマスター」。
敵が遠くから徐々に迫って来て、立ち回りが悪いと囲まれるなど、リアルタイム制であることを利用した斬新なシステムで評判になり、後の RPG に大きな影響を与えた作品です。

そんなダンジョンマスターのシステムを出来るだけ踏襲しつつ、最新の技術で作り上げられたゲームが iOS で公開されました。
Legend of Grimrock」です。

元は 2012 年にパソコン(Steam)で公開された作品で、その移植となります。
リアルタイムの戦闘、シンボルの選択による魔法、敵を倒して食料を調達するサバイバル感、ダンジョン内に置いたものがそのまま残るシステムなど、確かにダンジョンマスターをリスペクトしているのが伺えます。

一方で、細密なグラフィック、滑らかなスクロール、オートマッピング、多彩なしかけなどには新しさを感じますね。
ただ「しかけを解くこと」が中心になっているゲーム性は、賛否あるかもしれません。

価格は 600 円ただし(現時点では)iPad 専用なのでご注意下さい
開発したのはフィンランドのメーカーです。

※アップデートで iPhone にも対応しました。

Legend of Grimrock

Legend of Grimrock

ゲーム開始時に難易度とキャラクターメイキングの有無を選択します。
難易度はゲームスタート後は変更できないので注意して下さい。
「Old school mode」にチェックを入れるとオートマッピングがなくなるのでご注意を。

「Create characters」にチェックを入れると、まずキャラの作成を行います。
(OFF だと用意されたパーティーで冒険を開始します)

キャラの職業は耐久力と近接攻撃に優れた戦士(Fighter)、強力な魔法を使えるが燃費は悪い魔術師(Mage)、遠距離攻撃と回避が得意な盗賊(Rogue)の3種類のみ。
4人パーティーで、前衛2人・後衛2人なので、戦士2人と魔術師・盗賊が1人ずつというのが基本です。

種族は人間・ミノタウロス・リザードマン・虫人間の4種類があり、それぞれ平均的・戦士向き・盗賊向き・魔術師向きの特性を持ちますが、ここは好みでも良いでしょう。
ステータスや初期スキル、特性も選択でき、ステータスはレベルアップでは伸びないので初期値が重要になります。
特性(Traits)も選択できるのは最初だけです。

Legend of Grimrock
※キャラクターメイキング。 やっぱり自分で作った方が愛着が出ますね。 必ず4人作るのを忘れずに。
Strength は物理攻撃力と所持重量、Dexterity は命中率と回避率、Vitality は HP の成長力、Willpower はエネルギーの成長力になります。
スキルはレベルアップ時にも上昇させることが可能。 TRAITS は好みですが、毒抵抗があると前半が少しラクになります。


ゲームをスタートすると、真っ暗なダンジョンに全裸状態で放り込まれます。
主人公達は囚人であり、最初は何一つ持っていません。
彼らはこの古代迷宮の謎を解き明かすことが出来れば、釈放される約束になっています。

前に進むと壁にたいまつが架かっているので、これを回収して手に持ちましょう。
すると前方の鉄格子がガタガタと音を立て、滑らかに上がっていきます。
たいまつを取れる」というのに気が付かないと、いきなり最初の部屋でつまずくので注意。

その後もレバーがあったり、鍵穴があったり、どこかに隠しスイッチがあったり、ダンジョンの扉には様々なしかけが施されています。

移動はボタンで行い、操作性は良好
押し辛いと感じたことはありません。 スクロールも滑らかです

Legend of Grimrock
※最初の扉。 左の壁にある松明を取れば開きます。 
取った松明は誰かが片手に持ちましょう。 松明は徐々に消耗していくので、見付けたら回収するのを忘れずに。


もちろん敵もうろついていて、ダンジョン内をリアルタイムに移動しています
戦闘は攻撃ボタンで行い、一度攻撃するとしばらくクールダウン時間が必要です。
この時間は武器によって異なり、重量級の武器は再攻撃可能になるまで時間がかかります。

魔法はシンボルマークを選択して使いますが、どのシンボルを選べば良いのか、最初は情報が全くありません。
これはダンジョン内で得られる巻物で確認できるのですが、確認していなくても必要なスキルがあれば使用することは可能です。
とりあえず、Fire Magic のスキルが2以上あって、左上のシンボルを1つだけ選べばファイアーボールの魔法が発動するので、当面はそれを使って戦いましょう。

最初は弱い敵しかいないので、立ち止まって殴っていれば楽勝で、むしろ物足りなく感じると思います。
しかし地下に行くとパーティーを編成していたり、矢や魔法弾を放ってくる敵も出て来て、徐々に手強くなります。

敵が多い時に広い場所で戦っていると囲まれてフルボッコにされるので、狭い通路に逃げ込む必要があり、魔法を放ってくる敵は正面から戦っていると大ダメージを受けるので、タイミング良く移動して魔法弾を回避しなければなりません。
アクション性のある戦闘なので、後半はプレイヤーのテクニックも必要になります。

Legend of Grimrock
※正面の敵と戦闘中に、側面から襲われているシーン。 左から伸びている槍は味方のものではなく、側面の敵のもの。
こうなると左側の後列の味方も攻撃されてしまう。
囲まれないように立ち回ることが重要ですが、追い詰められたら速攻で正面の敵を倒して逃げるしかない。
飛び道具を利用してヒット&アウェイすることも可能です。 弾が十分にあれば。


Legend of Grimrock
※電撃魔法を食らって大ピンチ! ただ魔法弾は撃たれた後、着弾してから炸裂するので、着弾前に移動すれば回避可能です。
よって遠距離攻撃する敵を戦う時は、広くて動きやすい場所で戦った方が良いですね。


敵の一部は食用可能で、倒すと食べ物を得られます。
最初は武器も防具もないので、迷宮内にあるものは何でも拾って活用しなければなりません

ただ、キャラクターには持てる重量があり、あまり持ちすぎると移動するだけでエネルギー(スタミナ)を消費してしまいます。
ダンジョン内に置いたものはそのまま残るので、荷物置き場を決めて、いらなくなったものはそこに集めておくのが良いでしょう。

ただ、ダンジョン内のしかけには、いらないものを置いたり投げたりする必要があるものもあります。
不要になった装備などもある程度は持ち歩いた方が良いですね。
石はスリングの弾になるので、無駄に投げたりしないように。

減少した HP やエネルギーは「Zzz」のボタンを押して寝ることで回復します。
ただ、リアルタイムにモンスターが徘徊しているため、その辺の通路で寝ると睡眠中に襲われる場合があります
安全を確保できる場所で寝るようにしましょう。

Legend of Grimrock
※このクリスタルに触れると HP とエネルギーが全快、さらに死者も復活します。
使うとしばらく再使用できなくなりますが、30 秒ほどでまた使えるようになるので、この近くで戦えば安全です。
食べ物は重いものから食べるようにしましょう。


前述したように「オートマッピング」があるので、迷子になることはありません
いつでもマップと現在地を確認することが出来ます。
隠し部屋やスイッチの位置を推察することも出来るでしょう。

ただゲームが進むと、時間制のしかけや、ワープ装置を利用したしかけ、落とし穴やスイッチを使ったパズルのようなしかけも登場し、簡単には進めなくなります。

好みが分かれそうなのは、このしかけの多さでしょうか。
このゲームは「ダンジョンマスター風のゼルダの伝説」と言える「謎解きアクション」です。
戦っている時間より、しかけを解いている時間の方が長いです。

だから「俺はバトルとアイテム収集を楽しみたいんだ」という人には向きません。
いわゆる「ハクスラ系」ではないので、戦闘とサバイバルの楽しさもありますが、それをメインにしたい人だと謎解きが面倒になるかもしれません。
結構、頭をひねらないと解けないしかけも多いですね。

もう1つの難点は、海外のゲームだから仕方ないのですが、英語であること。
移動と戦闘に関しては、英語であっても不自由はありません
解りやすいシステムなので、基本部分で迷うことはないでしょう。

しかし英文が書かれた巻物が落ちていて、それが謎解きのヒントになっている事もあるので、英語が読めないと行き詰まる事もあります。
壁に書かれたメッセージをヒントに、関連する文章が書かれた巻物を並べていく謎もあり、こういうのは英語が読めないとかなり辛い。

パソコンでは3年前に発売されたゲームなので、今ではネット上に攻略サイトもありますから、行き詰まった時はそれらを活用する手もあるのですが、日本人には辛い部分もありますね

Legend of Grimrock
※1階のダンジョンマップ。 見やすくて解りやすいマップで、いつでもボタン1つで呼び出せるので、冒険しやすくて良いですね。
ただ、謎解きは簡単ではありません。 落とし穴の向こうにスイッチがある時は、何か物を投げてみましょう。
穴に落ちるとダメージを受けますが、そこにアイテムがあったりすることも。


Legend of Grimrock
※地下4階のとあるシーン・・・ 落ちている巻物を集めて所定の場所に納めなければならないのですが、英語が読めないと厳しい。 ここは回答を書いておきます。
Put to sleep : but still dreaming
Eternally imprisoned : to depths beyond measure
Crimes forgotten : but never forgiven
Caverns still echoing : by his call
文章を読まないと解けない謎がなければ、英語が出来なくても問題ないんですが・・・

全体としては、非常に高クオリティーなダンジョン探索ゲームです。
難易度も序盤はかなり低く、徐々に難しくなっていく遊びやすいバランスで、インターフェイスも使いやすいです。
この手のゲームは何の説明もないままダンジョン内に放り込まれ、キャラも弱すぎていきなりボコボコにされるのがお決まりですが、そういう「洋ゲー」感がありません

その分、サバイバル感は乏しいのですが、日本人にはこちらの方がマッチしているのではないでしょうか。
似たタイプのゲームに Coldfire Keep がありますが、そちらは洋ゲー感が強かったので、結構違う印象です。

元々 PC のゲームですし、ボリュームも十分。 しっかり楽しめる内容です。
本格的なダンジョン RPG として、オススメできる作品ですね。

Legend of Grimrock(iTunes が起動します)

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