iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2016/05

Imbroglio

ios iphone ipad

まるで「ヴォイニッチ手稿」のような奇妙なビジュアルと、かなり独特なルールを持つ、風変わりな簡易 RPG が登場しています。
Imbroglio」です。

Imbroglio とは「ゴチャゴチャ」とか「メチャメチャ」という意味で、わざと意味不明な表現や絵にしているようですが、ゲーム自体は思考性の高い、きちんと作られた内容です。
そして私が知る限り、既存のどのゲームにも似ていません。

価格は 480 円。 買い切りゲームなので課金や広告、スタミナなどは一切ありません。

Imbroglio

ターン制のゲームで、フィールドは 4x4 のマスで区切られています。
フリックで主人公が上下左右に動き、四隅からモンスターが出現、ぶつかると戦闘になります。

各マスには斧や剣、杖や弓などが描かれていて、攻撃時には今いる場所にある武器が使われます。
斧なら攻撃力1、大剣なら攻撃力2で、その分だけモンスターの体力が減少。
モンスターから受けるダメージは常に1です。

ただ、このゲームには赤色の体力と、青色の精神力があり、青い敵は精神にダメージを与えて来ます。
武器も杖や竪琴などは青色で描かれていて、敵の精神にダメージを与えます。
敵によって体力は高いけど精神は1とか、精神は4だけど体力は1という場合があるので、敵に合わせた武器を使う、つまり使いたい武器があるマスまで移動してから攻撃することが必要になります。

敵を倒すと「そのマスの武器に」経験値が1つ入ります。 主人公ではありません。
武器の経験値が4になるとレベルアップ。
武器には「Lv0~2 は攻撃1、Lv3 で攻撃2、Lv4 で攻撃3」といったステータスがあり、それに応じて威力が上昇。
武器によっては「Lv1 以降、敵を倒すと体力回復」といったスキルも備わっています。

ゲームの目的はマップ内にある「★」をたくさん集めること。
★を取ると体力と精神が1回復するので、戦闘のダメージを取り戻すためにも必要です。
ただ、★を取るごとに迷路の形が変化。
今いる場所が行き止まりになったり、使いたい武器の方に移動できなくなることもあって、時にはそれでピンチに陥ります。
出来れば安全を確保してから取りたいところ。

武器には遠距離攻撃できるものや、攻撃時にワープするものもあり、使い方によってはピンチを切り抜けられます。
どの武器を優先して育てるかも重要で、常に臨機応変な対応が求められるゲームです。

Imbroglio
※遠距離攻撃はうまく使えば便利ですが、最初のキャラは遠距離武器は使用できません。
杖を使うと遠距離攻撃に加えて、相手に呪いをかけることも出来ます。
呪いのかかった敵は★を取ることで弱いゴーストに変化します。
ただ呪いをかける時に精神が1つ減るので、その後に精神攻撃を食らってやられないよう注意。


スコアは集めた★の数になり、ハイスコアに応じて新しいキャラクターがアンロックされていきます。
キャラクターごとに武器の種類と配置が異なり、遠距離武器がないとか、全てのマスの武器が違うなど、それぞれ特徴ある配置になっています。

また、武器をレベルアップさせると「ルーン」というアイテムを得られるのですが、これも回復に使ったり、消費して壁を壊せるなど、キャラによって用途が変わります。

各キャラで規定のスコアを超えると、そのキャラのカスタマイズも可能に。

武器の配置を自由に決められるようになり、自分が想定する戦い方に応じた武器を並べることで、より戦略的な立ち回りが出来るようになります。
ただし、一部のキャラは使用できる武器に制限があります。

Imbroglio
※キャラクターの選択画面とボードカスタマイズ画面。
キャラごとに有利不利があり、後に出るキャラほど強いとは限りません。
どこからどの敵が出て来るかは決まっているので、カスタマイズでそれに対応した配置にすると有利に戦えます。


かなり怪奇な見た目のため、取っ付き悪そうなゲームに見えますが・・・
ゲームシステムはシンプルで、敵や武器の種類はそんなに多くないので、意外と理解しやすいゲームです。
一方で奥深くて思考性が高く、非常に良く練られたゲームであるのを感じます。
こんなにヘンなゲームなのに、内容はすごくしっかりしていて、玄人向けですね。

パズルゲームという訳ではありませんが、楽しみ方は Dungeon Raid のような「パズル RPG」に近いでしょうか。
奇書のような雰囲気、ギターのみのサウンドも、とても雰囲気があって良いです。

小粒ながらピリリとした、繰り返し楽しめる作品です。
好みはあると思いますが、スマホで手軽に、かつじっくり楽しめる、思考型のゲームを探している人にお勧めです。

Imbroglio(iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

=キャラクターの特性=

COUNT HARRY IV:長距離武器を使えない。ルーン2つ使用で体力1回復。
SUSANNAH HOLY TEMPLAR:青武器を使えない。ルーン2つ使って縦横の敵の精神 -2。
MASINA REBEL QUEEN:移動できない場所が常に1ヶ所できる。赤武器で攻撃した際、ルーンがあって敵の体力が残っている場合、ルーンを使って追加ダメージを与える。
VESUVIUS BOB:同じ武器を複数配置できない。ルーンを使って壁を破壊できる。
JESKA NOMAD WITCH:★を取った時、体力と精神の少ない方しか回復しない。ルーンを使って近くの敵を呪い状態にできる。
DOMINIC TWICE-BITTEN:サーペント(左下から出る青い敵)の体力と精神が1上がる。ルーン2つ使用で4ターン全ての敵をスタンさせる。
JOHNNY OF THE BIRDS:次の★が必ず8マス以上離れた場所に出る。外周に向かってフリックすることで、ルーンを消費して反対側にワープする。

=武器特性=

○赤武器
・Ammulet of Immortals:お守り
IV:ヒーローが死ぬとこの上で復活し、武器レベルは0になる
・Witchpact Blade:短剣
I:攻撃時、呪われた敵に追加ダメージ
IV:呪われた敵を倒すと、ランダムな敵に追加ダメージ
・Blink Dagger:曲刀のナイフ
0:攻撃時に別の場所にワープ
II:レベルアップ時、ワープ先を1度指定できる
・Vampiric Spear:(見た目は手持ち松明)
I:敵を倒すと体力1回復
II:呪われた敵を倒すと体力2回復
・Rusty Caltrops:まきびし
II:ここに敵が入るとスタンする
・Vicious Crossbow:クロスボウ
(遠距離攻撃)
・Blacksmith's Tongs:はさみ
レベルアップ時、上下左右の武器の経験値を1つ上げる
・Brutal Axe:斧
I:敵を倒すとランダムな敵を呪う
IV:敵を倒すとランダムな敵を2体呪う
・Ancient Shield:盾
IV:ヒーローの最大体力が上がる
・Bashing Warclub:こんぼう
IV:敵を倒すと、近くの敵がスタンする
・Whetstone:岩
IV:横列の他の武器のダメージを増やし、この武器の攻撃は0になる
・Menacing Cleaver:包丁
(効果はないが、レベルが上がると強い)
・Blight Broadsword:イガイガの大剣
(強いが、呪われた敵を倒した時しか経験値が増えない)
・Dwindling Brazier:燭台型のたいまつ
(かなり強いが、レベルアップで弱くなっていく)
・Slingshot:スリング(遠距離武器)
I:ミノタウロス(高レベルで出る敵)に攻撃が当たるとレベル分の精神も減らす
・Reaping Scythe:鎌
II:敵を倒した時、他のランダムな敵をゴーストに変える

○青武器
・Echo Harp:竪琴
I:攻撃時、レベルごとに 25 / 50 / 75 / 100 %の確率でランダムな敵を追加攻撃
・Wicked Thorns:いばら
I:呪われた敵を攻撃時、追加の精神ダメージを与える
I:ここに敵が入った時、レベルごとに 10 / 20 / 30 / 50 %の確率で呪われる
・Blinding Lantern:ランタン
0:攻撃時、精神を1つ消費して相手をスタンさせる
I:敵を倒した時、他のランダムな敵をスタンさせる。レベルが高いとスタンが長くなる
・Malign Wand:杖(遠距離攻撃)
0:攻撃時、精神を1つ消費して相手を呪う
IV:敵を倒した時、他の敵を全員呪う
・Confusion Cloud:もやもや
I:レベルごとに 10 / 20 / 30 / 50 %の確率で呪われた敵の攻撃を無効化
・Poisoned Chalice:杯
0:呪われた敵を攻撃時、精神を1つ消費し相手の精神を3減らす
IV:呪われた敵を倒した際、ランダムに他の敵を呪う
・Ixxthl's Ring:指輪
I:ボード上にあると、レベルごとに 10 / 20 / 30 / 50 %の確率で精神を使っても消費しない
・Mystic Whisk:シャカシャカ
0:攻撃時、相手をどこかにワープさせる
・Rimeclaws:爪
0:攻撃時、精神を1つ消費して相手に追加精神ダメージ
・Morphic Mirror:手鏡
0:攻撃時、精神を1つ消費して、攻撃した相手と同種の他の敵に精神ダメージ
Dice of Omens:サイコロ
I:ボード上にあると、レベルごとに 1 / 2 / 3 / 4 %の確率でターン開始時にランダムな敵を呪う
・Arcane Hourglass:砂時計
0:攻撃時、精神を1つ消費する。16ターン後に精神が1つ回復する
IV:攻撃した相手を呪う 
・Forbidden Scroll:巻物
I:近くにある入口から2回連続で敵が出ることがなくなる
IV:攻撃した相手を入口に戻す

MMX Hill Climb

巨大バギーなどのモンスターマシンで起伏に富んだ奇想天外なコースを疾走し、走りきれずに爆発する、物理シミュレート系の 3D モトクロスゲームが公開されています。
MMX Hill Climb - Off-Road Racing With Friends」です。

開発したのはカーチェイスゲームとして人気になった Smash CopsSmash Bandits Racing を公開している、Hutch Games というイギリスのメーカー。
高い技術力を持つメーカーで、高度な 3D グラフィックと物理シミュレート、それを利用したハチャメチャなレース表現は相変わらずです。

横視点のモトクロスゲームで、スマホにはよくあるタイプですが、難しいけどテンポが良く、遊びやすい内容で、思わず繰り返してしまいますね。

アプリ本体は無料、スタミナもありません。 ただ課金通貨と強制動画広告があります。
メッセージは全て日本語化されています。

MMX Hill Climb

MMX Hill Climb

操作はシンプルです。 画面右下のペダルを押しっぱなしでアクセル、左下のペダルでブレーキ。
また、アクセルで車体が後ろに傾き、ブレーキで前方に傾きます。
これでジャンプ中の姿勢制御を行います。

アクセル&ブレーキと姿勢制御が一緒のボタンになっているのが特徴ですが、ゲームとしては既存のモトクロスゲームと大差ありません。
着地場所の角度と車体の角度を合わせれば安全な着地を行え、着地時にアクセルを踏んでいればそこからのスムーズな加速を行えます。

ただしこのゲーム、車体がかなり跳ねます。
スプリングがすごーく強く、見た目よりはるかに軽い車を運転している感じで、大ジャンプから着地すればボヨンボヨン跳ねますし、非常に不安定で、急加速するとすぐにウィリーしてそのままではコケます。

おまけに車の上に「×」マークの付いた爆弾が付いていて、これが地面に触れると大爆発!
車体がバラバラになり、タイヤとシャーシがが吹っ飛び、物理シミュレートされた動きでリアルに転がっていきます。

ミスるとコースの最初から。 リトライは何度でも出来ますが、最初はほとんど進めずに終わるでしょう。
ゲームとしては「死にゲー」「マゾゲー」と言えますね。

ただ、レース中に集めたチップで安定性やグリップを強化できますし、そこまでマゾ過ぎるほどではありません。
私はマゾゲーは嫌いなので、難しすぎるモトクロスゲームは敬遠するのですが、これは難易度のバランスが良く、スピード感もあって、強化の楽しさもあり、延々とやり続けてしまいました。
ライバルと併走するため、競争している感じがあるのも良いですね。

MMX Hill Climb
※モンスタートラックレースでおなじみ、廃車踏み潰しシーン。
しかしマシンが不安定なので、油断するとすぐひっくり返って大爆発。
このハチャメチャっぷりが魅力です。


MMX Hill Climb
※こちらもモトクロス系おなじみ、大回転シーン。 もちろん速度が足りないと落下。
4WD なので前輪が地面に付いてないと登坂力が落ちます。
他にも崩れる橋やジャンプ台など、様々なしかけが登場。


MMX Hill Climb
※で、バランスを崩してドッカーン! モトクロス系おなじみの物理シミュレートなバラバラ爆発シーン。
タイヤがポンポン飛んでいき、シャーシが吹っ飛んでいきます。
吹っ飛んだシャーシが強化チップに触れると、普通にゲットできるのがユニーク。
ただし吹っ飛びながらのゴールは無効。


町・砂漠・雪原に分れたステージが 10 以上あり、さらにスピードコースや長距離コースなどの特殊ステージが存在します。
各ステージにアンロック条件がありますが、当面はゴールできれば次のステージに進めます。
無論、そう簡単ではありませんが。

マシンは現時点(2016/5)で8種類用意されており、特定の条件を満たすか、課金通貨でアンロック可能。
課金通貨は一定時間ごとのボーナスや、動画広告を見ることで手に入りますが、ゲームを通して入手できる機会は少なめ。
条件を満たしてのアンロックもハードルが高いので、当面は(無課金だと)最初のマシンしか使えませんね。
ただ、最初のマシンでも強化すれば相応に速くなり、上位マシンゲットの目処も立ってきます。

難点は、強制動画広告があること。
リトライを繰り返すゲームですが、その最中に強制動画広告が入って来るのはかなりうっとうしい。
広告を消す課金も現時点ではないようです。

また、Facebook のフレンドと競う機能があり、ランキングが表示され、ライバルのゴーストと併走することも出来るのですが、Facebook 以外には対応していません。
日本は Facebook の利用率は高くないので、フレンド機能はあまり活用できませんね・・・
まあ Twitter ではゴーストの共有はできないだろうし、日本ローカルな LINE に対応しろという訳にもいかないのですが。

MMX Hill Climb
※コース選択画面。 町と砂漠の通常コースはゴールすれば順次アンロックしていけます。
雪原コースは特定のマシンが必要。 砂漠コースで好成績を収めることで入手できますが、簡単ではないです。
とりあえず町のコースで腕を磨きましょう。


MMX Hill Climb
※こんなマシンも用意されています。 どう考えてもレース向きではなさそうですが・・・

モトクロス系のゲームは欧米、特にヨーロッパで人気で、Moto X MayhemBike BaronDownhill SupremeTrials Goアーバントライアル など、数多くのヒット作があります。
Alto's AdventureEarn to Die 2 もこれに含まれるでしょうか。

そして今作はそんなヒット作の中に入り込める、欧米ではロングセラーになるのを感じるクオリティーを持ちます。
もちろん日本人がやっても十分楽しめます。

スマホに最適化された操作とバランスで、手軽かつ快適に楽しめるアプリ。
簡単ではありませんが、解りやすく、本体無料で見栄えもする、万人にお勧めできるゲームですね。

MMX Hill Climb(iPhone 版、iTunes 起動)

MMX Hill Climb(Android 版、Google Play へ移動)

※Youtube 公式 PV

【お知らせ】iPhone(iPad / iTunes 等)のトラブルと対処法のページ、大幅拡張

本家の iPhone AC にあった「iPhone(iPad / iPod touch / iTunes)のトラブルと対処法」のページを大幅に拡張し、公開しました。

元の内容が古くなっていたため、最新の仕様に対応したものに改め、項目も大幅に追加しています。

iPhone トラブル対処法

さらに、このブログで過去に掲載した記事「アメトーク iPhone 使いこなせてない芸人の補足」や「iOS9.3 及び iOS9 の新機能」の記事の内容を盛り込み、初心者にありがちな疑問点の説明や、最新 iOS の機能のまとめなども追加しています。
iOS9 の不具合情報 の内容なども加えていて、総項目数は 100 以上になります。

自分で言うのも何ですが、iPhone のトラブル FAQ のページとしては決定版になったのではないかと思います。
iPhone で何か解らないことがあったら、ぜひ活用して頂ければと思います。

iPhone(iPad / iPod touch / iTunes)のトラブルと対処法(索引ページ)

 ・本体再起動について
 ・本体の動作不良&動作に関する疑問
 ・通信関連のトラブルと疑問
 ・アプリのトラブル
 ・故障、物理的なトラブル
 ・iPhone 初心者によくある疑問
 ・PC 用 iTunes と iCloud の疑問&問題
 ・iPhone の色々な機能
 ・最新 iOS の機能と使い方

VOEZ

大ヒット音楽ゲーム DeemoCytus で有名な台湾のメーカー Rayark。
その Rayark が新しい音楽ゲームを発表したのが昨年の12月。 今年2月には β テストも行われていました。
そんな期待の新作が、いよいよ本日より正式公開されています。
VOEZ」です。

Cytus は SF、Deemo は神秘的なバックストーリーがありましたが、今作は現代の若者の青春バンドストーリーが背景になっています。
音楽ゲームなのでやることはあまり変わりませんが、ものすごーく爽やかな雰囲気で、このムード作りは流石と言えますね。
もちろん音ゲーとしてのクオリティも非常に高いです。

アプリ本体は無料ですが、楽曲は課金通貨を使ってアンロックしていく必要があります。
賛否ありそうなのは、課金システムが解りにくいうえに高額なこと・・・
現時点では、無課金 / 微課金では遊べる範囲は限られています。

VOEZ

VOEZ

画面上部からマーカーが落ちてきて、画面下のラインに重なった瞬間にタップします。
タップするタイミングは曲に合わせられているので、目押しするのではなく、音を良く聴いてリズムに合わせて押すことが大切です。
ビートマニアや Deemo と同じシステムなので、迷うことはないでしょう。

長押しするマーカー、フリックするマーカー、押したまま指をスライドするマーカーなどが存在しますが、どれも既存の音楽ゲームにあるものと変わりません。
ただこのゲームの場合、これらは押しっぱなしでも OK です。
フリックも長押しも離すタイミングは判定されないので、それを覚えておくとプレイしやすくなります。

音楽ゲームにはタップに応じて音が鳴り、タイミングがズレると曲もズレる「疑似演奏型」と、操作と曲が連動しておらず、曲は常に一定して流れる「手拍子型」の2種類がありますが、このゲームは後者です。
操作は曲に影響せず、初期設定ではタップ音もありません。

ただ、このゲームは曲の内容に合わせたマーカーの演出によって、曲へのシンクロ感を出しています。
マーカーはライン(縦線)に沿って落ちてくるのですが、このラインが頻繁に動きます。
ラインには背景が付いていますが、その色と太さも曲に合わせて変化し、雰囲気を表現しています。

譜面も叩いていて気持ちの良いものになっていて、ゲームとしての譜面ではなく、曲の雰囲気やプレイ感を重視している印象です。
よって難易度はそれほど高くなく、7鍵ビートマニアを極めているようなコア音ゲープレイヤーだと物足りないかもしれませんが、丁寧に作られているのを感じますね。

ただしタイミングの判定は厳しく、Perfect と OK の判定があって、OK でもコンボは繋がりますが、ほんの少しのズレでも Perfect にならずスコアは下がります。
また Perfect には虹色判定(Max Perfect)とノーマルがあり、虹色の判定基準はかなり厳しめ。

Miss 判定になり辛く、ゲームオーバーがないのでどんなにボロボロでも最後までプレイでき、その点はカジュアルなのですが、ハイスコアを狙うと相当シビアです。

VOEZ
※ラインが動き、色が変わり、数が増減して太さも変わる。
マーカーの落ちてこない装飾だけのラインも結構あって、これで曲を演出しようとしています。
右にある青いマーカーはフリックマーカー。 でもフリックせず、指をスライドするだけでも OK。
フリック方向にラインが動く演出も多いです。


VOEZ
※ステージ開始前の設定。 ワールドランキングが表示されます。
解りにくいのですが、矢印の部分を押することで「タップ音」の ON / OFF を行えます。
タップ音は1種類しかなく、アリだとうるさいけど、なしだと寂しいしタイミングのズレが解りにくい・・・


VOEZ
※プレイ後の集計画面。 スコアは Deemo や Cytus と同じく 1,000,000 からの減点制。
フルコンボしても Max Perfect が少なかったり OK が多いとスコアは低いです。
Perfect か OK かはタップ時の光り具合で解ります。
ちなみに最初の曲「AKARI」はボーカルが初音ミク。 ちょっと好き嫌いが分れそう・・・


ストーリーが語られる「日記」というものがあり、「10曲プレイする」「Hard で9万点獲得」などの条件を満たすことで徐々にアンロックされていきます。
海辺の町の6人の若者の活動が描かれていて、水彩画タッチのイラストが非常に雰囲気あって良いです。
メニュー画面では波の音も聞こえ、本当に爽やかさ MAX。

課金するか日記をある程度解除すると、課金通貨の「Key」が手に入り、曲はこれでアンロックしていきます。
最初から8曲はプレイ可能で、アンロック用の曲は(2016/5 時点で)32。 合計 40 曲用意されています。
無課金でも Key は4つは手に入るので、12 曲はプレイできる訳ですが・・・

ただ、この辺のシステムに本体無料アプリらしい辛さがあります。
まず、最初からプレイできる8曲は、実は「期間限定解放」の状態。
このシステムの詳細を確認できず、期間の長さもよく解らないのですが、限定解放というぐらいですから、期間が過ぎたらロックされてしまうはず。

※無料解放曲は一定期間ごとに入れ替わるシステムになっています。

Key は1つ 120 円で、40 曲すべて永久アンロックするには当然 40 個必要。
40 個購入という選択はなく、1個 120 円、6個 600 円、12 個 1200 円、25 個 2400 円、55 個 4800 円。
今度の追加曲や割引分もありますし、要するにフルで遊びたかったら 4800 円ですね。

Deemoグルーヴコースター太鼓の達人 など、楽曲販売のある音ゲーは1曲 150 円前後である場合が多いので、特別高い訳ではないのですが、一通りそろえると安くはありません。

また「Key は日記をそろえることでも手に入る」と言いましたが、13 枚目の日記の解除条件が「25 曲プレイする」なので、相応に曲をアンロックしないとそれ以上進められません。
よって無課金や微課金はどうあがいてもここで止まります。

日記システムは実際の時間経過にも連動するとのことで、例えば現実の夏になれば、日記にも夏らしいエピソードが追加されたりするようです。
よってそれに伴う Key のプレゼントがあったりするかもしれませんが、かなり時間がかかりそうですね。

VOEZ
※日記のワンシーン。 ただ物語はちょっと解り辛い。 おまけに無課金だと全く話が動いてない段階で止まる。
高校生のバンド活動の話なので、ある意味この手の王道。


VOEZ
※舞台となる架空の町、蘭空町。 沖縄+台湾な感じ。 イラストのタッチが非常に良いです。

VOEZ
※課金画面。 正直、このゲームを本格的に遊びたいなら 4800 円の課金は必須という印象です。
フルプライスのゲームだと思うべきでしょうね。


とにかく爽やかで高クオリティーな音楽ゲームで、そこは期待通りと言ったところ。
ただ個人的には「普通の音楽ゲーム」という印象もあります。
前述したようにプレイヤーの操作が曲に影響しない作りですが、私は「疑似演奏型」の音楽ゲームの方が好きなので、そのタイプであった Deemo の時に受けたような感動はなかったです。

まあこの辺は好みによるところで、疑似演奏型だとプレイがガタガタだと曲が聴けないし、ボーカルがメインの曲にはマッチしていません。
Deemo はピアノをテーマにしていたから疑似演奏型に出来たというのがあるので、今作はその辺を割り切って、代わりに画面の演出で曲を表現しようとした感じでしょうか。
そういう意味では Deemo の系統ではなく、Cytus の後継と言えますね。

作りは素晴らしく、本体無料なので、まずは試してみるのが良いでしょう。
課金や継続については、それから考えても良いと思います。


※Youtube 公式先行動画

Tap the Blocks

さめがめ+落ちものパズル(横向き)」。
ブロックをタップで消していくシンプルなルールながら、素早い思考力が求められる、手軽に楽しめる無料パズルゲームが公開されています。
Tap the Blocks」です。

「さめがめ」は古典コンピューターパズルゲームの1つで、同色が繋がっているブロックをクリックして消していくシンプルな内容です。
固定画面のパズルで、ブロックが追加で降って来たり、制限時間があったりすることはありません。
しかし消し方をよく考えないとブロックが残ってしまうことと、一度に多くのブロックを消すほどスコアが飛躍的に伸びていくシステムにより、意外なほど高い思考性を備えています。

そんな「さめがめ」を、ブロックが横からせり出してくる形にアレンジしたのがこのゲームです。
その結果、ゲーム性が「一度にブロックをたくさん消す」から「ブロックが残らないように素早く消していく」に変わっていて、これはこれで楽しめる内容になってますね。

アプリ本体は無料、スタミナはありません。
強制動画広告が出て来ますが、240 円の課金で非表示にすることが出来ます。
課金はこれだけなので、広告を我慢すればタダですね。
また広告はコンティニューとリトライ時に出て来るのみで、そこまで頻繁に出る訳ではありません。

Tap the Blocks

Tap the Blocks2

中南米の原住民がテーマになっていて、原始的な雰囲気。
時間の経過と共に画面の左端から、様々な色のブロックが1列ずつ現れます。

同じ色のブロックが2つ以上繋がっているものをタップすると消すことが出来ます。
ブロックを動かしたり、入れ替えたりすることはありません。 ただタップで消すのみ。
ブロックを消すと、その上にあるブロックは落ちてきます。

基本ルールはこれだけ。
左から出て来たブロックに押され、消しきれなかったブロックが右側の土台の端から落ちてしまうと、その分だけライフが減少。
0になったらゲームオーバーです。

ルールはシンプルですが、そう簡単ではありません
消し方を間違うとすぐ消せないブロックが残ってしまい、ライフが回復することがないため、ちゃんと考えないと数ステージで終わってしまいます。
あまりノンビリは出来ませんが、どこから消せば残らないのか、冷静に判断しながら消していく必要がありますね。

ステージクリア制で、ブロックが規定の回数だけ出て来ると終了。
残ったブロックの高さに応じてボーナススコアを得られ、次のステージに移ります。

Tap the Blocks3
※左にいる原人をタップすると、早くブロックが出てきます。
ブロックが少なすぎると消し辛いので、時にはワザと出すことも必要。
クリアすればブロックは全部消えるので、ピンチの時でもあきらめないように。


「さめがめ」は一度に多くのブロックを消すほど飛躍的にスコアが伸びたのですが、このゲームはまとめ消しによるスコアアップは控えめです。
もちろん同時にたくさん消すほどスコアは伸びるのですが、ルール的にどんどん消す必要があるのと、ステージクリアボーナスが大きいため、「クリアを最優先して、その中で多数消しも狙う」といった感じになりますね。

ただ、ブロックを消すと上部のメーターが伸びていき、最大になってからクリアするとボーナスステージになります。
ここでは普通の落ちものパズルのように真上からブロックが落ちてきて、それがこぼれ落ちることはありません。
ライフの減少を考えなくて良いので、十分にブロックを蓄えてからの多数消しを狙えます。
うまくいけば大量点を稼げるので、ここは本来の「さめがめ」っぽくなりますね。

私的には、オリジナルの「さめがめ」を知っているためか、もうちょっと多数消しの点数が多くても良かったような・・・ とも思うのですが、そうなると難しくなり過ぎるかな。
クリア優先で遊べるのが良さの気もしますし、今のルールで十分に思考性はあるので、これはこれで良いのでしょうね。

Tap the Blocks4
※ボーナスステージで 42 個同時消しを行ったシーン。 42x42 で 1764 点。
多くのブロックを一度に消すには、数の多いブロックを残しつつ、それ以外のブロックを出来るだけ無くしていく必要があります。


さめがめ系のゲームは他にも Pop Star!Blowup!!MUJOピヨピヨクエストBlock Legend などがありますが、ゲーム性は上位に入ると思います。
難点は地味なことでしょうか・・・ もうちょっとこう、演出もサウンドも盛り上がりが欲しい。
雰囲気はあると思うんですけどね。

しかし手軽に楽しめて、繰り返し遊んでしまう手強さのある、良作のパズルです。
何より無料で、課金しなくても(広告が出る以外)特に制限はないので、試して損のないゲームだと思います。

Tap the Blocks(iTunes が起動します)


※Youtube 公式 PV

Titan Quest HD

古代世界のディアブロ。
古代ギリシャの戦士が神話時代のスパルタやエジプトを巡る、ディアブロやトーチライトと並び称される「ディアブロ型ハック&スラッシュ」のアクション RPG がスマホ&タブレットに移植されました。
Titan Quest」です。

オリジナルは 2006 年にパソコンのソフトとして発売されており、フル 3D の美しいグラフィックとディアブロらしい派手な戦闘を iPhone / iPad でも遜色なく堪能することが出来ます。
移植を担当したのはフランスの DotEmu で、同社の移植は肝心なところが欠けていることも多いのですが、今作のクオリティーはかなり高いです。

私はオリジナルは未プレイなので比較することは出来ないのですが、近年の PC 用ヒット作の移植だけあって、ボリュームやグラフィックはスマホのレベルを超えてますね。
XCOM のような、フルサイズ・フルスペックの PC ゲームをそのまま移植した作品です。

ただしそのため、対応ハードの条件は厳しく、iPhone 5s 以降、iPad Air / mini 2 以降、iPod touch 第6世代が対象。 iPhone 5 や iPad 3 / 4 は対象外
実際、iPad Air(CPU は 5s 相当)でのプレイだとコマ送り気味になる場面が散見され、快適にプレイできるギリギリの範囲といった印象を受けます。

価格は 960 円。 このレベルのゲームとしては、むしろ安いと言っても良いでしょう。
もちろん買い切りゲームなので、広告・課金・スタミナ等は一切ありません。
ただし拡張パック(Immortal Throne)は盛り込まれていません。

Titan Quest

Titan Quest

ディアブロの追従作と言えるので、ゲーム性はディアブロシリーズのまんまです。
見下ろし型のアクション RPG で、3D グラフィックですが、プレイ感は 2D(平面)。
画面左のスティックで移動し、右にあるボタンで攻撃。
攻撃は半オートで、押しっぱなしで連打でき、自動で近くの敵を狙ってくれます。

ディアブロ系の戦闘の特徴は「無双」。
大量の敵が一斉に襲いかかって来て、それをバッタバッタとなぎ倒す、スピーディーで爽快感のある戦闘が繰り広げられます。
と言っても、袋叩きに遭っているままだとさすがにやられてしまうので、あまりに敵が多い時は、逃げるかスキルを使って対処する必要があります。

減った HP はポーションを使って回復し、ピンチの時はオートで飲んでくれます。
ポーションの入手量は多く、店でも安く買えるので、基本的にはガブ飲みしながら戦うスタイルで、欧米らしいゴリ押し系。
ただ使ってすぐ回復するタイプではなく、徐々に回復していく形なので、HP が少なすぎる時は一旦離脱しないと危険です。

ディアブロと言えばランダムドロップのアイテム集め。 もちろんこのゲームでも健在です。
敵を倒していると様々な装備を落とし、多種多様な付加効果の付いたマジックアイテムも出現。
運が良ければ強力なレアアイテム、固有装備のエピックアイテムが手に入ることもあり、装備探しも大きな楽しみですね。
たまに敵が「チャーム」や「レリック」と呼ばれる欠片を落とすこともあり、これを装備に付加して強化することも出来ます。

Titan Quest
※画面をピンチ操作すればズームイン / ズームアウトが可能。
細かく描かれたグラフィックをアップで眺めることも出来ます。


Titan Quest
※アイテムは種類ごとに大きさが違います。 このシステムはいかにもディアブロ系。
武器は2種類装備でき、ボタンで切り替えられるので、遠距離用と近距離用にして使い分けるのが基本でしょうか。
メインストーリーが進行するとバッグが手に入り、アイテム所持数が増加します。


Titan Quest
※アイテムは白がノーマル、黄色はマジック付き、緑はレアマジック、青は固有装備。
オプションで白アイテムは非表示に出来ます。
スティックの右下にある青いボタンを押すとポータル(ワープゲート)が開き、町に戻れます。
ポータルでまた戻ってくることも出来るので、アイテムを持ち切れなくなったら売却してきましょう。


主人公のレベルが2になると「マスタリー」と呼ばれる特性を選択できます。
戦士系の Warfare、盾戦士の Defender、弓と槍の使い手 Hunter、火の魔術師 Earth、狼を呼び出す Nature などがあり、それぞれが固有のスキルを習得可能。

そしてレベルが8になると2つ目のマスタリーを選択可能になり、この2つの組合わせでビルド(職業)が決まります。
マスタリーは8つあるので、ビルドは計28。
どの組合わせが強いのか、どういう戦い方をするのか、その辺を考えるのもゲームの面白さですね。
加えてマスタリーごとに 20 のスキルがあり、どれを優先するかも重要です。

世界観はギリシャ神話やエジプト神話などをベースとしていて、実在した都市を模した町があり、ハクスラでありながらストーリーも重視されているのが特徴です。
メッセージが英語、しかもかなり長文が出て来るので、日本人にはストーリーは解り辛いのですが、見た目の雰囲気や演出でなんとなく物語は伝わって来ます。

また、マップは広大ながらも通るルートはほぼ決まっていて、道に沿って進んでいけばゲームは自然に進行するので、悪く言えば一本道ですが、英語が読めなくても進め方で迷うことはないでしょう。

フィールドは非常に美しく、素朴な雰囲気の町並み、こかげのリアルな森、水の表現が見事な川や海岸などがあり、昼夜の変化もあります。
物理シミュレートも細かく、破片がリアルに転がり、坂道で倒れた敵の死体はゴロゴロと転がり落ちていきます。
そのグラフィックは iOS のゲームとしては間違いなくトップレベルですね。

ただ、私が iPad Air でプレイしていたからかもしれませんが・・・
高負荷なグラフィックによる不安定さが難点です。

まず、妙な引っかかりというか、操作し辛さを感じます。
たまに思うように移動できなかったり、攻撃できないことが。
また攻撃が半オートなのが災いし、あさっての敵を狙って思わぬ方向に走っていくことも。
操作性が悪いと言うより、たまに不自然になる、という感じでしょうか。

そして何より、たまに落ちる
経験値やアイテムなど、最低限の情報は定期的にセーブされているようで、落ちたら全部パーという訳ではないのですが、再開時に復活ポイントまで戻されてしまうため、元の場所まで行くのが面倒。
倒した敵やマップの踏破状況なども落ちると戻ってしまいます。
メモリの問題で落ちている訳ではないようなので、本体再起動しても特に変化なし。

ただ、iPhone 6 Plus でプレイしてみると、明らかに iPad Air の時より操作がスムーズでした。
よってやはり、iPad Air や iPhone 5s では「ギリギリ」なのでしょうね。
決して遊べない訳ではなく、普通に楽しめるレベルなのですが・・・ 今の時点ではこれらの機種では、やや不安定なのは否めません。
そろそろ 2013 年世代(Apple A7)では足りない時代が来たということでしょうか。

(ちなみに iPhone 5s、iPad Air 1、iPad mini 2 / 3 は A7。 iPhone 5、5c、iPad 4 は A6。 iPhone 4S、iPad 2 / 3、iPad mini 1、iPod touch 第5世代は A5 です)

Titan Quest
※習得する特性はゲームが進めば2つ選べます。 ただし後で変更はできません。
戦士系は二刀流が可能に。 近接系と魔法系を取って使い分ける手も。
召喚魔法は盾戦士以外、どれも持っていますが、自然魔法は召喚数が多めです。


Titan Quest
※スキルツリー。 これは Hunting(弓&槍使い)のもの。
スキルポイントはレベルアップごとに3つ貰えますが、逆に言うと3つしか貰えないので、全部を上げていくことはできません。
左下のメーター(基本スキル)を上げるとステータスが増えます。
10 年前のゲームなので、スキルの詳細はネットで検索すれば調べられるはず。


Titan Quest
※港町のワンシーン。 船や石畳などの書き込みの細かさが目を引き、陰影のリアルさと水の表現がそれらを際立たせます。
その分、高いグラフィック処理能力が必要な訳ですが・・・


スマホ用のゲームではなく、パソコンのフルプライス用のゲームで、そして「ソシャゲ時代の前に作られたゲーム」なので、課金なしでガッツリ遊べる内容です。
出先でちょっと遊ぶというのには向きませんが、やり込めるヘビーなゲームをしたい方にはお勧めです。
言うなれば「脂の乗った PC 洋ゲー」ですね。

PC ゲームと言っても無双アクション RPG なので、ゲーム自体は難しくありません。
敵を片っ端からボコりながら進んでいけば良いので、誰でも遊べます。

職業は一度決めると変えられませんが、そのぶん数度のプレイで色々な職業を試してみる遊び方も出来ます。
クリア後に選べる難易度も3種類用意されていて、やり込みも想定されたシステムですね。
長くしっかり楽しめる、オススメの本格派ゲームです。

Titan Quest(iPhone 版、iTunes 起動)

Titan Quest(Android 版、Google Play へ)

※Youtube 公式 PV

プラチナ・トレイン 日本縦断てつどうの旅

桃鉄のような、電車で日本の各地を巡るスゴロクゲーム。
かと思ったら、予想以上に「鉄道ファン魂」全開のゲームだった・・・
そんな鉄道ソーシャルゲームが公開されています。
プラチナ・トレイン 日本縦断てつどうの旅」です。

今回公開されたのは「JR 西日本エリア版」。
登場するのは京阪神、中国地方、紀伊半島西部、富山までの北陸地方
四国はなく、九州は博多まで。 東日本や中部・関東はありません。
ただ対象エリアの駅は、かなりローカルなものまで網羅されています。
JR 西日本許諾済み。

現時点(2016/5)では不具合や未完成と言える部分が多く、紹介は時期尚早かもしれません。
ただグラフィックや演出が良く、鉄道を深いところまで表現した、魅力を感じる作品なので、解り辛いルールの説明も兼ねて今回取り上げておきたいと思います。

ソーシャルゲームなのでアプリ本体は無料ですが、課金もガチャもスタミナもあります。
ただ、少なくともソロプレイなら、無理に課金が必要な作りではありません。

プラチナトレイン

基本的には4人でプレイする「スゴロク」です。
ルーレットを回して出た目の数だけ線路を進み、目的地を目指します。
目的地は複数あり、到着すると先着順に応じた「ポイント」を獲得。
1プレイは 10 ターンで終了。 ポイントが一番高かった人が優勝です。

ルーレットは目押し可能で、ズレることも多いですが、1を過ぎてからタップすれば4~6が出やすくなります。
また好きなマスで停車することができ、目的地もちょうどでなくても入れます。
10 ターンしかないので、この辺は融通が利くようになってますね。

そしてこのゲームの大きな特徴は、すべてのマス、すべての線路が、現実の鉄道路線に準じていること。
1つ1つのマスに現実の駅名が付いていて、漢字で書かれた駅名標が表示されます。
ローカル線の小さな駅までちゃんと存在し、イベントが発生するマスでは古墳を見に行ったとか、水族館に行ったなどの「ご当地イベント」が起こることもあります。

さらにすべての線路が「大阪環状線」とか「JR東西線」「東海道本線」などの現実の「路線」に属しており、各路線に始発駅と終着駅が存在、始発から終着まで走ると「路線踏破ボーナス」を入手できます。
これらのおかげで、他のスゴロクゲームにはないリアリティを感じることが出来ます。

さらに異なる路線に入ると、その路線にちなんだ電車に見た目が変化。
列車はデフォルメされた 3D モデルで表現されていて、素人目には似たものばかりですが、やはり並べて見比べると、窓やライトの位置・形状は細かく異なっています。
少しプレイするだけで、鉄道に対する思い入れがヒシヒシと伝わって来ますね。

1人用の場合、各ステージにクリア条件があり、必ずしも「優勝すればクリア」ではありません。
「特定の駅に到着する」とか、残り2ターンになると出て来る「最終目的地」に到着するなどの条件を満たす必要があり、それを達成していれば3位でも OK ということもあります。

ただ、サブミッションも複数用意されていて、それらも満たしていれば報酬が多くなります。
報酬はガチャを引くためのチケットや、強化素材などがメインです。

プラチナトレイン
※左は画面をアップにしたところ。 ピンチ操作で自在なズームインが可能で、拡大すると列車は細かく描かれているのが解ります。
右は地域イベント。 これはポイント(勝利点)ゲットですが、他にも神社で金運が上がってコインゲットとか、色々なものがあります。


プラチナトレイン
※路線のみの表示にすれば、現在走っているのが何線なのかも解りますが・・・
ただ、他の路線の確認などは出来ず、この辺の情報表示は今ひとつ。
右は路線踏破シーン。 ただ走るだけではダメで、始発駅と終着駅は停車するか、ワープ移動先である必要があります。
踏破ボーナスは距離が長いほど多くなり、「大阪から尼崎を通って福知山線を走ると、途中で JR 宝塚線も踏破できる」みたいなケースもあって、そういうのを覚えておくと有利になります。


ガチャからは急行・特急・新幹線などの車両が描かれた運転カード(鉄道カード)を得られ、デッキに5枚まで含められます。
ガチャに使う課金通貨は、ゲームの進行(ミッションの達成)でも相応に得られます。

鉄道カードを使うと、その列車が走っている路線の始発駅にワープし、その路線に沿って素早く移動できるようになります。
と言っても、サイコロが増えたり、移動速度が2倍になったりする訳ではありません。
各駅(マス)には「各駅停車しか停まらない」「急行も停まる」といった設定があり、急行なら各駅停車のみの駅を素通りするようになります。

よって大都市圏だと急行に乗っていても多くの駅に停まるのですが、郊外に出ると小さな駅は素通りし始めます。
その様子がまたリアルですね。
ただ決まったルートしか走れないので、別の道に行きたい場合は「ここでおりる」のボタンを押して乗り換えをしないといけません。

ここまで聞けば、これがどれだけスゴロクゲームと言うより「鉄道ゲーム」であるかが解るでしょう。
ただ、それがこのゲームの難点でもあります。
ルールが複雑で、初めてやった時は「急行カードなのに早く動かない!」「勝手に列車が変わるのはなぜだ!」「どうして駅を素通りしたんだ!」「なぜ分岐点で別の道を選べないんだ!」など疑問続発の状態に

まあルールが複雑なことについては、これはこれでも良いと思います。
こういう掘り下げた表現や、その分野への追求は、ゲームに「深み」を与えます。
最近、特にスマホゲームは遊びやすさと解りやすさが重視され、前述したものは無視される場合が多いので、あえて時流に背を向けたこの作品は良い意味で尖っています。

ただ、インターフェイスが不十分すぎて、複雑なゲームが解りにくいままになっています。
パッと見では急行が停まる駅なのか通過する駅なのか解らないし、そもそも停車駅に関する説明がない。
広域マップも大雑把だし、駅や線路をタップして駅名や路線名を確認することも出来ない。
前述した鉄道カードの仕様も、ゲーム内ではほとんど説明されません。
一度移動すると戻ることも出来ず、そのため試しに移動してみて先の様子を確認するということも出来ません。

加えて現時点ではアプリ自体に問題も多く、たまに落ちるうえにゲーム中にセーブされないので、落ちたら最初からやり直し。
iPhone の通知が来ても落ちてしまいます。
広域マップの操作が不安定で、フィールドを見て回りたい時も画面をしばらく押しっぱなしにしてからでないと、なぜかうまく動かない。

第三者の目で厳しい意見を言わせて貰うと、まだ β テスト段階で、完成版とは言えない印象です。

ただ、インターフェイスと操作性、安定性を改善してくれれば・・・
ゲーム自体は良く、グラフィックや演出はすでに十分なので、長く楽しまれるゲームになってもおかしくないと思います。

プラチナトレイン
※運転カードを使うと、「その列車の路線」を早く走れるようになりますが、その路線から外れたい場合は「ここでおりる」を選ばないといけません。
よって始発駅へのワープだけしたい場合は、カードを使ってすぐ降りましょう。
降りてもサイコロの目が残っていれば、継続して移動できます。
新幹線は専用の高架線路を移動し、降りた時点で通常路線に移ります。
右は車両基地画面。 電車の改良(合成)をすると、使用時の消費電力やルーレットの数字を強化できますが、同クラスのカードしか合成できません。

プラチナトレイン
※こちらは運転カード(電車のカード)。 表示されている路線は参考情報ではなく、実際にゲーム中で移動できるルートなので重要です。
ちゃんと解説文もあるのが良いですね。
ただ、ゲーム中はこれらが縮小表示になるため、見辛いのが難。


私的には、鉄道ファンの開発者が自らの趣味と情熱の赴くままに、自分の作りたいところから勢いに任せて一気に作り上げたゲーム、といった感じを受けます。
だからインターフェイスなどが後回しになっている印象。
よって粗いのは否めませんが、でもそういう作品の方が、往々にして魅力があったりすることも確かですね。

解りにくい部分は多いですが、基本は「列車で目的地を目指すスゴロク」なので、疑問点が多くても何とか遊ぶことはでき、誰もがやってみたくなるアプリではあると思います。
また対象エリアに住んでいる人だと、近所の駅や利用している路線が必ずあるでしょうから、そういうのを見ると嬉しくなりますね。

個人的には好きなゲームで、これからの修正と発展に期待したいアプリです。

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