iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

2016/06

Boxy Kingdom

敵を攻撃できる RPG 風クロッシーロード
ゴブリンやドラゴンが徘徊し、数々のトラップが待ち受けるダンジョンを進む、ゲーム性の増したクロッシーの亜種が公開されています。
Boxy Kingdom」です。

先日、クロッシー系と言われている Rodeo Stampede を紹介したので、秀作のクロッシー系であるこちらも取り上げておきたいと思います。
Rodeo Stampede はクロッシー系と言っても、クロッシーロード とはゲーム内容は大きく異なりましたが、Boxy Kingdom は明確な「クロッシーロードのクローン」です。
ただ、背後から敵に斬りかかったり、松明で周囲を火の海にしたり、自分に付いた火を水たまりで消すなど、豊富なしかけがあるのが特徴です。

アプリ本体は無料で、スタミナや強制広告はありません。 課金はありますが必須ではありません。
ただ、任意動画広告のボタンは頻繁に出て来ます。

Boxy Kingdom

基本ルールはクロッシーロードと同じです。
フリックするとその方向に1マスずつ動き、タップでも1マス前進します。
トラップを避けながら、ひたすら進んでいく内容ですね。

ただ、このゲームはトラップの種類がかなり多いです。
オリジナルのクロッシーロードは車道の横断、丸太に乗って川を渡る、列車を避けて線路を渡るの3つでほぼ全てでしたが、このゲームは川や線路に加え、崩れる床、壊せる壁、飛んでくる石像、毒、炎、トゲ、スイッチ、橋、爆弾、大岩、宝箱など、数多くのしかけが存在します。

また、車がない代わりにゴブリンやオーク、ドラゴンやデーモンなどがうろついており、敵の種類も豊富。
オークは往復するだけですが、ゴブリンは行き止まりで向きを変え、ドラゴンは前方に火を吐くなど、性質も違います。
そしてほとんどの敵は背後から近づけば撃退することが可能です。

しかけの中にも敵と戦うのに役立つ物があり、例えば松明は蹴り飛ばすと周囲が火の海になって、そこに入ったオークに火が付いて暴れ出し、それに触れた他のオークにも引火していきます。
基本ルールはシンプルですが、そのシンプルさを損なわない範囲で、出来るだけ多くのギミックを詰め込んだような内容ですね。

ダンジョンはランダム生成で、どんなコースやエリアが現れるかは毎回異なります。
1ミスでゲームオーバーなのはクロッシーロードと同じですが、ハートを使ってコンティニュー可能。
コンティニューするごとにハートの消費量が上がっていきますが、最初は少量で済み、コインとは別なので、1~2回のコンティニューは気兼ねなく行えますね。
コインやハートは敵を倒したり、宝箱を取ることで増えていきます。

Boxy Kingdom
※松明で周囲を火の海に! でも火のデーモンやドラゴンには効きません。
自分に火が付いたら水色の所に入って消しましょう。
右は毒を受けたシーン。 解毒剤は解りにくいのですが、緑色のポーションです。 画像の右上に見えています。
右の画像は影にも注目。 光源処理の美しいゲームです。


コインが貯まれば新しいキャラクターを取得できます。
例によってランダムで、何が出て来るかは解りませんが、レアキャラならゲームの雰囲気が変わり、さらに特殊効果も得られます。

例えば、炎の悪魔は火に耐性があり、最初は必ず溶岩地帯。
ゴーストは床が崩れず、壁をすり抜け、画面が薄暗くなります。
本家クロッシーのキャラクターは外観の違いだけでしたが、こちらは性能差があります。

一応キャラごとのレベルもあって、アップしても強くはなりませんが、報酬を得られます。

Boxy Kingdom
※ゲームチェンジャーと書かれたキャラは、何らかの特技を持っています。 この死神は遠距離攻撃可能。
ただし遠距離攻撃も、やっぱり敵の背後を狙わないといけません。
右はゴースト使用中。 画面が暗くなり、やや見にくくなりますが、壁抜けは便利。


しかけは多いと言えど、クロッシーはクロッシー。
しかしクロッシーロードの一連の作品の中では、トップクラスの内容ではないでしょうか。
RPG のクロッシー系には Looty Dungeon などもありますが、こちらの方が内容もグラフィックも高クオリティーですね。

ただ、クロッシーロードはシンプルさがウケたゲーム。
こちらはゲーム性が高くなっている分、それがクロッシー好きの人やライトユーザーにとって、良いのか悪いのか微妙です。
でも私は本家のクロッシーロードはシンプル過ぎてあまり楽しいと思えなかったので、このゲームのようにしかけが多い方が好みです。

ともあれ、クロッシーロードのファンの人は試しておくべきアプリでしょう。

Boxy Kingdom(iTunes が起動します)


※Youtube 公式 PV

Rodeo Stampede - Sky Zoo Safari

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様々な動物に飛び乗りながらサバンナを疾走し、手なずけた動物を集めて動物園を拡張する、長期的な開発要素のあるショートゲームが公開されています。
Rodeo Stampede - Sky Zoo Safari」です。

短時間で終わるシンプルなゲームを繰り返す内容で、グラフィックがボクセル(3Dドット)で描かれているため、「クロッシーロード系」と言われることが多いようですが、ゲーム自体はクロッシーロードとはかなり異なります。

動物に乗って障害物をかわしながら走り続ける、縦スクロールのランニングゲームですが、動物をどんどん乗り換えていくのが特徴。
同じ動物に乗り続けていると振り落とされたり、暴走し始めたりします。

アプリ本体は無料で、強制広告やスタミナはなく、課金はありますが必須ではありません。
ただし任意の動画広告を頻繁に見ないと、なかなかゲームを進められないバランスです。
開発したのはオーストラリアの小メーカーです。

Rodeo Stampede

ゲームが始まるとウシに乗ったカウボーイが登場。
勝手にサバンナを走り出します。

画面を押しっぱなしにしたまま左右にスライドして方向を変え、障害物や他の動物をかわしていきます。
そして画面から指を離すと、動物を乗り捨ててジャンプ!

ジャンプ中は、カウボーイを中心とした円形の枠が表示されます。
この枠は「投げ縄」の届く範囲で、この中に動物がいる状態で再び画面を押すと、その動物を捕まえて乗り移ります。
これを繰り返して動物を乗り換えながら、ひたすら走り続けます。

動物はしばらく乗り続けると、暴れ始めます。
その反応は動物によって違い、シマウマやウシだとピョンピョン跳ね始めてコントロール困難になり、ダチョウは高速で暴走、ゾウやキリンは問答無用でカウボーイを放り投げてしまいます。
どの状態も危険なので、暴れる前に次の動物に乗り換えなければなりません。
ただ、乗り換えるたびに投げ縄が短くなっていくので、必要ないのに乗り換えていると後で困ります。

カウボーイは「空中動物園」を経営していて、初めて乗る動物はしばらく乗り続けることで手なずけることが出来ます。
手なずけた動物は動物園に運ばれ、それにより定期収入がアップ。
また、稼いだお金で動物の檻(生息地)をレベルアップすると、その動物の特殊効果がアンロックされます。

例えば、ウシはレベル3で「乗り換えた瞬間に無敵ダッシュする」、シマウマはレベル3で「乗り換えても投げ縄が短くならない」、さらにシマウマレベル7だと「暴走させているとお金が貰える」といった効果を得られます。

Rodeo Stampede
※左画像はジャンプ中の様子。 地面の黄色い円が捕獲範囲。
捕獲できずに地面に落ちてしまうとミスになるので、ジャンプは慎重に。
右は解りにくいですが、レベル7のシマウマをワザと暴走させて、ロデオでお金を稼いでいるシーン。
ウシ、キリン、ダチョウなどもレベル7で暴走ボーナスがありますが、シマウマほど稼げません。


Rodeo Stampede
※動物を手なずけると、その瞬間がカメラ撮影されます。 角度やズームは自分で調整可能。
ちなみにこの画像は衝撃的瞬間。 横からワニが・・・
保存された写真は動物園で閲覧することが出来ます。 解説文が笑えますw


当面の目標は様々な動物を集めて、動物園を広げていくことですね。
ただ、一通りの動物を集めた後は「マップの拡張」を行わなければなりません。

これを行うと探索地域が増え、新しい動物が出現するようになります。
ワシ、ライオン、ゴリラなどは、拡張を行わないと登場しません。
マップの拡張を行うには2つの条件を満たすことが必要で、主に「檻(生息地)を指定回レベルアップする」「動物を一定数集める」「ミッションを一定数達成する」などがあります。

ただ、問題になるのがミッション・・・
「一定距離を走る」「特定の動物に乗り換える」などの条件を達成するとお金が貰えるのですが、6時間に1つずつしか補充されません。
しかしマップの拡張には「ミッションを 15 回達成せよ」みたいな条件もあるので、普通に待つと 90 時間もかかってしまいます・・・ これはやってられない。

ただ、動画広告を見れば、待ち時間なしでミッションを1つ補充することが出来ます。
しかしこの影響で、ミッションをやる度に動画広告を見なければならなくなっています。
またミッションの達成ボーナスなども動画広告で2倍になるので、これも見ないと厳しい。

結果として、中盤からはひたすら動画広告を見まくることになります。
当然、ゲームのテンポも大幅に悪化。

無論、動画広告を見るかどうかは任意で、広告を見ることで待ち時間をカットし、スムーズに進められるというのもあるのですが・・・
でも私的にはこのゲームは、広告前提のバランスの気もするかな・・・

なお、一応ランニングゲームなので、どこまで走れたかを競う要素もあります。
ただこのゲームは「動物園の拡張」がメインになっているので、スコアはあまり気になりませんね。

Rodeo Stampede
※動物園の開園シーン。 大型飛空艇にある動物園なので、お客さんも飛行バスでやって来ます。
問題は画面下のマップの拡張条件。 ミッション十数回のクリアが必要だと、動画広告も十数回見ないとやってられません。
動物園からの収入も6時間に1回しか得られませんし、長時間遊ぶことは想定していないのでしょうね。
右はボスミッション。 これも通算 30 回ミッションをクリアしないと出て来ません。


中盤からの進行の遅さと動画広告でのミッションの補充は気になりますが、この手のショートゲームとしては、昨今やった中では一番面白いと思います。
動きが良いし、ゲーム性がユニークだし、何より長期的な開発要素があるからやり甲斐があります。

クロッシーロードに育成要素がなかったためか、その後に登場した同スタイルのゲームは、ほとんどそうした要素は排されていました。
でもやっぱり、育成とか開発とか、それに伴う強化とかは、あった方がゲームとして面白いと思います。
このゲームはそれらが備わっているため、クロッシーがあまり好きではない私でも楽しめます。

ゲーム進行についても、ノンビリやるのであれば大きな問題はないと思います。
万人向けの、幅広いユーザーにお勧めできるアプリですね。

Rodeo Stampede - Sky Zoo Safari(iPhone 版、iTunes 起動)

Rodeo Stampede: Sky Zoo Safari(Android 版、Google Play へ移動)

※Youtube 公式 PV

Adventure Company

スマホでゲーマー向けのアプリを数多く公開しているメーカー Foursaken Media
そんな Foursaken の新作である、多数のキャラが同時に戦うアクション RPG が公開されました。
Adventure Company」です。

Foursaken のゲームには Heroes and CastlesBlock FortressBug Heroes シリーズなど、数々の人気作があります。 最近は War Tortoise が注目されました。
しかし全部が全部ヒットしている訳ではありません。 中には微妙な物もあります。
そして今作は・・・ 駄作とは言わないけど、前述の作品と比べると人気薄なのは否めませんね・・・
面白くないことはないんだけど、微風が続く感じで、最大風速が足りないというか・・・

ともあれ Foursaken の新作と言うことで、気になっている方は多いと思うのでレビューしておきたいと思います。
アプリ本体は無料。 課金はありますが、強制広告やスタミナはありません。
ただ、「無料アプリの作り」になっていることも否めませんね・・・

Adventure Company

Adventure Company

画面スライドで移動し、ボタンで攻撃する全方向スクロールのアクション RPG です。
攻撃ボタンの周囲にはスキルを使用するボタンがあり、インターフェイスやコントロールは「ディアブロ型」に近いのですが・・・

ただ、このゲームが既存のディアブロ系と違うのは、スローテンポなこと。
攻撃を連打できません。 攻撃ボタンを押しっぱなしにしながら、1発ずつ当てていく感じ。
ディアブロ系にあるような爽快感は全くなく、すごーく地味。
正直、アクション部分はやってて楽しいという感じではありません・・・

ドロップ装備のようなものもなく、ほんと最初は「何が楽しいんだコレ」な状態。
初見で判断されがちなスマホゲーム / 本体無料ゲームで、これは致命的。
私も Foursaken じゃなかったら早々に見限ってましたね。

ただ、ステージをクリアするとキャラクターの経験値が貯まり、レベル・・・ というか「★」が貯まっていきます。
そして★が貯まったキャラクターは転職することが出来ます。

この転職が非常に豊富で、最初は訓練生ですが、★3になると農民、戦士、弓使いにチェンジ可能。
さらに農民は木こりか魔法使いに、戦士は剣士か槍兵に、弓使いは狙撃手か盗賊かクロスボウ兵に転職できます。
さらに木こりは格闘家やバーサーカーに、魔法使いは錬金術師や魔導師へと派生します。

また、最初は1人で戦いますが、ゲームが進むと仲間が増え、お金が貯まれば新人を雇用することも出来ます。
これにより人数は5人、10 人、20 人とどんどん増加。
それぞれのキャラで転職による強化を行うことができ、ショップで買った武器も持たせられます。

このゲームは1つのラウンドに 10 人まで参加させることができ、さらに1つのステージが複数のラウンドで構成されている場合もあります。
3ラウンドあるステージなら合計 30 人も参加させられるので、十分に人数が増えても、それぞれに出番がありますね。
自分が操作していないキャラはオートで戦います。

多くのキャラクターが入り乱れて戦うのがこのゲームの醍醐味で、そうなってようやくこのゲームの面白さを感じられるようになります。

Adventure Company
※出撃キャラの選択画面。 画面上部の勝利条件を必ず確認しておくこと。
「Artifact」というのはたまに現れる小さな遺跡みたいなアイテムで、これを集めるのが目的の場合も多いです。
複数のラウンドに分かれているステージは、どのキャラをどのラウンドに参戦させるかも重要。


Adventure Company
※キャラのステータスと転職画面。 職業はホントに豊富。 スキルも豊富。
私的に強いと思うのは、クロスボウ兵の連射スキルと、ナイトや槍兵の貫通突進。


各ラウンドには勝利条件があり、単純に敵を倒せば良いだけではありません。
防御地点を守る、アイテムを拾う、一定時間耐えるなどの様々な条件があります。
また、難度の高い「ボーナス条件」があり、これを達成できるとアップグレード用の「★」を獲得できます。
これを貯めれば、全員の HP を増やしたり、収入をアップさせるなどの全体強化を購入できます。

ただ、メッセージが英語なので、解りにくい条件があるのが難点の1つ。
「敵を全滅する」とかだと解りやすいですが、中には「敵を倒さずに逃げ回れ」と言った、ちょっとイレギュラーな条件もあります。

そして大きな難点は、キャラクターを転職させるのに課金通貨のダイヤが必要なこと。
転職による強化がゲームの最大の楽しみなのに、その度に課金通貨を要求されるという・・・
最初は必要量は多くありませんが、上位職だと相応の量になります。

ただ、課金通貨は 12 時間ごとに集計されるランキングで上位になることでも獲得できます。
このゲームの主人公たちはアドベンチャーカンパニー、つまり会社という事になっていて、そして他にもライバル会社が存在します。
各社はステージクリア時に得られるトロフィーの数で順位を競っていて、これが多いほど報酬も増加します。

1位になるのに必要なトロフィーは、そこまで多くありません。
毎日少しずつプレイし、常に上位になっておけば、転職に必要な課金通貨は無課金でも得ていくことが出来るでしょう。

しかし集計は 12 時間ごとですから、集中してやり込んでも一気に増える訳ではありません。
この辺は「本体無料ゲーム」なバランスと言えますね。
無論、課金すれば待たなくて良いのですが・・・

Adventure Company
※マップ画面。 旗に AC と書いてあるのは、iPhone AC・・・ ではなく、Adventure Company の略。
会社ランキングは右上のトロフィーボタンで確認可能。 1位を確保しておけば転職用のダイヤで困ることは少ないはず。
ゲームオーバーになった際、動画広告を見たり課金通貨を使って、ライバル会社に救援を求めることも出来ます。
ゲームが進むとライバル会社の社員と戦うステージも・・・


Adventure Company
※トレーニング画面。 オフライン中にキャラの経験値を上げてくれます。
動画広告を見ることで訓練速度がアップ。 チームの★を貯めれば訓練枠を増やすことも出来ます。
増やした枠は横にスライドすることで現れます。


ある程度ゲームが進めば、このメーカーらしい作り込みが見えてきます。
戦闘シーンには Bug Heroes っぽさもあり、同シリーズが好きだった人なら今作も楽しめるかもしれません。
ただ、派手なアクションのゲームが多いこのご時世に、時代に逆行するようなスローテンポのアクションなので、どうにも地味なのも確か。
ランキングのシステムが解り辛く、そこを理解できないと転職に金がかかりまくる重課金ゲーに見えるのも問題。

ただ、システムを理解できれば、長く楽しめるゲームではあると思います。
一気に集中して遊ぶゲームではなく、気長に少しずつ進めていくゲームですね。

アクションゲームでありながら忙しい操作や細かいテクニックはあまり必要ないので、その点では遊びやすいゲームと言えるでしょうか。
ともあれ本体はタダなので、Foursaken のファンは試してみるのが良いと思います。

Adventure Company(iTunes が起動します)


※Youtube 公式 PV

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた

ナムコの往年のキャラクターを使ったソフトを公開できる「カタログ IP オープン化プロジェクト」。
それを利用した「ゼビウス」の新作が公開されています。
ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた」です。

このプロジェクトは個人や小メーカーが利用していることが多く、そのため出て来るゲームも小規模なものが多かったのですが、この作品は「トバル No.1」や「エアガイツ」などで知られるドリームファクトリーが開発を行っています。
最近は名前を聞きませんでしたが、しっかりメーカー製らしいアプリに仕上がっていますね。

内容は「立体感のあるゼビウス」といった感じで、オリジナルを模したモードに加え、独自の展開を楽しめるモードも用意されています。
ゼビウスの世界をより楽しめる内容で、往年のゲーマーなら注目せざるを得ない作品でしょう。
タイトル名がアレなので、あまり期待していなかったのですが、やってみるとかなりしっかりゼビウスしていました。

価格は 600 円。 買い切りゲームなので課金・スタミナ・広告などは一切ありません。
動画広告がありますが、無料版も用意されています。

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた

まず最初に、大事なことを言っておきます。
操作についてです。

このゲームはスクロール方向が縦ではなく、ナナメになっています。
マップやキャラクターがボクセル(3D ドット)で描かれていて、その立体感を出すためにこうなっているようですが、このため画面の左下と右下が切れている感じになっていて、これが操作の大きな支障となります。

言葉では説明し辛いですが、図で表わすと以下のような感じです。

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた 操作問題

よってまともに操作できない!
ホント最初にやった時は、操作性最悪のシューティングだと思いました。

しかしこれは、設定を変更することで改善できます。
まず「画面サイズ」を全画面表示ではなく、画面下にスペースが空く設定にしましょう。
これで画面下部が指置き場になります。

さらに「SPEED」の設定を3ぐらいにして下さい。
最初は1になっていて、指と同じスピードで自機が動きますが、これだと画面の端まで動こうとした時に指が画面外にはみ出てしまいます。
しかし数値を高めると、少量の指の動きで自機が大きく動くようになるので、やや慣れが必要ですが、指をあまり動かさなくても端まで移動できるようになります。

この2つを併用すれば、ナナメスクロールでも大きな支障なく遊ぶことができます。
逆に言うと、初期設定のままではまともに遊べません。 マジでクソ操作です。
この点を忘れないようにして下さい。

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた 操作改善

そして内容についてですが、その前に・・・
タイトル名にある「ガンプの謎」について説明しておこうと思います。

これは 1986 年に発売されたファミコン用ソフト「スーパーゼビウス ガンプの謎」のサブタイトルです。
そして「ガンプ」と言うのは、敵である「ゼビウス軍」を統括するバイオコンピューターです。

ゼビウスは 1983 年に登場した縦スクロールシューティングゲームですが、その開発にあたって原作者の遠藤雅伸さんにより、ゲームの背景を描いた小説が執筆されました。
これは「ファードラウトサーガ」と呼ばれ、ゲームに登場するナスカの地上絵、ピラミッド型の構造物など、SF 的な世界観はここから来ています。

いきなり飛んで来て、自機の近くで制止して去って行く、意味不明な飛来物(シオナイト)なども小説が元になっていて、当時そこまで綿密に世界観を作り上げているゲームはありませんでした。
それがゲームに深みを与え、様々な派生作へと繋がっていきます。

初代のゼビウス本編では、ガンプは設定上の存在で、ゲームには出て来ません。
ボスの浮遊要塞「アンドアジェネシス」を破壊した際に、その一部とされるものが一瞬飛び去っていくのみです。
ファミコンソフト「ガンプの謎」でも、結局その謎がなんだったのかは、よく解らずじまいです。
(そもそもガンプの謎に遠藤さんは関わっていないらしい)

今作はゼビウスの持つ SF らしさが良く出ていて、後半ステージに入ると意味深な演出も見られるようになりますが・・・
ともあれ、あくまで「派生作のアナザーストーリー」と思っておくのが良いでしょうか。
それに正確なタイトルは「ガンプの謎はすべて解けた!?」で、「!?」付きですからね。

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた
※ミステリーサークル、黒いストーンヘンジ、ナスカの地上絵・・・ これらがゲームの背景を醸し出しています。
新モードならさらに驚くようなものも登場。
某スターフォースのゴーデスのように、何かの謎もあったりするのでしょうか・・・?


さて、前置きが長くなりましたが、内容について。

簡単に言うと「ななめスクロールになったゼビウス」です。
ボタンはなく、ショット(ザッパー)は自動で連射されます。
自機の前方には照準があり、画面をタップするとそこに対地ミサイル(ブラスター)が投下されます。

タップする必要があるので、画面から指を一瞬離す必要があり、これが回避に悪影響しますが、片手でも遊べるようになっています。
前述したように操作設定を変更し、ある程度慣れれば、操作性はそれほど気にならなくなるでしょう。
ただ、両手を使ってブラスターを撃とうとすると反応が悪くなるので注意して下さい。

ゲームモードには「アーケード」と「ガンプ」があり、アーケードはオリジナルのゼビウスを模したモード。
スクロールはナナメですが、マップの構成はオリジナルと同様です。

ただ、自機が高速で動けるため、ゆっくりとしか動けなかったオリジナルと比べると、かなり易しくなっています。 弾速も全体的に遅めですね。
とは言え、攻撃が激しい場所ではかなりの量の敵弾がバラまかれますし、自機の当たり判定も大きく、そもそもゼビウスは結構難しいゲームなので、簡単という訳でもありません。

そしてメインモードと言える「ガンプ」は、まったく新しいステージに挑戦できます。
新ステージと言ってもゼビウスらしさは維持されていますが、立体感のある崖や浮遊大陸など、オリジナル以上に SF らしさを感じるシーンも登場。
アンドアジェネシスの浮遊要塞っぷりも、よりリアルになっています。
(ちなみにファミコン版はハード性能の都合で浮いてなかった)

また破壊可能なバキュラ(板)が飛んで来て、壊すと「シオナイト」が出現。
これはオリジナルでは自機の近くを浮遊する単なる装飾だったのですが、今作ではバリアになっていて、敵弾を防いでくれます。

ガンプモードは「ソルバルウ」の他に、「ギャラクシアン」と「ギャラガ」の自機を選ぶこともできます。
ギャラクシアンはパワーアップ(シオナイト装着)で攻撃がビームに。
ギャラガは最初からデュアルファイター(2機連結)状態で出撃し、一方がやられてもそのまま継続できます。
一方がいない状態で破壊可能なバキュラを壊すと、シオナイトではなくデュアルに戻れる捕虜機体が出て来ます。

オリジナルの敵を強化したような、新しい敵も数多く登場。 謎に迫る特殊な敵も現れます。
ただ全体としては、オリジナルの世界観を損ねないように作られている印象ですね。

正直、ギャラクシアンとギャラガはかなり損ねているようにも思うのですが・・・
同じ戦闘機だから、まだマシかな・・・
実は他にもアレな機体があるけど、まあ隠しキャラ(?)に近いし・・・

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた
※浮遊する島は立体感を感じられて良いですね。
右は強化版アンドアジェネシス。 外周にも砲台があってなかなか近づけません。
しかもグルグル回るので、なおさら接近は困難。
ただやられても、ラスト間近なら(エリアの 70 %を超えていれば)次のエリアに進めます。


ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた
※もちろん隠しキャラのソルやスペシャルフラッグもあり。 ステージ1のフラッグはこの辺り。
フラッグはお約束通り、川の上にあることが多いです。
ステージ数はオリジナルと同じく全 16 エリア。 ゲームオーバーになっても到達済みのエリアから再スタートすることが可能です。
16 エリアを突破すると、ハードを選べるようになります。 さらにタイトル画面に戻ると・・・


ナムコの「カタログ IP プロジェクト」によって、往年のナムコキャラを使った様々なオリジナルアプリが登場しています。
ただ、ゼビウスの世界でワンダーモモがフラフープ投げてたり、ドルアーガに源平の安駄婆が出て来たり、世界観ぶち壊しな悪ノリゲームが多く、紹介したいと思うものにはなかなか出会えませんでした。

しかしこのゲームはオリジナルへのリスペクトと世界観の尊重を感じ、それでいて 3D 化による新しい演出も見られる、期待していた「カタログ IP プロジェクト」のゲームになっています。
操作の初期設定さえちゃんとやっておけば、シューティングとして楽しめる内容で、オリジナルを知る人ならロマンを感じることも出来ますね。

まあ、シューティングとしては古いタイプであることは否めません。
ケイブシューのような派手さやスピード感はないし、自機を正確に狙ってくる弾が多く、弾幕シューティングよりもシビアなゲーム性です。
やはりオリジナルを知っている人向けのゲームですが、でもゼビウス関連作の中ではかなりの良作ではないでしょうか。

今作はドリームファクトリーのカタログ IP プロジェクト第一弾とのことで、第二弾、第三弾も予定されているようです。
私的にはこの作品を見ると、第二弾以降も期待せざるを得ませんね。

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた(iPhone 有料版、iTunes 起動)
ゼビウス【無料版】ガンプの謎はすべて解けた(iPhone 無料版、広告あり)
※無料版は到達エリアから再開する際に、その都度動画広告を見なければなりません。

ゼビウス ガンプの謎はすべて解けた(Android 版、Google Play へ移動)
ゼビウス【無料版】ガンプの謎はすべて解けた(Android 無料版)

Nonstop Knight

今年に入り、クリッカー系のスタイルのゲームが増えつつあります。
攻撃力や資金がどんどん増えていく「インフレ」と、特典と引き替えにゲームを最初からやり直す「リセット」のシステムを、ガンシューティングと組み合わせた War Tortoise、RTS+SLG と合わせた オジナユタ、RPG と合わせた Soda Dungeon など、様々な周回型ゲームが登場しています。 

そして先日、ディアブロ型のハック&スラッシュとクリッカーのシステムが融合した、自動進行の RPG が公開されました。
Nonstop Knight」です。

見た目は 3D グラフィックのアクション RPG のようですが、移動も攻撃も全てオートで、プレイヤーが行うのはスキルの使用と装備の強化のみ。
ほぼ眺めているだけで進む内容ですが、グラフィックや演出はそんなシンプルなゲームとは思えないほどのクオリティで、「最上位のオート進行ゲーム」と言えますね。

そのお手軽さと見栄えの良さで、世界的なスマッシュヒット作となっています。
ただ、ゲーマー的な視点では、色々と物足りません・・・ 詳しくは後述します。

アプリ本体は無料、課金はありますが必須ではなく、無課金で問題なく遊べます。
強制広告やスタミナもありません。
開発したのはドイツのメーカーです。

Nonstop Knight

スタートすると勝手に主人公がダンジョンを走り回り、武器をブンブン振り回して並みいる敵を倒していきます。
一定数倒せば自動で次の階層に移動し、コインも自動で貯まっていきます。
本当にフルオートで、何もやらなくても進んでいきます。

ただ、画面下には3つのスキルボタンがあり、これで分身を出したり、回転攻撃やジャンプ攻撃などを繰り出せます。
スキルは一度使うとしばらく再使用できませんが、待機時間は8秒~15秒で、MP などを消費する訳ではないので繰り返し使うことが可能。
プレイヤーはこのスキルで戦いをサポートします。

ザコ戦でやられることはまずありませんが、3階ごとにボスが登場。
このボスは相応に手強く、装備が弱いとやられてしまいます。

ただ、貯めたコインで装備をどんどん強化できます。
装備には武器・鎧・マントの3種類があり、それぞれ攻撃力・防御力・スキル威力に影響。
また、ボスを倒すと宝箱をを入手でき、「敵を倒すと攻撃速度アップ」「攻撃を受けると防御力アップ」などの効果が付いた装備をランダムで入手できます。

派手なスキルを連発し、ランダム装備をゲットしながら、どんどん強化して先に進む・・・
この辺はオート進行でありながら、しっかりハック&スラッシュしていると言えますね。

Nonstop Knight
※オート進行のゲームですが、スキルは頻繁に使えるので、ずっと見ているだけという訳でもありません。
ボスは登場する前に(日本語で)名前が表示されます。 結構ユニークな名前も多め。
たまに特殊アイテムを落とす「エリートボス」も登場します。


ただ、ある程度進むと戦力不足になり、多少の強化ではボスの打倒は困難になります。
しかしここで登場するのが「リセット」。

このゲームでは「転生」と呼ばれていて、実行すると1階から再スタートになる代わりに、トークンと呼ばれる通貨を得ることができます。
このトークンを使って攻撃力や防御力、コイン獲得量の倍率を増やすパワーアップを購入でき、転生するほど戦いは有利になっていきます。

また、転生時に「凶暴化の薬」を得られ、これを使うと攻撃力と速度が超アップ!
敵を瞬殺しまくりながら、しばらくの間ハイスピードでゲームを進行させることができます。

なお、主人公はレベルが上がると新しいスキルを習得しますが、このレベルは転生しても維持されます。
よってスキルはゲームの継続でどんどん増えていきます。
ただし装備は転生時に失われてしまいます。

Nonstop Knight
※左は転生トークンで買い物ができるショップ。 何を買うか自分で決められます。
右は凶暴化の薬でバーサーク中。これによりある程度の階層までショートカットできます。


誰でも手軽に楽しめる、高いレベルでまとまった半放置ゲームですね。
ただ、ゲーマー的には・・・ 割と早く単調さを感じてしまいます。

ゲーム展開の変化に乏しく、敵やステージの見た目が変わるのみ。
ランダム生成の装備はありますが、転生後は引き継げないので、ある意味使い捨て。
転生時のパワーアップにも特殊なものはなく、ほぼ攻撃や防御などの基本ステータスを伸ばすのみ。
またクリッカー系としてはインフレ感に乏しく、どんどん桁が増えていくダメージを見て楽しむ、みたいなものもありません。

凶暴化の薬も、超高速で敵を倒せるようになりますが、効果時間はそんなに長くありません。

このゲームに限らず、最近のクリッカー系を見ていて思うのは、Tap Titans がいかにゲームバランス的に優れていたかと言うこと。
Tap Titans は仲間を増やすたびに強くなりますが、ある程度のところでなかなか仲間を増やせなくなります。
しかしそれを突破すると、しばらくの間はメチャメチャ強くなって、敵を爽快に葬れるようになります。

ゲームバランスに激しい起伏があるのは普通は良くありませんが、クリッカー系は単調なゲームであるため、こうした起伏も必要なのだと思います。
ただ、このゲームにはそうしたものがなく、どうにも平坦・・・
せめて装備を転生後も継承できれば、ハクスラとしての楽しみが増えるのですが・・・

ただ、これはあくまで「ゲーマー視点」での話。
おそらくこのゲームは「ライトユーザーがアクションゲームっぽい RPG を手軽に楽しめるアプリ」として作られているのだと思います。
ここまで作っているのですから、他に仕様を加えようと思えばいくらでも加えられるはずで、だから複雑な要素はあえて廃しているのでしょうね。

実際、これでヒットしているのですから、そういう需要もあるということだと思います。
まあ、iTunes レビューは初見で書かれがちだし、少なくとも2~3回転生するまで単調さは感じないので、それで評価が高いというのもあると思いますが。

Nonstop Knight
※オフライン中でもコインを稼いでくれるので、行き詰まったら一旦やめるのも手。
右はアイテムの効果画面。 注意として、マントの「敵を倒した後」というのは誤訳で、実際には「スキルを使った後」です。
スキルを使えばその分だけ効果が発生するので、連続使用できるスキルなら効果を重ねられます。


眺めているだけでノンビリ楽しめ、長期的かつ手軽な育成を行える・・・
そんなゲームを望んでいる人には良いと思います。
テクニックを駆使する、ゲーマー好みの本格的なハクスラではありませんので、その点はお間違えなく。

変わり種のクリッカーとして一見の価値のあるアプリで、少なくとも初見のインパクトはかなりのものです。
ある意味、カジュアルゲームが行き着いた形かもしれませんね。

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※Youtube 公式 PV

Anodyne

ゼルダのゆめにっき。
無意識が生み出した不条理な世界を旅する、ファミコン風でゆめにっき風のゼルダライクな謎解きアクションゲームが公開されています。
Anodyne Mobile」です。(iOS 版の名称。原作は Anodyne

新作という訳ではなく、2013 年に公開されていたアプリです。
しかし先日見つけてプレイし、まったく先の読めない展開が気になって、最後まで一気に遊んでしまうほどハマっていたので、今回ご紹介しておきたいと思います。
まあ先が読めないのは、そもそも読めるように作られていないからなのですが・・・

価格は 600 円。 買い切りゲームであり、課金や広告は一切ありません。
アメリカのゲームですが、海外のゲームを日本語化しているグループ「架け橋ゲームズ」が翻訳を行っているため、文章は全て日本語になっています。

Anodyne

Anodyne

2D でドットグラフィックの、初代「ゼルダの伝説」スタイルのゲームです。
まずは村の長老から、クラヤミが邪悪な目的のために伝説のブライアを探しているため、ブライアを見つけて守って欲しいと告げられます。

しかし「クラヤミ」とは何なのか、「ブライア」とは何なのか、何の説明もありません。
そもそも村なんてないし、長老でもありません。
最初の世界は扉がたくさんあるだけの謎の空間で、その世界が何なのかも解りません。
BGM もアンビエントのような理解しがたい曲が延々と流れます。

まずは入れる扉から洞窟に行き、そこで武器となる「ほうき」を見つけます。
その後はほうきを振り回して敵を撃退しながら、様々な世界を旅します。

仮想十字キーで移動し、ボタンで攻撃。 ボタンの位置はオプションで調整可能です。
ただ、操作性は良くありません。 ハッキリ言って、悪いです・・・
移動が 360 度なのに攻撃が4方向のみなので、思うように攻撃し辛いし、まっすぐ移動したいのにナナメに入ってしまい、穴に落ちたりするのを連発してしまいます。

ただ、アクションの難易度自体は低く、敵を倒せば回復アイテムが頻繁に出るし、かなり小まめにチェックポイントも用意されています。
おまけに新しいチェックポイントでは体力が全快。
操作性の悪さでイライラすることがない訳ではありませんが、それを理由に行き詰まることはないでしょう。

世界は結構広く、どこに行けば良いか迷うかもしれませんが、マップが表示されているので、それを頼りに行っていない場所に向かえば自然と進行できるはず。
各所にダンジョンに相当する場所があり、その深部ではゼルダのようにボスも待ち構えています。
そしてマップも、ボスも、だんだん普通ではない感じになってきます・・・

マップの各所にはスイッチがあり、ゼルダのように敵を全滅させることで開く扉もあります。
また、ほうきは「ほこり」を取ることができ、取ったほこりは置くことが出来ます。
このほこりは万能で、ビームや突風を防ぐ盾になり、水に浮かべれば船になり、なぜか移動床のエネルギーにもなったりします。(ルンバ?)
これらを駆使し、ちょっとした謎解きをしながら進んでいきます。

Anodyne
※自転車で走り回る女の子。 どう考えても「ゆめにっき」のあの子がモデル。
他にもリンクのパロディーキャラなどが出て来ます。
「C」と書かれたパネルはチェックポイントですが、その上でボタンを押さないと実際にセーブされないので注意。
ゲームオーバー後はそこから復帰できますが、コンティニュー画面で NO と答えると・・・


Anodyne
※ダンジョンボス登場! 湖の上にいるのが厄介ですが、隅にあるホコリを船にできます。
ボスは何やら意味深なセリフを喋りますが・・・?


このゲームの大きな特徴は、その陰鬱な雰囲気でしょう。
LIMBO のような明確なホラーではありません。 ゆめにっきほど不気味な訳でもありません。
「怖い」という感じではないのですが、ただなんとなく陰鬱で、そしてちょっとおかしいです。

見た目はそれほどヘンではないのですが、脈絡のなさとサウンドがそれを増幅させている感じでしょうか・・・

世界各地にはワープゲートがあり、扉がたくさんある「ネクサス」と呼ばれる空間と繋がっています。
このネクサスを通して各場所を行き来でき、そしていつでもダンジョンの入口、及びネクサスに戻れるようになっています。
このため迷子になったり、身動き取れなくなったりしても、簡単に復帰できます。

世界を旅していると、各所で「カード」が見つかります。
何ヶ所かに一定数のカードを持っていないと開かない扉があり、最終的には大半のカードを回収しなければなりません。
もし行ってない場所や、取っていない宝箱がある場合、そこにカードがあると後で困るので、マップはくまなく巡るようにしましょう。

Anodyne
※カードリストの1~3ページ目までは、ほぼ全て見つける必要があります。 取り忘れにご用心。 
ただ、イジワルな隠され方をしているものはないため、ちゃんとマップを巡っていればそろうはず。
リストの4ページ目はシークレットで、本編では1つしか見つかりません。


Anodyne
※扉の世界、ネクサス。 扉の上に付いている赤いランプは、その世界にあるカードを全て取得したことを示しています。
後にならないと取れないカードもあるので、まずは気にせずに進め、一通り巡ってもカードが足りない時はランプとマップを頼りに探しましょう。


このゲームは2人の(当時)大学生が開発したもので、確かに「若者の葛藤や屈折」を感じる内容です。
私は抽象的すぎる、投げっぱなしジャーマンでユーザーの考察任せなエヴァ的シナリオは好きではないのですが、このゲームは最後まで予測できないシーンを出して来るため、やめられない楽しさ・興味深さがあります。

こんな内容で英語のままだとサッパリ意味不明だったと思いますが、しっかりした日本語化のおかげで、世界観も楽しむことが出来ますね。
ゲームとしても、難しすぎないアクションと謎解きのバランスが良く、操作性以外はしっかり作られています。

まあ、アクションで操作性が悪いってのはかなり問題な訳ですが・・・
それを補って余り有るものがあります。

ちゃんとゲームになっている、アメリカ版のライトなゆめにっき、といったところでしょうか。
そんなゲームがやってみたい方にはオススメです。

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シャドウバース (Shadowverse)

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サイゲームスのハースストーン。色々な意味で有名になったソーシャルゲームメーカー Cygames が、本格 TCG(トレーディングカードゲーム)を公開しました。
シャドウバース (Shadowverse)」です。

サイゲームスは昨年秋、世界的定番の TCG「マジック・ザ・ギャザリング(MTG)」のプロプレイヤー3名とスポンサー契約を締結、TCG プロチーム「Team Cygames」を設立していました。
よって近々、自前の TCG アプリを公開するのだろうと、その頃から言われていたのですが・・・
それがようやくお目見えした、といったところですね。

出て来たものは意外にも MTG ライクではなく、Hearthstone(ハースストーン)のクローン。
MTG は実物のカードゲームであり、コンピューターゲームのオンライン対戦には向かないので、オンラインゲーム用に開発されたハースストーンの方をベースにしたようです。
無論、そのままパクっている訳ではなく、ゲーム中にカードを「進化」させられるなど、独自のシステムが盛り込まれています。

アプリ本体は無料ですが、課金やガチャ(カードパックの購入)はあります。
ただ、スタミナはなく、いくらでも対戦でき、広告などもありません。

シャドウバース Shadowverse

シャドウバース Shadowverse

2人で対戦するカードゲームです。 デッキ(山札)の枚数は 40 枚。
最初の手札は3枚ですが、一度だけ不必要なカードを交換できます。

自分のターンになったプレイヤーはデッキからカードを1枚引いた後、手札を場に出していきます。
ただしカードには「コスト」があり、その分だけ「PP」というポイントを消費します。

この PP は最初は1なので、コスト1のカードを1枚しか出せません。
2ターン目になると PP の最大値が2になるので、コスト2のカード1枚か、コスト1のカード2枚を出すことが出来ます。
PP の最大値は自然に増加し、MTG のようにカードを使って増やす必要はありません。

このゲームのカードは3つの種類に分かれます。
1つはユニット(兵士、クリーチャー)のカードで、このゲームでは「フォロワー」と呼ばれます。
場に配置して、次のターンから敵を攻撃可能。
敵フォロワーを攻撃すると互いの HP が相手の攻撃力の分だけ減少し、0 になった方は破壊されます

相手のリーダー(ヒーロー)を攻撃し、HP を 0 にすれば勝利ですが、ガードの能力を持つフォロワーが場にいる場合、それを倒さないとリーダーへの攻撃は出来ません。

他に、使い捨ての「スペル」カードと、場に配置されて継続的に効果を発揮する「アミュレット」のカードがあり、敵に直接ダメージを与えたり、味方を強化するなど、様々な効果のものがあります。

基本的には ハースストーン を踏襲しているので、そちらの経験があれば悩まずに遊ぶことが出来るでしょう。
ユニットが出す端から破壊されていき、1プレイが短時間で決着する、スピーディーな展開もハースストーンと同様です。
画面の構成も似ていますね。

ただ、ハースストーンにあったヒーロー自身の特技「ヒーローパワー」はありません。
代わりに今作にある独自のルールが「進化」。

5ターン経過後、先攻は2回、後攻は3回まで、場のカードを強化することが出来ます。
しかも進化させたカードは、場に出したばかりのターンでも敵フォロワーへの攻撃が可能なため、ピンチになってもこれで切り抜けられることが多いです。
もちろんこれで勝負を決めに行くことも出来ます。

進化によって特技を発生させるカードもあり、いつ使うかが重要なポイントであると同時に、試合の高速化にも繋がっていますね。
リーダーの HP も最大 20 と、ハースストーンより少なめなので、勝負は一気に決まる場合が多いです。

シャドウバース Shadowverse
※画面の演出はとにかく派手! ハースストーンも派手でしたが、その数倍は派手。
閃光が走り、剣撃や魔法弾が飛び交い、召還時には雷鳴が轟きます。
ボイスも豊富で、かなり気合いの入ったクオリティ。
ハースストーンのように、タップすると反応する装飾もあります。


シャドウバース Shadowverse
※カード進化のシーン。 こちらもやっぱり派手。 リーダーの絵も手などが動きます。
「進化」は出した直後のカードでも攻撃可能になりますが、召喚酔いがなくなる訳ではなく、リーダーへの攻撃はできません。
ただし、すでに配置して1ターン経過しているカード、つまり召喚酔いがないユニットは、進化させてもリーダーへの攻撃が可能です。
リーダーを倒せるかどうかの計算は進化の分も忘れずに。


現時点(2016/6)で登場するリーダー(ヒーロー)は7人。
それぞれが固有のカードを持ち、全く異なる戦法で戦う必要があります。
TCG 初心者向けに、性格付けをかなりハッキリさせている印象がありますね。

私見ですが、各リーダーの特徴は以下の通りです。

--------

アリサ:手札わらわらデッキ。かわいい。手札を増やし、まとめて出すことで強化されるカードが多く、カードの管理が重要になる。やや火力不足だが、手札の多さを攻撃力に直結できるカードがそろえば補える。あまり初心者向けとは言い難いテクニカルキャラだが、戦法は構築しやすい。

エリカ:わらわら速攻デッキ。メイド。場に出ているカードを増やすものが多く、増えた兵士を強化するカードもあり、数の優位で戦うスタイル。1体1体は弱いが、追い込み型デッキに速攻が決まれば一方的に勝てる。増やして殴れば良いので初心者でも戦いやすい。

イザベル:スペル系デッキ。おっぱい。スペルを使うことで強化されるカードがあり、スペルで防戦しながら強カードを準備できる。また素材カードを消費してガードユニットを召喚できる。強化するヒマがない展開になると脆いが、スペルを多用できるので汎用性が高く、ハマればめっぽう強い。

ローウェン:典型的な後半追い込み型。貴重な男性キャラ。PP(最大コスト)が7になると強化されるカードが多く、序盤は耐え、PP が増えてから高コストユニットで圧倒しに行くスタイル。強いカードが多いが、引きが悪いと速攻にはあっさり負ける。中盤でどう巻き返すかが重要。

ルナ:アンデッド系デッキ。ロリキャラ。墓場(捨てカード)の枚数を消費して特殊効果を発揮するカードがある。相手を即死させる「必殺」や、死んでも復活する特技など、使い勝手の良いカードが多い。バランス型で多様な戦法を取れるが、中途半端だと弱いので、作戦に合わせたデッキ構築が必要。

ユリアス:HP が半減すると強くなる特殊型。スマートおやじ。双方のリーダーにダメージを与えるカードを使いつつ、攻撃時に回復するドレイン能力で自身の HP を維持するのが基本。リーダーの HP が半減しないと効果を発揮しないカードが多く、HP 増減の管理が必要。速攻型と言うか、殺られる前に殺るタイプ。

イリス:召喚デッキのお姉さん。このゲーム特有の性質を持つ。数ターン後に強力な効果やユニットを発生させるカードが多く、時間はかかるが低コストで強いユニットを呼び出せる。回復カードも多めで、敵を消滅させる強力なスペルも多い。ガードユニットが多く、守りながら戦う防戦型。

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どのリーダーも固有の戦法を取るためのカードがデフォルトデッキに含まれているので、使い方を誤らなければ、初期状態でも相応に戦えます。

また、このゲームにはソロプレイ用のストーリーモードがあり、ここがチュートリアルを兼ねていて、プレイ方法に加え、戦法も丁寧に教えてくれます。
シナリオモードではそれぞれのキャラクターの物語も展開され、しかもセリフはフルボイス
このソロの部分をしっかり作ってくれているのは、日本製らしくて良いですね。

ただ、現時点では各リーダーともシナリオは6戦目までしかなく、それ以後はバトル(オンライン対戦)に挑んでいくことになります。

シャドウバース Shadowverse
※7人のリーダーはそれぞれ性質がまるで違います。
このエリカというキャラは数で勝負する「わかわらデッキ」ですが、手札は最大8枚、場のカードは最大5枚なので、適度に減らしながらプレイすることも必要です。


シャドウバース Shadowverse
※ストーリーシーン。 静止画では解りませんが、オーラの表現が綺麗です。
オンライン対戦前に、コンピューター相手にしっかり練習できるのは良いですね。
海外のオンライン対戦ゲームはその辺を重視しませんが、今作はそういうことはありません。


オンライン対戦は、現在はユーザーが多いため、マッチングに時間はかかりません。
対戦レスポンスも良く、何度か落ちたことはありますが、快適と言って良いですね。
マッチングも同じレベルの人が選ばれるようで、不当に高い相手とマッチングされたことはまだありません。

「特定のキャラで勝利せよ」「対戦で4回勝利せよ」などのミッションが1日3つまで与えられ、これを達成することでカードパックを引くためのチケットやゴールドを貰えます。
最初のうちはストーリーモードを進めていくことでも得られます。

カードパックには8枚のカードが入っていて、ハースストーンより多め。
やはり「レアリティ」があり、高レアカードはなかなか入手できませんが、バランスはしっかり取られているようで、「それがあったら無敵」みたいなカードは今のところ見られません。
この辺は MTG のプロチームを抱えている訳ですから、その監修の元、入念な調整を行っているものと思われます。

また、いらないカードは「エーテル」と呼ばれるものに分解でき、これを貯めて欲しいカードを直接生成することも可能です。

ただ、やってて気になるのは・・・ 女性キャラの割合が非常に多いこと。
人間型カードの8割は女の子で、もうここまで来ると「ギャルゲー」。
リーダーからして女性5人、男性2人。

女の子は可愛らしく描かれていて、それはもちろんブサイクやアメコミ的女性より良いのですが、ここまで美少女ばかりだと、普段ギャルゲーをやらない身としては非常に違和感があります・・・

さらにカードごとに様々なボイスが付いていて、もちろん豪華で良いのですが、デッキによっては女の子カードばかりの女の子ボイス連発のゲームになる訳で・・・
これがどの層に向けたゲームなのか解りませんが、一般向けのゲームとして考えると、ちょっと敬遠してしまう人も少なくないんじゃないかなと思います。
まあ、ギャルゲー好きは喜ぶでしょうし、悪いという訳ではありませんが・・・

シャドウバース Shadowverse
※何の説明もなくて非常に解りにくいのですが、オンライン対戦時にセリフを喋るのは、リーダーを長押しして行います。
周囲に表情のアイコンが現れるので、そこに指をスライドして離しましょう。
セリフはボイスで発声され、キャラごとに異なります。


シャドウバース Shadowverse
※カード一覧の一部。 見てのように女の子成分過剰。
ここまで来るとねぇ・・・ ギャルゲーだよねぇ・・・ もちろんリアルに描かれたモンスターなどもたくさんいるのですが・・・


ハースストーン をベースに、MTG を参考にしたカードと、オリジナルのルールを加えた感じでしょうか。
「進化」のシステムはソシャゲ会社っぽいですが、ちゃんとゲームの重要な攻略要素になっています。

また、このゲームは完全な新作であるため、対戦しやすさもあります。
ハースストーン は iOS で公開された時、すでにパソコンで1年近く、世界規模で運営されていました。
ですから iOS のユーザーが入ろうとした時、周囲にいたのはもはや「世界中の玄人」であって、ゲーム自体は初心者でも遊びやすい内容でしたが、「途中参加の辛さ」みたいなものがあったのは否めません。

しかし今作はまだそういうものがないため、参加しやすい印象がありますね。
この辺は時間が経つと変わって来るかもしれませんが、サイゲームスはライトユーザーも多いソシャゲメーカーですから、それが良い方向に、玄人向けになり過ぎない方向で影響してくれればと思います。

サイゲームスと言えば、ソシャゲで様々な問題を引き起こしている事でも知られていますが、今作の課金圧力は低く、カードパックはむしろ他の TCG より安めで、カードごとの排出確率なども明記されています。
過去のことを考えると、不安もあるのが本音ですが・・・
運営さえ良ければ、日本 / アジアのコンピューター TCG の定番になっていくのではないでしょうか。

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こちらの記事 の最後にも、各キャラの有用なカードの紹介を掲載しています。

※Youtube 公式 PV

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