第二次世界大戦のヨーロッパ戦線、そこで行われた各地の戦いを描いたタワーディフェンスが、この「Last Front: Europe」です。

実は最初にこのゲームを見た時は、第二次世界大戦をテーマにした「戦術シミュレーションゲーム」かと思ったのですが・・・
割と普通の(?)タワーディフェンスで、思っていたのとは違ってました。

タワーディフェンスとしては、相応の出来栄えではあります

lastfront

敵が入口からゴールに向かってどんどんやって来るので、タワー(防御施設や兵士など)を各所に配置して、それを迎撃します。

敵の通り道は決まっておらず、プレイヤーはタワーをフィールド内に自由に配置可能で、敵は障害物やタワーのすき間を抜けながらゴールに向かっていきます。
俗に言う「オープンフィールド型」のタワーディフェンスですね。

ただ、マップ内の地形や障害物が結構入り組んでいる事が多く、サイズが大きいタワーも多いため、タワーを並べて迷路を作るというよりは、地形や障害物に合わせてタワーを配置する、という形になるケースが多いです。
敵の出現場所とゴールは複数ある場合が多く、機銃や対空砲でなければダメージを与えられない「航空機」なども出現します。

他のタワーディフェンスと違う点は、前述したようにタワーのサイズが大きい事、敵がタワーに攻撃してきて耐久力がなくなると破壊される事、マップ上に有刺鉄線などの敵のスピードを遅らせるものを配置できる事、などでしょうか。

特定の場所しか攻撃出来ないけど広範囲にダメージを与える「野砲」、敵のいない時に場所を移動できる「戦車」なども特徴的なユニットと言えます。
ただ、ゲームの性質上「移動する必要」はあまりないので、移動できる事を活用するケースはあまりありませんが。


残念なのは、やはりグラフィックと動きでしょうか
メニュー画面などは第二次世界大戦らしさが非常によく出ていて、雰囲気のあるフォントや絵柄になっているのですが・・・

肝心のゲーム画面はドットが荒く、あまり第二次世界大戦の雰囲気はありません。
少なくとも「リアルさ」を感じるようなグラフィックではありませんね。
スーパーファミコンレベル、と言えばいいでしょうか・・・ 全体的なクオリティーは一世代前と言った感じです。

ジャグリング(タワーの配置を変えて敵を行ったり来たりさせる方法)は可能ですが、ポーズ中にタワーを売却/配置する事が出来ないので、ジャグリングがやりやすいとは言えません。


グラフィックのクオリティーがやや低いので、他のメジャーなタワーディフェンスと比べると見劣りするのは否めませんが、経験値をためる事でプレイヤーがレベルアップして使えるタワーが増え、様々なスキル(射程が伸びるなど)を獲得できる「やり込み要素」「成長要素」もあり、相応に楽しめるタワーディフェンスではあります。
マップをダウンロードして増やす事も可能です。

価格はやや高め(450 円)ですが、タワーディフェンスが好きな方や、ミリタリー系が好きな方には、悪くないゲームだと思います。

Last Front: Europe(iTunes が起動します)