かつて存在したシューティングゲームの定番メーカー「彩京」。
その彩京が 1990 年代に開発したアーケードゲーム(ゲームセンターのゲーム)が、この「STRIKERS 1945」シリーズです。

縦スクロールで高難度のシューティングゲームですが、テンポの良い展開とオーソドックスな内容がウケて、ヒットシリーズとなりました。

登場する戦闘機は第二次世界大戦で活躍した各国の名機(例えば日本だとゼロ戦)で、敵も実際に計画されていた未完成の兵器をベースとしていますが、敵のボスはダメージを与えるとロボットに変形し、後半ステージになると異星人のような敵が出てくるなど、SF 的なストーリーとなっています。

そのシリーズの後期の作品「STRIKERS 1945 PLUS」が、海外のメーカーにより iPhone / iPod touch に移植されています。

strikers1945

でも、正直言って操作性が・・・ かなり悪いです
画面を見てわかる通り、画面左下に「仮想パッド」があって、これで操作を行うのですが、ちょっとでもパッドから指がはずれるとすぐに自機が動かなくなってしまい、思うように操作できません

パッドの上に指を置きっぱなしにして操作することはほぼ無理で、動かす時に任意の方向を「ちょんちょん」とタップして、少しずつ自機を動かすような感じでプレイする必要があります
常に操作に気を付けないといけないので、お世辞にも「快適」とは言えませんね・・・
ショットはオートで、画面右下のボタンは特殊攻撃とボムに使用します。

この操作性で、被弾すると1発でやられてしまいますから、慣れてないうちはあっという間にゲームオーバーになってしまいます。
これでは評価が低いのも仕方がないでしょう。

ただ、ゲームの難易度自体は低めに調整されていて、ノーマルだと10回(ハードでも7回)もコンティニューが可能なので、実はオールクリアはそんなに難しくありません。
オリジナルの「STRIKERS 1945」シリーズは高難度で知られていましたが、iPhone / iPod touch 版はそれほどでもないですね。

また、彩京のシューティングゲームは俗に「彩京弾」と呼ばれる、パターンを事前に知っていないととても避けられないような「超高速弾」が飛んでくることで有名なのですが、このゲームにはそう言った「初見殺し」な弾もほとんど飛んできません
と言うのも、この「彩京弾」は海外では評判が悪かったのか、「STRIKERS 1945 PLUS」の海外版は弾速が全体的に遅くなっており、このアプリはその海外版の移植だからです。
だから「突然高速弾が飛んでくるゲーム」ではなく、「弾がバラまかれる弾幕シューティング」に近い内容となっていて、パターンを知っていないくても普通に避けることが可能です。
(それにコンティニュー回数が多いからボム連発で何とかなってしまう)

ゲーム自体は非常によく移植されていると思います。
原作の雰囲気がうまく再現されており、移植度や再現度自体は高いですね。
よほどボコボコやられない限りオールクリア出来るようになっていて、シューティングとして(操作性以外は)よく出来ているので、操作にある程度慣れてしまえば楽しめる内容にはなっています。


でも、シューティングゲームにとって操作性は「命」と言えるので、他が良くてもそこが悪いとやっぱり微妙な訳で、価格も 600 円と高いので、オススメかどうかと言われると「う~ん」って感じですね・・・

もし iPhone / iPod touch にジョイパッドが付けられれば、一気に良ゲームになるんだろうけどなぁ・・・ 今のタッチ操作ではちょっと・・・
STRIKERS 1945 が好きだった人で、操作性の問題を事前に了承しているのであれば、悪くはないかもしれませんが・・・

STRIKERS 1945 PLUS(iTunes が起動します)