iPhone / iPod touch の全方向スクロールシューティングの人気作「Blue Attack!」は、実は現在「三部作」になっています。

1つはすでにご紹介しているシンプルなショートシューティング「Blue Defense!」。
そしてもう1つが今回取り上げる、リアルタイムシミュレーション(RTS)「Red Conquest!」です。

Blue Attack! や Blue Defense! とは違うメーカーで作られたものなので、前二作と比べて知名度が低いのですが、Blue Attack! を初めとする一連のシリーズの作品であることは明言されていて、ストーリー的には前二作の前の話となっています。

redconquest

このゲームでは自分は RED の軍で、採掘用のユニットを生産して隕石から資金を採取し、その資金で攻撃ユニットを生産し、敵を撃破したり敵惑星の制圧を目指します。

RTS(リアルタイムシミュレーション)としてはオーソドックスなルールと言え、ゲーム自体はシンプルにまとめられています。
動作は滑らか、操作性も良好、Blue Attack! シリーズを踏襲した独特なグラフィックも魅力なのですが・・・

ハッキリ言って、インターフェイスが最悪です。
私はここまで解りにくい RTS のインターフェイスを見たのは初めてです。
英語だから解りにくいというのもありますが、それを差し引いてもこんなに見た目で理解しづらいゲームはないですね。

ユニットの移動自体は、移動アイコンをタップしてユニットを移動させたい場所にドラッグするだけなのですが、複数のユニットの選択方法、選択後の移動の方法、生産指定などが、とにかく解りにくいです。
また Blue Attack! のグラフィックを踏襲しているためか、各ユニットの形が独特で、見た目で「これが攻撃用」「これが生産用」と言うのが区別し辛く、この点もゲームの解りにくさに影響しています。

前述したように解ってしまえば、ゲームのシステムは RTS としてはシンプルなのですが・・・ そのシンプルなシステムが、とことんまで解りにくくなっている印象ですね。


ゲーム自体は(インターフェイスを理解できれば) RTS として相応に楽しめる内容です。
RED 軍だけでなく、途中から BLUE 軍の戦いとストーリーも展開され、
ステージの合間には赤と青のグラフィックアートで描かれたちょっとした動画のシーンも流れます。

ただ、ぶっちゃけ・・・ このストーリーを表すシーンも何だか意味不明です。
全体的に、悪い意味で制作者側の趣味が強すぎている印象ですね・・・

redconquest2

こう言う「センス優先」の作品は人によって好みがあると思います。
「すごく好き」と言う人もいると思いますが、私は解りやすさを犠牲にしているセンスは好きではないです・・・


あまりに解りにくいので、RTS 経験者以外には全くオススメ出来ません。
Blue Attack!Blue Defense! はシューティングでしたが、このゲームはシューティングではないのでご注意を。

RTS 経験者なら、しばらくやっていれば「ああ、これは採集用だな」「これが攻撃ユニットだな」「ユニットを貯めて敵を迎撃し、カウンターで攻めれば良いんだな」みたいなのが判断出来ると思うので、自力でその辺が理解できる人なら楽しむことも出来るでしょう。

価格はそんなに高くなく(230 円)、グラフィックやサウンドはハイセンス、アプリ自体の完成度は高いので、RTS が好きな人と、Blue Attack! シリーズが気になる人には、悪くないと思います。
それ以外の人は・・・ 手を出さない方が無難ですね。

Red Conquest! (iTunes が起動します)


最後に、やってみたい人のためにインターフェイスに関する解説を記載しておこうと思います。

【ちょこっと攻略】

・画面下のアイコンは左から「移動」「複数選択」「画面移動」「全ユニット命令」「オプション」です。
・「移動」は下が通常の移動、上が「艦載機を移す」ものです。
・「複数選択」は一番上が全選択、真ん中が「タップで複数選択」、下が「円の中を選択」で、その後に!ボタンをタップ後、再度!ボタンで指定の命令を出します。
ここでのチェックボタンは終了(キャンセル)になるのでご注意を。
ガラスのようなアイコンは特定のユニットだけを非表示にするフィルターです。
・「全ユニット命令」で一番上は惑星に移動、B は味方ベースの周囲に展開、+は事前に「複数選択」で指定した場所に全移動、手のひらは全ユニット行動停止、一番下は生産可能なユニットにまとめて生産命令を与えます。
全ユニットへの移動命令は採取ユニットまで動いてしまうので注意して下さい。
・生産画面では指定のユニットを作ります。 艦載機の配備はここで上向き矢印のようなアイコンで行えますが、全ユニットへの生産の命令で艦載機をまとめて配備する事も可能です。
・生産画面の中央のアイコンは生産したユニットが出てくる場所の指定です。
・ユニットは FIGHTERS は艦載機、FOUNDRY は移動前線基地(生産可能)、CARRIER は攻撃空母、BATTLESHIP は攻撃艦、HARVESTER は隕石から資金を採集、CRUISER は偵察機です。
母艦は生産できません。 FOUNDRY は母艦で、BATTLESHIP は FOUNDRY でのみ生産できます。
・生産できるユニット数には限りがあります。上限に達すると生産が終わっても出てこなくなりますが、スタンバイ状態にしておけばユニットが減った時に自動的に出撃します。

・ぶっちゃけ、説明を読んだ上で画面を見ても、最初はよく解らないと思います。 やりながら感覚的に覚えるしかありませんね。