複合高層ビルの建設を行う開発シミュレーションゲームの名作、「The Tower(ザ・タワー)」。

1990年代に登場したパソコンゲームで、様々な家庭用ゲーム機にも移植されたヒット作ですが、ライセンスの問題と開発メーカーの分裂などにより続編の開発は途切れ、Windows XP 以降の OS に対応したバージョンは登場せず、そのまま消えてしまった作品です。

しかし近年になって諸々の問題が解決したのか ニンテンドーDS に移植版が発売され大ヒット。
そして遂に先日、iPad 版が発売されるに至りました。
それが「The Tower for iPad」です。

もともと「ザ・タワー」はマックで発売されて有名になったゲームなので、再び Apple に戻ってきたと言えますね。

当サイト(iPhone AC)では iPad でしか動かないアプリはあまり扱わないつもりなのですが・・・
これは私的にも思い出のゲームなので取り上げたいと思います。
後日 iPhone AC に詳細攻略ページを作る予定ですが、まずは少しプレイして、現時点で解ったところまでをレビューしたいと思います。

thetower

様々な施設を積み重ねてビルを造り、エレベーターや階段、エスカレーターなどで人がストレスなく移動できるよう径路を整え、人口を増やしてビルのグレードを最高レベルに高める事を目的とするゲームです。

施設には「住宅」「オフィス」「飲食店」「ショップ」「ホテル」など様々なものがあり、それぞれの施設の住民に特定の行動パターンが存在します。
例えば、オフィスの住民は朝に出勤し、昼に食事に出かけ、夕方に帰宅します。
それに合わせてエレベーターなどが上手く動くように配置することで、部屋の評価を高められ、高い賃貸料にしても住み続けてくれるようになります。

ホテルはルームキーパーが作業できるよう設備を整える必要があり、ビルのグレードが上がるとゴミ捨て場や駐車場、警備室などの施設も必要になります。

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iPad 独自の機能として、設置した部屋や階段を自由に横にズラす事が出来ます
最初にこれを聞いたとき、「ちょっとヘンな話だなぁ」と思ったのですが、プレイしてみて理由が解りました。
タップで部屋や設備を配置するため、たまに場所がズレてしまう事があるのです。 それを簡単に修正するための、タッチパネルに合わせた機能であるようですね。

ただ、インターフェイスに関してはやや残念な部分もあります。
ゲームスピードを変えるのにわざわざ「機能」→「設定」を選んで変更しなければならないし、収支も機能から呼び出さないと解りません
※収支はロビーのダブルタップで表示が可能でした。
ポーズ中はなぜか建物の建設や撤去が出来ません。
画面下に「ファーストフードからの収入がありました」といった表示が出ますが、いくら入ったのか金額を表示して欲しいところで、過去の The Tower では表示されていたように思います。
部屋の詳細もダブルタップして「Info」のアイコンで表示するのではなく、ダブルタップですぐに表示して欲しいところですね。

ゲームの難易度もかなり高く、グレード3から急に難易度が上がり、最初のうちはハマる事もあると思いますが・・・
でも、これはオリジナルもそうだったし、そこをなんとかするのがゲームの面白さでもあるかな。


ともあれ、オリジナル仕様の「The Tower」がまた遊べるというのは、ファンにとっては嬉しい限りです
Windows 98 版を最後に、完全に「止まっていた」ゲームですからね・・・
DS 版も良く出来ていたけど、やっぱり縮小版だったことは否めないし。

価格は 900 円ですが、しばらくは 450 円の発売記念セールが行われるようです。
私的には、やや贔屓目もあるかもしれませんが、定価の 900 円でも高くないゲームだと思います。

かつてシムシティと肩を並べた国産の開発シミュレーションゲームです。
この手のゲームが嫌いでなければ、オススメしたいアプリですよ!
でも、iPad 版しかないのが大きな欠点ですが・・・

The Tower for iPad(iTunes が起動します)