日本の、いや、コンピューターゲーム界における「戦略シミュレーションゲーム」の金字塔にしてパイオニア。
それがこの「信長の野望・全国版」です。
数々のゲーム機やパソコンに移植された名作ですが、遂に iPhone / iPod touch アプリとして登場しました。
・・・が、iTunes のレビューがあまりに酷すぎる!
「武将がないからクソ」だとか、「内容が(最近のものに比べて)無いよう」とか・・・
そりゃ今のものに比べれば内容は少なめです。
価格も 1300 円は高いと思います。
ただ、「信長の野望・全国版」は元々こういうゲームなのです。
ちゃんと「全国版」と明記されてますし、そういうゲームを買って「武将がないからゴミ」とか言ってレビューに★1を付けるとか、「じゃあ最初から買うな」としか言いようがありません!
・・・という訳で、まだ天下統一までプレイした訳ではありませんが、あまりにも iTunes のレビューが酷いし、今となっては「信長の野望・全国版」の事を知らない方も多いようなので、早めに取り上げて解説をしたいと思います。
信長の野望・全国版は 1986 年に最初にパソコンで発売されたゲームです。
内政を行って国力を高め、得られた収入で兵士を雇い、他国に攻め込んで最終的に天下統一を目指す「歴史シミュレーションゲーム」です。
武将は存在せず、「大名」のみです。
「信長の野望なのに武将がいないなんて!」とか言っている人がいますが、信長の野望・全国版は最初から武将はいないゲームです。
また、大名の能力値もそれほど大きくゲームには影響しません。(ただし一部のコマンドは除く)
難易度が高いゲームで、コンピューターは自分より兵力が低い相手が近くにいると、逃さず攻め込んできます。
外交として「婚姻」があり、結んでおくと攻め込まれにくくなりますが、これも一時的な効果しかありません。
よって最近のゲームに慣れている人だと「難しすぎる」「ゲームバランスが悪い」などと思うかもしれませんが、この点も信長の野望・全国版は、元々そんなゲームです。
失敗を繰り返しながら徐々に攻略を見つけていくゲームと言っても良いかもしれません。
初心者の方には難しいと思いますが、信長の野望・全国版をやったことがある人には、むしろしっくりくる難易度ですね。
セーブスロットは3つ用意されているので、慣れないうちは小まめにセーブしていきましょう。
難易度は1~5まで選択出来ますが1が普通です。 5だと異常な難しさです。
弱い大名家はゲーム開始直後に謀反や一揆が起きてあっさり滅びたり、開始直後のターンで強国に必ず攻められたりしますが・・・
これもまあ、元々そうです。
ゲームとしてどうかと思うかもしれませんが、開始直後の謀反ラッシュはある意味、信長の野望・全国版の「おなじみの風景」ですからね・・・
戦争は、部隊は1マスずつしか進めません。
これについても iTunes のレビューで文句が出ていますが、元々そういうゲームです。
それにこのゲームの戦争は、やり方次第で数倍の敵に勝つことも可能な、意外に戦略性や逆転要素がある面白いものです。
「編成」と「地形効果」、「敵大将狙い」がゲームの大きなポイントになります。
なお、大将(第一部隊)を倒すと残っている敵兵力を貰うことが出来ます。
勝てば相手が持ってきた金や兵糧も奪えるので、戦い方次第では合戦が大きな収入になる事もあります。
オリジナルの「信長の野望」と比べて違う点は、以下の通りです。
・17ヶ国モードはない
・シナリオが3つある(1560年、1571年、1582年)
・開始時にちょっとした歴史解説や大名プロフィールがある
・大名ごとに能力値が設定されている
・寿命を「長命」「無限」にすることが可能
・「情報」コマンドはない。 いつでも他国の情報を確認可能
・GPS によって現在地を確認し、その場所の大名を強化する機能がある
大名ごとに能力値が設定されたのは、歴史ファンには嬉しいところですね。
また、iPhone ならではの機能として、GPS による地元大名の強化機能があります。
能力値が固定されたことで、弱小大名でのプレイがより困難になっていますが、この機能があれば弱い大名でも(地元なら)強くしてプレイ出来ます。
これなら宇都宮の野望も夢ではない・・・?
ただ、地元によっては後述する「暗殺」が強くなりすぎる面もありますが・・・
寿命を伸ばしたり無限にする設定もあるので、ゲームが始まって間もなく老衰で死ぬ事でおなじみの毛利元就でも天下統一が狙えます。
全体的にプレイしやすくなっている印象で、合戦マップも広すぎず、スッキリまとまっています。
ボタンなどの操作も iPhone / iPod touch 用にうまく調整されていますね。
また、「暗殺」の強さは相変わらずです・・・
この「暗殺」が「信長の野望・全国版」の醍醐味(?)でしょう。
暗殺に成功するとその領地が「空白地」となり、隣接した国々でその国の「入札」が行われ、一番多い金額を提示した国がその領地を貰えます。
これを使えば全く戦わずに領土を拡大していくことも出来ます。
ただし暗殺は、相手より知力が高くないと成功しません。(難易度が高くても成功率は下がります)
よって大名の能力値は「知力」が一番のポイントになります。
この「暗殺」、最近の歴史シミュレーションをやっている人が見たら「なんだよコレ!」と思うかもしれませんが・・・
まあ、そう言うゲームです。 信長の野望・全国版は。
各コマンドやイベントに綺麗なグラフィックが用意され、操作性やゲームのテンポも良くなっており、十分高い完成度だと言えると思います。
ただ、iTunes のレビューを見る限りでは、やはり「最近の信長の野望しか知らない人」にとっては、単なる劣化したシミュレーションゲームにしか見えないのでしょう。
確かに今のシミュレーションゲームを基準にして考えると、色々とおかしい点が多いゲームです。
だから、あくまで私的な意見ですが、もうハッキリ言いたいと思います。
「オリジナルの『信長の野望・全国版』を知らない人は、買わないで下さい」。
きっとオリジナルをやった事がない人がプレイしても、不満しか残らないと思います。
逆にオリジナルの「信長の野望・全国版」を知っている人には、悪くないアプリです。
価格が 1300 円のため、簡単に「オススメ」とは言えませんが、移植度やアレンジに関しては十分「及第点以上の出来栄え」だと言って良いと思います。
思えば、iPhone / iPod touch 版の三國志も完成度は良いと思うのに酷評が続いていて、なぜなんだと思っていたのですが・・・
つまりオリジナルを知る人間から見ると「再現版」だけど、最近のバージョンしか知らない人が見ると「劣化版」にしか見えないという事なんでしょうね・・・
そしてどうやら最近は、それが再現版であることすらも解らない人が多いらしい。
まあ、これも時代の流れなのでしょうね・・・
・信長の野望・全国版(iTunes が起動します)
それがこの「信長の野望・全国版」です。
数々のゲーム機やパソコンに移植された名作ですが、遂に iPhone / iPod touch アプリとして登場しました。
・・・が、iTunes のレビューがあまりに酷すぎる!
「武将がないからクソ」だとか、「内容が(最近のものに比べて)無いよう」とか・・・
そりゃ今のものに比べれば内容は少なめです。
価格も 1300 円は高いと思います。
ただ、「信長の野望・全国版」は元々こういうゲームなのです。
ちゃんと「全国版」と明記されてますし、そういうゲームを買って「武将がないからゴミ」とか言ってレビューに★1を付けるとか、「じゃあ最初から買うな」としか言いようがありません!
・・・という訳で、まだ天下統一までプレイした訳ではありませんが、あまりにも iTunes のレビューが酷いし、今となっては「信長の野望・全国版」の事を知らない方も多いようなので、早めに取り上げて解説をしたいと思います。
信長の野望・全国版は 1986 年に最初にパソコンで発売されたゲームです。
内政を行って国力を高め、得られた収入で兵士を雇い、他国に攻め込んで最終的に天下統一を目指す「歴史シミュレーションゲーム」です。
武将は存在せず、「大名」のみです。
「信長の野望なのに武将がいないなんて!」とか言っている人がいますが、信長の野望・全国版は最初から武将はいないゲームです。
また、大名の能力値もそれほど大きくゲームには影響しません。(ただし一部のコマンドは除く)
難易度が高いゲームで、コンピューターは自分より兵力が低い相手が近くにいると、逃さず攻め込んできます。
外交として「婚姻」があり、結んでおくと攻め込まれにくくなりますが、これも一時的な効果しかありません。
よって最近のゲームに慣れている人だと「難しすぎる」「ゲームバランスが悪い」などと思うかもしれませんが、この点も信長の野望・全国版は、元々そんなゲームです。
失敗を繰り返しながら徐々に攻略を見つけていくゲームと言っても良いかもしれません。
初心者の方には難しいと思いますが、信長の野望・全国版をやったことがある人には、むしろしっくりくる難易度ですね。
セーブスロットは3つ用意されているので、慣れないうちは小まめにセーブしていきましょう。
難易度は1~5まで選択出来ますが1が普通です。 5だと異常な難しさです。
弱い大名家はゲーム開始直後に謀反や一揆が起きてあっさり滅びたり、開始直後のターンで強国に必ず攻められたりしますが・・・
これもまあ、元々そうです。
ゲームとしてどうかと思うかもしれませんが、開始直後の謀反ラッシュはある意味、信長の野望・全国版の「おなじみの風景」ですからね・・・
戦争は、部隊は1マスずつしか進めません。
これについても iTunes のレビューで文句が出ていますが、元々そういうゲームです。
それにこのゲームの戦争は、やり方次第で数倍の敵に勝つことも可能な、意外に戦略性や逆転要素がある面白いものです。
「編成」と「地形効果」、「敵大将狙い」がゲームの大きなポイントになります。
なお、大将(第一部隊)を倒すと残っている敵兵力を貰うことが出来ます。
勝てば相手が持ってきた金や兵糧も奪えるので、戦い方次第では合戦が大きな収入になる事もあります。
オリジナルの「信長の野望」と比べて違う点は、以下の通りです。
・17ヶ国モードはない
・シナリオが3つある(1560年、1571年、1582年)
・開始時にちょっとした歴史解説や大名プロフィールがある
・大名ごとに能力値が設定されている
・寿命を「長命」「無限」にすることが可能
・「情報」コマンドはない。 いつでも他国の情報を確認可能
・GPS によって現在地を確認し、その場所の大名を強化する機能がある
大名ごとに能力値が設定されたのは、歴史ファンには嬉しいところですね。
また、iPhone ならではの機能として、GPS による地元大名の強化機能があります。
能力値が固定されたことで、弱小大名でのプレイがより困難になっていますが、この機能があれば弱い大名でも(地元なら)強くしてプレイ出来ます。
これなら宇都宮の野望も夢ではない・・・?
ただ、地元によっては後述する「暗殺」が強くなりすぎる面もありますが・・・
寿命を伸ばしたり無限にする設定もあるので、ゲームが始まって間もなく老衰で死ぬ事でおなじみの毛利元就でも天下統一が狙えます。
全体的にプレイしやすくなっている印象で、合戦マップも広すぎず、スッキリまとまっています。
ボタンなどの操作も iPhone / iPod touch 用にうまく調整されていますね。
また、「暗殺」の強さは相変わらずです・・・
この「暗殺」が「信長の野望・全国版」の醍醐味(?)でしょう。
暗殺に成功するとその領地が「空白地」となり、隣接した国々でその国の「入札」が行われ、一番多い金額を提示した国がその領地を貰えます。
これを使えば全く戦わずに領土を拡大していくことも出来ます。
ただし暗殺は、相手より知力が高くないと成功しません。(難易度が高くても成功率は下がります)
よって大名の能力値は「知力」が一番のポイントになります。
この「暗殺」、最近の歴史シミュレーションをやっている人が見たら「なんだよコレ!」と思うかもしれませんが・・・
まあ、そう言うゲームです。 信長の野望・全国版は。
各コマンドやイベントに綺麗なグラフィックが用意され、操作性やゲームのテンポも良くなっており、十分高い完成度だと言えると思います。
ただ、iTunes のレビューを見る限りでは、やはり「最近の信長の野望しか知らない人」にとっては、単なる劣化したシミュレーションゲームにしか見えないのでしょう。
確かに今のシミュレーションゲームを基準にして考えると、色々とおかしい点が多いゲームです。
だから、あくまで私的な意見ですが、もうハッキリ言いたいと思います。
「オリジナルの『信長の野望・全国版』を知らない人は、買わないで下さい」。
きっとオリジナルをやった事がない人がプレイしても、不満しか残らないと思います。
逆にオリジナルの「信長の野望・全国版」を知っている人には、悪くないアプリです。
価格が 1300 円のため、簡単に「オススメ」とは言えませんが、移植度やアレンジに関しては十分「及第点以上の出来栄え」だと言って良いと思います。
思えば、iPhone / iPod touch 版の三國志も完成度は良いと思うのに酷評が続いていて、なぜなんだと思っていたのですが・・・
つまりオリジナルを知る人間から見ると「再現版」だけど、最近のバージョンしか知らない人が見ると「劣化版」にしか見えないという事なんでしょうね・・・
そしてどうやら最近は、それが再現版であることすらも解らない人が多いらしい。
まあ、これも時代の流れなのでしょうね・・・
・信長の野望・全国版(iTunes が起動します)
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