セガのマスコットキャラクター「ソニック」が活躍する、セガの看板シリーズとも言えるアクションゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズの最新作が、iPhone / iPod touch にも登場しました!
ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードⅠ」です。

このゲームは今年の夏に PS3/Wii/XBox のダウンロード用ソフトとして配信されていたものです。
しかし iPhone / iPod touch での発売も早い段階で考慮されていて、移植というよりは、iPhone / iPod touch も当初の販売ハードの1つと言って良いでしょう。

ソニックシリーズの本編はもう 16 年も新作が出ていなかったのですが、この作品は過去作のリメイクという訳ではなく完全な新作です。
ただ、ゲーム内容やグラフィックは昔のソニックのものを踏襲しており、そのため旧作を知っている人だと新しいと言うより「懐かしい」という感じの方が強いでしょうね。

iPhone / iPod touch ではソニックの1と2のアプリも販売されていますが、あれは新作ではなく、メガドライブで発売されていたものの「エミュレーター(旧機種を動作させるソフトウェア)」です。
操作性が良くなく、iPhone 向けに調整されている訳でもなく、発売も「セガ・アメリカ」であり本家の日本のセガではないので、オススメはしません。

※ソニック1に関しては、ファンによる改良が公式に反映され、操作性が大きく改善されています。

ソニック・ザ・ヘッジホッグ4

ソニック・ザ・ヘッジホッグは、(基本的には)横スクロールの「スーパーマリオ型」のジャンプアクションゲームです。
操作は画面左下の方向キーと右下のボタンで行いますが、タッチパネルに合わせて調整されており操作性は良好です。

iPhone を傾けての操作もできるのですが、それだと一部の操作が行えないためオススメ出来ません。
(方向キー下+ジャンプボタン連打で丸まってダッシュする操作があり、攻略上重要なのですが、それが使えないから困ります)

ソニックの最大の特徴は「ハイスピード」と「縦横無尽に行き交うマップ」。
ダッシュし続けるとソニックはもの凄い速さで疾走していき、マップの各所にあるしかけを使って超高速で動き回ることが出来ます。
さらに大ジャンプできるバネやしかけ、真上や真下に進んで行くステージも多く、とにかくあちこちに高速で飛び交いまくります。
それは他のジャンプアクションにはないもので、初めて見る人は驚くこと請け合いです。

ソニック4は一回転する道を走る際に、ソニックが一回転するのではなく、画面が一回転するというハデな演出も加わっています。
水中ステージやトロッコに乗って走るステージ、歯車の上で走って回転させるステージなど、多くのしかけも満載です。

ソニック・ザ・ヘッジホッグ4

ジャンプは「回転アタック」にもなっていて、これで敵を倒しながら進むことが出来ます。
またソニック4は新たに「ホーミングアタック」が追加され、ジャンプ中にボタンを押すだけで近くの敵に回転アタックで飛んでいけるようになりました。
これを連続で決めると敵を踏み台にして空中を進んで行く事も出来ます。
以前にも増してアクロバチックなアクションを行う事が出来ますね。

ただ、この「ハイスピード」と「縦横無尽に行き交うマップ」が、ソニック・ザ・ヘッジホッグというゲームの長所であると同時に、大きな欠点でもあります。

あまりにも高速で疾走するので、突然敵が出て来てもかわせないし、急に穴があってもジャンプできないのです。
高速疾走中や大ジャンプ中にいきなりミスになってしまう事が多く、「突発的な死」が多発しがちです。

また、縦横無尽に行き交うために「どっちに言って良いのか解らない」という状況にもよくなります。
普通は横スクロールのゲームなら右に行けば良いのですが、このゲームは上に行く場合や下に行く場合も多く、左に戻る場合もあります。
どっちが正解なのか解らない事が頻発し、「下かと思ったら落ちてミスになった」なんて事も起こりがちです。

つまり、「知っていないとかわせない」「覚えていないと解らない」という場面が多く、「覚えゲー」の性質が強いアクションゲームだと言えます。

マップの各所には「リング」が置かれており、これを 100 個取ると 1UP、さらに1つでも持っているとダメージを受けてもミスになりません。
(ただしダメージを受けると持っているリングを全てバラまく)
そして 50 個以上持っている状態でゴールすると「エクストラステージ」に移動し、そこでストーリー上重要になる「カオスエメラルド」を得られるのですが・・・

リングを多く集めてクリアするには尚更マップを「覚えて」おかなければならず、エクストラステージも初見クリアはかなり厳しいので、これらを集めようと思ったらますます「覚えゲー」の要素が強くなります

ラスボスもかなり強く、残機が減ってきたら同じステージを繰り返して残機を集める必要もあって、やり込もうとすると「苦行」が必要なゲームでもありますね・・・

ソニック・ザ・ヘッジホッグ4

ステージは1つの「ゾーン」が3つのステージ+ボス戦で構成されていて、それが4ゾーンあります。
4つのゾーンをクリアすると最終決戦のステージに進めます。
携帯機器だからか1ステージをクリアするごとにステージセレクトに戻り、スコアも1ステージごとの集計となります。
ただ、残機はずっと累積していきます。

と言う訳で、ゲームとして見ると長所と短所があるゲームなのですが・・・
まあ、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」と言うゲームは、元々そういうゲームです。

決して遊びやすいジャンプアクションとは言えないのですが、このハデさ、スピード感、飛び交う演出こそが「ソニックの醍醐味」であり、最大の長所だと言えるでしょう。
だからヘタに遊びやすくするよりも、これはこれで「ソニックらしい」のでしょうね。
ここまでのグラフィックと演出を iPhone / iPod touch でも実現してくれた事については、間違いなく賞賛されるべきアプリです

個人的な本音を言うと、私はソニック・ザ・ヘッジホッグというゲームは元々あまり好きではありませんでした。
不可避の死、突発的なダメージ、納得出来ないミスが多いゲームは好きではなく、俗に言う「覚えゲー」も好みではないです・・・
(それでもシリーズは一通りクリアしていますが)

ただ、このアプリが良いか悪いかで言うと、トップクラスの高クオリティーである事は確かです。
価格は 900 円と iPhone アプリとしては高めですが、クオリティーとボリュームを考えると決して高い値段ではないでしょう。

アプリと言うより、普通に「ゲームソフト」ですね
今後、ソフトバンクやアップルのお店で展示される iPhone や iPod touch にも、プロモーション用に入れられるアプリではないでしょうか。
それだけの見た目と内容であることは確かです。

ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードⅠ(iTunes が起動します)


【ちょこっと攻略】

あまりにもラスボスが強すぎる&倒し方が解りにくいと思うので、攻略を書いておきます。
倒せない方は参考にして下さい。

最初は普通にジャンプして体にぶつかっていけば OK です。 足には当たらないように。
腕を振り上げた時にぶつかりに行くとやられてしまうので注意。
上空に飛んでいったら画面右端に行き、落ちてくるタイミングで左に移動しましょう。
ロケットパンチは真上にジャンプすれば運が良ければかわせますが、やられた後のリング回収に集中しましょう。

何度かぶつかると体がショートして怒り始めます。
普通にアタックしても通用しなくなるので行わないで下さい。
突進攻撃は最初の一歩目の少し先にいれば当たりませんから、その位置を見計らいましょう。
後ろにバックしてくるのは右端にいれば当たりません。
ジャンプして降下した後、しゃがんだらロケットパンチが来るので左にジャンプ+ダッシュ(ジャンプ中にジャンプボタンタップ)して大きく逃げます

その後、真上からロケットパンチがフラフラ落ちてくるので、地面に落ちてからこれに3回アタック
するとパンチがボスに飛んでいきボスが仰け反るので、急いで本体に3回アタックします。
以後はこの繰り返しです。

後半は弾を撃ってきます
。 落ちてきたロケットパンチをアタックする時に撃たれると厳しいので注意しましょう。 ロケットパンチから離れておけば、アタック時に撃たれた弾が邪魔になりにくくなります。

ジャンプしたボスの着地点が定まらないような反応になった時は最後の一撃が来ます。
画面左側に急いで移動し、ワザと食らうつもりで着地地点に入って、落ちてきたら速攻で一撃与えます。
ボスの着地と同時に地面が崩れ始めるので、ここで遅れると落下します。
ボスに一撃与えられたら、ソニックが脱出し始めてそのままクリアとなります。