以前から「もはや iPhone / iPad とは思えない!」と言われるほどの美麗グラフックが評判になっていた、期待の剣闘士アクションゲームがついに発売されました!
その名も「Infinity Blade」です。

開発は ChAIR Entertainment となっていますが、ここはアメリカの大手ゲームメーカー「Epic Games」の開発スタジオの1つです。
この Epic Games は Unreal Tournament(アンリアル トーナメント)というヒットゲームを開発した海外では有名なメーカーで、さらにそのゲームで使われたプログラムシステムを「Unreal Engine」という名で公開しているところです。

この Unreal Engine(アンリアルエンジン)は様々なゲーム(主に FPS)で使用されており、つまり Epic Games は多くのゲームやグラフィックの元となるシステムを提供している会社と言えます。
そこが自ら超美麗なグラフィックのゲームを iPhone / iPad 用に開発した訳ですから、当然のように話題沸騰となった訳ですが・・・

発売してみると、いきなり賛否両論の嵐
どうも美麗グラフィックのデモの先行公開や、Epic Games & Unreal Engine の iPhone アプリと言う事で、過剰な期待を持たれてしまったようです。
先に行っておきますが、これは「大作 RPG」とか、そう言うものではありません。
比較的短時間でプレイするタイプの、アクション RPG です。

infinityblade

ゲーム内容は割とシンプルです。
フィールド上の自由な移動はなく、敵や移動先にマークが付いていて、それをタップするとそこへ向かい戦闘になります。

戦闘シーンでは指を横に払うと武器を横に振り、縦に払うと縦に振ります。
盾のボタンの押しっぱなしにするとガード、画面右下と左下にあるボタンでその方向に回避を行います。
盾は敵の攻撃を受け止める度に耐久値が減っていき、なくなるとガードできなくなるので、そうなると回避でかわさなければなりません。

むやみに武器を振っても防がれるだけで、敵の攻撃をガードするか回避していると(もしくは武器で打ち払うと)、相手に隙が出来ます
この時に連続で斬りまくるというのが基本的な攻略になります。

敵を倒すと経験値が得られ、その経験値は装備している武器や防具にも加算されます。
キャラクターのレベルが上がるか、武器や防具の経験値が最大になるとポイントが貰え、それでキャラクターを強化できます。
装備の経験値は最大になるともう増えなくなるので、必然的に様々な装備を入れ替えながら戦うことになりますね。
装備を変えれば、キャラクターの姿もそれに応じて変化します。

infinityblade2

前述したように、移動は行き先のマークをタップするだけです。
よってルートはほぼ一本道で、少し分かれ道があるものの好きなように散策することはできず、通るルートはほぼ決まっており、最終目的地までそれほど時間はかかりません。

最後のボスまで 30 分以上、1時間未満といったところでしょうか。
しかし初めてボスと対峙した時には、まず勝てません。
当然のようにボコボコにされ、負けた後にはストーリーが進み・・・
再び、最初からになります。

ここはストーリーに関わる部分なので伏せておきますが、とにかく「戦いながら進んで、1時間ほどでボスまで到達する」というのが「1セット」になっています。
比較的短時間で終わるというのは、こういう事ですね。

しかし再開後のキャラクターの強さや装備はそのままなので、いずれは最後のボスにも勝てるようになるはずです。
武器や防具も多数用意されており、何度も繰り返すうちに上位の装備を買うことも出来るようになります。

同じ舞台を繰り返すという点は、「CHAOS RINGS」にもよく似ています。
悪く言えば「流用」な訳ですが、ちゃんと繰り返しにストーリー上の設定があり、私的には携帯向けに最適化した、よく考えられた設定だなと思います。

以下は IGN を通して Youtube で公開されている公式トレーラーです。



最初に述べたように、このゲームは賛否両論です。
批判している人の多くは「自由に移動出来ない」とか「すぐ終わって繰り返しだ」とか「大作だと思ってたら違った」みたいな点で不満があるようです。

しかし「大作だと思ってた」なんてのは単なる本人の思い込みだし、「自由に移動出来ない」というのも本人の思い違い。
私としては iPhone / iPad に特化した悪くないシステムで、戦闘も十分に楽しめ、育成要素もあり、定番になり得る非常に面白いゲームだと思います。

ボリュームについては正直、もうちょっと欲しかった(例えば繰り返しが前提のゲームなら、分かれ道はもっと多くして欲しかった)と言うのもありますが、繰り返しで携帯機器である事を考えると、ボスまでの長さはこのぐらいでちょうどいいかな、と思います。

戦闘も最初はガードだけしてれば勝てますが、徐々に敵がガードブレイクを使うようになり、難易度も上がってきます。
また、難しすぎないゲームの方がストレスなく遊べて良い気がしますね。
移動シーンや敵と対峙したシーンの「独特の間」も気に入っています。


まあ、見た目が凄くて期待の大作と言われていたゲームで、価格も 500 円ですから、批判や勘違いが出てくるのも仕方のないところでしょうか。
iPhone アプリを出し始めたばかりのメーカーは、「携帯アプリだから」というのを考慮し過ぎてしまい、「ボリュームがない」と批判されるというパターンが良くありましたが、それになっている様子も若干感じます。

でも、過剰な期待(と言うか、大作 RPG 等ではないという事)を解ったうえでプレイすれば、決して悪いゲームではありません
新ダンジョンなどのアップデート計画も発表されていますし、500 円という価格もクオリティーを考えれば妥当なところではないかなと思います。

賛否あるアプリですが、私的にはオススメできるゲームで、十分定番になり得る内容だと思いますね。

Infinity Blade(iTunes 起動、iPhone / iPad 両対応です)