一言で言ってしまうと、ゲームロフト製・携帯用「ディアブロ2」
ゲームロフトが iPhone / iPod touch 向けに開発し人気となったアクション RPG 「Dark Quest」の続編が公開されました。
Dark Quest 2」です。

広いフィールドやダンジョンを探索しながら、次々と出てくる敵を剣や魔法などで攻撃しつつ、キャラクターを育成してストーリーを進めていくゲームですね。
パソコンで大ヒットした「Diablo(ディアブロ)」がベースになっているようで、Diablo はネットワークを通じたマルチプレイがメインと言えましたが、この Dark Quest 2 でもネットワークプレイが可能になっています。

でもこのゲームはどちらかと言うと、1人でプレイする方がメインだと思います。

Dark Quest 2

画面左下のスティックで主人公を移動させ、画面右下の攻撃ボタンで敵を攻撃します。
ディアブロを模したような「タップ移動」もありますが・・・ スティックの方が動きやすいですね。

主人公には戦士・ローグ(盗賊)・メイジ(魔術師)の3タイプがあり、メイジか弓を装備した場合は飛び道具での攻撃になります。
攻撃は自動的に近くの敵を狙ってくれるようになっていて、さらにボタン押しっぱなしで連続で攻撃し続けてくれます
よって戦闘は非常にお手軽に行えます。

経験値が貯まってレベルアップすれば「アクションスキル」という特殊技の習得も可能で、MP を消費して広範囲の敵を攻撃したり、敵を麻痺状態にさせたりすることが出来ます。

敵を倒したり宝箱を開けたりすると装備を得ることができますが、装備には様々な「追加効果」が付いているものがあり、レアアイテムになると3つや4つの効果が付いている事もあります。
どんな効果が付いているかはランダムなので、理想のアイテムを探すのが大きな楽しみと言えますね
この辺は「ディアブロ」のシステムを踏襲していると言えます。

装備は左右の手、頭、体、手、足、アクセサリ2つと、装備できる場所が多いため、多用な装備を身につけることが出来ます。
装備によってキャラクターの外観もどんどん変わっていき、この「装備による見た目の変化」もゲームのウリの1つです。

Dark Quest 2

ゲームの難易度は、かなり簡単です
前述したように攻撃は「ボタン押しっぱなし」で良く、攻撃方向も敵がいる方に自動的に補正してくれるため、ピンチになった時に薬を使うぐらいで構いません。
一応「アクションスキル」を使った方が戦闘はラクになるのですが、装備やレベルが十分ならあまりは必要なく、スキルポイントをパッシブスキル(常時作用する効果)に振り分けた場合、ますますお手軽な状態に。

飛び道具を使うキャラだと強敵に対しては「ヒット&アウェイ」を行った方が良く、また敵の攻撃を動いてかわす必要もあるのですが、基本的にザコはボタン押しっぱなしで片づくので、お手軽すぎて物足りなさもありますね。

とは言え、元となった「ディアブロ」もそんなにテクニックが必要だったかと言われると、そうでもなかった気がしますし、こんな感じで「お手軽にどんどん敵を倒せて探索を進められる」方が誰でも楽しめますから、これで良いのかもしれません。
少なくとも難しすぎて進むのが辛いゲームよりは。

マップは「自動マッピング」でいつでも見ることが出来ますが、画面に常に表示されている訳ではないので、いちいちメニューから確認しないといけないのがやや面倒です。
このマップには「これから行くべき場所」も表示されていますが、目的地が他のマップだと画面には表示されず、クエストで次の目的地が指示される場合も「場所の名前」しか言わないので、「どの方向に行けば良いか解らない」と言うケースが多いのも難点でしょうか。

ただ、色々と探索していればいずれは行き着くので、探索がメインのゲームであることを考えると、これはこれでもいいのかな?
Diablo 2 もそんな感じでしたしね。

Dark Quest 2

難点は、これはディアブロと比較しての話になりますが・・・
ハード性能の影響もあるから仕方ないとは思いますが、ディアブロよりも一度に出てくる敵の数が少なく、戦闘に派手さが無いこと。

ディアブロは大量の敵が一斉に襲いかかってきて、それを主人公が次々倒していく、言わば「無双状態」な展開が醍醐味だったと思うのですが、このゲームは一度に襲いかかってくる敵は多くても3~4体なので、そんなに派手な展開にはなりません。
ゲーム展開で言えばこのゲームより、むしろシューティングゲームの Solomon's Keep の方がディアブロらしいですね。

また、ディアブロは特殊な効果が付いているアイテムには、それを示す「名前」がアイテムに付いていました。
(Diablo を知らない方には、Defender Chronicles と同じ、と言えば解るでしょうか)
例えば力(Power)と素早さ(Dexterity)が上がる剣なら「Power Sword of Dexterity」とか言う名前になっていて、アイテムを拾ったらすぐにその効果を名前で判別できた訳ですが、このゲームは名前に変化が無く、特殊効果が付いている数が色で示されているだけなので、拾ったらいちいち装備画面を開いてアイテムを確認しないと、追加効果の内容を知る事が出来ません。
これはディアブロ系のアイテムのゲームとしては、非常に不便ですね・・・

後はやっぱり、かなり簡単なことが、良し悪しだと言えるでしょうか。
もうちょっと難しい方が「良いアイテムを探そう」という気にもなるのですが・・・
まあ携帯機器のゲームですから、あまりゲームをしない方も多いので、それを考慮しているのかもしれないけど。

以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。
名前が「Dungeon Hunter 2」になっていますが、これは海外でのこのゲームの名称です。



と言う訳で「Dark Quest 2」、まあ一言で言うと「劣化ディアブロ2」なんですが・・・
でも携帯機器としては十分にハイレベルなゲームだと思います。

ゲームロフトなので日本語にも完全対応、iPhone 3G や第二世代 iPod touch などの旧機種でも動作します。
旧機種対応としてはグラフィックのクオリティーも高いですね。
(ただし旧機種はマルチプレイは動作対象外なのでご注意下さい)

上から見た視点のアクションRPG」という非常に解りやすく、遊びやすいジャンルのゲームなので、難易度が高くない事と相まって、お勧めしやすいゲームではあります。
しかし逆にゲームマニアの方は物足りなさを感じるかもしれません。
また、「ライトユーザー向け」と言うには、ちょっと装備やステータスなどの部分が解り辛いかな・・・

価格は 800 円と割高です。
ゲームロフトなのでセール待ちをする手もありますね。
まあ私はこの手のゲームは散々やって来てるので、そのぶん評価が辛口かもしれません。
この手のゲームをあまりした事がない方には良いアプリだと思います。

なお、ゲームの内容とは直接関係ありませんが、紙芝居風のオープニングムービーは非常に良い雰囲気が出ているので、購入した人は必見です。

Dark Quest 2(iTunes が起動します)
Dark Quest 2 HD(iPad 専用です)