世界的に有名なドイツゲーム(ボードゲーム)のデザイナー、Reiner Knizia(ライナー・クニツィア)氏
その彼が「iPhone のために作った」というゲームが、2009 年末に発売されていました。
Reiner Knizia's Roto」です。

「あのクニツィアが iPhone 用のゲームを製作!」ということで海外ではかなり話題になったようですが・・・
内容はドイツゲームやボードゲームと言うよりは、普通のショートパズルと言った感じです。

ただ、iPhone らしいクールでシンプルなグラフィックと、ユニークなゲーム性、タッチパネルにマッチした内容は、「狙って作ったな」という感じも受けますね。

Reiner Knizia's Roto

6つのピースで構成された、7つの円があります。
この7つの円を任意の方向に回転させて、同じ色のピースを3つ並べるか、外周で2つ並べると消す事が出来ます。

言葉では説明し辛いので、以下の画像を見て下さい。

Reiner Knizia's Roto

回転は1度に1つの円を 60 度(ピース1個分)回す事が出来ます。
ただし円を1度回転させるごとに得点は -1 点されます
そのため回した回数が多いと、色を合わせても得点はマイナスになってしまいます。
最小限の回転でピースを消していく必要がある訳ですね。

ピースをそろえた時は、回転させた時の減点は受けません。
つまり連続で消していけば減点はずっとありません。 これもゲームのポイントです。

画面左上には「Needed」(必要数)という数字が書かれており、得点すると減り、減点されると増えていきます。
0 まで減ると表示が「Bonus」に変わり、以後は得点によって増加、減点により減少します。
表示が Bonus になっている状態でステージを終えるとステージクリアとなります。
Bonus が高いほど次のステージのクリア条件が緩和され、場合によっては最初から Bonus の状態でスタートする事もあります。


ゲームモードは3つ。
Puzzle」は全てのピースを消し、かつ Needed(必要数)の条件もクリアしなければならないモードです。
このモードは「リトライ」する事で同じステージを最初からやり直せます。

Arcade」はピースを消してもすぐ補充されるモードで、最初は色の数が少ないので気持ちよく消していけますが、ステージが進むごとに色の種類が増えていきます。
このモードは「手数」が一定数を超えるとステージ終了となり、その前に Needed の条件を満たさなければなりません。

Action」は1ステージ1分間の時間制モードです。 円のピースは全てなくなると補充されます。
Needed の条件も満たす必要がありますが、スピードも必要です。

ゲームとしては Arcade や Action の方が面白いでしょう。
オンラインランキングにも対応しており、ゲーム終了後にすぐ順位が表示されるのも良いですね。

Reiner Knizia's Roto

シンプルながらクールな雰囲気とサウンドが良く、中断(Resume)などにも対応していて操作性も良く、全体的な完成度は高いです
ゲームも相応に楽しめます。

ただ、正直言って・・・ 「あのライナークニツィアが作った iPhone 専用のゲーム!」という程のインパクトはないです
「普通のショートゲーム」という感じだし、ドイツゲームじゃなくてパズルだし、1人用のゲームだし、クニツィアらしさはあまり感じられないですね
「ハードウェアの特長を生かそうとし過ぎた」という感じも受けます。

とは言え、とびきり面白い訳ではないけど、悪いゲームではありません。
気軽に遊ぶことができる暇つぶしには良いゲームで、価格も 230 円と、そんなに高くありません。
パズル好きの方や、ライナークニツィアのファンの方は(あまり過剰な期待を持たずに)試してみても良いアプリだと思います。

ライナークニツィア(Reiner Knizia)のゲームは iPhone AC のサイトやブログで多く取り上げていますが、別にヒイキにしている訳ではありません。
iPhone / iPod touch のドイツゲーム/ボードゲームのアプリの多くは、ライナークニツィアのものだからです。
版権やライセンス料がきつくないためだと思いますが、iPhone 用のゲームを作っているあたり、iPhone に好意的な方なのかもしれませんね。

Reiner Knizia's Roto(iTunes が起動します)