欧米の iTunes で長期間トップを独占し続け、もはや iPhone / iPod touch の代表的なゲームとなった Angry Birds
キャラクター商品なども発売されてヒットとなり、アニメまで作成予定、遂には開発メーカーの Rovio が「ディズニー2.0」を標榜するなど、留まるところを知らない勢いとなっています。

そんな Angry Birds の噂の最新作が先日発売されました。
Angry Birds Rio」 です。

元々オリジナルの Angry Birds は iPhone / iPod touch アプリのパブリッシャー(販売・広告を手がける企業)の Chillingo から発売されたものだったのですが、この ChillingoEA に買収された事に開発側の Rovio が反発、「次回作は Chillingo からは出さない!」と公表したことで話題になっていました。
その「次回作」が Angry Birds Rio や Angry Birds Seasons で、現在は初代 Angry Birds の版権も Helsing's Fire などを手がけたメーカーである Clickgamer に移っています。

と、前置きが長くなりましたが・・・ ともあれ人気作の Angry Birds の続編ですから、評判にならない訳はありませんね。

Angry Birds Rio

パチンコのような投射機で鳥を放り投げ、建物を破壊するシンプルなゲームです。
建物は「物理シミュレート」された動きでリアルに崩壊していき、その「壊れっぷり」を見るのが楽しいゲームですね。

前作の Angry Birds は一貫して鳥とブタの戦いだったのですが、今作はステージごとにバックストーリーが作られ、それに合わせて相手も変化します。
例えばステージ1は捕まっている鳥たちを解放するのが目的で、破壊目標は鳥カゴ。
ステージ2はジャングルにいるサルとの戦いになります。

前作よりも難易度は抑えられていて、特に Angry Birds Seasons と比べると明らかに簡単です。
その一方で構築物を爽快に破壊できるステージが増えていて、このゲーム本来の「壊す面白さ」を改めて見直したような作りになっています。
よって今作の方がやっていて面白く、私も思わずラストまでやり続けてしまいました。
ハマり度はさらに高まっていると言えるでしょう。

一方で、前作の「ゴールデンエッグ」にあたる隠しアイテムがかなり豊富に隠されており、「ゲームをより楽しんで貰おう」「隠し要素を探して貰おう」という意図も見えます。
ワールド1とワールド2、どちらも 30 ステージずつあるのですが、それぞれに隠しアイテムが合計 15 ずつ隠されているので、2面に1つは存在している事になります。

また前述したようにクリアするだけなら割と簡単なのですが、ゴールデンアイテムを取ろうと思うとかなり難易度が上がります。
このあたりで初心者向け・上級者向けの調整しているのかもしれません。

Angry Birds Rio

Angry Birds と言えば度重なるアップデートでユーザーを増やしていったゲームですが、今回もその「アップグレード戦略」は健在のようです。
ステージ選択画面にすでに各ワールドの導入時期が表記されていて、最初から定期的なアップデートをする事が前提となっているようですね。

登場する鳥も現時点(2011/3)では爆弾やブーメランの鳥などが未登場で、これらは後の追加となるようです。

Angry Birds Rio

今の状態(ワールド2まで)でも計 60 ステージありますから、ボリュームがない訳ではありません。
そして価格は例によって 115 円。 ここも良い意味で以前のまま。
これで定期的なアップデートまで期待出来るとなれば、もうコストパフォーマンスは圧倒的ですね。
iPhone / iPod でゲームをやるなら、とりあえず入れとくべし、と言っても良いかもしれません。

※現在は無料化されていて、代わりに有料のお助けアイテムが加わっています。

Angry Birds は「ゲーム業界の価格破壊の象徴」として最近よく引き合いに出されるようですが、それも開発側が儲かっている、つまりこの値段でも収益を得られる状態であるからこそだと言えます。
「勢いがあるメーカーは違うな」というのを感じますね。

マルチ展開を目指す Angry Birds は、果たして本当に新しいディズニーになれるのか?
さすがにそれは大言壮語な気がしますが、ゲームからそれを目指そうというのは非常に面白く、今後さらに注目と言えそうです。

Angry Birds Rio(iTunes が起動します)
Angry Birds Rio HD(iPad 版、こちらも無料化されています)