ぶっちゃけ、iPhone の大ヒットアプリ Doodle Jump と Mega Jump のパクリ。
しかしこの両者の良い点をうまく取り入れつつ、ナムコのオールドゲームのテイストをふんだんに散りばめた、単なる「パクリのショートゲーム」と言うだけでは片付けられない秀作のアプリ。
それが「PAC'N-JUMP」です。

パックマンが主人公のドットグラフィックのゲームですが、ディグダグやラリーX、ギャラガと言った往年の名作をテーマにしたステージが盛り込まれています。

PAC'N-JUMP

ルールの基本は前述したように「Doodle Jump」のものを踏襲しています。
パックマンは自動でピョンピョン飛び跳ねていて、本体の傾きで左右に移動させる事が出来ます。
下に落ちないようにうまく足場に着地させながら、モンスターなどの敵をかわしつつ、上へ上へと昇っていきます
最初は操作が敏感すぎる気がしましたが、慣れると素早い動きが出来ますし、悪くはありませんね。
パッドやスライドの操作に切り替えることも出来ますが、こちらはややクセがある動きになります。

途中、フルーツなどのアイテムがあり、それを取ると大ジャンプが可能です。
スペシャルフラッグを取ると敵を吹っ飛ばしながら高速で昇っていく特大ジャンプができ、各所に配置されている「エサ(ドット)」を取ることでも小ジャンプが出来ます。
この辺りのアイテムでジャンプしていくゲーム性は、「Mega Jump」のものを踏襲していると言えます。

つまりゲームシステムは Doodle Jump + Mega Jump であって、目新しい点はほとんどありません。
パワーエサを取ると一定時間無敵になって、敵を食べると大ジャンプ出来るという点のみオリジナルだと言えますが、これもあまり特徴的とは言えませんしね。

しかしこのゲーム、大ヒットしている2つのゲームの長所をうまい形で融合しています
「パクったから良いゲームなる」とは限りませんし、そう言う意味ではこのアプリは良い意味で「素晴らしいパクリゲー」と言えます。

またオールドゲームをうまくアレンジした演出とグラフィックが非常に雰囲気が良く、そして何より BGM が素晴らしい
オリジナルの BGM を知っている人でないと解らないかもしれませんが、原作の BGM とサウンドをうまくアレンジしています。
この点は他のレビューではあまり取り上げられていませんが、私的には特筆ものだと思います

ディグダグやギャラガなどのテーマに分かれたステージもそれぞれに特徴があり、気軽に繰り返しプレイ出来るテンポの良さもいいですね
ゲーム自体はとても高いレベルでまとまっていると言えます。

PAC'N-JUMP

各所の記事を見ると、「大手メーカーのナムコがパクリゲームを出すようになってしまったのは悲しい」というような記事が見られ、それも確かにあるのですが・・・

iPhone / iPod touch においてはナムコはある意味最大の「地雷メーカー」なので、とりあえず「秀作アプリを出してくれた」というだけでも評価されるべきではないかと思います。

価格は 230 円と、115 円の Doodle Jump や無料の Mega Jump に比べると高めですが、高すぎる程ではないし、価格分は遊べるゲームです。
(4/17 現在はセールで 115 円です)
また、iPhone / iPod と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリでもあります。

私的にはかなりオススメのゲームですね。
二番煎じ、三番煎じではありますが、定番になり得るアプリであることも確かです。

PAC'N-JUMP(iTunes が起動します)