※iOS9 で発生していたメッセージの英語化問題は、2016/7 のアップデートで修正されました。
アメリカで開催されるインディーズゲームの表彰(IGF 2010)で、2010 年度のデザイン部門を受賞した作品です。
その時点ではまだ開発中で、「開発中のゲームが受賞するのはどうなんだ」とも思っていたのですが、そのゲームが表彰から1年以上の時を経て、ようやく公開されました。
「Superbrothers: Sword & Sworcery EP」 です。
※現在は日本語化され、アプリ名も「スキタイのムスメ:音響的冒剣劇」になっています。
iPhone 版は「マイクロバージョン」と表記されています。
海外ではかなり話題になっていたアプリで、先月に iPad 版が、そして先日ようやく iPhone 版も公開されました。
iPad 版の名称は「スキタイのムスメ:音響的冒剣劇(ユニバーサルバージョン)」で、こちらは iPhone でもプレイ出来るユニバーサルアプリになっています。 定価は 500 円。
iPhone 専用版はマイクロバージョンで 300 円です。
ゲーム内容は謎を解きながら進んで行く「アドベンチャーゲーム」になります。
「ソード&ソーサリー」という名前から RPG を連想しますが、ぜんぜん RPG ではないのでご注意下さい。
アクション要素もあまりなく、雰囲気を楽しみながら淡々と進行していく内容です。
悩む人も多いと思うので、先に「ゲームの始め方」を説明しておこうと思います。
このゲーム、起動するとタイトルとレコードのような円盤が出てくるのですが、ゲームが始まりません。
中央にあるレコードをドラッグすると回転を速めたり止めたりできますが、何も起こりません。
左下に「ROTATE?」(回転?)と横向きに書かれていますが、この文字に合わせて本体を横向きにして下さい。
すると再生ボタンのようなものが現れ、それを押すとゲームが始まります。
つまりゲームを始める前のタイトル画面で、いきなり「謎解き」が必要になります。
このタイトル画面が良くも悪くも「センスとデザイン優先」のこのゲームの特徴を表していますね。
ゲームは主人公が森の中に降り立つところから始まります。
任意の場所をダブルタップするとそこに歩いていき、画面を押しっぱなしにしてもその付近を目指して進んで行きます。
何かがある場所をダブルタップすると、主人公がそこに移動した後にメッセージが表示されます。
タップすると反応するものが多く、茂みを押すとガサガサと揺れ、水面を押すと水しぶきが立ちます。
アドベンチャーゲームなので、何をどうすれば良いのかはプレイヤーが自分で解明して行かなくてはなりません。
最初は出会った農夫と犬に付いていけば良いのですが、その後は画面をあちこちタップして仕掛けを探したり、何かの変化を探しながらマップを進んでいく必要があります。
プレイヤーは剣と盾を持っていて、これで戦闘もできるのですが、戦闘モードにする方法が特殊です。
「本体を縦に持ち変える」のです。
するとプレイヤーは剣を抜き、画面右下に剣ボタンが、敵がいる場合は左下に盾ボタンが現れます。
本来なら「モードごとに本体を持ち変えなければならない」というインターフェイスは非難されるべきですが、このゲームは「センスとデザインのゲーム」なので、この特殊な操作方法も演出の1つなのでしょうね。
見てのようにグラフィックは非常に独特です。
全体的にレトロゲームのようなドットグラフィックになっていますが、キャラクターの動きは滑らかで、しかも仕草がかなり細かいです。
大雑把なんだか細かいんだかよく解らない、独特な絵柄ですね。
一部のオブジェクトや背景はドットではなく滑らかな絵で描かれていて、その対比も特徴的です。
そしてなんと言っても効果音のリアル。
森に入れば草木のざわめきが、滝に近づけば水しぶきが聞こえ、他にもあらゆる効果音が非常にリアルに聞こえてきます。
そのサウンドの作り込みは異様と言えるほどで、現時点の iOS アプリの中ではトップクラスでしょう。
ぜひイヤホンを付けて、サラウンドで聴いて欲しいゲームですね。
昔「サウンドノベル」というものがありましたが、このゲームは「サウンドアドベンチャー」という感じでしょうか。
正直ゲームと言うより、作り込まれたサウンドと演出を見ながら、独特な世界を楽しむ環境ソフトのような印象です。
ただ日本人にとっての大きな難点は、会話や英文のメッセージの意味が解りにくいこと。
これはアドベンチャーゲームとしては致命的です。
ストーリーはもちろん、謎を解明するためのヒントすら解らないのですから・・・
※現在はアップデートで日本語化されています。 よって謎解きもしやすくなっています。
また、ゲーム自体も同じ場所を行ったり来たりしながら解法を見つけていくものであり、やや変化に乏しい印象があります。
以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。
(初期のトレーラーが削除されたので海外 Switch 版のものにしていますが、内容は同じです)
価格は最初にも述べましたが、iPad 版がユニバーサルアプリ(両対応)で 500 円。
iPhone / iPod touch 版は名前に「Micro」が付いていて 300 円です。
オススメ出来るかは難しいところ。
センスとデザインを楽しむアプリであり、万人向けとは言えないからです。
私的には「センスの押し付け」を感じるアプリは好きではないのもあります。
ただ、このアプリはそのセンスとデザイン、サウンドが突出しています。
だからここまで来ると「その雰囲気を見てみたい」と思える方には、むしろ勧めたくなる気持ちもありますね。
日本語化され、普通にアドベンチャーゲームとして楽しめるようになりましたから、謎解き系が好きな人には悪くありません。
暗く、独特で、幻想的な世界を彷徨いながら、目的を見つけて進んで行く・・・
謎解きは簡単ではありませんが、夜に静かな部屋でメランコリックな気分で楽しめるアプリを探している方には合っていると思います。
・スキタイのムスメ:音響的冒剣劇(ユニバーサルバージョン) (iPhone / iPad 共用)
・スキタイのムスメ:音響的冒剣劇(マイクロバージョン) (iPhone / iPod touch 専用版)
アメリカで開催されるインディーズゲームの表彰(IGF 2010)で、2010 年度のデザイン部門を受賞した作品です。
その時点ではまだ開発中で、「開発中のゲームが受賞するのはどうなんだ」とも思っていたのですが、そのゲームが表彰から1年以上の時を経て、ようやく公開されました。
「Superbrothers: Sword & Sworcery EP」 です。
※現在は日本語化され、アプリ名も「スキタイのムスメ:音響的冒剣劇」になっています。
iPhone 版は「マイクロバージョン」と表記されています。
海外ではかなり話題になっていたアプリで、先月に iPad 版が、そして先日ようやく iPhone 版も公開されました。
iPad 版の名称は「スキタイのムスメ:音響的冒剣劇(ユニバーサルバージョン)」で、こちらは iPhone でもプレイ出来るユニバーサルアプリになっています。 定価は 500 円。
iPhone 専用版はマイクロバージョンで 300 円です。
ゲーム内容は謎を解きながら進んで行く「アドベンチャーゲーム」になります。
「ソード&ソーサリー」という名前から RPG を連想しますが、ぜんぜん RPG ではないのでご注意下さい。
アクション要素もあまりなく、雰囲気を楽しみながら淡々と進行していく内容です。
悩む人も多いと思うので、先に「ゲームの始め方」を説明しておこうと思います。
このゲーム、起動するとタイトルとレコードのような円盤が出てくるのですが、ゲームが始まりません。
中央にあるレコードをドラッグすると回転を速めたり止めたりできますが、何も起こりません。
左下に「ROTATE?」(回転?)と横向きに書かれていますが、この文字に合わせて本体を横向きにして下さい。
すると再生ボタンのようなものが現れ、それを押すとゲームが始まります。
つまりゲームを始める前のタイトル画面で、いきなり「謎解き」が必要になります。
このタイトル画面が良くも悪くも「センスとデザイン優先」のこのゲームの特徴を表していますね。
ゲームは主人公が森の中に降り立つところから始まります。
任意の場所をダブルタップするとそこに歩いていき、画面を押しっぱなしにしてもその付近を目指して進んで行きます。
何かがある場所をダブルタップすると、主人公がそこに移動した後にメッセージが表示されます。
タップすると反応するものが多く、茂みを押すとガサガサと揺れ、水面を押すと水しぶきが立ちます。
アドベンチャーゲームなので、何をどうすれば良いのかはプレイヤーが自分で解明して行かなくてはなりません。
最初は出会った農夫と犬に付いていけば良いのですが、その後は画面をあちこちタップして仕掛けを探したり、何かの変化を探しながらマップを進んでいく必要があります。
プレイヤーは剣と盾を持っていて、これで戦闘もできるのですが、戦闘モードにする方法が特殊です。
「本体を縦に持ち変える」のです。
するとプレイヤーは剣を抜き、画面右下に剣ボタンが、敵がいる場合は左下に盾ボタンが現れます。
本来なら「モードごとに本体を持ち変えなければならない」というインターフェイスは非難されるべきですが、このゲームは「センスとデザインのゲーム」なので、この特殊な操作方法も演出の1つなのでしょうね。
見てのようにグラフィックは非常に独特です。
全体的にレトロゲームのようなドットグラフィックになっていますが、キャラクターの動きは滑らかで、しかも仕草がかなり細かいです。
大雑把なんだか細かいんだかよく解らない、独特な絵柄ですね。
一部のオブジェクトや背景はドットではなく滑らかな絵で描かれていて、その対比も特徴的です。
そしてなんと言っても効果音のリアル。
森に入れば草木のざわめきが、滝に近づけば水しぶきが聞こえ、他にもあらゆる効果音が非常にリアルに聞こえてきます。
そのサウンドの作り込みは異様と言えるほどで、現時点の iOS アプリの中ではトップクラスでしょう。
ぜひイヤホンを付けて、サラウンドで聴いて欲しいゲームですね。
昔「サウンドノベル」というものがありましたが、このゲームは「サウンドアドベンチャー」という感じでしょうか。
正直ゲームと言うより、作り込まれたサウンドと演出を見ながら、独特な世界を楽しむ環境ソフトのような印象です。
これはアドベンチャーゲームとしては致命的です。
ストーリーはもちろん、謎を解明するためのヒントすら解らないのですから・・・
※現在はアップデートで日本語化されています。 よって謎解きもしやすくなっています。
また、ゲーム自体も同じ場所を行ったり来たりしながら解法を見つけていくものであり、やや変化に乏しい印象があります。
以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。
(初期のトレーラーが削除されたので海外 Switch 版のものにしていますが、内容は同じです)
価格は最初にも述べましたが、iPad 版がユニバーサルアプリ(両対応)で 500 円。
iPhone / iPod touch 版は名前に「Micro」が付いていて 300 円です。
オススメ出来るかは難しいところ。
センスとデザインを楽しむアプリであり、万人向けとは言えないからです。
私的には「センスの押し付け」を感じるアプリは好きではないのもあります。
ただ、このアプリはそのセンスとデザイン、サウンドが突出しています。
だからここまで来ると「その雰囲気を見てみたい」と思える方には、むしろ勧めたくなる気持ちもありますね。
日本語化され、普通にアドベンチャーゲームとして楽しめるようになりましたから、謎解き系が好きな人には悪くありません。
暗く、独特で、幻想的な世界を彷徨いながら、目的を見つけて進んで行く・・・
謎解きは簡単ではありませんが、夜に静かな部屋でメランコリックな気分で楽しめるアプリを探している方には合っていると思います。
・スキタイのムスメ:音響的冒剣劇(ユニバーサルバージョン) (iPhone / iPad 共用)
・スキタイのムスメ:音響的冒剣劇(マイクロバージョン) (iPhone / iPod touch 専用版)
はい、雰囲気重視でアクション苦手で謎解き大好きな私はこのゲーム合っています。
縦に持ち変えることがなぜ批判されるのかわかりませんが、シェイクや連打や傾き微調整に比べて簡単なので問題ないです。
とにかく、スタートの仕方を教えてくれてありがとうございました!