1999 年に「ドイツ年間ゲーム大賞」と「ドイツゲーム賞」をダブル受賞したボードゲームの名作が、遂に iPhone / iPod touch / iPad に登場しました。
「Tikal」(ティカル)です。
Tikal(ティカル)というのは中米にあるマヤ文明の遺跡で、密林の中にあったため発見されたのが遅く、その全容が明らかになったのは 1950 年代になってからです。
このボードゲームはその近代の遺跡調査をテーマにしています。
オリジナルの Tikal(ティカル)が大賞を受賞した 1999 年はドイツゲーム(ボードゲームやカードゲーム)の名作が数多く登場した激戦の年で、他にもドイツゲーム賞2位の競りゲームの定番「Ra(ラー)」、4位となったロングセラーゲーム「Samurai(サムライ)」、年間ゲーム大賞候補の「Maney(マネー)」などが登場しています。
Tikal(ティカル)はこれらの作品を差し置いて2つの大賞をダブル受賞した訳で、いかに当時評価されていたかが解りますね。
iOS 版を製作したのは「Ra(ラー)」や「Medici(メディチ)」を製作した実績を持つカナダのメーカー Codito。
SAGE Board Games シリーズとして iOS 用のボードゲーム(ドイツゲーム)の開発を続けているメーカーです。
Tikal(ティカル)は Carcassonne(カルカソンヌ)のようにパネルを置いてマップを作っていくシステムと、パネル上に置いたコマを動かしてポイントを稼いでいくシステムを融合させたゲームと言えます。 サイコロなどは使用しません。
プレイヤーは自分の番になったらパネルを1枚引き、ボード上に配置します。
すでに設置されているパネルに隣接していれば、どこにどんな向きで置いても構いません。
その後に10のアクションポイント、すなわち「行動力」の範囲でコマを設置したり移動させたりします。
コマにはリーダー(ジープ)とワーカー(トラック)の2種類があり、キャンプ(テント)のあるマスに行動力を1使って配置出来ます。
ただしリーダーのコマは1つしか使えません。
置いたコマはパネル上を移動させる事が出来ますが、道の上には「敷石」があり、その数だけアクションポイントを消費します。
そしてコマを遺跡のあるマスに移動させると、その遺跡の所有権を得られます。
ただしその遺跡に複数のプレイヤーのコマがある場合は、コマの数がもっとも多い人だけが所有権を得ることになります。
リーダーは普通のコマ3つ分になり、コマの数が同じ場合は誰も所有権は得られません。
遺跡とは別に財宝(Treasure)があるマスもあり、アクションポイント3を使って宝物を1つ発掘出来ます。
発掘は早い者勝ちで、宝には8種類あり、同じものをたくさん持っているほど点数が高くなります。
アクションポイント3で他プレイヤーの宝と交換する事も可能ですが、2つ以上持っている宝は交換対象には出来ません。
他に、アクションポイントを使用する事で以下の行動も行えます。
・所有権を得ている遺跡の調査(アクションポイント2で遺跡の価値を1上げる。上限あり)
・遺跡のガード(アクションポイント5で遺跡の所有権を固定する。そのマスにいる自分のコマは全て消える。2ヶ所まで)
・キャンプの設置(何もないマスに設置して、そこからコマを出せるようになる。アクションポイント5が必要。2ヶ所まで)
1ターンに使えるアクションポイントは10までですが、アクションポイントの範囲内で自由に行動することが出来る訳ですね。
各プレイヤーの得点は随時増えていく訳ではありません。
誰かが「火山」のタイルを引くと、そこからの1巡は集計ターンとなります。
この1巡の間はターン開始時にパネルを設置しません。
そしてターンの終了時に所有している神殿の価値と財宝の数に応じて、得点が加算されます。
ボード上のマスが全てタイルで埋まった時も集計ターンとなり、それが終わった時点で得点がトップの人が勝者となります。
さすがは「ドイツ年間ゲーム大賞」と「ドイツゲーム賞」をダブル受賞したゲームだけあり、戦略性の高いゲームに仕上がっています。
ただ、「行動力制」(アクションポイント制)というのが良くも悪くもゲームを複雑にしていて、他のドイツゲームよりルールが解りにくいのが難点です。
状況に合わせて解説文が頻繁に表示されるのですが、英文なので日本人だと理解は困難。
ランダム要素が少ない分、意外な展開と言うのが起こりにくく、やや淡々と進行するのも難点でしょうか。
行動力制のために1ターンにかかる時間が長めで、ゲームのテンポが悪いのもティカルの難点のようですが、オプションでゲームの進行速度を調整できるので、コンピューターの動作を早くできるのはこのアプリの利点です。
逆にこのアプリの難点は、コンピューターがあまり強くないこと。
AI は6種類用意されていて、それぞれ性格が異なるようですが、最高ランクの King でもそれほど強くなく、同じ場所を行ったり来たりさせるなど意味不明な行動を取ることもあります。
操作性もコマをタップし辛いなど、気になる点が見られます。
グラフィックは綺麗で、BGM やサウンドも悪くないのですが、全体的に淡々としているので、もうちょっと演出が欲しかった気もしますね。
価格は 600 円とやや高めではありますが、ドイツゲームのアプリとしては標準的な価格です。
この手のゲームの初期価格は 600 円が相場になっている印象ですね。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリでもあります。
とりあえず、ドイツゲーム(ボードゲーム)のファンなら抑えておくべきアプリでしょう。
もちろんティカルをやったことがある方にもお勧めです。
ただ、個人的には「1999年のドイツゲーム賞ダブル受賞作」という実績の割には、思ったほどではなかったかな・・・ という印象です。
私的には 1999 年の作品の中では、Ra(ラー)や Samurai(サムライ)の方が好きですね。
まあこの辺は好みの問題でしょうけどね。 ゲーム性もそれぞれ異なりますし。
有名なドイツゲームがまた1つ iPhone や iPad でプレイ出来るようになったのは、ファンとしては嬉しい事です。
・Tikal (iTunes が起動します)
「Tikal」(ティカル)です。
Tikal(ティカル)というのは中米にあるマヤ文明の遺跡で、密林の中にあったため発見されたのが遅く、その全容が明らかになったのは 1950 年代になってからです。
このボードゲームはその近代の遺跡調査をテーマにしています。
オリジナルの Tikal(ティカル)が大賞を受賞した 1999 年はドイツゲーム(ボードゲームやカードゲーム)の名作が数多く登場した激戦の年で、他にもドイツゲーム賞2位の競りゲームの定番「Ra(ラー)」、4位となったロングセラーゲーム「Samurai(サムライ)」、年間ゲーム大賞候補の「Maney(マネー)」などが登場しています。
Tikal(ティカル)はこれらの作品を差し置いて2つの大賞をダブル受賞した訳で、いかに当時評価されていたかが解りますね。
iOS 版を製作したのは「Ra(ラー)」や「Medici(メディチ)」を製作した実績を持つカナダのメーカー Codito。
SAGE Board Games シリーズとして iOS 用のボードゲーム(ドイツゲーム)の開発を続けているメーカーです。
Tikal(ティカル)は Carcassonne(カルカソンヌ)のようにパネルを置いてマップを作っていくシステムと、パネル上に置いたコマを動かしてポイントを稼いでいくシステムを融合させたゲームと言えます。 サイコロなどは使用しません。
プレイヤーは自分の番になったらパネルを1枚引き、ボード上に配置します。
すでに設置されているパネルに隣接していれば、どこにどんな向きで置いても構いません。
その後に10のアクションポイント、すなわち「行動力」の範囲でコマを設置したり移動させたりします。
コマにはリーダー(ジープ)とワーカー(トラック)の2種類があり、キャンプ(テント)のあるマスに行動力を1使って配置出来ます。
ただしリーダーのコマは1つしか使えません。
置いたコマはパネル上を移動させる事が出来ますが、道の上には「敷石」があり、その数だけアクションポイントを消費します。
そしてコマを遺跡のあるマスに移動させると、その遺跡の所有権を得られます。
ただしその遺跡に複数のプレイヤーのコマがある場合は、コマの数がもっとも多い人だけが所有権を得ることになります。
リーダーは普通のコマ3つ分になり、コマの数が同じ場合は誰も所有権は得られません。
遺跡とは別に財宝(Treasure)があるマスもあり、アクションポイント3を使って宝物を1つ発掘出来ます。
発掘は早い者勝ちで、宝には8種類あり、同じものをたくさん持っているほど点数が高くなります。
アクションポイント3で他プレイヤーの宝と交換する事も可能ですが、2つ以上持っている宝は交換対象には出来ません。
他に、アクションポイントを使用する事で以下の行動も行えます。
・所有権を得ている遺跡の調査(アクションポイント2で遺跡の価値を1上げる。上限あり)
・遺跡のガード(アクションポイント5で遺跡の所有権を固定する。そのマスにいる自分のコマは全て消える。2ヶ所まで)
・キャンプの設置(何もないマスに設置して、そこからコマを出せるようになる。アクションポイント5が必要。2ヶ所まで)
1ターンに使えるアクションポイントは10までですが、アクションポイントの範囲内で自由に行動することが出来る訳ですね。
各プレイヤーの得点は随時増えていく訳ではありません。
誰かが「火山」のタイルを引くと、そこからの1巡は集計ターンとなります。
この1巡の間はターン開始時にパネルを設置しません。
そしてターンの終了時に所有している神殿の価値と財宝の数に応じて、得点が加算されます。
ボード上のマスが全てタイルで埋まった時も集計ターンとなり、それが終わった時点で得点がトップの人が勝者となります。
さすがは「ドイツ年間ゲーム大賞」と「ドイツゲーム賞」をダブル受賞したゲームだけあり、戦略性の高いゲームに仕上がっています。
ただ、「行動力制」(アクションポイント制)というのが良くも悪くもゲームを複雑にしていて、他のドイツゲームよりルールが解りにくいのが難点です。
状況に合わせて解説文が頻繁に表示されるのですが、英文なので日本人だと理解は困難。
ランダム要素が少ない分、意外な展開と言うのが起こりにくく、やや淡々と進行するのも難点でしょうか。
行動力制のために1ターンにかかる時間が長めで、ゲームのテンポが悪いのもティカルの難点のようですが、オプションでゲームの進行速度を調整できるので、コンピューターの動作を早くできるのはこのアプリの利点です。
逆にこのアプリの難点は、コンピューターがあまり強くないこと。
AI は6種類用意されていて、それぞれ性格が異なるようですが、最高ランクの King でもそれほど強くなく、同じ場所を行ったり来たりさせるなど意味不明な行動を取ることもあります。
操作性もコマをタップし辛いなど、気になる点が見られます。
グラフィックは綺麗で、BGM やサウンドも悪くないのですが、全体的に淡々としているので、もうちょっと演出が欲しかった気もしますね。
価格は 600 円とやや高めではありますが、ドイツゲームのアプリとしては標準的な価格です。
この手のゲームの初期価格は 600 円が相場になっている印象ですね。
iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリでもあります。
とりあえず、ドイツゲーム(ボードゲーム)のファンなら抑えておくべきアプリでしょう。
もちろんティカルをやったことがある方にもお勧めです。
ただ、個人的には「1999年のドイツゲーム賞ダブル受賞作」という実績の割には、思ったほどではなかったかな・・・ という印象です。
私的には 1999 年の作品の中では、Ra(ラー)や Samurai(サムライ)の方が好きですね。
まあこの辺は好みの問題でしょうけどね。 ゲーム性もそれぞれ異なりますし。
有名なドイツゲームがまた1つ iPhone や iPad でプレイ出来るようになったのは、ファンとしては嬉しい事です。
・Tikal (iTunes が起動します)
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