パズルプリズム」のヒット以降、「Mr.AahH!!」や「Mr.Ninja」など秀作アプリを次々と量産しているメーカー PONOS が、今度は一本道 RTS を開発しました。
Ballistik Wars」です。

フィールドの左右からユニットを出し合い、相手側の基地を破壊すれば勝利となるゲームで、この手の戦術ゲームとしてはなかなか戦略性の高い内容です。
また、ステージが進めば多数のユニットが入り乱れ、無数のミサイルが飛び交う展開となり、戦闘シーンもかなりハデになります。

しかも今回は広告付きの無料アプリとなっており、タダで楽しむ事が出来ます。
フリーミアム(本体無料+追加課金型)ではないため、追加課金しなければ利用出来ない仕様というものもなく、かなりお得なアプリと言えますね。

※現在はアップデートに伴い有料化しています。

Ballistik Wars

時間と共に「エネルギー」が貯まっていき、画面下に並んでいるアイコンをタップする事で、エネルギーを消費して任意のユニットを出撃させる事が出来ます。
出撃したユニットはまっすぐ右に進んで行き、敵に近づくと自動的に戦闘を開始します。

ユニットに命令を与える事は出来ず、プレイヤーが出来るのはエネルギーを使って戦況に合わせたユニットを派遣することのみです。
フィールドの右端にある敵のタワーを破壊すればステージクリアとなり、逆に左端にあるこちらのタワーが破壊されると敗北です。
この辺りは一般的な一本道の RTS のスタイルと言えます。

画面左上には「エネルギーチャージ」のボタンがあり、これを押すとエネルギーを消費して、エネルギーの増加速度と最大値を共にアップさせる事が出来ます
最初はテキトーにユニットを派遣していても勝てますが、だんだん敵も強くなってくるので、エネルギーの増加速度を上げることが重要になってきます。

ステージをクリアすると結果に応じて資金を得られ、それを使ってユニットのパワーアップを行う事が出来ます。
また、ステージが進むごとに新しいユニットも追加されていきます。

ユニットの総数はなんと 18 種類! これはこの手の一本道 RTS としては最多クラスです。
しかも普通、この手のゲームは「使うユニットをいくつか選んでからステージ開始」という場合が多いのですが、このゲームにはそうした選択はなく全てのユニットを使う事が出来ます。

加えて、この手の「資金を使ってユニットをパワーアップする」というタイプのゲームは、「使うユニットをいくつかに絞り、それだけに資金をつぎ込んだ方が有利になる」という場合が多く、使うユニットが限られてしまう欠点があるのですが、このゲームは各ユニットの特徴がハッキリしていて、それぞれに明確な利点と欠点があるため、「1つか2つに絞った方が良い」と言う事はなく、様々なユニットを使い分けて戦った方が有利になります

これらの特徴のおかげで、豊富なユニットを使って戦う面白さとパワーアップさせる楽しさがうまく融合しており、優れたゲームバランスとなっています。

加えてゲーム内容も「単にユニットを送り込むだけ」では勝てない難易度になっていて、ちゃんと戦術ゲームとしての楽しさも備わっています。
基本戦略としては、「エネルギーが溜まり次第ユニットを出す」では戦力逐次投入になってしまうので、まずは足止めユニットを送りつつエネルギーの増加速度&最大値をアップして、それからエネルギーを十分に溜め、溜まったところで複数のユニットをまとめて購入し、集団で敵を押し返すようにしましょう。

ゲーム後半になるとユニットやミサイルの数が多くなり、かなりハデな展開になりますが、それでもゲームの動作が重くなると言う事はありません。
この辺りは、流石 iPhone アプリの老舗メーカーだなと思うものがありますね。
戦闘シーンも眺めているだけで楽しめるものになっています。

Ballistik Wars

Ballistik Wars

ただ、難点と言えるのは・・・ ゲーム後半、飛行ユニット限定のステージや強力な戦艦型の敵が登場した際、対応できるユニットを強化していない場合、どうしようもなくなって最初からやり直すしかなくなること。

このゲームは「前のステージに戻って資金を稼いでくる」と言う事が出来ません。
よって現状の戦力でどうしてもクリア出来なくなった場合、最初からやり直すしかなくなるのです。
ゲームオーバー時のメニューにはリトライとロードの他に「NEW(最初から)」の選択があるので、これが仕様なのだと思われますが・・・
正直、2時間程かけて 40 面ぐらいまで進み、そこでやり直すしかなくなると、かなり辛いものがありますね。

こうした「前の面に戻って稼いでくるという事が出来ない」「最初からやり直しながら、最適なアップグレードを模索して進んで行く」というゲーム性は ARMS ROAD シリーズも同様なのですが、こちらは戦闘が自分で操作するものだったためテクニックで何とか出来る場合もありましたし、ARMS ROAD 2 からは複数のセーブデータを保持できるようになりました。
Army of Darkness Defense も似たシステムですが、ゲームオーバーになっても若干のお金は稼げたので、それでパワーアップは可能でした。

しかしこのゲームはゲームオーバーになって対抗できるユニットが育ってなく、お金もなく、攻略の目処が立たない場合、完全な「詰み」です。
長く楽しんで貰おうという事なのかもしれませんが・・・ プレイヤーにとっては厳しいシステムですね。

※現在は資金を課金購入できるようになったので、行き詰まっても現金で何とかなります・・・

また、もう1つの難点は、画面を見て解るように・・・ デカデカとゲーム中に表示されている広告。
コレのおかげで無料になっているのですからあまり文句は言えないのですが、にしてもレイアウト的にかなり邪魔
下に置くとアイコンをタップする際に誤って押してしまう事があるため、それで上に配置されているのだと思いますが、横向きのゲーム画面で広告が上にあったら流石に気になります。
画面のレイアウト上、仕方がないとは思うのですが、横画面のゲームと AdMob(アプリ内広告)の相性の悪さを痛感します
ちなみに 115 円の課金で広告は非表示にする事が可能です。

※現在はアプリの有料化に伴い、ゲーム中の広告は最初から非表示になっています。

そして、これはアプリの欠点ではないのですが、ユーザー視点ではなく「マーケティング的な視点」で見て・・・
ちょっとこのアプリの販売戦略やゲームバランスはどうなのかなぁ、と思います。

iTunes のレビューを見ても解るように、「難易度が高すぎる」「難しい」という意見が多くあります。
私的には(少なくとも前半ステージは)そこまで難しくはないと思うのですが、無料のアプリは普段ゲームをあまりやらないライトユーザーや、シンプルなゲームしかやっていないユーザーの割合が多くなります。
そう言う人に対しては、「戦略をある程度考えないと勝てないゲームバランス」は、確かに難しすぎる気がします
加えて前述したように「詰まっても鍛え直してくる事が出来ず、最初からやり直すしかないゲームシステム」は、どう考えても合わないだろうと。

※現在はアップデートで難易度 NORMAL が追加されています。
以前の難易度は HARD となり、ステージごとに変更することも可能です。


それでなくても iTunes の無料アプリは辛口レビューが多くなる傾向があるため、これでは iTunes での評価が低くなるのは仕方がなく、メーカー的には無料にすべきではなかった気もします。
おそらく試験的な意味も込めての「広告付き無料」なのだと思いますが、それをするなら Mr.Ninja とかの方が向いていたんじゃないかなぁ・・・
広告は「表示回数」が重要だろうから、それで難易度を高めにして、長時間遊んでもらおうというと言う意図だったのかもしれませんが・・・

以下は Youtube で公開されている公式(?)のゲームトレーラーです。



とまあ、色々と述べましたが、ここまで遊べる戦術ゲームはそうそうありません。
タダでこのクオリティーとボリュームのゲームが遊べるのは非常にお得で、落としておいて損のないアプリである事は間違いありませんね。

※現在は有料化され 170 円になっています。

何というか、Army of Darkness Defense も無料になったし、こんな高クオリティーの一本道 RTS が相次いで無料で登場したら、もうこのジャンルのゲームは商売あがったりじゃないか、なんて思います。

Android マーケットほど酷い訳ではありませんが、iPhone のアプリ市場でもメーカーがアプリ開発で利益を出すのは簡単なことではありません。
各メーカーとも色々と模索している、そんな様子が見えるアプリでもありますね。

Ballistik Wars (iTunes が起動します)