初代ゲームボーイのスーパーマリオのようなゲームを、3D 風の視点で眺めることができる・・・
そんなちょっと変わったアプリが登場しています。
1-bit Ninja」です。

このゲーム、海外では非常に高評価なのですが、私的には「なんでこんなのがそんなに評価高いんだ?」と思わずにはいられないアプリです。
開発したのは「iPhone で 3D 立体視を体験できる!」という事でかなり話題になった、あの「HoloToy」を作ったメーカーです。

3D 表現がウリですが、ゲーム自体は「簡易スーパーマリオ」ですね。

1bitninja

画面左下の辺りをタップするとマリオがニンジャが前進し、画面右下の辺りをタップするとジャンプします。
クリボーを敵を踏んだり避けたりしながらコインを集めつつ先に進み、最後に旗の付いたポールに飛び付くとクリアです。
基本的なところはそのまんま「スーパーマリオ」ですね。
しかし前進するのみで後退できないので、思うように移動出来る訳ではありません。

そして最大の特徴は、画面の上部をスライドする事で視点を自由に回転させることが出来る事
普段は真横から見た視点ですが、これをナナメにすることが出来るのです。
これによって新しい抜け道が見つかったりするのがこのゲームの特徴です。

1bitninja2

この視点の回転は結構カッコイイし、最初に見た時は「おおーっ」と思うのですが・・・
しかしこのゲーム、それ以外に良いと思う点がまったくない

まず「中間地点」がないため、死んだら常に最初からやり直し
制限時間が短いし後退もできないため、結構シビアなゲーム展開で、それで死んだら最初からなので後半ステージはストレスが溜まります。

さらに各ステージに大きなスペシャルコインが5枚あり、これを全部集めるとそのステージをずっとナナメの視点でプレイ出来たり、赤と青のメガネを使って立体視が出来るモードでプレイ出来たりするのですが、このスペシャルコインが非常に取り辛い場所にあり、さらに後退できないからちょっとでも行きすぎたらもうアウト
集めたくても取り逃したら毎回最初からやり直しです。
3D 表現がウリのゲームなのに、それを解禁するためのスペシャルコインがこの集め辛さって、どういう事なんだと思います。

そして何より、ゲームが単なる簡易スーパーマリオ
iPhone にはこの手のゲームは結構ありますし、今さらこんな簡易的なものでは見劣りするのが本音です。
視点の変更も含め、何もかもが「どこかで見たことあるようなもの」に過ぎません。

また、iPhone で疑似立体視を実現して話題になった HoloToy を作ったメーカーのアプリなのに、このゲームの 3D 表現は単なる視点の変化だけだし、さらに立体視は赤と青のメガネを使った旧式なアナグリフ式になってしまったのは非常に残念です。

視点の回転以外には、技術的にも内容的にもゲームバランス的にも見るべき所がないという、なぜコレが高評価なのか私的には理解できないアプリです。
他のサイトの批判を書くのは良くないけど、海外の中心的情報サイト Touch Arcade でこのゲームと「ストリートファイターIV Volt」が同じ評価になってて、そんなのぶっちゃけ、あり得ねぇ
ちょっと理解に苦しみますね。

以下は Youtube で公開されている公式トレーラーです。



価格は 230 円ですが、私的にはこの値段ではオススメ出来ません。

欧米ではユーザーの年齢層が高いのか、レトロ風のゲームが高評価になる傾向があるのですが、このゲームはそんなに評価される程のものとは思えません。
まあ、ゲームの評価は人それぞれではあるのですが・・・ う~ん・・・

私的には、何もかもが中途半端な印象ですね。

1-bit Ninja (iTunes が起動します)