1990 年代、ゲームセンターで「対戦格闘ゲーム」の大ブームが起こっていた頃、「ストリートファイター」シリーズと人気を二分した 2D 対戦格闘ゲームシリーズ。
それが「THE KING OF FIGHTERS」(ザ キング オブ ファイターズ)、通称「KOF」です。
その KOF の iPhone / iPod touch 版が、事前の宣伝もなく先日いきなり発売されました!
「THE KING OF FIGHTERS-i」です。
KOF シリーズは「餓狼伝説」や「龍虎の拳」など、「SNK」というメーカーの人気ゲームのキャラクターが一堂に会して戦う、「特別編」のようなゲームでした。
しかしあまりの大ヒットになったため毎年続編が登場し、KOF 自体が SNK の中心的な格闘ゲームとしてシリーズ化されていくことになります。
アジア圏を中心に幅広い人気となり、登場キャラクターの人気が高いことでも知られています。
しかし 2001 年に SNK は倒産、その後は他社が版権を取得してシリーズ作を開発していましたが、格闘ゲームブームが下火になった事もあり、以前ほどの人気にはなっていませんでした。
私が KOF をやっていたのも KOF '94 ~ '99 の間です。
ただ、2000 年以後もシリーズは続いており、昨年(2010年)には最新作の KOF XIII(13)が登場しています。
iPhone / iPod touch 版の KOF は、この 13 をベースにアレンジしたもののようです。
なお、iPhone 版を発売したのは SNK の知的財産権を引き継いだ「SNK プレイモア」です。
操作は仮想スティックと5つのボタンで行います。
ボタンは「パンチ(P)」と「キック(K)」のボタンが1つずつで、強と弱に分かれていませんが、レバーとの併用により多彩な攻撃を出す事が可能です。
また「必殺技ボタン(S)」があり、「簡易必殺技」の設定が ON ならレバー方向に応じた様々な必殺技を簡単に出す事が出来ます。
この辺りの操作方法はまさに iPhone 版「ストリートファイターIV」を模倣していると言え、同じような感覚で操作することが出来ます。
また、ボタンの配置は自由に変更が可能で、初期の配置は ストIV とは異なっているのですが、画像のボタンの位置は私が自分で ストIV スタイルに置き直したものです。
ボタンはさらに「緊急回避ボタン(E)」と「ハイパードライブボタン(HD)」があり、緊急回避ボタンは前転や後転で相手の攻撃を回避しながら移動を行えるボタンです。
ハイパードライブボタンはゲージを消費して「ハイパードライブ状態」になるためのもので、この間は特定の必殺技のモーションをキャンセルして別の必殺技に繋げる「ドライブキャンセル」が可能です。
ただしどんな技でもキャンセル出来る訳ではないので、どの技からどの技に繋がるのかは事前に把握しておく必要があります。
操作性は非常に良好で、「ストIV Volt」にも勝る操作性の良さです。
と言うのも、iPhone 版 ストIV は前方ジャンプの操作にやや難があり、相手の飛び道具をかわしにくく、さらにジャンプからの攻撃のタイミングも取り辛いです。
しかしこのゲームはそもそも飛び道具がそんなに強くなく、飛び越しやすい「地を這う飛び道具」も多く、さらに緊急回避でかわせるものも多いです。
加えてキャラクターのサイズが ストIV より一回り大きいのでジャンプからの攻撃のタイミングが取りやすく、ストIV が悪い訳ではありませんが、比較するとこちらの方が操作しやすく感じます。
KOF と言えば「3人によるチーム戦」と「スピーディーな展開」、「ハデな超必殺技」がウリですね。
このゲームは最初にキャラクターを3人選択し、それを1つのチームとして進行します。
1人目がやられたら2人目、2人目がやられたら3人目が登場するという方式で、体力は勝利時にある程度回復しますが、全快する訳ではないため1人目だけで3人抜きするのは難しいです。
3人分の操作方法を覚えておかなければなりませんが、常に色々なキャラクターで戦えるため、これも大きな人気になった理由です。
「超必殺技」はこのゲームではゲージを消費して使用します。
攻撃をしたりダメージを受けたりするとゲージが増えていき、貯まった状態でゲージをタップすると超必殺技が発動します。
ゲージは青と黄色の2種類があり、黄色の方が超必殺技ゲージで、満タンになるとストックが1つ増えてメーターは 0 に戻ります。
超必殺技はストック分使えるため、貯まっていれば連発も可能です。
また、このストックを消費して通常の必殺技を強化する「EX 必殺技」もあり、さらにコマンド入力+超必殺技ストック2つを使って放つ「EX 超必殺技」まであります。
青いゲージは「ハイパードライブゲージ」で、これを使って特定の必殺技からのキャンセルを行ったり、HD ボタンを押すことで「ハイパードライブ状態」に入ったりするのですが、超必殺技のストックが3つあってハイパードライブゲージも満タンなら、「NEO MAX 超必殺技」が使えます。
このように超必殺技が飛び交うハデな展開のゲームで、そのためゲームが大味と言えば大味ですが、一発逆転もあるダイナミックな展開とも言えますね。
キャラクターは 14 種類。
「日本チーム(草薙チーム)」、「餓狼伝説チーム」、「女性格闘家チーム」、「K'チーム(KOF2000チーム)」に加えて、追加キャラが2名です。
最初から 14 人用意されているというのは結構多いと言えますが、まだ KOF シリーズの中心メンバーと言える龍虎の拳チームやアテナチーム、八神やキムのチームはありません。
また 14 人いても「3人1組」ですから、チーム的には「4チーム+α」な訳で、そう考えると少ないと言えます。
1人ずつ戦う「シングルバトル」も可能ですが、やはり KOF はチーム戦がメインですしね。
ただ、今後キャラクターは追加されていくようで、すでに 10 月までに6キャラクター追加されることが告知されているので、アップデートに期待したいところです。
※アップデートで「庵チーム」と「新 KOF チーム」が追加されました。これで6チーム18人+αになっています。
なお、キャラクターは昔の(一番人気があった頃の)仕様になっているようです。
例えば(解る人にしか解らない説明ですが)、「草薙京」の必殺技は地を這う飛び道具(百八式・闇払い、くらえー)で、飛び道具がなくなった「ボディがお留守」なタイプではありません。
テリーのパワーウェーブもちゃんと飛びます。
iPhone / iPod touch 版だけのおまけ(?)要素として画面下部に「TARGET ACTION」と表示されている欄があり、ここに書かれている行動を行うと「ローズコイン」というものが得られます。
(また必殺技ゲージが増えるので、勝負も有利になります)
このローズコインを使って各キャラクターの絵が書かれたカードを買うというコレクション要素があり、これを集めるのが「やり込み要素」と言えるでしょうか。
アプリ自体には特に難点と思える部分はありません。
こう言っては失礼かもしれませんが、ストIV に勝るとも劣らない「予想を超える完成度」です。
ただ、アプリが悪い訳ではないのですが・・・
先日、オンライン対戦に対応した「ストリートファイターIV Volt」が出たばっかりなんですよね・・・
やっぱりこういう対戦格闘ゲームはコンピューターとやるのと人とやるのとでは面白さがぜんぜん違う訳で、ストIV Volt でオンライン対戦をやりまくった直後であっただけに、コンピューター戦では物足りなさを感じてしまうのも本音です。
特にチーム戦だと4チームと戦って、ラスボス戦をやったら、もう終わり。
しかもそれでほぼ総当たりなので、再度プレイしても対戦相手が変わる訳ではない。
十分に素晴らしいアプリなので、これが Volt をやる前だったらもっと楽しめた気がするのですが、時期が時期だけに・・・
※現在はオンライン対戦に対応し、チーム数も増えた THE KING OF FIGHTERS-i 2012 が発売されています。
そう言えば「餓狼伝説」も開発中にスト2が発売されちゃって、その後に出したら見事にスト2に喰われた、みたいな話があったけど・・・ 歴史は繰り返すのでしょうか?
とは言え「ストIV Volt」で対戦格闘ゲームが再び話題になったところでの KOF-i の登場となったので、販売タイミングとしては悪い訳ではないかもしれないけど。
以下は海外の情報サイト Game Trail により Youtube で公開されているプレイムービーです。
価格は 900 円で、iPhone アプリとしては高めですが、そのクオリティーは十分にあるアプリです。
Bluetooth 対戦に対応しているので、このアプリがインストールされている本体が複数あれば、対人戦も可能です。
「ストリートファイターIV Volt」が発売されて KOF まで登場すると、「あぁ、iPhone ってゲーム機になったんだなぁ」と改めて思いますね。
そろそろ「ゲームやアプリが出来る携帯電話」ではなく、「電話も出来るゲームやアプリ用の携帯マシン」になっている気がします。
KOF を知っている方の期待を裏切らない出来栄えなので、オススメ出来るアプリですね。
・THE KING OF FIGHTERS-i (iTunes が起動します)
それが「THE KING OF FIGHTERS」(ザ キング オブ ファイターズ)、通称「KOF」です。
その KOF の iPhone / iPod touch 版が、事前の宣伝もなく先日いきなり発売されました!
「THE KING OF FIGHTERS-i」です。
KOF シリーズは「餓狼伝説」や「龍虎の拳」など、「SNK」というメーカーの人気ゲームのキャラクターが一堂に会して戦う、「特別編」のようなゲームでした。
しかしあまりの大ヒットになったため毎年続編が登場し、KOF 自体が SNK の中心的な格闘ゲームとしてシリーズ化されていくことになります。
アジア圏を中心に幅広い人気となり、登場キャラクターの人気が高いことでも知られています。
しかし 2001 年に SNK は倒産、その後は他社が版権を取得してシリーズ作を開発していましたが、格闘ゲームブームが下火になった事もあり、以前ほどの人気にはなっていませんでした。
私が KOF をやっていたのも KOF '94 ~ '99 の間です。
ただ、2000 年以後もシリーズは続いており、昨年(2010年)には最新作の KOF XIII(13)が登場しています。
iPhone / iPod touch 版の KOF は、この 13 をベースにアレンジしたもののようです。
なお、iPhone 版を発売したのは SNK の知的財産権を引き継いだ「SNK プレイモア」です。
操作は仮想スティックと5つのボタンで行います。
ボタンは「パンチ(P)」と「キック(K)」のボタンが1つずつで、強と弱に分かれていませんが、レバーとの併用により多彩な攻撃を出す事が可能です。
また「必殺技ボタン(S)」があり、「簡易必殺技」の設定が ON ならレバー方向に応じた様々な必殺技を簡単に出す事が出来ます。
この辺りの操作方法はまさに iPhone 版「ストリートファイターIV」を模倣していると言え、同じような感覚で操作することが出来ます。
また、ボタンの配置は自由に変更が可能で、初期の配置は ストIV とは異なっているのですが、画像のボタンの位置は私が自分で ストIV スタイルに置き直したものです。
ボタンはさらに「緊急回避ボタン(E)」と「ハイパードライブボタン(HD)」があり、緊急回避ボタンは前転や後転で相手の攻撃を回避しながら移動を行えるボタンです。
ハイパードライブボタンはゲージを消費して「ハイパードライブ状態」になるためのもので、この間は特定の必殺技のモーションをキャンセルして別の必殺技に繋げる「ドライブキャンセル」が可能です。
ただしどんな技でもキャンセル出来る訳ではないので、どの技からどの技に繋がるのかは事前に把握しておく必要があります。
操作性は非常に良好で、「ストIV Volt」にも勝る操作性の良さです。
と言うのも、iPhone 版 ストIV は前方ジャンプの操作にやや難があり、相手の飛び道具をかわしにくく、さらにジャンプからの攻撃のタイミングも取り辛いです。
しかしこのゲームはそもそも飛び道具がそんなに強くなく、飛び越しやすい「地を這う飛び道具」も多く、さらに緊急回避でかわせるものも多いです。
加えてキャラクターのサイズが ストIV より一回り大きいのでジャンプからの攻撃のタイミングが取りやすく、ストIV が悪い訳ではありませんが、比較するとこちらの方が操作しやすく感じます。
KOF と言えば「3人によるチーム戦」と「スピーディーな展開」、「ハデな超必殺技」がウリですね。
このゲームは最初にキャラクターを3人選択し、それを1つのチームとして進行します。
1人目がやられたら2人目、2人目がやられたら3人目が登場するという方式で、体力は勝利時にある程度回復しますが、全快する訳ではないため1人目だけで3人抜きするのは難しいです。
3人分の操作方法を覚えておかなければなりませんが、常に色々なキャラクターで戦えるため、これも大きな人気になった理由です。
「超必殺技」はこのゲームではゲージを消費して使用します。
攻撃をしたりダメージを受けたりするとゲージが増えていき、貯まった状態でゲージをタップすると超必殺技が発動します。
ゲージは青と黄色の2種類があり、黄色の方が超必殺技ゲージで、満タンになるとストックが1つ増えてメーターは 0 に戻ります。
超必殺技はストック分使えるため、貯まっていれば連発も可能です。
また、このストックを消費して通常の必殺技を強化する「EX 必殺技」もあり、さらにコマンド入力+超必殺技ストック2つを使って放つ「EX 超必殺技」まであります。
青いゲージは「ハイパードライブゲージ」で、これを使って特定の必殺技からのキャンセルを行ったり、HD ボタンを押すことで「ハイパードライブ状態」に入ったりするのですが、超必殺技のストックが3つあってハイパードライブゲージも満タンなら、「NEO MAX 超必殺技」が使えます。
このように超必殺技が飛び交うハデな展開のゲームで、そのためゲームが大味と言えば大味ですが、一発逆転もあるダイナミックな展開とも言えますね。
キャラクターは 14 種類。
「日本チーム(草薙チーム)」、「餓狼伝説チーム」、「女性格闘家チーム」、「K'チーム(KOF2000チーム)」に加えて、追加キャラが2名です。
最初から 14 人用意されているというのは結構多いと言えますが、まだ KOF シリーズの中心メンバーと言える龍虎の拳チームやアテナチーム、八神やキムのチームはありません。
また 14 人いても「3人1組」ですから、チーム的には「4チーム+α」な訳で、そう考えると少ないと言えます。
1人ずつ戦う「シングルバトル」も可能ですが、やはり KOF はチーム戦がメインですしね。
ただ、今後キャラクターは追加されていくようで、すでに 10 月までに6キャラクター追加されることが告知されているので、アップデートに期待したいところです。
※アップデートで「庵チーム」と「新 KOF チーム」が追加されました。これで6チーム18人+αになっています。
なお、キャラクターは昔の(一番人気があった頃の)仕様になっているようです。
例えば(解る人にしか解らない説明ですが)、「草薙京」の必殺技は地を這う飛び道具(百八式・闇払い、くらえー)で、飛び道具がなくなった「ボディがお留守」なタイプではありません。
テリーのパワーウェーブもちゃんと飛びます。
iPhone / iPod touch 版だけのおまけ(?)要素として画面下部に「TARGET ACTION」と表示されている欄があり、ここに書かれている行動を行うと「ローズコイン」というものが得られます。
(また必殺技ゲージが増えるので、勝負も有利になります)
このローズコインを使って各キャラクターの絵が書かれたカードを買うというコレクション要素があり、これを集めるのが「やり込み要素」と言えるでしょうか。
アプリ自体には特に難点と思える部分はありません。
こう言っては失礼かもしれませんが、ストIV に勝るとも劣らない「予想を超える完成度」です。
ただ、アプリが悪い訳ではないのですが・・・
先日、オンライン対戦に対応した「ストリートファイターIV Volt」が出たばっかりなんですよね・・・
やっぱりこういう対戦格闘ゲームはコンピューターとやるのと人とやるのとでは面白さがぜんぜん違う訳で、ストIV Volt でオンライン対戦をやりまくった直後であっただけに、コンピューター戦では物足りなさを感じてしまうのも本音です。
特にチーム戦だと4チームと戦って、ラスボス戦をやったら、もう終わり。
しかもそれでほぼ総当たりなので、再度プレイしても対戦相手が変わる訳ではない。
十分に素晴らしいアプリなので、これが Volt をやる前だったらもっと楽しめた気がするのですが、時期が時期だけに・・・
※現在はオンライン対戦に対応し、チーム数も増えた THE KING OF FIGHTERS-i 2012 が発売されています。
そう言えば「餓狼伝説」も開発中にスト2が発売されちゃって、その後に出したら見事にスト2に喰われた、みたいな話があったけど・・・ 歴史は繰り返すのでしょうか?
とは言え「ストIV Volt」で対戦格闘ゲームが再び話題になったところでの KOF-i の登場となったので、販売タイミングとしては悪い訳ではないかもしれないけど。
以下は海外の情報サイト Game Trail により Youtube で公開されているプレイムービーです。
価格は 900 円で、iPhone アプリとしては高めですが、そのクオリティーは十分にあるアプリです。
Bluetooth 対戦に対応しているので、このアプリがインストールされている本体が複数あれば、対人戦も可能です。
「ストリートファイターIV Volt」が発売されて KOF まで登場すると、「あぁ、iPhone ってゲーム機になったんだなぁ」と改めて思いますね。
そろそろ「ゲームやアプリが出来る携帯電話」ではなく、「電話も出来るゲームやアプリ用の携帯マシン」になっている気がします。
KOF を知っている方の期待を裏切らない出来栄えなので、オススメ出来るアプリですね。
・THE KING OF FIGHTERS-i (iTunes が起動します)
っていうかSNKって潰れてたんですね!? 知らんかった、、、。