1995 年、ドラクエの 堀井雄二 氏がストーリーの原案を作り、ドラクエやドラゴンボールの 鳥山明 氏がグラフィックデザインを描き、坂口博信 氏を始めとするファイナルファンタジーのスタッフが開発を行った、「ドリームプロジェクト」による RPG が登場し、大きな話題となりました。
名作と語り継がれる傑作 RPG 「クロノ・トリガー」です。
その iPhone / iPod touch 版が先日、ついに発売されました。

クロノトリガーは 2008 年に DS 版が発売されており、それをベースにして 2011 年の4月にガラケーアプリ版が公開されています。
今回発売された iPhone / iPod touch 版はそれらを元にしたもので、つまり iPhone から見ると「下位の機種からの流用」に過ぎません
よってグラフィックの質は iPhone レベルではなく、FF1 / FF2 / FF3 のようなクオリティーは期待しないで下さい。

ただ、名作と名高いクロノトリガーを iPhone でも楽しめるのは、ファンの方だと見逃せませんね。
また DS 版で導入された新要素「次元のゆがみ」「竜の聖域」もそのまま導入されています。

クロノトリガー

過去・現代・未来を移動しながら世界の命運を変えるために戦う SF ストーリーの RPG です。
戦闘はランダムエンカウント(移動中にランダムで敵が出る方式)ではなく、見えている敵に接するか、特定のポイントを通過時に敵が(場所ごとの演出を伴って)現れる方式で、自然な形で戦闘に入ります。
またプレイヤーの行動でストーリーの一部やエンディングが変化する事があり、クリア後には様々なマルチエンディングを楽しむ事も出来ます。
クロノトリガーは海外でも非常に高く評価されている作品ですが、それはこの辺りも要因のようですね。

iPhone 版は仮想スティックで移動を行い、会話やコマンドの決定は画面のタップで行います。
スティックの位置は固定されておらず、触った位置に現れる方式で、慣れるとほぼ片手でプレイすることも出来ます。

ただしスティックの操作にはやや難があり、細かい動きがし辛いものになっています
これは iPhone 版の FF3聖剣伝説2でも同様だったのですが・・・ 要するに、以下の画像のような状況になるのです。

クロノトリガー

この問題のため、細かく動きたいときは一旦画面から指を離し、改めて画面をスライドする必要があります。
「これまでのスクエニの iPhone タイトルのノウハウを活かし、タッチパネルでも直感的でプレイしやすい操作性を実現している」とのフレコミですが、ダメなところまで従来のまんまで、「何も学んでねぇよ!」と言いたくなります。

FF3 よりも入り組んでいる場所が多く、細かい操作が必要な地形が多いので、なおさら操作し辛く感じるケースが多いです。
FF1FF2 はまだナナメがなかったからマシだったのですが・・・

一方、戦闘時の操作はややクセがありますが、慣れると相応に快適です。
画面左下にコマンドボタンが現れるのですが、上下にスライドしてもコマンドの選択が可能で、左右スライドでキャラクターやターゲットの変更が行えます。 決定は画面のタップで、どこをタッチしても構いません。
これはなかなかタッチパネルにマッチしている操作法だなと感じられますね。

ただ、戦闘時以外のコマンドメニューはすべてボタンを直接タップして選択する形式なのに、なぜか戦闘時は敵キャラクターを直接タップしての選択が行えないので、ここはやや不便というか、違和感を感じます。
FF3 は敵を直接タップして選択出来たのに、どうしてこちらは出来ないのか、ちょっと疑問ですね・・・

クロノトリガー

iTunes レビューで酷評されているグラフィックは・・・ 見ての通りです。
解像度の低い DS 版やガラケーアプリ版のグラフィックをそのまま使っているためドットの荒いグラフィックで、おまけにドットの荒さをごまかすためにソフト加工をかけているのか、それとも中途半端な拡大率で拡大してなんの処理もせずそのまんま表示しているのか、全体的にぼやけたようになっています
文字フォントは iOS の基準のものを使っているので細かいですが、それ以外の部分は「汚く感じる」グラフィックですね。

まあ iPhone に合わせて画像を描き直していたら大変な手間と費用がかかるので仕方がないとは思いますが、もうちょっと画像をシャープにして、ぼやけている感じを減らすとか出来なかったのか、とも思います・・・
聖剣伝説2 はもっとシャープな画像なんですけどね・・・
まあ、ソフトな方が良いという人もいるとは思うけど・・・

iPad の大きな画面でプレイするとますますぼやけて見えるので、iPad でのプレイはオススメできません。
そもそもユニバーサルアプリ(iPhone / iPad 両対応)ではありませんが、この画質だと iPhone / iPod touch の画面でないと厳しいと思います。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 1200 円。 高めではありますが、ファンなら見逃せないアプリでしょう。
ただし iPhone 版ファイナルファンタジーシリーズのようなクオリティーではなく、画質も 聖剣伝説2 以下。
買うならその点を承知しておいて下さい。

ただ聞いた話によると、iPhone の FF3 は iOS 用にグラフィックの書き直しを行ったためか、かなり開発費がかかり、これだけ売れていても採算を取るのは厳しいそうです。
ユーザーとしてはスマートフォンに見合ったクオリティを期待したいところですが、スーファミ用のグラフィックを高解像度用に描き直すのは簡単ではない訳で、メーカーは赤字を出す訳にもいきませんから、ここは仕方がないのかもしれません・・・
3000 円や 4000 円で売れるような市場ではないですしね。

ただ「クロノトリガー」というネームバリューを考えると、もうちょっと何とかして欲しかったなぁ、というのも本音でしょうか。
まあ、グラフィックはやってるうちに慣れますが。

ゲーム自体は昔のままであり、十分に楽しめる内容で、私はストーリーもほとんど忘れていたため、これはこれで楽しめています。
ただ「思い出補正」もあるだろうし、最近のゲームしか知らない方にとっては、やはりショボく見えるかな・・・

クロノ・トリガー (iTunes が起動します)