現代から江戸時代にタイムスリップした青年が、江戸で起こる様々な殺人事件の調査を行う、「逆転裁判」のような雰囲気の一般携帯向け探偵アドベンチャーゲーム。
それが「えどたん」です。
このアプリは「逆転裁判」をプレイしたユーザー向けに、ガラケーでも楽しめる新しい「推理モノ」を作ろうとして開発されたものです。
しかしプロデューサーやシナリオライターは 逆転裁判 や ゴーストトリック を作った 巧舟 さんではなく、まったく別の方です。
トリックを解明したり推理を駆使するものではなく、江戸時代の雰囲気と物語を楽しむ方が重視されていて、難しい謎解きはありません。
販売はもちろんカプコン。ガラケーでは 2009 年から公開されており、Android 版の公開は 2010 年から。
iPhone 版は少し遅れて 2011 年の4月から配信されています。
コマンド選択型のアドベンチャーゲームで、言ってしまうと「逆転裁判の探偵パートのみのゲーム」ですね。
演出やキャラクターデザインはいかにも逆転裁判っぽい感じで、笑える言い回しや魅力あるキャラクターもそれっぽく、雰囲気をそのまま踏襲しています。
「一度実行した会話には『済』マークが付く」「何かの変化がある場所に行くと演出が表示されて一目で解る」など、逆転裁判にもあった親切なシステムもそのままで、プレイヤーを無理に悩ませようとしていない設計になっています。
推理アドベンチャーとしては「簡単過ぎる」と言える難易度で、そのため推理モノを期待してプレイすると肩すかしを食らうかもしれません。
しかし江戸時代を楽しむアドベンチャーとしては良く出来ていて、各所に当時の風習や生活を解説するセリフも満載されていて、結構勉強になります。
元がガラケー用に作られたものであるため、操作やシステムはかなり簡略化されています。
コマンドの種類も少なく、とてもプレイしやすいのですが、「一度読んだ文章の確認が出来ない」などアドベンチャーゲームとしてはやや不便な点もあります。
何かのユニークな要素もなく、ゲームとしては非常にオーソドックス。
設定で縦でも横でもプレイできますが、横画面にしても表示範囲が拡大されたりはせず、両脇にスペースが空く形になります。
縦画面時のレイアウトもガラケー的な配置ですが、グラフィックは iPhone / Android 用の高解像度なものになっていて、インターフェイスもタッチパネルに合わせた自然な形になっており、スマートフォンでも特に見劣りすることはありません。
シナリオは5つ用意されていて、どこからでもプレイ可能。
各章がバラ売りだったガラケーアプリっぽい感じですが、セーブ枠が1つしかないため、複数の章を並行して進めることは出来ません。
まあ物語の流れもあるし、基本的には一章から順にプレイしていきましょう。
アドベンチャーゲームとしては十分面白いし、グラフィックも良くセリフも面白く、特に難点と思える部分はないのですが・・・
これは個人的な趣味もあるのですが、私的には舞台設定自体の魅力に乏しい気もします。
「裁判で被告の無罪を争う」という逆転裁判、「幽霊が死の運命を救う」というゴーストトリックなどに比べると、「江戸時代の探偵アドベンチャー」というのはインパクトが低め。
これが戦国時代だったらもうちょっと話題になったかも、とも思うのですが、それだとコーエーの「采配のゆくえ」になっちゃうしな・・・
以下は Youtube で公開されているスマートフォン版の予告編です。
価格は「本体無料+追加課金型」のフリーミアム形式で、2章までは無料で遊べます。
3章から5章までは定価 600 円で、iOS 版は各章切り売りではありません。
なお、iPad にも対応したユニバーサルアプリです。
iTunes のレビューには「Docomo ではタダだったのに!」という意見がいくつか見られますが、Docomo の Android 版がタダだったのは単にセールだったからです。
あくまで「ガラケー用アプリ」という作りであるため、ゲーム機用だった逆転裁判やゴーストトリック、大型ソフトであるシュタインズゲートや 428 などと比べるのは厳しいのですが、それでも十分に楽しめる内容であり、スマートフォンでも通用するレベルです。
とりあえず2章までは無料で、しかも1章と2章だけでも結構ボリュームがありますので、まずは試してみるのをオススメします。
・えどたん (iTunes が起動します)
コメント一覧 (7)
-
- 2011/12/29 19:09
- 本文と関係のない話で申し訳ないのですが、EAのMONOPOLYがACさんでオススメしてあったので買おうと思いストアでレビューを見たら、理不尽な出目の操作があるという書き込みがたくさんあったのですが、本当なのですか?教えてください
-
- 2011/12/29 21:21
- そう言う意見、iTunes のレビューでは非常に良く見るのですが・・・
実際にはそんなものないと思います。
少なくとも私はやっててそんな風に思った事はないですね。
iTunes レビューでは麻雀でも花札でもトランプでも「コンピューターがイカサマしてる」という意見は非常によく見られます。
だから麻雀アプリの中には「イカサマしてません」「そんなものありません」と説明文などに開発側の反論が書かれている場合もあります。
この手のゲームで運が悪かったり自分が弱いのを「イカサマ」のせいにする人は絶えないと思うので、そう言う意見や評価は無視するのが一番だと思いますよ。
(逆にプレイヤー側に有利な『内部操作』をしているゲームは、イカサマ呼ばわりされないんですよね・・・ それもゲーム設計のテクニックなんでしょうね。 桃鉄は例外的に明確な内部操作がある AI が存在するので、日本では他のゲームもそうなんだとか思ってる人が多いのかな・・・)
-
- 2011/12/29 21:41
- 確率論になっちゃいますが、サイコロをずっと振り続けても出る目は偏るので、元々必ずしも均等に目が出るわけじゃないんですよね。 そういうのも含めてランダムなので。 相手がコンピューターだと”壊れてる!”って疑っちゃうのが人情ですが。
-
- 2011/12/30 14:37
- 先日、
「ねじ巻きナイト」
「メイドさんイッテよ!」(これはゲームなのか微妙ですが)
を購入しプレイしてみました。タイプは全く違いますが、
どちらも非常に完成度の高い、作り込まれたものに感じました。
カムライさんのレビューも見てみたいです
あと、「『いつでも一緒に。』ブラックジャック」も
アップデートでいろいろ進化してますよ!
ユーザーも増えてるようなので、定番アプリに加えてはどうでしょう?
-
- 2011/12/31 01:08
- 3番のカキコの人
名無しというか、2011の前に空白が出来る人へ
いつもはっきり言いたいことが伝わらないけど、はっきり意見を書いたらどう? おそらく頭の言い方なんでしょうが、言いたいことが伝わりにくい。
で、結局、それを書いてどうして欲しいの?
いつもどっちつかずの意見にしかみえないし、それだったら、わざわざ書かなくていいんじゃない?
それか自分でブログでも持って、私はこう思いました、ってレビューすれば。
第三者からみて、あなたの書き込みは気持ちのいいものではないよ。
-
- 2011/12/31 01:42
- 3のコメントをした者ですが、”確率っていうのは本来そういうものだから、コンピューターが操作してるってことは無いと思いますよ”と言う事を言いたかっただけなんですが、伝わらなかったでしょうか。これからはまずは結論を書くように心がけます。 ご指摘ありがとうございました。
-
- 2011/12/31 05:09
- ねじ巻きナイトはプレイ中です。
背景やステージ構成など、丁寧に作られている感のあるゲームですよね。
私的には「すごく面白い」って程でもないんだけど、良いゲームだと思うので、近日レビューしようと思います。
メイドさんは・・・ うち向けじゃないな・・・w
まあ、あっちで扱ってくれるだろうし、うちはパス。
ブラックジャックは初期のものしか見ていないので、改めてプレイしてみます。
※スパム投稿が多いため「http://」は禁止ワードにしています。
※招待コードの書き込みは禁止です。
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。