音楽ゲーム+エアホッケー」と言った感じの、2010年11月から全国のゲームセンターで稼動しているコナミの対戦型音楽ゲームが iPad で登場しています。
REFLEC BEAT plus」です。

このゲームは現時点(2012/1)で、iPad 専用版しか登場していません
当サイトは基本的に iPad だけのゲームは扱わないのですが、コナミの音楽ゲーム「BEMANI(ビーマニ)」シリーズの最新作である事と、内容を考えると iPhone / iPod touch で登場することはなさそうなので、今回扱っておきたいと思います。

※現在はアップデートにより iPhone でもプレイ可能になっています。

iTunes の評価は非常に高いのですが、これはゲームセンターでプレイしていた人が多いからというのもあると思います。(この点は jubeat plus と同様です)
しかし私はこのゲームをゲームセンターでプレイしたことがないので、その点を加味した評価は行えません。
この点は予めご了承下さい。

reflecbeat

このゲームはエアホッケーのような対戦ゲームになっていて、手前が自分、奥が相手になります。
曲に合わせてパック(丸いマーク)が飛んで来るので、それが手前のラインに重なった瞬間にタップします。
するとパックが相手側に打ち返され、スコアが加算されます。 打ち返せずにパックがラインを越えてしまうと減点です。

パックは次々と飛んでくるので、それをどんどん打ち返していくのですが、このゲームは音楽ゲームなので、パックを打つタイミングは曲に合わせられています。
こう言うと「相手が打ち返してきたパックはリズムとは無関係に飛んでくるんじゃないの?」と思いがちですが、打ち返されたものも含め、全てのパックがキッチリ曲に合わせたタイミングで飛んで来ます
この点の調整は思わず「スゴイ!」と思ってしまいますね。

手前のラインの前方には三角マークが付いた円形があり、ここにもパックが飛んで来ます。
この時はパックが重なった瞬間にこの円をタップする必要があるのですが、ラインを見ているとこの円の部分は視野に入り辛いので、慣れないと非常に撃ち返し辛いです。
さらにパックは左右の壁にぶつかって跳ね返りながら飛んで来るし、同時押しや連打のパック、さらにしばらく押しっぱなしにしなければならないパックも登場します。

難易度が上がるとこれらが複雑に織り混ざった大量のパックが次々と飛んでくるので、難易度はかなり高いです。
ただ対戦ゲームですから、難易度が上がるとプレイし辛くなるのは相手も同様ですが。

一風変わった内容ですが、ゲームとしては「曲に合わせてマークが流れてきて、ラインに重なった瞬間に押す」という「ビートマニア」の基本システムを踏襲しているので、特にやり辛い訳ではありません。
モグラ叩きのように素早い反射神経(もしくは暗記)が必要だった jubeat よりはプレイしやすい印象ですね。

ただ、ゲージを貯めてからパックを上にフリックすることで強力な打ち返しが出来るのですが、ジャストタイミングでなければ発生しないのにフリックの反応が鈍くやたら出し辛い印象があります。

※この強力な打ち返しは、パックを上にフリックするのではなく、「ナナメにフリックする」のが正解でした。 真上へのフリックでは打ち返しは発生しません。 出し辛いと思ってたのはこれが理由でした。

対戦ゲームですから当然2人対戦も用意されています。 と言うか、このアプリはそちらがメインでしょう。
対戦は通信で行う訳ではなく、一台の iPad の両側を使ってプレイします
このアプリが iPad 専用になっているのは、この対戦システムが大きな理由だと思われます。
2011年春に海外で表彰された iPad を使う対面式対戦ゲーム「Shot Shot Shot」にも似ていますね。

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しかし対戦ゲームであるが故に・・・ 1人でやってもイマイチな印象が拭えません・・・

プレイしていると経験値が貯まり、それによって徐々にタップ時の効果音や BGM のエフェクト、背景や演出などが増えていく要素はあります。
しかしスコアがなく、そのためランキングもなく、徐々に相手が強くなっていく訳でもなく、1人でプレイする時の目標となるものが乏しいです
言わば「ペナントモード」がない、単に試合をするだけの野球ゲームをするような感じでしょうか。

ストイックに自分で目標を決めてプレイできる人か、アーケードで REFLEC BEAT をやっていてその練習を目的としている場合でないと、1人で継続して楽しむのは難しい気がします。
アーケード版にあったオンライン対戦も存在しません

さらに初期の状態では、価格は無料ですが曲は3曲しか入っていません
これ以上増やすには4曲で 450 円の楽曲パックを購入する必要があります。
ゲームとして楽しむにはせめて 10 曲以上は欲しいところですから、900 円ぐらいは必要だと考えた方がいいでしょうね。

もちろんさらに曲が欲しい場合は、もっとお金がかかります。
本体は無料ですが、俗に言う「タダより高いものはない」系のアプリで、この点も jubeat plus と同様です。
ただ、すでに多数の楽曲パックが公開されていて、有料曲の追加ペースは早いです。

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本体は無料なので、興味のある方は試してみても良いと思いますが、基本的にはアーケードでプレイしている人の練習用と考えた方が良いと思います。
1台の iPad で顔を付き合わせて対戦できるというのは大きな魅力なので、そういう環境にある方にはオススメです。

ゲーム自体は面白いのですが、REFLEC BEAT 未経験の方や、誰かと対戦できる環境にない方には、初期の曲の少なさと追加課金の価格、1人プレイ時の継続要素の乏しさなどを考えると、お勧めしたいとは思わないアプリですね・・・
iPhone の jubeat plus はゲーセンで順番待ちをしている間に練習できるという利点があったようですが・・・

良く悪くもローカル対戦用な印象です
学校や集会などに iPad を持って行っている人だと、みんなでワイワイ楽しめるかも。

REFLEC BEAT plus (iTunes 起動)