高い難易度と数々のボスロボット、そしてそのボスロボットが使う様々な武器を獲得していくことが出来る、ファミコン時代に生まれた名作アクションゲーム「ロックマン」
そのロックマンをスーパーファミコンの時代に一新したのが、「ロックマンX」シリーズです。
そのロックマンXの初代が iPhone / iPod touch に移植されました。
名前はそのまま「ロックマンX」です。(海外だと Mega Man X)

このアプリ、昨年12月に一度公開されたのですが、450 円の有料アプリなのに数分で終わるオープニングステージをクリアするとゲームが終了し、ライト博士が「本編をやりたいなら 450 円課金してくれ!」と言い出すというトンでもないバグがあり、販売停止になっていました。
(そして「ライト博士だけに Lite 版でした~」とか言われることに・・・)
スーパーファミコンで発売されたロックマンXも初期版にはオープニングをクリアしたらエンディングになるという最悪のバグがあり、全品回収になったそうで、まさに歴史は繰り返すという事でしょうか・・・

もちろん先日発売しなおされたものは、このバグは修正されています。
本編をプレイするための課金はなくなったようで、普通の有料アプリ(購入したらそのまま最後までプレイ出来る)に変わっています

ロックマンX

横スクロールのジャンプアクションゲームで、俗に言う「スーパーマリオ型」ですが、常に攻撃を連射することができ、敵を倒しながら進んでいきます。
慣性がほとんど感じられない、独特な挙動のジャンプも特徴ですね。
ステージの最後にはボスがいて、それを倒せばステージクリアになりますが、どのボスも相応に手強く一筋縄ではいきません

操作は仮想の十字キーとジャンプボタン&攻撃ボタンで行いますが、十字キーはやや操作し辛さがあります。
操作が難しいという程ではないのですが、少し慣れが必要ですね。

グラフィックは Retina ディスプレイに対応したものになっていて、つまり全面的に描き直されています。
スーパーファミコン時代のレトロテイストを残しつつ、画質は滑らかという、新旧融合なグラフィックです。
またスーパーファミコンは画面比率が当時のテレビに合わせた正方形に近いものだったのですが、iPhone 版は横に広いワイド表示でプレイする事が出来ます
(当時の画面サイズに変更する事も可能です)

ただしグラフィックや演出が一概に良くなっているかというとそうでもなく、演出や背景の小道具のようなものが大幅にカットされています
例えばオープニングステージだけ見ても、背景の自動車・ビル・高速道路・街頭などがなくなり、ハチ型の敵が出る前には画面が切り替わり(オリジナルは切り替えなし)、動きのスムーズさも減少し(オリジナルは FPS 60 だが iPhone 版はその半分ぐらい)、ボス登場時の演出もなくなっています(オリジナルは飛行戦艦から降りてくるが、そういうシーン自体がない)。
他にもカットされたしかけや演出、背景などはかなり多く、原作を知っている人だと気になる点が多いでしょうね。
(オープニングの飛行戦艦カットなどは一般携帯アプリのロックマンXでも同様なようなので、ベースがオリジナルではなくガラケー版なのかもしれません)

各ステージのボスを倒すと、ロックマンはそのボスにちなんだ新しい武器を手に入れる事が出来ます。
ボスロボットは8種類用意されていて、つまり武器も8つ存在、各ボスに弱点となる武器が設定されています
よってどういう順番でステージをクリアしていくか(武器を入手していくか)がゲームの大きなポイントになります。
この点はロックマンシリーズに共通したシステムですね。
8体のボスを倒しても終わりではなく、その後にラスボスが待ち受ける要塞ステージへと進みます。

ロックマンX から追加されたシステムとして、方向キーの下を押すことでのダッシュや、壁に張り付いてのジャンプ、チャージ攻撃(タメ攻撃)などが存在します。
iPhone 版はチャージ(タメ)を自動で行う設定にすることが出来ます。

ロックマンX

ロックマンX

ロックマンは各ステージに隠されている「ライフアップ」や「サブタンク」(E缶)、「パーツ」を見つけることでもパワーアップできるのですが、見つけにくい場所にあることが多く、攻略を見ずに集めるのは困難です。
ただ、パワーアップやパーツを集めた状態でスタート出来る追加課金が用意されています。
もちろん利用しなくても十分クリア出来るのですが、「魔界村 騎士列伝」の時のような、アクションゲームが苦手な人のための救済用だと思えば良いでしょう。

また、難易度にも NORMAL と EASY が用意されており、EASY だと受けるダメージが減ったりボスが弱くなるだけでなく、落下しやすい場所に足場が設置されているという親切設計。
ロックマンシリーズは難易度の高いゲームですが、これのおかげで初心者の方でも十分プレイできるゲームになっています。

上級者向けの仕様としては RANKING MODE というものがあり、各ステージのハイスコアを競えるようになっています。
今後のアップデートで HARD やタイムアタックなども導入される予定のようです。

以下は海外の情報サイト Game Trail により公開されている海外版のプレイ動画です。



価格は 450 円で、内容相応と言ったところでしょうか。
昔プレイしていた方なら、懐かしみながら楽しむ事が出来るでしょう。

基本的には経験者向けの、「思い出補正」が必要なアプリだとは思いますが、水戸黄門のように大きな変化のないシリーズなので、ロックマンのどれか1つでもやっていれば、しっくりくるでしょう。
やや古さは感じますが、ロックマンのファンの方には良いと思います

ロックマンX (iTunes が起動します)