ゼビウス、ドルアーガの塔、モトス・・・ 「ナムコ黄金期」と呼ばれる 1980 年代のナムコの名作ゲームを1つにまとめた、往年のゲームファン垂涎のアプリが登場しています。
NAMCO ARCADE」(ナムコ アーケード)です。

課金通貨のコインを消費して、たくさん用意されている名作ゲームをプレイするという「アーケード(ゲームセンター)スタイル」のアプリで、すでに公開されている カプコンアーケード と同様のシステムだと言えます。
※カプコンアーケードのコイン配布は終了しています。

しかしさすがに後発だけあって、メニュー画面の演出や見た目、インターフェイスなどはカプコンアーケードより優れており、最初からオンラインランキングも導入されています。

コインは10回分で 85 円。 ただし1日1枚、フリープレイのコインを貰えます。
300 円で1つのゲームを無制限プレイ出来るようになる「ゲーム台の購入」や、残機を無限に出来るなどの「有料パワーアップ」も存在します。

NAMCO ARCADE (ナムコアーケード)

ゲーム画面は正直、やや小さめです。 縦画面のゲームなのに iPhone を横向きにしてプレイします。
しかし全て「ドット・バイ・ドット」(ドットの大きさをそのまま表示。 iOS 版は正確には1ドットを 2x2 で拡大表示)のため、ぼやけた感じのない鮮明なグラフィックになっています。
iPad だとプレイしやすいサイズになるので、できれば iPad での利用がオススメですね。

オンラインランキングは常にスコアが記録される訳ではなく、一定期間ごとに「トーナメント」が開かれていて、その対象のゲームしか集計されません
Game Center ではなく独自サーバーのランキングで、しかも Twitter か Facebook のアカウントを登録しないと「NO NAME」になってしまうという残念な点もあるのですが、ゲーム終了時にスコアと一緒に「リプレイデータ」を送信でき、誰でも自由に閲覧可能、再生速度を約5倍速にすることも出来ます。

大きな問題は、各ゲームの操作性。 ハッキリ言って、どれも良くありません。
昔のナムコのアプリと比べればまだマシな方ですが、もっと改善しないとユーザーの批判を受けるのは避けられないでしょうね・・・

※アップデートで操作性は幾分か改善されています。

以下は、各ゲームごとのレビューです。

【 XEVIOUS (ゼビウス) 】
1983 年。 ゲーム台購入 350 円
NAMCO ARCADE(ナムコアーケード)ゼビウス

言わずと知れたシューティングゲーム及びアーケードゲームの金字塔。
壮大なバックストーリーを持つ、当時としては破格のレベルの作品でした。

しかし NAMCO ARCADE 版は操作性が悪すぎる。
確かに自機のスピードが遅いこのゲームじゃ、指に追従させる操作は難しかったのは解ります。
しかしこの仮想スティックや方向キーじゃ思い通りに操作するのは困難で、常にやり辛さが付きまといます

ここはもうゲーム性が変わってしまうのを恐れず、もっと iPhone 向けの操作を導入すべきだったように思いますが・・・ でもそれはそれで、旧来のファンから苦情が来たりするのかなぁ・・・
ゲーム自体はオリジナルのゼビウスそのままですが、何度もやろうとは思えない操作性ですね。

【 THE TOWER OF DRUAGA (ドルアーガの塔) 】
1984 年。 ゲーム台購入 350 円
NAMCO ARCADE(ナムコアーケード)ドルアーガの塔

各階の謎を解いて装備を集め、主人公を強化していく、アクション RPG の元祖と言われる作品。
このゲームは他の収録ゲームと比べると、操作性がマシです
決して良いとも言えませんが、ドルアーガはナナメ入力がないため、思わぬ方向に移動してしまうミスが比較的起こりにくいです。

宝の出し方を調べられる辞書ボタンが付いており、初心者の方でも各階の宝箱の出し方と、その効果を確認しながら進めて行くことが出来ます。

私にとってドルアーガは思い出のゲームなので、やや贔屓目もあるかもしれませんが、私的にはコレが一番オススメです。
(どのぐらい思い出かというと、ふらりと立ち寄ったゲーセンのレゲーコーナーにあったこのゲームを5年ぶりぐらいにやって、宝箱の出し方とかすっかり忘れてたのに各ステージが始まると不思議と次々に思い出し、そのまま60階まで1コインクリアして自分でビビったぐらいに・・・)

【 MOTOS (モトス) 】
1985 年。 ゲーム台購入 250 円
NAMCO ARCADE(ナムコアーケード)モトス

「おはじき」的なアクションゲーム。 敵に体当たりして突き飛ばし、フィールドから落っことせば勝利、落っことされるとミスになるという内容です。
アイテムを集めて自機のウェイトを増したり、ジャンプを可能にしたりでき、ステージごとにアイテムをいくつ使うか選択できるのが特徴です。

結構ファンの多いゲームですが、やっぱり操作性がネック
割とシビアな操作が要求されるゲームですから、この操作性では厳しいのは否めません。
まあシューティングゲームよりはマシな気はしますが・・・

【 PHOZON (フォゾン) 】
1983 年。 ゲーム台購入 170 円
NAMCO ARCADE (ナムコアーケード)フォゾン

分子のようなものをくっつけて、飛び回る丸い粒子をかわしながら、中央に表示された分子構造のようなものを完成させる物理学的な雰囲気のアクションゲーム。
そんなにヒットしたゲームではないので、なぜコレが収録タイトルに選ばれたのか疑問。
ただ、あまり移植されていないタイトルだけに、物珍しさはあります。

「逃げ回りながらくっつける」と言うシンプルな内容ですが、ネックはやはり操作性
元々うまく狙ったところにくっつけるのが難しいゲームなので、それに操作し辛さが加わると、かなりやり辛く感じます。
それほどお勧め出来るゲームではないかな・・・ 台の購入が安いけど。

※現在はさらに、「パックランド」「ローリングサンダー」「パックマン」「ギャラガ」が追加されています。
※「スターブレード」も追加されました。 レビューは こちら を。
※「ドラゴンバスター」も追加されました。 レビューは こちら


以上が初期収録されている4つのゲームです。
各ゲームの操作はコントローラー設定でレバーを「スティック」と「十字キー」に切り替えられます。
これは単に見た目が違うだけでなく、スティックは指をスライドさせた方向に動くという特徴があり、逆に指を置いただけでは反応しません。
画面左側のどこで指をスライドさせてもその方向に動ける反面、スライドしてからの反応になるので操作がワンテンポ遅れ、さらに大きく指を動かさないと誤操作の要因になります。

一方、十字キーは言わばボタンであり、押した方向に動きます
指をスライドさせなくても動く反面、十字キーの位置から指がズレてしまうと操作ミスの要因になります。

どちらかと言うと十字キーの方がやりやすいと思いますが、どちらも操作に気を配らないとミスを起こしやすいので、今後の更なる調整を期待したいところですね。
ただ、どちらも反応範囲はかなり大きめに取られています。

※「パックランド」はボタンのみのゲームなので、操作性の問題はありません。

とりあえず気になる方は、85 円課金すれば 10 回分のコインが貰えますから、それで一通りやってみるのが良いでしょう。
一度やってみれば、どんな操作性なのかも解ります。
それを踏まえた上で台の購入を判断できる
ので、そう考えれば良心的かも?

ともかく、今後に期待が持てるアプリであることは確かです
ナムコには名作が多いため、こうしたゲーム集は望まれていたところでもありますね。
とりあえず個人的には、ドルアーガが入ってるのでそれだけで満足です。

NAMCO ARCADE (iTunes が起動します)