「リズムゲーム」と「アクションゲーム」と「パズルゲーム」の融合
センス溢れるグラフィックと演出、画面をタップするだけで遊べるゲーム性を持つ、完成度の高いアプリが発売されています。
Beat Sneak Bandit」です。

発売は App Store Rewind 2011 で「今年のグッドゲーム」にも選出された Bumpy Road の開発元である、スウェーデンのメーカー SIMOGO。
ゲームシステムとグラフィックデザインのセンスの良さは相変わらずですね。

「世界中の時計が盗まれて起こった混乱を救うため、怪盗が時計公爵の城に忍び込む」という絵本的なストーリーも、このメーカーらしいです。

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操作は画面をタップするだけ! 俗に言う「ワンキーゲーム」です。
BGM のリズムに合わせて画面をタップすると、主人公の怪盗が1歩ずつ進んでいきます。
画面内に落ちている時計を拾い集めながら、赤い旗の付いた大きな時計を取ればステージクリア。
タップするタイミングがリズムから外れていると主人公は動くことが出来ず、さらにペナルティとして近くの小時計が消えてしまいます。

怪盗は前進するのみで、方向転換をするには壁などにぶつからなければなりません。
画面内にはスイッチで開閉する床や、一定周期で閉じたり開いたりする壁があり、これをうまく利用して方向や進行ルートを変える必要があります。

大きな時計を取る前に警備員に見つかったり、監視カメラの光に照らされたりするとミスになります。
ミスしてもすぐにリトライ可能がですが、リズムに合わせて動きつつ、監視カメラを抜けるタイミングなども測らなければならないので、難易度は結構高めです

大半のステージはクリアするだけなら、非常に簡単に作られています。
しかし各ステージに4つの小時計が置かれていて、これを全て集めてクリアする「パーフェクトクリア」を目指す場合は、前述した「リズム」と「アクション」の両立に加えて、どこで方向転換し、どの床から落ちて、スイッチをどういう順番で押せば時計を集められるのかを考える「パズル」も解く必要があります
これがなかなか頭を使うものになっていて、シンプルなように見えて手強いゲームです。

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※ステージセレクトの画面はモノトーンの絵がリズムに合わせて動くものになっていて、デザインの良さが目に付きます。
各章は 10 ステージで構成されていますが、小さな時計を集める事で4つの追加ステージを解禁することができます。 追加ステージはキャラクターがシルエットのみで表示され、BGM もピアノソロに変わります。


難点は、これを難点と言うべきかどうか悩ましいのですが、前述したように「パーフェクトクリアの難易度が高すぎる」こと。
と言うか、「ミスが一切許されず、シビア過ぎる」と言った方が良いでしょうか。

序盤はともかく、中盤以降になるとしかけがかなり増え、監視カメラの光や開閉する床のタイミングも複雑になります
さらにこちらの位置に応じて移動する敵やワープゾーンなども出現、パーフェクトクリアの手順はどんどん難しくなっていきます。
そしてこの手順を「一瞬でもミスったら」、最初からやり直しになってしまうことが多いのです。

前進しか出来ないシステムですから、タイミングをミスって開閉壁に当たって反転し、時計が集まってないのにゴールに行ってしまうような状況になるともうアウト。
もちろん監視カメラや警備員に見つかっても即アウトです。
さらにリズムがズレて時計が消えたらもうパーフェクトは無理なので、リズムが1度外れただけでも最初からやり直しになります。 中間地点からの再開なんてありません。

もちろんこれは「パーフェクトクリア」を目指した場合の話であり、パーフェクトでなくても良いのならサクサククリアしていけますし、同じステージで何度もミスっていると、そのステージをパスする事もできます
ただ、パーフェクトを目指さない場合は「パズルとしての面白さ」はなくなるので、ここが微妙なところ・・・

リトライを繰り返しながらパズルを解いていくのも面白いのですが、とりあえずパーフェクトを目指すのはやり込み要素と考えて、最初はどんどんクリアしていく方針の方が楽しめると思います。
最初から全パーフェクトを狙うと、中盤からは「苦行」になってきますね・・・

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 250 円。 完成度が高く、値段分の価値は十分にあります。
ステージ数もかなり多く、ボリュームもあります

正直、やっていて「すごく楽しい!」という感じではなく、タイミングを測らなければならない場面が多いので、リズムゲームではありますが、「リズムにノることを楽しむ」と言った感じでもありません。
リズムはあくまで「ゲーム性の1つ」であり、ジャンルとしては「アクションパズル」だと思った方が良いでしょう。

画面をタッチするだけで遊べるので片手でもプレイ可能で、見た目もオシャレなので、通勤通学時などのヒマ潰しには良いアプリだと思います。
ただしリズムを聞く必要があるので、外でやる時はイヤホン必須です。

Bumpy Road と同じく、秀作と言える作品ですね。 本当に「綺麗に作られたゲーム」を作るメーカーです。
ただ、私的にはストレスが貯まる部分もあるため、Bumpy Road の方が好きかな・・・

Beat Sneak Bandit (iTunes が起動します)