触れたものをくっつける小さな玉を転がして、どんどん巨大な「カタマリ」にしていき人や家やビルなどあらゆる物を巻き込んでいく、エスカレート玉転がしゲーム「塊魂」(カタマリだましい)。
iPhone では 2008 年末という早い段階で「塊魂モバイル」が発売されていましたが、先日 iPhone の新しい「塊魂」が公開されました。
塊魂モバイル2」です。

実はこのゲーム、日本以外の地域では昨年(2011年)の秋にはすでに公開されていました。
日本だけ公開が遅くなった理由は不明ですが、「東日本大震災」の影響だという噂があり、確かにそう考えると色々と納得がいきます。
今回、日本を舞台にしたステージは存在せず、日本風の建物も場違いなスペースコロニーのステージに配置されていたりして・・・ 震災後に急遽修正されたような雰囲気があります
ゲームってそれでなくても叩かれやすいので、「配慮」するのも仕方ないかもしれませんね。

初代の iPhone 版「塊魂モバイル」は公開当初は操作性が劣悪で、しかも当時の本体ではまともに動かせない重さでユーザーから酷評されまくり、ナムコの iPhone クソゲー伝説に新たな1ページを加えた有様だったのですが・・・
アップデートによる改善と本体の性能向上によって、現在は普通に遊べるものになっています。
そして今回の「塊魂モバイル2」は操作方法は3種類用意されており、動作も快適、ボリュームも増しており、スマホ版であることを考えるとファンも納得のデキと言えます。

塊魂モバイル2

でっかくてシュールでおバカな「大コスモの王様」が要求する物を、王子が玉を転がしてくっつけるゲームです。
要求される物はサイズが大きく、最初はくっつける事が出来ません。
そのためまずは小さな物をくっつけて玉を徐々に大きくしていき、巨大な物を巻き込めるほどの大きさに拡大していく必要があります。
ステージが進むと人や家、さらには巨大なビルまで巻き込めるようになり、そのハチャメチャっぷりが楽しいゲームですが、町の建物を片っ端からさらっていくステージもあるため、確かに昨年は発売し辛かったでしょうね・・・

目的のものをくっつければ、その瞬間にステージクリア。 制限時間がなくなるとアウトです。
中盤からはかなり時間が厳しくなるため、効率よく玉が大きくなる方法をリトライを繰り返しながら探って行く必要があります

操作は「バーチャルパッド」「ダブルパッド」「加速度センサー」の3つが選べます。
どれも操作性は悪くはないのですが、不便な点もあって一長一短な印象。

バーチャルパッド」は普通のパッド1つの操作です。 クセのない操作ですが、真横移動がありません。
ダブルパッド」は2つのスティックを使う特殊な操作で、オリジナル(家庭用ゲーム機版)の塊魂の操作方法でもあります。 しかし iPhone 版は旋回方向が良く解らない理由で急に逆になる事があり、あまり操作しやすいとは言えません。
加速度センサー」は本体を転がして操作する方法(ティルト操作)で、意外と操作性は良いのですが、水平位置の調整がないので寝転んでのプレイは無理です。

また、どの操作も共通の難点として、左右を見渡すことが出来ず、側面を確認し辛くなっています
FPS のように画面のドラッグで向きを変えられれば良いのですが・・・ そういうのはないですね。
なお、反転は画面下にあるボタンで行えます。

塊魂モバイル2
※これが「王様」。 なにかもう、あまりにシュールすぎてコメントし辛い(笑
3つのステージパックがあり、それぞれに王様が活躍(?)するオープニングが用意されています。


塊魂モバイル2
※ビルも山も空港も、何もかもくっつけていくおバカっぷりが楽しい。
ただし後半ステージの難易度はかなり高く、それぞれの物がどのぐらいの大きさならくっつけられるのか、それを探りながらプレイしていく必要があります。
家庭用ゲーム機版より「物」の数が少ないので、最終的にはマップ内にあるものほとんどをくっつけないとクリア出来ない場合も。


コロガスセカイ」「コロガスジダイ」「コロガストカイ」の3つの「ステージパック」が用意されていて、それぞれ個別に課金販売されています。
1つのステージパックに6つのステージが用意されていて、つまり合計で 18 ステージ。 特殊なエクストラステージも1つずつ用意されているので、合計 21 ステージに及びます。
5ステージしかなかった前作と比べるとボリュームは大幅アップ

ちなみに「コロガスセカイ」は世界各地で転がしますが、前述したように日本ステージはありません。(たぶん最初の屋内は、本来は日本だったと思います・・・)
「コロガスジダイ」は過去や未来、「コロガストカイ」はアメリカが舞台です。

エクストラステージはパックマンやギャラガなどをテーマにしたユニークなステージになっていて、パックマンステージではモンスターが追いかけてきて(しかもちゃんとモンスターはゲーム開始時に「縄張り」を巡回する)、ギャラガステージではボスがトラクタービーム(吸引ビーム)を撃ってきます。
これらのステージはスコアを競う「ランキング用ステージ」と言えますね。

塊魂モバイル2
※ギャラガステージ。 ちゃんと敵が弾を撃ってきて、被弾するとくっつけているものがはがれます。
トラクタービームに吸引されるとくっつけたものを取られますが、奪還すると「少し増えて」戻ってきます。
やられることはなく、ステージ3までのスコアを競うモードです。


塊魂モバイル2
※最初のパック「コロガスセカイ」のステージ5、「宇宙センター」はかなり難しい! iTunes にも「クリア出来ない。★2」というのが見受けられます・・・
簡単に攻略を書くと、開始直後に前方のボールやバットやロボットを取ったら、その先のヘルスメーターは取らずに外周付近の青い工具箱を取り、その後にビデオデッキ、1m になったら四角いスピーカー、1m20cm ぐらいで子供を取ります。
その後は 2m70cm を目指しますが、これを達成するには最初のエリアにある相応の大きさのものはほぼ全部取らないといけません。 2m70cm になったら自販機とゲーム筐体を取って海へ。
海に入ったら三角錐のプカプカハタを取りながら島へ。 島はしばらく上を押しっぱなしにすると上陸できます。
4m50cm ぐらいで海の外周にあるブイを回収し、5m で島の木と自動車を取りましょう。
10m で矢印の付いた坂道の上の宇宙センター周辺の建物をくっつけられるようになり、19m ほどでロケット、25m で大きな研究所もくっつくようになります。 33m でスペースシャトルを取ってクリアー。


難点は、やはり家庭用ゲーム機版と比べるとフィールドがやや狭く、置かれている物も少なめで、ステージによってはかなりスカスカな感じを受けること。
スマートフォンの処理能力を考えると仕方がないところでしょうか・・・ 最新機種だけをターゲットにする訳にもいかないでしょうしね。
でも PS3 などの塊魂と比べられるものではないので、その点は承知しておきましょう。

しかしスマホ版であることを考えると、演出やサウンドも良く、十分な完成度だと思います。
初代の初期のような「重さ」を感じる事も(iPhone 4 なら)ありません。

以下は Youtube で公開されている、海外版(KATAMARI Amore 、内容は同じ)の公式のトレーラーです。



本体は無料ですが、無料のままでは体験版でしかありません
体験版のままではステージ1の「タイムアタック」しか出来ないのでご注意下さい。
製品版にするにはステージパックを1つ 450 円で購入するか、3つセットで 1200 円で購入する必要があります。
実質 1200 円のアプリですので、お間違えのないように。

ただクオリティーは悪くなく、ゲームも面白く、今回はボリュームもあるので、1200 円というのは相応の値段かなと思います。

日本だけ発売が回避され、そのまま出ないのではと言われていたので、公開されてホッとしたところですね。
過去にもゲームボーイウォーズアドバンスや絶体絶命都市など、戦争や自然災害で発売がなくなってしまったゲームはいくつもあります。
ゲームは批判されやすい娯楽だけに、難しいところですね。

塊魂モバイル2 (iTunes が起動、iPhone / iPad 両用)