2009 年に登場した、美しいグラフィックと演出、解りやすくプレイしやすいゲーム性で人気になった一筆書き型のパネル消去ゲーム「Azkend」。
定番アプリの1つと言って良いこのゲームに、先日続編が登場しました。
「Azkend 2 - The World Beneath」です。
※現在はアプリ名が Azkend 2 HD - The Puzzle Adventure に変わっています。
開発はフィンランドの有名モバイルゲームメーカー 10 Tons。
Sparkle や Heroes of Kalevala、Miriel the Magical Merchant など小粒な秀作ゲームを数多く公開しているメーカーです。
ヨーロッパ的で独特な雰囲気を持つゲームが多いですね。
今回の「Azkend 2」は、ゲームシステムは初代 Azkend とほとんど変わりません。
新しいクリア条件などが盛り込まれていますが、やることは前回と一緒で、「前作の正当進化形」と言えます。
しかしゲームバランスは大幅に変化しており・・・ ハッキリ言って、前より劣化しています。
今後調整されるかもしれませんが、今の時点では正直、前作の方が良いですね・・・
※現在はアップデートでゲームバランスが調整され、普通に遊べるようになっています。
同じパネルを「一筆書き」の要領で3つ以上なぞると消え、消した分だけ上部から補充されます。
パネルを消すとそれがあった場所が青色に変わり、全てのタイルを青にするとクリアアイテムが落ちてきます。
それを下部まで落とすとクリアとなります。
つまりクリア条件はパネルを多く消すことではありません。 狙ったところでパネルを消していく必要があります。
6つ以上のパネルを繋げるとサンダーが発動し、まだ色が変わっていないパネルを青くしてくれます。
また連続で5回パネルの色を変えると画面上部に表示されているエネルギーが貯まり、サンダーが5連射されます。
ゲームを進めることで様々なお助けアイテムを入手でき、装備すると「特殊パネル」が出現するようになります。
例えば、爆発して周囲のパネルとタイルを吹っ飛ばすダイナマイト、色が変わっていないタイルを叩くハンマーなどが存在します。
各ステージに制限時間があり、それが尽きてしまうとリトライになります。
※今回は特殊パネルを出現させる「ACTIVE」の他に、継続的に効果を発揮してくれる「PASSIVE」が加わっています。
PASSIVE にはヒントを頻繁に表示してくれたり、特殊パネルの出現数を増やしたり、制限時間を長くしてくれるものが存在しますが、ACTIVE も PASSIVE もどれか1つしか装備できません。
※今回もステージの合間に、指定されたピースがどこにあるかを探す「絵探しゲーム」が盛り込まれています。
達成しておくとしばらくの間、ゲーム開始時のエネルギーのチャージ量がアップします。
デモシーンは相変わらず美しいですね。
ここまでの基本的な仕様は前作とまったく変わりません。
よってゲーム序盤は良くも悪くも「変わり映えしない内容」なのですが、ゲーム中盤から新しいクリア条件が出てくるようになります。
例えば、下の方から「虫」が這い上がってきて、近くでパネルを消すことでダメージを与えられ、全ての虫を撃退するとクリアアイテムが出現する場合や、画面下のタイルが燃えていて時間と共に広がっていき、古文書が燃やされる前に消火するステージなどが存在します。
他にも鍵のかかったタイルがあるステージや、花びらを集めるステージなど、前作より多彩なクリア条件が盛り込まれていて、展開に変化を与えています。
※下から炎が迫ってくるステージ。 となりでパネルを消せば消火できます。
こうしたステージのタイルは最初から全部青色なので、タイルの色を変えていく必要はありません。
このゲームはあまりにも制限時間が厳しいので、こうした「時間でアウト」ではないステージの方がプレイしやすいです。
こんな感じで、ゲームとしては前作がグレードアップされているのですが、残念ながら中盤ステージからはまともに楽しめるようなゲームバランスになっていません。
理由の1つは、非常に「NO MORE MOVE」(消せるパネルが無くなる状態)になりやすいこと。
NO MORE MOVE になった場合は全てのパネルが入れ替えられるので、それでゲームオーバーになることはありません。
しかし NO MORE MOVE が頻発すると言う事は、つまり「消せるパネルの候補が非常に少ない」ことを意味します。
パネルをうまく繋げて行くのが Azkend の面白さだったはずですが、消せるパネルが少ないため、いかに繋げて行くかよりも、消せるパネルを消すことしか出来ない場合が多いのです。
おまけにこのゲームは狙った場所でパネルを消さないとダメなゲームです。
狙った場所でパネルを消さないといけないのに消せるパネルが少ないと言う事は、消したい場所で消せるかどうかは運次第になってしまいます。
前作ならそう言う状況になっても特殊パネルやサンダーで対処できたのですが、消せるパネルが少なすぎて NO MOVE になるぐらいですから、特殊パネルも使えないケースの方が多く、必要なエネルギーを貯めることは困難です。
それに加えて中盤ステージからは、制限時間が非常に短くなります。
今回はサンダーや特殊パネルの効果発動中でもパネルをどんどん消していくことができ、サクサクとプレイする事が出来ますが、逆に中盤からはサクサクとプレイし続けないと時間が足りなくなります。
常に焦ってプレイしなければならず、ちょっとでも動きが停滞するとタイムオーバーは確定です。
やっていて「Azkend ってこんなにせわしないゲームだったっけ?」と思ってしまいます。
「消せるパネルが少ない+狙った位置で消さないといけない+NO MORE MOVE で全入れ替え+サクサク消せないと時間切れ」が相互作用し、ハッキリ言って「運ゲー」。
パネル運が悪いとどうあがいても無理なゲームになってしまいました・・・
※2012年4月にバランス調整のアップデートが行われました。 制限時間が伸び、NO MORE MOVE の発生率も大幅に下がっています。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 360 円。 (iPad 用は 600 円)
前半ステージは前作と同様に楽しめますし、演出・グラフィック・サウンド・操作性などは良好です。
序盤だけで評価すれば高評価と言えます。
※アップデートでユニバーサルアプリ(iPhone / iPad 両用アプリ)1つになりました。
価格は 720 円になっています。
しかし中盤からは、かつての Azkend の面白さは消え失せています。
Azkend ってもっと遊びやすく、手軽にプレイでき、神秘的な雰囲気を楽しめるのが良さだったと思います。
今作はそれとはまったく正反対のゲーム性になりました・・・
「バランスの調整が必要だ」という意見は海外でも多数見られるので、いずれアップデートで改善されるかもしれません。
かつてのようなバランスに戻れば、今作も十分オススメできる作品と言えます。
※2012/4/3 にアップデートが実施され、現在は普通に遊べるバランスになっています。
・Azkend 2 - The Puzzle Adventure (iTunes が起動します)
定番アプリの1つと言って良いこのゲームに、先日続編が登場しました。
「Azkend 2 - The World Beneath」です。
※現在はアプリ名が Azkend 2 HD - The Puzzle Adventure に変わっています。
開発はフィンランドの有名モバイルゲームメーカー 10 Tons。
Sparkle や Heroes of Kalevala、Miriel the Magical Merchant など小粒な秀作ゲームを数多く公開しているメーカーです。
ヨーロッパ的で独特な雰囲気を持つゲームが多いですね。
今回の「Azkend 2」は、ゲームシステムは初代 Azkend とほとんど変わりません。
新しいクリア条件などが盛り込まれていますが、やることは前回と一緒で、「前作の正当進化形」と言えます。
しかしゲームバランスは大幅に変化しており・・・ ハッキリ言って、前より劣化しています。
今後調整されるかもしれませんが、今の時点では正直、前作の方が良いですね・・・
※現在はアップデートでゲームバランスが調整され、普通に遊べるようになっています。
同じパネルを「一筆書き」の要領で3つ以上なぞると消え、消した分だけ上部から補充されます。
パネルを消すとそれがあった場所が青色に変わり、全てのタイルを青にするとクリアアイテムが落ちてきます。
それを下部まで落とすとクリアとなります。
つまりクリア条件はパネルを多く消すことではありません。 狙ったところでパネルを消していく必要があります。
6つ以上のパネルを繋げるとサンダーが発動し、まだ色が変わっていないパネルを青くしてくれます。
また連続で5回パネルの色を変えると画面上部に表示されているエネルギーが貯まり、サンダーが5連射されます。
ゲームを進めることで様々なお助けアイテムを入手でき、装備すると「特殊パネル」が出現するようになります。
例えば、爆発して周囲のパネルとタイルを吹っ飛ばすダイナマイト、色が変わっていないタイルを叩くハンマーなどが存在します。
各ステージに制限時間があり、それが尽きてしまうとリトライになります。
※今回は特殊パネルを出現させる「ACTIVE」の他に、継続的に効果を発揮してくれる「PASSIVE」が加わっています。
PASSIVE にはヒントを頻繁に表示してくれたり、特殊パネルの出現数を増やしたり、制限時間を長くしてくれるものが存在しますが、ACTIVE も PASSIVE もどれか1つしか装備できません。
※今回もステージの合間に、指定されたピースがどこにあるかを探す「絵探しゲーム」が盛り込まれています。
達成しておくとしばらくの間、ゲーム開始時のエネルギーのチャージ量がアップします。
デモシーンは相変わらず美しいですね。
ここまでの基本的な仕様は前作とまったく変わりません。
よってゲーム序盤は良くも悪くも「変わり映えしない内容」なのですが、ゲーム中盤から新しいクリア条件が出てくるようになります。
例えば、下の方から「虫」が這い上がってきて、近くでパネルを消すことでダメージを与えられ、全ての虫を撃退するとクリアアイテムが出現する場合や、画面下のタイルが燃えていて時間と共に広がっていき、古文書が燃やされる前に消火するステージなどが存在します。
他にも鍵のかかったタイルがあるステージや、花びらを集めるステージなど、前作より多彩なクリア条件が盛り込まれていて、展開に変化を与えています。
※下から炎が迫ってくるステージ。 となりでパネルを消せば消火できます。
こうしたステージのタイルは最初から全部青色なので、タイルの色を変えていく必要はありません。
このゲームはあまりにも制限時間が厳しいので、こうした「時間でアウト」ではないステージの方がプレイしやすいです。
こんな感じで、ゲームとしては前作がグレードアップされているのですが、残念ながら中盤ステージからはまともに楽しめるようなゲームバランスになっていません。
理由の1つは、非常に「NO MORE MOVE」(消せるパネルが無くなる状態)になりやすいこと。
NO MORE MOVE になった場合は全てのパネルが入れ替えられるので、それでゲームオーバーになることはありません。
しかし NO MORE MOVE が頻発すると言う事は、つまり「消せるパネルの候補が非常に少ない」ことを意味します。
パネルをうまく繋げて行くのが Azkend の面白さだったはずですが、消せるパネルが少ないため、いかに繋げて行くかよりも、消せるパネルを消すことしか出来ない場合が多いのです。
おまけにこのゲームは狙った場所でパネルを消さないとダメなゲームです。
狙った場所でパネルを消さないといけないのに消せるパネルが少ないと言う事は、消したい場所で消せるかどうかは運次第になってしまいます。
前作ならそう言う状況になっても特殊パネルやサンダーで対処できたのですが、消せるパネルが少なすぎて NO MOVE になるぐらいですから、特殊パネルも使えないケースの方が多く、必要なエネルギーを貯めることは困難です。
それに加えて中盤ステージからは、制限時間が非常に短くなります。
今回はサンダーや特殊パネルの効果発動中でもパネルをどんどん消していくことができ、サクサクとプレイする事が出来ますが、逆に中盤からはサクサクとプレイし続けないと時間が足りなくなります。
常に焦ってプレイしなければならず、ちょっとでも動きが停滞するとタイムオーバーは確定です。
やっていて「Azkend ってこんなにせわしないゲームだったっけ?」と思ってしまいます。
「消せるパネルが少ない+狙った位置で消さないといけない+NO MORE MOVE で全入れ替え+サクサク消せないと時間切れ」が相互作用し、ハッキリ言って「運ゲー」。
パネル運が悪いとどうあがいても無理なゲームになってしまいました・・・
※2012年4月にバランス調整のアップデートが行われました。 制限時間が伸び、NO MORE MOVE の発生率も大幅に下がっています。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 360 円。 (iPad 用は 600 円)
前半ステージは前作と同様に楽しめますし、演出・グラフィック・サウンド・操作性などは良好です。
序盤だけで評価すれば高評価と言えます。
※アップデートでユニバーサルアプリ(iPhone / iPad 両用アプリ)1つになりました。
価格は 720 円になっています。
しかし中盤からは、かつての Azkend の面白さは消え失せています。
Azkend ってもっと遊びやすく、手軽にプレイでき、神秘的な雰囲気を楽しめるのが良さだったと思います。
今作はそれとはまったく正反対のゲーム性になりました・・・
「バランスの調整が必要だ」という意見は海外でも多数見られるので、いずれアップデートで改善されるかもしれません。
かつてのようなバランスに戻れば、今作も十分オススメできる作品と言えます。
※2012/4/3 にアップデートが実施され、現在は普通に遊べるバランスになっています。
・Azkend 2 - The Puzzle Adventure (iTunes が起動します)
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