2010 年から 2011 年にかけて、世界でもっとも広まったゲームと言っても過言ではない「Angry Birds」。
昨年はその3作目である「Angry Birds Rio」のアップデートが続いていましたが、2012 年に入った先日、新しいバージョンが公開されました
Angry Birds Space」 です。 今度の舞台は、いきなり宇宙

Angry Birds はいわゆる「物理・重力シミュレート」のゲームな訳ですが、舞台を宇宙にすることで、それに「無重力」や「引力」と言ったものを加えたのが今作の特徴と言えます。
ただ、ゲーム自体は良くも悪くも「いままで通り」で、ゲーム性や見た目は大きく変化していません。

iTunes レビューには「落ちる」という意見も多いようですが、当方で試した限り、そういった症状は見られませんでした。
もしアプリが不安定な方は本体の再起動(アプリの再起動ではない)を行ってみて下さい。
このブログでは何度も書いていますが、これは iPhone / iPod touch / iPad を使う上での「常識」です

Angry Birds Space

パチンコ(投射機)にセットされた「鳥」を後ろに引いて離すことで射出し、建物などにぶつけて中にいる「ブタ」をすべて倒せばクリアとなるシンプルなゲームです。
木や石のブロックで構成された建物は物理・重力シミュレートによって「リアルに」壊れていき、その壊れっぷりがゲームの楽しさと言えますね。

「鳥」(撃ち出す弾)には投射中に画面をタップすることで、分裂したり爆発したりする特殊能力を持つものが存在します。
ステージごとに使える鳥の種類と数は決められていて、全て使ってもブタを全て倒せなかった場合はやり直しとなりますが、リトライは何度でも可能です。

今作は宇宙が舞台であるため、「星」を中心とした「重力圏」が作られていて、投射した鳥はその引力に引かれて弧を描くように飛んでいきます
星の周囲をグルグル回るように飛ぶステージもあり、今までとは少し違った狙い方をする必要があります。
一方で、星がない無重力空間が広がっているステージもあり、ここでは物体は四方八方に真っ直ぐ飛んでいきます。
それを利用して隕石を吹き飛ばし、ブタにぶつけてクリアするステージなどもあります。

Angry Birds Space
※このステージの建物は、下半分は星の重力の中にありますが、上半分は重力圏の外にあります。
画像のように建物の下の方を壊すと、重力圏のブロックは崩れ落ちていきますが、重力圏の外の部分は無重力なので影響を受けずにその場に止まります。


Angry Birds Space
※重力圏がない無重力ステージ。 配置されている隕石の中央で爆発する鳥を炸裂させると、周囲にある隕石が四方八方に飛び散っていきます。
それをブタに当てればステージクリアとなります。


登場する鳥は「ノーマル」「3つに分裂」「タップするとダッシュ」「爆弾」「大型」と言った前作にも登場したものが主ですが、タップするとダッシュする鳥は性質が変わりました。
前作まではタップすると「進行方向にダッシュ」しましたが、今回は「タップした場所に向かってダッシュ」するようになっていて、つまり飛んでいく方向を変えられます。
直角に折れ曲がることも可能なので、今まで出来なかった狙い方も出来ます。

また今作からの新しい鳥として、周囲のブロックを凍結させる鳥が加わりました。
硬い石のブロックも、凍結させることで容易に壊すことが出来るようになります。

またゲームシステム上の大きな変化として、今作は飛んでいく方向を示す「ガイド」が常に表示されるようになりました。 これにより、かなり狙いを付けやすくなっています。
常に正確に狙えることで人気になった Siege Hero の影響もあったりするのでしょうか?

Angry Birds Space
※今回は常に発射方向のガイドが表示されるので、かなり狙いを付けやすいです。
ステージごとに引力の影響が違うので、これがないと投射方向が解りにくく、プレイが困難なのかもしれません。
このガイドのおかげで、難易度は前より下がっています。


Angry Birds Space
※なんとインベーダーやバブルボブルをリスペクトしたステージも!
全国のタイトー直営のゲームセンターにある UFO キャッチャーで Angry Birds のぬいぐるみが取れるようになったので、それに関連してこうしたステージが加えられたようですね。
他にスーパーマリオをリスペクトしたようなステージもあり、「Rovio のスタッフはゲームが好きなんだなぁ」というのを感じる事が出来ます。


現時点(2012/3)では3つの惑星(ステージセット)が公開されており、1つのセットに 30 のステージが用意されています。
ただし3つ目の惑星は 85 円の課金が必要で、かつ難易度が高い上級者向けの追加ステージとなっています。
Angry Birds Rio から導入された「ボス戦」も各惑星のラストに用意されています。

前作の「苦手なステージを1時間に1回、無理やりクリア出来る」という有料課金「マイティーバード」(スペースイーグル)は、今回は回数制になりました。
また、使用しても1発でステージをクリア出来るとは限らず、おまけにクリア出来なくても使用回数は減るようになっていて、以前ほど強力ではなくなっています。

特に目立った難点はありませんが、タッチパネルの性質上、指を離すときに若干狙いがズレてしまう事が多いのは気になる点ですね。
狙いを固定できるボタンなどがあれば、さらにやりやすくなった気がするのですが・・・
あと、今回は建物が派手に崩れるようなステージは少ないので、「壊す楽しさ」はやや減っているかもしれません。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 85 円。 今回もリーズナブルで、さらに例によって無料の継続したアップデートが告知されています
今の時点でも(有料追加ステージを除いても) 60 以上のステージがありますし、今作も圧倒的なコストパフォーマンスのゲームになりそうですね。

個人的には正直、Angry Birds は飽きてきた感があります。
さすがに2年も続いているゲームですし、今回は宇宙を舞台にしたユニークなステージが用意されていますが、ゲーム自体は大差ありません。
ただ、ライトユーザーの事を考えるとあまり複雑なシステムを導入するのは良くありませんし、変わり映えしない内容だからこそ遊びやすいというのもあるでしょうから、これはこれで良いのでしょうね。

いずれにせよ、今後のアップデートと 85 円という値段を考えると、オススメできるアプリであることは間違いありません。
定番中の定番シリーズですし、「もう Angry Birds は結構」という人以外、今回も見逃せないアプリでしょう。

Angry Birds Space (iTunes が起動します)