iPhone 初期の名作シューティング「iFighter」や、王道的な縦シューティング「Super Laser」など、秀作のシューティングゲームを多く開発している香港のメーカー EpicForce が、新しい王道的な縦スクロールシューティングを発表しました。
「iFighter 2: The Pacific 1942 by EpicForce」です。
EpicForce は昨年の夏に日本のネット事業会社「サイバーエージェント」に買収され、それから音沙汰が無くなっていたので、モバゲーに買収された ngmoco のようにこのまま消えてしまうのかと心配していたのですが・・・
どうやら活動を続けているようで一安心です。
ゲーム内容は「アメリカの戦闘機を操って、太平洋上で日本の戦闘機や軍艦を撃破していく」という内容で、いかにもカプコンの「1943」っぽい設定ですが・・・ やってみたら、本当に 1943 風でした。
EpicForce は Super Laser を作るとき、「王道的な縦シューを現代の技術で復刻する」というのをテーマにしていて、「雷電」や「達人」をベースにしていた感じがあったのですが・・・
今回の iFighter 2 は、「1943」をベースにしたのではないかと思われます。
EpicForce らしい、王道かつ丁寧なゲーム作りは相変わらずですね。
ショットは自動で、移動は指の位置に関わらず、その動きに合わせて自機が動く「相対移動」です。
左下にはボムボタンがあり、他に「攻撃強化」と「一時的に無敵」のボタンもあるのですが、これらは「コイン」を消費して購入しておかなければ使えません。
自機は耐久性で、残機はありません。
敵の攻撃を受けると HP が減っていき、なくなるとゲームオーバーですが、ステージクリアやゲーム中に現れるタンクアイテムを取ることで回復可能です。
また、ゲームオーバーになってもコンティニューが7回分あるので、それが尽きるまでは続行可能です。
当たり判定は見た目より小さいのですが、最近のシューティングと比べるとやや大きめ。
敵の攻撃は最初のステージでもかなり激しく、「ゴリ押しシューティング」とまでは言いませんが、耐久力を頼りに進む場面も多くあります。
ショットは3種類あり、赤い編隊を全滅させると出現するアイテムを取ることで M (マシンガン)、W (ワイド)、T (多方向弾)にチェンジする事が出来ます。
アイテムの種類は時間が経つと変化し、同じアイテムを取り続けることでパワーアップしていきます。
また、最大パワーアップの時にさらに同じアイテムを取ると一定時間強力な攻撃が行えます。
細密に描かれたグラフィックはかなり綺麗で、敵機も撃破時に破片が散るなど、表現も細かいです。
動きも(iPhone 4 なら)滑らかで、サウンドも良く、全体的なクオリティーは高いですね。
登場する兵器の多くは実在した戦闘機や軍艦を元にしていて、実際には完成しなかった兵器も多数含まれていますが、詳しい人ならどれがどの機体か見て判別することが出来るでしょう。
※左はボムを使った時に出てくる大型機。 これは iFighter の時にも登場したものですね。
ボムを使って敵弾を消しつつ、巨大な軍艦の砲台を壊していく様子は、いかにも 1943 です。
右画像の大型機も「亜也虎」にしか見えなかったり。
難易度は EASY、NORMAL、HARD の3つが用意されていますが、ハッキリ言って EASY でもかなり難しいです。
全6ステージですが、ステージ5や6は EASY でも全然イージーじゃなく、シューティングに慣れていない方だとステージ1や2ですでに厳しいかもしれません。
ただ、そのぶん「やり応えがある難易度」とも言えます。
ゲーム中にバラまかれる「★」を集める事でコインが増えていき、ストアで使い捨ての武器やエネルギータンク、燎機やコンティニュー、そして新しい自機を買う事が出来ます。
自機は購入すればずっと使う事ができ、上位の自機なら耐久力や攻撃力が増すため、機体を強化していけばゲームも徐々に楽になっていくでしょう。
燎機も上位のものに買い換えることが可能で、この辺りは長期的な成長要素と言えるかもしれません。
コインは有料課金でも得ることが可能ですが、無理に課金が必要ではない印象です。 上位の機体だとかなり高価になりますが・・・
※イギリスの名機「スピッドファイア」や、実際には実用化しなかった「超兵器」も含まれています。
日本軍機も量産化されていない「閃電」や「震電」が飛び交ってます。
機体のディテールは相応に細かく、空母の甲板迷彩なども再現されています。
ただ、このゲームのサブタイトルは「The Pacific 1942」ですが、1942 年には実用化されていなかった兵器の方が多いですね・・・
やや難点なのは、被弾時の無敵時間がないこと。
敵は連なった弾を撃ってくることが多いのですが、被弾した時に無敵時間が一切無いので、まとめて食らって即死したり、一気に瀕死になったりする事が多いです。
これはゲームバランスに影響する部分なので、ワザとこういう設定なのかもしれませんが、しかしわずかでも無敵時間が欲しかったのが本音ですね。
また、同じ武器を取り続けるとパワーアップするシステムなのに、パワーアップにかかれている文字が小さすぎて、やや見辛い。
出来ればアイテムの色自体を変えて欲しかったところです。
また、コインで機体やアイテムを購入出来るのは良いのですが、これらがスコアに直結するため、課金した人がランキングで圧倒的に有利になります。
コインで新しい機体を購入できるのは嬉しいのですが、課金次第でボムや一定時間無敵などの消費アイテムも買いまくれるのは、ちょっとシューティングとしては「うーん」と思ってしまう部分ですね。
あと、これはゲーム内容に関係する部分ではないし、あくまでゲームなのでどうでも良いことではあるのですが、個人的に気になるのが・・・ 兵器の設定がおかしいこと。
名機と言われる「P-51 マスタング」が主人公機なのは良いとして、それより旧式な P-40 や F4F ワイルドキャットが上位機種になっているのはどうなのかと。
まあ P-51 が2つあるので、最初のは「本気じゃないバージョン」という事かもしれないけど・・・
P-38 ライトニングがやたら強いのは、1942 や 1943 へのリスペクトなのでしょうか?
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 85 円。 この価格でこのクオリティーならかなりお得です。
シューティングゲームが好きな人なら「買い」だと言って良いでしょう。
「前と変わっていない」「普通すぎて物足りない」という意見もあるようですが、このゲームはあえて「王道的な内容を壊さないように作っている」のだと思われ、私的にはこれはこれで良いと思います。
もちろん美しい敵弾がバラまかれる弾幕シューや、派手な攻撃が連発されるシューティングも良いのですが、こういった基本的なシューティングを追求しているのも悪くないと思います。
同じ縦スクロールシューティングゲームでありながら、ケイブのものとは方向性が異なると言えますね。
・iFighter 2: The Pacific 1942 by EpicForce (iTunes が起動します)
コメント一覧 (3)
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- 2012/04/02 05:35
- ごめんなさい。今年はシムシティーフォースのエイプリルフールネタはやりませんでした。
シムシティフォースの更新自体が滞っているので、それなのに 4/1 をやるのもおかしいだろうと・・・
って言うか、BBS が止まっててそっちの復旧が先なので、「そんなことやってる暇があったら直せ」と言われそうで・・・(汗
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- 2012/04/02 10:01
- なんか凄い手広くブログサイトをやってらっしゃるんですね、、。
ほとばしるゲーム愛を感じます。
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楽しみにしてたのに~!残念!
来年まで待ってますネ。