ゲームキャストさんの主催で開催された、「iPhone ゲーム大賞 2011」。

連日続けていた結果発表と総論ですが、本日がラスト。
「その5」となる最終回は アイデア賞、アップデート賞、ベストメーカー賞、クソゲー賞、そして 2011ゲーム大賞 の5部門です。
先日までの記事は以下のリンク先をご覧下さい。
その1:投票概要、RPG 賞、シミュレーション賞、戦略ゲーム賞、レース・ドライブ賞、スポーツ賞
その2:アクション賞、シューティング賞、FPS/TPS賞、リズムゲーム賞、その他賞、特別賞
その3:パズル賞、マッチパズル賞、カード・ボード賞、ノベル・アドベンチャー賞
その4:無料で賞、オンラインゲーム賞、ソーシャルゲーム賞、iPad 賞、子供向け賞
※投票率の比較グラフは、スマートフォン版では正常に表示されません。
スマートフォンでご覧の方は、最下部にある「PC版」のリンクからご覧頂ければと思います。
---------------
【 2011年ゲーム大賞 アイデア賞 】
・一般投票

1st : おさわり探偵 なめこ栽培キット
518
2nd : TETRIS®
192
3rd : 源平大戦絵巻 ~白の波濤、紅の雲霞~
176
4th : ケリ姫クエスト
155
5th : ネコアップ
117
2011年のアイデア賞は一般投票/ブロガー投票ともに、「おさわり探偵 なめこ栽培キット」が選ばれました。
やはり知名度が圧倒的で、この部門には他にメジャーなゲームがテトリスぐらいしかなかったためか、票がかなり集中した模様です。
「なめこ栽培キット」の斬新な点は、従来の「コマンドを入力してから2時間後に生えてくる」と言うようなデジタル式のシステムではなく、「コマンドを入力して1時間後に見たら、1時間分のなめこが生えていて、そのタイミングで収穫もコマンド変更も出来る」という融通が利くアナログ式なシステム。
これは意外に従来のゲームにはなかった方式で、快適な栽培ゲームを実現させています。
私的に今年もっとも斬新なアイデアだと思ったのは、2位の「テトリス」です。
落下場所の候補をタップで選択し、回転ボタンは回転ではなく候補の変更になっているというこのシステムは、まさにタッチパネルのために考えられた新機軸のもので、最初に見た時は本当に感心しました。
「これは発明だ」と思いましたね。
3位の「源平大戦絵巻」はゲームシステムではなく、「絵巻物のグラフィックをゲームに使う」というグラフィック面の発想が評価されてのものでしょう。
私的にはグラフィックもさることながら、BGM の「琵琶法師ロック」が衝撃でした。 まさに演出の勝利。
「ケリ姫クエスト」も散々出尽くしたと思われていた Angry Birds 型の投射ゲームに、「弾が戦う」という新しい発想を持ち込んで、異なる内容に仕上げていたのが斬新でしたね。
「ネコアップ」はスマホにマッチしたゲーム性が特徴でしょうか。 あまり「アイデア」という感じは受けないのですが、しかし同型のゲームが他にないため、そこはやはり新機軸のシステムだったと言えそうです。
ブロガー投票は「なめこ」が1位、「テトリス」が2位になった以外は同数票のアプリが多数出たため、一覧は割愛しています。
羅列すると、3位は「ネコアップ」「Anomaly Warzone Earth」「人狼村からの脱出」「ふりーだむふぃっしんぐ」。
4位は「ケリ姫クエスト」「源平大戦絵巻」「Finger Shot RPG」が並んでいます。
【 2011年ゲーム大賞 アップデート賞 】
・一般投票

1st : おさわり探偵 なめこ栽培キット
393
2nd : Angry Birds シリーズ
172
3rd : ストリートファイターIV VOLT
165
4th : モンスターハンター Dynamic Hunting
153
5th : Infinity Blade
118
・ブロガー投票

1st : Infinity Blade
08
1st : Angry Birds
08
3rd : おさわり探偵 なめこ栽培キット
07
4th : ストリートファイターIV VOLT
06
4th : モンスターハンター Dynamic Hunting
06
2011年のアップデート賞は、一般投票は「おさわり探偵 なめこ栽培キット」、ブロガー投票は「Infinity Blade (1)」が選ばれました。
一般投票はやはり「なめこ」があるとなめこに票が集中しますね。 もちろん「新種なめこ」が追加されるアップデートが繰り返されていて、受賞にふさわしいアップデートが行われていました。
2位は「Angry Birds」、3位は「ストリートファイターIV VOLT」で、共に非常に知名度が高く、アップデートも繰り返されていたアプリが順当に受賞です。
Angry Birds のコストパフォーマンスは間違いなく世界最高で、いつまでアップデートが続くんだという状態。
ストIV VOLT は新キャラクター追加などの大型アップデートが無料で行われ、「アップデートのボリューム」という点で見ると最高と言えます。
ブロガー投票では1位が初代「Infinity Blade」となっており、こちらも大型アップデートを含めた拡張が継続して行われているゲームですね。
そしてアップデート賞の特徴は、これは前年もそうだったのですが、「ヒットアプリが並んでいる」ということ。
つまり大ヒットがアップデートを呼び、アップデートが更なる好評を生む。 この好循環が生まれていると言えます。 そもそも売れないアプリにアップデートは期待できませんからね。
「モンスターハンターDH」は初期のボリュームが不足していたため、アップデートを「アップデートと考えるかどうか」で意見が分かれていたようですが、最終的には十分なボリュームのゲームとなったため、それを考えると評価されて良いのではないかと思います。
【 2011年ゲーム大賞 ベストメーカー賞 】
・一般投票

1st : ゲームロフト
202
2nd : カプコン
200
3rd : スクウェア・エニックス
181
4th : Beeworks
164
5th : カイロソフト
142
・ブロガー投票

1st : ケイブ
12
2nd : スクウェア・エニックス
07
3rd : カプコン
06
4th : カイロソフト
05
5th : ゲームロフト
04
5th : タイトー
04
アプリではなく、ユーザーが好きなメーカーを投票する特殊部門「ベストメーカー賞」。
2011 年の受賞は一般投票は「ゲームロフト」、ブロガー投票は「ケイブ」が選ばれました。
2位と3位はユーザー/ブロガー共に「スクエニ」と「カプコン」です。
一般投票はかなり票が割れていて、1位と2位の差はわずか2票差。 「カプコン」も実質、同数1位と言っても良いでしょう。
一般投票とブロガー投票では結果が大きく違い、一般で首位の「ゲームロフト」はブロガーでは5位、一方ブロガーで首位のケイブは一般で8位です。
批判されたゲームもありますが、高いクオリティーで幅広いジャンルのゲームを公開しているゲームロフトは、やはり多くの一般ユーザーに支持されているのが解りますね。
一方ケイブはシューティング専門に近いので、圧倒的なクオリティーのゲームを公開していますが、やはりユーザー層は偏るようです。
スクエニとカプコンはライトユーザーからもコアユーザーからも支持されているのが伺えます。
実際、日本のメーカーで iPhone ゲームを牽引しているのはこの2社と言っても良いでしょう。
カイロソフトも一般/ブロガーの双方から票が集まっています。
一般の4位に入っている Beeworks は「なめこ」の会社。
クオリティーの高いアプリを出し続けているタイトーも高い順位にあるのですが、今年は他に押されています。
【 2011年ゲーム大賞 クソゲー賞 】
・一般投票

1st : 勇現会社ブレイブカンパニー
145
2nd : SDガンダム Gジェネレーション タッチ
142
3rd : 東方綺麗夜 ※ iTunes より削除済
116
4th : Dark Quest 3
098
5th : 9mm
082
・ブロガー投票

1st : 勇現会社ブレイブカンパニー
08
2nd : Warm Gun
07
3rd : Dark Quest 3
05
4th : SDガンダム Gジェネレーション タッチ
04
5th : Zuma Revenge Deluxe
03
2011年の裏の「ゲーム大賞」。 クソゲー・オブ・ザ・イヤー for iPhone こと「クソゲー賞」。
栄えある昨年のクソゲーの頂点は一般投票/ブロガー投票ともに「勇現会社ブレイブカンパニー」に決定しました。
ただ、一般投票は「SDガンダム Gジェネレーションタッチ」も善戦しており、その票数はわずか3票差。
共にナムコと言う事で、iPhone のナムコの歴史にまた新しい1ページが綴られた事になりました。
「ブレイブカンパニー」は DS で発売された同名ソフトのソーシャルアプリ版だったのですが、課金しないとまともに遊べないゲーム性と、常にもっさりした鈍い動作、課金課金と言いまくる過剰な課金演出でユーザをウンザリさせる内容で、さらにアプリが落ちまくる不具合と派遣した勇者が行方不明になるバグでトドメを刺すと言う、クソゲー賞に相応しい逸品です。
次点の「SDガンダム Gジェネレーションタッチ」は iPhone でGジェネが出来るというユーザーの期待を完膚無きまでに打ち砕いた作品で、ガラケーより汚い画面にまともに動かせない操作性、やたら高額な課金に加えてキャラやモビルスーツを次々と有料販売、挙げ句に致命的バグを発生させたまま長期間放置という、クソゲーのフルコンボを達成した作品。
一般で3位の「東方綺麗夜」は今は iTunes ストアから削除されているのですが、中国のメーカーによる東方キャラの無断使用ゲームで、グラフィックや BGM などを盗用しまくって作成されている悪質な内容。
このゲームが3位にランクインしているのは氾濫し続ける中国のコピー製品と、それを平気で通す Apple の審査の甘さに対するユーザーの怒りだと思われます。
ブロガー2位の「Warm Gun」は期待されていた FPS (ガンシューティング)だったにも関わらず、いきなり「動かない」という出オチアプリで、アップデートで動いたと思ったらゲーム中に「エラーを表示しての」クラッシュを連発。
さらに未完成品としか思えないゲーム内容や、銃を持った相手に斧を振りながら突っ込んで行くお粗末な AI など、ツッコミどころを挙げるとキリがない、品質としては間違いなく NO.1 のクソゲーアプリです。
一般4位、ブロガー3位の Dark Quest 3 は昨年人気だった「Dark Quest 2」の続編でしたが、前作の面白かった部分を全否定した内容で、広いフィールドで戦っていた前作から一転して狭い空間で戦うソーシャル型ゲームに変更。 ゲームの面白さだったランダム生成の装備も固定性能の課金アイテムに変えられました。
その変わりっぷりに世界中で批判が続発し、海外では「なぜこんなクソゲーにしたのか」というインタビューを行ったサイトまで存在します。
9mm はノミネートした方曰く「1mm 足りなかった。」
ブロガー5位の「Zuma Revenge Deluxe」は東方綺麗夜と同じ中国のコピーアプリで、Zuma っぽい見た目とグラフィックでユーザーを引っかける気まんまんの、ある意味「詐欺アプリ」です。
なお、クソゲー賞になった「ブレイブカンパニー」は現在はアップデートで普通に遊べるゲームになっています。
「SDガンダム Gジェネレーションタッチ」も操作性は改善されており、すべてがクソゲーのままと言う訳ではないので、その点はフォローしておきたいと思います。
【 2011年ゲーム大賞 大賞作品 】
・一般投票

1st : 僕の魔界を救って!
282
2nd : おさわり探偵 なめこ栽培キット
272
3rd : グルーヴコースター
106
4th : モダンコンバット3: Fallen Nation
098
5th : STEINS;GATE (シュタインズゲート)
068
・ブロガー投票

1st : グルーヴコースター
06
2nd : モダンコンバット3: Fallen Nation
03
3rd : おさわり探偵 なめこ栽培キット
02
3rd : Dungeon Raid
02
3rd : デススマイルズ
02
3rd : Tactical Warrior
02
いよいよ最後、栄えある 2011 年度総合の「ゲーム大賞」の発表です。
この部門のみ、投票できるのは1ゲームのみとなっていました。 そしてその結果は・・・
一般投票では「僕の魔界を救って!」、ブロガー投票では「グルーヴコースター」となりました!
一般投票で途中から読者推薦でノミネートされた「僕の魔界を救って!」が首位となったのは非常に意外な結果ですが、これにはファンによる Twitter での呼びかけで多くの票が集まったのが大きいようです。
「なめこ栽培キット」もなめこ公式ツイッターでの投票に関するつぶやき以降、多くのライトユーザー票が集まったようですが、「僕まかを大賞にする」という明確な目的を持って集まったユーザーの力が上回ったようですね。
また、この部門は1ゲームしか投票できなかったので、一般ユーザーの票は割れたようで、この点も結果に影響した模様です。
「僕の魔界を救って!」は 2010 年の大賞となった「ゆけ!勇者」に似た放置型(自動進行型)の RPG で、奇しくも2年連続で同じタイプのゲームが大賞に選ばれることになりました。
この2つのアプリには内容以外にもう1つ、「運営者の好感度が高い」という特徴があります。
「ゆけ!勇者」も「僕まか」も運営されている方が Twitter などを通じてユーザーの意見や報告に頻繁に耳を傾けており、非常にフレンドリーな運営が行われています。
こうしたユーザーを重視した活動とアップデートが固有のファンを生み、それがコミュニティを形成し、そして投票の結果に繋がったと言えるでしょう。
ゲーム内容としては、昨年の「ゆけ!勇者」が「勇者が装備を持ってダンジョンに向かう」という内容だったのに対し、「僕まか」は「魔王が魔物を編成・育成してエリアに向かわせる」という、同じタイプでありながら異なる内容になるよう作られています。
一方ブロガー投票は、気持ちの良いプレイ感の「グルーヴコースター」と、圧倒的なクオリティーの「モダンコンバット3」の対決になるであろう事は予想されましたが、グルーヴコースターが大きな支持を集めました。
私自身、「純粋にやっていて楽しかったゲームに投票しよう」と考え、グルーヴコースターを推薦・投票したのですが、同様の考えの方は多かったのだと思います。
いずれにせよ、グルーヴコースターもモダンコンバット3も世界中で表彰を受けているゲームであり、今年の大賞に相応しいゲームだと言えるでしょう。
各部門で圧倒的だった「なめこ栽培キット」が最終的に大賞に選ばれなかったのは意外でしたが、ブロガー(コアゲーマー)だとそれを大賞にするのは違和感があったように思います。
無論、一般ユーザーへの知名度・普及度に関しては比類なきものがあり、一般投票数も「僕まか」と僅差になっています。
---------------
以上が「iPhone ゲーム大賞 2011」の結果です。
そして今年 2012 年はどんなアプリが登場するのでしょうか? 今から今年の結果も楽しみになりますね。
各部門の詳細な投票結果は公式の iPhone ゲーム大賞 投票結果ページ をご覧下さい。

連日続けていた結果発表と総論ですが、本日がラスト。
「その5」となる最終回は アイデア賞、アップデート賞、ベストメーカー賞、クソゲー賞、そして 2011ゲーム大賞 の5部門です。
先日までの記事は以下のリンク先をご覧下さい。
その1:投票概要、RPG 賞、シミュレーション賞、戦略ゲーム賞、レース・ドライブ賞、スポーツ賞
その2:アクション賞、シューティング賞、FPS/TPS賞、リズムゲーム賞、その他賞、特別賞
その3:パズル賞、マッチパズル賞、カード・ボード賞、ノベル・アドベンチャー賞
その4:無料で賞、オンラインゲーム賞、ソーシャルゲーム賞、iPad 賞、子供向け賞
※投票率の比較グラフは、スマートフォン版では正常に表示されません。
スマートフォンでご覧の方は、最下部にある「PC版」のリンクからご覧頂ければと思います。
---------------
【 2011年ゲーム大賞 アイデア賞 】
・一般投票

1st : おさわり探偵 なめこ栽培キット
518

2nd : TETRIS®
192

3rd : 源平大戦絵巻 ~白の波濤、紅の雲霞~
176

4th : ケリ姫クエスト
155

5th : ネコアップ
117

2011年のアイデア賞は一般投票/ブロガー投票ともに、「おさわり探偵 なめこ栽培キット」が選ばれました。
やはり知名度が圧倒的で、この部門には他にメジャーなゲームがテトリスぐらいしかなかったためか、票がかなり集中した模様です。
「なめこ栽培キット」の斬新な点は、従来の「コマンドを入力してから2時間後に生えてくる」と言うようなデジタル式のシステムではなく、「コマンドを入力して1時間後に見たら、1時間分のなめこが生えていて、そのタイミングで収穫もコマンド変更も出来る」という融通が利くアナログ式なシステム。
これは意外に従来のゲームにはなかった方式で、快適な栽培ゲームを実現させています。
私的に今年もっとも斬新なアイデアだと思ったのは、2位の「テトリス」です。
落下場所の候補をタップで選択し、回転ボタンは回転ではなく候補の変更になっているというこのシステムは、まさにタッチパネルのために考えられた新機軸のもので、最初に見た時は本当に感心しました。
「これは発明だ」と思いましたね。
3位の「源平大戦絵巻」はゲームシステムではなく、「絵巻物のグラフィックをゲームに使う」というグラフィック面の発想が評価されてのものでしょう。
私的にはグラフィックもさることながら、BGM の「琵琶法師ロック」が衝撃でした。 まさに演出の勝利。
「ケリ姫クエスト」も散々出尽くしたと思われていた Angry Birds 型の投射ゲームに、「弾が戦う」という新しい発想を持ち込んで、異なる内容に仕上げていたのが斬新でしたね。
「ネコアップ」はスマホにマッチしたゲーム性が特徴でしょうか。 あまり「アイデア」という感じは受けないのですが、しかし同型のゲームが他にないため、そこはやはり新機軸のシステムだったと言えそうです。
ブロガー投票は「なめこ」が1位、「テトリス」が2位になった以外は同数票のアプリが多数出たため、一覧は割愛しています。
羅列すると、3位は「ネコアップ」「Anomaly Warzone Earth」「人狼村からの脱出」「ふりーだむふぃっしんぐ」。
4位は「ケリ姫クエスト」「源平大戦絵巻」「Finger Shot RPG」が並んでいます。
【 2011年ゲーム大賞 アップデート賞 】
・一般投票

1st : おさわり探偵 なめこ栽培キット
393

2nd : Angry Birds シリーズ
172

3rd : ストリートファイターIV VOLT
165

4th : モンスターハンター Dynamic Hunting
153

5th : Infinity Blade
118

・ブロガー投票

1st : Infinity Blade
08

1st : Angry Birds
08

3rd : おさわり探偵 なめこ栽培キット
07

4th : ストリートファイターIV VOLT
06

4th : モンスターハンター Dynamic Hunting
06

2011年のアップデート賞は、一般投票は「おさわり探偵 なめこ栽培キット」、ブロガー投票は「Infinity Blade (1)」が選ばれました。
一般投票はやはり「なめこ」があるとなめこに票が集中しますね。 もちろん「新種なめこ」が追加されるアップデートが繰り返されていて、受賞にふさわしいアップデートが行われていました。
2位は「Angry Birds」、3位は「ストリートファイターIV VOLT」で、共に非常に知名度が高く、アップデートも繰り返されていたアプリが順当に受賞です。
Angry Birds のコストパフォーマンスは間違いなく世界最高で、いつまでアップデートが続くんだという状態。
ストIV VOLT は新キャラクター追加などの大型アップデートが無料で行われ、「アップデートのボリューム」という点で見ると最高と言えます。
ブロガー投票では1位が初代「Infinity Blade」となっており、こちらも大型アップデートを含めた拡張が継続して行われているゲームですね。
そしてアップデート賞の特徴は、これは前年もそうだったのですが、「ヒットアプリが並んでいる」ということ。
つまり大ヒットがアップデートを呼び、アップデートが更なる好評を生む。 この好循環が生まれていると言えます。 そもそも売れないアプリにアップデートは期待できませんからね。
「モンスターハンターDH」は初期のボリュームが不足していたため、アップデートを「アップデートと考えるかどうか」で意見が分かれていたようですが、最終的には十分なボリュームのゲームとなったため、それを考えると評価されて良いのではないかと思います。
【 2011年ゲーム大賞 ベストメーカー賞 】
・一般投票

1st : ゲームロフト
202

2nd : カプコン
200

3rd : スクウェア・エニックス
181

4th : Beeworks
164

5th : カイロソフト
142

・ブロガー投票

1st : ケイブ
12

2nd : スクウェア・エニックス
07

3rd : カプコン
06

4th : カイロソフト
05

5th : ゲームロフト
04

5th : タイトー
04

アプリではなく、ユーザーが好きなメーカーを投票する特殊部門「ベストメーカー賞」。
2011 年の受賞は一般投票は「ゲームロフト」、ブロガー投票は「ケイブ」が選ばれました。
2位と3位はユーザー/ブロガー共に「スクエニ」と「カプコン」です。
一般投票はかなり票が割れていて、1位と2位の差はわずか2票差。 「カプコン」も実質、同数1位と言っても良いでしょう。
一般投票とブロガー投票では結果が大きく違い、一般で首位の「ゲームロフト」はブロガーでは5位、一方ブロガーで首位のケイブは一般で8位です。
批判されたゲームもありますが、高いクオリティーで幅広いジャンルのゲームを公開しているゲームロフトは、やはり多くの一般ユーザーに支持されているのが解りますね。
一方ケイブはシューティング専門に近いので、圧倒的なクオリティーのゲームを公開していますが、やはりユーザー層は偏るようです。
スクエニとカプコンはライトユーザーからもコアユーザーからも支持されているのが伺えます。
実際、日本のメーカーで iPhone ゲームを牽引しているのはこの2社と言っても良いでしょう。
カイロソフトも一般/ブロガーの双方から票が集まっています。
一般の4位に入っている Beeworks は「なめこ」の会社。
クオリティーの高いアプリを出し続けているタイトーも高い順位にあるのですが、今年は他に押されています。
【 2011年ゲーム大賞 クソゲー賞 】
・一般投票

1st : 勇現会社ブレイブカンパニー
145

2nd : SDガンダム Gジェネレーション タッチ
142

3rd : 東方綺麗夜 ※ iTunes より削除済
116

4th : Dark Quest 3
098

5th : 9mm
082

・ブロガー投票

1st : 勇現会社ブレイブカンパニー
08

2nd : Warm Gun
07

3rd : Dark Quest 3
05

4th : SDガンダム Gジェネレーション タッチ
04

5th : Zuma Revenge Deluxe
03

2011年の裏の「ゲーム大賞」。 クソゲー・オブ・ザ・イヤー for iPhone こと「クソゲー賞」。
栄えある昨年のクソゲーの頂点は一般投票/ブロガー投票ともに「勇現会社ブレイブカンパニー」に決定しました。
ただ、一般投票は「SDガンダム Gジェネレーションタッチ」も善戦しており、その票数はわずか3票差。
共にナムコと言う事で、iPhone のナムコの歴史にまた新しい1ページが綴られた事になりました。
「ブレイブカンパニー」は DS で発売された同名ソフトのソーシャルアプリ版だったのですが、課金しないとまともに遊べないゲーム性と、常にもっさりした鈍い動作、課金課金と言いまくる過剰な課金演出でユーザをウンザリさせる内容で、さらにアプリが落ちまくる不具合と派遣した勇者が行方不明になるバグでトドメを刺すと言う、クソゲー賞に相応しい逸品です。
次点の「SDガンダム Gジェネレーションタッチ」は iPhone でGジェネが出来るというユーザーの期待を完膚無きまでに打ち砕いた作品で、ガラケーより汚い画面にまともに動かせない操作性、やたら高額な課金に加えてキャラやモビルスーツを次々と有料販売、挙げ句に致命的バグを発生させたまま長期間放置という、クソゲーのフルコンボを達成した作品。
一般で3位の「東方綺麗夜」は今は iTunes ストアから削除されているのですが、中国のメーカーによる東方キャラの無断使用ゲームで、グラフィックや BGM などを盗用しまくって作成されている悪質な内容。
このゲームが3位にランクインしているのは氾濫し続ける中国のコピー製品と、それを平気で通す Apple の審査の甘さに対するユーザーの怒りだと思われます。
ブロガー2位の「Warm Gun」は期待されていた FPS (ガンシューティング)だったにも関わらず、いきなり「動かない」という出オチアプリで、アップデートで動いたと思ったらゲーム中に「エラーを表示しての」クラッシュを連発。
さらに未完成品としか思えないゲーム内容や、銃を持った相手に斧を振りながら突っ込んで行くお粗末な AI など、ツッコミどころを挙げるとキリがない、品質としては間違いなく NO.1 のクソゲーアプリです。
一般4位、ブロガー3位の Dark Quest 3 は昨年人気だった「Dark Quest 2」の続編でしたが、前作の面白かった部分を全否定した内容で、広いフィールドで戦っていた前作から一転して狭い空間で戦うソーシャル型ゲームに変更。 ゲームの面白さだったランダム生成の装備も固定性能の課金アイテムに変えられました。
その変わりっぷりに世界中で批判が続発し、海外では「なぜこんなクソゲーにしたのか」というインタビューを行ったサイトまで存在します。
9mm はノミネートした方曰く「1mm 足りなかった。」
ブロガー5位の「Zuma Revenge Deluxe」は東方綺麗夜と同じ中国のコピーアプリで、Zuma っぽい見た目とグラフィックでユーザーを引っかける気まんまんの、ある意味「詐欺アプリ」です。
なお、クソゲー賞になった「ブレイブカンパニー」は現在はアップデートで普通に遊べるゲームになっています。
「SDガンダム Gジェネレーションタッチ」も操作性は改善されており、すべてがクソゲーのままと言う訳ではないので、その点はフォローしておきたいと思います。
【 2011年ゲーム大賞 大賞作品 】
・一般投票

1st : 僕の魔界を救って!
282

2nd : おさわり探偵 なめこ栽培キット
272

3rd : グルーヴコースター
106

4th : モダンコンバット3: Fallen Nation
098

5th : STEINS;GATE (シュタインズゲート)
068

・ブロガー投票

1st : グルーヴコースター
06

2nd : モダンコンバット3: Fallen Nation
03

3rd : おさわり探偵 なめこ栽培キット
02

3rd : Dungeon Raid
02

3rd : デススマイルズ
02

3rd : Tactical Warrior
02

いよいよ最後、栄えある 2011 年度総合の「ゲーム大賞」の発表です。
この部門のみ、投票できるのは1ゲームのみとなっていました。 そしてその結果は・・・
一般投票では「僕の魔界を救って!」、ブロガー投票では「グルーヴコースター」となりました!
一般投票で途中から読者推薦でノミネートされた「僕の魔界を救って!」が首位となったのは非常に意外な結果ですが、これにはファンによる Twitter での呼びかけで多くの票が集まったのが大きいようです。
「なめこ栽培キット」もなめこ公式ツイッターでの投票に関するつぶやき以降、多くのライトユーザー票が集まったようですが、「僕まかを大賞にする」という明確な目的を持って集まったユーザーの力が上回ったようですね。
また、この部門は1ゲームしか投票できなかったので、一般ユーザーの票は割れたようで、この点も結果に影響した模様です。
「僕の魔界を救って!」は 2010 年の大賞となった「ゆけ!勇者」に似た放置型(自動進行型)の RPG で、奇しくも2年連続で同じタイプのゲームが大賞に選ばれることになりました。
この2つのアプリには内容以外にもう1つ、「運営者の好感度が高い」という特徴があります。
「ゆけ!勇者」も「僕まか」も運営されている方が Twitter などを通じてユーザーの意見や報告に頻繁に耳を傾けており、非常にフレンドリーな運営が行われています。
こうしたユーザーを重視した活動とアップデートが固有のファンを生み、それがコミュニティを形成し、そして投票の結果に繋がったと言えるでしょう。
ゲーム内容としては、昨年の「ゆけ!勇者」が「勇者が装備を持ってダンジョンに向かう」という内容だったのに対し、「僕まか」は「魔王が魔物を編成・育成してエリアに向かわせる」という、同じタイプでありながら異なる内容になるよう作られています。
一方ブロガー投票は、気持ちの良いプレイ感の「グルーヴコースター」と、圧倒的なクオリティーの「モダンコンバット3」の対決になるであろう事は予想されましたが、グルーヴコースターが大きな支持を集めました。
私自身、「純粋にやっていて楽しかったゲームに投票しよう」と考え、グルーヴコースターを推薦・投票したのですが、同様の考えの方は多かったのだと思います。
いずれにせよ、グルーヴコースターもモダンコンバット3も世界中で表彰を受けているゲームであり、今年の大賞に相応しいゲームだと言えるでしょう。
各部門で圧倒的だった「なめこ栽培キット」が最終的に大賞に選ばれなかったのは意外でしたが、ブロガー(コアゲーマー)だとそれを大賞にするのは違和感があったように思います。
無論、一般ユーザーへの知名度・普及度に関しては比類なきものがあり、一般投票数も「僕まか」と僅差になっています。
---------------
以上が「iPhone ゲーム大賞 2011」の結果です。
そして今年 2012 年はどんなアプリが登場するのでしょうか? 今から今年の結果も楽しみになりますね。
各部門の詳細な投票結果は公式の iPhone ゲーム大賞 投票結果ページ をご覧下さい。
アイデア賞と同じになってます。