妻と幼い子供をマフィアに殺された元麻薬捜査官が、マフィアに潜入して復讐を果たしていくハードボイルドな「シネマティック・アクション・シューティング」の名作が iPhone に移植されています。
「マックスペイン モバイル」(MAX PAYNE)です。
元は 2001 年に発売されたソフトで、その映画的な演出で大ヒット、数多くの表彰も受けています。
原作の開発元はフィンランドの Remedy というメーカーですが、数多くの FPS/TPS に携わったアメリカの 3D Realms というメーカーが監修を行っています。
また、発売は GTA (グランド・セフト・オート)シリーズで有名なスコットランドの Rockstar Games が行っていて、多国籍なゲームと言えますね。
このゲームは使用する本体に合わせてグラフィックが一部変化します。
当方は iPhone 4 と新 iPad (iPad 3rd)でプレイしましたが、記事に使用している画像は新 iPad のものなのでご了承下さい。

FPS/TPS と呼ばれるガンシューティングゲームで、画面左側をスライドすることで移動を行い、画面右をスライドして視点移動、右下に並んでいる銃撃ボタンで攻撃を行います。
右上には武器の種類と残弾数が書かれており、ここをスライドすることで武器チェンジ。
iPhone の FPS/TPS 系としては一般的な操作方法ですね。
操作性は良好で、しかもかなり細かく操作スタイルや感度を調整できるようになっています。
最初にやったときは視点移動が速すぎるように感じましたが、その辺もオプションで変更可能で、オートエイムの有無やボタン以外で銃撃できるようにするなど、設定項目は豊富です。
特徴的なのはジャンプが出来ることと、「バレットタイム」と呼ばれるスローモーションを使えること。
ジャンプは障害物を飛び越えたり、窓を突き破ったりする時に使用し、場所によっては車の上に登ることも可能です。
一時的にスローモーションになる「バレットタイム」は、似たシステムがいくつかのゲームに導入されていますが、このゲームが最初のようです。
普通にボタンを押すと単にスローになるだけですが、レバーを入れながら押すとその方向に銃を構えたまま飛び退きつつ、スローモーションにすることが可能で、これはゲームの攻略に重要です。
ただ、銃撃戦の難易度はあまり高くなく、それほどテクニックが要求される訳ではありません。
物陰に隠れるようなアクションもなく、ダメージは蓄積されるタイプで自然回復はしませんが、耐久力は高めで、回復薬も頻繁に手に入ります。

※やや解りにくいですが、「バレットタイム」を併用した後方飛び退き撃ちで敵を迎撃しているシーン。
バレットタイムになると画面に青いフィルターがかかり、ゆっくりと動くようになります。 銃弾を目視でかわせるほどではありませんが、狙いは付けやすくなりますね。
ただしバレットタイムの使用時間には限りがあり、使いすぎるとなくなります。
そしてこのゲームの大きな特徴は、各所で展開される映画的な演出と、ゲーム中にリアルタイムに流れる豊富なボイス、そして関係ないのにやたら作り込まれている様々なしかけです。
たまにコミック風のストーリーシーンが表示されますが、登場人物のセリフは基本的に音声のみで語られます。
字幕はありませんが言葉は聞き取りやすく、しかもセリフ回しが非常に魅力的!
主人公はとにかく声が渋く、パスワードが必要なドアを調べたときも単に「開きません」と表示されるのではなく、「防犯システムが俺をあざ笑う。暗証番号が必要だ」と低い声でつぶやいたりします。
敵に近づいた時も場面ごとに異なるマフィアの話し声が聞こえ、そのまま見ているとマフィアが仲間割れを起こしたりするなど、単なるザコにも様々なアクションが用意されています。
演出も豊富かつ頻繁で、まるで映画のようなカメラワークが多用されており、本当に「映画の中にゲームが入っているような作品」と言えます。 (ちなみに実際に映画化されています)
BGM も普段は効果音や環境音のみで、盛り上がる場面でのみ流れるなど、映画的な使い方になっています。
このゲームのもう1つの魅力は、色々なものが反応すること。
シャワーに近づいてボタンを押すとシャワーが流れ出すし、トイレを流せたり、ブラインドの開閉が出来たり、引き出しの開け閉めが出来たり、とにかく細かいです。
自動販売機なんか、近づいてボタンを押すとジュースが出て来て、それを撃つと中身が噴き出ながら転がり、さらに自販機を撃つと前面パネルが粉々になって壊れます。 もう作り込み過ぎ。
おかげで、実は各ステージはゴールまで直行すると結構短かったりするのですが、反応する部分が多くて色々寄り道してしまうので、結果的にクリアまで時間がかかったりします。
ボリュームもかなりのもので、パート1だけでも9章もあり、かなり遊びがいがありますね。

※チンピラ2人が爆弾をしかけようとして、配線を間違って自爆!
その後、主人公が近くのドアを開けようとするが鍵がかかっていて開かない。
しかしガチャガチャやっているとさっきの爆発でヒビが入った壁が「ドアの部分を残して」バタンと倒れる。
こんな映画のような演出が数多く用意されており、とにかく見所が多いです。

※ホテルの休憩室での銃撃戦。 敵は最初イスに座ってテレビを見ており、テレビではドラマをやっていて音声もちゃんと聞こえます。
銃弾がテレビや自動販売機に当たると割れて壊れ、消化器に当たると消化液が噴出し、壊れる前ならテレビは ON/OFF 出来て、自動販売機からはジュースが出ます。 とにかく作り込みがハンパない。
10 年以上前のゲームなので、さすがにグラフィックは今見ると古く、ポリゴン(3D モデル)は荒く感じますが、テクスチャ(表面の絵)の書き込みは細かく、iPhone の FPS/TPS としては見栄えは良い方ですね。
iPhone 4S や新 iPad なら町の外には雪がちらついていて、蒸気や煙、灯りなどの効果も追加されるため、かなり美しい場面も見られます。
iPhone 4 だと雪が無くなるなど、一部の演出がカットされますが、そのぶん動作は快適で、iPhone 4 でも「動きが重い」と感じたことはありませんでした。
銃撃戦は戦争をテーマにしたものより簡易的ですが、このゲームは銃撃戦よりストーリー展開がメインだと思うので、このぐらいで良いと思います。
若干迷子になりやすいステージはありますが、目立った難点はなく、iPhone 版 GTA3 で見られたようなインターフェイスの解りにくさや、文字の見にくさ・小ささなどもありません。
GTA3 で問題になっていた部分はきっちり修正してきた印象です。
ただ、オートセーブは各章の最初しか行われないので、ミスして死んでしまうと手動セーブしていない場合、章の始めからになってしまいます。
任意セーブはポーズボタンを押してタイトルに戻り、「セーブ」のコマンドを選択すればいつでも出来るので、ある程度進んだら小まめにセーブしておいた方が良いでしょう。
特にジャンプで穴を飛び越えたり、爆発物を撃ったり、ボスが待ち受けている部屋に入る前は、事前にセーブは基本です。
以下は海外の情報サイト App Spy により Youtube で公開されているプレイムービーです。
海外版なので字が小さく、セリフも当然英語ですが、日本語版はやや大きめのフォントが使われており、セリフも日本の声優さんの声になっています。
価格は 250 円。 ハッキリ言って、この内容で 250 円というのは破格値だと思います。
iPhone / iPad 両対応のアプリで、新 iPad の大画面 Retina にも対応しています。
本当に映画的なゲームと言うより、「ゲームであり映画である」と言ったアプリです。
似たタイプにゲームロフトの 9mm がありますが、9mm よりはるかに演出や雰囲気、ボリュームや作り込みなどで勝ります。
元々このゲームは 18 禁指定で、マフィアの抗争を扱ったハードボイルドで退廃的な内容なので、子供には見せられない過激な内容も含まれています。
よって万人に勧められる訳ではありませんが、FPS/TPS が嫌いでないなら、かなりオススメのアプリです。
・マックス・ペイン モバイル (iTunes が起動します)
「マックスペイン モバイル」(MAX PAYNE)です。
元は 2001 年に発売されたソフトで、その映画的な演出で大ヒット、数多くの表彰も受けています。
原作の開発元はフィンランドの Remedy というメーカーですが、数多くの FPS/TPS に携わったアメリカの 3D Realms というメーカーが監修を行っています。
また、発売は GTA (グランド・セフト・オート)シリーズで有名なスコットランドの Rockstar Games が行っていて、多国籍なゲームと言えますね。
このゲームは使用する本体に合わせてグラフィックが一部変化します。
当方は iPhone 4 と新 iPad (iPad 3rd)でプレイしましたが、記事に使用している画像は新 iPad のものなのでご了承下さい。

FPS/TPS と呼ばれるガンシューティングゲームで、画面左側をスライドすることで移動を行い、画面右をスライドして視点移動、右下に並んでいる銃撃ボタンで攻撃を行います。
右上には武器の種類と残弾数が書かれており、ここをスライドすることで武器チェンジ。
iPhone の FPS/TPS 系としては一般的な操作方法ですね。
操作性は良好で、しかもかなり細かく操作スタイルや感度を調整できるようになっています。
最初にやったときは視点移動が速すぎるように感じましたが、その辺もオプションで変更可能で、オートエイムの有無やボタン以外で銃撃できるようにするなど、設定項目は豊富です。
特徴的なのはジャンプが出来ることと、「バレットタイム」と呼ばれるスローモーションを使えること。
ジャンプは障害物を飛び越えたり、窓を突き破ったりする時に使用し、場所によっては車の上に登ることも可能です。
一時的にスローモーションになる「バレットタイム」は、似たシステムがいくつかのゲームに導入されていますが、このゲームが最初のようです。
普通にボタンを押すと単にスローになるだけですが、レバーを入れながら押すとその方向に銃を構えたまま飛び退きつつ、スローモーションにすることが可能で、これはゲームの攻略に重要です。
ただ、銃撃戦の難易度はあまり高くなく、それほどテクニックが要求される訳ではありません。
物陰に隠れるようなアクションもなく、ダメージは蓄積されるタイプで自然回復はしませんが、耐久力は高めで、回復薬も頻繁に手に入ります。

※やや解りにくいですが、「バレットタイム」を併用した後方飛び退き撃ちで敵を迎撃しているシーン。
バレットタイムになると画面に青いフィルターがかかり、ゆっくりと動くようになります。 銃弾を目視でかわせるほどではありませんが、狙いは付けやすくなりますね。
ただしバレットタイムの使用時間には限りがあり、使いすぎるとなくなります。
そしてこのゲームの大きな特徴は、各所で展開される映画的な演出と、ゲーム中にリアルタイムに流れる豊富なボイス、そして関係ないのにやたら作り込まれている様々なしかけです。
たまにコミック風のストーリーシーンが表示されますが、登場人物のセリフは基本的に音声のみで語られます。
字幕はありませんが言葉は聞き取りやすく、しかもセリフ回しが非常に魅力的!
主人公はとにかく声が渋く、パスワードが必要なドアを調べたときも単に「開きません」と表示されるのではなく、「防犯システムが俺をあざ笑う。暗証番号が必要だ」と低い声でつぶやいたりします。
敵に近づいた時も場面ごとに異なるマフィアの話し声が聞こえ、そのまま見ているとマフィアが仲間割れを起こしたりするなど、単なるザコにも様々なアクションが用意されています。
演出も豊富かつ頻繁で、まるで映画のようなカメラワークが多用されており、本当に「映画の中にゲームが入っているような作品」と言えます。 (ちなみに実際に映画化されています)
BGM も普段は効果音や環境音のみで、盛り上がる場面でのみ流れるなど、映画的な使い方になっています。
このゲームのもう1つの魅力は、色々なものが反応すること。
シャワーに近づいてボタンを押すとシャワーが流れ出すし、トイレを流せたり、ブラインドの開閉が出来たり、引き出しの開け閉めが出来たり、とにかく細かいです。
自動販売機なんか、近づいてボタンを押すとジュースが出て来て、それを撃つと中身が噴き出ながら転がり、さらに自販機を撃つと前面パネルが粉々になって壊れます。 もう作り込み過ぎ。
おかげで、実は各ステージはゴールまで直行すると結構短かったりするのですが、反応する部分が多くて色々寄り道してしまうので、結果的にクリアまで時間がかかったりします。
ボリュームもかなりのもので、パート1だけでも9章もあり、かなり遊びがいがありますね。

※チンピラ2人が爆弾をしかけようとして、配線を間違って自爆!
その後、主人公が近くのドアを開けようとするが鍵がかかっていて開かない。
しかしガチャガチャやっているとさっきの爆発でヒビが入った壁が「ドアの部分を残して」バタンと倒れる。
こんな映画のような演出が数多く用意されており、とにかく見所が多いです。

※ホテルの休憩室での銃撃戦。 敵は最初イスに座ってテレビを見ており、テレビではドラマをやっていて音声もちゃんと聞こえます。
銃弾がテレビや自動販売機に当たると割れて壊れ、消化器に当たると消化液が噴出し、壊れる前ならテレビは ON/OFF 出来て、自動販売機からはジュースが出ます。 とにかく作り込みがハンパない。
10 年以上前のゲームなので、さすがにグラフィックは今見ると古く、ポリゴン(3D モデル)は荒く感じますが、テクスチャ(表面の絵)の書き込みは細かく、iPhone の FPS/TPS としては見栄えは良い方ですね。
iPhone 4S や新 iPad なら町の外には雪がちらついていて、蒸気や煙、灯りなどの効果も追加されるため、かなり美しい場面も見られます。
iPhone 4 だと雪が無くなるなど、一部の演出がカットされますが、そのぶん動作は快適で、iPhone 4 でも「動きが重い」と感じたことはありませんでした。
銃撃戦は戦争をテーマにしたものより簡易的ですが、このゲームは銃撃戦よりストーリー展開がメインだと思うので、このぐらいで良いと思います。
若干迷子になりやすいステージはありますが、目立った難点はなく、iPhone 版 GTA3 で見られたようなインターフェイスの解りにくさや、文字の見にくさ・小ささなどもありません。
GTA3 で問題になっていた部分はきっちり修正してきた印象です。
ただ、オートセーブは各章の最初しか行われないので、ミスして死んでしまうと手動セーブしていない場合、章の始めからになってしまいます。
任意セーブはポーズボタンを押してタイトルに戻り、「セーブ」のコマンドを選択すればいつでも出来るので、ある程度進んだら小まめにセーブしておいた方が良いでしょう。
特にジャンプで穴を飛び越えたり、爆発物を撃ったり、ボスが待ち受けている部屋に入る前は、事前にセーブは基本です。
以下は海外の情報サイト App Spy により Youtube で公開されているプレイムービーです。
海外版なので字が小さく、セリフも当然英語ですが、日本語版はやや大きめのフォントが使われており、セリフも日本の声優さんの声になっています。
価格は 250 円。 ハッキリ言って、この内容で 250 円というのは破格値だと思います。
iPhone / iPad 両対応のアプリで、新 iPad の大画面 Retina にも対応しています。
本当に映画的なゲームと言うより、「ゲームであり映画である」と言ったアプリです。
似たタイプにゲームロフトの 9mm がありますが、9mm よりはるかに演出や雰囲気、ボリュームや作り込みなどで勝ります。
元々このゲームは 18 禁指定で、マフィアの抗争を扱ったハードボイルドで退廃的な内容なので、子供には見せられない過激な内容も含まれています。
よって万人に勧められる訳ではありませんが、FPS/TPS が嫌いでないなら、かなりオススメのアプリです。
・マックス・ペイン モバイル (iTunes が起動します)
よく見ると凝った背景の中にヒントが隠されていたりして面白いです。