人気アプリ「百人勇者」の開発者であり、PSP で大ヒットした 30 秒で魔王を倒す RPG 「勇者30」の原作(三十秒勇者)を作り出した、個人のゲーム製作者 UUE さんのパズルゲーム「バトリクス」。
そのバトリクスを、勇者 30 の開発メーカーである「Opus Studio」(オーパススタジオ)が長編 RPG 風にアレンジした iPhone アプリが登場しています。
「浮遊大陸バトリクス」です。
オリジナルのバトリクスはシンプルな耐久パズルゲームでしたが、それを RPG の「戦闘シーン」とし、装備の購入と強化の要素を盛り込んで、失われた大陸を徐々に取り戻していく内容に拡張しています。
個人製作だった「百人勇者」と違い、こちらはメーカー製のアプリであるため、ボリュームは大幅に増していて BGM なども用意されています。
ただ、「本体無料+追加課金」というフリーミアムのスタイルにしているうえ、ゲームバランスが結構厳しいため、いわゆる「課金ゲー」になっていることは否めず、iTunes レビューではかなり批判を受けています。
ゲーム自体は非常に面白く、オススメできる内容なのですが・・・
色々な意味で、難しい部分もあるアプリですね・・・
※現在はアップデートで、ゲームバランスがかなり改善されています。
このレビューは初期バージョンを元に書いたものですが、変更された点には注釈を付けています。
※iOS9 以後、メッセージが英語になる問題が発生しています。ご注意下さい。
プレイヤーは勇者となり、モンスターに奪われた大陸を取り戻していきます。
大陸と言っても最初は1マスしかないのですが、土地に攻め込んでモンスターを撃退することで、土地が徐々に広がっていきます。
最初は大陸がどういう形になっているのか全然解らないので、土地を奪還していくことが、そのまま未開地の探索にもなっています。
戦闘シーンはパズルゲームになっていて、5x5 のマスの上にモンスターが次々と出現します。
画面右下に時間と共に増えていく攻撃ゲージがあり、これが最大になるとタップした場所に攻撃を行えます。
使用する武器によって攻撃範囲が異なり、例えばナギナタなら横3マス、斧なら縦2マス、槍なら1マスのみを攻撃します。
また武器には「重さ」があり、重い武器の方が強力なのですが、攻撃ゲージが貯まるのは遅くなります。
武器は3つ装備でき、状況に合わせて使い分ける事が必要です。
モンスターは徐々に赤くなっていき、真っ赤になると攻撃を繰り出してきます。
しかし赤くなったモンスターを攻撃すると与えたダメージに応じて色が戻り、相手の攻撃を遅らせることが出来ます。
こちらが攻撃できる状態になるとモンスターの動きは止まるため、攻撃する相手や武器の選択はゆっくり行っても大丈夫です。
モンスターを倒すことで徐々に「武器の経験値」が貯まっていき、土地を開放することでお金と「ジュエル」を得られます。
お金は装備の購入や HP の回復、武器の強化に必要で、ジュエルは武器の経験値に変換できます。
経験値が最大になった武器を鍛冶屋で強化すると、レベルアップすると同時に、「重量軽減」「属性付加」「攻撃範囲拡大」などの特殊効果も追加されます。
このゲームの勇者にはレベルがないので、武器の強化がキャラクターの育成になっています。
※土地が広がっていくと、装備を買える町や、ボスが守る洞窟が見つかります。
突発的にフィールドにボスが出現するイベントもあり、討伐するとまとまったお金とジュエルが貰えます。
キャラクターは味のあるドットグラフィックで描かれていて、全体の雰囲気は「百人勇者」を踏襲していますね。
右の画像は鍛冶屋の武器強化で特殊効果が追加されたところ。 どの効果が付くかはランダムなので、望みのものが付かない場合もあります。
武器を「弱くする」ことでレベルアップをやり直すことも出来ますが、経験値はため直しになります・・・
減った HP は町や城で回復しますが、町で回復しても全快しません。
全快させるには城で高いお金を払って宿泊するか、実時間の1日に3回しか購入できない「コロッケ」を買う必要があります。
回復にかかるお金は馬鹿に出来ないので、お金は出来るだけ節約する必要があります。
しかし奪還済みの土地で再び戦っても、経験値は稼げますが、お金はほとんど増えません。
よって取り戻せる土地を全て奪還した場合、お金やジュエルを稼ぐのは難しくなります・・・
しかしお城には「闘技場」があり、ここで戦うことでもお金やジュエルを得ることができます。
闘技場で戦った後は HP が元の数値に戻るため、コロッケなどで HP を全快させた後は、HP があるうちに闘技場でお金を稼ぐのが攻略のポイントになりますね。
闘技場で倒したモンスターの記録は Game Center のランキングにも登録されます。
ただし闘技場では武器の経験値は増えません。
なお、このゲームは戦闘に敗北してもペナルティーはありません。
戦闘前の状態に戻るだけで、戦闘中に EXIT のボタンを押して自由に中断することも可能です。
※リアルタイムの戦闘に見えますが、「OK」と表示されてプレイヤーの番が来ると、ゲームの進行は止まります。 武器の選択や攻撃はあわてて行わなくても構いません。
地域ごとに出現する敵の配置が決まっているため、それに合わせた攻撃範囲を持つ武器を使用すると有利になります。
右は闘技場の画面。 「なめこ」ではないです、念のため。
倒したモンスターの数だけお金を貰えるので、奪還できる土地がなくなったらこの闘技場が資金源となります。
1日3個限定の回復アイテムがあったり、ログインボーナスや曜日ごとのセールがあるなど、毎日少しずつ進めていくことを想定していると思われる、ソーシャルゲーム的なシステムが盛り込まれています。
ただ、このソーシャルゲーム的なシステムが、このアプリの問題点でもあります。
iTunes レビューでも散々言われていますが、このゲームはサクサク進行できるのは序盤だけで、中盤に入るとお金や経験値が貯まらなくなり、かなり地道な資金稼ぎ・経験値稼ぎが必要になります。
一方で課金すればかなりまとまった量の資金やジュエル(経験値の元)が手に入るため・・・
どうしても「課金しろって事かよ!」と思ってしまいがちです。
無課金でも進行できない訳ではなく、前述したように「毎日少しずつ進める」という方針でプレイすれば、それほど厳しい難易度ではありません。
しかしそうした「プレイしたい気持ちを無理に抑えられ、それを解決する手段として課金が用意されている」というのはソーシャルゲームのやり方であり、そうしたものをソーシャルゲーム以外で見せつけられるとウンザリします。
※現在はゲームバランスが改善され、そこまで地道な稼ぎをしなくても進めるようになっています。
また武器のシステムがイマイチで、ゲームの本来の面白さを損ねています。
前述したように武器にはそれぞれ攻撃範囲があるのですが、例えば3ヶ所に攻撃できる攻撃力 20 の剣だと、実際に与えるダメージは1マス目が12、2マス目が7、3マス目が1、と言うように分割されてしまいます。
攻撃範囲が広いほど、1マスあたりの威力は減るのです。
一方、1マスしか攻撃できない「槍」は攻撃力が 15 でも、その1マスに全ての威力が集中するため、敵1体を狙う時はこちらの方が強くなります。
この影響で、一点集中の方が便利な場合が多く、攻撃範囲のシステムが有用なものになっていません。
オリジナルの「バトリクス」は武器ごとの攻撃範囲を使い分けながら戦うのが攻略のポイントで、パズルとしての面白さでもあったのですが、そのバトリクス本来のゲーム性がなくなっています。
※アップデートで、攻撃範囲の広い武器は与えるダメージの合計が増えるようになりました。
敵の配置も一部変更されており、当初よりも広範囲武器が有効になっています。
また、ゲーム後半に登場する武器はレベルアップに必要な経験値がかなり大きく、それなのにレベル1のうちは威力が弱いため、すごく地道な経験値稼ぎをするか、もしくは「課金」しないとまともに使えない(レベルアップさせられない)厳しいバランスになっています。
※収支バランスが変化したため、初期よりは育成もラクになりました。
※攻撃範囲が広いほど威力は分散される。 これじゃあ「攻撃範囲拡大」の特殊効果も、むしろマイナス効果。
そんな訳で、私のお気に入りの武器は2つ目の町で手に入る、軽くて攻撃個所が少ない「小刀スズメ」。
でもそれって、やってて「なにか違う」感が否めない・・・
という訳で、長くやっていると不満も出て来ますが、本体無料の面白いゲームなので、オススメできるアプリです。
「百人勇者」のような独特な面白さは健在ですね。
ただ、この手のゲームは難易度バランスが重要で、それが「フリーミアム」前提のものになっている以上、違和感は拭えません。
本体が無料ですから課金してくれないと1円の利益にもならない訳で、そこは理解できるのですが、やっている方はそんなバランスは望んでいない訳で、ユーザーから文句が出ることは避けられないゲームになってしまっている印象があります。
※前述したように現在はだいぶ改善されています。
でもゲームは良いので、今後の調整次第ではかなり良くなるのではないでしょうか。
百人勇者が好きだった方は、押さえておくべきアプリでしょう。
※現在は iOS9 以上だとメッセージが英語になってしまう問題があります。
・浮遊大陸バトリクス (iTunes が起動します)
そのバトリクスを、勇者 30 の開発メーカーである「Opus Studio」(オーパススタジオ)が長編 RPG 風にアレンジした iPhone アプリが登場しています。
「浮遊大陸バトリクス」です。
オリジナルのバトリクスはシンプルな耐久パズルゲームでしたが、それを RPG の「戦闘シーン」とし、装備の購入と強化の要素を盛り込んで、失われた大陸を徐々に取り戻していく内容に拡張しています。
個人製作だった「百人勇者」と違い、こちらはメーカー製のアプリであるため、ボリュームは大幅に増していて BGM なども用意されています。
ただ、「本体無料+追加課金」というフリーミアムのスタイルにしているうえ、ゲームバランスが結構厳しいため、いわゆる「課金ゲー」になっていることは否めず、iTunes レビューではかなり批判を受けています。
ゲーム自体は非常に面白く、オススメできる内容なのですが・・・
色々な意味で、難しい部分もあるアプリですね・・・
※現在はアップデートで、ゲームバランスがかなり改善されています。
このレビューは初期バージョンを元に書いたものですが、変更された点には注釈を付けています。
※iOS9 以後、メッセージが英語になる問題が発生しています。ご注意下さい。
プレイヤーは勇者となり、モンスターに奪われた大陸を取り戻していきます。
大陸と言っても最初は1マスしかないのですが、土地に攻め込んでモンスターを撃退することで、土地が徐々に広がっていきます。
最初は大陸がどういう形になっているのか全然解らないので、土地を奪還していくことが、そのまま未開地の探索にもなっています。
戦闘シーンはパズルゲームになっていて、5x5 のマスの上にモンスターが次々と出現します。
画面右下に時間と共に増えていく攻撃ゲージがあり、これが最大になるとタップした場所に攻撃を行えます。
使用する武器によって攻撃範囲が異なり、例えばナギナタなら横3マス、斧なら縦2マス、槍なら1マスのみを攻撃します。
また武器には「重さ」があり、重い武器の方が強力なのですが、攻撃ゲージが貯まるのは遅くなります。
武器は3つ装備でき、状況に合わせて使い分ける事が必要です。
モンスターは徐々に赤くなっていき、真っ赤になると攻撃を繰り出してきます。
しかし赤くなったモンスターを攻撃すると与えたダメージに応じて色が戻り、相手の攻撃を遅らせることが出来ます。
こちらが攻撃できる状態になるとモンスターの動きは止まるため、攻撃する相手や武器の選択はゆっくり行っても大丈夫です。
モンスターを倒すことで徐々に「武器の経験値」が貯まっていき、土地を開放することでお金と「ジュエル」を得られます。
お金は装備の購入や HP の回復、武器の強化に必要で、ジュエルは武器の経験値に変換できます。
経験値が最大になった武器を鍛冶屋で強化すると、レベルアップすると同時に、「重量軽減」「属性付加」「攻撃範囲拡大」などの特殊効果も追加されます。
このゲームの勇者にはレベルがないので、武器の強化がキャラクターの育成になっています。
※土地が広がっていくと、装備を買える町や、ボスが守る洞窟が見つかります。
突発的にフィールドにボスが出現するイベントもあり、討伐するとまとまったお金とジュエルが貰えます。
キャラクターは味のあるドットグラフィックで描かれていて、全体の雰囲気は「百人勇者」を踏襲していますね。
右の画像は鍛冶屋の武器強化で特殊効果が追加されたところ。 どの効果が付くかはランダムなので、望みのものが付かない場合もあります。
武器を「弱くする」ことでレベルアップをやり直すことも出来ますが、経験値はため直しになります・・・
減った HP は町や城で回復しますが、町で回復しても全快しません。
全快させるには城で高いお金を払って宿泊するか、実時間の1日に3回しか購入できない「コロッケ」を買う必要があります。
回復にかかるお金は馬鹿に出来ないので、お金は出来るだけ節約する必要があります。
しかし奪還済みの土地で再び戦っても、経験値は稼げますが、お金はほとんど増えません。
よって取り戻せる土地を全て奪還した場合、お金やジュエルを稼ぐのは難しくなります・・・
しかしお城には「闘技場」があり、ここで戦うことでもお金やジュエルを得ることができます。
闘技場で戦った後は HP が元の数値に戻るため、コロッケなどで HP を全快させた後は、HP があるうちに闘技場でお金を稼ぐのが攻略のポイントになりますね。
闘技場で倒したモンスターの記録は Game Center のランキングにも登録されます。
ただし闘技場では武器の経験値は増えません。
なお、このゲームは戦闘に敗北してもペナルティーはありません。
戦闘前の状態に戻るだけで、戦闘中に EXIT のボタンを押して自由に中断することも可能です。
※リアルタイムの戦闘に見えますが、「OK」と表示されてプレイヤーの番が来ると、ゲームの進行は止まります。 武器の選択や攻撃はあわてて行わなくても構いません。
地域ごとに出現する敵の配置が決まっているため、それに合わせた攻撃範囲を持つ武器を使用すると有利になります。
右は闘技場の画面。 「なめこ」ではないです、念のため。
倒したモンスターの数だけお金を貰えるので、奪還できる土地がなくなったらこの闘技場が資金源となります。
1日3個限定の回復アイテムがあったり、ログインボーナスや曜日ごとのセールがあるなど、毎日少しずつ進めていくことを想定していると思われる、ソーシャルゲーム的なシステムが盛り込まれています。
ただ、このソーシャルゲーム的なシステムが、このアプリの問題点でもあります。
iTunes レビューでも散々言われていますが、このゲームはサクサク進行できるのは序盤だけで、中盤に入るとお金や経験値が貯まらなくなり、かなり地道な資金稼ぎ・経験値稼ぎが必要になります。
一方で課金すればかなりまとまった量の資金やジュエル(経験値の元)が手に入るため・・・
どうしても「課金しろって事かよ!」と思ってしまいがちです。
無課金でも進行できない訳ではなく、前述したように「毎日少しずつ進める」という方針でプレイすれば、それほど厳しい難易度ではありません。
しかしそうした「プレイしたい気持ちを無理に抑えられ、それを解決する手段として課金が用意されている」というのはソーシャルゲームのやり方であり、そうしたものをソーシャルゲーム以外で見せつけられるとウンザリします。
※現在はゲームバランスが改善され、そこまで地道な稼ぎをしなくても進めるようになっています。
また武器のシステムがイマイチで、ゲームの本来の面白さを損ねています。
前述したように武器にはそれぞれ攻撃範囲があるのですが、例えば3ヶ所に攻撃できる攻撃力 20 の剣だと、実際に与えるダメージは1マス目が12、2マス目が7、3マス目が1、と言うように分割されてしまいます。
攻撃範囲が広いほど、1マスあたりの威力は減るのです。
一方、1マスしか攻撃できない「槍」は攻撃力が 15 でも、その1マスに全ての威力が集中するため、敵1体を狙う時はこちらの方が強くなります。
この影響で、一点集中の方が便利な場合が多く、攻撃範囲のシステムが有用なものになっていません。
オリジナルの「バトリクス」は武器ごとの攻撃範囲を使い分けながら戦うのが攻略のポイントで、パズルとしての面白さでもあったのですが、そのバトリクス本来のゲーム性がなくなっています。
※アップデートで、攻撃範囲の広い武器は与えるダメージの合計が増えるようになりました。
敵の配置も一部変更されており、当初よりも広範囲武器が有効になっています。
また、ゲーム後半に登場する武器はレベルアップに必要な経験値がかなり大きく、それなのにレベル1のうちは威力が弱いため、すごく地道な経験値稼ぎをするか、もしくは「課金」しないとまともに使えない(レベルアップさせられない)厳しいバランスになっています。
※収支バランスが変化したため、初期よりは育成もラクになりました。
※攻撃範囲が広いほど威力は分散される。 これじゃあ「攻撃範囲拡大」の特殊効果も、むしろマイナス効果。
そんな訳で、私のお気に入りの武器は2つ目の町で手に入る、軽くて攻撃個所が少ない「小刀スズメ」。
でもそれって、やってて「なにか違う」感が否めない・・・
という訳で、長くやっていると不満も出て来ますが、本体無料の面白いゲームなので、オススメできるアプリです。
「百人勇者」のような独特な面白さは健在ですね。
ただ、この手のゲームは難易度バランスが重要で、それが「フリーミアム」前提のものになっている以上、違和感は拭えません。
本体が無料ですから課金してくれないと1円の利益にもならない訳で、そこは理解できるのですが、やっている方はそんなバランスは望んでいない訳で、ユーザーから文句が出ることは避けられないゲームになってしまっている印象があります。
※前述したように現在はだいぶ改善されています。
でもゲームは良いので、今後の調整次第ではかなり良くなるのではないでしょうか。
百人勇者が好きだった方は、押さえておくべきアプリでしょう。
※現在は iOS9 以上だとメッセージが英語になってしまう問題があります。
・浮遊大陸バトリクス (iTunes が起動します)
範囲への威力分散がなくなり、広範囲のものほどお得になりました。
また、闘技場に景品(攻撃力極小アップ×2のボクソードなど)がつくようになりました。