ちょっと珍しい、「相撲」を扱ったカードゲームが登場しています。
切札大相撲」です。

シンプルなアプリなのですが、大相撲らしい味のある絵柄で、サウンドも雰囲気があります
カードゲームと言っても手札の内容は常に決まっていて、カードの種類は多くなく、言わばカードを使ったジャンケンのようなものです。
(カイジに出てくる『限定ジャンケン』に近いです)

よって「運ゲー」であることは否めないのですが、これはこれでルールが解りやすいので、あまりゲームをやらない方でもプレイできますね。

切札大相撲

場所が始まって呼出が終わると、カードが 21 枚配られます。
このうち、9枚はバックが松の「」(小技)カード、6枚はバックが梅の「大技」カード、さらに攻撃を無効化する「我慢」が2枚と、ボーっとしてしまう「呆然」が3枚、そして一発逆転の「うっちゃり」が1枚あります。

土俵には数字が書かれていて、最初は±0 の位置からスタート。
互いが1枚ずつカードを出して、「小技」に対して「大技」を出すと相手を1つ押せます
同じ技だと動かず、「小技」は相手が「呆然」なら1つ押せます。
相手を +3 まで押すと勝ちになり、-3 まで押されると負けになります。
「我慢」はどんな技でもその場で耐えられ、「呆然」は相手が「大技」を出すと1発でやられてしまいます。

しかし「大技」を出した時に相手が「うっちゃり」を出すと、大技を出した方が負けになります。
「小技」と「うっちゃり」の組み合わせの場合は、双方の位置が入れ替わります。 +1 の位置にいる時は -1 になり、-2 の位置だと +2 になります。
そして「うっちゃり」は相手が「我慢」か「呆然」を出した場合、一発で負けてしまいます

「うっちゃり」は手札に1枚しかないので、基本的には「大技」が強く、「呆然」が弱いです。
こう言うと「じゃあ呆然なんか出さなけりゃいいじゃん」と思うかもしれませんが、手札が少なくなって呆然が残ってしまうと、いずれ出さざるを得なくなります。 その時に相手が大技を残していたらピンチです。
よって手札が減ってきたら、どこかで呆然を切るタイミングを見つけなければなりません。
大技カードも強いからと言ってどんどん出していると土俵際で「うっちゃり」を出される場合がありますし、我慢で耐えられるなどして先に減ってしまうと相手を押し返すのが困難になります。

切札大相撲
※「大技」に「うっちゃり」を出された図。 この時はどんなに相手を押していても負けが確定。
いきなりうっちゃられる事もあるので、正直「運次第」な面も否めませんが、しかしコンピューターは残りの手札を参考にして出して来るので、やっているうちにある程度の確率は見えて来ます。


切札大相撲
※これは「うっちゃり」に「我慢」を合わせた図。 この時は我慢が勝利します。
我慢はうっちゃりに勝つし、これで大技を防げば手札の枚数的に有利になるので、数は限られていますが多用していきましょう。
小技は大技に押されますが、うっちゃりでいきなり負けることがないので、土俵際でない限り安心して出す事が出来ます。


双方の手札の枚数は、画面を下にスライドすることでいつでも確認可能です
大技がばかり使って先になくなってしまうと、相手は「呆然」を処理しやすくなり、最終的にこちらが不利になります。
我慢も先に使い切ってしまうと、相手はうっちゃりを使いやすくなります。
一方、相手が先にうっちゃりを使った場合、こちらは大技で攻めやすくなりますね。

どれかのカードが尽きてしまうと、相手はカードを出しやすくなります。
そのためコンピューターは基本的に、カードを平均的に減らそうとしてきます。(カイジの限定ジャンケンで言うところの「バランス型」です)
よって相手のカードの残り枚数を見ながら、次に出してくるカードを予測するのが攻略のコツになります。

最初は「序ノ口」からスタートし、勝ち越すことで「序二段」「三段目」「幕下」「十両」と上がっていきます。
序盤は呆然が多くて我慢が少ないのでガンガン攻めていけば良いのですが、幕下からは呆然が減って我慢が増えるので、攻めるだけでは勝てなくなります。
その辺りからはカードの枚数を見ながら、相手のカードを予測しつつ、こちらもカードを偏らせないように出していかないと、勝ち越すのは難しくなりますね。

切札大相撲
※画面を下にスライドすることで、左上と右上に双方のカードの残りが表示されます。
上記は手札に「うっちゃり」が残っていますが、うっちゃりで勝てる相手の「大技」はすでに1枚しかなく、しかも「呆然」が2枚あるので、うっちゃりが邪魔になっている状態です。
うっちゃりは1枚しかないので使いどころが重要ですが、あまり出し惜しみしていると逆に不利になります。  相手のカードの枚数を見ながら、決まりそうな場面で思いきって出しておきましょう。


切札大相撲
※十両や幕内、三役などになるとこうした昇進画面が出て来ます。 もちろん負け越すと下がるので、十両ぐらいからはなかなか難しくなります。
本場所は1年に初場所、春場所、夏場所、名古屋場所、秋場所、九州場所の6回行われ、これが終わると1年が経過します。
ゲームは 20 年で終了となるので、それまでにどこまで上がれるかを競う形になります。


こうしたカードゲームは本来は「心理戦」だと思いますが、コンピューターが相手ではそうした部分は楽しめませんし、いきなり予想外なカードを出されることもあるので、最終的には運任せであることは確かです。
デッキ(手札)の構築などがある訳ではないため、内容としてもミニゲームの域を出ていません。

ただ、ある程度パターンが解ってきたら高確率で勝ち越せるようになりますし、運が良ければ全勝優勝もあり得ます。
ゲームもテンポ良くサクサクと進められるので、このぐらいの手軽さなら運も絡むぐらいのゲームバランスでも良いのではないでしょうか。

価格は 170 円。 シンプルなゲームですが、グラフィックや効果音などはしっかり作られているので、価格としては妥当なところでしょう。
iTunes のレビューにはバグ報告がいくつかありますが、私が iPhone 4 でやった限りでは特に問題は起こりませんでした。

空き時間に手軽に出来るゲームで、なにより本格的に大相撲を扱ったゲームは他にないので、その点で注目できるアプリと言えますね。

切札大相撲 (iTunes が起動します)