同じコマを3つ並べて消していく、シンプルなルールのパズルゲーム「マッチ3ゲーム」の元祖が「Bejeweled」(ビジュエルド)です。
Plant vs. Zombies(プラント vs ゾンビ) の開発元として知られる PopCap Games が公開したゲームですが、そのビジュエルドの最新作「Bejeweled 3」の iPad 移植版が先日公開されました。
「Bejeweled HD」です。
※現在は Bejeweled Classic という名前に変わっています。
日本でマッチ3ゲームと言えば ZOOKEEPER(ズーキーパー)の方が有名で、 Bejeweled の知名度はイマイチです。
そして私自身、ビジュエルドはマッチ3ゲームとしてあまり評価していませんでした。
その理由は、「No More Move」(動かせない状態)でゲームオーバーになるから。
消せるコマしか動かせないマッチ3ゲームは、コマの移動には運も絡みます。 ぶっちゃけ、運が悪いと No More Move になるのは避けられません。
しかしその No More Move でゲームオーバーになってしまうのでは、ゲームは「運ゲー」になってしまいます。
実際、ズーキーパーを始めほとんどのマッチ3ゲームは、No More Move は「コマの入れ替え」になるだけで、ゲームオーバーにはなりません。
しかし Bejeweled だけは No More Move = Game Over の姿勢を崩さなかったため、ゲームとして不完全な印象が拭えず、「マッチ3ゲームのプロトタイプ」と言ったイメージが強くありました。
しかし今作「Bejeweled HD」は多くのモードで No More Move にならないようになっており、さらにコマが消えている最中に他のコマを動かせる「アクティブ連鎖」も可能で、こう言っては何ですが良い意味でズーキーパー的になっています。
さらに新しく追加されたいくつかのゲームモードが面白く、演出も高クオリティーで、かなりレベルの高いマッチ3ゲームになっています。このゲームは現時点(2012/7)では iPad 版しか発売されておらず、当サイトは iPad のみのゲームは基本的に扱わないのですが・・・
現在 PopCap の役員の方が来日しており、各ゲーム情報メディアにインタビュー記事などがこぞって掲載されているため、今回取り上げておこうと思います。
※現在は iPhone 版も公開されています。
なお、iPad 版の Bejeweled 3 が Bejeweled HD という名前になっているのは、「新 iPad も iPad 3 じゃなかったから」だそうですw
このゲームには現時点(2012/7)で6つのモードが用意されています。
マッチ3ゲームの基本ルールである「縦か横にコマを3つ以上並べると消せる」「動かせるのは1マスのみ」「消せないコマは動かせない」の3つはどのモードでも共通しています。
また、一度に4つのジェムをそろえると爆発する「フレイムジェム」、5つのジェムをそろえると同色のジェムを全て破壊する「ハイパーキューブ」、ジェムをT字かL字に5つ消すと縦横一列に電撃を発する「スタージェム」が出現します。
以下では各モードを個別に紹介していきたいと思います。
● CLASSIC
従来通りの Bejeweled(ビジュエルド)のルールです。
ジェムが動かせなくなると「No More Move」となり、ゲームオーバーになってしまいます。
しかし今作の CLASSIC には時間制限がありません。 ジェムを消すと伸びていくバーグラフがあり、これが最大になるとステージクリアになりますが、このグラフが時間と共に減っていくということはありません。
(以前は時間と共に減少していました)
よってじっくりと考えながらプレイする事が可能で、そのぶん前よりラクになっています。
またタイマーがなくなったことで、消せるジェムを表示するヒントも無条件で使えるようになっています。(ヒントが無制限なのは他のモードでも同様です)
ただ、運の影響が強いことはやはり否めませんね。
● ZEN
ひたすらジェムを消し続けるゲーム性のないモードです。
必ずどれかが消せるようにジェムが落ちてくるので、No More Move になることはありません。
制限時間もないので、ひたすら延々と続けられます。
BGM を波の音や虫の声などの自然環境音にする事ができ、呼吸音などの謎な効果も追加する事が出来る「リラックスモード」です。
● GET BLITZ
これは正確には Bejeweled HD のゲームモードではありません。
1分間のスコアを競う無料ゲーム「Bejeweled BLITZ」を起動するものです。
BLITZ は同梱されていますが、アプリ自体は別になっていて、選択すると HD が終了し BLITZ に移行します。
BLITZ は Facebook と連携し、フレンドとスコアを競えるのがウリで、コインを消費して有利になるアイテムを購入する事も出来ます。
言わば Bejeweled にソーシャル要素を加えたものですね。
● LIGHTNING
言わば「改良型 BLITZ」です。 ただしアイテムなどはありません。
1分間のスコアを競うものですが、数字の書かれたジェムが出て来て、これを壊すとタイマーが蓄積されていきます。
ただしタイマーはすぐに補充される訳ではなく、残り時間が 0 になった後で加算されます。
そしてその際に得点倍率が上昇し、繰り返していくうちにスコアは3倍、4倍と増えていきます。
ただし数字のジェムはだんだん出にくくなっていくので、延々とゲームを続けられる訳ではありません。
必ずどれかが消せるようにジェムが落ちてくるので、No More Move になることはありません。
スピード勝負のゲームで、アクティブ連鎖を活用してどんどん消していく必要がありますね。
● BUTTERFLIES
「蝶」のジェムが出てくるパズル性の高いモードです。
時間制限はありません。 また、必ず消せるようにジェムが出てくるので No More Move はありません。
蝶のジェムは下から出て来て、1ターンごとに勝手に1マスずつ上に昇っていきます。
最上部には「クモ」がいて、そこまで蝶が到達してしまうとゲームオーバーです。
蝶がクモに捕まらないよう、ジェムを消して救出していくことが目的となります。
下部にあるジェムを消して、蝶のジェムを下に落とすことでもピンチを一時的に凌ぐことが出来ます。
蝶のジェムが1マスずつ上がっていくことを加味して、じっくり考えながらプレイしていくモードですね。
● DIAMOND MINE
お宝を探してどんどん地中を掘り進んでいく、ちょっと変わったモードです。
必ず消せるようにジェムが出てくるので No More Move はありませんが、制限時間のあるモードです。
画面下にある地面の近くでジェムを消すと、地面を掘ることが出来ます。
ラインより上にある地面を全て掘るとクリアとなり、時間が 25 秒加算され、画面が下にスクロールして再び掘り進んでいくことになります。
たまにお宝が出て来て、ゲットするとスコアが加算されます。 また地面の中にお助けアイテムのハイパーキューブが埋まっていることもあります。
現在公開されているモードは以上です。
個人的に好きなのは地面を掘っていく DIAMOND MINE で、このモードは爆発や電撃を発生させるスペシャルキューブが発生しやすく、地面を掘ったときに「バシーン」という気持ちの良い音が鳴ることもあって、かなりハデで爽快です。
また BUTTERFLIES はじっくりプレイできるパズルとして面白いですね。
一方、手軽にプレイできるのは LIGHTNING でしょう。
以下は Youtube で公開されているゲームのプレイ動画です。
価格は 350 円。 冒頭で述べたように現時点(2012/7)では iPad 版しか発売されていないのでご注意下さい。
ただ、アメリカではすでに iPhone 版が公開されているようなので、日本でもそう遠くないうちに出てくるのではないかと思います。
全体的に、消せるジェムを見つけやすくなっており、ヒントも無制限に使えるため、従来のような「スピード絵探しゲーム」ではなく、本当にパズルゲームになった感じです。
急いでコマを探すことが重要だったズーキーパーから、かなり離れたと言えますね。
日本ではスピード型のマッチ3ゲームだとズーキーパーの方が有名なので、こんな風に棲み分けが出来る進化をしてくれた方が、日本の環境にもマッチするのではないかと思います。
私的には、「ようやく Bejeweled が(日本でも)オススメできるものになったな」という印象ですね。
・Bejeweled Classic(iPhone 版、iTunes 起動)
・Bejeweled Classic HD (iPad 専用版です)
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